久留米競輪場開設73周年記念「第28回中野カップレース」は、輪界を代表するオールラウンダーである平原康多、古性優作、郡司浩平、清水裕友のSS班4名が参戦する超豪華メンバー。豊かなスピード、洗練されたレース運びには定評がある選手がそろい、熾烈な優勝争いが繰り広げられる4日間だ。
SS班4名は誰を中心視してもおかしくないが、連の軸として最も信頼性が高いのは平原康多だろう。安定プレーに定評がある平原は、今年は更に安定感を増した印象だ。今年の連対率は7割を上回っている。ダービー後までにG3で3Vを飾っての21勝を挙げていて、勝率も6割超と非常に高い。ダービーは1114着、決勝は逃げた眞杉匠の番手回りの好展開を生かせなかったものの、圧巻のまくりで優勝をゲットした脇本雄をほめるべきか。自力攻撃の破壊力には素晴らしいものがあるし、番手戦も巧みにこなしている。今の充実ぶりなら70周年に続き大会2V目を達成するとみた。
持ち味である攻撃的な自在戦が冴え渡る古性優作。今年は全日本選抜で優勝し、早々と暮れのグランプリ出場権をゲットすると、その後もウイナーズカップは危なげなく優参、4月平塚記念2122着などほとんど連を外していない。ダービーは5215着、決勝は最終2センターで佐藤慎に捌かれて脇本雄に続けなかったが、準決では脇本の逃げを差し切っている。俊敏に立ち回り首位に躍り出る場面は大いにあろう。
郡司浩平も力強い走りを披露している。今年はまだビッグレースでは決勝に乗れていないものの、1月和歌山、4月川崎記念で優勝するなど4月末までに17勝を挙げていて勝率は53%。昨年の41%をかなり上回っている。ダービーでは準決で無念の2失を喫し優参を果たせなかったが、気持ちは切れていない。5月函館記念3112着、決勝は単騎で最後方に置かれる最悪の展開となったが、インを付いて番手を上げていくと直線鋭く伸びて準V。最後まであきらめない勝負に対する執念を見せた。好スパートを決めてのVゲットは十分に考えられる。