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しずおか競輪

SHIZUOKA KEIRIN

38#

検車場レポート

  • 2/22 Fri.  (前検日)
  • 2/23 Sat.  (1日目)
  • 2/24 Sun.  (2日目)
  • 2/25 Mon.  (3日目)

1R

選手の写真です。
松本貴治選手

 オープニングレースの1番車は松本貴治(写真)。2月大宮の落車は調子を上げてきていたところだっただけに残念だったが、大きな影響はなさそうだ。


 「怪我は擦過傷と打ち身ぐらい。とりあえず久留米は休んで練習した感じ。骨は大丈夫だったし、大きな問題はなかったので、変わったことはないと思います。去年のヤンググランプリあたりから練習量を増やして、自転車に乗ってる感じもいい感じになってる。早いレースも大丈夫だと思う」


 番手の三宅達也も2月和歌山での落車明けだが、いつもと変わらぬ表情で検車場に姿を現した。


 「松本君とは何回もあります。もう5回か、そのぐらいしてますね。結果は良かったり悪かったりだけど。(落車の)ダメージが大きくて、まだ痛みがあるところはあるけど、骨が折れてないだけ良かった。帰って2日目から練習ははじめたし、感じはそんなに悪くなかった。痛いから気持ち的に怖いけど、あとはそんなに変わらなかったし、脚は問題ない。1Rはなかなかないけど頑張ります」

2R

 地元勢のトップバッターは大塚英伸だ。今年は年頭の立川記念から3場所全て優出するなど、初の地元記念を前にムードは良好だ。


 「先行屋の頑張りに尽きますね。僕の状態は変わらないけど、展開が向くことが多い。前回の大宮の準決勝も佐藤龍二が先行してくれるぐらいだから。地元記念は補充で走ったことはあるけど、正あっせんで走るのは初めて。地元で硬くなるのは絶対あると思うけど、いつもどおり頑張りたい」


 堀内俊介は追加とはいえ、奈良記念から中2日とタイトなスケジュールだ。


 「追加の連絡は奈良の最終日に。3月はあっせんが止まるので、(奈良記念最終日を)走って終わりかなと思ってたら連絡が来た。急きょ受けたので、疲れは多少ありますね。でも、そこは集中すれば大丈夫だと思う。奈良の初日、2日目は納得いくものじゃないけど、3日目からは良かった。最終日もしっかり仕掛けて1着取れたので、以前よりは良くなってると思う」

3R

選手の写真です。
原田研太朗選手

 原田研太朗(写真)は奈良記念でも3連勝で決勝に進出。全日本選抜でも準決勝に勝ち上がるなど、ここへ来て急激に調子を戻している。


 「だいぶ良くなってきたなと思う。追加は奈良の前検日に入った。奈良からは中2日だったんで、1日だけ軽く体を動かした程度です。最近は悪くても仕掛けられてるし、(結果が出はじめて)気持ちも上がってきてる。奈良の3連勝はたまたま展開もあったけど、久しぶりに決勝に乗れたんでね。ただ前回とはバンクも違うし、その辺は修正していきたい」


 桑原大志も前回の奈良記念で3勝を挙げるなど、差し脚の切れが光った。


 「自分でもわからない。ビックリしてる。年間3勝とかなのにね。(奈良記念から)中2日は地元に帰らず、(吉田)敏洋と一緒に一宮や名古屋で練習をさせてもらった。バンバンですね。これが強さの秘訣かと思いました。前検日はキツいので、もう乗らずにいます。今年は赤パンの清水(裕友)と連係することが目標。やっぱり目標を持つことは大事だと思うので、そこに向けてちょっとずつ上げていきたい」

4R

 渡邉豪大は昨年に続き2度目の地元記念参戦。前回の平では851着と精彩を欠いたが、地元戦に向けてきっちり修正してきたようだ。


 「前回はセッティングを色々変えすぎた。良くなかったんで、今回は戻して来てました。けっこう変えて、いいところもあれば悪いところもあった。練習の感じも元に戻した方が良かったので。練習自体は悪くないって岡村(潤)さんたちにも言ってもらえたし、あとは走り方と気持ち。一次予選はどこを走っても相手が強いけど、頑張って勝ち上がりたい」


 守澤太志は昨年後半から落車が続き、今年ここまで勝ち星を挙げられていない。


 「全日本選抜は調子のわりにはまとめられたと思う。競輪祭でギックリ腰になってから絶望的に良くなかった。練習もすごく悪かったけど、ここに来る前はちょっと良くなってきたんで、それに期待して。まだ良かった頃まではいかないけど、戻って来たかな」

5R

 川口聖二は奈良記念で3連対。中2日とスケジュールはタイトだが、疲れさえなければ戦える状態のはずだ。


 「前回は(7着に敗れた)二次予選がほんとに残念でしたね。でも、それ以外は全部連対できたので感じは悪くないです。終わってすぐにウエイトして、(山口)富生さんたちと乗ったりして、1日は普通に練習した。疲れもそんなになかったし、成績が良かったのでもっと走りたいなって感じでした。これが終わったらゆっくりできるし、3月は地元のウィナーズカップもあるのでいい感じにいけたら。今回も積極的にいきます」


