23年のG戦線も例年通り立川記念から始まる。1月4日~7日の日程で開催される開設71周年「鳳凰賞典レース」は、新田祐大、平原康多、郡司浩平、佐藤慎太郎、新山響平のSS班5名をはじめ、昨年はSS班を張っていた清水裕友、吉田拓矢らが参戦する超豪華メンバーによるV争い。勝ち上がり戦から激しいスピードバトルが繰り広げられるのは必至で、新春第一弾から目が離せない4日間だ。
ビッグレースに見劣りしない強豪ぞろい。優勝候補は5指に余る。
総合力なら3名のSS班を擁する北日本勢に軍配が上がる。寬仁親王牌で優勝し、輪界4人目のグランドスラマーとなった新田祐大、競輪祭でタイトルホルダーの仲間入りを果たした新山響平、更に重鎮の佐藤慎太郎が控えている。競輪祭の決勝は、新田が北日本4車ラインの先頭で積極的に駆け、番手を回った新山がきっちり勝機をものにしたが、ここは新山が北日本ラインの先陣を受け持つと見るのが自然だろう。ナショナルチームから離れた新山ながら、培ったスピードには素晴らしいものがある。好機に仕掛けて主導権を握れば、新田が首位に躍り出る公算が大きい。その展開なら佐藤も連に浮上してくる。
この大会の実績を重視なら平原康多を中心視する手だ。62、66、69周年と3Vを達成している。立川記念から走り始め、次場所が地元の大宮記念という日程なので、暮れのグランプリが終わっても気持ちを緩めることはない。グランプリに向けて蓄えた脚力、集中力を遺憾なく発揮し、主役を演じる可能性は大いにある。基本は自力勝負だが、連係実績が豊富な吉田拓矢との連係が叶うようなら前を任せよう。その吉田は昨年のこの大会の覇者。昨年はグランプリ出場を果たせず、SS班の座は明け渡したものの、G3で3Vを飾るなど存在感は示していた。平原に前を任されれば強気に攻める。12月高松記念でG3初Vを飾った佐々木悠葵も、平原には心強い存在だ