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松山競輪

MATSUYAMA KEIRIN

75#

決勝戦レポート

渡部哲男(愛媛・84期)

2度目の地元記念制覇

 7年ぶりの地元記念決勝で渡部哲男がしっかりとチャンスをモノにした。打鐘から太田竜馬がハイピッチで駆けるレース展開。郡司浩平の2コーナーまくりをけん制すると、直線鋭く抜け出した。
 「とりあえず良かった。(記念優勝は10年ぶり)そこの10年より、今回が7年ぶりの地元決勝って言われて、そんなに乗ってないんかって忘れてるぐらいな感じでした。地元の決勝が7年ぶりぐらいの確率なら、次を考えたら年齢的にもチャンスは最後だと思ってた」
 昨年10月寛仁親王牌の落車から12月に復帰。復帰後はプロテクター着けて走っていたが、決勝戦だけ外していた。「二次予選で太田に離れたのもあったしね。転んでも雨で滑るだろうからいいと思ってた」。ここでも太田との連係を外すようならチャンスはない。勝つために覚悟を決めていた。
 玉野の阿竹智史、今回の渡部と四国勢が記念を連覇。決勝には勝ち上がれなかったが、松本貴治、佐々木豪らがシリーズで活躍するなど若手も伸びてきた。
 「いい流れで四国が来てるんで、これを絶えさせないでいきたい。GIでもう少し活躍できるように、中四国を盛り上げられるように頑張りたい」
中四国のムードは最高潮。今の位置と力を維持し続けるかぎり、ビッグ制覇のチャンスもあるはずだ。

 橋本強はシリーズの4走すべてが2着。ラインの3番手から直線で渡部に1輪差まで詰めた。
 「決勝は伸びてたでしょ。でも、抜けなかった。(郡司が)内から来てたけど、太田君が駆けてくれたんで、あそこは助かりました」
 
 前回の玉野記念に続いて、先行策でラインからV輩出の太田竜馬は、自らも3着に粘り込むハイパフォーマンスを見せた。
 「ジャンから(最終)ホームは結構いいペースだった。あそこは緩めたらカマしてくるんで、誰も出させないつもりだった。四国はひとつだし、みんなで底上げしていけたら」
 
 主導権を握った地元の四国ライン3車での決着。8番手に置かれた平原康多に出番はなかった。
 「車番が悪いし、どの道あの形になってしまうのかと…。もう行ける感じもなかったし脚がないだけ」
 
 赤板の2コーナーで四国勢と山田ラインに挟まれながらも郡司浩平が4番手をキープ。後続の仕掛けを待たずにまくったが、渡部のブロックで力尽きた。
 「(中団は)最低限ですね。きわどいところだったけど、負けないようにと。(別線に)かぶって後悔するより、行けなくてもと思って、(まくって)行った。行き切れる余裕はなかった」

  • 優勝者の写真です
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レース経過

 号砲で中村浩士が出て、目標の郡司浩平を迎え入れる。隊列は郡司-中村、太田竜馬-渡部哲男-橋本強、山田英明-村上博幸、平原康多-岡光良の順で落ち着き、周回を重ねる。
 青板の2コーナーから平原が早くも上昇。前受けの郡司は3番手まで車を下げ、平原が誘導員の後位に収まる。今度は山田が上昇して赤板で平原に並びかけると、そのうえを太田が踏み込んで2コーナーで先頭に出る。内に切り込んだ郡司が4番手を確保。山田が6番手、8番手に平原で最終ホームを通過。快調に飛ばす太田に対し、4番手の郡司が2コーナーからまくる。これを外に振って3コーナーでしっかり止めた渡部が番手絶好展開から抜け出し、14年ぶり2度目の地元記念制覇を果たした。ライン3番手の橋本が2着に流れ込み、逃げた太田が3着に粘った。

車番 選手名 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B
1 1 渡部 哲男 愛媛 84期 S1 11.6 追込み
2 8 橋本  愛媛 89期 S1 1W 11.5 マーク
3 7 太田 竜馬 徳島 109期 S1 1/2W 11.8 逃残 H B
4 3 中村 浩士 千葉 79期 S1 1B 11.7
5 6  光良 埼玉 94期 S1 1/2W 11.1
6 9 平原 康多 埼玉 87期 SS 1/2B 11.3
7 4 山田 英明 佐賀 89期 S1 1/2W 11.5
8 5 郡司 浩平 神奈川 99期 S1 3/4B 12
9 2 村上 博幸 京都 86期 SS 1/2B 11.5