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たまの競輪

TAMANO KEIRIN

61#

検車場レポート

  • 7/15 Fri.  (前検日)
  • 7/16 Sat.  (1日目)
  • 7/17 Sun.  (2日目)

1R

選手の写真です。
児玉碧衣選手
 前回のオールガールズ開催の平塚FIIでは、佐藤水菜と同着で優勝を分け合った児玉碧衣(写真)。約2週間空いた今シリーズは、状態がさらにアップしてそうだ。
 「(平塚は)初日、2日目は11秒5の上がりタイムが出たし、決勝も(競技大会の)アジア選手権でメダルを獲ったサトミナ(佐藤水菜)と同着だったんで自信になりました。(平塚の)オールガールズが終わって、1年ぶりにマッサージの方に行って、それであとの練習がかなり良くなった。ここまでもしっかり練習をしてきたんで、あとは自信をもって走るだけかなと」
 昨年のガールズケイリンフェスティバルをシャープな伸びで制した石井寛子は、前回のオールガールズ開催を133着。
 「(前回の平塚の)オールガールズがすごく楽しくて、いい経験させてもらった。今回は男子がいるんで、違和感ありました(笑)。練習では内容でいい時と悪い時がありました。あとは走ってみないとわからない。いい成績残せるように頑張りたい。(ガールケイリンは周りが)レベルアップしているなかで、どんな戦いができるか、自分のなかで勉強したい」

2R

選手の写真です。
柳原真緒選手
 5月のダービーシリーズでのガールズコレクションを制した柳原真緒(写真)は、前回の平塚FIIのオールガールズでも優勝を遂げた。
 「(前回の平塚は)初日が2着で負けてしまって、車券を買ってくださった方に申し訳ないっていう気持ちであとの2日間を走ってました。(優勝は)コレクションと違って勝ちにいって勝てたのが良かった。手ごたえという手ごたえはないけど、負けられない気持ちで走ってます」
 太田りゆは、前回の平塚FIIのオールガールズを141着。決勝進出は逃したものの2勝をマークした。
 「(競技大会のネイションズカップ、アジア選手権)どちらも、スプリント、チームスプリントに出て、ケイリンには出ていない。スプリントはすごく手応えがあって、自分がレベルアップをしている確信がある。(前回の)平塚はあんまり調子がいい感じではなかった。それで(仕掛ける)タイミングが少しずつズレていた。(平塚より)いまの方が体調がいいんじゃないかと」

3R

選手の写真です。
山原さくら選手
 地元、高知の補充を含めて連勝を13にまで伸ばした山原さくら(写真)だが、慎重なコメント。レベルアップに務めている。
 「(13連勝中だが、オールガールズの)平塚も出走してないですし、裏開催の形になる。自分では手応えは全然ない。1着は取れているけど、まだまだ上を目指していかないと。サマーナイトフェスティバルを走れることはうれしい。年々、ガールズのレベルが上がっているなかで、一番濃いメンバーかと思ってます。まずは決勝に進められるように走りたい」
 競技大会での落車もあった小林優香は、前回の平塚FIIよりも状態を上げて今シリーズを迎える。
 「(競技大会のネーションズカップでは)落車に巻き込まれて、アジア選手権では集中力を切らさずにやっていこうと思ったけど、自分が思っている以上にダメージがありました。(前回の平塚は)アジア選手権が終わってすぐで、状態はそんなに良くなかった。平塚が終わってからは(ナショナルチームから)1週間休みをもらって、怪我の治療に専念することとサマーナイトフェスティバルに向けてやってきた」

4R

選手の写真です。
犬伏湧也選手
 犬伏湧也(写真)は、前回の地元、小松島記念を1511着。二次予選敗退もインパクトのある走りで3勝をマークして、初ビッグの今シリーズに注目が集まる。
 「すごい人たちばっかりなんで、挑戦者のつもりで頑張っていけたらいいかなと思っています。練習はしっかりできた感じです。(仕上がりは)いつも通りの感じです。明日(初日勝ち上がりの)1、2着にいけたらいいかなと。目の前の目標をしっかりクリアしていけたらいいかなと思います」
 同県の犬伏とのタッグに、小川真太郎は気を引き締める。
 「(犬伏とは)直前も一緒に練習していましたけど本当に強い。練習では付いていける時もあるけど、ちぎられることもたまにある。本気で踏まれるとヤバいですよね。半周まくりみたいなタイムで、2周近くを逃げ切れる力がありますから。抜けるイメージは沸くてこないですね」

