今年最後のG1戦、第59回競輪祭が11月23日〜26日の4日間、北九州メディアドーム小倉競輪場で開催される。タイトル争いはもちろんのこと、年末の大一番、平塚で行われるKEIRINグランプリ2017の出場権をかけた賞金争いも今大会が最終戦となる。熾烈を極める頂上決戦から目が離せない。
北日本勢はスピードスターがズラリ。G1を連覇している渡邉一成は負傷欠場となったが、新田祐大は健在だ。競技との両立が本業の競輪で相乗効果を生んでいる。ナショナルチームのハードな練習によってスピードがさらに強化された印象だ。6月高松宮記念杯、7月サマーナイトフェスティバルとビッグレースを連覇。後半戦に入ってからのパフォーマンスは非の打ちどころがない。ドームの高速バンクは2人の持ち味を最大限に発揮できる舞台だ。成田和也はケガを乗り越え、切れが戻ってきた。10月寛仁親王牌では決勝3着と好走。久々のタイトルも見えてきた。山崎芳仁は過去に2度、競輪祭を制した実績がある。8月のオールスターでは1年ぶりのG1優出。流れが向けば勝負できる。昨年の競輪祭を優出した新山響平、安定した戦いぶりが光る佐藤慎太郎も見逃せない。
競輪祭の決勝で3年連続のワンツーを決めている平原康多、武田豊樹の最強コンビが今年も主役の座を譲らない。平原は2月取手の全日本選抜を制して、早々にグランプリ出場を決めた。その後は度重なる落車に苦しみながらも奮戦。9月共同通信社杯では準Vと好走するなど競技のトレーニングを新たに取り入れたとで、さらに進化している。8月オールスターの落車で骨盤骨折の大ケガを負った武田は10月寛仁親王牌で復帰。まだ復調途上の段階だが、最終日に白星を挙げた。獲得賞金額でグランプリの出場圏内とはいえ、最後まで気を抜かずに走り抜く。勝負駆けの諸橋愛にとっては大事な4日間だ。夏場以降の成績は驚異的。9月共同通信社杯でビッグ初制覇。続く同月の松戸記念でも鋭い決め脚で優勝を飾っている。今シリーズもシビアな走りで初のグランプリチケットをつかむ。
木暮安由は落車のケガから立ち直り、本来のスピードが戻っている。吉田拓矢は10月寛仁親王牌で一次予選敗退。それでも敗者戦は3連勝と圧巻の走りを見せた。今大会は関東ラインの先頭で迷わず攻める。