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よっかいち競輪

YOKKAICHI KEIRIN

48#

検車場レポート

  • 11/5 Fri.  (前検日)
  • 11/6 Sat.  (1日目)
  • 11/7 Sun.  (2日目)
  • 11/8 Mon.  (3日目)

1R

選手の写真です。
坂井洋選手
 前回の寬仁親王牌で2勝をマークした坂井洋(写真)だが、勝ち上がりは一次予選で敗退。関東勢は3人が決勝に進出。吉田拓矢を目標に平原康多がV奪取しただけに、坂井ももどかしいところがある。
 「そうなんですよね、自分もGIの決勝、あの場にいられたらっていう思いがあります。自分としてはむちゃくちゃ練習をやっているつもりだし、苦しい思いもしている。練習通りに(レースで力を)出せればいいんですけど、なかなかそういう風にはいかない。でも、結果を出せている人もいるんで、これじゃセンスがない人になってしまう。正直、焦りもありますね」
 脇本勇希は、2度目にGI出場となった前回の寬仁親王牌3日目にまくりでGI初勝利を挙げた。
 「(GI勝利は)誰でもできるわけではないので、うれしいですけど。まくっただけですから、先行してないんで…。(中11日での練習で)とくに変わったことはしていない。あとは(今回は)ナイターで寒そうなのが。それが怖いですね」

2R

選手の写真です。
藤井侑吾選手
 7月の富山、9月の青森に次いで3度目のGIII出場となる藤井侑吾(写真)は、現在の通算勝ち星が99勝。
 「(通算100勝を)早くしたいけど、近くて遠いですね。後ろに抜かれるか、変なレースして共倒れになるかっていう感じです。明日(初日)は8車立てですけど、自分は7車よりも9車の方が得意。流れがあった方が走りやすい」
 佐藤博紀は、前回の平塚FIを137着。6月の平塚FI以来、久々に決勝に進出した。
 「(前々回の落車は)とくに問題ない。怪我も打撲と擦過傷だったけど、それほどでもなかった。自転車も大丈夫だったんで、とくに変わったところはない。自分は(車立てが変わっても)それほどやることはかわらない」

3R

 8月のオールスター、前々回の川崎FIと落車に見舞われた神山雄一郎は、前回の寬仁親王牌を6748着。53歳の現状をこう口にする。
 「怪我も続いてたし、なかなか大変ですね。まだ戻り切らないというか、少しずつ焦らずにですね。(寬仁親王牌からは)体調を崩すこともなく、いまできることをやってきました」
 今シリーズが追加配分の竹内雄作は、前回の別府FIの411着から中2日の強行軍。
 「調子が悪すぎてなにがって見えてこないところもあったんですけど、前回で自分に足りないものがっていうのを感じた。それで(中2日でも)ウエートトレーニングをやってきた。もちろんケアを中心にはしてきました。筋肉痛が残ってるけど、それが取れれば大丈夫だと思います」

4R

 コンディションを崩していた野口裕史は、4月西武園で4連勝の完全Vで記念初制覇を遂げたころの体重に戻り、徐々に復調を感じている。
 「(前回の)寬仁親王牌は力を出し切れた。でも、4日目は出がらし状態でした。ようやく体重も戻ってきて、3、4キロ増やしてきた。それで自転車に乗っている感じも変わってきた。西武園記念の体重くらいには戻りましたね」
 一次予選は同地区の木村幸希もいるが、「自分で」の戸田洋平が単騎になった。
 「(近況は)展開とか流れもいいけど、自分の感じも悪くない。あとは明日(初日)みたいなこういう番組を自分で打破できるか。真価が問われる。全部人任せにとは思ってないんで、自分で打開でしたい」

5R

選手の写真です。
取鳥雄吾選手
 前回の寬仁親王牌では4日間すべてバックを取って7131着の取鳥雄吾(写真)。持ち前のダッシュ力にさらに磨きをかけているが、その分、課題も出てきている。
 「(仕掛ける)タイミングが悪いですよね。(練習で)バンクが使えなくて、引っ掛かりがないとダッシュがしづらいっていうところがあって…。(ラインを)生かすっていうのもそうだし、僕が勝つためにもそこをしっかりとしないと。最終日は(連係した岩津裕介に)お世話になっている分、少しでも恩返ししたかった。きっちり決めないとダメでした。しっかりと競輪を覚えないと。バックを踏む回数を減らしていかないと」
 近況決勝にこそ勝ち上がれていない平尾一晃だが。積極的な競走でアピールしている。取鳥を相手に一次予選でも、その組み立てが注目される。
 「相手が強いですけど、自分も練習での調子が良かった。あとは最後の末脚。慌てて行かないようにっていうのもあります。自分が勝つ競走をしないと点数は上がってこないけど、やっぱり攻めのレースをしないと」

6R

 山崎芳仁は前回の京王閣FIを461着。FIシリーズで決勝進出を逃した原因は、はっきりとしているようだ。
 「トレーニング方法を変えたんですよ。それで京王閣(が感じ良くなかったので)終わって、戻しました。時代の流れに乗っていかないとっていうのがあって(トレーニング方法を変えたけど)、それが合う合わないもある。お客さんには申し訳なかった」
 藤原憲征は前回の地元、弥彦FIを231着。最終日はここでもタッグを組む一戸康宏の番手から中のコースを鋭く追い込んだ。
 「(一戸とは)最終日でも一緒だった。自分はそのあと体調も崩さずにこられているかなと思ってます。(直近の競走得点103点台も)妥当な感じじゃないですか。状態的にも問題ないですね」

