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たちかわ競輪

TACHIKAWA KEIRIN

28#

GⅢ鳳凰賞典レース

1.4Wed 5Thu 6Fri 7Sat

次回開催

F1

2/13 ・14 ・15

検車場レポート

  • 1/3 Tue.  (前検日)
  • 1/4 Wed.  (1日目)
  • 1/5 Thu.  (2日目)
  • 1/6 Fri.  (3日目)

1R

選手の写真です。
松本秀之介選手
 松本秀之介(写真)は、直近のFIシリーズで3場所連続で優出。9車立ては昨年10月の寬仁親王牌以来、久々だが、持ち前のスピードを披露してオープニングで好スタートを切る。
 「(寬仁親王牌がドームだったので)外の9車立ては久しぶりですね。しっかりと仕掛けどころを逃さないように。FIと違った流れがあると思うので、そこに対応できたらと。(昨年は)その前の年と比べても、決まり手も増えたし、踏める距離も長くなっている。成長できたかなって思います」
 コンディションを崩して前回の別府FIから3週間以上空いた鈴木庸之は、前回から自転車を戻して好感触を得ている。あとは状態面だけだろう。
 「別府から(自転車を)戻して、脚がたまる感じがあった。ただ、別府の2日後くらいに体調を崩して、1週間くらい練習ができなかった。そのあとの2週間くらいはやってきました。(脚力を)戻そうと思ってやったら、いまは脚が張っているので良くないかもしれないですね」

2R

選手の写真です。
鈴木竜士選手
 グランプリシリーズの前回の平塚FIの初日に落車に見舞われた鈴木竜士(写真)は、そこから中5日。新年の地元記念に気持ちを込める。
 「(落車の)痛みを引きずっているところはあります。練習の方も立川記念に向けて頑張ってやってきた。体の方は痛いところもあるけど、気持ちで乗り越えたい。(初日は山本)勝利に任せます」
 柴崎淳も、前回はグランプリシリーズ。527着と一息だったが、初日は中部ラインの先頭に迷いはない。
 「(初日は)久々の自力だけどしっかり走ります。(前回から中3日ですが)元旦から練習をしてました。体調的には問題ないと思うんですけど、(寒さとかで過去の落車での怪我による腰の状態が)急に変わっちゃうこともあるので、その辺ですね」

3R

 前回の小松島FIを411着。先行策に出た阿部拓真の番手からV奪取の飯野祐太が、22年を優勝で締めた。
 「(前回は)準決、決勝と後輩が頑張ってくれて、1着が取れて優勝もできました。そのあとはいつも通り練習をしてきました。(自分の調子が)少しずつ戻ってきている感じがします」
 昨年11月以来の実戦になる竹内智彦は、ピスト6で感触をつかんで久々の競輪に備えた。
 「(昨年の)12月は体調不良があったりして、欠場をさせてもらいました。いまはもう体調はバッチリです。ピスト6で走った感じも良かったです。(新年から)全力で」

4R

 坂本貴史は、08年のデビューから積み重ねた通算勝利数が299。区切りの300勝まであと1勝に迫っている。
 「(300勝まで)あと1勝なんで、今回決めたいですね。それで(23年を)いいスタートを切りたいです。今回も冬期移動先の伊豆でしっかりと練習をしてきました。伊豆は何年も冬期移動しているところなんで、生活も慣れています」
 前回のグランプリシリーズでは初日特選、準決を連勝。南修二は、優勝にこそ届かなかったが、シャープな伸びが目を引いた。
 「(前回は)体調自体は悪くなかったと思います。(そこから中3日は)いつも通りですね。(状態は)変わりないと思います。(初日は連係する岡崎智哉と)2人で決められるように頑張ります」

5R

選手の写真です。
菊池岳仁選手
 昨年末のヤンググランプリは、連係した吉田有希のまくりを交わして優勝の菊池岳仁(写真)。初めて番手回りでチャンスをモノにして、本来の自力での走りに回帰する。
 「(ヤンググランプリは)吉田君のおかげです。また、自分はしっかりと自力で。GI、GIIも自力で勝ち上がっていけるように頑張りたい。(ヤンググランプリのあとは)休んで疲れを取って、(練習を)やってきました。そんなに上積みはなく、(状態は)変わらないと思います」
 本来のポテンシャルからしたら、まだまだ成績が出ていない雨谷一樹は、進化を止めず今年を見据える。
 「昨年は昨年でやり切りました。今年はさらに自分に厳しいレースで1走、1走を走って、去年よりもいい成績を残したい。(前回からは中3日で)休むことを優先して、調整をしてきました」

6R

 前回の伊東記念の二次予選で落車に見舞われた松本貴治は、3日目以降を途中欠場して22年を終えた。新年で流れを変えたいところだろう。
 「(落車の)怪我はそんなにひどくなかったので、帰ってからすぐに練習をしました。(落車で)自転車がダメになってしまって、それが不安ですね。(前検日の指定練習で乗った感じは)周回くらいではなんともないけど、あとはレースになってみないとわからないですね」
 前々回の地元、松山、前回の奈良とFIで連続優出中の渡部哲男だが、完調ではない様子だ。
 「奈良の最終日辺りから腰痛が出てきて、自分の思うような練習ができてない。(初日は同県の松本を)しっかりと追走します」

