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TOYOHASHI KEIRIN

45#

検車場レポート

  • 2/7 Fri.  (前検日)
  • 2/8 Sat.  (1日目)
  • 2/9 Sun.  (2日目)
  • 2/10 Mon.  (3日目)

1R

選手の写真です。
黒沢征治選手
 昨年9月の共同通信社杯でビッグデビューを果たした黒沢征治(写真)が、今度は全日本選抜でGIデビュー。ビッグ初勝利をかけて、オープニングに登場する。
 「(豊橋はバンクが重いけど)重いのは得意なんで、(ホームバンクの)大宮も重たいですから。(初めてのGIは)ワクワクしますね。(1レースの1番車は)どこに入ってもみんな強いから一緒ですね。あとはラインで決められるように」
 今年4場所を走り終えてまだ白星のない中村浩士だが、悲観することなくこう口を開く。
 「結果が悪いですけど、調子自体は変わってない。ここ最近も(前々回の)小倉の最終日と(前回の静岡の)最終日、失敗したかなっていうのはそこくらい。数字は悪いけど、いつもの気持ちで走っている」

2R

選手の写真です。
小松崎大地選手
 近況FIシリーズが続いていた小松崎大地(写真)は、今年最初のグレードレースがGIの全日本選抜。
 「(最近は)自分がなりたいっていうスタイルの理想とかけ離れたレースをしちゃっている。(だから調子が)いいか悪いかって言ったら、悪いですよね。いろんな条件がからみあって、弱気になってたところがある。それを言い訳にして、(レース後に)後悔していた。だから、それをなくせるようにと思って(練習を)やってきた」
 繰り上がりで出場を決めた竹内雄作は、前回の高松記念から中4日で今シリーズを迎える。
 「(出場するのが)ちょっと無理かなっていうのもあって、ウエートトレーニングを追い込み気味にやってた。それが微妙な感じですね。前回はいろいろやってみて、良かったところと課題が見つかったところと両方です」

3R

選手の写真です。
内藤秀久選手
 内藤秀久(写真)は、前回の高松記念を3連対と動きは悪くなかった。
 「調子は継続して悪くない。(最近は)点数を下げたけど、自分ではそれ以上のモノを持っていると思っている。この年でもまだまだ成長しているし、タテ脚を磨くこともやっている。どこかでそれが出てくれれば」
 前回の防府FIを743着の松川高大だが、巻き返しは十分だろう。
 「前回は追加配分だったんで、ここに向けてキツめに(練習を)やっていたのもあってダメだった。今回は調整ができたんで、上積みはかなりあると思います」

4R

選手の写真です。
新山響平選手
 このメンバーでは最終バックの数で断トツの新山響平(写真)が、有利にレースを進められそうだ。
 「(自分以外に)積極先行タイプはいないと思う。だから、隙をつくらないとように仕掛けたい。(競輪の配分をコンスタントにこなして)モチベーションは高い状態を維持しているけど、練習時間が取れなくてキツくなる面もある。あとは(ナショナルチームのトレーニングで)ダッシュがついた分、もうちょっとペースを考えないとっていうのがある」
 前々回の大宮記念から自転車を換えた小川真太郎は、前検日のセッティング調整に余念がない。
 「自転車(フレーム)を大きくしたんで、“のんびり”するかなっていうのがある。そうならないようにしたいんですけど…。後半の伸びが欲しかった。でも、自転車を換えてやるもんじゃないかなと。自分で練習をしないと」

5R

選手の写真です。
植原琢也選手
 108人の出場選手の中で最後に繰り上がった植原琢也(写真)は、初めてのGIにも浮かれることなく気を引き締める。
 「(繰り上がったのが別の選手の)負傷欠場なんで喜べないです。それに正規で呼ばれたわけじゃないですから。今年に入ってからずっと調子が上がってこなかったんで、少し前の練習に戻してみた。自分は108番目なんで、失うものはないので頑張りたい」
 原田研太朗は、地元の小松島を含めて今年のFIシリーズをすでに2回優勝。すでに8勝の固め打ちだ。
 「自分は冬場が得意なんで安定して走れていると思います。仕掛けを迷ってしまうと、(自転車の)出が悪くなるんで、多少(踏む距離が)長くてもいっている。それで結果が出ている」

6R

選手の写真です。
松本貴治選手
 前回の高松記念では先行策で3連対。昨年のヤンググランプリを制した松本貴治(写真)は、内容がともなった走りで結果を残した。
 「感覚的に逃げていても、楽に逃げられている感じがある。気持ち的に楽に走れているのが大きい。それで自分の力を出せるようになっている。中4日でも大丈夫です」
 前々回の名古屋FIでは初日に落車に見舞われた不破将登だが、前回の高松記念では4242着とまとめ上々の動きを見せた。
 「(名古屋での)怪我自体は大丈夫だけど、コケすぎてリズムなのか、バランスが悪くなってた。(その前から)ずっと良くなかったけど、前回はようやく攻めるレースができた。自分らしいレースができた。やっぱり攻めるレースをしていかないと。良かったころは、それができていた」