 11月競輪祭の落車で鎖骨を骨折した山内卓也は全日本選抜で9959着と復帰後は苦戦が続いている。


 「感じはずっと悪くないんだけど、レースでとっさに力を入れたりとかができない。力が入り切らずに、痛みを我慢するのに変わる。駆けだしで力が入り切らない感じ。思ったのと違って、戻りが悪いですね。治療は変わらずやってるし、時間の問題なのか、意外と(怪我が)ひどかったのか…。今までは(鎖骨を固定するのに)プレートだったのが、ワイヤーにした、その違いがあるかもしれないですね」

6R

 *中井俊亮は追加参戦だった奈良記念から中2日。奈良は二次予選こそ残念だったが、シリーズ3連対と地元の面目は保った。


 「地元だし疲れましたね。ここまでは体のケアを中心に。奈良は二次予選の結果が悪かったけど、シリーズを振り返って積極的にレースできてるんで上向きですね。特に変わったことはないけど、調子が良くなってきたかな。攻めの気持ちが出てると思う。これを今後につなげていけるように」


 牛山貴広は12月岐阜の落車から今回が復帰3戦目。走るごとに感覚を取り戻していると胸を張る。


 「(奈良記念から)中2日は嫌いじゃない。間隔がない分、初日すんなりレースに入れると思う。2カ月空いたので復帰戦は体はいいけど反応が悪かった。でも前回はちょっと大丈夫かなと思ったので。今回も、もうちょっといいところが出ればなと思います」

7R

選手の写真です。
松井宏佑選手

 昨年11月にS級へ特進した松井宏佑(写真)は今回が記念初挑戦。前回の松戸ではS級初優出を決めるなど、S級の走りに慣れてきているだけに今回も活躍が期待される。


 「前日まで(ナショナルチームで)みっちり調整なしでやってきました。記念は初めてですね。でもGIIIだからと言って緊張は全くないです。落ち着いて、いいレースができればって感じ。前回は先行で1着、1着で来れたし、やっと落ち着いて走れるようになってきました」


 1月小倉での落車はあった新田康仁だが、ここまではまずまず順調に来たようだ。


 「松井君が強いのはわかってるけど、今回が初連係なんで。どういうスタイルなのか未知数だから、そこが不安要素だけど、しっかり追走してゴール前勝負がしたい。小倉の落車で鎖骨にヒビが入っちゃった。本当は小倉からここまでの1カ月でしっかり仕上げたかったけど、思うような練習はできなかった。まずは今の状態でベストを尽くせるようにですね。前回の和歌山はけっこう不安で行ったけど、初日アタマまで行きそうな伸びがあったので、走れるなという感じはあった。一本走っといて良かったです」

8R

選手の写真です。
桐山敬太郎選手

 全日本選抜はオーバーワークもあって前半戦は動きの重かった桐山敬太郎(写真)だが、疲れの抜けた後半戦からは本来の動きを取り戻していた。


 「前回は後半から色々体が動くようになったんで、そう(オーバーワーク)だったのかな。終わって疲れも出たんで、しっかり休んでから。次はダービーを見すえて何か考えていこうかなと思ってます。前回は後半良かったし、それをキープできてればといいと思うけど、どうですかね? まあ、そんな一気に落ちるとは思えないので。まずは初日きっちり勝ち切りたいですね」


 番手は地元の萩原孝之。好目標を得ただけに、しっかりとチャンスを生かして二次予選に勝ち上がりたい。


 「状態は悪くないと思う。(前回の西武園から)ここまで中4日だし調整ぐらいしかやってない。でも決まってからやってきたし、あんまり頑張ると疲れも残っちゃうんで。最近はあまり決勝に乗れてないけど、最終日は1、2着も取れてるし、悪くないです」

9R

選手の写真です。
大石剣士選手

 今期からS級に上がった大石剣士(写真)は地元で初の記念を迎える。決勝に進出した1月防府をはじめ、S級の滑り出しも上々だ。


 「あっせんが出たときから、ここに向けてやってきました。S級でも予選は(最終バックを)けっこう取れてる。通用するところとしないところがあるけど、自分の形で先行出来れば残れてますね。でも、それ以外のまくりだったり叩かれたりしたときに大きい着を取っちゃうので。前回(西武園287着)あまり良くなかったけど、今回はそれよりはいいと思う」


 北津留翼は全日本選抜でも大外を豪快に伸びて1着とパワーは健在だ。


 「今回はクランクの種類とプロテクターを換えてみます。最近はずっと中2日や中3日で走ってたけど、今回は久々にちょっと空いてくれました」


 昨年後半からの落車続きで成績を落としている飯野祐太はそろそろ浮上のきっかけをつかみたい。


 「だいぶ感じも戻ってきてるんで。練習の感じはつねにある程度いい状態。でも競走になると流れが悪い。流れを取り戻せてないところがありますね。何かきっかけになるレースがあれば戻ると思う。それが初日になるようにですね」