5R

選手の写真です。
吉田有希選手
 前々回の高松宮記念杯を2924着の吉田有希(写真)は、前回の京王閣FIの127着ではコンディションがいまひとつだったようだ。
 「(高松宮記念杯は)4日間のうち3日間は主導権が握れた。確定板にものれたんで、自分が思っている以上にいい内容だった。(京王閣は)その前にちょっと体調を崩して、厳しい状況でしたね。でも、決勝はある程度いい状態だったので、あれが実力です。そのあとは兄(拓矢)とみっちり練習をやった。踏めていたし、状態はいいと思います」
 高松宮記念杯の3日目に落車に見舞われた東口善朋は、そこから3週間以上空いた。
 「高松宮記念杯で落車して右鎖骨とろっ骨を骨折したので、2回手術をしました。鎖骨にワイヤーを入れました。違和感がないってことはないですけど、退院してからウエートトレーニングもできたし、しっかりモガけた。脚自体は落ちていないと思う。感覚的にはいいときの8割くらいですかね。あと1割は気持ちで、残りの1割はファンの方の声援でなんとかなれば。昭和の人間なので根性で頑張ります」

6R

選手の写真です。
嘉永泰斗選手
 落車明けだった前回の佐世保FIを612着の準Vとまとめた嘉永泰斗(写真)は、そこから中10日で上積みがありそうだ。
 「前回の佐世保はあんまり良くなかったけど、それが終わって練習をしたら良くなってきました。(落車の怪我は)打撲と擦過傷でした。しっかり練習して調子が日に日に良くなってる感じなので良かったです」
 園田匠は、前回の地元、久留米記念を6462着。未勝利も高松宮記念杯のデキはキープしてそうだ。
 「前回は決勝に乗れなかったですけど、タイム的には問題なかったし状態的には高松宮記念杯の時と同じだった。最後のコース取りで失敗した感じですね。中16日も空いたのでレース勘が心配ですけど、嘉永君にしっかりと付いていって直線勝負をしたい」

7R

選手の写真です。
町田太我選手
 町田太我(写真)は、前回の久留米記念では二次予選敗退もシリーズ後半を連勝で締めた。
 「(前回の)久留米記念は、最終日に逃げ切れたし良かったんじゃないかと。二次予選で負けたけど、収穫のあった負け方だった。今後に生きてくるかなと。そのあとは練習をボチボチやって、調整とかはそんなにやってない。悪くないかなって思います」
 いよいよ地元でのビッグ、大一番を迎える柏野智典は、町田とのタッグで幸先のいいスタートを切りたい。
 「(地元でビッグが)決まった時が一番うれしくて、そのあとというか直前とかは淡々と練習してこられましたね。そこまで気負うことなくやってきた。町田君とは高松宮記念杯の3日目にワンツーだったし、信頼して任せます。以前よりも間合いとか抜きにいくタイミングはつかめてきていると思うけど、なかなか抜けていないイメージですね」

8R

選手の写真です。
山田庸平選手
 高松宮記念杯で準Vの山田庸平(写真)は、続く前回の小松島記念でも決勝に進出。しかしながら、まだまだ課題も多いようだ。
 「前々回の反省を生かして、小松島に臨んだ。体調はいつも通り、普通な感じでした。まだまだって感じで、決勝もなにもできずでしたし…。セッティングを見直してたりして、練習はできたけど納得のいく感じではできなかった」 片岡迪之は、正規でのビッグが初出場となる今シリーズが地元開催。
 「特別競輪(ビッグ)自体を走るのが初めてなので、まさか地元で走れるとは思っていなかったです。でも欠員が出れば補充を走れるかなって思っていたので、準備はしていました。一昨日、追加の連絡がきて初日から走れるのでうれしいです。今回は地元選手が少ないので、少しでも盛り上げられるように頑張りたい」

9R

選手の写真です。
隅田洋介選手
 栃木から岡山に移籍した初場所がビッグとなる隅田洋介(写真)は、前回の高松宮記念杯1742着がGI初出場。ビッグでの手応えをつかんだ。
 「岸和田(高松宮記念杯)は初のGIっていうのもあって、自分でどれだけできるかっていうのもあった。ある程度、通用するのもわかったし、いい刺激になった。引っ越しもあったりしたけど、練習でやりたいことは決まっているので、それをやりつつでした。(移籍初場所が)地元っていうのも気持ちが入る」
 前回の小松島記念ではV逸の太田竜馬だが、2114着の動きは悪くなかった。
 「(前回は)状態としては良かったけど、優勝ができなかったのは悔しかった。(決勝は)自分の形にもっていけなかった。ああなったら厳しかったかなと。(前回のあとは)練習の感じも良かったんで、状態としてはいいと思う」

10R

選手の写真です。
眞杉匠選手
 眞杉匠(写真)は、前回の小松島記念を単騎で優勝。3月の名古屋に次いで通算2度目の記念Vとなった。
 「(小松島記念は)感じが良くなくて、連日、自分のレースができなかった。それで決勝に勝ち上がった。(決勝まで)バックは一本も取れなかった。(決勝は)単騎だったんで仕掛けどころを逃さずにと思って、(まくって)行って獲れました。そのあとはピスト6を挟んで重いギアがいい刺激になった。(状態は)前回よりはいいかなと思います」
 眞杉同様にピスト6から今シリーズを迎える中西大も、こう口を開く。
 「前回はピスト6に参加してみて、普段とは違った刺激も入りました。気づけたこともあったので良かったですね。1日2本を走るのも初めての経験だった。それで体のダメージも違いました。そのあとは普通に練習してきました」

