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25#

検車場レポート

  • 1/15 Wed.  (前検日)
  • 1/16 Thu.  (1日目)
  • 1/17 Fri.  (2日目)
  • 1/18 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
門田凌選手
 前々回の大垣791着、前回の小松島731着と直近はFIシリーズで一息の門田凌(写真)が、久々の記念を迎える。
 「脚は成績通りの感じです。寒くなってきたのが原因かなと。ただ、去年は(冬場は)骨折明けで、その前がA級だった。だから、はっきりとはわからないところもある。ただ、練習はしっかりとやってきた」
 湊聖二は前回の地元、小松島FIを352着。準決では同県の原田研太朗に食らいつくも徐々に遅れた。
 「(原田は)いままでで一番強かった。ただ、ホンマ、地元でお客さんに申し訳ない。(原田が遅めのまくりに)構えると思ったら、行ったんで…。あれがいい薬になった。自分が思ってるより、(力が)だいぶ下なんだって。あれで離れたらGIでは走れない。先行屋に迷惑を掛けるマーク屋だけにはなりたくないっていうのがある」

2R

 思うように成績に結びつかない竹内雄作だが、キッカケされつかめば勢いに乗ってきそうだ。
 「結果通りの感じです。成績が上がってこないんで、なかなか調子も…。練習は悪くないんですけど、それがかみ合ってこない。自信のなさがレースに出ている、もう少し落ち着いてやれば」
 近況、初日に好成績が集中している坂本周作は、3週間以上空いたローテーション。
 「初日ですか、まぐれですね(笑)。寒くなって腰を痛めて、ここ2、3カ月しっかりと練習ができてない。ただ、冬期移動先にいいところがあって、そこでみてもらって(今回は)しっかり練習ができた」

3R

 年をまたいでの佐世保FIシリーズを211着で優勝を飾った和田圭が、今期幸先のいいスタートを切った。
 「優勝はたまたまですけど、良かったです。そのあとは練習をやりすぎて体調を崩しちゃった。でも脚は問題ないですよ」
 「脚の貯金がない」と、ここ2場所の成績が振るわない伊勢崎彰大が、気持ちをリセットする。
 「この成績だからバッチリですよとは言えない。(練習を)やりすぎて腰を痛めてしまったりもあって…。(初日に連係する志佐明は)バリバリの先行でしょう。このメンバーなら先行1車みたいなもんだし、そこからうまくいきたい」

4R

 前回のグランプリシリーズからおよそ2週間空いた林大悟の状態はどうか。
 「(前回の立川で)2日目に首を痛めてしまった。けど、しっかり治ったし、空いたんで結構練習もできました。いまのルールじゃ、先行だけだとキツいんでいろいろ考えていかないと」
 今期S級にカムバックした小笹隼人は、初場所の平FIでも1勝をマークした。
 「前回は(S級でも)そんなに誘導が上がってなかった気もするし、S級でも問題ないと思います。なんとか頑張れそうですね。A級では思ったより勝てなかったけど、走り方とかピッチとかもS級の方がいいですね」

5R

選手の写真です。
宮本隼輔選手
 今年最初の小田原FIを591着の宮本隼輔(写真)は、「なにもできなかった」と振り返り、中4日の今シリーズに集中する。
 「成績がどうこうよりも、まずはしっかりと(仕掛けて)行くところ行ければ。そこですね。小田原からはしっかり休みました」
 宮越孝治は追加配分の今シリーズも、コンディションに問題はなさそうだ。
 「追加が来たのは3日前くらいでした。追加が来て良かったし、それまで充実したトレーニングができた。今開催の3日目に41歳になるんで、そこで1着を取りたいですね」

6R

 一次予選は同県の染谷幸喜とタッグを組む鈴木裕は、いつも通りの笑みを浮かべメンバーを見る。
 「(染谷は)連係は初めてだけど、レースは何回も見てはいる。最近は中村浩士さんのところではなくて、自分でメニューを組んで家で練習をしています。(前回の立川FI初日の)1着は自信になりました」
 昨年のラスト、佐世保FIを欠場して腰痛のケアに充てた菊地圭尚は、新年の好スタートを目論んでいる。
 「腰痛が出たんで、ケアするために休みました。もう大丈夫ですよ。新年の一発目だし、いい成績を残したい」

7R

選手の写真です。
金子哲大選手
 植原琢也、黒沢征治と同県の後輩が出てきた金子哲大(写真)は、地元記念でも気負いはない。
 「年末年始、ちょっとゆっくりして、練習は10日間くらいできました。状態としては可もなく不可もなくです。植原にしても黒沢にしても、後輩たちは本当に強い。自分の比じゃないですよ」
 近況コンスタントに勝ち星を挙げている長尾拳太は、状態面での変化もなく順調だ。
 「(調子は)悪くないですね。(前回から)いい感じで空いたんで、普通に練習はしてきました。冬場も苦手じゃないし、重いバンクもわりと大丈夫です」