7R

選手の写真です。
山田久徳選手
 鈴木竜士は、2カ月以上のブランクを経て今シリーズに臨む。久々の実戦は、高橋築の番手からスタートを切る。
 「9、10月はあっ旋が止まってました。(5月の)ダービーで鎖骨を折ったんですけど、(8月の)オールスター(の落車)で鎖骨に入っているワイヤーが曲がってしまった。(久々のレースですが)練習での数値は変わってない。あとは本当に久しぶりなんで、実走でどうかなっていうのがあります」
 前回の寬仁親王牌を8113着の山田久徳(写真)は、状態が良かっただけに一次予選を悔やむ。
 「前回は感じも良かった。初日落としたのが反省点ですね。そんあとはひと段落したものもあって、キツめに練習をやってきた。直前に疲れを抜いてきたんで大丈夫だと思います」

8R

 9月和歌山FIを3場所連続の完全VでS級に特進した上野雅彦は、今シリーズがS級4場所目。初めての記念が、ナイター開催になる。
 「S級特進までは連勝が続いているかぎりは、勝ちを意識した方がいいって先輩方に言われた。(S級になって連勝が止まり)いまは目先の勝ちよりも、先行を主体にやっている。(FIでの初日の)予選は自分のペースに持ち込めたらイケるけど、準決はそういうわけにはいかない。苦戦してます。自分のタイプとしてはスピード地脚ですかね」
 坂本貴史は、前回の寬仁親王牌を白星で締めてリズムも悪くない。初日の一次予選は3車のラインを生かしたい。
 「(前回は)終わりが良かったんで。初日は気持ちを楽に、大槻(寛徳)さんもいるんでしっかりと先行したい。(佐藤)友和さんと3日間(初日から3日目まで)一緒でいろいろアドバイスをもらった。もったいないところがあるから、組み立てをうまくやっていけばもっと良くなるっていうところがあるって言ってもらいました。そのあともいい感じで練習ができた」

9R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 前々回の川崎FIで3月の西武園以来のV奪取した岩本俊介(写真)だったが、前回の寬仁親王牌では3788着。
 「(前回は)初日、2日目の脚の感じは悪くなかったけど、バテちゃいました。レースのなかで、もうちょっとある感触が欲しいっていうのはあります。やっぱり自分はレースを支配して走っている方が、得意なんですよね。展開待ちみたいなレースをやってると、このままダラダラ(下降線をたどって)いっちゃうんじゃないかと。勝ち切ることも大事だけど、勝ち切るためにもそれが必要だと」
 内藤秀久は直近の3場所、FIを3連続準V。成績をまとめてはいるものの、4場所未勝利と勝ち切れていない。
 「(10月27日に自転車競技大会の)地区プロがあったんで、そんなに間隔が空いている気がしないんですよね。エリミネイションで入着(3位)できたし、ケイリンでも狙ってたんですけどダメでした。エリミネイションのあと15分後ぐらいにすぐにケイリンがあったんキツかった。(近況に関しては)1着がないんで、しっくりはきてない。取りこぼしている2着もありますからね」

10R

選手の写真です。
北津留翼選手

 北津留翼(写真)は、前回の別府FIの161着から2週間以上空いた。このあとはホームバンクでの競輪祭が待っている。
 「練習もいつも通りですね。(初日は)細切れなんんで、行けるタイミングがあると思う。そこをしっかりと。今回は(競輪祭に向けて)新しいクツを持ってきた。(競輪祭に)つながればと思っているんで、まずは(初日に)使ってみるか(前検日の指定練習をして)考えます」
 前回の地元、青森FIを275着と思いのほか成績を残せなかった木村弘だが、前向きに一次予選のメンバーを見る。
 「(青森は)負けたんですけど、レース自体は得るものがありました。もうちょっと(調子が上がって)欲しいけど、状態は悪くない。(初日は)あとはやれることをチャレンジしたい」

11R

 柴崎淳は、前回の四日市FIから中8日での今シリーズ。ホームバンクに連続参戦でのアドバンテージは大きい。
 「状態としては、前回と変わらない感じです。四日市を連続して走れるっていうこともないですからね。2年前に(3度目の四日市記念を)優勝した時とは、(落車で腰部を怪我して)いまはあの感覚にはない。ちょっとでも近づけるようにやってるけど、練習のしすぎも(腰に負担がかかり)良くない。それで歯がゆいところもあります」
 近況は勝ち星を順調に積み重ねている岡田泰地が、好調の理由をこう説明する。
 「レースに慣れてきたんで、それでちょっとずつ良くなってきている。余裕も出てきました。(ラインとしての仕事と差し脚の)どっちも良くなっている。調子はいいと思います」