11R

選手の写真です。
守澤太志選手
 新山響平は、前回の高松宮記念杯の4486着を踏まえて今シリーズの走りを修正するようだ。
 「(高松宮記念杯は)ちょっと長い距離を踏んで着が良くなかった。それでスピード強化をしたので、短い距離で勝負したい。スパッと逃げ切れるように。体の感じはすごくいいのであとは走ってみてです。前の自転車は踏みしろがなかったので、今日(前検日)組んだ自転車は踏みしろがあるので、その自転車でと思ってます」
 あっ旋をしない処置で6月は配分のなかった*守澤太志(写真)の懸念材料はレース勘だけだろう。
 「ひたすら練習してました。練習の感じは悪くなかったけど、だいたい長欠明けは良くないんですよね。あとはレースを走ってみてからです。(獲得賞金ランク)8位はモチベーションになるし、これから気合を入れて1走、1走頑張りたい」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 前回の福井記念が追加配分だった松浦悠士(写真)は、タイトなスケジュールのなかでも地元地区での責任とサマーナイトフェスティバル連覇の重責を認識している。
 「(前回は)感触も良かったし、脇本(雄太)さんと力勝負ができなかったのは残念だけど、セッティングを変えて感触を確かめられたのは良かった。サドルを上げていい感じだった。まだセッティングが完ぺきではないですけどね。(地元地区で連覇のかかるサマーナイトフェスティバルに)勝たなきゃいけないプレッシャーはないけど、勝ちたい。疲れはそんなにないし、感触もいつも通りいいと思います」
 8月のホームバンク、西武園でのオールスターが控えている平原康多は、高松宮記念杯の3日目に落車に見舞われておよそ1カ月ぶりの実戦で今期をスタートさせる。
 「(高松宮記念杯の落車は)擦過傷がかなりひどくて、直後の久留米記念はいけなかた。日にちもあって10日間くらい乗れなかったけど、そのあとは(練習を)やれた感じです。転ぶ前と同じくらいの状態かなと。(今年の前半は)GIIIとかではそこそこの結果がついてきた。でも、GIで大きな結果は残せなかった。そんなに納得はしてない。まあまあの結果だったなと」
 ベストコンディションではなかった地元、岸和田の高松宮記念杯を制した古性優作が、福井記念から中4日も上昇カーブを描いている。
 「(前回)自分の感触としては良くなかった。直前でやっと思い切り練習できるようになったんで、これから上がっていけたらいいかなと思ってます。痛みのあるなかでしか練習ができなかったけど、ここ来る前(以前は)痛かったメニューが痛くなかったんで、出力を上げて久々に練習ができた。これからが上がっていくかなとと思います」

1R

選手の写真です。
児玉碧衣選手
 初手の周回から隊列が変わらないまま打鐘を通過する。4番手の梅川風子が車間を空けながら、6番手の児玉碧衣(写真)をけん制してタイミングを取る。2センターで梅川、児玉がほぼ同時に踏み込むが、ダッシュを利かせた児玉のスピードが良く最終ホームで主導権を奪って駆ける。終始、児玉を追走していた荒牧聖未が続いて、3番手に梅川が入る。児玉のスピードに後続はクギ付けになり、動けない。3コーナー過ぎに梅川が外に持ち出して追い込むも、児玉が後続を振り切って1着。
 「(周回中は)中団を取りたかったんですけど、見てしまって気づいたら6番手になってしまった。このメンバーでまくり合戦になったら届かずに終わるか、確定板にのれるかのれないかだと思った。6番手になった時点でカマすしかないなと。梅川さんも動く感じで、どうしようか考えるくらいなら行っちゃえって思いました。外を踏むイメージで。久々にカマしたんですけど、マッサージの効果なのか逃げ切れたので感じは良いのかなと。いい時に使えている筋肉を使えていると思います」
 児玉後位に照準を絞るように7番手で腹をくくった荒牧聖未が、児玉のダッシュにスピード負けすることなく続いて2着。
 「レースは出たところ勝負だと思っていた。児玉さんの後ろが取れたので、しっかりと追走していって交わせればと。最初は追走できるように集中していました。自分の感じはいいと思います。しっかりここに向けてトップスピードだったり、キレだったりを磨いてきた」

2R

選手の写真です。
尾方真生選手
 3番手の太田りゆが前の2人との車間を空けて、6番手の柳原真緒は動けない。そのまま前受けの尾方真生(写真)が、最終ホーム手前からペースを上げて逃げる。詰める勢いで3番手の太田がまくりを打つが、尾方が合わせ切る。尾方後位にいた鈴木美教は、最終4コーナーでインを突いて追い込む。が、二の足で尾方が押し切った。
 「なにも考えず思い切り走ることだけを意識していました。考えてなかったけど、(スタートで)誰も出なければ前受けからでもいいかなと。先行しようと思ってたんで、あそこから思い切り仕掛けられたのは自信になりました。最近のレースのなかではダッシュもすごく良くて、座ってからも伸びていた。誰が来ているのかわからなくて、見えたらもう1回踏み直そうと。最後の4コーナーからは必死で踏みました」
 周回中は2番手にいた鈴木美教は、主導権を握った尾方の後ろからコースを探す。最終的には、尾方の内を選択して伸びた。
 「前回の平塚決勝と比べると、前回のセッティングと違ってかなり出ているし体の状態もいい。前2人(尾方、太田)が併走していて、どっちに行こうかって見られていたんで(調子は)いいのかなと思います」