7R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 無傷の3連勝で優出した前々回の大宮記念からすると、前回の高松記念は物足りなかった岩本俊介(写真)が振り返る。
 「前回は自分が思ってたよりも疲れが残っていて、結果的には体が動かなかった。連日、人気にもなってたんで、申し訳ないですね。(高松が)終わってからは、(中村)浩士さんと練習をして変に抜きすぎないようにした」
 北日本ラインの先頭を務める坂本貴史は、前回の平記念でも2勝をマークしている。
 「すごくいい練習ができているし、あとは自信をもって仕掛けられれば。平の2日目も押さえて駆けて、いいタイム(で1着)だったんで自信になった」

8R

選手の写真です。
吉田敏洋選手
 地元の愛知所属の選手はわずかに2人。長年、中部地区をけん引してきた金子貴志と吉田敏洋(写真)が、初日の一次予選からセットになった。吉田は力を込める。
 「昔は特別競輪(GI)っていったら、愛知の選手は10人以上いた。それが2人だし、さみしいですね。現有の戦力でやるしかない。自分もここに向けて準備をしてきたし、それ以上にここ1、2年ここに向けてやってきた金子さんと一緒っていうのはうれしいし、プラスしかない」
 金子貴志は気心の知れた吉田とのタッグで、ホームバンクのGIをスタートする。
 「プレッシャーというよりは楽しみたい。いい緊張感があるし、頑張りたい。(豊橋は)いつも風が強いんですけど、(前検日の日は)なかったんで、このままいってくれればいいんですけどね」

9R

選手の写真です。
松井宏佑選手
 昨年11月の競輪祭では3勝を挙げた松井宏佑(写真)に、かかる期待は大きい。
 「(全日本選抜は)大きい試合なんで、決勝を目指していきたい。自分のレースができれば、チャンスはなくもないと思います。(競技の)ワールドカップが終わってからは、しっかりと休ませてもらった。(今年は)競技の方でも常に表彰台に上がれるように、競輪ではGIでも常に結果を出せるようにと思っている」
 前回の和歌山FIを3連勝の完全V。乗れている松岡健介が、近畿ラインをリードする。
 「毎年、年の初めが良くないけど、今年はいい感じです。番手だったり、自力だったり、いろんなパターンで勝てるようになっている」

10R

選手の写真です。
清水裕友選手
 前回の平記念では決勝進出を逃した清水裕友(写真)だが、年頭は立川記念を連覇しているだけに心配はいらないだろう。
 「今回は新車ですね。なにかを変えたわけじゃないけど、(前のが)ヘタってきた感じがしたんで。練習での感じは良かったけど、重い感じがした。(豊橋は風が強いが)風は好きじゃない。でも、立川も前回の平も重馬場で走ってるんで大丈夫だと思います」
 昨年、別府での全日本選抜は準決で過失走行による失格を喫した浅井康太は、2場所連続での落車に見舞われ、状態面はどうか。
 「(平記念の落車の怪我は)打撲と擦過傷程度だったので、鎖骨よりマシかなって感じです。(昨年の全日本選抜は落車失格しているが)去年のことを忘れてはダメだと思うんですけど、謝罪している姿は見せられたと思う。だから、今度は結果で見せたいとは思っています」

11R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 昨年11月の競輪祭で初戴冠を遂げた松浦悠士(写真)は、年明けの和歌山、高松と記念を連覇。競輪祭からのGI連続優勝に、視界は良好だ。
 「前回の決勝は自分が思っているよりも車が出ました。ただ、それがなんでだかわかってない。だから、自分の感覚とのギャップを埋めていかないと。(周りも)前回を見ているんで、かなり警戒されていると思う。それでも勝てるように」
 新年の立川記念の準決で落車した郡司浩平は、鎖骨骨折の怪我から今シリーズで復帰する。
 「問題ないですね、練習でも怪我する前くらいにしっかりとできている。折れたところが、前と同じところだったから早かったのかもしれない。走るからには自力で出し切りたい」

12R

選手の写真です。
平原康多選手
 平原康多(写真)は、前回の大宮記念で久々の優勝を飾り、そこから中18日。ゆとりのローテで20年のGI第一弾を迎える。
 「(昨年はいろいろ試行錯誤をして)課題も多かったし、うまくいかないことがストレスになった。でも、そこを乗り越えて結果につなげていかないと。いつも上を目指しているし、さらに上をっていう気持ちでいる。今回はシューズを新しくしたんで、それが楽しみです」
 あっ旋停止でおよそ4カ月ぶりの実戦となる山崎賢人は、その間にナショナルチームにも所属。新たなステージに挑む。
 「(12月からナショナルチームに入って)いままでと環境も違いますし、一緒に練習しているメンバーも違うので、いい練習になっていると思います。もともと興味もあったんで、刺激になりますね。(久々のレースなので)ちょっと走ってみないと、(レース勘の方は)まだ全然わからない」

