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しずおか競輪

SHIZUOKA KEIRIN

38#

検車場レポート

  • 12/27 Mon.  (前検日)
  • 12/28 Tue.  (1日目)
  • 12/29 Wed.  (2日目)

1R

選手の写真です。
松本秀之介選手
 前回の小倉FIでは3連勝でS級初Vを飾り、リズムも良好な松本秀之介(写真)。10月の前橋GIIIから初日を4連勝中と、予選では断然の存在だ。
 「少しずつですけど、S級の走りに慣れてきている。まくりが多いけど、自分のタイミングで行くことを心がけている。(前回のあとは)基本的にはバンクをメインに練習をしてきた。(初日は8車立てだが)自分のタイプとしては、(FIの7車立てよりも)9車の方が流れに乗っていけるので得意かなと」
 前回の小田原FIで今年初優勝を遂げた隅田洋介は、今年のラスト場所で競走得点を是が非でも上げたい。
 「ピストシックスを走る前から、練習でカーボンフレームを使っていました。けど、もっとスピードをつけるためには、もう少しカーボンフレームで練習する必要があるなって気づいた。今回は来々期のS級1班の点数がかかっているので勝負駆けです」

2R

選手の写真です。
雨谷一樹選手
 雨谷一樹(写真)は、11月の豊橋FIの232着以来、久々の競輪での実戦になる。
 「12月はワクチン接種の関係で(松山記念を)欠場をした。そのあとはピストシックスが終わって、休んでからしっかりと調整をしてここに来ました。自分はなんでもやって1着を取れるように頑張りたい」
 名古屋FIを614着、続く広島記念1947着の瓜生崇智が、直近を振り返る。
 「(3場所前の)佐世保で落車した影響がまったくなくなったわけじゃないし、いいころと比べたらタテ脚は落ちている気がしますね。でも、自分はもともとタテ脚だけで勝負するタイプじゃない。タテ脚が足りないところは、位置取りであったり、組み立てでカバーするのが持ち味です」

3R

選手の写真です。
渡部哲男選手
 地元、松山記念のあとの前回の小倉FIが545着と一息だった渡部哲男(写真)は、そこから中9日あった。
 「(小倉は)松山の疲れが出てたのかなと思います。調子自体はそんなに悪くはない。松山記念はそれなりに走れたけど、小倉はなんとも…。小倉はオーバーワークって感じたので、軽めの調整です」
 前回の深谷知広フレームから自転車を変更する内山雅貴に新味が出そうだ。
 「ここ最近は深谷さんに借りたフレームを使っていたんですけど、今回は師匠(新田康仁)から借りたフレームに換えます。ここに向けて集中して練習をしてこられましたし、地元のグランプリシリーズなので頑張りたい」

4R

選手の写真です。
中村浩士選手
 前回の伊東記念を1372着とまとめた大石剣士は、今度こそ優出の気持ちを込める。
 「前回の伊東記念は決勝に乗れなくて悔しかったですけど、先行した準決の内容も含めて良かった部分もあります。前回から使っている新車の感じも良いですね。グランプリシリーズは、3年連続で3回目。今年は地元での開催なので、いままで以上に頑張りたい。今年こそ決勝に乗れるように」
 中村浩士(写真)は前回の立川FIで初日特選1着、準決2着とリズム良く優出したものの決勝は落車に見舞われた。
 「(落車の怪我は)骨は大丈夫だったけど、打撲がだいぶひどかった。もうだいぶ回復してきたんで、練習はできました。自分は大石(剣士)君の後ろにいかせてもらいます」

5R

選手の写真です。
三谷竜生選手
 前々回の競輪祭を54748着、前回の京王閣FIを426着の三谷竜生(写真)だが、感触は悪くなさそうだ。
 「(前回は)調子自体は悪くなかったけど、初日は失敗しました。決勝も難しかったし、しょうがない部分もあるのかなと。動けるところで動けているので、あとは最後の詰めかなと」
 3場所前の平塚FIで落車に見舞われた酒井雄多だが、その後もまずまずの走りを見せている。
 「前回は運もあって決勝に乗れた感じですけど、今回は少し競走間隔が空いたのでしっかり練習できた。それで前回よりも上向きだと思います。三谷さんとは防府記念以来2度目の対戦。前回は三谷さんと位置を取り合う感じで力勝負ができなかったので、今回はしっかりと力勝負をして勝ち上がりたいですね」

6R

選手の写真です。
三宅達也選手
 前回の松阪FIを535着。三宅達也は(写真)、後輩との準決を振り返る。
 「(準決は)前を走ってくれた山根(将太)君が頑張ってくれたおかげです。3着ですけど、ラッキーで決勝に上がれた。流れはいいですね。調整はなしですけど、体調もバッチリです」
 地元、松山記念から3週間空いた佐々木豪は、ピストシックスを走って今シリーズを迎える。
 「ピストシックスを走っていい刺激になりました。ここまでしっかり練習もできましたし上向いていると思います。(18年に)静岡は悲しみの3着を取ったヤンググランプリ以来なので、今年は笑って帰れるように頑張りたい」

