後ろ攻めから動いた田中晴基に対して三谷竜生が誘導員を残して下げると、そこを坂本貴史がフタをする。坂本は打鐘で一気に叩いて主導権。7番手からすかさず叩きに行った三谷だったが、菊地圭尚(写真)のけん制で不発に。そのまま3コーナーから自力に転じた菊地が坂本の頑張りに応えて決勝進出を決めた。
「(三谷が)止まる気配がなくて体で止めに行ったら前に出ちゃったので。そのまま腹をくくって踏ませてもらった。連日、北の後輩が頑張ってくれての結果だし、決勝戦は自力で何とかします」
三谷後位から2センターで菊地後位に切り替えた東口善朋(写真)が2着で2年ぶりの地元記念優出を決めた。
「(三谷が出切れず)色々考えることがあるレースでした。とりあえず(決勝に)乗れて。まだホッとはしてないけど、また気持ちを入れて。(決勝は)気持ちで乗りました。それだけです」
打鐘過ぎ2センターから仕掛けた三谷竜生はホームで3番手を狙ったが取れず。再度、外を踏んだが菊地のけん制で浮いてしまう。絶体絶命の展開だったが、粘り強く踏んで3着に踏みとどまった。
「出切れると思ったけど、出切れなかった。調子は…。それでも3着には粘れたのでヨシとしないと」
単騎の中村昌弘は北勢を追走から中川誠一郎を飛ばして東口に切り替えたが、惜しくも4着で決勝進出はならなかった。
「東口の後ろにいて、圭尚が仕事してるとこを狙って突っ込んだ。決勝に乗ろうと思って行ったんですけどね」
<最終日・9R S級ブロックセブン>
最終日9Rには地区ごとに選ばれた7選手によるブロックセブンが開催される。中心はバック17本の積極性が光る石塚輪太郎。残念ながら地元記念を走ることはできなかったが、最終日の一発勝負にその悔しさをぶつける。
「ほんとはこっち(記念を4日間)走りたかったけど、しょうがない。特に変わったことはしてないけど、調子はいい。好調をキープできてると思います。去年は優勝が目標だったけどできなかった。最近は決勝2着とかも多いし、今年はそれをできるように。ブロックセブンでも走れないよりはいい。悔しい分、ここで頑張ります」
石塚マークは笠松信幸。年末から準決勝が壁になっている印象だが、ここで石塚を交わして流れを変えるか。
「石塚君とは初めてです。強い印象はありますね。(7車のレースが)どういう感じになるのか分からないですけど、しっかり追走してゴール前勝負したいですね。前回の平も初日はけっこうよかったんですけど、2日目、3日目と大きい着を取ってしまった。最近は準決勝の成績が悪いんで、ここで流れを変えたいですね。和歌山は相性がいいです」
レースは石塚と高木翔の2分戦。点数では10点の開きがある高木だが、石塚との同期対決で意地を見せるか。
「前回、平のあとはいつもどおりで調子は普通。和歌山は初めてで、単発レースは(昨年6月取手記念での)レインボー以来です。同期対決っていうのは意識してないけど、すんなり出られるのはキツい。その辺を考えて走りたい」
稲村成浩は「取手のあとは普段と変わらず。状態もいつもどおりだと思う」。高木の番手で人気の中近コンビに一矢報いることはできるか。
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