今年の記念はナイターだ。函館競輪場を舞台に開設68周年記念「五稜郭杯争奪戦(G3)」が、6月2日からの4日間シリーズで行われる。平原康多、武田豊樹、三谷竜生、桑原大志のS班4人に村上義弘、山田英明、新山響平ら輪界のトップクラスが競演を果たす。最終日には一発勝負でレインボーカップA級ファイナルもあり、シリーズを通して見逃せない。
昼の4日制記念と違い、2日目に2次予選A(準決へは4着以内)、B(同2着以内)が設けられたナイター仕様。2つの2次予選に分かれる初日から1次予選はもちろんだが、特選でも激しい勝ち上がりバトルが展開されるのは間違いない。
先のダービーを6151着で、優出を逃して不安を感じさせた平原康多が、続く京王閣記念では4連勝の完全Vと、時間もないなかできっちり立て直してきた。最近は内容良く勝ち上がれても、肝心なレースで取りこぼすことが続いてモヤモヤした状況だったが、京王閣の4日間は、本来のまくりの切れ味に加えて、結束したときの関東ラインの力をも見せ付ける満点の内容。今後にも繋がっていきそうで、ウィナーズカップ決勝でワンツーの武田豊樹とタッグを組む今回も、再び鉄壁の連係で別線を制圧する。久々のビッグ制覇を遂げた武田は、ここが約1カ月半ぶりの実戦。1月和歌山記念での失格により、5月を棒に振りダービー出場もかなわなかった。怪我による戦線離脱ではないなら、状態面の心配はない。昨年の骨盤骨折から順調に良化しているのは大きなプラスだ。
三谷竜生、村上義弘のダービーで1、2着の2人も関東勢に引けは取らない。決勝は脇本雄の圧巻の逃走劇によるところが大きいが、三谷の番手での落ち着いた立ち回りは並の選手にできるものではない。準決では村上を連れてロングまくりで決勝に進出。ダービー連覇を遂げた。一方の村上は43歳にしてなお向上心の塊。時代に合ったトレーニングを模索しながら、全日本選抜、ダービーを準V。獲得賞金はすでに6000万円を超えS班返り咲きが濃厚だ。仕掛けどころを逃さない三谷を信頼し、強固なラインを形成する。