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いわき平競輪

IWAKI TAIRA KEIRIN

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検車場レポート

  • 7/9 Thu.  (前検日)
  • 7/10 Fri.  (1日目)
  • 7/11 Sat.  (2日目)

1R

選手の写真です。
寺崎浩平選手
 昨年12月に日本競輪選手養成所を早期卒業制度で卒業した寺崎浩平(写真)が、早くもビッグ開催のデビューを果たす。特進後はS級でFIを4V、ビッグ出場最短記録も塗り替えているだけに、注目度も高い。
 「(前回の優勝した向日町は)新車だったけど、感触も良かった。タイムも出ていたので問題ない。そのあとは伊豆の方でナショナルチームで練習をしていた。ここ(平)は初めてですね」
 前回の取手記念を5124着と決勝にも進出し成績をまとめた菅田壱道が、和田圭とのタッグで寺崎を迎える。
 「前回の決勝はアクシデントもありましたけど、あれだけ踏まされて逃げる展開になって4着だったので悪くないですよね。もともと、4、5月くらいから調子が上がってくるので夏場は得意。寺崎君のレースは見てますけど、FIですからね。まだ記念も走っていませんし、ビッグは初めて。どう出てくるかはわからない。FIじゃ無双みたいですけど、やっぱり上は違いますからね」

2R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 岩本俊介(写真)は、前回の高松宮記念杯では積極的な仕掛けで成績以上の動きを見せた。
 「そこまでずっとまくりばかりでしたけど、もう1回先行で頑張ろうって思えたのが、去年のサマーナイト最終日に逃げて岡村潤さんとワンツーを決めたレース。まだ先行で戦えるって、まだ武器として使えるって思えたレース。そこからいい方向に向かっていると思います。今年は最終日と言わず初日からしっかり先行で戦いたいですね」
 前回の佐世保FIでは2度のシンガリを喫している取鳥雄吾は、そこから中8日のローテーション。
 「調子自体はそれまでもそこまで悪くなかったんですけど、前々回の玉野を優勝できて流れが変わりましたね。前回の佐世保は山田英明さんが強すぎて参考外です。悔しかったけど収穫もありました。岩津(裕介)さんは自分の脚質もすべてわかっているので、自分の力をうまく引き出してくますね」

3R

選手の写真です。
原田研太朗選手
 今期一発目の小松島で原田研太朗(写真)は、地元記念制覇とこれ以上ないスタートを切った。
 「前回も太田(竜馬)の後ろに付けているので、気持ち的に余裕を持てそうですね。(決勝は)掛かっているところを番手から出て行った太田に付け切って、もし後ろからくれば自分でもどうにかしようって思えるくらいの余裕はありました。前回の小松島初日は別のフレームを試したけど、ちょっと違うかなって思って2日目から戻しました。シューズやセッティングも煮詰めて去年の暮あたりのいいころの感触がやっと戻ってきました」
 前回の青森FIを221着で優勝の大槻寛徳は、初日特選で先行策を披露して2着に粘り込んだ。
 「いつ以来ですかね、先行したのは。覚えてないですよ。(先行は)流れのなかでたまたまですけど、調子がいいんで自信もあった」

4R

選手の写真です。
高橋晋也選手
 前回の高松宮記念杯でGIデビューを遂げた高橋晋也(写真)は、GI初勝利を挙げたものの納得のいくシリーズではなかった。
 「前回の宮杯は自分のなかでそこまで緊張している感じはなかったんですけど、どっかで自分に不安があったのかダメでした。レース中の視野も狭くて、うまく動けずにモヤモヤした感じです。目標は一番上にもっていかないとダメだとわかったので、今回は優勝するつもりできました」
 山崎芳仁は、前回の取手記念で2勝をマークしたものの決勝は落車。地元ビッグの前にアクシデントに見舞われた。
 「雨も降っていたので、落車の怪我はほとんどなくてすみました。前回が終わってからは雨も降っていたし、バンクには1日だけ入って練習しました。高橋とはほとんどワンツーが決まっているし、相性はいいと思います。今回は最低でも決勝って気持ちですけど、まずは初日が大事なので気を引き締めていきます」

