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23#
決勝戦レポート
吉沢純平(茨城・101期)
吉澤純平が地元記念初制覇
地元の3車に諸橋愛がシンガリを固めて結束した2日目の優秀とは変わって、地元勢が吉澤純平、吉田拓矢のラインに分かれた決勝。優秀は吉田の番手から重責を果たした吉澤が、ファイナルは自力選手としてのプライドを貫いて優秀に次ぐシリーズ3度目の師匠の武田豊樹とのワンツーを結実させた。
「番手を回るっていうのもひとつの手だけど、今回は(関東が)5人いたんでそういうあれじゃないと。自力でやりたいっていう気持ちの葛藤があった。気持ち良く分かれて新山(響平)、(吉田)拓矢との3分戦の方が見ている方たちも気持ちいいかなと」
レースは新山が主導権。赤板の2コーナーから同期の新山に吉田が襲い掛かるが、新山にスイッチが入って吉田は中団まで。じっくりとその時をうかがっていた吉澤が、最終1センター過ぎから満を持してスパート。3番手からまくった古性優作をスピードの違いでとらえると、武田を1車身半突き放してゴールを駆け抜けた。
「もう(古性と)スピードが合ってしまっていたので、無理やり力ずくで行った。自力でやりたいっていうワガママもあったんで、結果がついてきてよかった」
3月の大垣記念からウィナーズカップにかけ3走続けての落車に見舞われ、今年すでに4度の落車の憂き目。怪我の苦しさを一番近いところ見ていた武田も、「ウィナーズカップでたくさん頑張ってくれたけど、落車してしまって…。それでも早い段階で復帰してくれたからよかった」と、愛弟子の復帰を喜んだ。
「もうひとつレベルが上がらないとGIじゃ厳しい。毎回こういうメンバーでやって勝つのは難しいけど、ひとつ、ひとつ、そこをクリアしていけばGIが見えてくると思う」
13年、師匠の見ている前でルーキーチャンピオンを制してから、落車での怪我に泣いてきた吉澤が通算2度目の記念V。周囲が認める努力の塊は、これからも不屈の心で師匠とともにG戦線を歩んでいく。
「番手を回るっていうのもひとつの手だけど、今回は(関東が)5人いたんでそういうあれじゃないと。自力でやりたいっていう気持ちの葛藤があった。気持ち良く分かれて新山(響平)、(吉田)拓矢との3分戦の方が見ている方たちも気持ちいいかなと」
レースは新山が主導権。赤板の2コーナーから同期の新山に吉田が襲い掛かるが、新山にスイッチが入って吉田は中団まで。じっくりとその時をうかがっていた吉澤が、最終1センター過ぎから満を持してスパート。3番手からまくった古性優作をスピードの違いでとらえると、武田を1車身半突き放してゴールを駆け抜けた。
「もう(古性と)スピードが合ってしまっていたので、無理やり力ずくで行った。自力でやりたいっていうワガママもあったんで、結果がついてきてよかった」
3月の大垣記念からウィナーズカップにかけ3走続けての落車に見舞われ、今年すでに4度の落車の憂き目。怪我の苦しさを一番近いところ見ていた武田も、「ウィナーズカップでたくさん頑張ってくれたけど、落車してしまって…。それでも早い段階で復帰してくれたからよかった」と、愛弟子の復帰を喜んだ。
「もうひとつレベルが上がらないとGIじゃ厳しい。毎回こういうメンバーでやって勝つのは難しいけど、ひとつ、ひとつ、そこをクリアしていけばGIが見えてくると思う」
13年、師匠の見ている前でルーキーチャンピオンを制してから、落車での怪我に泣いてきた吉澤が通算2度目の記念V。周囲が認める努力の塊は、これからも不屈の心で師匠とともにG戦線を歩んでいく。
吉澤の驚異の加速力に武田豊樹は、流れ込みが精いっぱい。最終4コーナーでは古性と体が重なったものの抜かりなく2着をキープした。