7R

選手の写真です。
野口裕史選手
 3場所前の小田原FIでは3連勝の完全V。それを含めて野口裕史(写真)は、直近の3場所で7勝の固め打ちと乗れている。
 「(追加の連絡は12月の)28日か29日にありました。時間もあったし、治療してもらう先生にケアもしてもらいました。去年は111走したんで、(今回の中12日は)すごい空いて、とてつもなく休んでしまった感覚があった。小学生の夏休みみたいに。去年の後半は自分としてもいいところもあったし、こうしたいっていう課題も見つかりました」
 落車の怪我に泣いた昨年の岡村潤。新年から好発進で巻き返したい。
 「(昨年は)落車で鎖骨を2回も折った。そんな年は初めてでした。そのなかで踏ん張れている。去年は一番悪いと思ってたので、あとは上がるだけだと思います」

8R

 佐々木悠葵は、昨年11月の高松で記念初制覇。その後も静岡FI、松山FIでしっかりと決勝に進出して、高いレベルで安定している。
 「(昨年は)落車とかもあったけど、記念を優勝できたんでいい年になった。今年はGIの決勝を目指してやっていきたい。(前回のあとは)休みと練習を交互に入れてやってきました。(自転車は)FIとは違うGIII用のいつものを持ってきました」
 昨年の12月は松戸、広島の記念で未勝利。前回の奈良FIで2勝をマークした山形一気が、こう振り返る。
 「以前は9車立ての方がやりやすいなって思っていた。けど、7車に慣れてしまったところもある。記念の着が良くないのは、どうにかしたいですね。(今回自転車を)換えたいなって思ってたけど、換えないで車輪を換えてきました」

9R

 地元、平塚でのグランプリシリーズを121着で優勝を遂げた松井宏佑は、その平塚が昨年唯一の優勝。9月にナショナルチームから退いて競輪一本で、ようやくエンジンがかかってきた。
 「ナショナルチームをやめてしっかりと気持ちを切り替えた。それで年末に優勝もできて良かった。なんとか今年もこの勢いでいきたい。去年もタイトルって言ってたけど、そのレベルじゃなかった。今年は少しでもそこに近づきたい」
 昨年は5度の失格を喫した渡部幸訓は、その5回がすべてがグレード戦。FIでは2度の優勝があるだけに、G戦線での立ち回りが課題になってくる。
 「(昨年は)FI戦にかぎって言えば、成績をすごくまとめられた。でも、グレードではすごく事故が多くてもったいなかった。大きい舞台でもやりたいことはできているし、そこまで(上位選手と)脚力の差はないのかなと。記念とかでしっかりと集中していきたい」

10R

選手の写真です。
北井佑季選手
 北井佑季(写真)が、立川に初登場する。前回の地元、平塚でのグランプリシリーズでは、先行力をアピール。練習バンクでツボを知る当所で、23年のスタートを切る。
 「去年1年間は悔しい思いをたくさんした。平塚のグランプリ開催では、一流選手を間近に見られる機会があって、すごく刺激になりました。(去年の壁を)乗り越えられる1年にしたい。自分は基本立川で練習します。(レースでは)初めてです。練習で使わせてもらっているバンクで走れるのが記念ですし、いい結果を残したい」
 昨年11月の競輪祭以来、1カ月以上ぶりの実戦になる内藤秀久は、12月に腰部の手術して新年に備えた。
 「ヘルニアをとって、今年に向けて万全にしたかった。内視鏡(の手術)だったので、2日後には練習できました。40歳にもなって、ウエートトレーニングとかを考えると、その辺りがキーになってくる。また上を目指したい。高負荷で練習をやってきました」

11R

選手の写真です。
高橋築選手
 昨年11月の競輪祭、前回の当所FIと2度の失格を喫している近況に、森田優弥が慎重にコメントする。
 「1走、1走、安全に走ります。(昨年はいろいろと)キツかったけど、いい経験になりました。ここの追加がきたのは2週間くらい前ですね」
 高橋築(写真)は、前回の向日町FIをオール2着。昨年11月の京王閣記念優出から成績をまとめて、勝ち星もコンスタントに挙げている。
 「(昨年は)なんとかまとまった感じがあります。(前回からは練習を)いつも通りやりつつ、疲れが取れるようにやってきました。(地元記念で)ちょっと緊張しているかもしれないですね」

12R

選手の写真です。
新田祐大選手
 昨年末のグランプリでは、松浦悠士が4車の北日本勢を分断。番手を守り切った新田祐大(写真)だったが、近畿勢にのみ込まれて6着。気持ちを新たにして、返り咲いたS級S班で新年を迎える。
 「(グランプリは)やることをやった上で負けたので、今年からまた新たに頑張ります。また(今年も)グランプリの舞台で戦えるように。グランプリまでは精神的にも肉体的にもかなり追い込んだので、(グランプリのあとは)リフレッシュしてきました」
 昨年11月の競輪祭では連勝スタートも3、4走目で連続の落車。昨年の当所記念を制した吉田拓矢が、競輪祭から1カ月以上空いた。
 「体はもう大丈夫です。2回落車したんで、(そのあとは)休ませてもらいました。(練習は)2、3週間できたと思います。(今年は)またタイトルを目指して頑張ります。新車できました」
 5人いるグランプリメンバーで最先着の郡司浩平が、昨年末の大一番をこう振り返る。
 「自分のなかで、ああしておけば良かったなってうのがあるけど、これが現状ですね。今年のレースで、もう1つ上のランクで走れるように。いい経験を差せてもらった。年末年始で変にだらけるより、レースを走った方がいいですね」