7R

選手の写真です。
山崎芳仁選手
 初日予選の同県の須永優太とのメンバーを見た山崎芳仁(写真)が、自力を即決する。
 「(前回の732着の)取手は踏めてなかった。そのあとは地元に帰って練習をしてました。(15年に全日本選抜競を優勝した静岡は)懐かしいですね。(初日は)自力のメンバーなんで、須永君と頑張ります」
 近況は優出こそない林慶次郎だが、前回の松阪FIでも2勝をマークして、コンスタントに勝ち星を挙げている。
 「山崎さんは怖いですけど、メンバー的に自分のレースができそう。ここ最近は調子の良いアニキ(大悟)を見習ってペース配分だったり組み立てを考えて戦っています。自分はちょっと焦ってしまう時があるので、アニキみたいに落ち着いて走れれば。セッティングも換えて良くなってきているので頑張ります」

8R

選手の写真です。
岡村潤選手
 前回の立川FIでは最終日を待たずに途中欠場の松井宏佑の状態が気がかりだ。
 「去年のヤンググランプリを勝ってから、ここまで1年は早かったですね。もう年末っすね。立川の欠場は腰痛が出てしまった。でも、もう大丈夫です。ここ最近はいいレースができていないし、後ろは地元の岡村さん。今開催が盛り上がるような熱い走りがしたい」
 岡村潤(写真)は、前回の伊東記念に続いての地元シリーズ。年末をいい形で締めくくりたい。
 「(前回は)ラインに助けられた部分が多かった。準決、最終日は連結を外したので、そこはずっと自分につきまとう問題だと思ってます。(そのあとは)若手といい練習ができました。(地元でも)気負うっていうのはそこまでないので、自分なりにレースができたらと思います」

9R

選手の写真です。
吉田有希選手
 7月の本格デビューから18連勝でS級まで駆け上がった吉田有希(写真)は、S級でも壁に阻まれることなく直近は3場所連続の優勝。9戦8勝2着1回と抜群の戦績を残している。
 「(3場所連続Vでも)それはそれで、今回は新しい気持ちでと思ってます。自力の選手も追い込みの選手も強いので、胸を借りるつもりです。初の兄弟配分ですし、レースのグレードは違うけど(兄の拓矢と一緒のシリーズは)すごくうれしい」
 前々回の小田原123着、前回の京王閣127着と鈴木竜士はFIシリーズで納得の数字で状態も良さそうだ。
 「引き続きというか、(11月に)復帰してからすごくいい状態なのかと。(中4日だったので)ゆっくりしてきました。これで吉田兄弟(拓矢、昌司)との連係はコンプリートしたので頑張りたい(笑)」

10R

選手の写真です。
山田英明選手
 山田英明(写真)は、前回の別府FIを3連勝。近況はようやくらしさが戻ってきた。
 「自分の体がちょっとずつ良くなってきたし、感触も良くなっている。あとは自転車の感覚が戻ってくれば、(もっと)戦えるんじゃないかと。今年の最初に比べれば良くなっている。今年の最終戦なので、来年につなげたい」
 前回の広島記念4237着で優出した野原雅也は、今シリーズに新車を投入する。
 「フレームを新車に入れ替えて練習をしてました。(今回は)新車なのでレースで使うのは初めてです。ここは走りにくいイメージはないので、しっかりと仕掛けたい」

11R

選手の写真です。
児玉碧衣選手
 現在34連勝中で連勝記録を更新し続けている児玉碧衣(写真)は、グランプリ4連覇がかかっている。
 「(通算)400勝を達成したり、連勝記録を34連勝中ということで記録的にもすごく充実してる1年だなと思います。おかげさまで(防府の)追加が入って、ここまで10日間くらい空いていたので、しっかりその10日間はグランプリに向けて集中して練習できた。しっかり4連覇して自分を応援してくださるファンのみなさんと喜んで良い1年だったと思えるグランプリにしたい」
 8月には東京五輪でケイリン、スプリトの2種目に出場した小林優香は、出場機会が限られたガールズケイリンのなかでグランプリ出場を決めた。
 「8月に1つ大きなイベント(五輪)が終わって、そのあと日本の競輪に出走してしっかりこの舞台に戻ってこれたことをうれしく思います。(競技大会の)全日本選手権などがあって、そっちのレースを走っていたので防府は欠場となってしまった。でも、全日本選手権が終わったあとは、グランプリへ向けて集中してやってこれたので状態はいいと思います。2021年を最後良かったと笑って締めくくれるようにしたい」


≪2日目11R「ヤンググランプリ2021(GII)」≫
 町田太我は、前回の広島記念1122着。準決、決勝はグランプリレーサーの松浦悠士との地元ワンツー。価値ある準Vから2週間以上空いた。
 「(前回は)地元で(松浦と)ワンツーできたのはすごくうれしかったです。(前回のあとは)乗り込みとかを中心に、地脚の強化をはかって練習しました。ここまでは計画通りに順調にできました。直前の練習の感触もすごく良かったです」
 前回の伊東記念では昨年10月の松戸以来となるGIIIの決勝進出を遂げた寺崎浩平は、単騎で初のヤンググランプリに挑む。
 「(前回は)4日間を通して主導権が取れて、決勝でも先行ができたんで良かった。(今年は)しっかり主導権を取ることを心掛けてきて、結果勝ち上がりで4着ということが多くて、準決とかにはあまり上がれてなかったんですけど。しっかり手ごたえのある1年だったと思います。(ヤンググランプリは)自分は自力を出すだけ。後手を踏まないように、勝負どころを逃さないように」