3R

選手の写真です。
佐藤水菜選手
 前受けの林真奈美と2番手の久米詩との車間が大きく空いて、泳がされるように林がペースを上げて逃げる。最終周回で佐藤水菜(写真)は6番手。3番手の奥井迪が2コーナー手前から踏み上げると、久米も合わせて仕掛ける。久米、奥井で林をとらえるが、その上を佐藤がまくる。3コーナーからは大外を回らされた佐藤だったが、スピードの違いで抜け出した。
 「中団から行けたらと思ってスタートを頑張ったんですけど、後ろになってしまったので落ち着いて行こうと思いました。本当にいつも通りの走りしか考えていなかったですね。小林(優香)さんの動きを冷静に見極めながらでした。バンクは無風で軽かったんですけど、初日なのもあって体は重かったですね」
 打鐘の3コーナーで7番手の小林が追い上げるも、吉川美穂はじっと我慢。最後方から佐藤のまくりに流れ込んだ。
 「考えとしては中団を取って、後ろから誰が来ても合わせていこうと思っていたんですけど。佐藤選手が前に入ってきた。それでケタ違いの脚力なので、絶対に離れないように追走しようと。佐藤選手の後ろに付いた瞬間から切り替えました。きっと佐藤さんならつかまえきってくれるだろうと。(最終)2コーナーは、この車間でこの位置で行けるのかなって思ったんですけどすごかったです。自分の感覚は悪くないのかな」

4R

選手の写真です。
犬伏湧也選手
 前受けからサッと後方に下げてタイミングを取った犬伏湧也(写真)は、山田久徳が切って出たところをワンテンポ置いて仕掛ける。小川真太郎は犬伏の踏み出しに離れて、カマした犬伏が打鐘の4コーナーで出切って風を切る。遅れながらも小川が追いかけて、四国勢を追うように坂井洋が前団に襲い掛かる。坂井に迫られたものの、犬伏が振り切ってビッグデビューを白星で飾った。
 「(周回中は)中団を取って先行できればいいかなって考えてました。一番前は欲しくなかった。遅かったら突っ張ろうと思ったら、思いのほか(別線が)早く来た。それで引いて行けるところからと。ペースが上がるかなと思ったけど、踏み出した時くらいにペースが落ちたんで駆けやすかった。ラインで決めたかったんで、まだまだ自分の競走の甘さが出た。この強いメンバーで勝てたのはうれしい。でも、素直に喜べないですね。今日(初日)勝てたのが、たまたまにならないように」
 犬伏の踏み出しに遅れた後続を待って仕掛けのタイミングがズレた坂井洋だったが、まくりでまずまずのスピードを見せた。
 「犬伏君の上を無理やり叩こうと。自分の持ち味で勝負する作戦だった。そしたら(犬伏ラインが)バラバラで遅れてきたので、1車でも行った方がいいのか、3人行ってからか(迷った)。(結果的に橋本)強さんの後ろを付いていて上を叩こうと。(最終)1センターで事故があったり、いっぱい、いっぱいでした。調子が良くないなかで確定板に入れたのは良かったです」

5R

選手の写真です。
神山拓弥選手
 阿部将大を赤板過ぎに突っ張った吉田有希が主導権をキープする。今度は2コーナーから仕掛けた岡崎智哉を、吉田がペースを上げて出させない。東口善朋のアシストで岡崎が4番手に入り、最終ホームを通過する。7番手から踏んだ阿部は進まず、岡崎のまくりは番手の神山拓弥(写真)が阻む。粘り込む吉田を神山がゴール前で交わした。
 「見ての通り吉田君が若者らしい走りをしてくれたので、(ラインの)3人で決まったと思います。自分の方が吉田君よりいっぱい、いっぱいだったんじゃないかなと。流すこともなくずっと掛かっていってすごかったですね。ちょっと自分としてはイマイチだったんですけど、展開に助けられた感じです」
 別線に主導権を明け渡すことなく、持ち味を存分に発揮した吉田有希がラインを上位独占に導いて準決に勝ち進んだ。
 「(突っ張るつもりは)正直なかったですね。後ろからいければって思っていたんですけど。けん制が入って前からになったので普通にいこうと。引こうと思っていて岡崎さんのところで勝負かなって思っていた。けど、自分が突っ張らないだろうって思って緩めに押さえに来たのでスイッチが入った。突っ張りは2、3割もなかったですね。あとは岡崎さんがすかさず来ると思ったので、思い切り踏んであとはペースでした」