10R

 調子は悪くない稲毛健太。それだけに全日本選抜はチグハグな動きだった前半戦がもったいなかった。


 「全日本選抜は(打鐘からカマした最終日)1日しか走ってないんでね(苦笑)。GIに半年以上出てなかったから、久しぶりっていうのもあって対応できなかったのかな。最終日は何とか自分のレースができて良かった。変に考え過ぎたっていうのもあったし、出たら何とかなってたのかなと思う。とりあえず初日はしっかり頑張りたい」


 2月取手で落車、失格した原口昌平にとっては気持ちも新たに巻き返す4日間になる。


 「体は問題ない。フレームが壊れたので、(12月)広島記念で使ってたやつに戻しました。落車の影響はなかったし、失格した分もやらなきゃと思ってしっかりやってきた。気持ちも入ってるし、失格をプラスに考えられるように頑張ります」

11R

選手の写真です。
渡邉晴智選手

 地元の渡邉晴智(写真)は、根田空史とのセットで予選のトリを務める。


 「上(特選)に静岡勢が2人いるんで、自分は気が楽ですよ。(状態面は)大丈夫だし、頑張るだけ」


 前回の平FIを368着と一息だった吉永好宏は、中4日で今シリーズを迎える。


 「(前回は)練習をしすぎて疲労を持ち込んで、疲れが抜け切らなかった。だから、中4日はほとんど自転車に乗らなかった。やっぱり(日にちが)空いてると、どうしても練習をしてしまうんで。今回の方が体はいいと思います」

12R

選手の写真です。
渡邉雄太選手

 渡邉雄太(写真)は、昨年は2度の記念制覇、今年もすでにFIを2Vと地元の主役を担うまで頭角を現してきた。


 「(前回の全日本選抜は)あんまり調子が良くなかった。自転車に乗った感じですね。ただ、それでも思ったより結果が良かった。(そのあと)練習した感じは、(今回の方が)良かったです」


 浅井康太は、前回の全日本選抜準決で落車失格を喫して、肋軟骨骨折の怪我を負った。


 「(初日は)怪我明けなので、自力でやって体の様子を見ながらですね。前回の分も取り戻せるように」


 弟子の吉澤純平とは前回の全日本選抜の決勝でも同乗した武田豊樹に上積みがありそうだ。


 「全日本選抜は、体調があんまり良くなかった。悪いなかでも戦えた。ただ、(決勝は)中川(誠一郎)君が強かった。僕も吉澤もまだまだ脚力が足りない。(前回より)体調の方はだいぶ良くなってきた」

1R

 前受けから下げて7番手に置かれた松本貴治は中団の伊東翔貴に大きく車間を切られて動けない。3コーナーから伊東が先まくりに行く苦しい展開となってしまったが、直線でイエローラインの外を鋭く伸びて突き抜けた。


 「(前回落車の)不安はないけど、気持ちが遅れてましたね。いかんですね、全然…。いつもなら何も考えずに動けるけど、アレ?アレ?って感じで。脚は問題ない。2日目からはもっと気持ちを入れてやらなヤバいなと思います」


 うまくレースを作って先まくりを打った伊東翔貴だったが4着で二次予選B回りとなってしまった。


 「キツかった…。1着の展開だったのにね。松本君の脚じゃ(市川をうまく使って)6対3じゃないと勝てないから、僕があの展開を作らないとと思ってた。でもホームの追い風でいい感じに市川さんがかかっていきましたね」


 

2R

選手の写真です。
佐々木雄一選手

 打鐘で主導権を握った北日本勢を受けた堀内俊介が、3番手をキープする。堀内は構えることなく最終ホームから発進するが、大塚英伸が踏み出しで遅れる。逃げる引地正人をとらえた堀内に佐々木雄一(写真)が切り替えて、直線で抜け出した。


 「あれで引地君を入れるか迷った。掛水(泰範)君もそろそろ来るだろうし、入れても厳しいと思って踏んだ。。なかなか結果が出ないけど、状態はだいぶ良くなってきている。去年の川崎(8月)の時に腰をやっちゃって、長引いたのが。でも、やっと年末くらいから良くなってきた」


 ロングまくりもラインが崩れた堀内俊介は、佐々木、山中貴雄の強襲で3着。


 「大塚さんが付いてきていると思ったんで、(最終)バックも全開で踏んだ。後ろはわからなかった。花粉のせいなのか、体調はイマイチ。ちょっと重いですね」


 

3R

 単騎の倉野隆太郎の動きを打鐘過ぎ4コーナーで見てしまった原田研太朗だったが、仕掛けてしまえば圧巻のスピード。2コーナーまくりで鮮やかに前団を飲み込んだ。


 「出切るまではしんどかったですね。倉野さんの動きが読めなかった。単騎でちょっとタイミングがズレましたね。でも(バックの)直線ではいいスピードで行けたし、3人でからまれることはないなと。別府(全日本選抜)でも動けてたし、(奈良記念の)33も早い流れのなかで走れた。やっぱり400の方が走りやすいですね。流れもいいんで、このままあと3日間走れたら」