1R

選手の写真です。
隅田洋介選手
 打鐘の3コーナーで大川龍二が松本秀之介を叩くが、ワンテンポ置いて南潤がカマす。中近コンビの主導権で最終回。飛び付いた大川は車間が空いて、隅田洋介(写真)がまくりで前団に襲い掛かる。2コーナー過ぎに大川を乗り越えた隅田が、さらに加速してロングまくり抜け出した。
 「行けるところから自力を出そうかなと思ってました。指定練習から昨日(前検日)よりも風がなかったんで、位置はどこでもいいなって。(南の)カマシにすかさずスイッチと思ったけど、ちょっと見てしまった。(3番手が)うまく空いていたんでスピードをもらった。(矢口啓一郎と)ワンツーを決めたかったけど、(最終)ホームで僕が見た分、反応が合わなくて、そのせいかと。前回の小田原からフレームを換えて、それが合っているのか優勝できた。乗れているのか、感じはいい。昨日、セッティングを変えていいんで、今回はそのままでと思ってます。(S級1班の)勝負駆けなんで、取り切れるように」
 最終2コーナーで松本がインを進出すると、坂本亮馬は最後方から関東勢にスイッチして直線で伸びた。
 「(松本は)強い選手なので、自分のタイミングで行けば面白いんじゃないかと。位置は全部お任せでした。(松本)秀之介が仕掛けてからって考えてたけど、インに行った。それで自分は余裕もあったんで、外にう回してから行きました。正直、不安があったんですけど、風のないところ、風のないところを回ってこられた」

2R

選手の写真です。
塚本大樹選手
 瓜生崇智が前受けの雨谷一樹に突っ張られるが、再度赤板の2コーナーで踏み込む。塚本大樹(写真)は瓜生を見失い最終ホームでは8番手。望月一成と木村弘での叩き合い。中団を確保した瓜生に中田健太が切り替える。が、あおりもあって瓜生のまくりは追い切れない。まくり切った瓜生を塚本がまくり追い込みでつかまえた。
 「雨谷君がどの位置を取りたいのかわからなくて難しかったですね。ジャンで瓜生君を迎え入れようと思ったら、前まで勝負にいった。付いていかないといけなかったですけど、ダッシュが折り合わなかったですね。でも、落ち着いて走れたし、グランプリシリーズはメンバーがいいので気合が入ります」
 もつれた展開のなかをしぶとく追い込んだ中田健太が2着。
 「雨谷さんが位置にこだわって前々に踏んでくれたけど、(望月と木村の)両方いってしまった。自分は詰まって瓜生君と併走になってしまって…。迷ったんですけどね。切り替えてしまったのは心残りですけど、2着権利っていう難しさというか。塚本さんをどかして迎え入れられれば良かったけど、余裕がなかったですね」

3R

選手の写真です。
小川真太郎選手
 大石崇晴も踏むが、小川真太郎(写真)が打鐘で押さえて出る。そこを7番手にいた内山雅貴がカマして、小川は思惑通り3番手を手に入れる。逃げる内山の掛かりも良く、態勢を整えた小川は最終3コーナー過ぎからの追い込み。横一線のゴール勝負を制した。
 「(ラスト)2周から一気にペースが上がって、出切るのに脚を使って、飛び付くのにも脚を使った。キツかったけど、あの位置を取ったんで良かった。キツくても(最終)2コーナーから(仕掛けて)行けば良かったですね。見すぎたのもあって、変なところから行ってしまった。自分で飛び付けて、まくれているので(調子は)悪くないと思う。明日(2日目)以降、もうちょっと強いレースができるように」
 小川のスピードを見極めた渡部哲男は、直線で中のコースを踏んで2着に入った。
 「理想の流れでしたけど、(小川)真太郎君は(出る時に)前で抵抗されて脚を使ったと思う。それでペースも上がって内山君が来るのも遅かった。自分は3、4着になったかと思ったんで良かったです。真太郎君がのみ込むと思って外を見ていたら、(最終)3コーナー、2センターで止まったんで慌ててあのコースに。そのわりには伸びたかなと」