6R

選手の写真です。
園田匠選手
 赤板2コーナー手前で切って先頭に立った嘉永泰斗が、落ち着いて打鐘の3コーナーで関東コンビを受けて3番手を確保する。5番手が和田真久留で、佐々木豪は一本棒の8番手。逃げる黒沢征治との車間を大きく空けた雨谷一樹が嘉永のまくりを最終2コーナーでブロックすると、2人が接触して嘉永は車体故障。目標を失った園田匠(写真)は、そのまままくるように前に踏み込む。逃げる黒沢を直線入口でとらえた園田が1着。
 「ジャンのところで(嘉永と)2人で決まったと思った。車体故障があって、どっちかなと思ったら嘉永君だった。それであとはペースで追いかけようと。落ち着いて見えてたし、ああいうのは慣れている。早めに追いつくとのみ込まれるので、自分のペースでと。計算通りでした。久しぶりのレースで1着が取れたんで、それは大きいですね」
 園田を追いかけた和田真マークの和田健太郎は、直線で中をシャープに伸びた。
 「(和田)真久留に全部任せてました。嘉永君が切って、そのあと関東勢が行ったところに(和田真が)スイッチできたら良かったけど、勢いが違った。(アクシデントを)避けて、園田君に合わせて真久留も踏んでいた。もうワンチャンいけるかなと思って、待ってからでした。(感触は)悪くないと思います」

7R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 上昇した菅田壱道を突っ張って、町田太我が先行態勢を取る。中団に降りた菅田だったが、岩本俊介(写真)が4番手をキープする。連結を外した松坂洋平は、打鐘の3コーナーで岩本後位に追い上げて菅田をキメる。町田はマイペースに持ち込むが、岩本も4番手で脚をためる。最終2コーナーから仕掛けた岩本が、逃げる町田をとらえ後続をちぎって快勝。
 「町田君よりも後ろからレースを進めたかった。基本的には先手を打とうと思っていたんですけど。それを上回る感じで突っ張った。でも、冷静に判断はできたのかなと。まくりになりましたけど、惜しみなく踏めた」
 岩本1人にまくられた町田太我は、柏野智典との2着争いに僅差で踏ん張った。
 「(周回中は)中団からが良かった。でも、前を取らされた。それで今日(初日)は先行1車みたいな感じだったので、誰が来ても突っ張ろうと。柏野さんと決めたかったんですけど、岩本さんにまくられてしまった。自分のことでいっぱい、いっぱいでした。でも、準決勝に上がれたのは自信になりますね」

8R

選手の写真です。
荒井崇博選手
 佐々木悠葵、島川将貴の順番で押さえて出る。赤板2コーナー過ぎから早めに踏み込んだ山田庸平だったが、島川に突っ張られる。浮いた山田は打鐘4コーナーで4番手に入り立て直す。7番手の佐々木が、最終ホーム手前から仕掛けて前団にじわじわと迫る。が、山田が合わせて踏み込む。まくり切った山田に佐々木をさばいた荒井崇博(写真)が続いて、3番手に小倉竜二が切り替える。佐賀ワンツーは、番手の荒井が山田を差し切った。
 「前のおかげですね。(打鐘3コーナーで山田が)いきなりやめたんで入れてやらないといかんと(笑)。それで(最終)ホームで口が空きました。(山田がまくった時に佐々木と併走になって)あそこはなんとしても付いていくところなんで頑張りました。混戦でも踏めているんで、(感触は)いいと思います」
 脚を使わされて厳しい流れだった山田庸平だが、地力アップを証明するように荒井と人気のラインでの決着した。
 「(島川に)佐々木君がもっと抵抗するかと思った。そしたらすぐに出させた。それでジャンで叩きに行ったけど、出させてもらえなかった。そのあとは中団をキメにいこうとしたら、荒井さんが先に(確保していてくれた)。キツかったけど、かぶる前に(仕掛けて)と。踏み出した感じも出も良かった」

9R

選手の写真です。
山田英明選手
 打鐘手前で上田尭弥が先頭に立ち、九州3車で出切る。4番手の小松崎大地が飛び付いて、単騎の小原太樹は6番手でレースが流れる。最終2コーナーから小原がまくる。山田英明(写真)は、逃げる上田の番手で後続の間合いを計る。冷静に直線で追い込んだ山田が1着。
 「北日本が切ってくれたのはラッキーでしたね。先に小原君が来ると思っていなくて、その上を太田君に行かれると厳しいなと。難しかったですけど、(上田が)あれだけの先行をしてくれた。太田君がグイグイ来ていたので踏ませてもらいました。自分ももういっぱいで、ゴールを目指して踏んだら1着でした」
 7番手で最終ホームを通過した太田竜馬(写真)は、止まった小原の上をまくって2着に届いた。
 「理想は九州勢についていければ良かったですけど、反応できなかったですね。(小原と仕掛けが)若干、かぶってしまいました。スカスカするというか、回転が追いついていない感じがある。周回中からスカつくなって。(2日目以降に向けて修正するポイントは)タイミングですね。そこだけ間違えないように」

