ガールズG1体系も整い、24年のグランプリ出場権を争う戦いがここから始まる。パリ五輪へ向かうナショナルチームメンバーは不在ながら、23年2月〜24年1月の選考期間中の獲得賞金上位者42名が覇を競う頂上決戦。久留米でのナイターG1に児玉碧衣を筆頭にした地元ガールズが燃えるが、最後のコレクションを制するなど無敵の快進撃を続ける坂口楓華のレベルアップが著しい。ここではその坂口を本命に推したい。今年は10場所走った時点で26勝して、2着、3着が1回ずつ、着外はゼロと圧巻の戦績で、目下断トツの賞金女王だ。成績もさることながら、男子選手並の上がりタイムで後続を千切るレースが続いているのは一番の強調材料になる。ビッグレースでの経験値も増し、気持ちも強くなった。G1初制覇に待ったなしだ。
もちろん、久留米ホームの選手もVは譲れない。中でも児玉碧衣は絶対エースとして意地を見せてくれよう。ただ、1月は3場所走ってオール1着と24年も好スタートを切った児玉だったが、2月に体調を崩して3月のコレクションはシンガリ負けを喫している。まだ復調途上といった感じながら、続く4月玉野は完全Vと地元の大一番にしっかり照準は合わせてきそう。パリ五輪が終わって戻ってくるナショナルチームの選手とはグランプリ出場権を獲得済みの状態で戦いたいし、何よりも児玉は自分が主役になって大会を盛り上げたいという思いが強い。仕上げられれば異次元のスピードを誇る自力攻撃でライバルたちをまとめて一蹴する。地元勢では2月高松での落車からの復帰戦となった4月小倉を完全優勝してみせた小林優香、直前は2場所連続完全優勝し、今年はビッグで結果を出すべく準備万端だろう尾方真生もV争いに加わる。
機は熟した坂口楓華
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坂口楓華
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児玉碧衣
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小林優香
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久米詩
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吉川美穂
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石井寛子
昨年は久米詩にとっても飛躍の一年だった。コレクション、フェスティバルを制し、G1もパールカップで準V、オールガールズは決勝3着。卓越したセンスを生かした積極的な自力攻撃で、坂口とともにガールズ新時代の旗頭となった。直前の4月向日町での落車は不安材料となるが、休まず走っているので大きな怪我ではなさそう。ここには間に合わせてくるだろう。
昨年の新人王・吉川もビッグレースとなると俄然怖さを増す。フェスティバル、オールガールズと準V2回。初のグランプリ出場も果たした。持ち味の自在戦でV争いに加わってくるだろう。
今年に入って絶好調なのが石井寛子、小林莉子、尾崎睦だ。石井寛は4月松阪で今年6V目を達成、小林莉も同じく6V、準V3回と隙がない。両者ともにさらなるレベルアップにも余念がなく、大一番でも結果を出せる状態だ。尾崎は目下4場所連続完全優勝中。G1という明確な目標ができて完全に立ち直った。持ち味のタテ攻撃でV争いに加わってくるのは必至だ。
山原さくら、柳原真緒、鈴木美教、奥井迪らもグランプリ級のトップレーサーで見逃せない。さらに若手の台頭も目立つのが最近のガールズ。野本怜菜、飯田風音、中野咲、日野未来らも力を出し切れば一発ありそう。ようやく姉妹でのビッグ登場となった太田美穂、瑛美も躍動する。