1R

選手の写真です。
山田英明選手
 赤板の1センターで山田英明(写真)がじわりと押さえて出ると、黒沢征治と簗田一輝が中団で併走になる。ペースは上がらず打鐘で黒沢がインを突くが、結局4番手まで下げて最終ホームを迎える。4番手の取り合いは決着がつかず、最終2センターで絡んだ簗田、黒沢が落車し、河野通孝も乗り上げる。後続のアクシデントをしり目に山田が逃げ切った。
 「あの展開は予想してなかった。でも、緩んだら行こうって思ってた。(後ろが松岡)貴久だから、逃げてもなんでもと。貴久だと(戦法の)幅が広がる。やっぱりまくり一辺倒じゃダメだし、腹をくくるところはくくらないと。(逃げ切ったのは)僕だけの力じゃない。貴久がいて室井(健一)さんが固めてくれたんで」
 九州コンビの後ろを固めた室井健一が、ソツない立ち回りで3着に流れ込み二次予選に進出した。
 「(展開的には)ラッキーでした。自分も内はしっかり締めていた。風の方は(地元の)小松島がキツいんで、(この風なら)まだまだですよ」

2R

選手の写真です。
小松崎大地選手
 竹内雄作が、赤板の2コーナー過ぎに楽に主導権を握って一本棒。8番手に置かれた小松崎大地(写真)にとっては厳しい流れに思われたが、最終バックから踏み出すと直線できっちり抜け出した。
 「やっぱり8、9番手はリスクがあるので、立ち回りとしてはうまくなかったです。でも、堀内(俊介)君が仕掛けたのを見て、前の杉森(輝大)君をアテにせず、その上をってイメージで踏めました。大槻さんと決まってなによりですけど反省もある。脚はいいけど立ち回りの部分もしっかりして、決勝までいけるように」
 小松崎の踏み出しに一瞬遅れた大槻寛徳が、1車身半離された2着。
 「杉森の動きをアテにせず、いいタイミングでいってくれましたね。本当に強かった。抜ける感じはまったくしなかった。でも、自分は初日が重めで徐々に上がっていくタイプなので」

3R

選手の写真です。
根田空史選手
 鈴木竜士が、赤板の1センターで先頭に立ってペースを握る。根田空史(写真)を7番手に置いた松川高大は、鈴木のペースを判断して打鐘の4コーナーから叩きに出る。結果的に鈴木と松川で踏み合いになり、最終2コーナー手前から根田が豪快にまくった。
 「(松川のけん制に)内を抜けて行くこともできたけど、自分の持ち味が出ないしラインのこともあるんで。まぁ、まだいいやって感じで放置しました(笑)。ホントは追い風を使ってホームカマシが理想だったけど、ああいう展開だったのでね」
 内藤秀久は根田との差を詰めることができず、2車身差の流れ込み。
 「根田の強さは十分に承知だから、踏み遅れないようにタイミングで常にハンドルを絞って準備していた。これからが本当の勝負なので、気を緩めることなく戦っていかないと」

4R

選手の写真です。
新山響平選手
 打鐘で稲川翔が切ったところを、すかさず新山響平(写真)が仕掛けて逃げる。新山にわずかに遅れた守澤太志は、稲川のけん制を乗り越えて新山に追いつく。最終2コーナー過ぎからまくった小川真太郎は不発で、新山が後続の追撃を振り切って押し切った。
 「展開が向いて、楽に逃げられた。(最終)バックでは踏みすぎず、流しすぎずでペースで踏めた。あそこで踏み過ぎちゃうと、直線が長く感じちゃうので。ただ、脚を使っての先行ならこうはいかないでしょうね」
 「ちょっと油断してました。それで(佐々木)雄一さんが割を食って申し訳ない」と、守澤太志は2着を振り返る。
 「(新山との)タイミングが合わなくて離れてしまった。追いついてからも脚は溜まらないし、稲川(翔)さんが後ろにいるのがわかってたんで、内も空けられなかった」

5R

選手の写真です。
原田研太朗選手
 植原琢也が赤板1コーナーで先頭に立ち、単騎の伊勢崎彰大が3番手に切り替える。山田久徳が車体故障で後退して、南修二が4番手。原田研太朗(写真)は落ち着いて6番手に引いて、反撃のタイミングをうかがう。前との車間を大きく空けた原田は、詰める勢いでまくり一気。あっさりと前団をのみ込んで、断然の人気に応えた。
 「山田さんが車体故障するとは思わなくて、(そこから)どうするか考えた。南さんが来たんで、落ち着いて下げた。あとはなるべくラインで決まるように。バックの風が結構強いんで、植原君もキツかったと思います。自分は引き続き力が入る状態です。山田さんがいたらまた変わってたけど、巻き込まれなくて良かった」
 原田のまくりに危なげなく続いた岩津裕介が脱帽する。
 「2周くらい行ってくれないと、自分は逆転できないですね。コーナーも踏めてるし、このくらい踏めたら(こんだけ1着が取れる)って思います。バックは向かい風がキツいし、(原田)研太朗も射程圏に入ってたから、そんなに慌てないでも大丈夫っていう感じでした」