 番手の桑原大志は原田の強さに脱帽だ。


 「(原田は後ろ攻めから)押さえて、来なければ駆けるって感じだったと思う。余裕ありそうだったし、いつでも行くかなと思ってたけど、僕らは後ろでフンガ、フンガしてた。ワンツースリーで言うことはない。最後は思い切り抜きに行きました。遠慮せず。でも余ってるゲージが違い過ぎる。ほんとにすごいですね」


 

4R

選手の写真です。
石丸寛之選手

 渡邉豪大が動いて、赤板前で中団と後ろ攻めのラインが入れ替わる。渡邉は中団で車間を切って真船圭一郎をけん制するが、真船は2コーナーの下りを使って打鐘過ぎから主導権を握る。合わせて踏んだ渡邉が中団に入ったが、最後方の石丸寛之(写真)が早めの巻き返し。渡邉の外で止まったかに見えたが、3コーナーから再び加速すると直線で前団を飲み込んだ。


 「キツかったけど、道中休むところを探して中団の外で休んでと。守澤(太志)君の走り方も知っているので、脚を回しながらコーナーを耐えて(守澤にけん制されない)直線勝負だなって思ってました。松本(貴治)とか原田(研太朗)が勝ち上がったので、上に上がりたかったですから」


 2センターから外を踏み込んだ渡邉豪大が2着に食い込んだ。


 「ジャンで真船さんを突っ張りたかったけど、相手のダッシュがすごかった。出切られてそのあと流されたので、口が空いた竹山(陵太)さんも追い上げてきたし、レースの流れに自分が全然乗れてなかったです。最後は踏んで2着まで届いたので、脚の感じは悪くない。あとは気持ちの問題です」


 

5R

選手の写真です。
山内卓也選手

 前受けから川口聖二が下げて、赤板の1センター過ぎからすかさず巻き返す。主導権を奪った川口に山内卓也(写真)、遅れ気味に中川博文まで出切って、4番手で矢口啓一郎と菅原裕太が絡む。4番手を取り切った矢口はまくれず、番手で願ってもない流れが訪れた山内が昨年10月以来の勝ち星を挙げた。


 「(川口)聖二はいいですね、(1着が)いいクスリになる。聖二も調子がいいんで、聖二がやりやすいようにとは思っていた。自分はあの展開は1年に1回あるか、ないかの恵まれ。抜いただけですから」


 中部勢に付けた中川が流れ込んで、逃げた川口聖二は3着で二次予選に進んだ。


 「ちょっと重かったし、流れなかった。キツかったです。それでもせめて2着には残らないと。(山内)卓也さんもすごく残してくれたけど、最後はタレた。(セッティングでサドルの)ハナを上げて失敗しました。俗に言う、修正しないとってやつですね」


 

6R

選手の写真です。
下沖功児選手

 中井俊亮の上昇に合わせて赤板ホームから踏んだ杉森輝大は中井を出させず主導権を握る。突っ張られた中井が番手にはまり、中団以降がゴチャつくと単騎の下沖功児(写真)が2コーナー、9番手から一気のまくり。杉森や中井を飲み込んだ。


 「単騎だったらアレしかないですよね。赤板ホームで中井が飛ばされたときに慌てながらも6番手を確保できた。あれでいい展開になったのかな。久しぶりに勝てました。来期からA級だから3、4、5月は点数を稼がないといけないなと思ってたし、自力としてもラインを伸ばしていかないと。記念の二次予選は初めてです」


 2着には中井俊亮。3着には逃げた杉森輝大が粘った。


 「作戦は前からで全ツッパ(突っ張り先行)。だから中団から出て行って突っ張りました。もう必死ですね。なんとか残れたんで悪くないと思う。初日は体が重かったけど、日に日に良くなると思います」


 

7R

 松井宏佑が赤板ホーム過ぎに誘導員を下ろして先頭に立つ。そこをすかさず伊藤成紀が叩きに来るが、松井はダッシュを利かせて伊藤を出させない。これで地元の新田康仁にとっては絶好の展開。中団確保の阿部拓真が直線で外を鋭く迫ってきたが、わずかにしのいでシリーズの好スタートを切った。


 「(直線で伸びた阿部に)外から行かれたかと思った。1着で良かったです。いざ抜きにいったら、松井君は2センターから踏み直していたし、強かった。体の不安は払拭できたし、日に日に良くなっていると思う。全開でモガいてももう大丈夫そうです」


 中団をキープした阿部拓真が最後は外を伸びて2着に食い込んだ。


 「モニターを見たら、後ろが和田(圭)さんじゃなかったので、仕掛けてもなって。ゴール前勝負かなって思いました。伊藤(成紀)さんとの併走で脚力を削られたのもあるが、二次予選Aに勝ち上がれたので良かった」