12R

選手の写真です。
古性優作選手
 古性優作(写真)は、前回の寬仁親王牌を2441着。初戴冠となったオールスターからのGI連覇こそならなかったが、成績はまとめた。それでも、まだ古性が見据える理想のイメージには遠い。
 「(前回は)不甲斐なかった。上には上がいっぱいいるんで、自分もそこにちょっとでも近づきたい。ラインで決められる確率をもっと上げていきたい。(1着の)最終日にしても村上(義弘)さん、東口(善朋)さんと決められなかった。その辺が課題です。(前回から感触は)だいぶ良くなってきた。1年とか1年半先をみてやっているトレーニングで、ガッツリ練習をしたんで体はしんどいですけど」
 中11日のローテーションだが、地区プロの自転車競技大会などもあり、郡司浩平にとっては時間がさほどなかったようだ。
 「地区プロとかイベントの協力とかがあって、それほど思うように(練習を)できなかったけど。先を見据えてやってきた。競輪祭に向けてですね。でも、結果を求められると思うし、内容もしっかりと自分のレースができるように。悔いのないレースをしていきたい」
 和田健太郎は、共同通信社杯、平塚記念、寬仁親王牌と3場所連続で4日間を走りぬき、悪い流れから抜け出した。
 「アクシデント(落車)イコール、プレッシャー(が原因)っていうわけではない。アクシデントは、レースでのいろいろなアヤですから。あとは一戦、一戦しっかりとできるところまでもってきて、そのなかで感じをつかんでいきたい」

1R

 本郷雄三が切った上を脇本勇希が押さえて出て主導権。坂井洋は6番手で打鐘を通過する。後続を一本棒にして、4コーナーからペースを上げた脇本が逃げる。最終2コーナー手前から坂井が踏み込むと、本郷も3番手から仕掛ける。本郷も前団をのみ込む勢いだったが、坂井のスピードが断然。あっさり坂井がとらえて、そのまま押し切った。
 「バンクは昨日(前検日)の指定練習よりも軽かったし、風も気にならないですね。1レース1番車っていうプレッシャーもあったけど、人気に応えたいっていう思いでギリギリまで緊張しないようにしていた。(最終)1センターから仕掛けた。バックを取りたかったですね。スピードは悪くないし、疲労も抜けてきた」
 坂井マークの芦澤辰弘は、直線でも詰まらず1車身差のまま流れ込んだ。
 「(坂井に)全面的に任せていました。どの展開でもいけるだろうって感じでしたね。(踏み出しは)口が空きましたね。自分は抜くとかじゃなくてマークでした。中5日あったけど、誘導とかもあって、練習が1日しかできなかった。疲れながら入ってきていたので、気持ちをもたないとと思って走りました」

2R

選手の写真です。
伊藤裕貴選手
 佐藤博紀が緩めた赤板2コーナーで、藤井侑吾が仕掛ける。スピードに乗せて先頭に立った藤井に地元勢が続いて、4番手に飛び付いた佐藤博は車間が空く。6番手に立ち遅れた吉田智哉が、最終バック手前からまくりを打つ。佐藤博も合わせるように3コーナー過ぎに外に持ち出す。直線に入り藤井もさすがにスピードが鈍る。番手の伊藤裕貴(写真)は、後続との間合いを計りながら踏んで抜け出した。
 「(藤井)侑吾がジャンからスピード上げて行ったし、すごくいい掛かりだった。誰も来ないなって感じだったんですけど、あのタイミングで(佐藤博に)来られたら、対応が難しかった。掛かりっぱなしの1周半でしたから。僕も脚がキツかった。どうしたら良かったのか、先輩に聞いて修正したい」
 佐藤博に乗った佐藤康紀は、中のコースを伸びて2着。
 「重い感じがして、みんなもタレてる感じがした。先行(藤井)も後ろが地元っていうのもあっただろうけど、最後はいっぱいだった。(藤井は)もっと強いだろうし。自分は展開に恵まれたけど、調子も悪くない」

3R

 赤板過ぎに竹内雄作を押さえて正攻法の位置に入った阿部大樹を、小川丈太、竹内の順で叩いていって最終ホーム入り口へ。5番手となった阿部は間髪入れずに巻き返すが、合わせて竹内にペースを上げられると外に浮く。しかし、冷静に濱田浩司をキメて4番手を奪い取った阿部は、3番手からまくった小川と止めにいった原真司の内を2センターですくってそのまま突き抜けた。
 「初手の並びは最悪でした。打鐘のところで反応して、(竹内と小川が)モガきあってくれるようにすれば良かったんですけど。内が空くのもわかっていたし、神山(雄一郎)さんが後ろにいるのはわかっていたので、突き抜けるように踏めば決まるとは思った。脚に余裕はあったし、平原(康多)さんにセッティングを見てもらって良かったです。気持ちとセッティングがぴったりではないので、そこですね。明日(二次予選)は勝負できるところでしっかりと自力を出していきたい」
 内をキメにいった阿部の動きにもしっかり続いた神山雄一郎が2着を確保。
 「長期欠場や落車もあったし、このまま終わってしまうのかなっていうのがあったけど、今回は来る前から体調が良くて、昔に戻った感覚があった。阿部君とは相性がよくて決まっているし、遅れないようにと。自転車も進んでくれていますね」

4R

選手の写真です。
野口裕史選手
 赤板過ぎに野口裕史(写真)が押さえて先頭に立って、南関3車が出切る。4番手に引いた川口聖二と単騎の戸田洋平が併走になり打鐘を迎える。3コーナーから内を進出した川口は野口の番手まで押し上げるが、中村浩士にキメられて3番手に下げて最終ホーム。パワーにモノを言わせて野口が風を切る。3番手で立て直した川口も伸びず、別線に出番はない。わずかに中村を退けた野口が1着。
 「普通に押さえて駆けるっていう感じだったんですけど、戸田君がからんできそうな雰囲気もあったんで、そこを気にしすぎました。外を気にしてたら、(内から)川口君が来たんで、そこから慌てて踏んだ。それで(中村に)迷惑を掛けちゃいました。自分は前回より脚の感じいいし、風も気にならなかった」
 からまれた中村浩士だったが、内の川口を2発でキメて逃げる野口の番手を守った。
 「外を(警戒しなきゃ)って思ってたら、内に(川口が)いきなりいたのでビックリした。それで急な対応しかできなかった。無警戒だったんで、ヒヤッとしました。でも、そのあとは安定して最後まで踏むっていうところは、野口の真骨頂でむちゃくちゃ強かった。自分は力不足です」