4R

選手の写真です。
柴崎俊光選手
 赤板過ぎに川口聖二が、じわりと押さえて出てペースを握る。引いた大石剣士は、4番手で木村幸希と併走。スローペースのまま打鐘を通過する。徐々にピッチを上げた川口は、マイペースで駆ける。最終バックでも大石は内に閉じ込められて仕掛けられない。番手絶好の柴崎俊光(写真)が、川口を差し切った。
 「(川口は)すごい落ち着いていましたし、頼もしかったですね。スタートで失敗したかなって思ったんですけど、結果的に中団のごちゃごちゃを誘えた。ずっと併走していたので良かったですね。(前回の)高知から5日間セッティングを煮詰めてきた。試行錯誤というか楽な位置を探していたんですけど、いい感じに見つかりましたね」
 中団併走の決着はつかず、中部勢には好展開。逃げた川口聖二は、ラインを上位独占に導いて2着に粘り込んだ。
 「あれなら逃げ切らないといけないですね。初手は中団が取れれば良かったけど、結果的に良かったのかなって。ジャンでまだ併走していたので、木村さんが来たら突っ張ろうと思っていました。大石君は下げると思ったんですけど。地元で勝負しにいったんだなと。マイペースで駆けられました。もうちょっと掛かっても良かったかなって感じですけど、踏み上げる時に重たかった」

5R

選手の写真です。
三谷竜生選手
 赤板2コーナーから前田義和が仕掛けると、加倉正義は付け切れない。主導権を握った前田の番手には酒井雄多が入り、7番手に置かれた三谷竜生(写真)は打鐘の2センターから早めの反撃に出る。番手から酒井も合わせて出るが、その上を三谷がまくり切る。近藤龍徳が続いて人気のワンツー。
 「自分の行けるタイミングでと思ってました。あの位置が詰まってきたタイミングだったので、そのまま行きました。踏み込んだ時にイケる感触があった。しっかりと行き切れて良かった。練習の調子自体は本当にいいので、あとはどうレースで出していくかだと。今日(初日)しっかりモガけたので、脚力は良くなると思います」
 三谷とは1車身をキープしたまま流れ込んだ近藤龍徳は、危なげのない2着。
 「(三谷)竜生さんの好きなように走ってもらえればと思ってました。競輪の流れに沿ってしっかり走ってくれたので、自分は追走に集中できました。流れはいいみたいですけど、いかんせん自分の感覚が良くないです。ただ、しっかりと付いていくことはできているので、そこはいいかなと」

6R

選手の写真です。
桐山敬太郎選手
 北日本ラインの3車が出ると、中団は佐々木豪と桐山敬太郎(写真)で取り合い。外の桐山が打鐘でキメて4番手を確保する。佐々木は8番手まで下げて、櫻井祐太郎の先行策で隊列は一本棒。桐山は最終2コーナー手前からまくりを打ち、北日本勢を仕留める。後方からまくった佐々木は浮いて不発。桐山がらしい立ち回りで勝ち星を挙げた。
 「前々はもちろんでしたけど怪我の状態もありますし、自分が一番不安だった。だから、とにかく仕掛けようって感じでした。もう少し仕掛けを意識しないと踏めないかなって思いました。でも、なにも考えずに動けたので、正直ホッとしています。まだちょっと痛いけど、可動域制限とかはないのでなんとかやれそうですね」
 踏み出しでわずかに遅れた二藤元太だったが、2着をキープして準決に進んだ。
 「桐山さんは先に切るかと思ったけど、外からキメるなんてさすがですね。後ろでただただ勉強をさせてもらいました。カーボンフレームからの乗り換えで変な感じでいたけど、1走してみて徐々に良くなっていくかなって感じです」

7R

選手の写真です。
川口直人選手
 中団の山本直が先に切って出る。そこを関根健太郎が押さえて、林慶次郎が叩くが西川親幸は連結を外す。林に神奈川コンビが続き、西川は4番手で最終ホームを通過する。8番手の山崎芳仁は2コーナー手前から仕掛けるが、山本に合わされて行き切れない。逃げる林の番手に入った関根はいっぱい。後続の反撃に合わせて自力に転じた川口直人(写真)がまくり追い込んだ。
 「(関根が)前々に攻めてくれた。相手のラインも強かったですけど、(関根が)やりたい形でって感じになりました。(林が)1車だったので頑張れって感じで見ていました。ちょっと見たら、前と空いてきている感じだった。それで自分はかぶってしまったら対応できないと思って踏ませてもらいました」
 林に遅れた西川親幸は、結果的に川口追走から差し脚を伸ばした。
 「(自分たちは)2車だったので簡単に出させてくれるかなって思ったんですけど、相手もやる気満々でしたね。キツくはないんですけど、反応が遅れてしまった。入ってからは楽なんですけどね。最後はどっちのコースをいこうかなって思ったら、(川口が)まくって行ってくれた」

8R

選手の写真です。
岡村潤選手
 前受けの松井宏佑はすんなり7番手まで下げて、反撃の態勢を整える。松岡篤哉が先行態勢も、松井が打鐘から巻き返す。3番手の武井大介は続けず、松井、岡村潤(写真)で出切り、合わせて動いた月森亮輔が3番手に入る。番手の岡村が直線で追い込んで1着。
 「後ろとしては一番キツい踏み出しになったんですけど、松井君も休んでから行く感じだった。自分としても難しかったですね。でも、食らいついていけた。自分にもうちょっと余裕があれば2着まで残せたと思う。相手もああいうレースをするってわかっていて、それでも松井君が力でねじ伏せるって気持ちでいってくれた」
 3番手を確保した月森亮輔は、ゴール寸前で松井を交わして2着に上がった。
 「たぶん、前受けするのは松井君だろうし、松井君よりも先に仕掛けられればって思っていました。自分が一番ビックリです(笑)。脚をためられた。前回よりも全然いいですね」