5R

選手の写真です。
新山響平選手
 前々回の高松宮記念杯から自転車を換えた新山響平(写真)は、手応えをつかんで初日予選で深谷知広と激突する。
 「宮杯から脇本(雄太)さんのフレームを参考にした新しいフレームに換えました。パイプの素材とかは変えずに少し大きめに作りました。大きいフレームの方がたわむ感じで乗れるので、自分に合っていると思う。この自転車を使いこなせるようになればもっと上でも戦えると思う。直前まで練習とウエートトレーニングをやっていたので疲れは多少ありますけど、練習でのタイムは悪くなかったので大丈夫だと思います」
 深谷知広は前回の高松宮記念杯を連勝で締めて、いい流れでトレーニングに打ち込んだ。
 「前回の3日目、最終日は展開も向きましたけど、自分のなかでもいいスピードが出せたかなって思っています。競技とのフレームの違いというより、一番はギアですね。今回もその違いにうまく対応できれば、結果もついてくると思うのでしっかりと戦いたい」

6R

選手の写真です。
吉澤純平選手
 決勝進出を逃した前回の地元、取手記念はデキも一息だった*吉澤純平(写真)が、中8日で調子は上向きの様子だ。
 「取手は感触があんまり良くなかった。疲れがあってか、首の感じが良くなかった。ただ、取手の前くらいから治療にもいってたし、もうだいぶ良くなってきた」
 直近の3場所でわずかに1勝の浅井康太は、同県の柴崎淳との連係で前を回る。
 「前回の福井は新しいシューズを試したり、セッティングを換えてみました。でも、乗っている感じが少し狂っているなって。セッティングやモノが悪いわけじゃないとわかかったので、(体を)整えてきました。(柴崎)淳の前は確か1、2回あると思う。今回は自分が前で自力を出します」

7R

選手の写真です。
河端朋之選手
 7車立ての小松島記念では持ち前のスピードを繰り出した河端朋之(写真)が、2勝をマークして優出も果たした。
 「調子自体は全プロくらいから良かったんですけど、レースでなかなか勝てなかった。前回の1着は自信になりましたね。約1年ぶりくらいの1着なので。前回の決勝はスピードが上がり過ぎていて何もできずに終わってしまったし相手が強かった」
 鈴木竜士は前回の取手記念、前々回の高松宮記念杯とワンツーを決めている森田優弥と連係する。
 「森田君とは2回連係して、2回ともワンツーなので相性は抜群。2回ともまくり展開で一度も抜けてないですけど(笑)。でも、今回はメンバー的に先行になりそうな感じなので、その(先行した)時は自分が全力で(別線を)全部止めます」

8R

選手の写真です。
山本伸一選手
 山本伸一(写真)は前回の高松宮記念杯の最終日に落車。状態はどうか。
 「前回和歌山で落車した怪我は、背中の軽い擦過傷だけですね。練習も次の日からできました。フレームも無事だったので、影響なく戦えると思います。前回の初日は展開も良かったですけど、車の出も良かったですね。開催が中止になっていた期間に室内での練習を多めにしたのが良かったですね」
 高松宮記念杯の2日目に落車に見舞われた*松井宏祐は、途中欠場を余儀なくされた。
 「前回の落車したあとはさすがに4日間くらいは、練習ができなかったんですけど。そのあとはしっかり乗れて、全力でモガけた。練習のパワーの数値は落車前よりも上がっていたので戦える状態だと思います」