1R

 赤板2コーナーから7番手の松本秀之介が仕掛ける。先行態勢を取った菊池竣太朗もペースを上げて、外併走で小休止の松本は佐々木龍のブロックを受けながらも再度、踏み込む。松本、坂本亮馬で菊池を叩く。松尾透は付け切れず、佐藤壮が3番手に切り替える。内に包まれた鈴木庸之は、コースがなく最終バックを通過する。直線で坂本が追い込むも、振り切った松本が1着。
 「9車立ても久しぶりで、最近のなかでは緊張していた。前を叩き切れて良かった。佐藤(壮)さんと佐々木さんはヨコ厳しい選手だっていうのはわかっていたから準備していた。キツかった部分はあったけど、直線が長いからコーナーに入るまでに叩き切ればペースでと思った。(立川は直線が長くて)最後の4コーナーからがキツい。ゴールまでが遠かった。でも、ゴールまで踏み切れたし、脚の感じは悪くない」
 打鐘の2センターであおりもあったが、松本の加速に対応した坂本亮馬が2着。
 「バック数、競走得点ともに(松本)秀之介君が一番なので信頼して付いていった。南関勢はみんなタテ、ヨコある選手なのは頭に入れていて、秀之介君もそれを想定して走ってくれた。ある意味すべて読み通りでしたね。後ろに佐藤君が入っているのがわかって気になったけど、それがなくても秀之介君が強くて抜けなかったと思う。去年の後半からしっかりと走れるようになってきた」

2R

 田中和磨が押さえて出たところを、山本勝利が叩いて打鐘手前で主導権を握る。前受けから下げて7番手でタイミングを取った柴崎淳は、3コーナーから早めの巻き返し。柴崎がカマし切って、懸命に続く笠松信幸を飛び付いた山本が弾くも笠松が柴崎マークを守る。切り替えた鈴木竜士は、最終バックから自力に転じてまくり上げる。鈴木が直線で中部勢をとらえた。
 「なんとかですね。決勝に乗ることが最低限だと思ってきている。とりあえず良かったです。(山本)勝利に任せていたので、好きに走ってもらえればって思っていました。微妙なペースになってしまって、柴崎さんも見逃さない選手なのでいいところで仕掛けられてしまった感じですね。でも、勝利もヨコができるし、その頑張りが自分の1着につながったと思う」
 柴崎の踏み出しに一瞬、立ち遅れた笠松信幸だったが、山本の飛び付きをしのいで直線でしぶとく伸びた。
 「ジャンのところで(柴崎が)思ったより早いタイミングで行ったので、口が空いちゃいました。もっと(山本が)踏んでいくと思ったんですけど緩んだ。タイミングが合わなかっただけで、離れたわけじゃなかった。(山本の)飛び付きは(ほかのレースでやっているのを)見ていた。ノーモーションから来られたので脚は使いましたけど。最後、(柴崎)淳には悪かったですけど、鈴木君が来ると思った」

3R

選手の写真です。
山下一輝選手
 蒔田英彦が赤板過ぎに先頭に立つ。そこを順番で飯野祐太が押さえにかかるが、蒔田は突っ張る。打鐘で両ラインが重なり、蒔田がペースを落とした3コーナーで久米康平が仕掛ける。久米がライン3車で鮮やかにカマして、最終周回。4番手の蒔田は動けず、飯野は7番手から3コーナーでまくり上げる。しかしながら、久米の掛かりも良く、番手の山下一輝(写真)が余裕をもって追い込んだ。
 「いい展開にもなりましたね。そこを(久米)康平が一息入れずに行ってくれたおかげです。(最終)1センターから2コーナーで飯野さんが見えなかったんで、ある程度は大丈夫かなと。でも、そのあとは焦りすぎました。持ち出すのが早かった。最近すごく調子が悪かったんで、変に意識をしました。(1着は)久しぶりですけど、取れるに越したことはない」
 最終バックで8番手の竹内智彦だったが、飯野のまくり追い込みに乗って直線はコースを探して強襲した。
 「飯野もあれじゃキツいですよね。追いついてもキツいだろうし、最後はまくり追い込み気味に踏むなと。自分は遠慮気味に入っていきました。ヒヤヒヤしました。ただ、調子はいいですね。踏んだりやめたりでも余裕もあった。しっかりとコースも見えてました」

4R

選手の写真です。
坂本貴史選手
 赤板過ぎに押さえて出た大阪勢に西浦仙哉が続く。坂本貴史(写真)は武田亮を制するように、内に切り込んで中団を確保する。岡崎智哉がペースを握り、7番手の武田は打鐘3コーナーから反撃に出る。岡崎も合わせて、両者の踏み合いで最終ホームを通過。武田が出切り隊列がほどけたところを、坂本が6番手からまくる。坂本が前団に迫り、直線半ばで武田をとらえて1着。通算300勝のメモリアルを遂げた。
 「(通算)300勝を達成できて良かったけど、反省は結構ありますね。理想は中団スタートだったけど、8、9割、後ろ攻めだと思った。そしたら杉山(悠也)さんが中団を取ってくれてラッキーでした。踏み上げた感触は、まあまあ悪くない。(最終ホームで)木暮(安由)さんの後ろがいないのわかって、そこでスイッチできれば最高だった。隊列が短くなってバック線を取れるレースができたかもしれない。でも、体が動かなかった。そこでスイッチできれば楽になるのがわかっているのに。そういうところの修正がうまくないのかなと思う。3番手を回った(鈴木)誠さんは勝ち上がれなかったのに、自分の300勝を喜んでくれた。みんなの力があっての300勝。ラインでみんなで決まるレースをしたいなと、あらためて思った1着でした」
 最終2コーナー過ぎに岡崎を3番手に迎え入れた南修二だったが、すぐに坂本がまくりが飛んでくる。南は杉山をけん制しながら追い込んだ。
 「うまく走れなかったですね。技量があれば。自分が前で位置を確保できれば。カマしてきたラインを止めることができれば。判断が遅いと言われればそれまでだが、坂本君に合わせて出るのは難しかった。判断力が悪かった。状態は変わらず。岡崎君に申し訳ないです」