6R

選手の写真です。
菅田壱道選手
 初手で中団に構えた不破将登が赤板過ぎに切って待つと、松本貴治がその上を押さえて先行態勢を取る。4番手は追い上げた椎木尾拓哉と不破で併走になり、最後方となった小埜正義が北日本勢をすくって残り1周。後方8番手でじっくりと構えた菅田壱道(写真)は、最終1コーナーから車を外に持ち出すと、橋本強のけん制を乗り越えて先頭でゴールを駆け抜けた。
 「今日(初日)の風なら中団にこだわるよりも、前を取って行けるところかなって。前のレースを見ていてまくり追い込みでもいいかなって思ったんですけど、決めつけずに体が反応したところから行けた。感触は抜群ですね。やっぱり初日が大事なので」
 菅田のまくりを止めることができなかった橋本強は2着まで。
 「終始余裕はあったんですけどね。菅田君のスピードが違った。もっていきたかったけど、イエローの外まで逃げられてしまった。自分のできる限りはやったつもりですけど悔しいですね」
 椎木尾との位置取り争いに勝って最終2センターで車を外に持ち出した不破将登が3着に入線した。
 「本当は菅田さんが来る前に仕掛けたかったけど、椎木尾さんがいた。ヤバいと思ったけど、なんとかしのげました」

7R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 坂本貴史が赤板の1コーナーで押さえて出る。前受けから下げた岩本俊介(写真)と宮本隼輔で中団は併走に。外の宮本は打鐘の4コーナーまで岩本にフタをしてから最終ホーム過ぎに坂本を叩いて主導権を握る。これで後方となった岩本は、3コーナーからまくり上げる。軽快に駆けた宮本をゴール寸前でとらえ、通算300勝のメモリアル勝利を飾った。
 「レースはしょぼい内容でしたね。200勝のときも自分らしくない勝ち方だったので、そういうサイクルなのかな…。かなり警戒されて、外をどかすような動きもしたけどうまくできなかった。その後ろはもうジタバタしても仕方がないので、割り切って車の伸びるタイミングとコースを踏んだ。以前なら慌ててしまい不発になるパターンだけど、そこで気持ちを切り替えて戦えるようになった点は成長した部分かもしれない」
 岩本をギリギリまで内に封じ込めてから先行した宮本隼輔が2着に粘った。
 「GIの舞台で先行して結果が出たことは良かったと思う。踏む距離が短かったし、外併走でも前がペースを落としてくれたので。バックの風はやっぱりキツかったです」

8R

選手の写真です。
和田圭選手
 赤板過ぎに切った阿竹智史を藤根俊貴が押さえて先行態勢を取る。前受けから下げた吉田敏洋が5番手に収まり、8番手に坂本健太郎の一列棒状で打鐘、最終ホームを通過。車間を詰める勢いで吉田が2コーナーからまくり上げるが、これに合わせるように和田圭(写真)が3コーナーから早めに追い込み、ゴール前の横一線の争いを制した。
 「4着くらいかと。(前半戦から)まくりが決まっていたし、(吉田が)来ると思って焦っちゃいましたね。藤根にも合わせられたような形になって、見栄えが悪かった。脚は普通くらいだけど、刺激は入ったかな」
 中部ライン3番手の山口富生が、コースを突いて2着に強襲。
 「金子(貴志)なら外を伸びてくれると思って、間に入ってしまった。吸い込まれるような感じで突っ込めたし、自転車もいい感じだね」

9R

選手の写真です。
松井宏佑選手
 中団の松岡健介に警戒されながらも、松井宏佑(写真)は赤板2コーナー過ぎから踏み込んで先行策。山田庸平が番手に飛び付いて、松井後位がもつれる。最終1センターから松岡がまくり上げると、山田とからんだ山賀雅仁が落車し岡村潤も巻き込まれる。ラインの援護を失うも、松井が二の足で別線をシャットアウトした。
 「(周回中に)後ろになると思っていなくて…。押さえに行って、2周逃げて4着以内に入るのは難しいかなっていうのがありました。それで自分が踏んで(別線が)どう出るか見てと思った。前を動揺させて、緩んだところを行こうと。出切れたのは良かったけど、徐々に上げていこうと思ってったらスピードを落としすぎた。後ろの人に迷惑を掛けてしまった。ただ、自転車に関しては問題ない。日に日に良くなってくると思います」
 まくりで松井に迫った松岡健介は、稲垣裕之と2、3着で二次予選進出も結果オーライの組み立てを反省する。
 「勝負どころで先頭にいる組み立てをしたかった。僕が先頭で(松井を)迎え撃ちたかった。結局、なにもせずにまくっていっただけ。たまたま(松井の後ろが)もつれたから良かったけど」