5R

 赤板で上昇の高木翔を突っ張った嶋津拓弥を、打鐘で叩いて取鳥雄吾が先制。追って平尾一晃が仕掛けてくるが、取鳥に出させる気はなかった。モガき合いの末、最終1センターで平尾は力尽きて後退。そのまま緩めることなく踏み続ける取鳥の前に5番手の嶋津も7番手の高木も全く動けずに最後の直線に入り、取鳥が堂々押し切った。
 「打鐘のところは悩んだけど、流れていたので突っ張ってライン3人で決めたいと。平尾君も、長くモガいてきたので、きつくていっぱいだったけど、(三宅)達也さんと決まればと思って踏んだ。バンクがすごい軽いのでスカスカする。風もそんなに感じないし、ホームが流れますね。(記念は二次予選9着続きで)勝負は明日(7日)なんでね。あと、ワンチャン、ウィナーズ(カップ)の特選に乗れるかもしれないので1着を目指して頑張る」
 吉永好宏をキメて3番手に割り込んだ坂本亮馬の中割りをしのいだ三宅達也が2着に続いた。
 「雄吾が強い。踏み出しのところも凄いし、(平尾を)出させるかと思ったら、合わせたので、きつかったですね。バックからバタバタしてきたので、タレるかなと思ったら踏み直しましたね。強かった」

6R

選手の写真です。
阿竹智史選手
 先頭に立った鶴良生のスピードを見極めて、橋本智昭が赤板2コーナー過ぎから仕掛ける。主導権を握った橋本ラインの3車が出切り、鶴が4番手に入る。6番手の島川将貴は、車間を詰める勢いで最終2コーナーからまくる。逃げる橋本の番手の山崎芳仁は、島川をけん制。島川が外に膨れると、島川と山崎の間を追い込んだ阿竹智史(写真)が、山崎に踏み勝ち1着。
 「(島川への山崎のブロックがあって)自分は内に差し込んでしまった。(踏むのが)ちょっと早いかなと思った。待ちながらだったけど、そこのタイミングが難しかった。シマちゃん(島川)が3着までに入ってくれたんで良かった。自分の感覚としてはイマイチかなと思います」
 橋本が先行策に出て好展開が巡ってきた山崎芳仁だったが、ゴール前で阿竹に屈して2着。
 「(橋本が)普通に駆けて、あとは残れるかどうかだと。島川君がまくってくると思ったんで、そこさえ止められれば残るかなって。そしたら阿竹君が来たんで、焦って踏んじゃった。自分のやれることはやった。踏んだ感じとしても、前回よりいいですね」

7R

 スタートけん制もあったレース。後方待機の高橋築が赤板手前から踏み上げて2コーナーで主導権を奪う。4番手がモツれる中、中団にこだわった山田久徳が、引かずに内に残っていた巴直也を4番手に入れてから最終2コーナーでまくり発進。3コーナーでの鈴木竜士のブロックを乗り越えた山田は2センターで高橋を捕らえて快勝した。
 「スタートは中団からがよかった。嘉永(泰斗)が内から来たので。来なければ、(高橋を)叩いて嘉永(のカマシ)待ちかと思ったけど。内から来たので行く理由もなかった。(道中は)ごちゃごちゃしたわりには脚を使っていなかったので、出脚はよかった。夏くらいから調子はよかったので、競輪祭に向けても頑張っていきたい」
 落合達彦とからんで山田の仕掛けに続けなかった稲垣裕之は、すぐさままくりに転じて山田を追う。高橋の番手から抜け出した鈴木をゴール寸前で捕らえて京都ワンツー決着を果たした。
 「内をすくわれないように締めすぎて、久徳の仕掛けに離れた。何とかワンツーはと思っていきました。(前回の落車で)体は大丈夫だけど、フレームが壊れた。1年くらい前に使っていたものなので、今開催はこのフレームのセッティングを煮詰めていきたい」

8R

選手の写真です。
上野雅彦選手
 坂本貴史が打鐘手前で押さえて出てペースを握る。いったん4番手の上野雅彦(写真)の外まで追い上げた伊藤信は、最終ホーム手前から再度踏み込んで北日本勢に襲い掛かる。中野彰人は離れて、伊藤が坂本をとらえる。中野にからまれた上野だったが踏み勝ち、伊藤を目標にまくって1着。
 「今日(初日)みたいな感じで(押さえて)いって、ペースかなと思ってた。そしたら(坂本に)早めに巻き返しに来られて、内に包まれて後手を踏んだ。脚が軽かったからよかった。でも、(ラインの)山形(一気)さんが転んでしまった。自分がもっと前々に攻めていけてたら良かった。(初めてのグレードレースで9車立てを)1回走ってみたんで、(2日目は)もうちょっと落ち着いてできると思います」
 坂本マークから直線で外を追い込んだ大槻寛徳は、2着にも反省しきり。
 「伊藤君があそこまで強いとは…。(坂本)貴史が勝手に合わせてくれると思ってしまった。もっとちゃんと仕事をしてれば。自分の判断ミスですね。(脚には)余裕があったんで問題ない。判断ミスのところだけです」