5R

 外田心斗を突っ張り気味に踏んだ菊池岳仁だったが、赤板2コーナー手前で下げ始める。そこを竹内雄作が踏み込んで、楽に主導権を奪う。竹内の先行で菊池は後方に置かれて最終ホームを迎える。厳しい展開かに思われた菊池だったが、1センター過ぎに踏み出すとスピードの違いは明らか。あっさりと竹内をとらえて、続いた雨谷一樹が差し切った。
 「菊池君は1回脚を使っていたと思うんですけど、スピードが違いましたね。さすがでした。行くところでしっかり行ってくれたので、付けやすかったですね。前に付けた時は脚がたまらない感じで、苦手なイメージがあったんですけど。(自分の状態は)絶好調までとはいかないですけど問題ないですね」
 ヤンググランプリ制覇直後の大事な1走。菊池岳仁は、別線をねじ伏せてラインの雨谷とワンツー。
 「前を取って突っ張りたかったんですけど、ちょっと中途半端に引く感じになってしまって…。(外田が)結構、しつこく、なにがなんでもって感じだった。(突っ張るか出させるかの)判断を間違えてしまった。組み立てが甘かったですね。(ラインの)3車で決めたかった。ちょっと重たい感じですね。体の芯の方に疲れが残っている感じなので、しっかりケアをしたい」

6R

選手の写真です。
高橋雅之選手
 渡部哲男の当日欠場で8車立て。中嶋宣成が主導権を握り、そのままペースかに思われたが、2車のラインになった松本貴治が赤板2コーナー過ぎに仕掛ける。中嶋も合わせるが、篠原龍馬が遅れて、1車になった松本を中嶋が出させる。最終ホームを通過して、別線の消耗戦を見極めた藤井栄二は、5番手からまくり上げる。3コーナー過ぎに藤井がまくり切って、藤井ライン3人の勝負。3番手の高橋雅之(写真)が、直線で空いたインを伸びて突き抜けた。
 「(近畿の)しっかりしたラインなので、その2人に付いているだけでした。前回(向日町)の最終日に野口(裕史)が2周駆けて、その後ろで仕事をすることができた。あんだけの選手が駆けて、(自分が)仕事できるなら(感触は)悪くないなっていうのがあった。今日(初日)は早めにモガき合ったけど、野口に比べれば脚はたまった感じはあります。(久しぶりの1着で)良かったです」
 ゴール前は外から藤井を交わした渡辺十夢は、8分の1輪差の2着。
 「自分たちが中嶋君とフルにやり合って、松本君の展開にするのだけはやめようと。勝ちパターンに近い形にはなりました。(藤井)栄二が完ぺきにこなしてくれた。1着が多かったんですけど、(昨年11月の岸和田で)落車してから悪かった。それが(前回の奈良で)決勝に乗れて感触が戻ってきたかなていう感じで、ここに入りました」

7R

 吉岡伸太郎もダッシュを利かせるが、前受けの野口裕史が突っ張り切って打鐘を迎える。浮いた吉岡は3番手で佐藤真一と併走。宮下貴之をすくった吉田茂生が、その後ろに入る。佐藤が4コーナーでさばいて単独になり、野口のペースで最終周回。4番手を奪った吉田は動けず、そのままレースは流れて直線へ。岡村潤も詰めるが、野口が逃げ切りで人気に応えた。
 「(ラインが)4車で地元の佐藤さんまで付いてくれて、押さえ先行やカマシよりも前から突っ張ろうと。誘導との車間を空けて、詰めながら吉岡君が踏みやめた瞬間に(突っ張りに)いこうと。誘導との車間を空ければ、後ろも付けやすい。ペースを落として来たら踏む、来なかったらもつところから踏もうと思っていた。前の(5)レースで(竹内)雄作が沈んでいたし、(最終)4コーナーまでためようと」
 直線でじわじわと差を詰めた岡村潤だが、逃げた野口を交わすまでには至らなかった。
 「赤板ホームは難しいところだけど、野口君が落ち着いていた。あの野口君は抜けない。徐々に上がっていくようなニュートラルに入らずゴールまで伸びていくので、差すのは大変ですね」