10R

選手の写真です。
清水裕友選手
 赤板前から先に動いた清水裕友(写真)が、渡邉雄太ラインを受けて3番手に収まる。柴崎淳がすかさず叩いて打鐘で先頭に出たが、グッとペースを落として3番手の渡邉を内に誘い込みながら最終ホームから全開スパート。5番手で態勢を整えた清水が最終2コーナーから車を外に持ち出すと、浅井康太のけん制を乗り越えて人気に応えた。
 「渡邉が内に行ったときに叩こうかとも思ったけど、1回待ちました。出ましたね、抜群です。新車の感じも脚の感じも抜群。(渡部)哲男さんをあんな感じで振り切れたのは初めてかも」
 渡部哲男は、清水の強さに舌を巻く。
 「いやぁ、強かった。風も強かったけど、加速も伸びもすごかった。もういっぱいでしたね。抜ける気もしなかったし、(後ろから)抜かれそうでしたよ」
 井上昌己が、外の山崎芳仁を張りながら踏み込み3着に入線。
 「自分も付いていていっぱいかなって思ったけど、意外と迫れたし悪くないですね。清水君も強かったけど自分もやれそう」

11R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 赤板過ぎに切った郡司浩平を吉澤純平がすかさず押さえる。7番手となった松浦悠士(写真)は、打鐘の3コーナーから早めの反撃。これに合わせて5番手から仕掛けた古性優作が、最終ホーム前に吉澤を叩いて主導権を奪う。古性の後位に割り込んだ松浦が、2コーナーから番手まくりを敢行。後続の追撃を振り切って白星スタートを切った。
 「古性のダッシュに合わされちゃうイメージもあったんでいったん番手に。あとは(後ろが)来る前にバックを取るつもりで仕掛けようと。自分のタイミングで行けましたね」
 8番手からまくり上げた郡司浩平が、松浦に迫って2着。
 「風とか誘導(のペース)が上がったりとかで余裕はなかった。構えすぎたのもあるけど、松浦はコーナー、コーナーで休んだり、ゴール前踏んだりと一枚上手でしたね。怪我明けだけど、出脚も戦える状態に仕上げてきたし、新車のセッティングもかみ合っている」

12R

選手の写真です。
平原康多選手
 吉田拓矢が赤板の2コーナーで先行態勢を取るが、山崎賢人が打鐘から反撃に出て主導権を奪取する。吉田は山崎の番手に飛び付いて、最終1センターで中川誠一郎から番手を奪う。しかしながら、平原康多(写真)が吉田との連結を外して5番手から自ら踏み込む。合わせるように出た吉田を平原がきっちりとらえた。
 「(吉田)拓矢は今後のことも考えて、叩かれたら下げるだけじゃないところを見せられて良かったんじゃないですか。あの風のなかで、単純に力勝負だけっていうのも厳しいですから。僕のミスで1回は連係が外れてしまったけど、そのあとに踏んでいってなんとかですね。余裕がなかったら、あれはできてないと思うし(調子は)いいかなと」
 「とりあえず前に出てから考えようと」との吉田拓矢は、展開に応じた立ち回りで戦法の幅を広げ、成長をアピールした。
 「レースの流れのなかでああいう形になったけど、状況に応じて柔軟に動けた点は良かったんじゃないですかね。(脚は)全然溜まってなかったですけど、最後は意地で(番手から出て)いきました」

6R

選手の写真です。
吉田敏洋選手
 併走になった鈴木竜士に打鐘の3コーナーで押し込まれるように内を突いた柴崎淳が主導権を奪うが、吉田敏洋(写真)は付け切れない。逃げる柴崎の後ろに鈴木が入って、吉田は5番手で立て直す。渡邉一成のまくりに合わせて、まくり追い込んだ吉田が突き抜けた。
 「打鐘の2センターで前に付いていったら失格でしょう。(柴崎と)連係を外すのはダメなんだけど…。車の伸びとしては、進まないところで伸びているので良いと思う。最近は記念のあっ旋が少なくて、FIばかりだった。けど、そこでずっと自力で戦ったことで、地元のビッグレースに向けた準備ができたと思う」
 前々に攻めた鈴木竜士は、柴崎を利して2着に追い込んだ。
 「組み立てはいいんじゃないですかね。最近は踏める距離が短くなってきたので、脚を使わないでいい位置をキープすることが大事。前(柴崎)の掛かりが良かったので、(最終)2コーナーからのまくりが飛んでくる感じではなかった。でも、(吉田)敏洋さんのまくりはまったく気がつかなかったですね。準決に乗れたことは良かったけど、最近は1着が取れていないので勝ちたい気持ちが強い」