9R

 前団を小川賢人、竹内翼の順で押さえるが、打鐘3コーナー7番手から岩本俊介が一気の巻き返しで襲い掛かる。反応が遅れた竹内を2センターであっさり叩いて岩本が先行勝負に出る。ライン3車で出切って竹内が4番手、6番手に小川、前受けから下げた北川大五郎が8番手の態勢で一本棒に。このまま東勢のペースかに、2コーナーからまくった小川のスピードがいい。勢いよく駆け上がってきた小川を、内藤秀久が3コーナーで強烈ブロックを浴びせて止めるが、内藤は岩本に遅れて車間が空いてしまう。そのまま岩本がセーフティーリードを保って押し切った。
 「狙っていたレースができた。今回から新車なので、緊張はしていたが、感触も良かったし自信につながる。競輪祭に向けてというよりは、前のフレームがへたってきていたので。出も良かったし、長い距離を行ってなので自信が付いた」
 岩本との車間が空いてしまった内藤秀久は、なおも盛り返してくる小川に何とか踏み勝って2着を確保。
 「レース勘がずれていた。俊介の力を侮っていましたね。(小川に)あのスピードで来られたので、バックでやばいと思って持っていった時に、(岩本が)行ってしまいましたね。俊介も初日特選級の選手。何とか2着死守しようと思ったけど、申し訳ないレースだった。1走すれば、相手の点数とイメージが付いてくるので大丈夫」

10R

選手の写真です。
北津留翼選手
 藤井昭吾の上を木村弘が出て主導権。両者での踏み合いにはならず、北津留翼(写真)は、一本棒の7番手で最終ホームを通過する。3番手の藤井のまくりを泉慶輔が阻み、北津留はようやく最終バック手前から仕掛ける。だが、次元の違う爆発力を見せた北津留が、あっという間に先頭に立って人気に応えた。
 「前受けから引いて、行けるところからと思ってた。(最終)ホームで行くつもりだったけど、焦って前に詰めすぎて、車間がなくて仕掛けられなかった。そこがヘタクソでした。立ち遅れたんで、半周目いっぱい踏むだけだった。クツも新作にして、前のヤツよりもいい数値が出ていたんで換えた。指定練習のあとのクツの調整をして問題もなかったんで、(次の)競輪祭もこれでいこうかなっていう感じです」
 井上昌己だからこそ対応できた北津留の踏み出し。直線勝負で1輪まで詰めたところがゴールだった。
 「あれを抜ける人いないんじゃないですか、SSでも抜けない感じがした。(最終)ホームで行くかと思ったけど、(北津留がそのタイミングを)見たからまくり追い込みかなと。スピードが違いすぎましたね」

11R

選手の写真です。
柴崎淳選手
 打鐘でカマシ気味に出た磯川勝裕が絶妙なペースをつくり出して、7番手の谷口遼平は最終ホームでは動けない。2コーナー手前から谷口がまくるも、今度は中団の近藤夏樹が仕掛ける。イエローラインのさらに外を回った谷口は、直線の入り口で前団に並んで抜け出す。柴崎淳(写真)はその外を踏んで、谷口をゴール寸前で交わした。
 「(谷口は最終)1コーナー過ぎから踏んでた。あおりもあってどうかなっていうのもあった。だけど、いままでの(谷口)遼平と違うんで行っちゃうと思ってた。(1着は)気持ちですかね、声援がすごい力になった。(昨年に落車で大怪我をして)強かったころの体に戻すのは無理だと思っている。ただ、自分の中で気持ちで限界をつくらないようにとは思ってます」
 3番手の松崎貴久まで引き込んでラインを上位独占に導いた谷口遼平は、ホッと胸をなで下ろす。
 「早く巻き返せたら良かったけど、そんなペースじゃなかった。危なかったですね。(まくりに行って)踏んでいれば、(最終)4コーナーから伸びるかなと。せめて(柴崎)淳さんのコースをつくろうと。緊張で出が悪かった。(前回の寛仁親王牌でGI初勝利を挙げて)今回が大事だと思ってた。1走して明日(7日)の方が余裕をもてると思います」