 

8R

選手の写真です。
萩原孝之選手

 和田禎嗣を押さえて出た桐山敬太郎が、敢然と風を切って逃げる。打鐘の4コーナーから反撃に出た成松春樹を桐山が合わせる。番手で大きく車間を空けた萩原孝之(写真)が、勝機をモノにして地元で幸先のいいスタートを切った。


 「桐山のおかげですね。それしか言いようがない。桐山が蛇行したんで、最初は(車間が)空いちゃった。そこからは空けてました。外から誰かが来たんで、あれで自分も踏んだ。そしたら三上(佳孝)だった」


 4番手キープから中のコース踏んだ和田禎嗣が3着。


 「一番強い人が駆けてるんで、どうすることもできなかった。半信半疑であそこを踏んだけど、脚の感じは悪くないと思います」


 

9R

選手の写真です。
飯野祐太選手

 中団から先に動いて大石剣士の仕掛けを受けた坂本周輝が狙いどおりの中団を確保。7番手に置かれた北津留翼の仕掛けが遅れると、2コーナーから坂本が先まくり。続いた飯野祐太(写真)がゴール前でとらえて久々の勝ち星を挙げた。


 「作戦はアレしかなかったし、大石君は打鐘からホームでフカすからそこを踏み遅れないようにと周輝には言ってた。長かったですね。(10月)寬仁親王牌で落車する前以来の1着だから。(菅田)壱道のアドバイスで今回からセッティングを大幅に変えて、踏み方を変えたら自転車がめちゃくちゃ流れる。今の踏み方なら上位でも通用すると思う」


 飯野、坂本で北日本ワンツー。大外をまくり追い込んだ北津留翼をわずかに交わした荒井崇博が3着で辛くも二次予選Aに勝ち上がった。


 「金網と翼の間を割った。良く抜いたね、アレを。(久米良に)先に内に入られたし、もう外を行くしかなかったし、翼を抜いたらこぼれることはないだろうと思ってました」


 

10R

 稲毛健太にフタをした原口昌平が赤板ホームから上昇すると佐藤朋也は誘導員を残して車を下げる。誘導との車間を切った原口は稲毛の姿が見えるや打鐘前から誘導員を下ろしてペースアップ。突っ張られた稲毛健太だったが、南修二のアシストで中団に入り直すと、2コーナーまくりで原口をとらえた。


 「ジャンで出切れなかったですね。でも踏んでいたらどこか空くだろうと思ってた。最後までしっかり踏めていたとは思うが、前回の後に普段はやらないワットバイクでトレーニングをしたせいか、まだ疲れが抜けきっていないです。でも状態は日に日に良くなるタイプなので、2日目もしっかり頑張りたい」


 稲毛マークの南修二がしっかり続いて2着を確保した。


 「全て稲毛君に任せていました。(一走してみて状態は)普通ですね」


 後方からまくり上げた佐藤朋也が3着に食い込んだ。


 「苦しくてもホームから仕掛けるべきでした。稲毛君に中団を取られてしまったし、組み立てが甘かった。車の出は良いので、あとは組み立てを修正しないとですね」


 

11R

 佐伯辰哉が、赤板の1コーナーで押さえて出て主導権。人気の根田空史を一本棒の7番手に置いて、佐伯は打鐘の2センターからペースを上げて逃げる。中団の水谷好宏が先まくりを打つが、根田がその上をエンジンの違いでとらえて渡邉晴智が続く。3番手以下を大きくちぎった根田は、マークの渡邉も寄せつけず押し切った。


 「急に雨が降ってきて、気温も落ちてきた。それでバンクも重くなったし、体の動きが悪いというか…。(新車は)ちょっと踏み出しが重たい感じがあるんですけど、そこからの伸びがとてつもなくある。踏み出しの重さが改善できれば。引いてから立て直して、踏み込めるまでの時差がある。落車後でかなり不安だったけど、1着が取れたんでそこは安心した」


 地元の渡邉晴智は、根田との1車身を保ったまま流れ込んだ。


 「いやぁ、必死だった。根田君が強かったですよ。あとは離れないことですね。離れたら、話にならないんで」


 

12R

選手の写真です。
吉田敏洋選手

 青板周回から動いた古性優作が打鐘で誘導員を下ろしたところを吉澤純平が一気に叩いて主導権を握る。前受けから5番手に飛びついた浅井康太は2コーナーからのまくり。茨城コンビを飲み込むと続いた吉田敏洋(写真)がゴール前で逆転した。


 「浅井がここって思ったところでしっかり仕掛けてくれた。僕はいっぱい。浅井が強かったね。僕も抜けてるんで悪くはないと思う。(浅井は落車明けだが)何も変わらなかった。すごい(バンクが)重いなかでしっかり仕掛けてくれたし、大丈夫でしょう。浅井がね」


