昨年7月に1、2班戦へ定期昇班した寺沼拓摩が着実に力を付けている。3月前橋では無傷で1、2班戦初優勝。決勝戦ではまくりで堀僚介、保科千らを破った。今シリーズは関東勢の援軍が手薄な点がマイナス材料ではあるが、前橋決勝も単騎で勝っているなら問題なさそう。2月奈良から3場所連続で確定板を外していない安定感は秀逸だ。
ラインの力で考えるなら中四国勢だ。宗崎世連は降級初戦の1月当所で563着とスタートダッシュに失敗したが、その後は立て直しの兆しを見せている。スピードが持ち味の宗崎にとって、本来なら小倉は得意とするバンク。得意のカマシ、まくりで1月の汚名を返上する。宗崎に徹底先行の船瀬惇平とスジの機動型が豊富な守安政雄にもチャンス。降級後は準決勝が壁になっているが状態自体は悪くない。
菅田和宏は今期ここまで2Vと勝負強さが光る。最近の優勝は番手を回ってのものばかりだが、もちろん自力も健在だ。東の遠征勢では加藤健一も調子を上げている。
九州勢は谷元奎心、那須久幸のコンビ。谷元はまくり主体でもろさもあるが、3月高知では連勝で1、2班戦初優出を決めるなど実力は折り紙付き。那須も堅実なマークさばきから直線鋭いキメ脚を発揮しそうだ。
力を付けた寺沼拓
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寺沼拓摩
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宗崎世連