9R

選手の写真です。
吉田有希選手
 初めての9車立てにも戸惑うことなく吉田有希(写真)が、別線をシャットアウト。前受けからの突っ張りでレースを支配すると、打鐘の4コーナーから仕掛けた吉田智哉も不発にする。最後はマーク鈴木竜士を振り切った吉田有が1着。
 「(前受けからの突っ張りは)作戦通りにいきました。ちょっと踏み出しが甘かったんで吉田(智)さんに来られちゃったのが反省点かなと。あこは自分の場所なんで譲れないと思って、自然と頭が出ちゃいました。冬にしては暖かい風だったんですけど、あんまり(脚が)回ってる感じがしなかった。とりあえずレースの間隔も空いたので、勘が鈍っているのもあると思います」
 最終4コーナーで外に振った鈴木竜士は、吉田有に4分の3車輪及ばずの2着。
 「(吉田有が)うまく駆けてましたね。掛かってたんで誰も来ないだろうなっていうのがありました。自分は余裕もありますし、(感じは)べつに悪くはないかなと。(吉田有の)粘りはすごいですね」

10R

選手の写真です。
諸橋愛選手
 打鐘手前で地元の渡邉雄太が出たところを森田優弥が踏んで主導権を握る。渡邉が3番手に入り、野原雅也が5番手で最終周回を迎える。8番手から仕掛けた山田英明は前が遠く、野原、渡邉を諸橋愛(写真)がけん制。諸橋が押し切り図る森田を差し切り、10月以来の勝ち星を挙げた。
 「森田君がしっかりと行ってくれた。要所でしっかり踏んで、末脚もしっかりでした。僕的には寒いのはいつものことなので気にならなかった。競輪祭から1カ月で底上げはできたし、余裕はありました」
 杉森輝大は単騎を選択して、森田優弥も2車のラインになった細切れ戦。森田は積極策で別線に出番を与えずに粘り込んだ
 「車番が悪かったので、(スタートを)出てから考えようと思っていました。前に踏んで先行態勢に入れたし、すかさず行けたのは良かったですね。かなりキツかったですけど、2着には粘れているので」

11R

選手の写真です。
高木真備選手
 小林優香が奇襲のカマシ先行に出て、2番手の石井寛子は車間が空きながら追いかける。3番手の高木真備(写真)は最終2コーナーで後続の仕掛けを待つことなく踏み込んだ。
 「後ろからの仕掛けがないと思ったので、行けると思ったタイミングで思い切って仕掛けられました。(最終)3コーナー手前ぐらいでは、もう(逃げる小林優に)並べるようにと思っていきました」
 抜群のスピードで思惑通り小林優に並びかけると、ピタリと続いて脚をためた小林莉子、グランプリ4連覇にこん身の力を振り絞る児玉碧衣らを退けてゴールを駆け抜けた。
 「グランプリで優勝っていうことだけを考えて、ずっと1年間を走ってきた。それが達成できてうれしい気持ちと、あとはもうたくさんの人に支えてもらって応援してもらった感謝の気持ちでいっぱいです」
 5回目にしてつかんだ初のグランプリ。高木はゴールしたあとの2コーナーで右の拳を高く突き上げた。
 今年は獲得賞金ランク4位でのグランプリ出場も、下位との賞金差は大きくなかった。11月、小倉のグランプリトライアルの前には中ゼロ、中2日の強行スケジュールで連続の完全V。賞金を加算して、グランプリ出場につなげた。
 「競輪祭(グランプリトライアル)の少し前くらいで(賞金)順位がすごい競ってたので、あのあたりが一番。1戦も落とせないというプレッシャーですごい苦しかったのはあります」
 グランプリチケットを手に入れたあとは、ここまで1カ月以上空いたゆとりのローテーションで大一番に臨んだ。
 「高木隆弘(神奈川・64期)さんがずっと練習を見てくれて、気持ちの面でも技術の面でもすべてを教えてくださったので感謝しかないです。もう5年以上はお世話になっています。まず今年、私の一番の目標であり夢であったグランプリを優勝できて本当にうれしい。来年もまたビッグレースでたくさん優勝して、この舞台で優勝争いできるように頑張りたい」
 3度のGI優勝を誇る高木隆弘の指導を仰ぎ夢のグランプリ制覇にたどり着いた高木が22年は女王として歩みだす。
 終始、高木の後ろにポジションを取った小林莉子だったが、半車身差までしか詰め寄ることができなかった。初代ガールズグランプリチャンプの2度目の制覇は、来年に持ち越された。
 「(高木)真備が強かったです。位置的にも展開的にも良かったのに…。自分はゴール前勝負しか勝ち目がないと思っていましたし、絶好の展開だった。でも、真備が強かったですね。(後ろから来る児玉の)気配は感じていたんですけど、それ以上に真備が掛かっていった。(最終)2センターではもらったって思ったのに、下りの加速がヤバかったです。マジかぁって感じでした。悔しいですね」
 4連覇のならずの児玉碧衣は、小林優の積極策が想定外だったようで後方からの巻き返しを強いられた。
 「(小林)優香さんが駆けるのは予想外でした。初手は3番手くらいがいいかなって思ったんですけど、(尾方)真生が上がってきて、駆けるのは真生しかいないと思って入れました。真生が駆けていった上をまくればって思っていたんですけどね。もっと考えないとですね。絶対っていうことはないんだって勉強になりました。感触的には悪くなかった。4連覇はできなかったですけど、来年からまた3連覇、4連覇を目指していけるように。どの位置にいても自分の力で自分のタイミングで行ける力をつけていきたい。高木さんの優勝を称えつつ、自分もまたここに戻ってこられるように頑張ります」