9R

選手の写真です。
脇本雄太選手
 昨年のグランプリ以来の競輪となった前回の高松宮記念杯では4連勝の完全Vを遂げた脇本雄太(写真)に、ビッグ連覇の期待がかかる。
 「(高松宮記念杯は)自分のなかで、緊張感をもって走れたかなと思います。そのあとは伊豆の方に戻って、ナショナルチームのいつもの練習メニューをやってって感じです。(平は)直線が長いんですけども、それだけみんなの仕掛けが遅くなって、主導権を握りやすいのかなっていう印象はあります」
 昨年の試行錯誤を経て手応えをつかんだ平原康多は、前回の取手記念でも上々の動きを見せた。
 「前々回の宮杯からフレームを換えました。悪くはないですけどまだまだって感じですね。ワッキー(脇本)は会うたびに強くなるし、常に新しいことに取り組んでいる。こっちが少し追いついたかなって思っても、また引き離される。それの繰り返しですよね。でも、本当に勉強になりますよ。こっちもトレーニングしていて楽しい。負けたくないんでね」

10R

選手の写真です。
高木真備選手
 前々回の防府の準Vで連勝がストップした高木真備(写真)だが、富山ではきっちりと立て直し完全優勝。
 「優勝できなかった防府での反省点を生かして(富山を)優勝できた。調子もずっといいままなので、(今回も)楽しみです。思い切った仕掛けで力を出し切りたい」
 前々回は当所で優勝を飾っている石井寛子は上昇ムード。
 「(3場所前の)大宮からかなり仕上がったかなと。その前は調子を落としてました。ここまでは順調にこられた。(平は)走りやすいイメージだけど、風が強いので気をつけたい」

11R

選手の写真です。
梅川風子選手
 ナショナルチームでの活動で前回の6月松山が今年最初の実戦だった小林優香だが、その松山を3連勝し好ムード。
 「(松山は)久しぶりの国内の実戦だったけど、このサマーナイトフェスティバルを迎えるのには良かった。とくにここに向けての調整はしてなくて、ハードなトレーニングをしてきた。(3度優勝しているガールズケイリンフェスティバルは)相性がいいと思うので、しっかりと勝つために走りたい」
 7月にナショナルチームの仲間入りをした梅川風子(写真)は、まだトレーニングと競走のリズムをつかめていない様子。
 「(ナショナルチームに)入ったばっかりで、慣れている最中ですね。練習はしてきたけど、ここに合わせるっていう感じでなかった。(前回は)感触も良かったんで、いつも通りで大丈夫かなと」

12R

選手の写真です。
児玉碧衣選手
 現在22連勝中の児玉碧衣(写真)は、ここで3連勝なら梶田舞が持つ連勝記録24を抜いて記録を塗り替える。
 「ガールズケイリンフェスティバルを獲ってないので、まずそこですね。連勝を意識するとレースが小さくなってしまうので、あんまり意識しないでと思ってます。雨がひどくてバンクでの練習はなかなかできなかった。でも、室内での練習は、調子が悪いとこなせないメニューを楽にこなせたのでいいと思います」
 昨年はまくりで児玉をやぶって優勝の石井貴子に、ガールズケイリンフェスティバル連覇がかかっている。
 「去年は結果が良かったけど、それまでは予選落ちしていたんで、気持ちを集中して走りたい。(平は)普段はお客さんも多くて盛り上がるバンクなので、いい印象があるので頑張りたい」

1R

選手の写真です。
村上義弘選手
 打鐘過ぎに押さえて出た山田英明は、近畿コンビを受けて3番手をキープ。最終ホームで主導権を握った寺崎浩平に村上義弘(写真)が続く。菅田壱道の反撃は、3番手に飛び付いた山田に阻まれ不発。村上が好展開をモノにした。
 「寺崎が下げるところをさっと下げて、自信をもって先頭に出てくれた。結果的に誰にもまくられていませんし、1着にいけたんは寺崎の力につきる。直前に(バンク)コンディションが悪くなって、後輪が外に流れるスリップコンディションだったから先行はキツかったと思う」
 山田英明は、3番手飛び付きから菅田をさばいて2着に伸びた。
 「近畿勢を出させてからは菅田君が来たけど、(菅田の)出が良くなかったから張ってと思った。でも、張ったら自分のタイミングをうまく取れなくなってしまって仕掛けられなかった。松川(高大)の前を回るって言った以上は、早めに仕掛けたかった」