10R

選手の写真です。
宿口陽一選手
 眞杉匠にフタをした中西大が、赤板手前から踏み込んでレースを支配する。すかさず巻き返した眞杉は一度は4番手に入るも、打鐘の3コーナーから仕掛ける。村田雅一の猛ブロックを乗り越えた眞杉は、最終1センター過ぎにロングまくりで先頭に立つ。続いた宿口陽一(写真)は、計ったように眞杉をとらえた。
 「眞杉君の好きなように走ってもらって、あとは後ろが付け切れるかどうかだったんで良かったです。ジャンのところは眞杉君が中団に入ったけど、すかさず行って中西君と力勝負をしてくれた。村田君のけん制も軽々といってくれた。(出切ったあとは)車間を切りすぎたかなっていうのもあるけど、平原(康多)さんのアドバイスを実践しつつ結果ワンツーで良かった。今回はフレームを戻して、脚の感じも全然いい」
 中西の先行、村田のブロックと近畿勢の抵抗にあった眞杉匠だったが、さすがのスピードを見せて宿口とのゴール勝負を演じた。
 「取れた位置からって考えてました。もっとフタも長いかと思ったけど、(中西は)赤板で行ってくれた。(打鐘過ぎは)あそこ休んでしまうと、後ろが付きにくいと思ったので行きました。(村田のけん制は)乗り越えられると思った。自分は余裕がなくて、全然回せなかった。1周(ずっと)踏んだ感じです。前回よりはいいかなと」

11R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
 赤板2コーナーで主導権を握った新山響平に、8番手から巻き返した松本秀之介が襲い掛かる。前まで迫った松本だったが、出切れず力尽きる。中川誠一郎(写真)は、松本を追わずに中団で脚をためて、外併走から自力に転じてまくった。
 「(松本が仕掛けていって外に浮きそうになり)1回戻ってくるかなって思っていたら、もう1回行ってしまった。でも、行けるか行けないか半々くらいだったので、車間が空いたというか空けたというか…。守澤(太志)君のブロックは怖いので避けようと。今日(初日)は追走仕様にしていたので、まくるイメージはなかったのでキツかったですね」
 最終2コーナーから中川のまくりに続いた森田優弥が2着。
 「自分だけのレースになってしまったんですけど、たまたま展開が向いて良かった。内に守澤さんがいたので、ガムシャラに踏みました。気持ちは入っていた。先行も考えていましたし、なんとかしのげて良かったです」

12R

選手の写真です。
新田祐大選手
 吉田拓矢が押さえて出てペースを握るが、小原佑太は迷わずに踏み込んで打鐘で主導権を奪いそのまま駆ける。ハイスピードで仕掛けた北日本3車に古性優作がスイッチして4番手。後方の清水裕友は、最終ホーム手前から反撃に出る。清水に合わせるように古性が2コーナー手前からまくる。古性は佐藤慎太郎の横までで、新田祐大(写真)が番手まくりを打つ。さすがの加速力で合わせ切った新田が、久しぶりの勝ち星に汗をぬぐい後輩をねぎらう。
 「見てもらった通り、小原君の積極性のあるレースが、僕と(佐藤)慎太郎さんのワンツーにつながった。小原君がジャン前から仕掛けてくれて、ラインで出切って、古性君が4番手に追い上げてきた。勝負どころでS級S班はしっかりと仕掛けてくるっていうのがあったんで、小原君の気持ちもあったし、自分は前に踏み込みました。しっかりと踏み込めたし、ゴールまで力が抜けることなく踏み込めたのは良かったです」
 3番手の佐藤慎太郎は一瞬、小原の仕掛けに遅れかけたが、意地の追走で2着に流れ込んだ。
 「(小原が)仕掛けたところはキツかった。ナショナルチームの2人が前なんで、ちぎれる一歩手前だった。あそこで相当、脚が削られた。それで2着キープがいっぱいでした。新田は怪我する前と踏み出しはまったく変わらないんじゃないかと。踏み直しもだいぶ戻ってきている感じがありました。自分は付いていけているけど、余裕があって付いていけているわけじゃない。上積みが必要かなと」
 最終バックでは9番手の最後方。清水が不発になると松浦悠士は、平原康多をさばいて直線で猛襲した。
 「(最終)ホームのあのスピードのなかで、ここで仕掛けられるんだっていう(清水)裕友に驚きがあった。僕だったらなかなか行けないんじゃないかと。後ろで感じたなかで、裕友の調子はいいんじゃないかって思いました。いいところまで行ってくれたし、裕友の仕掛けがあったからこそ、古性君の仕掛けがあった。それで僕のコースもあった。スタートで脚を使ったわりには、かなり伸びている。(ゴールの)ハンドル投げも体が動いているので、かなり調子がいいかなっていうのがあります」