 浅井康太は3番手の古性が動く前に2コーナーから先まくり。吉田には差されたが、全日本選抜で落車した不安を一掃する動きを見せた。


 「打鐘から飛びつくのにけっこう脚を使ってたけど、古性が行く前に仕掛けたかった。古性が仕掛けてからだとまくり追い込みしかなくなるんでね。古性が行く2、3歩前にと思って行った。大丈夫? まだまだでしょ。最後も踏み切れてないんで」


 3番手を確保した古性優作だったが、仕掛けられず7着。「レースに参加できなかった。まったく行ける感じがしなかった」と硬い表情でレースを振り返った。


 

6R

選手の写真です。
桐山敬太郎選手

 中団の桐山敬太郎にフタをした水谷好宏が打鐘前から誘導員を下ろすが、前受けの矢口啓一郎が内を盛り返して3コーナーで前に出る。前団がゴチャついたところを逃さず桐山敬太郎(写真)がカマシ先行。力強く押し切って準決勝進出一番乗りを決めた。


 「出ちゃえば初日と同じでまくって来る選手はいないんで。バックから思い切り踏み直してペースでした。(レースも)見えてたんで落ち着いて駆けられたかな。7番手からホームガマシを覚悟してたけど、短くなった分行くのは早くなったけど楽になった。ラインで決まって言うことないですね」


 佐藤龍二は桐山の男気あふれる仕掛けに感謝しきりだった。


 「さすがですね。タイミングはあそこだけど、行かなくてもいいと思ってたら…。うれしかったですね。内がいなくなるのを確認してから車間を切った。絶対沈めちゃいけないと思って、何とか桐山さんを2着までにと思ってました」


 

7R

選手の写真です。
北津留翼選手

 打鐘で飛び出した真船圭一郎が、すかさず巻き返してきた和田禎嗣を合わせて切る。最終ホームで後方から北津留翼(写真)が一気に仕掛けると、軽々前団を飲み込んでバックを通過。詰め寄る松尾信太郎を振り切って快勝した。


 「初手で前から2番目のラインの位置を取れたし、それが良かった。ホームは向かい風だったので、真船君もキツいだろうなって。だからホームで仕掛けてしまえばいいかなって。上がりのタイムも悪くなかったし、脚は悪くない。ただ、また初日みたいな(タイヤが滑ってしまう)雰囲気があるので、ステムとかハンドルとかを換えて昔使っていた旧仕様のセッティングにしたい」


 北津留マークの松尾信太郎が2着。福岡ワンツーでしっかり人気に応えた。


 「翼の後輪だけを見てました。翼のダッシュに付いていけて良かったです。いいタイミングで仕掛けてくれました。最後は抜きに行ったけど、(北津留が)ゴール前で踏み直してました。初日終わってから、サドルの違和感があったので、(昨年7月の)小倉で優勝した時のセッティングに戻したら感じが良かった」


 

8R

選手の写真です。
伊東翔貴選手

 前受けから掛水泰範が突っ張るが、それでも松井宏佑が強引に叩いて主導権。掛水は番手で粘り、松井の後ろが併走になる。隊列が短くなったところで、伊東翔貴(写真)が間隙を突いてカマす。伊東ラインの3車が出切って、4番手で立て直した松井だがまくり不発。ラインを上位独占に導いた伊東が、柴田洋輔を振り切って逃げ切り勝ち。


 「松井君とあたった時点で(力)勝負しようって。前が踏み合ったところを落ち着いていけた。展開ですね。他地区が(ラインで)付いた時ばっかり先行してるからヤバいですよ(笑)」


 「流れがきてますね」とは、前回の取手FIで久々に優出した柴田洋輔。続く記念シリーズでの準決進出に笑みを浮かべる。


 「(伊東が仕掛けたタイミングは)サイコーでした。カマシがヤバかったし、後ろに安部(達也)さんがいるのかもわからなかった。自分の状態は問題ない」


 

9R

選手の写真です。
吉澤純平選手

 松本貴治が赤板ホームから先行態勢に入ると、6番手の吉田敏洋、8番手の吉澤純平はお互いを見ながら動けない。ペースで駆ける松本に対し、最初にアクションを起こしたのは渡邉豪大。2コーナーまくりで前団に迫ると、その外を吉田が、さらに外を吉澤純平(写真)が突き抜けた。


 「吉田さんが俺のこと見てたんでヤバいなと思った。緩んだらカマす気持ちもあったけど、あおりを作られてタイミングが取れなかったですね。初日よりは感触がいい気はするけど、(踏んだ)距離も短かったんで」


 直線の伸びは良かった吉田敏洋だったがゴール寸前で吉澤に1着をさらわれた。


 「普通だったら8番(渡邉)も行くんだろうけどね。ああいう並びになったら、(吉田、吉澤で意識し合って)ああなるのはしょうがない。松本がガンと駆ければ2コーナーから行けたけど、ケツを下ろしての先行だったから。重たいね。バックで流れるかと思ったけど全然。初日とは違う重さがある。自分だけだけどしっかり勝ち上がれてるんで悪くはないと思う」