2R

選手の写真です。
岩津裕介選手
 打鐘の3コーナーで先頭に立った三谷竜生を取鳥雄吾が叩いて先行策。岩本俊介の反撃は中団まで。逃げる取鳥との車間を空けた岩津裕介(写真)は、後続との間合いを計ってきっちり抜け出した。
 「みんな強いんで(取鳥は)出るのにだいぶ踏まされた。一呼吸おきたいところで、シュン(岩本)が巻き返してきたんで休めなかったと思う。前回は自分のなかで感じが良くないところもあったんで、そこからしたら感じは上がっていると思います」
 中団でかぶっていた小林泰正だったが、前の稲川翔が外を踏むと中のコースを伸びて2着に入った。
 「(最終)バックでは余裕があったんで、外に行きたかったんですけど。和田(健太郎)さんが降りてきたりしたんで内にいった。脚を出し切ってないし、ただ流れに乗っただけ。感触は悪くない。でも、力を出し切ってって言ったわりには突っ込んだだけになっちゃいました」

3R

選手の写真です。
原田研太朗選手
 後ろ攻めから押さえた太田竜馬が打鐘で叩きにきた小松崎大地を出させず主導権を握る。これで絶好となった原田研太朗(写真)が、稲毛健太の巻き返しに合わせて最終2コーナーから番手まくりを敢行。そのまま後続の追撃を振り切った。
 「まさかの先行でした。まったく頭になくて踏み出しで遅れてましたね。稲毛さんのスピードが良くて並ばれたら厳しい。南(修二)さんもいるので降りてきたら怖いと思って。ラインとして勝ち上がるために、ちゅうちょせずに踏みました」
 2着には南修二が、コースを縫って突っ込んだ。
 「全面的に任せていたので。(稲毛が出られなく外に浮いたため)あとはコースを探そうと思って。(脚の感じは)大丈夫だと思います」

4R

選手の写真です。
渡部哲男選手
 打鐘で佐々木豪が主導権を握る。高橋晋也は3番手に入るが、2センターから吉田拓矢が巻き返す。佐々木と吉田による両者の踏み合いは吉田に軍配が上がったが、渡部哲男(写真)が山岸佳太を張りながらスイッチする。迫る地元勢に合わせて踏んだ渡部が1着。
 「(佐々木)豪君がやるべきことをわかってたんで、そのおかげですね。(吉田)拓矢も前受けしたんですぐに来ると思った。僕もタイミングが取れなくて、(吉田ラインの)番手になった。ずっと流れが悪くてスッキリしなかったけど、これで不安を一掃できたんで良かった」
 高橋の仕掛けを待ってから、最終4コーナーで踏んだ山崎芳仁が2着に届いた。
 「(最終)2コーナーでは(自分で)まくっていけたけど、(高橋)晋也も踏めそうだったんでもう1回踏ませてと思いました。晋也が頑張ってたんで、自分はその外を食えればと必死でハンドルを投げた。地元でやれることをやった。(前回)落車したわりには、(高橋を)迎え入れたり余裕もあった」