1R

選手の写真です。
尾方真生選手
 4番手の尾方真生(写真)が動かず、6番手にポジションを取った梅川風子も仕掛けられない。最終ホーム目がけて、前受けの山原さくらがペースを上げて逃げる。尾方は2コーナーで外に持ち出しまくり上げる。5番手にいた南円佳は尾方のダッシュに追走できず、尾方が山原を楽にとらえて連勝のゴール。
 「昨日(初日)と同じであまり考えすぎずに。(周回中の位置が)真ん中だったら先行されても、後ろからまくってこられても反応できるかなって。(最終)2コーナーでは踏もうかなって思っていたので、自分の行けるところから踏んだ感じです」
 3番手にいた吉川美穂は尾方を合わせられずも、最終2センターから追い込んで粘り込む山原をゴール寸前で交わして2着に入った。
 「初手はできるだけ前で、梅川さんや尾方さんよりも前にと。猪頭(香緒里)さんが来たことに関しては迷うことなくというか併走するよりもと思って前に入ってもらいました。逃げているのが山原さんだったので、車間を空けすぎると怖いなって思った。そんなに力がない方なので(尾方に)合わせることがきなくて、追走する形になった。ある程度は思っていた競走だったと思います」

2R

選手の写真です。
佐藤水菜選手
 赤板で柳原真緒に併せ込まれた佐藤水菜(写真)は、打鐘で5番手まで下げて反撃の態勢を整える。先頭の林真奈美はペースを上げず、最終ホーム手前で佐藤がスパートする。佐藤、太田りゆで前団をのみ込むが、その後ろにいた荒牧聖未は付けきれず、3番手に柳原が切り替えて追いかける。2コーナー手前で出切った佐藤は、そのままスピードに乗せて直線を迎える。ナショナルチームのチームメートの太田らを振り切った佐藤が1着。
 「前々が良かったんで、道中(1車)前に上げたんですけど、柳原選手に押さえられて後方になってしまった。でも、1周行くって決めてたんで、タイミングに関係なく行きました。自分の後ろにいたのが太田選手だったので、ピリつきました。(太田は)本当にうらやましいダッシュをもっている選手ですし、その先輩が後ろっていうのはピリつきました。(仕掛けてからの)前半、ホームからバックは様子を見ながらスピードをもらう感じだった。あとの後半は後ろに抜かれないようにと」
 周回中に佐藤が1車押し上げて、佐藤後位が巡ってきた太田りゆは、追い込み勝負にかけたが4分の3車身及ばずの2着。悔しさをにじませながら振り返る。
 「(佐藤はナショナルチームで)いつも一緒に練習しているので、彼女の調子がいいのもわかります。悔しい気持ちもあるけど、(佐藤)水菜任せの他力本願でもいいのかなと。自力を出せなくて残念ですけど、決勝に乗ることを考えたら良かった。(佐藤に付けて)ヤバいなって思うことはなくて、私は余裕をもって付けた。ただ、普段、差しっていうのをやらないので、どこで(差しに)いっていいのかわからなかった。今後はいざとなったら差しをっていうのがあるんで、テクニックを身につけないと」

3R

選手の写真です。
鈴木美教選手
 4番手の児玉碧衣に久米詩がフタをするようにして赤板を迎える。そのまま打鐘を通過して、前受けから奥井迪が先行態勢。4コーナーで3番手の鈴木美教(写真)が、内野艶和をすくって2番手を奪取する。隊列は短くなったものの、6番手になった児玉は最終2コーナーからまくりを打つ。2番手の鈴木もまくり上げるが、逃げる奥井の掛かりもいい。児玉が好スピードで前団をとらえにかかるが、奥井をねじ伏せた鈴木が退けて1着。
 「初手というかスタートは、前の方からって思っていました。やっぱりレベルの高いところはああいう(内を進出した)動きが1着を取れたり、着にからめなかったりまであると思った。シビアに戦えたと思います。踏み込んで奥井さんに並んだんですけど、そこを我慢すれば4角からもう1回伸びるかなと」
 なかなかコースが空かずに結果的に後方からのまくり返しになった児玉碧衣は、持ち前のスピードを発揮したが、鈴木をとらえ切れず2着。
 「奥井さんが前を取ったので先行するだろうと。4番手が取れたのでまくりに構えようと思ったんですけど、久米さんと坂口(楓華)さんと併走する形になった。あそこは引けなかったですね。ちょっと難しかったですね。バックが強風で思ったよりも掛からなかった。道中でバックを踏んだりもしていたので脚も削られていて、溜められなかったですね。脚の感じは悪くない」