≪2日目11R「ヤンググランプリ2021(GII)」≫
 グランプリ出場を惜しくも次点で逃した山口拳矢は、11月の競輪祭での落車から1カ月以上空いてヤンググランプリを迎える。
 「(競輪祭の落車で)肩鎖関節の脱きゅうで手術してって感じです。(練習を始めたのは)2週間前くらいです。(感触は)日に日に良くはなってるんですけど、まだ全然戻っていないですね。どこかでチャンスがあればって感じです」
 11月の四日市で記念初制覇を遂げた坂井洋は、その後のFIシリーズでは4場所すべて優出。前々回の取手ではまくりでV奪取と乗れている。
 「(今年は)前半は全然結果が出なかったんですけど、11月から少しずつ良くなって流れも良くなりました。(前回の京王閣から)前半はあまりバンクを使えなかったんで、ウエートトレーニングとワットバイクばかりでした。あとは普通に練習してました。(ヤンググランプリは)佐々木(悠葵)とラインを組むと思うんですけど、自分は前で自力で走ります」


≪最終日11R「KEIRINグランプリ2021(GP)」≫
 2月の地元、川崎での全日本選抜を制してグランプリの出場権をいち早く得た郡司浩平は、3年連続3回目のグランプリにV意欲を燃やす。
 「やっぱり初めて出た時は出るだけで終わってしまった。去年と今年は優勝したいという気持ちが強くなっているので、そういう面では違いますね。(競輪祭のあとは)なかなか1カ月という期間が空くことはないので、しっかり計画を立てて、あとは体調を崩さないように気をつけて過ごしていました。本当にいい意味で慣れたというか、グランプリまでの流れがだいぶつかめてきた」
 古性優作は、8月のオールスターで初戴冠。初のグランプリの大舞台は、単騎での戦いになった。
 「今年は脇本(雄太)さんと別で戦うことになっても、しっかり勝負できるようにと課題をもってやってきた。それぐらいの気持ちでしっかりトレーニングをして、(脇本と)連係して初めていいレースができるかなと思った。それが去年の高松宮記念杯だった。そういう心構えでやってきたのが良かったのかなと思います。(今年を振り返って)近畿のラインに助けられた1年だったなと」

1R

選手の写真です。
望月一成選手
 望月一成(写真)がスタートを出て、南関ラインが前団に構える。青板のバック手前から上昇を始めた山本直は、望月の様子をうかがい番手の大石剣士の外に併せ込む。後位が併走になった望月は、最終1コーナー過ぎまで誘導を使い、そこからダッシュを利かせて押し切った。
 「もう(前を取って)突っ張りって決めてました。あとはどのタイミング(山本が)来るのかなって思ってました。(大石)剣士さんの弱点というか、(山本は)ああいううまいレース運びでしたね。自分が横をやるとかじゃなくて、相手の隙を突くっていうことでは、自分もマネをしていかないと。そのなかで自分の得意な形にもっていけるように。今回から新車にして、その感じも悪くないです。来期は1班なんで、1班に強いヤツが来たなって思ってもらえるように」
 望月後位を大石と併走のまま直線に入った山本直が、2着に流れ込んだ。
 「青板のバックから自分が(上昇して)行ってあんな感じだったんで、切れれば良かったけど(望月に突っ張られると思った)。(最終)1センター、3コーナーで(外併走で)ちょっと遅れてピンチだった。あれで差しにいければ良かったですけど。(内容として)後味は良くないですね」

5R

選手の写真です。
内山雅貴選手
 打鐘で押さえて出た内山雅貴が先行態勢を取るが、林慶次郎の巻き返しが早い。カマシ気味に出た林が、主導権を奪って最終周回へ。3番手に内山が飛び付き、松岡篤哉も踏み込む。内山は松岡をけん制しながら車間を詰めるが、仕掛けられない。林を利した番手の柳詰正宏が、9月以来久々の勝ち星を挙げた。
 「ああいう展開は予想していた。昨日(初日)の走りを見たら林君の調子が良さそうだった。だから出切ったらそんなにまくって来る選手もいないだろうと思ってました。自分がもっと車間を空けて、内山君をけん制できれば良かったけど。ラインが2車っていうのもあった。今日の1着はいいクスリになるし、この1着は(林)慶次郎君のおかげです」
 3番手確保もまくりに出られなかった内山雅貴(写真)は、後ろの中村浩士に申し訳なさそうに振り返る。
 「今日(2日目)は先行することしか頭になかった。流れをもらえなくて先行ができなかった。(3番手に入ってからは)車間を切って一気に行こうと思ってたんですけど、松岡さんが来たんでそこで車間を使っちゃった。後ろの人(中村)に申し訳ないのが一番です」