「(吉澤の)まくるスピードが良くて対応できなかった。2着確保が精いっぱいでした。今回のシリーズで吉澤は育ったんじゃないかと思う。平原(康多)くらいになって欲しいですね」
「(吉澤の)まくるスピードが良くて対応できなかった。2着確保が精いっぱいでした。今回のシリーズで吉澤は育ったんじゃないかと思う。平原(康多)くらいになって欲しいですね」
追い上げて北日本勢後位の3番手を手に入れた古性優作は、最終2コーナーからまくるも師弟コンビの大波に飲み込まれた。
「かぶる前にと思って行ったけど、力の差ですね。(吉澤とスピードが)全然違った、力不足です」
「かぶる前にと思って行ったけど、力の差ですね。(吉澤とスピードが)全然違った、力不足です」
吉田との同期対決にも注目が集まった新山響平が、主導権を明け渡すことなく逃げる。吉田を不発に追いやったものの、意外な顔で振り返る。
「(吉田は)もっと早く来るのかと思ってたんですけど。出して中団でもっていう考えもあったんで、7、8割で踏んでいた。そしたら思いのほか、(吉田が)来なかった。(吉田は)踏む距離で迷ったんだと思う」
「(吉田は)もっと早く来るのかと思ってたんですけど。出して中団でもっていう考えもあったんで、7、8割で踏んでいた。そしたら思いのほか、(吉田が)来なかった。(吉田は)踏む距離で迷ったんだと思う」
吉田拓矢は一度上昇を始めたものの、結局8番手に下げての赤板2コーナー手前からの巻き返し。出切れずじまいでのシンガリに、悔しそうに言葉を絞り出す。
「あそこを叩ければよかったけど、全然出なかった」
「あそこを叩ければよかったけど、全然出なかった」
レース経過
号砲が鳴ると、志村龍己がスタートを取る。初手は吉澤純平―武田豊樹―志村、新山響平―佐藤慎太郎、吉田拓矢―芦澤大輔、古性優作、山本直の並び。
レースが動いたのは青板の2センターから。吉田が上昇すると、新山が合わせ赤板で前に出る。この動きに、それぞれ単騎の古性、山本も続く。新山は別線を警戒しながら駆けると、後方に下げた吉田が1センターから踏み上げるのを確認してピッチを上げる。突っ張られた吉田は、中団で併走した後に力尽きて後退。前団の踏み合いが収まると、今度は吉澤が最終1センターからアタック。抜群のスピードで前団に迫り、3番手からまくった古性を2センターで捕らえる。そのままスピードは衰えず、1車身以上のセフティーリードを保って優勝した。武田は古性のけん制で吉澤と口が空くも、懸命に追いかけて2着に入る。古性は吉澤に力負けして3着。
着 | 車番 | 選手名 | 府県 | 期別 | 級班 | 着差 | 上り | 決まり手 | H/B |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 吉沢 純平 | 茨城 | 101期 | S1 | 11.3 | まくり | ||
2 | 7 | 武田 豊樹 | 茨城 | 88期 | SS | 1B1/2 | 11.3 | マーク | |
3 | 2 | 古性 優作 | 大阪 | 100期 | S1 | 1/2B | 11.6 | 捲残 | |
4 | 3 | 佐藤 慎太郎 | 福島 | 78期 | S1 | 3/4B | 11.5 | ||
5 | 6 | 山本 直 | 岡山 | 101期 | S2 | 1/4W | 11.4 | ||
6 | 8 | 志村 龍己 | 山梨 | 98期 | S2 | 3B | 11.3 | ||
7 | 5 | 新山 響平 | 青森 | 107期 | S1 | 8B | 12.8 | H B | |
8 | 4 | 芦沢 大輔 | 茨城 | 90期 | S1 | 3/4B | 12 | ||
9 | 9 | 吉田 拓矢 | 茨城 | 107期 | S1 | D | 15.2 |