 

10R

選手の写真です。
根田空史選手

 中井俊亮が打鐘で飛び出し、中団に阿部拓真、根田空史(写真)は8番手で最終ホームを通過する。根田が1コーナー手前から仕掛けると、合わせて番手から出てくる古性優作を一気に飲み込んで無傷で準決勝へ駒を進めた。


 「あの展開は見えていたので、直線で古性君に並びたかったので、それに合わせながら仕掛けていった。とにかく新車がいい感じです。デビューしてから今が一番感覚良く踏めていると思う。準決勝は南関も多いし、楽しみですね。またラインで決まるように頑張りたい」


 根田の後ろで岡村潤と古性がからむと古性マークから外を回した南修二が2着に突っ込んだ。


 「前2人のおかげです。根田君のスピードが良かったですよ。最後は突き抜ける感じはしなかったけど、一時期に比べたらまだマシです」


 根田マークの岡村潤は古性とからみながらも3着に食い込んだ。


 「根田君が強かったです。出切ってから横に古性君がいると思ったので、差して回っていないと浮かされるって思った。根田が強かったし、付いていけて良かった。体調は変わらないので、あとは付いていけるかどうかですよ」


 

11R

選手の写真です。
渡邉晴智選手

 稲毛健太を押さえて打鐘手前で飛び出した杉森輝大は、緩めることなく先行の腹を固める。関東勢を叩きに出た渡邉雄太だったが、瞬時の判断で中団取りに変更。4番手キープからのまくり追い込みで人気に応えた。


 「ジャンで行こうかと思ったけど、(杉森が)すごい踏んでいった。そしたら稲毛さんが(中団で)離れていたから、そこ(関東ライン)に突っ込んでいった。(4番手を取ってからは)稲毛さんが全然、後ろにいたから、まだ(仕掛けなくても)いいなって思ってた。(武田豊樹のブロックが最終)3コーナーでバシッと来ちゃうと止まるかなと。それで3コーナー過ぎあたりで並べればって。(脚の感じは)まぁ、良かった」


 渡邉晴智(写真)は、最終4コーナーから内に降りてゴール寸前のハンドル投げで2着に入った。


 「欲をかいちゃいました。(渡邉雄に)付いていきゃいいのに、中に入っていったのが…。(渡邉雄は)甥っ子のわりには、(仕掛けて)行くのが遅かった。ビックリした。あれが(最終)2コーナーで行っていればね。三上(佳孝)もダメだったし、結果オーライではないですね」


 

12R

選手の写真です。
浅井康太選手

 前を任せた川口聖二が原田研太朗の突っ張りにあって出切れず。それでも浅井康太(写真)は2コーナーから自力に転じると鮮やかに前団を飲み込んだ。


 「ハラケン(原田)が強かったですね。あそこまで突っ張るとは思わなかった。僕はあれ以上待ったらまくれないし、コーナーで香川(雄介)さんと重なってしまう。お客さんに温かい声援をもらって、それが頑張れる材料になってる。結果も出さないといけないって気持ちを持って準決勝も走りたいなと思う」


 ホームでうまく中部ラインにスイッチした堀内俊介がそのまま浅井のまくりに続いて2着に入った。


 「川口君が行くと思ってスイッチした。自分でまくりに行こうと思ったところで浅井さんが踏んだんで。そこまでにけっこう脚を使ってたので、もういっぱいでした。初日は感じが悪かったけど、少しずつ良くなってる感じはありますね」


 

10R

選手の写真です。
古性優作選手
選手の写真です。
桐山敬太郎選手

 堀内俊介が打鐘前から飛び出して一気にペースアップ。4番手に古性優作、6番手に北津留翼、吉澤純平は後方に置かれて一本棒で最終ホームを通過する。最終ホームから吉澤が巻き返すが、合わせて古性も1センターから仕掛ける。2コーナーから番手まくりで応戦する桐山敬太郎を飲み込んだ古性優作(写真)が節目の200勝で決勝進出を決めた。


 「初日に比べれば全然いいです。やっと戦える状態になってきた。南(修二)さんも付いていたし、ワンツーが決まって良かった。200勝は言われて初めて気づいた。近畿の先輩と後輩のおかげなので、これからも気を引き締めて期待に応えられるように頑張ります」


 南修二がきっちりと古性に続いて大阪コンビでワンツーが決まった。


 「追走で一杯だったので、自分の評価はしづらい。でも現在のベストは尽くせていると思う。あとは練習で底上げしていかないと。足りない部分は練習しかないので」


 古性に締め込まれながらも粘り強く内を踏んだ桐山敬太郎(写真)が3着に。


 「古性の切れがすごかった。締め込まれて内の平な部分を走らされたし、キツかったです。堀内君も2センターくらいまで持つ走りができれば先行で戦えるんだけどね。古性君が初日とは別人みたいでした」


 