12R

選手の写真です。
東口善朋選手
 近畿勢の連係が崩れて古性優作に続いた郡司浩平が、その上を叩いて打鐘の4コーナーで主導権。しかしながら、和田健太郎が東口善朋(写真)にさばかれて、郡司後位には近畿勢が入る。4番手には浅井康太。最終2コーナーから古性が踏み込むも、郡司が合わせる。郡司、古性の余力を計りながら、最終4コーナーで外に持ち出した東口は、直線で鮮やかな伸びを披露して1着。
 「(一度、古性と連結を外して)慌てたけど、そこから位置を取りに行って冷静にできた。(郡司の番手から古性)優作が早めに仕掛けてくれたんで、僕の脚のためもできた。浅井君が来ているのもわかった。(状態としては)しっかりと体と自転車がマッチして進んでくれている。このメンバーで1着が取れるとは思わなかった」
 最終ホーム手前で和田にからまれながらも、浅井に続いた坂口晃輔が3着。ホームバンクで上々の動きを見せた。
 「古性君の後ろに郡司君がいて、並びがおかしいなっていうのがあった。自分は1車分だけでもどかしてと思った。(和田とからんだけど)軽かったんで苦じゃなかった。あんまり意固地になるよりはと。それで浅井さんに突っ込んだりしてもまずいんでと思ってた。(周回中の)並びとしては、1回まわって後ろになってしまうかと思ったけど、さすが浅井さんですね」
 先行策に出た郡司浩平は、番手にはまられた古性を合わせ切り、逃げても強いところをアピールした。
 「気持ち的にも前回よりも強い、攻める気持ちで走れた。結果5着ですけど、吹っ切れた感じもあります。ただ、和田さんには付きにくくしちゃった。古性君とも切りに行くタイミングが合ってしまった。(最終)ホームで古性君が後ろにいるのがわかったんで、変にフカしすぎても、緩めすぎてもっていうのがあって、ペースに入れた。それで来たら合わせてと思ってました」

6R

選手の写真です。
泉慶輔選手
 打鐘で先頭に立った取鳥雄吾は、すかさず叩きに来た竹内雄作を出させて3番手を確保する。取鳥後位に坂本貴史が飛び付くが最終ホームで阿竹智史にキメられて、渡部幸訓が5番手に切り替える。3番手の取鳥は空いた車間を詰めるも、いったん柴崎淳を待ってから再度まくり上げる。渡部が阿竹の内を進出して中のコースを踏むと、続いた泉慶輔(写真)が中部勢の間を鮮やかに突き抜けた。
 「坂本さんと(渡部)幸訓さんが頑張ってくれて、前2人のおかげですね。自分は幸訓さんが内に行った時に外を見てたんですけど、阿竹さんが締めなかったんで内に行きました。そのあとは柴崎さんがなかなか空けなかった。でも、タイミング良く空いてくれました。(G3は昨年10月の)松戸で1回準決に乗れそうだったんですけど、(二次予選3着でも)落車滑入でドクターストップがかかって走れなかった。明日(3日目)走れれば、(G3の準決は)今回が初めてです」
 好ポジションをキープしながらも、前の柴崎が気になった取鳥雄吾は、結果的にまくりで二次予選クリアもスッキリしない。
 「今日(二次予選)はある程度出させるパターンで行こうと思ってたので、ああなりました。(最終)バックでまくりに行けば良かった。そこでビビッてしまった。自分の弱いところが出たのが反省点です。柴崎さんも余裕があったので、詰まったら行ってくれるかなというのがあった。1回、やめてから(まくりに)行ったけど、(前を)越えられるとは思った」

7R

選手の写真です。
中村浩士選手
 赤板過ぎから藤井侑吾と野口裕史で壮絶な主導権争い。打鐘で外の藤井がわずかに前に出るが、コーナーに入り野口が盛り返す。最終ホームでは野口がパワーで主導権を死守して、外に浮いた藤井は1センターで力尽きる。坂口晃輔が自力に転じてまくるも、3番手の神山雄一郎の横まで。番手で好展開が訪れた中村浩士(写真)が、ゴール寸前で野口を交わした。
 「(3番手に)王者(神山)が付いていたこともあって、野口君の気合の違いを感じましたね。あとは坂口君がまくってくると思っていたけど、野口君の掛かりも良かった。今日(2日目)はみんなが苦しいレースだったと思う。準決に向けて、セッティングを修正したい」
 無謀とも思える踏み合いだったが、野口裕史はそのまま敢然と先行策で2着に粘り込んでラインの中村とワンツー。
 「青板だったら引いたけど、あそこのところは、誘導を切らないように前と車間を空けながらでしたね。全力での突っ張りではなくて8割くらいの感じで焦らずにいけました。内にいて車輪も掛けていたので、そこも確認しながらでした。(体重が戻って)夏の前のいいころの感じなので、強気な攻めができたと思う」

8R

選手の写真です。
井上昌己選手
 打鐘の2センターで叩き切った上野雅彦が主導権。3番手に下げた黒沢征治が最終1センター過ぎからまくりに出ると、6番手にいた嘉永泰斗も踏み上げる。が、井上昌己(写真)は嘉永を追わない。8番手の長尾拳太もまくって前団に迫る。長尾に原真司は付け切れず、井上が長尾の外を強襲して1着。
 「(嘉永がまくって行って)自分は内も気になったし、黒沢君と合った感じがあった。しっかりと付いていれば、ワンツーだったんで情けない。反省点が多いですね。初連係で息が合わなかった。そのあとは伸びたっすね。昨日(初日の北津留)翼で脚に刺激が入った。嘉永君はセンスもいいし、今度はしっかりと」
 6番手の嘉永の動きを冷静に見極めた長尾拳太は、最終バック手前で8番手からまくりを繰り出して2着。
 「嘉永君は(井上)昌己さんも付いているんで、あの位置(6番手)なら早めに行ってくれるんじゃないかと。嘉永君が踏んだら自分も踏んでと思ってた。だから、昌己さんが連係を外しても、自分がバックを踏む感じもなかった。そのあとも嘉永君が和田(健太郎)さんとこで内に入ってくれたから、自分はわりと2車併走くらいのところを踏めた。久しぶりにしっかりと自力を出せた。状態はいいです」