5R

選手の写真です。
吉田敏洋選手
 中団から先に動いて先頭に立った深谷知広が中団の併走を尻目にそのまま駆ける。余裕を持って番手を回っていた吉田敏洋(写真)がゴール前で逆転した。
 「全部、深谷がやってくれた。俺はゴール前の2、30メートルしか踏んでいない。深谷が中団から先に切って。あのペースで深谷ににらまれたら蛇ににらまれたなんとかじゃないけど叩けんでしょう。少なくとも俺なら無理(笑)」
 ライン決着に導く積極策に出た深谷知広が粘り、2着で準決進出。
 「あまり先行にこだわっていたわけではないんですけど、それが返っていい流れを呼び込めたのかも。(打鐘前の)2コーナーで(宮本隼輔が)踏んでいなかったのでこれは先行かなって。悪くないですね。先行選手としてやることはやれた。あとは1着を取るだけなので。長い距離を踏んだので明日(2日目)は良くなると思う」

6R

選手の写真です。
松谷秀幸選手
 赤板過ぎに鈴木裕が切って出て、南関ラインに単騎の稲垣裕之が続く。5番手に下げた坂井洋は、浅井康太と併走で打鐘を通過する。そのままレースが流れ、先行の腹を固めた鈴木が最終ホームを目がけてペースを上げる。松谷秀幸(写真)は2コーナー手前から踏んだ浅井のまくり阻み、好展開をモノにした。
 「キック(鈴木)がいいペースで駆けてくれた。浅井が(まくって)来てたんで、踏み込みながら止めにいった。そんなにスピードが違わないかぎり、止められるかなっていうのがあった。(調子は)すごいいいです」
 坂井との連結を外した吉澤純平は、外をまくり追い込んで2着。
 「(坂井には)浅井のところで止まるのか任せてた。(最終)ホームで自分が遅れちゃった。(坂井には)申し訳なかったですね。(前回の)取手からフレームから全部換えたんですけど、自転車よりコンデションが上がってきたことが大きい」

7R

選手の写真です。
鈴木竜士選手
 渡邉雄太が打鐘で河端朋之の番手に飛び付くいてもつれたところを森田優弥が一気に踏み込んで主導権を取る。番手の鈴木竜士(写真)が中団からまくり上げてきた渡邉をブロックすると、返す刀で鋭く追い込んだ。
 「森田がいい感じで駆けてくれた。(最終)ホームで落ち着いてて流しながら1コーナーから駆ける感じだったので、徐々に車間が空く感じに。まくりにきたら全部止めるつもりでした。森田と決めたかったけど技術不足。次にまた連係したときは決めたい」
 渡邉が不発の窮地にコースを探して踏み込んだ岡村潤が、2着に入線。
 「(渡邉)雄太はもう2テンポ待つかなって思ったけど、いいタイミングで行ってくれた。2コーナーでちょっと口が空いてしまいましたね。雄太が止められたんでどうしようかと思って1回待ってから内が空いたので踏ませてもらった。雄太と決められれば良かったけど。落車の影響はないですね」

8R

選手の写真です。
庄子信弘選手
 野原雅也を警戒しながら、松井宏祐が勢いよく飛び出して主導権を握る。打鐘手前で7番手から野原が仕掛けると、松井もペースを上げる。松坂洋平のブロックで野原は力尽きる。逃げる松井の余力を見極めて、松坂は番手まくりを打つ。だが、最終バックから詰めた櫻井正孝ラインの3番手の庄子信弘(写真)が、4コーナーから外に持ち出し最後は大外を突き抜けた。
 「(最終)バックでは詰まってたけど、櫻井君も脚を使ってたから出がそれほど良くなかった。自分は(佐藤)友和君が踏むのを待ってから行った。友和君がどっちに行くかを見てでした。(調子は)今日だけ見たらいいけど、若手が(脚を)削り合ってのものですからね」
 番手まくりの松坂後位の内藤秀久は、キッチリと仕事をこなして追い込んだ。
 「自分の感覚はめちゃくちゃいい。最後、庄子さんに食われたのは、自分にはどうにもならなかった。自分は(松坂)洋平とのワンツーを考えていたんですけど。(準決は)あいつら(松井、松坂)のぶんも頑張ります」