7R

選手の写真です。
村上博幸選手
 赤板過ぎに切った原田研太朗を2コーナーで山崎芳仁が押さえる。打鐘で内をすくった堀内俊介が3番手に収まり、原田は4番手に。前受けから7番手まで下げた三谷竜馬は最終ホーム前からロングスパート。懸命に抵抗する北日本勢を3コーナーで抜き去る。続いた村上博幸(写真)がゴール前で逆転した。
 「要所、要所、感覚のズレはあるけど、(最終)4コーナーで余裕がないわけではなかった。この風は本当にキツい。でも、三谷は強いし、こういうコンディションは得意。並ばれても出切れるだろうと思っていた」
 差されはしたが、まくり残りで三谷竜生が2着。
 「いったん引いて行けるところからと思っていた。あの位置から行けているし、守澤(太志)さんのブロックも見えていた。山崎さんの先行? 自分もホームから踏んでいるし、流れのなかでそうなっただけなので。もう少し出るかなと思ったが、決められて良かった」

8R

選手の写真です。
菅田壱道選手
 山崎賢人が7番手に下げ切ったのが、打鐘を過ぎてから。先頭に立っていた渡邉雄太が腹を固めてペースを上げて逃げる。労せずに好位を手に入れた菅田壱道(写真)は、最終2コーナー手前から踏み込んで前団の南関勢を仕留めた。
 「最低、中団でした。そこから山崎君がカマしてきたら、すかさずスイッチをしようと。こなかったんであの展開になりました。勇気をもって仕掛けられた。(和田)真久留も番手から出られる脚があるんで、構えられたら厳しいと思った。しっかり(ラインの)3人で決めようと。去年の後半はGIに出られなかった。だからこそ、今年最初のGIに照準を合わせた。優勝しかみてないし、1日1日集中できている」
 宮城ワンツーで流れ込んだ大槻寛徳は、頼れる後輩をたたえる。
 「(菅田は)仕上がってますね、すごいいいタイミングで行った。ここしかないっていうところだった。あとは俺がからまれるかどうかだった。自分も初日よりは(感じが)良かった。(菅田には)なにも言うことはない」

9R

選手の写真です。
吉澤純平選手
 後ろ攻めから上昇してきた根田空史の動きに合わせて吉澤純平(写真)が切って3番手で受ける。打鐘から軽快に風を切った根田に対し、8番手となった中川誠一郎が最終2コーナーからまくり上げるが、3番手の位置で間合いを計っていた吉澤が、早めの追い込み勝負で激戦を制した。
 「逃げているのが根田君でしたし、風も強かったので仕掛けが遅くなってしまいましたね。東(龍之介)君もやることやるタイプなので。車が出たというよりも気持ちで踏んだ感じです」
 吉澤を追走した木暮安由が、直線で詰め寄って2着。
 「(吉澤が)後ろの気配を察知してくれて、仕掛けてくれたおかげですね。差し切りたかったけど、風で脚が溜まらなかった」
 根田をリードした東龍之介が、外を張りながら追い込んで3着に入った。
 「根田さんのおかげで恵まれました。張った時には吉澤さんがもう外を踏んでいたので止められなかったですね」

10R

選手の写真です。
小松崎大地選手
 後ろ攻めの山田英明が押さえると、松井宏佑は九州勢を追わずに前受けの古性優作が3番手に入り、小松崎大地(写真)が5番手、松井は7番手となり打鐘を迎える。松井は中団の両ラインに警戒されて動けない。最終ホーム手前で腹をくくった山田が、一次予選に続いて先行策に出る。3番手の古性が2コーナー手前からまくるが、山田も懸命に合わせる。前団の併走を小松崎大地が力強くまくり切り、連勝で準決進出を決めた。
 「松井君が九州勢を追わなかったので、前に出るか一瞬迷いましたけどね。(各ラインの)車間がほどよく空いていたし、そのままで。(最終)3コーナーの登りを仕掛けたけど、そこは勇気を持って、力を出し切ることだけを考えていきました。踏んでいる感じは悪くないと思う。一戦、一戦を勝ち上がるしか決勝へ行ける道はないので、(準決も)同じように頑張るだけです」
 一次予選に続いて先行策となった山田英明が2着に粘り、照れ笑いを浮かべながらのコメント。
 「(松井は)僕を追って前へ出ればいいのにね。前へ出て、松井君以外のラインを見たら、後ろ(松井)しか見ていない(笑)。ああ、そういうことですかって思って、打鐘過ぎに(先行の)腹をくくりました」

11R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 不破将登、岩本俊介(写真)の順で切った上を新山響平が打鐘で押さえて先行態勢を取る。3番手の位置を岩本と追い上げた松岡健介で取り合う。新山がハイピッチで駆けて3番手はもつれたまま。後方から巻き返した不破は稲川翔に弾かれて不発。最終2コーナーで3番手の位置を取り切った岩本が、直線勝負で北日本両者をとらえ、連勝を飾った。
 「仕掛けが遅くなって諸橋(愛)さんには申し訳なかったですね。結果的には1着だけど、新山も風がキツいし、バックでは(強風が)きいたんでしょう。(自分としては)ヨコが課題ですね」
 番手絶好の佐藤慎太郎は、岩本の強襲に屈して2着に。
 「(新山が)頑張ってくれたのに残せず悔しい。ああいういいレースをしてくれた時ほど悔しいですね。やっぱり(新山みたいな)先行選手には3車欲しいところだけど、与えられたところでやるだけです。ラインの大切さを感じたレースでしたね」