8R

選手の写真です。
河村雅章選手
 南関ラインが先頭に立つと、晝田宗一郎は佐々木悠葵との併走からタイミングを取って打鐘で主導権を握る。晝田も徐々にペースを上げていくが、4コーナーで佐々木がスパートする。抵抗する晝田を最終バックで佐々木がとらえて、続いた河村雅章(写真)との直線勝負。地元の河村がゴール前で差し切った。
 「(佐々木は)前から引いて、緩んだらカマすって感じだったのでそこだけでした。近藤(夏樹)君が車間を空けたところで詰まった。(最終)3コーナーからは飛ばされないように外に差し込んでいた。脚はいいと思います。練習の感じはそこまで良くなかったんですけど、走った感じは良かった」
 寺沼将彦がさばかれてラインでの上位独占こそならなかった佐々木悠葵だが、スピードの絶対値の違いを見せて内容のある走りで勝ち上がった。
 「詰まったんで行きました。晝田君が駆けていなかった。出切るのに回していったら、晝田君が掛かっていって出切るのに時間がかかってしまいました。河村さんには抜かれるイメージしかないですね。3番手の寺沼さんまでいければ良かったんですけどね」

9R

選手の写真です。
仲野結音選手
 赤板過ぎに仲野結音が押さえて出る。松井宏佑は中団まで下げて、4番手で山口翼と併走。ペースを握った仲野が、落ち着いて緩めたまま打鐘を通過する。併走の決着はつかず、仲野が踏み上げて風を切る。番手の木村直隆は車間を空けるが、別線の仕掛けはない。最終2センターでようやく単独になった松井だが時すでに遅く、近畿勢のワンツーは番手の木村が1着。
 「仲野君が強かった、彼のおかげですね。赤板から切って、落ち着いてたんで大丈夫だなと。(仲野は)やることが1つだったんで、割り切ってやってくれた。松井君が来るのはわかってたんで、(空けた車間を)合わせて詰められればいいなと。差し切れているので、脚の状態はいいと思います」
 S級初場所が記念となった仲野結音(写真)は、冷静な運行から先行策で2着。恵まれを強調するが、二次予選の権利をつかんで気を引き締める。
 「自分が後ろから押さえて先行するスタイルで、松井さんと勝負したかった。(松井が)引いてそうなるかと思ったら引かなかった。(展開は)理想の理想でした。もつれてたんで、自分のペースで駆けたら残るかなと。初めての記念で緊張した。最後に差されたのは、そういうのもあるのかもしれない。展開が向いたので、明日(二次予選)からが本当の勝負だと思います」

10R

選手の写真です。
林慶次郎選手
 4番手の林慶次郎(写真)も合わせて動くが、その上を北井佑季が飛び出し先行態勢を取る。九州勢が中団を占めて打鐘。7番手の藤根俊貴が外に持ち出したかに見えたが、結局一本棒で北井が駆けて最終周回。藤根は2コーナーから踏み上げて、林が合わせてまくる。直線に入って北井もいっぱいで、林が抜け出した。
 「北井さんとやり合う脚はないので、引かせてもらった。北井さんが後ろなら先に切るのは、作戦のうちですね。後ろから(藤根が)来たので、慌てて外に張ってなんとかでしたね。自転車の進みも良くて、藤根さんが来て反応も良かった。ここ最近、セッティングを昔のに戻して、乗り方も戻して意外と踏みがいい」
 最終3コーナーでは保科千春とからんだ松岡貴久は、ソツのない立ち回りで林に続いた。
 「スタートで中団を取れたのがデカかった。藤根君が来て、林君が踏んだ感じ。前も掛かっている感じがなかった。差せなかったけど、(九州ラインで)ワンツースリーなのでいい」

11R

 堀兼壽、嶋津拓弥の順番で切り、森田優弥が7番手になって打鐘。3コーナーから仕掛けた森田に高橋築が続くが、3番手の柴田洋輔は連結を外す。最終ホームで森田が出切り、柴田をさばいた嶋津が3番手に飛び付く。6番手になった堀は、2コーナーからまくりを打つ。森田の番手で間合いを取った高橋がけん制するも、堀が直線で伸びる。踏み合いになった高橋が、わずかに制して1着。
 「(森田は)踏むところを踏んでいってくれた。結構、強弱をつけて踏んでいた。8番(堀)が見えて焦っちゃったんですけど、しっかり踏み直していたので強かった。(自分の感触は)問題ないですね。(1着を取って)少し(緊張が)ほぐれました」
 最終2コーナー手前では単騎の佐伯翔にかぶりそうになった堀兼壽が、ドンピシャの仕掛けでまくった。
 「車番が悪かったので、後ろから1回切って考えようと。格上が相手だったので、緊張せずに走れました。いつもなら見ちゃうところで、体が勝手に反応してくれました。自転車のセッティングをいじったり、今期に向けていろいろとやっていたのでそれがギリギリで間に合った感じですね」

12R

選手の写真です。
新田祐大選手
 S級S班5人をはじめとした豪華メンバーによる特選は、赤板2コーナー過ぎに先頭に立った新山響平が迷いなく先行策に出る。北日本の3車が出切り、単騎の清水裕友が4番手、その後ろに関東勢が入る。7番手になった郡司浩平は、最終ホーム手前から反撃に出る。逃げる新山との車間を空けた新田祐大(写真)が、郡司をけん制。清水は2コーナー手前でインを進出する。新田後位がもつれて、郡司がバックで新田に後ろに入る。新田は新山の余力と後続との間合いを計り、抜かりなく勝機をモノにした。
 「(新山は自分と連係した)いままでのなかで一番いい駆け方をしてたんで、残せそうな感じはあった。郡司君がすごいスピードで来たんですけど止まった。残り半周のバックのところは(自分が)慣れてなくて、(佐藤)慎太郎さんがすくわれてしまった。そのあとは郡司君が止まってたけど、北津留(翼)君が見てたんで踏ませてもらった。(体の感じは)まったく問題ないし、戦える状態ですね」
 仕掛けのポイントがズレた郡司浩平だったが、それでも最終ホーム前には踏み出す。新田に振られてまくりが止まると、新田に続いて2着に流れ込んだ。
 「先に切って中団キープできればと思ったけど、そんなに甘くなかった。あとは吉田(拓矢)が仕掛ける前に行こうと。バックを踏んで1回見てから仕掛けたので、そこで行けてればもっといい勢いで行けてたと思う。そこの判断が甘かった」
 最終バックでは内に清水、佐藤慎太郎の2人を見る形で、決して楽な展開ではなかった和田健太郎が、郡司を見失くことなく3着に入った。
 「(初日を走って)体的には思ったより悪くなかったかなと。あとは自転車の感じが少し良くなかったので、このあと(セッティングを)修正します」