8R

 昨年はGI初勝利を挙げるなど飛躍の一年だった中本匠栄が、こう振り返る。
 「去年一年はそんなに落車もなかったのが大きい。怪我をしてしまうと、戻すのに時間が掛かってしまう。(戦い方では)まずは一番が自分が勝ち上がらないと。そのなかでどう(ラインの)後ろの人にもチャンスある走りができるかだと思う。(前回から)久しぶりに思うような練習ができた」
 正月シリーズの前橋FIの初日に落車に見舞われた池田良は、途中欠場を余儀なくされここで仕切り直し。
 「体の方は大丈夫。ただ、フレームが壊れたのが…。予備のフレームを持ってきたんですけど、しばらく使ってないんでどうですかね。(心配は)そこだけ」

9R

選手の写真です。
植原琢也選手
 昨年S級に特進した植原琢也(写真)は、初めての地元記念でもリラックスムード。
 「いまのところ緊張はしてない。地元だからっていうのはないですね。ただ、こんだけの埼玉のメンバーで一緒に走れるっていうところは、結構楽しみです。直前の練習はそんなに良くなかったけど、レース前はいつもそんなに良くないから大丈夫だと思う」
 昨年12月佐世保記念での落車の怪我が尾を引いた岡光良は、1カ月以上空いて地元記念で復帰する。
 「右の足首(の怪我)が一番長引いた。レントゲンも2回撮ったりした。そのあとは、自分のできる限りの練習はやってきた。下がっていた数値も戻ってきたんで、気持ちを強くもっていきます」

10R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 岩本俊介(写真)は前回の平FIを完全V。3日間とも同県の田中晴基とのワンツーで20年を快調に滑り出した。
 「がっつり練習をしていたけど、(追加でも)大丈夫です。追加が来てくれて良かった。(前回は)晴基とワンツーを決められたのが大きい」
 12月の広島記念Vの岡村潤は、昨年後半の流れと感覚をさらに確かなものにするべく鍛錬を重ねる。
 「(去年は)前半の方がイマイチだった。だから今年は最初からしっかりと。11月、12月の感覚をそのまま。自分のなかでは方向性も固まっている。あとはすぐに結果も出ないんで徐々にですね」

11R

選手の写真です。
黒沢征治選手
 昨年は落車での怪我も多かった黒沢征治(写真)が、地元記念に気持ちを込める。
 「(落車の影響で)微妙な感じになってたけど、練習の感じは徐々に良くなってきている。前回が終わってから地元記念に向けてやってきた。(昨年12月の)伊東記念も準決までだったし、今回は決勝にいきたい」
 大宮記念を2度制している神山拓弥は、同じ500バンクの地元、宇都宮と比較してジョーク交じりに言う。
 「ここは2回も獲ってるんだけど、どうせだったら地元の記念を獲りたい(笑)。同じ500なのに不思議ですよね、競輪は。(中5日で)やることはやってきた」

12R

選手の写真です。
三谷竜生選手
 3着だった昨年のグランプリから中3日で臨んだ新年の立川記念を4212着。優勝にこそ届かなかった平原康多だが、好感触は得ている。
 「立川は最終日に向けて良くなっていく感じだった。今回はその延長線上で来られている。体調さえ崩さなければ、大丈夫だと思います。地元(の後輩)の強い子たちもいるんで、自分が引っ張っていくというより、付いていく感じです」
 3年連続のグランプリ出場はならなかった三谷竜生(写真)だが、伊東記念を9111着で優勝して19年を締めくくった。
 「グランプリに出れなかったので、年末年始が空いたのが久しぶりだった。リフレッシュして(1月)3日から乗り始めた。グランプリはテレビで見ていて悔しかったけど、しっかり頑張ることが大事だと思う」

1R

 城幸弘が押さえて出て、中団は佐藤龍二と門田凌の併走。門田にフタをした佐藤が、最終ホーム手前から仕掛けて主導権を奪取する。7番手の門田は空いた車間を詰めながらバックで前団に襲い掛かる。門田が4コーナーで先頭に立ち押し切った。
 「あそこ(打鐘過ぎ)で全部引いてしまったら、もう行けないと思った。セッティングとかは前回から何も変えてないです。指定練習の時から感じが良くなくて、変えようかとも思った。でも、変えないで正解でしたね」
 四国ライン3車で上位を独占。2着の湊聖二が振り返る。
 「必死で抜きに行ったけど抜けませんでした。これが現状です。門田は踏み出しはモコモコする感じだったけど、スピードに乗っていった」

