ガールズも例年通りグランプリ出場へのラストチャンスがこの開催となる。ただし、今年はGⅠが新設されたことによって、トパーズ、アメジストに分かれてグランプリ出場権を争っていた昨年までとは一変した。「競輪祭女子王座戦(GⅠ)」に格上げされ、賞金も大幅にアップ。決勝2、3着でも獲得賞金でグランプリ出場権を手にする選手が出て来る可能性がある一方、一つの出場切符を28人で争う、よりシビアな戦いが待っている。ここまでの新設GⅠはパールカップを児玉碧衣、オールガールズクラシックを佐藤水菜が優勝。この優勝でグランプリ出場権は獲得済みの2人だが、ガールズケイリンを長きに渡ってリードする児玉、ナショナルチームのエース・佐藤の力は抜けていて、ここも両者が軸のV争いとなろう。本命は佐藤だ。競技とトレーニング中心の生活でビッグレースと言えどもコンディションを完全に整えて出場するのは難しいが、レースになれば並外れた集中力を発揮する。自分の感性を信じ、ここというタイミングで踏み出せれば勝てる。
児玉も地元GⅠは是が非でも獲りたい。7年連続ファン投票第1位で出場したガールズドリームでは佐藤の出ハナを叩き、佐藤を内に詰めて逃げ切った。オールガールズクラシックの決勝はナショナルチームには勝たせたくないと1周半踏んでの先行勝負の結果、佐藤にまくられたが、直前に腰痛が出た影響を考えれば決着が付いたとは決めつけられない。ライバル対決はまだまだ続く。
オールガールズクラシック決勝で2、3着に入った吉川美穂、久米詩もさすがのレース運びで、脚力に加えて大舞台での勝負度胸も光った。5月のコレクション、7月のフェスティバルを優勝している久米、フェスティバル、オールガールズクラシック準Vの吉川は獲得賞金でのグランプリ出場が確定的だが、GⅠを勝ちたいという思いは強い。さらに総合力アップに励んでくるだろう。
佐藤と同じくナショナルチームの太田りゆ、梅川風子もスピード的には十分逆転でのグランプリ出場を狙える。ラストチャンスで本領を発揮できるか。
尾方真生、坂口楓華、石井寛子もオールガールズクラシックでは強いところを見せた。賞金でグランプリを狙える選手ばかりだが、ここも果敢な走りで魅せてくれそう。賞金ボーダーの小林莉子、柳原真緒、山原さくらも力が入る。
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佐藤水菜
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児玉碧衣
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久米詩