6R

選手の写真です。
清水裕友選手
 周回中、中団を手に入れた清水裕友(写真)は、仲野結音の上昇に合わせて動く。赤板過ぎに切った清水を、仲野が押さえて先行策に出る。清水が4番手を抜かりなく確保して、森田優弥は一本棒の7番手で打鐘を迎える。森田が4コーナーで反撃に出る。森田の気配を察知した清水は、最終1コーナーから踏み上げる。外の森田とからみながらも、清水がまくり切る。合わされた森田が山下一輝を制して追いかけるが、清水がそのまま押し切った。
 「初手でいい形になったので、やりやすくなりました。中団だったら先に切ろうと。いまの競輪は突っ張られたら終わりなので、そこは警戒してました。ただ、森田君が(巻き返すのが)すごく早くて、自分は整ってなかったけど、早めになりました。昨日(初日)と同じような展開で、昨日は後ろの仕掛けに反応できずに内に差しちゃった。今日は場所関係なく反応してと思ってました。ゴールまでしっかり踏めて、末も悪くなかったかなと」
 7番手でタイミングを取った森田優弥は、打鐘4コーナーから仕掛ける。清水に合わされたあとは、さすがの対応力で2着も「失敗しました」と反省する。
 「仲野君が切った上をすぐに切って、清水さんを7番手に置きたかったけど。失敗しました。(結果的に打鐘4コーナーからの仕掛けで)自分も余裕がなかった。(清水が)さすがでした。(脚の感じは)良くはないですね。(自転車と)マッチしてないような…」

7R

選手の写真です。
吉田拓矢選手
 前受けの松井宏佑は、近畿勢をすんなり送り出して4番手に下げる。藤井栄二がペースを握り、松井と吉田拓矢(写真)で中団が併走。スローな流れで打鐘を通過する。併走の決着はつかず、藤井が最終ホームを目がけるようにペースを上げて逃げる。1コーナーで4番手を取り切った吉田が、2コーナーでまくりを打つ。南修二のけん制の乗り越えて、もつれた2着以下をちぎってゴールした。
 「初日のことがあるから松井さんは引くと思ったが、勝負してきたのでそこは譲れないなと。そこで勝負して勝って仕掛けようと。もし松井さんが引いてくれれば、行けるところから仕掛ける気持ちだった。(4番手取りの)勝負に勝ってからは、後ろにも(併走で)迷惑を駆けたから早めにと。南さんが来ると思ったので、乗り越えられて良かった」
 吉田を止め切れなかった南が、今度は高橋築をブロック。幾度も南にもってこられた高橋だったが、2着争いを制して吉田とのワンツーで二次予選をクリアした。
 「併走から(競り勝って)すぐにまくったので吉田君は強かった。南さんが来るのはわかっていたから、それを乗り越えられるかでした。乗り越えられて良かった。自分の方が南さんより前に出てたので、頑張ればなんとかなると。人の後ろだけど、やれている」

8R

選手の写真です。
北津留翼選手
 前受けの中嶋宣成が、赤板でペースを上げて突っ張る。突っ張られた北津留翼(写真)は空いた中団に収まり、冷静に4番手を確保する。北井佑季が後方まで下げて、打鐘で隊列は一本棒。前団との車間を空けた北津留が、最終1コーナーから発進。スピードの違いで前団をあっさりのみ込む。直線ではすでにセーフティーリード。余裕をもってゴールを駆け抜けた。
 「(周回中は)本当は前か中団からスタートしたかったんですけど、後ろになっちゃった。中団が取れたので、あとは北井選手が早めに来るか、自分が先に行くかだと。展開に恵まれました。踏み出した感じは良かったですね」
 北津留の加速力に松岡貴久が徐々に離される。最終1センター過ぎからまくりで北津留を追いかけた北井佑季が、2車身差の2着。
 「無理やり長い距離を行くというよりも、行けるところからって考えていました。結果的に(北津留に)中団を譲らない方が良かったですね。脚はたまっていたので、もう少し早く仕掛けられれば良かった」