2R

選手の写真です。
佐藤友和選手
 最終ホーム手前から竹内雄作が反撃に出る。先行態勢の坂本周作も合わせるが、竹内のスピードがいい。岐阜コンビが出切って佐藤友和(写真)は3番手にスイッチ。4番手以下は離れて、前3車の勝負は直線で伸びた佐藤が1着。
 「(竹内は)坂本君が行って自分の番手まくりが怖くて早く仕掛けたんでしょうね。出切ってからは流してましたから。本当は番手をさばければよかったけど、3番手になってしまいましたね。バックを踏んだわりにはしっかり伸びたし感触はいい」
 竹内を交わした志智俊夫が、2着に入った。
 「後ろは(佐藤)友和君ってわかっていました。前も頑張っていたんで難しかった」

3R

選手の写真です。
和田圭選手
 先頭に立った古川貴之がペースを握り、飯野祐太は4番手をキープ。後方に下げた志佐明は、最終ホーム手前から巻き返すが、古川もペースを上げて逃げる。飯野は志佐を外に張りながらまくり発進。飯野がバックで古川をとらえて、続いた和田圭(写真)がゴール前できっちり差し切った。
 「500バンクですしね、(別線が)どこから来るのかわからないんで、スタート以外は飯野さんに任せていました。いいところで仕掛けてくれたし、結果オーライ。ただ、後ろが(伊勢崎彰大が入ってるのが)わからなくて空けてしまったのが反省点。脚の方は問題ない」
 4番手を確保した飯野祐太は、最終2コーナー手前からまくって和田とワンツー。
 「(志佐が)引いたんで、あとは自分のタイミングでと。(最終)ホームはかぶったらどうしようもないっていうのもあったんで。何回か小刻みにダッシュしたけど、あれを1回で行ってれば(山田)敦也さんまでワンツースリーでしたね。あとはゴール前のところをもうちょっと修正できれば」

4R

 中団の小笹隼人にフタをした林大悟が、打鐘過ぎ2センターで鈴木謙太郎を押さえて先頭に立つ。すかさず反撃に出た小笹が最終ホーム前で主導権を取る。番手で車間を空けてけん制した松岡健介は林のまくりに合わせて最終2センターからタテに踏み込むが、7番手で脚を溜めた鈴木がその外を強襲した。
 「林君がフタをしていたし、出させる気はないのかなと思ったけど、すんなり後方になる展開になってしまいました。もうちょっと早めに仕掛けても良かったけど、松岡さんも余裕があったし、林君も脚を使わずに中団だったので合わされるのが嫌だった。ラインで決められなかったのが残念です。風はあるけど、思ったより重くは感じなかったですね」
 タイヤ差の2着に敗れた松岡健介は、浮かない表情。
 「判断が難しかった。林君のまくりは止まる感じはあったけど、(鈴木)謙太郎も脚を使っていなかったし、それが気になって早めに踏ませてもらいました」

5R

 赤板からゆっくり上昇した宮本隼輔が中団でフタをすると、中島将尊が引いたことで3番手に入って打鐘を迎える。7番手となった中島が一気に巻き返して主導権。合わせて踏んで4番手を確保した宮本は、最終2コーナーから好回転でまくり上げる。柿澤大貴のけん制を乗り越え、11月防府記念以来となる勝ち上がり戦での白星をつかんだ。
 「体の感じはあまり変わらず、良くないですね。早めに行ったつもりだったけど、トップスピードが足りてない。練習不足の影響かな。それでも久々に勝ち上がりで勝てたので良かった」
 柿澤の厳しいブロックを受けた三宅達也は、最終3コーナーでイエローラインの外まで持っていかれたが、最後まで懸命に踏み込んで2着を確保した。
 「脚でしのいだ。柿澤君は(大きくけん制を)やってくると思った。自分が彼の立場なら同じことをしますからね。なんとか踏み勝っただけで、練習してきた甲斐がありました」

6R

選手の写真です。
菊地圭尚選手
 打鐘の3コーナーで主導権を握った橋本智昭に染谷幸喜が襲い掛かり、最終ホームでは両者の壮絶な叩き合い。まくり展開になった八谷誠賢が好スピードで前団に迫るが、叩き切った染谷の番手から鈴木裕も自力に転じる。最後は4コーナーから外を踏んだ菊地圭尚(写真)が突き抜けて1着。10月以来の勝ち星に笑みがこぼれる。
 「やっと出ましたよ(笑)。1着が欲しいと思えば遠ざかっていくし…。1着が取れるようになってくれば、体の方も気持ちも乗ってくる。前の場所(大垣)で感触もつかめたし、(初日も)踏み込んだ感じも良かった」
 八谷に乗った松尾信太郎が、追い込んで2着。
 「八谷さんのおかげ。本当は後輩の僕が前で頑張らないといけないのに、いつも頑張ってくれる。(八谷が)まくり切ってから(鈴木)裕がずっと内にいたんで、当たられない位置にいたら脚を削られた。あれがなければゴール勝負ができてたと思う」