9R

選手の写真です。
清水裕友選手
 後ろ攻めから赤板の1センターで飛び出した松本貴治がハイピッチで逃げる。松浦悠士が最終バック手前から番手まくり。追走した清水裕友(写真)が直線で交わして初日特選を制した。
 「前が全部やってくれたので。松本さんも掛かってたし、その上を松浦さんがまくっていったんで。余裕はなかったし、いっぱいでした。とりあえず付いていけて良かったです。ゴール前でとらえられているので、悪くはないですね」
 2着の松浦悠士はホッと一息。松本の気持ちに応えて見事に中国ワンツーを決めた。
 「とりあえずなんとか形に。松本君が強めに仕掛けていったし、ちょっと早いかなって思ったんですけどね。(最終)2コーナーで郡司君が見えて踏んだんですけどキツかったですね。自分的にはもうちょっとほしい感じですけど、ワンツーだったので良かったです」

10R

選手の写真です。
高木真備選手
 打鐘の3コーナー過ぎに6番手の柳原真緒が仕掛けると、3番手から大久保花梨も合わせて踏み込む。柳原を大久保が合わせ切って逃げるが、好位にいた高木真備(写真)がその上を最終2コーナーからのまくりで仕留めた。
 「(最終)ホームまで誰も来なかったらカマそうかと思っていた。そしたら前の大久保さんが行ったので付いていった。後ろから柳原さんも来たので、どっちに付くか考えてうまくできました。(勝てたのは)自信になりました。今日は初日だし着を取らないと決勝にもいけないので緊張した。明日(2日目)の方が気持ちを楽にして走れると思う」
 周回中から高木後位の5番手にいた太田りゆは、高木のまくりに続いて直線勝負もそれほど差が詰まらなかった。
 「彼女(高木)が行くなら、そのまま追いかけて。行かないなら、自分でと思ってました。今日(初日)はなんとしても3着までにっていうのがあったので、結果的に良かった。かなり落ち着いて走れたと思います。(高木は前を)追いかけていくまくりだったので、スピードもあって詰まらなかった」

11R

選手の写真です。
梅川風子選手
 正攻法の構えから加瀬加奈子が駆けて、2番手の位置から佐藤水菜がまくり上げる。その上をさらにまくり切った小林優香だが、最終4コーナーで車を外に持ち出した梅川風子(写真)が直線一気に抜け出した。
 「(先行でもまくりでも)どちらでも行けるように思っていたんですけど、自分のミスで(小林に)入られてしまった。一瞬、やっちゃったなって思ったんですけど、小林さんがまくり切るなと思ったので脚を使わないでおこうと思いました。本当は優香さんのレースを自分がしないといけなかった」
 小林優香は、直線でまさかの失速で3着に沈んだ。
 「初手の位置も展開も踏み出しも悪くなかった。最近の佐藤さんの押し切る強いレースを見ていて、その上を行けてますし内容は悪くないんですけど。ナショナルチームでハードな練習をしていて、疲れが残っていますけど。運びは悪くないので、明日(2日目)は直線の長さを考えたレースをしたい」

12R

選手の写真です。
児玉碧衣選手
 周回中は4番手にポジショニングした児玉碧衣(写真)だったが、長澤彩に併せ込まれ冷静に下げて6番手で反撃のタイミングをうかがう。前受けの奥井迪がそのまま駆ける。6番手の児玉が踏み出すと、最終ホーム手前で前の長澤が合わせて出る。一度は浮いた児玉だったが、長澤に付け直してから踏み込んでまくりで前団をのみ込んだ。
 「(周回中は)中団を取れたんでラッキーと思ってたんですけど、2車上がってきたので下げるなら早く下げないとキツいかなと。(打鐘の)2センターで踏み出した時に、(長澤)彩さんが出て行ってくれたんで目標になりました。バックを乗り越えれば、4コーナーの下りでいけるかなっていうのがあった。調子は悪くないですし、(2日目も)消極的にならないように」
 石井貴子は2番手から先まくりでの2着をこう振り返る。
 「児玉選手の番手っていうのが定石かもしれないですけど、予選っていうのもあって自分の力を出して先まくりでと思いました。それで児玉選手に行かれてしまったら、(児玉が)強いし自分が足りないだけ。さすがクイーンですね。あのくらいの自力が自分も欲しいですね。(状態は)問題ない」