8R

選手の写真です。
森田優弥選手
 切った三谷竜生を山田英明が押さえて、その上を森田優弥(写真)が出て先行策。森田、鈴木竜士で出切り、山田は3番手で粘り川口直人とからむ。浮いた川口直の外を6番手の三谷がまくる。鈴木が三谷をブロックすると、川口直をさばいた山田がその内を踏む。後続のもつれをしり目に、森田が二の足で押し切った。
 「踏み出した感触は昨日(初日)と同じ感じでいけたけど、昨日より風が強かったんで思うように踏み上がっていかなかった。それで(鈴木)竜士さんに迷惑を掛けてしまった。ビビらずに先行態勢に入れているんで、気持ちの部分ではいいのなかと」
 前々に踏んだ山田英明は、3番手確保から瞬時に鈴木の内を踏んで2着に追い込んだ。
 「切って誰も来なかったら先行だし、来たらその場所にもよるけどっていう感じでした。引いてもないし、3番手にこだわってしまった。あれだったらもう1車前でも良かったかもしれないですね。行こうかと思ったら、自分の出が悪かったんで後ろの坂本(亮馬)君に迷惑を掛けてしまった」
 近畿勢を追った川口聖二は、直線で外を強襲して3着。
 「森田君が出て流すようなら、叩こうかと思ってた。でも、いいピッチでした。山田さんが川口(直)さんのところで粘ってたんで、そこと三谷さんのところを見てしまった。自分は昨日(初日)セッティングを変えてすごく余裕があったけど、タイミングが合わなかった。でも、3着に届けているんでいい方かなと」

9R

選手の写真です。
隅田洋介選手
 中四国勢に続いた塚本大樹を張りながら、渡邉雄太が切った月森亮輔を抑えて先頭に立つ。一度は渡邉ラインの3車が出切り、4番手に引いた塚本だったが、月森と重なると3番手の渡部幸訓の横に追い上げる。中団がもつれて、脚力を温存した隅田洋介(写真)には流れが向く。最終2コーナー手前から踏み出すと逃げる渡邉をスピードの違いでとらえて連勝で優出を果たした。
 「1回動いて行けるところからって考えていましたけど、体が動かなかったですね。ホームの向かい風がキツくて、掛かり切る前に行きたかったんですけど。最悪の展開になってしまったけど、結果は出たので悪くない」
 隅田マークの杉森輝大は、4分の3輪差の2着で茨栃ワンツー。
 「前がゴチャついてくれたので展開が向きましたね。感覚的にニュートラルに入らなかったというか、最後も踏めれば良かったんですけど。ちょっとズレがあります。自転車とかセッティングやシューズもいろいろと変えたり試したりしている。決勝はもう少しセッティングを変えてみます」
 遅れ気味の中田健太は岡村潤に張られて、逃げた地元の渡邉雄太が3着に残った。
 「後ろは(岡村)潤さんだったので、(塚本を)キメめてくれると思った。自分は先行するだけって考えていました。ホームの向かい風がすごすぎて思うように駆けられなかった」

10R

選手の写真です。
荒井崇博選手
 打鐘で先頭に出た吉田有希が主導権。3番手に入った桐山敬太郎だったが、1車押し上げて諸橋愛と吉田後位を取り合う。もつれたところを野原雅也が仕掛けて出る。諸橋が桐山をキメて番手を守るが、吉田は野原に叩かれる。近藤龍徳は遅れて、吉田は番手に入る。7番手の小川真太郎は、最終2コーナーからのまくりで前団に迫る。吉田も番手から踏み込むが、小川に乗った荒井崇博(写真)が中のコースを突き抜けた。
 「読みは良かったんですけどね。(野原)雅也はキレがあるんで、(最終)ホームから絶対に行ってしまうと思った。ただ、(自分たちが)あの位置とは思ってなかった。桐山が上手だった。自分はコースを間違えなくて良かった。今日(2日目)はコース取りだけです」
 桐山に内からからまれた諸橋愛は、番手をキープして叩かれた吉田を迎え入れる。シビアな消耗戦になったが、最後はしぶとく伸びた。
 「油断していた訳じゃないけど、(桐山にすくわれたところは)虚をつかれた。あれで一気にエネルギーを使いました。あの辺は技術でなんとかしたけど、その分最後は伸びなかった。疲れました」
 7番手からまくった小川真太郎は、直線で外を踏んでなんとか優出圏内に届いた。
 「強い同士(野原、吉田)でやり合ってもらって、理想通りになった。もつれて(まくって)行きやすくなった。今日(2日目)はアップした時から初日よりも感触が良かった。(9レースの)隅田(洋介)さんを見ていて、あそこからならまくれるかなっていうのもあって行きました」