9R

選手の写真です。
野口裕史選手
 青板を通過すると野口裕史(写真)は早めに上昇を始めて、中団の新山響平に併せ込む。赤板過ぎから再度、野口が踏み込んで、堀兼壽もペースを上げる。堀を叩いた野口の主導権。新山は7番手に置かれて、そのままレースが流れる。打鐘4コーナーで新山がスパート。竹内智彦は付け切れず、新山がスピードに乗せて前団に迫る。和田健太郎のけん制をスルーした新山が、野口をとらえるかに見えたが、野口に合わされて失速。二の足で後続を振り切った野口が1着。
 「(周回中の位置で)新山君が前だったら、残り2周で思い切り切って、中団だったらフタをしてと思ってました。そのあとは思ったより堀君が踏んでいたんでヤバいなと。(出切ったあとは)もう落とせないスピードだったので、そのままの勢いでいきました。3着までに入りたいって思ったら、絶対に勝てない。(最終)3コーナーまでハナを切っていたら、ラインの誰かが(勝ち)上がれるかなっていう気持ちでした。(自分の感触としては)重いのかあんまり回らない、その分、力が小出しになって最後まで踏めているっていうのもあると思います」
 一度は新山に乗り越えられた和田健太郎だったが、最終4コーナーで新山を弾いて2着に入った。
 「後ろは大変ですね、引きずられて(笑)。自分はすごくいいとまでは言えないけど、ボチボチかなと。やれることをやれている。もうちょっといいころの感覚に戻ってくれれば。そこは徐々にですね」

10R

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新田祐大選手
 赤板過ぎに松本秀之介の上昇を阻んで、坂本貴史が突っ張って出る。九州ラインが中団に収まりかけるが、菊池岳仁が追い上げて4番手に入り打鐘。坂本は腹を固めて、ペースを上げて逃げる。4番手の菊池が最終2コーナー手前からまくると、新田祐大(写真)は番手で逃げる坂本との車間を詰める。菊池のスピードを見極めた新田が、番手まくりで合わせて勝ち切った。
 「坂本君がヤル気満々で、スタートは誰も出なかったらで思った通りのレース展開でした。坂本君はあとは体力の問題ですね。自分は車間の切り方もうまくできていなくて、菊池君だけつぶせたことは良かった。坂本君が頑張ってくれたことで結果につながった。苦しいところは坂本君が風を切ってくれていたし、彼のおかげの1着です」
 北日本ライン3番手の渡部幸訓は、新田の緩急のある動きに対応。福島コンビの決着で人気に応えた。
 「坂本君が積極的にいってくれて、前の2人のおかげ。新田君も余裕がありそうで、自分は前に遅れないようにでした。初日の新田君の走りを見てて、想定の内でイメージ通りに走れた。初日に(佐藤)慎太郎さんでも離れているぐらいなので、内を締めるよりも新田君の動きに付いていくことに集中した。競輪のレースができたし、調子は悪くない」

11R

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郡司浩平選手
 中四国勢が押さえた上を、武田亮が赤板2コーナー過ぎに出て先頭に立つ。そのまま逃げる武田亮に、打鐘4コーナーから踏んだ郡司浩平(写真)が襲い掛かる。武田後位の雨谷一樹が大きく外に振るが、まくり切った郡司に内藤秀久、高橋雅之まで南関3車が出切る。内藤も半車身までしか詰め寄ることができず、郡司の完勝。
 「(周回中に)前を取らされたら、立て直しを早めにって考えていました。誰も出なければ、前からでも勝たなければいけないと思っていた。武田君も切ってペースを上げると思ったんですけど、ワンテンポ仕掛けるタイミングがズレてしまったのでそこは反省点ですね。余裕はあったので雨谷さんが(ブロックに)来るのを想定して、まくりに行けた」
 今シリーズが1カ月以上ぶりの実戦になる内藤秀久が、郡司にソツなく続いた。
 「ちょっとジャンのところで内に差し込んでしまってヤバいと思ったんですけど、そのあとは冷静について行けた。郡司君もキツいところで行ったんじゃないですかね。力は問題ないですけど、若干、セッティングですかね。微調整はしているんですけど、もう少し煮詰めてみます」

12R

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佐々木悠葵選手
 赤板2コーナーで林慶次郎を嶋津拓弥が押さえてペースが緩む。3番手の林、5番手の吉田茂生は動かず、7番手で態勢を整えた佐々木悠葵(写真)が打鐘の2センターからダッシュを利かせて踏み込む。佐々木悠が一気に叩いて、平原康多が続く。佐々木龍のブロックで、河村雅章は付け切れない。番手の平原康多が林のまくりをけん制している間に、ゴールに向かって力走の佐々木悠がそのまま押し切った。
 「(組み立ては)前を取って行けるところからっていう感じでした。(仕掛けたところは)結構、踏んでました。前がゴチャゴチャして、みんな脚を使ってたかなと。(出切ってからは最終)バックでちょっと流しすぎました」
 番手で別線との間合いと計っていた平原康多は、佐々木悠の成長と自身の判断ミスもあり2着。
 「佐々木が強かった。バックの風と自分の判断が鈍かった。最後の一発、林を振らないと、佐々木がのみ込まれちゃうかと。あれがいらなかった。お客さんに申し訳なかったですね」

