第16回「サマーナイトフェスティバル」が今年はいわき平競輪場で7月10日から3日間の日程で開催される。S班9選手をはじめ、輪界のスターが一堂に集結する注目のビッグレース。グレードはG2だが、ハイレベルなシリーズになることは間違いない。また、ガールズのトップ選手による「ガールズケイリンフェスティバル」も併せて開催される見どころの多いシリーズだ。
やはり注目されるのは東京オリンピックのトラック競技代表に内定している脇本雄太、新田祐大の争いだ。ともに高松宮記念杯でグランプリ以来、半年ぶりの実戦を控えているだけに、そこでの走りが判断材料となりそうだが、グランプリでもハイレベルなスピードバトルを演じた2人が、ここも優勝争いの中心となりそうだ。平でG1初優勝を飾った脇本に、当所がホームバンクの新田と、両者は実力もバンク相性も互角。いかに多くの援軍を連れて勝ち上がれるかが、勝負の明暗を分けそう。
北日本勢にとっては佐藤慎太郎の存在が大きい。実力が拮抗すればするほど1番車の佐藤が位置を取れるという点がラインにとって大きな強み。今年の当所記念を北日本5車の番手回りで制している山崎芳仁や菅田壱道、新山響平と新田の前後でラインの厚みを増す選手が北日本勢にはそろっている。
近畿勢にもS班の村上博幸に村上義弘、三谷竜生らタイトルホルダーがズラリ。自力に追い込みとバランスの取れた陣営だ。野原雅也、山本伸一をはじめ、近畿勢は自力型がそろって好調。脇本を中心に強固なラインを作るだけの戦力はそろっている。
脇本、新田不在の競輪界を席巻していたのは松浦悠士、清水裕友の中国コンビだ。グランプリこそまくり不発に終わったが、昨年11月の競輪祭から2月全日本選抜、3月ウィナーズカップと、ビッグレースをこの2人で立て続けに制している。それぞれ自力でも強いし、連係ならメンバーに合わせて前後を入れ替えられる柔軟性もある。S班9名がそろったここでも存在感を発揮する。地区内あっせんはともかく、ここでは中国、四国がライン。原田研太朗、岩津裕介らで総力を結集してビッグ連覇の流れを持続させる。