第10回「国際自転車トラック競技支援競輪」が3月20日から久留米競輪場で開催される。3日間の短期決戦とはいえ、昨年までS班の村上義弘、武田豊樹をはじめ好メンバーが出場するG3開催。ガールズケイリンも2レース組み込まれた注目のシリーズだ。
元S班のビッグネームもいるが、ここは菅田壱道を本命に推す。直前の3月立川を86着で途中欠場している点は気がかりだが、ここまでにはしっかりと立て直してくるだろう。久留米は記念初優勝を飾ったゲンのいいバンク。優勝した一昨年3月のF1戦以来の当所参戦となるが、その当時よりは明らかに地力も上がっている。今シリーズは自力自在に優勝争いをリードする存在だ。櫻井正孝はここ久留米が冬季移動先。走り慣れたバンクだけあって、昨年6月の記念でも優出するなど過去には好成績を残している。2月奈良記念は短走路で展開に泣かされた部分はあったが、12月別府記念の落車から立ち直りをみせている。菅田と高校の先輩、後輩コンビで息の合った連係を決めるか。高橋陽介が宮城コンビに呼応する。それぞれ自力で戦える3車で組むラインは強力なものになりそうだ。
村上義弘は虫垂炎で2月全日本選抜を欠場すると、その後も静岡記念、別府F1と欠場が続いている。ここまでに地元、向日町があるだけに、出場すればそこで状態を判断する必要があるだろう。向日町で実戦での感覚を確かめて、ここまでにどれだけ上積みできるかだ。南修二は高いレベルで成績が安定している。全日本選抜の2日目に落車したが、最終日に松岡健の番手で1勝を挙げ、続く3月立川でも初日特選を制している。今シリーズはスジの機動型こそ手薄だが、目標不在でも自分でやれる点は強みだ。
武田豊樹は村上と並ぶ今シリーズの実力者のひとり。9月岐阜の鎖骨骨折から12月に復帰してからは順調に立て直してきていただけに、直前の3月西武園決勝で落車した影響が気がかり。ただ今シリーズは山岸佳太、志村太賀と前後に援軍は充実。落車の影響さえなければチャンスのあるシリーズだ。山岸は成績のムラこそあるが、シリーズ屈指の先行タイプ。優勝した2月伊東の決勝では位置取りのうまさも見せるなど、組み立ての幅も広がっている。