10R

選手の写真です。
新田祐大選手
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北津留翼選手
 赤板過ぎに野口裕史が飛び出して、3車の南関ラインが主導権。野口に合わせて踏んだ森田優弥が4番手に入り、新田祐大(写真)は6番手で打鐘を迎える。野口がそのままペースを上げて逃げる。森田は最終2コーナーで先まくりを打ち、3コーナー過ぎに野口をとらえる。しかしながら、まくり追い込んだ新田が、その上をパワーの違いでのみ込んで3連勝で決勝に進出。
 「残り2周辺りで激しいレース、主導権取りになると思ったから遅れない気持ちでいった。そのなかで一番気持ちが強い森田君が先に動いた。ジャン前から野口さんがフカしていて、休めるところがなかった。森田君が(先まくりに)行って、結果1着を取れた。けど、苦しいレースだった。今日(3日目)は自力で1着が取れたので、すごく明日、今年のレースに弾みがつきますね」
 8番手の北津留翼(写真)はさらに新田から遅れた仕掛けになったが、同期の新田に詰め寄って2着。
 「追走いっぱいでした。引きずり回された。あっけにとられたレースですね。初手で前の方にいた方が、なだらかに加速できるかなと。1番車なのが救いでした。順番で新田君が前で佐藤(慎太郎)さん付いているし、まくり切るだろうと。それをみて仕掛けようと。一瞬、待てないと思ったが、新田君が行った。山下(一輝)君には申し訳なかったです」
 新田に続いて福島ワンツーかに思われた佐藤慎太郎だったが、北津留の強襲に3着。
 「(新田に)付け切って安心した部分もあったが、北津留君はくるだろうなと。自分に抜きに行ける力があって、新田君の脇に並ぶぐらいじゃないと2着キープは難しかったと思う。まくり切って後ろに北津留君がいる。しのぎたかったですけどね。お客さんには申し訳ない。いまは(コンディションを)上げていく途中。3カ月ぐらいで筋肉が入れ替わると思っているから、いまが一番悪い時だと思っている」

11R

選手の写真です。
郡司浩平選手
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佐々木悠葵選手
 前受けの佐々木悠葵は誘導との車間を空けて、後方から上昇して飛び出した北井佑季とスピードを合わせて中団をキープする。北井の先行策に郡司浩平(写真)、高橋雅之が続く。清水裕友は一本棒の7番手で打鐘を通過。郡司は最終ホームから逃げる北井との車間を空けて、別線の反撃に備える。2コーナー手前から清水がまくり、佐々木もバック手前で合わせて踏み上げる。清水は不発。北井との車間を詰めながら、郡司が佐々木を外に振って直線で楽に抜け出した。
 「なるべく援護をしようと思っていたんですけど、車間を空けることくらいしかできなかった。最後まで北井さん頑張ってくれっていう感じでした。(まくった佐々木に)体で当たりにいければ、また違ったと思うんですけど。そういうタイミングにならなかったので、難しかったですね。連日、体は軽く感じている」
 うまい立ち回りで4番手をキープした佐々木悠葵(写真)は、郡司のけん制、突っ込む竹内智彦にも当たられたがまくりで踏ん張って2着。
 「もっと清水さんが抵抗してくると思ったんですけど。すんなり北井さんに駆けさせてしまいました…。北井さんにもうちょっと脚を使わせてジャンから、もっとハイスピードで駆けさせてからっていう感じで考えていたんですけど。もうちょっと早く(まくりに)行ければ良かった。脚の状態はすごくいい」
 南関3番手の高橋雅之が郡司に食らいつく。郡司が外を踏むと、内よりのコースを追い込んで3着。初めてGIII優出を遂げた。
 「しっかり締められていたかはわからないんですけど、内からは誰にも来られないように。北井君にも郡司君にも迷惑を掛けないようにって思っていました。本当にそれだけですね。最後は郡司君がコースを空けてくれて、ちょっとだけ進んで3着に入れた感じす。運がいいというか。記念の決勝は初めてですね、本当にうれしい」

12R

選手の写真です。
和田健太郎選手
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松井宏佑選手
 南関勢は前団に構える。松井宏佑は赤板過ぎに吉田茂生を突っ張り、そのままペースを握る。4番手は吉田拓矢がキープして、単騎の松本秀之介が7番手。浮いた吉田茂は8番手に出戻り打鐘を通過する。そのままレースは流れて、別線を引きつけた松井が徐々にペースを上げて逃げる。最終2コーナーで仕掛けたかに見えた吉田拓だが、結局バックまくりで自転車の進みは一息。松井マークの和田健太郎(写真)が、後続との間合いを計り、ゴール手前できっちりと差し切った。
 「(松井は)距離が長いんでどうかなと思ったけどうまかった。(別線が)来られないような駆け方だった。先行選手のお手本のような突っ張りでした。吉田(拓)君、平原(康多)君のラインが強いんで、どこで来られても自分がもっていけるようにしてました。(ラインでの)ワンツースリーはサイコーですね。(自分の状態としては)展開がうまく合っているだけなのかなと」
 一、二次予選では位置取り重視の組み立てだった松井宏佑(写真)が、本来の先行力を発揮。2着に粘り込んで、南関ラインでの上位独占をメイクした。
 「昨日(2日目)、一昨日と思い通りのレースができなかった。そのモヤモヤしているところを(準決にぶつけて)一発ドカンといけた感じです。前から1回突っ張って、そのあとは流れを見てと。そしたら誰も来なかったんで、腹をくくって駆けようと。赤板までの周回の時もそんなに重く感じないし、体もいい感じかなと思います」
 最終2センターでは吉田拓と重なっていた岡村潤は、直線でコースが開けると外を踏んだ。
 「あんなにうまく、いい感じで決まると思わなかった。(最終)2センターで(吉田拓と)合ったんで気持ち振った。(ラインの3番手で)なにかできて良かった。(直線は)焦って気持ち早めに踏んでしまった。ワダケン(和田)が(中の)コースをつくってくれたのに、外を踏んじゃった。(渡部)幸訓に抜かれなくて良かった」