7R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 深谷知広を警戒して外併走から小林泰正が打鐘手前で仕掛けるが、先頭に立っていた郡司浩平(写真)が先行の腹を固めて突っ張る。郡司が絶妙なペース配分で駆ける。3番手をキープした松浦悠士がまくりで迫るも、内藤秀久がブロック。郡司が二の足で押し切った。
 「ワンテンポ見て、流れのなかで(小林が)来なかったので、突っ張るくらいに踏んでと思ってました。いつも先行で立ち上げてないから苦しかったけど、(最終)バックに向けて踏み上げていった。逃げるとは思ってなかったなかで、逃げ切れてるので上デキです。今日(2日目)は自転車に乗ってる感じも良かったし、感覚はバッチリ。あとは疲れを残さないように」
 松浦のまくりを止めた内藤秀久が2着で神奈川ワンツー。
 「レース前は無という感じで、そこまで意気込んでなかった。それで頭で考えるんじゃなく、体が勝手に反応して動いている。(状態は)申し分ない。(決勝では)僕と郡司君で見せ場をつくって、(郡司とのタッグで)確固たる位置を築きたい。あとは抜くことですね」

8R

選手の写真です。
稲川翔選手
 松本貴治が赤板過ぎに飛び出して先行態勢を取る。力ずくで巻き返した脇本雄太が最終1コーナーで先頭に踊り出る。番手を回った稲川翔(写真)が直線で抜け出して決勝進出を決めた。
 「いまのワッキー(脇本)は強すぎるんで。付いていくことだけ考えてた。後ろを確認する余裕もなかったですね。でも、村上(義弘)さんがいると思っていましたし、自分が踏まないとコースも空かないと思って必死に踏みました。まさか抜けるとは思っていませんでした」
 脇本ライン3番手の村上義弘をさばいた清水裕友が、稲川の後ろへスイッチして直線で鋭く迫った。
 「(最終)ホームのところで出ていくのも早いなって思った。番手をさばければ良かったんですけど、難しかった。村上さんのところをさばいてからは慌てると失敗すると思って冷静に。仕掛けても3コーナーで外に浮くと思ったのでゴール前勝負って決めて踏みました」
 清水を巧追走した岩津裕介が、3着に入線。
 「(松本)貴治がこれ以上ないって完ぺきな仕掛けをしてくれた。いまのワッキーに逃げられたらどうにもならないので。(清水)裕友が番手をさばければ貴治を入れて、そこからまた3人で勝負できたかなって感じでしたけどね。3番手になってしまったけど、そのあとは裕友が落ち着いていましたね。自分は回りを見る余裕もあったし、久々に自分らしい走りができていると思う」

9R

選手の写真です。
新田祐大選手
 高橋晋也を先頭に地元ライン3車が前団に構える。8番手から上昇した原田研太朗を赤板で高橋が突っ張って主導権を譲らない。4番手は吉澤純平がキープして、高橋の先行でレースが流れる。6番手の松谷秀幸が最終2コーナーからインを進出すると、吉澤がまくり追い込む。逃げる高橋の番手で万全の態勢の新田祐大(写真)が、吉澤を張りながら抜け出して人気に応えた。
 「見ての通り(高橋)晋也君が果敢に攻めた結果、僕と(佐藤)慎太郎さんが勝ち上がった。晋也君は勝ち上がることはできなかったですけど、彼の力強い走りとか、彼の良さっていうのは、いわき平競輪場のファンの人たちとか、全国のファンの人たちに伝えることができたんじゃないかなと。(初日は)勝負どころをうまくつくれなくて、レースを組み立てることができず、レースをつくられてしまった感じがあったんですけど。今日(2日目)は逆に僕たちがしっかりレースをつくったってことが本当に良かった」
 直線で吉澤との踏み合いになった佐藤慎太郎が、2着をキープした。
 「(高橋)晋也はペースが上手で、吉澤君とかは緩んだらカマして来たかったと思うですけどね。(自分の感触は)新田の踏み出しが強烈で、ちょっと僕が下から踏み出したってのもあるんですけど、抜ける感じではなかったですね」