12R

選手の写真です。
和田健太郎選手
 3車の松浦悠士ラインが赤板の2コーナーで押さえて先頭に立つが、吉田拓矢がすかさず反撃に出る。吉田が主導権を握って、松浦は3番手。最終ホームを通過して、松浦は早めに踏み上げるが平原康多に再三、けん制される。松浦は不発で、2コーナーからまくっていた郡司浩平が前団に迫る。逃げる吉田をとらえた郡司を和田健太郎(写真)が差し切った。
 「(郡司は)よく行ったなっていう感じです。松浦君も落車しそうになってたんで、そこを避けながらですからね。自分はすごい余裕があるわけじゃないけど、前で脚を使っている人よりは多少は。(直線での感じから)すごい調子が上がっている。郡司君と(連係して)落車したり、大敗したりするのはしょうがないと思っている。だけど、そのこと(1月の立川記念の準決で郡司の押し上げの失格でともに落車)を言ってくれたんで、器量が違うなって思いました」
 単騎の坂口晃輔がインを進出すると、郡司浩平が外をまくって前団をのみ込んだ。
 「(松浦と吉田で)踏み合いになるかと思ったんですけど、吉田もすかさず叩きにいったんでさすがですね。吉田はやりたいレースができたのかなと。松浦を引き出して先行態勢に入らせて、自分が中団っていう流れをつくれればよかったけど。立ち遅れてしまった。初日もそうですけど、和田さんは好きに走らせてくれる。立川で落車して和田さんを巻き込んでしまったけど、少しずつ信頼関係ができてるかなと」
 坂口晃輔は、中四国ライン後位からインまくりのように押し上げていったが4着まで。脚力差を痛感する。
 「(周回中に)中団のラインが先行するかと思って、ああなったんですけど。吉田君があんなに早くとは。2車でこのバンクコンディションであんなに早く巻き返すとは。そのあとは平原さんがすごい仕事をして詰まってたんですけど。郡司君みたいに外をいって力でねじ伏せられるような脚はない。(郡司の)スピードが違いましたね」

1R

選手の写真です。
藤根俊貴選手
 同型不在のメンバー構成も、藤根俊貴(写真)が油断することなく打鐘手前で主導権を握る。後続の競りは再度、追い上げた田中誠をさばいて、武藤龍生が死守。別線は動けずマイペースの藤根が押し切って、GI初勝利を飾った。
 「走りやすいっていう感じはないけど、(風は3日間で)一番なかったんじゃないですか。(最終)バックでも(別線が来る)音がしなくて、4コーナーでもしなかった。(3日目に)ペダリングを意識してやったら良かった。(GI初勝利は)下から上がっていくところなんでうれしい。これを過信せずにまた、明日(最終日)ですね」
 「初めて受ける側だった」と、東日本ラインで藤根の後位を守り切った武藤龍生が2着に汗をぬぐう。
 「受ける側の気持ちもわかったし、自分にとってはいい刺激になりました。みんなも見ていると思うんで」

3R

選手の写真です。
植原琢也選手
 山田庸平が押さえて出ると、前受けの植原琢也(写真)は4番手まで下げて小埜正義と併走になる。打鐘を通過して2センターで小埜が外併走から仕掛けるが、山田も突っ張り叩き合いに。脚を溜めた植原が、最終2コーナー手前からまくりを打ってGI初出場で勝ち星を挙げた。
 「(GI初勝利はGIが)初出場なので(笑)。フタをされても引かないつもりでいました。でも、まだ併走が下手で道中で何度もバックを踏んで踏んでって感じで、脚はそこまで溜まらなかったですね。今年に入ってモガけていなかったんですけど、今回は初日からモガけていた。久々でまくり方を忘れてましたけど、勝てて良かった」
 ゴール線でハンドルを目いっぱい投げた神山拓弥だったが2着。
 「(最終)2コーナーからのパンチ力がすごかった。2センターからがっついて抜きにいったのに差せなかった…。(植原は)本当に強いね」

9R

選手の写真です。
浅井康太選手
 押さえて出た小川真太郎がレースを支配して、浅井康太(写真)は中団をキープする。7番手の根田空史は、打鐘の3コーナー過ぎから反撃に出る。小川も懸命に合わせて両者の踏み合い。浅井がまくり展開をスピードの違いでモノにした。
 「去年の全日本選抜は失格してるんで、そこからすれば負け戦ですけど復帰戦で1着が取れたのは良かった。気持ち良く走れた。明日(最終日)また1走あるし、しっかりいいレースをしたい。(3日目は)車間の切り方とかうまくやっていたら、根田君より先に仕掛けられたのかなと。でも、今後につながるレースができた」
 浅井マークの金子貴志が、直線で踏むがなかなか詰まらない。
 「浅井君がいいタイミングで行ってくれた。浅井君も(打鐘の)4コーナーで(仕掛けて)行きそうな雰囲気だったけど、根田君が行ったし、小川君も踏んだ。自分も悪くないと思うんですけど抜けないですね、(浅井が)強かった」