9R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 坂井洋が先行態勢を取り、岩本俊介(写真)は7番手で打鐘を迎える。坂井のペースは上がらず、3コーナーから巻き返した岩本が最終ホームで主導権を奪う。坂井が飛び付いて3番手が佐藤康紀との併走になる。別線もまくるが、逃げる岩本の掛かりが良く、二の足で番手の佐藤慎太郎も振り切った。
 「坂井君は前だと得意パターンなので、あえてこっちで取って脚を使わせようと思った。昨日(初日)よりスピードが上がっているなかで出られて、脚もよくもってくれた。(今回から新車で)新車特有のパリっとした感じがなくなってからが勝負ですね。昨日も今日も力を出し切れた。納得したレースをしたいし、それで結果がついてくれば。明日も力の出し惜しみをしないように」
 4分の1輪まで詰めたところがゴールだった佐藤慎太郎が、岩本を称える。
 「誕生日で1着を取りにいって全力で抜きにいったけど、岩本君が仕上がっている。イメージだと抜けると思ったが、踏み直されましたね。素晴らしかった。自分がどうこうではなく、岩本君が強かった」

10R

選手の写真です。
谷口遼平選手
 赤板過ぎに谷口遼平が本郷雄三を突っ張ると、橋本智昭が内を踏んで4番手で本郷と併走。ペースを握った谷口は落ち着いて、別線の動向を見極める。打鐘の4コーナーから本郷が仕掛けるが、谷口が合わせて踏んで突っ張り切る。最終2コーナーからまくった橋本をけん制した浅井康太が抜け出して1着。橋本マークから追い込んだ大槻寛徳が2着。
 「(レース展開は)あんなはずじゃなかったんですけど。みんな橋本君の4番手がほしいところかなと。ただ、谷口君も駆ければ強いですからね。(橋本がまくっていって)自分は余裕がありました。浅井君がもっともっていくようなら、浅井君の内もってコースも見えてました。(脚の感じは)全然、悪くない。昨日(初日)よりも良かったです」
 2度に渡り本郷を突っ張った谷口遼平(写真)は、橋本のまくりもこらえて3着に残った。
 「橋本さんだったら、引いて中団で勝負と思ってました。(来たのが本郷だったので)突っ張りました。(もう一度打鐘の4コーナーから仕掛けた本郷を)うまいこと合わせられました。あそこで行かれてしまうとっていうのがあったんで良かった。(最終)バックはまだ頑張れたけど、4コーナーくらいからいっぱいでした。なんとか4(着)までと。脚を使って勝ち上がれたんで、明日(準決)につながるかなと。(脚の感じも)いい方だと思います」

11R

選手の写真です。
北津留翼選手
 関東勢が主導権を握り、叩かれた佐藤康紀が4番手。古性優作は前団を射程圏に入れて6番手で構える。8番手に置かれた北津留翼(写真)は、最終1センター過ぎからまくった古性ラインを追いかけて、その上をけた違いのパワーでのみ込んだ。
 「古性選手のスピードをもらってでした。(8番手になって)自分で行ってもっていうのがあって、古性選手に委ねてしまいました。強い選手に連れていってもらった。でも、あれで古性選手から一撃が入っていたら終わってたと思います。(初日から使っている新しい)クツはいいですね。踵のところがしっかりとホールドされてるんでいいです」
 古性が前団を仕留めるも、北津留の勢いが断然。稲垣裕之は、慎重に間合いを取りながら追い込んだ。
 「(古性が)早めに仕掛けてくれた。北津留君が来たのもわかってたけど、内に芦澤(辰弘)君もいたんで外にけん制するとコースに入られることもあるかなと。北津留君のスピードが違いました。自分の体は動いている。セッティングも、昨日(初日)よりも今日の方が良かった」

12R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 赤板の1コーナーで近畿コンビを受けた郡司浩平(写真)は、すかさず磯川勝裕の動きに反応する。合わせるように切って、東京コンビを出させて3番手をキープ。磯川がそのままペースを上げて、一本棒の隊列で最終ホームを通過する。郡司は2コーナー手前からまくって、合わせて番手まくりに出た鈴木竜士をあっさりととらえて1着。
 「(誘導を追いかけるのに)脚を使ったんで、なるべく落ち着いてと。余裕があれば、山田(久徳)さんが切りに来た時に突っ張るか踏ませてと思ったけど、脚にきてたんでしっかりといい位置を取ってと。(鈴木)竜士よりも先に踏み込めたんで、(番手まくりの鈴木を)乗り越えられるかなって思った。自分のタイミングで(仕掛けて)行けたんで。(初日から使っている新車は)レースで走ってみた方がいい。練習だと、そこまでしっくりはきてないんですけど。部品を換えたりするよりも、現状はこれで手応えをつかんでいきたいっていう方向です」
 鈴木を乗り越えて郡司に続いた内藤秀久は、郡司との1車身をキープしたまま流れ込んだ。
 「(郡司が)スタートで脚を使って、本来は自分が追わないといけないんですけど。番手は狙われる位置だと思ったんでしっかりと。(出切ってからは)内と外をケアしながらでした。自分の脚の感覚も大丈夫です」

