19年のビッグ戦線もいよいよ大詰め。第61回競輪祭が11月19日、北九州メディアドーム小倉競輪場で幕を開ける。昨年に続き、ナイターの6日制シリーズ。昨年と同じ概定で一次予選は2走のポイント制、5日目にファイナル進出をかけた準決勝3個レースが行われる。今年ラストのG1タイトルと年末の立川グランプリ出場権をかけた賞金争いもこの大会でピリオドが打たれる。また前半の3日間はガールズグランプリトライアル2019のトパーズ、アメジストが争われる。
究極のオールラウンダー、平原康多がV争いの中心だ。今年も前半戦から安定していた。前期の最終戦の6月久留米記念で今年初優勝を飾ると、そこから波に乗った。9月の共同通信社杯は決勝3着で表彰台入り。賞金ランクを一気に押し上げて、7年連続のグランプリ出場に大きく近づいた。10月前橋寛仁親王牌は準決勝で敗退したが、競輪祭は抜群の相性を誇る大会。3年ぶり4度目の大会制覇で最強を証明する。諸橋愛も後半戦に入って、エンジンがかかっている。8月オールスター、9月共同通信社杯とビッグ連続優出。2年ぶりのグランプリへ、まずはしっかり決勝まで勝ち進む。吉田拓矢に鈴木竜士ら若手機動型が関東ラインを引っ張る。武田豊樹は9月岐阜記念の落車で鎖骨、肋骨骨折に肺気胸の重傷。この一戦に間に合わせて出し切る。寛仁親王牌で優出した木暮安由も侮れない。
地区的に最も勢いがあるのは中四国勢だ。S班の清水裕友に、松浦悠士、太田竜馬、原田研太朗ら戦力は充実している。清水は寛仁親王牌で決勝3着に入って表彰台入り。賞金ランキング5位でグランプリ出場はほぼ当確と言っていいだろう。賞金ランキング9位でボーダー上にいる松浦は一戦一戦が勝負になる。太田はスランプを乗り越え、9月岐阜で復活の記念制覇。自慢のパワーで高速バンクを駆け抜ける。ほかにも大会2Vの小倉竜二や昨年大会で優出した香川雄介、成長著しい宮本隼輔など注目株が目白押し。
昨年大会の覇者、浅井康太にとっては正念場だ。今年は落車や失格が多く、流れに乗れていない。それでも寛仁親王牌は今年初のG1優出を果たした。9年連続のグランプリ出場に向けて、この大会で結果を出すしかない。柴崎淳は昨年大会で浅井とともに勝ち上がって初のG1ファイナルを経験した。9月共同通信社杯では地元から唯一の優出と意地を見せた。金子貴志も共同通信社杯では柴崎と一緒に決勝に乗っている。鋭いタテ脚はまだまだ健在だ。