10R

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清水裕友選手
 打鐘で先頭に立った清水裕友(写真)を吉田敏洋が叩いて先行態勢に入る。前受けから中団まで車を下げた山崎賢人は、最終ホーム前からすかさず反撃。山田英明は続かずに単独となり、吉田敏が負けじと踏み合う。向いた展開を逃さず、清水が2コーナーから豪快にまくって決勝進出を決めた。
 「山崎さんが来た時はどっから来たんだって、ビックリした。でも、結果的にいいところで先頭に立てて良かった。初日が良すぎた分、それに比べたら疲れは出ているけど、調子はいいのでしっかり修正して決勝に臨みたい」
 山崎との連結を外してしまった山田英明は、清水ラインを追いかけるようにまくり上げて2着に入った。
 「山崎の気持ちは伝わったのに、連係外したのは反省。ラインの信頼感のためにも追い上げようとしたけど1車しか出なかった。今年は不甲斐なかった昨年の分もとやり直して今開催に入ったし、決勝に乗るのはノルマだった。ここからが勝負ですね」

11R

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松浦悠士選手
 後ろ攻めから上昇した宮本隼輔は、同期の松井宏佑の外でフタをする。松井が車を下げて、5番手に入った宮本は、打鐘前から一気に踏み込んで主導権。このラインを追いかけた松井は、最終ホーム前から反撃に出る。宮本の番手で待ち構えていた松浦悠士(写真)は車間を空けて外を張りながら松井をけん制するが、最終バックで一瞬、前に出られそうになると番手まくりを敢行。そのまま後続の追撃を振り切った。
 「(宮本)隼輔が頑張ってくれたし、強かったですね。でも、松井君も脚があるからなかなか飛ばなくて。踏むしかないと思って出ました。後ろは黄色に見えたので(井上)昌己さんかと思ったら、和田(健太郎)さんでしたね。脚自体はいいですけど、その辺まで見る余裕があれば、もっと良かったかなって」
 松井マークの和田健太郎は、最終ホームで宮本ラインにスイッチ。2コーナーで井上昌己の内をすくって2着に食い込んだ。
 「どう考えても一番強い松浦君に目標がいて、苦しい展開になるのはわかっていました。でも、松井君がしっかりと仕掛けてくれたおかげ。(最終日)ホームで行けないというか合わされるかもって思ったので、空いていた中団に入りました。でも、いつ松浦君が自分で踏むかわからないので、1車でも前へって気持ちで井上さんをすくった。最後詰められれば良かったけど強かった」
 グランプリ王者の佐藤慎太郎は、しぶといコース取りで3着に入線。
 「(菅田)壱道がすくわれて厳しいかなって思ったけど、そのまま外併走から仕掛けてくれた。あれがなかったら勝負権はなかった。最後は必死というか、本当に気持ちで。このクラスになると簡単じゃないので、狭いコースでしたけど突っ込みました」

12R

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郡司浩平選手
 後ろ攻めから切った小松崎大地を、吉澤純平が打鐘前に押さえる。単騎の三谷竜生が関東勢に続き、中団外併走となった原田研太朗が2センターから一気に踏み込んで主導権を握る。これを受けた吉澤が3番手に収まり、三谷は5番手、小松崎は6番手に。8番手に置かれた岩本俊介は、最終1コーナーからまくり上げる。その動きを的確に把握していた平原康多は、3コーナーから岩本に合わせてまくる。4コーナーで先頭に立つが、外へ浮いた岩本の勢いを殺さずに郡司浩平(写真)が鋭く伸び切った。
 「車番から初手の位置取りでいろいろな選択肢はないので、風も考えて前受けが取れればと。岩本さんのスタイルもあるし、一度は後ろになっても、最終ホームから仕掛けてくれると思っていた。平原さんが僕たちの前から仕掛けたけど、僕はその前に踏み込んでいたので、いい勝負ができるんじゃないかと。コンディションは問題ないし、自転車も連日の微調整をして戻した部分も含めていい方向へ向かっていると思う」
 2着は最終3コーナーから自力を出した平原康多。自身の優出より、前を任せた吉澤を気にかける。
 「原田君が仕掛けて中団に入れたので、これは(吉澤)純平にもチャンスだなと思ったけど。だだ、そこで立て直して態勢を整えている間に後ろから仕掛けられている。練習の純平はホントに強くて、あの力を発揮できれば、自分でも仕掛けられると思うんだけど。このクラスのレースになると、道中の細かい動きで脚を使ってしまうみたいですよね。そのあたりが彼の課題でしょう。(自身は)状態が悪いと、レースの判断も鈍るけど、今回はそういうこともなく動けている」