11R

選手の写真です。
東口善朋選手
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稲毛健太選手

 赤板の2コーナーで阿部拓真を押さえた稲毛健太が、先行態勢を取る。阿部が中団に下げ切る前に渡邉雄太が仕掛けたかに見えたが、結局渡邉は一本棒の7番手。地元の渡邉は、最終バック手前からまくるが前が遠い。番手で車間を空けた東口善朋(写真)が、後続との間合いを取ってきっちり追い込んだ。


 「(稲毛と失敗した)2日目のぶんも、なんとしてもっていうのがあった。(稲毛と)2人で(決勝に)上がれたのが一番大きいです。自信にもなりますし、とにかく(稲毛)健太の頑張りにつきる。健太の掛かりも良かったんで、僕も最後はヤバいなっていう感じだった」


 渡邉を7番手に置いて、稲毛健太(写真)が絶妙なペースで踏み上げる。「ちょっと早いかなと思ったけど」と、振り返ったように、1周半以上を駆けての2着には価値がある。


 「ホームが向かい風だったけど、なんとか我慢してと思った。駆けた方がなんとかなるっていうのもあった。先行しやすいメンバーだったし、あれしか決めてなかった。徐々に駆けていった感じですね」


 反撃のタイミングを逸した渡邉雄太は、直線で外を伸びて薄氷を踏む優出。


 「なにもできなかった。阿部(拓真)さんが粘ってるのかがわからなくて、そこを見てしまった。(伸びは)悪くないですけど、ちょっと…。気持ちが弱かったです」


 

12R

選手の写真です。
浅井康太選手
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吉田敏洋選手

 赤板ホームから上昇した松本貴治が打鐘前から誘導員を下ろすと、そこをすかさず根田空史が叩いて主導権を握る。出られた松本は車間を詰めた勢いでバックまくり。6番手外併走から松本の仕掛けに続いた浅井康太(写真)は3コーナーから内に切り込むと、香川雄介をドカして外に持ち出し直線鋭く突き抜けた。


 「松本君のヤル気次第。それで僕らの作戦も変わると思ってたら、松本君がすんなり出させたんで。松本君が合わされると思ったんで外に行くより内と思った。前回(全日本選抜)、準決勝で失敗してる分、ここで吉田さんとワンツー決められたのは大きい。決勝も力勝負ができればチャンスはあるのかなと思うし、やれれば先行も含めて考えます」


 2着に続いた吉田敏洋(写真)はトリッキーだった浅井の動きを苦笑いで振り返る。


 「危ねえ~。浅井はどこ行っちゃうのかと思った。締まってビビった。根田のラインは止まってるだろうし、あとはお願いだから空いてくれと。伸びた? 僕は脚使ってないですから。珍しく何やってんだ浅井って感じだったけど、浅井の感性があってのことだと思うし、僕は結果オーライですよ。任せた以上、こういうのも勉強ですね」


 バックからまくった松本貴治は渡邉晴智のけん制を耐えて、3着で決勝戦最後の切符を手に入れた。


 「ジャンのとこですね。出てから根田さんが思った以上に早く来たので合わせられなかった。4番手に入ってからは整ったらすぐ行こうと思って仕掛けました。後ろに入ってからも脚が回り切って、それ以上は回んない感じだった。あそこから踏み上げられれば香川さんと乗れてたかも。感じとしては悪くないと思う」


 


 


<最終日・6R S級ブロックセブン>


 


 今回のブロックセブンは強力な自力型がそろった3分戦。人気を集めそうな野原雅也は奈良記念を欠場している点が気がかりだ。


 「(欠場は)インフルエンザでした。別府(全日本選抜)の次の日に高熱が出て、3日ぐらい寝込みました。そのあとは期間があったので、普通に練習して来ました。全日本選抜ではあらためて課題があると感じた。先行主体にやってみたけど、最近はずっと先行をやってなかったので。これからはしっかり組み立ててレースがしたいな。先行ありきでちゃんと組み立てをしたい」


 奈良記念で決勝に勝ち上がった長島大介には上昇ムードがただよう。


 「別府(全日本選抜)であまりいいレースができなかったけど、奈良は自分でレースを作っての着なんで。自力を出して決勝に乗れたんで良かった。きっかけになるシリーズというか、一応動けたんで良かったです。1月の別府から前乗りに乗り方を変えたけど、まだ乗り方がなじんでない。でも前回結果が出て気持ちに余裕が出てきました」


 野原、長島と相手は強力だが、中本匠栄の一発も侮れない。


 「練習はボチボチ。引っ越しもあったんで時間を見つけてやった感じです。調子は大丈夫。7車はA級のときにミッドナイトであるくらいで、ほぼほぼない。野原と長島に頑張ってもらって、僕は隠れてこっそり行きます。しっかり自分のレースがしたい」


 望月永悟は地元戦で意地を見せたい。


 「覚えてないけど、前回(2月平)の最終日は(昨年2月佐世保以来)1年ぶりの1着だったみたいですね。去年は1着1回しかとってないので。今はやっと少しマシですね。長島君の番手はたぶんないと思う」