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決勝戦レポート

石井寛子(東京・104期)

石井寛子が通算111回目の優勝をゲット

 最終バック3番手からまくった石井寛子が、ともに無傷で勝ち上がった小林莉子を破って完全Vを果たした。
 「最大のライバルである(小林)莉子ちゃんが相手で走る前は緊張して体がかたくなっていました。(レースは動きがあって)見ている人はおもしろいレースだったのかなと思います。動きがある中で流れに乗って莉子ちゃんを見ながら一番良いタイミングで仕掛けられました。四日市の4日制ナイターに呼んでもらったのは今回が2回目なんですけど、(その時は小林の優勝で)リベンジできてうれしいです」
 今回の優勝が通算111回目。まだまだガールズケイリンを引っ張っていく。
 「今回は新しいこともいっぱい試せた開催だったので、次につながりました。(完全優勝で)賞金も上積みできましたね。今年もグランプリに出たいのでまた頑張りたいです」

 石井に合わされた小林莉子は2着でゴールした。
 「弱すぎました。(良い意味で)これやったなって思ったんですけど、(石井)寛子さんが嫌になっちゃうくらい余裕そうでした。自分は寛子さんより前を取って、先まくりでごちゃつくのを祈る感じなのかなと。4日目にしてやっと戦えるところまで戻して良くなったけど、寛子さんが強かったです」

 最終1センターで石井の後ろに切り替えた永禮美瑠が3着に入った。
 「内に詰まった展開になってやりたいレースはできなかったけど、そのあとは上手く抜け出せて冷静に走れました。自力は使えなかったけど、レース感は良かったのかなと。フレッシュクイーンレースまでに今回のレースを反省して修正したいです」

  • 優勝者の写真です
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レース経過

 スタートを決めた永禮美瑠が誘導後位へ。前を狙った田中千尋は入れず車を下げると、周回は永禮、小林莉子、石井寛子、南円佳、宮地寧々、廣木まこ、田中の並び。
 赤板ホームから上昇した田中が打鐘過ぎに先頭に立つと、この動きに続いた廣木が永禮との2番手外併走から最終ホームで仕掛けて出る。廣木の仕掛けにうまく追い上げていた宮地は休むことなく仕掛けに行ったがなかなか車は出ない。ホームで3番手にスイッチしていた石井は前の2人とバックからまくってきた小林の動きを見ながら3コーナーからの仕掛け。付け直して逆転を狙う小林を振り切って、10連勝、3場所連続の完全優勝を決めた。2着には小林、3着には2センターから小林に乗り換えた永禮が続いた。

車番 選手名 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B
1 1 石井 寛子 東京 104期 L1 12.3 まくり
2 2 小林 莉子 東京 102期 L1 1B 12.4 マーク
3 5 永禮 美瑠 愛知 118期 L1 1B1/2 12.4 マーク
4 6 廣木 まこ 福岡 118期 L1 1W 12.7 H B
5 3  円佳 鹿児島 116期 L1 1B 12.6
6 4 宮地 寧々 岐阜 110期 L1 2B 13
7 7 田中 千尋 愛知 114期 L1 9B 13.5

諸橋愛(新潟・79期)

諸橋愛が通算8回目のGIII制覇

 「なんとか差せました」
 今シリーズ3度目の連係となる平原康多の番手から諸橋愛が直線鋭く追い込んで、一昨年7月弥彦以来、通算8回目のGIII優勝飾った。
 「差せると思わなかったくらい(平原)康多のデキが良かったし、僕も(最終バックで)松浦(悠士)君にからまれたので、ゴールした時は差せたか分からないくらいでした。(平原が)連日、良い動きをしれくれて、今日(決勝)もすごい掛かってました。僕にとっては康多がいるのが一番デカかったです」
 主力選手はウィナーズカップから中4日での参戦だったが、諸橋は中部に残って体調を整えた。
 「家に帰らなかったのが良かったですね。ワットバイクに乗ったり、岐阜で志智(俊夫)さんとか山口拳矢君と練習したり。成果がでたのかなと思います」
 今年は全日本選抜で優出に成功するなど、ここまで良い流れで走れている。
 「最終的な目標は、年末に(グランプリで)ちゃんとゴールすること。そこが(佐藤)慎太郎さんとか守澤(太志)君にあって、僕に足りないところなので」
 再び、あの大舞台に立って目標を達成するために今年も全力で戦い抜く。

 前受けから3番手に飛び付いた平原康多は、最終バックから松浦に合わせてまくって2着。関東ワンツーが決まった。
 「(深谷知広に飛び付いた時は)キツかったです。松浦は仕掛けて来るだろうなって思っていたし、初日にかぶって失敗しているので、かぶる前に仕掛けないとって思っていました。深谷のカカリもすごかった。(深谷のラインを)乗り越えたら、諸橋さんとどっちかが優勝なら良いやっていう感じでした。(今シリーズは)後半戦は自力でしっかり戦えたし、次回の西武園記念につながれば良いですね」

 松浦が平原に合わされたと見た香川雄介は、最終2コーナーから内に進路を取り、直線伸びて3着に入った。
 「前が見えんかった。(松浦は)多分、行けんだろうなと思って内に降りた。あとはコースを突きました。3着なら上デキでしょう」

 松浦悠士は前に出切れず5着でゴールした。
 「力不足。行き切れるかなって思ったけど、ちょっとタイミングが遅かったです」

 決勝でも主導権を握った深谷知広は8着に沈むも、力は出し切った。
 「遅すぎて突っ張られてもダメだし、あのタイミングがギリギリのところでした。今できる走りはできたし、これでラインが3車あればまた違ったのかなと思います」

  • 優勝者の写真です
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レース経過

 平原康多がスタートで出ると、関東コンビの後ろに単騎の浅井康太が入る。周回は平原-諸橋愛-浅井-松浦悠士-原田研太朗-香川雄介-福島武士-深谷知広-守澤太志の並び。
 後ろ攻めの深谷は前との車間を空けると赤板過ぎの1センターから一気に踏み上げる。この動きを察知した平原は誘導員を下ろして踏み上げると、打鐘過ぎ3コーナーで深谷ラインを受けて3番手を確保する。6番手になった松浦が最終ホームから巻き返したが、平原は2コーナー過ぎから合わせてまくり上げると直線で前団を飲み込んでしまう。合わされた松浦は諸橋をキメて平原後位に切り換えようとするが、これを2センターで諸橋がさばいて平原を追走。粘る平原をゴール寸前でとらえて関東ワンツーが決まる。浅井にからまれた原田が外に浮くと、2コーナーから内に切り込んだ香川が諸橋を追いかける形で3着に食い込んだ。

車番 選手名 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B
1 5 諸橋  新潟 79期 S1 11.4 追込み
2 3 平原 康多 埼玉 87期 SS 1/2W 11.5 捲残
3 8 香川 雄介 香川 76期 S1 3/4B 11.3 マーク
4 9 守沢 太志 秋田 96期 SS 1/2W 11.6
5 7 松浦 悠士 広島 98期 SS 1B 11.6
6 6 福島 武士 香川 96期 S2 1/2W 11.3
7 1 浅井 康太 三重 90期 S1 1/2B 11.6
8 2 深谷 知広 静岡 96期 S1 1/2B 12 H B
9 4 原田 研太朗 徳島 98期 S1 3/4B 11.5