11R

選手の写真です。
小原佑太選手
 昨年のヤンググランプリに続いて、今年も北日本は同じ顔。高橋晋也とともに小原佑太(写真)が、この舞台に帰ってきた。ただ、違ったのは前後の並び。小原が前でチャンスメイクをした昨年に変わり、高橋に前を委ねた。
 「(高橋)晋也さんは昨年の時点で、来年は前でやるとおっしゃっていた」
 1年前の約束だった。そしてその高橋とワンツーを結実させた。
 「(ゴールして自分の優勝はわかったので)あとは晋也さんがどれくらい残ってるかなと思った。そしたら晋也さんが2着だったって言ってたので、無事にワンツーだったんだって」
 右手を高く突き上げたウイニングランに高橋が寄り添って勝者をたたえた。
 レースは町田太我の主導権。もつれた番手に飛び付いた高橋が山口拳矢をさばいて番手を奪い、小原が続いた。
 「町田君が行くところを飛び付いてと。(高橋が)しっかり飛び付いた時点で、ボクもちょっと車間を空けてた。それで誰か来たらなるべく合わせるような感じでと思っていたんですけど、晋也さんが強かったですね。あそこまできたらなるべくワンツーという気持ちもあった。(最終)3コーナーで自分が外に持ち出したら、晋也さんも踏み出していた。これだったら大丈夫だと思った」
 普段は持ち前のスピードを生かして風を切り、北日本勢をけん引している。それだけに不慣れな番手回りだったことは想像に難くないが、心憎いまで落ち着きはらった立ち回りだった。4番手からまくる坂井洋を阻むと、最終3コーナー過ぎに外に持ち出しVロードを確保。あとは高橋の余力を見極めながら抜け出した。
 「今年に入ってからGIIを走らせていただけるようになった。やっぱりGIIになると、FI、GIIIよりも全然上なものと感じた。共同通信社杯の時に準決までいけたんですけど、その舞台で優勝しないとグランプリもないですし、しっかりそこで勝ち切るという強い気持ちがないと。(来年の競輪の目標は)グランプリに乗れるくらいの賞金であったり、結果を出せるように頑張りたい」
 一昨年7月にデビューした時からナショナルチームに所属している小原にとっては、競輪と競技ともに力を注いできた。
 「(競技の目標はパリ五輪に向けた)オリンピックポイントが来年から始まるので、しっかり世界選であったり、ネーションズカップで勝って、ポイントを積み重ねていいきたい」
 今年のグランプリは佐藤慎太郎、守澤太志。北日本勢は追い込み選手が2人で機動タイプは不在。高橋とともに。来年はグランプリの舞台に立ちたい。
 町田の番手を奪取した高橋晋也が2着。
 「町田君が強かったです。ドンドン伸びて行ってキツかったですね。結果(小原と)ワンツーだったので良かったですけど。1回動いてから誰も来なければ駆けるつもりで、町田君が来れば番手にいくって決めていました。去年は小原君が頑張ってくれたけど、迷惑を掛けてしまった。今年はその分もって頑張りました。優勝したかったですけど、最高のワンツーです。自転車もマッチしてきて良くなってきている」
 単騎の寺崎浩平は9番手まくりではさすがに前が遠かった。力を見せたものの3着。
 「2回目に切ったラインについていこうと思ったんですけど、赤板で思ったよりもペースが上がってしまった。ゴチャついたのもあっていったん、落ち着いてからと思いました。でも、一番やっちゃいけない展開でした。最後は意外と伸びたけど、もうちょっとなめるようにいきたかった。ちょっと落車だけが怖くて外々をいってしまいました。感触自体は思いのほか良かったので、収穫はあったと思います」


≪最終日11R「KEIRINグランプリ2021(GP)」≫
 現在の獲得賞金ランク1位の松浦悠士は、このグランプリで優勝すれば年間獲得賞金の記録を塗り替える。前回の地元、広島記念を完全Vで弾みをつけてグランプリを迎える。
 「(グランプリは)3回目っていうこともありますし、だいぶ要領もわかってきた。(ここまで)いい感じにこられたんじゃないかなって思います。(清水)裕友とも何回か練習できました。今回は去年、一昨年よりもいい調整ができたんじゃないかなって思います」
 メンバー最多の12回目のグランプリとなる平原康多は、吉田拓矢、宿口陽一との関東連係。後輩の成長を肌で感じた1年だった。
 「高松宮記念杯前の骨折からだいぶ連続で転んでしまって、全然立て直せない状態が続いた。けど、だいぶ体が良くなってきて寬仁親王牌で結果を出すことができた。とくにやっぱりヨシタク(吉田)が今年成長してくれた1年だったと思う。それに引っ張ってもらう形になりました。(競輪祭のあとは)体調が悪くなってしまったけど、後半はしっかり戻ってきました。(いままでは)競輪祭が終わって調子崩したことなかった。けど、逆に1回崩れたことで、いまはだんだん上がってきている」