10R

選手の写真です。
新田祐大選手
 関東勢を制して町田太我が赤板過ぎに先頭に立つ。吉田有希もすかさず巻き返すが、町田に主導権を譲る気配はない。町田が突っ張り風を切る。前受けの新田祐大(写真)が3番手に飛び付いて好位を確保。浮いた吉田は最終1センターで後退して、後方から踏み上げだ中川誠一郎も不発。新田が3番手から踏み込むと、清水裕友が合わせて番手まくりを打つ。抜群の加速力を見せた新田が、清水をスピードの違いでとらえて初日特選から連勝。
 「2人(町田、吉田)の叩き合いは誰も想定できることだけど、そうならない可能性もあるかなと。それでも自分は勝負できる位置にいるのが大事だと。どっちが先に来てもすごいダッシュでくるだろうし、そこに乗り遅れないようにと思ってました。残り1周を過ぎて結構、体力を使っていた。バックから3コーナーが爆風だけど、そこは苦しくてもフルスロットルで踏み込もうと思ってた」
 福島コンビにとっては絶好の展開。それでも佐藤慎太郎はあらゆるシーンを想定しながら、隙なく新田マークに集中した。
 「(新田が3番手を取ったけど、清水)裕友が番手から出るのか、俺と裕友がからむパターンもあるかなと。気を引き締めていました。(新田と)ワンツーが決まって良かったです。昨日(初日)は1周半をメイチでモガいた感じだったんで、昨日に比べたら多少は余裕がありました。(状態としては)キープで、めちゃくちゃいいっていう感じではない」
 目標の吉田が出切れず、外に浮いた森田優弥は最終ホーム手前で福島勢の後ろに入る。そのまま福島勢に続いて3着で初のビッグ優出も、こう振り返る。
 「ジャンの辺りでの反省点があります。(新田の後ろの6番手まで)引いてしまった。新田さんのまくりに付いていっただけになってしまった。(感触は)いいと思います」

11R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 押さえて出た南関勢に続いた眞杉匠は、犬伏湧也の位置を確認しながら間合いを取る。赤板2コーナー過ぎに仕掛けた眞杉が先行策に出る。南関、北日本が中団で重なり短くなった隊列に、7番手の犬伏が襲い掛かる。全開で合わせる眞杉に、犬伏は平原康多のブロックも届かない外を一気。最終バック手前でまくり切って、松浦悠士(写真)が続く。後続を引きつけた松浦が、岩本俊介の追い込みを退けた。
 「ちょっと前の様子はわからなかったんですけど、(犬伏は)いいタイミングで行ってくれたと思います。(犬伏のダッシュは)本当にすごかったですね。(スピードが)あと1、2キロ上がったらちぎれていたかもって感じでしたね。選手紹介のダッシュで小松島とは違うなって思ったので、信頼してついて行きました。(最終)バックから平原さんを気にしながら、犬伏君もキツそうだったのでギリギリまで待った。踏み込んだ感触も良かったですし、優勝を目指して頑張りたい」
 小原佑太との併走をしのいだ岩本俊介は、最終3コーナーから追い込んで2着に届いた。
 「絶対に仕掛けてくる選手しかいなかったので想定内だったんですけど、最後まで伸びたと思います。(脚は)溜まっていましたね。感触はすごく良かったです」
 眞杉との力勝負を制した犬伏湧也は、初ビッグでも臆することなく仕掛けて存分に持ち前の爆発的なパワーを見せた。
 「先行一本にはこだわらず状況を見て、行けるところからしっかり冷静にって立ち回れたのかなって思います。眞杉君のペースでいかれるとまくれないと思ったので、早めに仕掛けました。正直、キツかったんですけど、平原さんもいてあおりを受けると思った。それで上の方を走った。出切ってからはいっぱいで、残してもらった感じです。最後まで出し切る競走ができたのは良かった」

12R

選手の写真です。
荒井崇博選手
 前受けの郡司浩平は赤板過ぎに太田竜馬を突っ張るが、それでも太田が踏み込んで先頭に立つ。太田ライン3車が出切り主導権。その上を仕掛けた坂井洋だが出切れない。中団がもつれて、最終1センターで郡司が外の吉田拓矢をさばいてまくりに出る。が、山田英明が逃げる太田後位から番手まくりを打つ。郡司は荒井崇博(写真)の後ろに付け直す。山田に付けた荒井が直線で抜け出した。
 「2人(太田、山田)が頑張ってくれたので1着を取れました。(突っ張られた太田を)中団に入れようと思って待ってたけど、(もう一度)行ったんで付いていきました。(そのあとに外に関東勢がいて)郡司とか古性(優作)にすくわれたら嫌なので、内は空けられなかった。あそこで脚を使いました。自分の感触は悪くないです」
 郡司マークの和田健太郎は、最終2コーナー過ぎに郡司にスペースを作って追いかける。直線では中のコースを鋭く伸びた。
 「(一度太田を突っ張ったのは)郡司のとっさの判断だったんじゃないかと。郡司も赤板であんだけ踏んでたのに、吉田君をキメてすかさず(まくりに)行ってくれた。そしたら(山田の)番手まくりに合っちゃった。それで郡司を迎え入れてゴール勝負ができればと。郡司があそこまでいってくれたんで、自分のコースが空いたと思う」
 九州勢を連れて太田が積極策。番手の山田英明がまくりに転じて荒井と決勝に進出。ラインのありがたみを感じて振り返る。
 「前を任せている太田君の気持ちもあったし、あそこは腹をくくって出させてもらいました。荒井さんに3番手を固めてもらっているし、太田君も郡司君のところで脚を使っていたと思う。ラインで1人でも多く勝ち上がるには、あれしかなかった。(2月の全日本選抜の落車の大怪我から復帰して)こんなに早くビッグの決勝に乗れると思わなくて、自分でもビックリでしている。ラインには感謝しかないですね」