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45#

決勝戦レポート

浅井康太(三重・90期)

浅井康太が鮮やかにまくる

 古性優作より前の位置を意識した浅井康太は単騎で上昇してきた金子幸央に赤板ホームで切り替えて2番手に。後続の動きがなく打鐘を迎え、そのまま金子幸が駆けてしまいそうな流れになったが、そこを4コーナーから高橋和也が一気にカマしてくる。この動きに近畿勢も切り替え、浅井は6番手になってしまったが、バック過ぎから車を持ち出すと一気に加速して前団を飲み込んだ。
 「あそこの位置は取っとかないとと思ったし、あとは和也の仕掛けを見て行けるところから行こうと。金子(幸央)もスピードに乗らなかったし、とっさの判断で古性(優作)、稲垣(裕之)さんのところに飛びつこうとしたけど無理だったので。切り替えてからは金子(貴志)さんに迷惑かけられないので目いっぱい踏んだ。思った以上に出ましたね。感触はすごくよかった」
 今シリーズは初日から4日間、自力での戦いとなったが「課題を見つけながら練習できたので、そこをレースでしっかり出せれば」という前検日の言葉どおり、連日、逃げて、まくって健在ぶりをアピールした。競輪祭、グランプリと終盤の戦いに向けて順調すぎる仕上がり。「ちょっと出るのが早いかな」と話すが、「これが普通になれば、もう一段階、二段階上げられる」と浅井は胸を張る。決勝戦で見せたあのスピード。その上があるのなら、脇本雄太、新田祐大らナショナルチームのメンバーとも互角に渡り合えるはずだ。

 金子貴志の地元記念連覇はならず。それだけ浅井の加速、トップスピードはすごかった。
 「前から消えました(苦笑)。金子が駆けちゃうんじゃないの?って雰囲気だったし、こんな展開あるの?と思ったけど、浅井はうまいですね。すかさず追いかけて、スピードがすごかった。僕は付いてくのがいっぱいいっぱいでしいた。また練習しがいがありますね」

 高橋のカマシで絶好の展開かにみえた吉田敏洋だったが、本人はそれどころではなかったようだ。
 「参った、真剣に。(カマシは)わかっていたし、作戦どおり。和也は100%のレースをしてくれた。こうしろと言って対応できなかった自分の責任ですね。自分は付いてただけでいっぱいだから、(浅井のまくり)あれは無理。今開催をとおして和也がひと回り成長してくれたかなと思うし、強かった」

 高橋のカマシに俊敏に反応した古性優作だったが、浅井より先に仕掛けることはできなかった。
 「バックでいっぱいでした。スイッチしたのでかなりキツくて、稲垣さんが付いてくれてたのに外を踏める感じじゃなかった。内を行っても伸びないくらいだったんで弱かったです」

 カマシ先行の高橋和也は7着に沈んだが、しっかり見せ場は作った。
 「カマシを狙っていました。作戦どおり落ち着いて走れて、仕掛けのタイミングもバッチリだったと思います。かかりもよかったんですけど、やっぱり浅井さんは違いますね。自分としては完璧だったのに、それで負けたんで納得です」

 単騎の渡邉雄太は「(高橋)和也さんが行った時に踏み遅れる形になってしまった。その後も仕掛けたけど浅井さんに出られてしまった。ちょっと難しかったです」。レースの流れに乗り切れず、6着に敗れた。

  • 優勝者の写真です
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レース経過

 号砲で出た浅井康太と高橋和也でスタート争いになるが、内の浅井が制して誘導後位へ。金子貴志が続き、以下は、高橋-吉田敏洋、山崎芳仁、古性優作-稲垣裕之、渡邉雄太、金子幸央で周回を重ねる。
 青板の2コーナー手前から古性が上昇し、浅井を押さえる。浅井は3番手に下げて、近畿ラインに続いた山崎、金子幸は外併走に。山崎が4コーナーから踏み込むと、先に金子幸が前を切って、赤板で先頭に立つ。浅井は金子幸の番手まで追い上げて打鐘を迎える。7番手の高橋は、3コーナー過ぎから仕掛けて、最終ホームで金子幸を叩いて主導権を奪取。すかさず切り替えた古性が3番手に続いたが、近畿勢の動きを追った浅井が、最終バックで間髪入れずにまくると、前団を一気に飲み込んでV。2着に金子貴が続き、高橋の後位から追い込んだ吉田が3着に入った。
車番 選手名 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B
1 1 浅井 康太 三重 90期 SS 11.1 まくり
2 3 金子 貴志 愛知 75期 S1 1W 11 マーク
3 8 吉田 敏洋 愛知 85期 S1 1B 11.6 追込み
4 2 山崎 芳仁 福島 88期 S1 1/8W 10.9
5 7 古性 優作 大阪 100期 S1 1B 11.6
6 9 渡辺 雄太 静岡 105期 S1 1/2B 11.2
7 6 高橋 和也 愛知 91期 S1 1/2W 11.9 H B
8 5 稲垣 裕之 京都 86期 S1 1/8W 11.5
9 4 金子 幸央 栃木 101期 S1 D 12.5