10R

選手の写真です。
坂井洋選手
選手の写真です。
中村浩士選手
 打鐘手前で先頭に立った谷口遼平が、先行態勢を取る。8番手の取鳥雄吾は2センターから反撃に出る。しかしながら、谷口も腹を固めてフルアクセル。浅井康太のけん制で取鳥は不発。井上昌己が降りて、3番手の松崎貴久と併走になる。そこを最終2コーナーから坂井洋(写真)が、目の覚めるようなスピードでまくる。浅井は止められず、坂井が1着で2度目のGIII決勝進出を果たした。
 「(周回中は6番手から)先に動いて、早めに1周回そうと思いました。(取鳥)雄吾なら出切ると思った。だから、すかさず行こうと思ったけど、あおりもあって反応できなかった。あれでいつも構えて失敗してるんで、とりあえず(仕掛けて)行かなきゃと。昨日(2日目)、阿部(大樹)さんと連係してダメだったけど、アドバイスをいただいた。もっと持ち味を生かした方がいいって。(脚の感じは)腰の痛みもないのでいいと思います」
 坂井マークの中村浩士(写真)は、浅井に振られて坂井に続けずも、直線で踏ん張って3着に入った。
 「(坂井は)ああやって切って、切られて、もう1回(のタイミング)の勝負にかけていた感じだった。きれいに(空いた)空間を行ったんで良かった。とは言っても前は浅井君なんで、そこは気を付けた方がいいって思ってました。自分は(コーナーの)山を上って、遠回りしたけど。スライスしないでこらえて、最後にもう1回踏んだ。脚の状態はわからないけど、いいのかなって思います」
 谷口遼平は7着に沈んだものの、積極的に駆けたレース内容は十分に評価できる。
 「雄吾がカマしに来れば、出してもいいなって思ってたけど。雄吾も残る距離で踏んでたので、自分も腹をくくりました。押さえ先行は苦手な部類ですけど、余裕をもちながら走れた。(浅井が優出したんで)最低限ですね」

11R

選手の写真です。
古性優作選手
選手の写真です。
稲垣裕之選手
 黒沢征治を制して野口裕史が、赤板2コーナーで主導権を握る。南関3車が出切り、黒沢が中団に入る。古性優作は一本棒の7番手で最終ホームを迎える。2コーナー手前からまくった黒沢は、嶋津拓弥に合わされて力尽きる。まくり追い込みで古性優作(写真)が前団をのみ込んで1着も、厳しい表情で振り返る。
 「最大出力もそうですし、ペダリング、自転車との一体感も、今年に入って一番良くない。初日はまだマシだったけど、日に日に良くない。(車間を)空けてるんじゃなくて、詰まらなかった。正直、このまま(7番手で)追いつかないのかと。ちょっとヤバいなって。力んだらダメなところで力んで、力んで欲しいところで(力が)抜けている。今回に関しては、人の自転車に乗っている感じです。(原因は)疲れなのはわかってる。表面的ではなくて、中に入り込んでしまっている。昨日(2日目)も最大限にケアしたつもりだけど。このあともできることをやります」
 稲垣裕之(写真)は、古性との近畿連係を外すことなく流れ込んだ。
 「早い展開になったけど、古性君を最後まで信頼していた。ゴールまで気の抜けないレースだった。(現状ではこのフレームしか使えないので)ここ1年とはまったく違うフレームなので、いい刺激にはなっています」
 黒沢を合わせるように嶋津が番手から踏んで、南関3番手の内藤秀久は佐藤慎太郎に踏み勝ち3着。
 「赤板のところで大バックを踏んで、転ぶかと思った。それでそのあとの踏み出しではいっぱいだった。野口も気持ち良く行ってくれたし、嶋津にも任せてた。僕は(最終バックで佐藤)慎太郎さんと併走してたんで、その時点でそこを死守しないとっていうことに集中していた」

12R

選手の写真です。
東口善朋選手
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岩本俊介選手
 赤板過ぎに出た嘉永泰斗がそのままペースを緩めずに駆けるが、橋本智昭が打鐘で強引に主導権を奪取する。最終ホームで後方にいた岩本俊介は1コーナーから踏み上げるが、前にいた東口善朋(写真)に大きく外に振られて失速。2コーナーで大槻寛徳が番手まくりに出ると、その上をまくった山田久徳がスピードの違いでとらえる。山田に東口、岩本が続く。山田マークから東口が抜け出した。
 「(岩本が)来るならここかなってタイミングで(外にけん制を)した。(番手まくりの大槻よりも山田)久徳のスピードが良かったんで、あとは僕がうまく残せればと。残ったかなと思って踏んだんですけど…。この開催で2つ勝てたのはすごく自信になります」
 大きく外に振られた岩本に切り替えることなく続いた郡司浩平は、最終バックでは最後方。それでも岩本の外を踏んで2着に届いた。
 「(岩本は)タイミング的にも1コーナーの上りのところだったし、行き切れる感じがした。僕も行ける気満々で構えてたんで、(東口のブロックで)詰まったんで内に降りました。自分も要所、要所でバックを踏んだりして、前も見えなかったところもある。(新車は)自力の時には2回走って問題なかったけど、番手の時に流れるところが違って、人のタイミングだと難しい。あとはこのフレームに合わせていければ」
 立て直しを余儀なくされた岩本俊介(写真)は、郡司との絆を強調する。
 「東口さんにナイスブロックをくらっちゃって、そのあとにグンちゃん(郡司)が切り替えないでいてくれた。そこがすべてですよね。自分を待ってくれたんで、絶対にもう1回(仕掛けようと)って思いました。内容が良くないので申し訳ない。脚の感じと新フレームは悪くない。あとは組み立てですね」