10R

選手の写真です。
高木真備選手
 長澤彩が高木真備(写真)の外でフタをする形で打鐘を通過。先頭の加瀬加奈子はペースを上げず、しびれを切らした高橋梨香が奇襲のカマシ先行に出たが、長澤を追いかけた高木が最終2コーナーから豪快にまくって後続を大きく引き離した。
 「警戒される感じでフタをされましたけど、引くつもりはなかったです。(高橋)梨香さんがカマして行きましたけど、落ち着いて自分の行けるタイミングでしっかりと行こうと思っていました。スピードも出せたし、練習の成果をしっかり出せたので勝てました」
 鈴木美教は高木を追いかける形で後方から踏み上げるも、最後に柳原真緒に交わされて3着に。
 「思った展開にはならなかったんですけど、長澤さんは絶対に仕掛けると思って後ろにいたんですが、高木さんに入られてしまって…。キツくて最後差されてしまった。でも、力は出し切れた。本当は2着以内が良かったですけどやり切りました」

11R

選手の写真です。
石井貴子選手
 打鐘を通過しても隊列は崩れず、5番手で間合いを取っていた梅川風子が2センターからカマす。梅川が主導権を奪取して、周回中から梅川後位にいた石井貴子(写真)が続く。小林優香は立ち遅れて、なかなか仕掛けられない。2番手の石井がゴール線のハンドル投げで粘り込む梅川を交わした。
 「車番が梅川さんの隣だったのと、勝ち上がりのこともあるので流れに乗っていきました。(2日間走ってみて)初日にしっかり自力で走れていたので、自分の状態は現状しっかり把握できてますし、悪くないと思います」
 積極策で内容の濃い走りを見せた梅川風子は、ファイナルを見据えて気持ちを引き締める。
 「(周回中の並びから)先行っていう感じでした。逃げ切りが一番なんですけど、あれで交わされているのはいまの力です。決勝に乗るのは最低限のつもりでここに来たので、今回は乗って満足はしなように」

12R

選手の写真です。
児玉碧衣選手
 児玉碧衣(写真)は周回中、4番手。3番手の佐藤水菜が太田りゆに合わせて踏むと、佐藤に続いた児玉は覚悟を決めて最終2コーナーからインを進出。2番手の石井寛子のまくりを追った児玉が、追い込みで連勝を24に伸ばした。
 「脚見せのときは雨が降ってなかったんですけど、レースが始まる時には結構降ってて、前が見えなくなるくらいすごかった。(最終)ホームで太田りゆさんが来たときにサトミナ(佐藤)がそれに合わせて踏むような感じで、外を張りながらモガいてた。それで内に行くことを決めてた。(石井)寛子さんがバックで行ってくれたおかげで、コースができた。連日しっかり冷静に周りが見られてると思います」
 終始、児玉を前に見る形をつくった小林莉子が、3着で決勝最後の椅子をつかんだ。
 「初手の位置取りで前が児玉選手だったので、付いていくだけだと思って頑張りました。どこから仕掛けるかなと思いながら付いていたんですけど、結構ギリギリの展開だった。なんとかしのいだかなって感じです。自分も正直、(児玉は)外をう回するかなって思って、外を踏む準備をしていたんですけど。やっぱり(児玉は)強かったです」