7R

選手の写真です。
金子哲大選手
 前受けから7番手まで下げて最終ホーム過ぎから巻き返しを狙った金子哲大(写真)だが、中団からまくった長尾拳太に合わされてしまう。しかしながら、坂上忠克が遅れを取り、金子は長尾ラインを3番手で追う形で態勢を立て直す。最終3コーナーから再び外を踏み上げた金子が、激しい直線の攻防を制した。
 「危なかったですね。合されると思ったし、それならもっと早めか遅めに仕掛ければ良かった。体が軽すぎてフワフワした感じがあった。休みを取り過ぎただけだと思うので、2日目以降はもっと良くなると思う」
 長尾のまくりを交わした北野武史が2着。
 「金子君は外に浮いたと思ったのにもう一度来たから驚いたけど、自分のすぐ後ろにいたんですね。それはわからなかった。その状況がわかっていたら2センターでブロックするとか、もう少しやりようがあったかな」
 先まくりで金子を苦しめた長尾拳太が3着に粘った。
 「切って北日本を出させてうまく中団を取れた。北日本は番手まくりもあると思って早めに仕掛けたし、金子さんより先に仕掛けないとダメだと思っていたので。疲れを抜いてきたので、2日目以降はもう少し良くなると思う」

8R

選手の写真です。
伊藤裕貴選手
 打鐘過ぎに押さえようとした小林則之を前受けの伊藤裕貴が突っ張る。後方になった中本匠栄は最終ホーム前からスパート。2コーナーではライン3人で出切った。絶好のハコ展開が巡った池田良が直線で追い込んだ。
 「あの位置で中本君なら早めに行ってくれるかな思っていたけど、行ってくれましたね。(前回の落車で)自転車が壊れて今回は予備のを使ったけど、イケそうですね。乗り方を変えたのが、いい方に出ている」
 中本を受けて4番手をキープした伊藤裕貴(写真)は、早めの追い込み勝負で2着。
 「中本さんがいいスピードできたので、行かせてから落ち着いていきました。最後、もう少し伸びがほしかったけどそれは体の調整ですね」

9R

選手の写真です。
岡光良選手
 打鐘手前で藤原俊太郎に合わせて動いた植原琢也だったが、前受けの石口慶多は突っ張る。植原は4番手に入り立て直して、最終2コーナー過ぎからまくる。逃げる石口をスピードの違いでのみ込んだ植原を、岡光良(写真)が交わして地元ワンツー。
 「危ない展開でしたけど、1着が取れて良かった。(植原は4番手に)すぐ入って立て直した。出切って(ラインで)決まったなと思ったら、小林(弘和)君が来たからヒヤッとした。自分は新車っていうのもあって、1着で良かった」
 ラインの援護もあって中団に入った植原琢也は、まくりで急場をしのいだ。
 「普通にゆっくりいったら、(石口に)全開に踏まれた。もう飛んじゃったと思った。でも、脚を使わずに浮いたんで、(4番手に入って)戻ってからは大丈夫だったんでそのまま行けた。調子が良くないわりにはですね。2日目を乗り切れば、3日目は良くなると思う。あとは(気持ちが)入り込まないと」

10R

 久保田泰弘、新山将史の順で切って前に出る。中団に収まった久保田が内をすくって前団がもつれたところを岩本俊介が、最終ホーム前から一気に仕掛けて主導権を握る。そのままグングン加速した岩本は番手の岡村潤の猛追を振り切り、先頭でゴールを駆け抜けた。
 「新山君が切ってくれたのもありがたかったけど、もつれとかは気にしてなかったですね。一番積極的なのは自分だと思っていたし、しっかりラインで出切ることだけを考えていた。内に詰まるとか負けパターンにはならないようにと考えていた。ゴール前はラインの味方でも勝負だと思っているし、そこを踏み勝てたのは大きい」
 岡村潤はゴール前迫るも交わせなかった。
 「(岩本)俊介は仕掛ける時にバックを踏んでから仕掛けたからそこがキツかったですね。あと俊介が踏み直したタイミングで自分はガチャ踏みになってしまった。それでも500バンクなので抜けても良かったとは思うけど…。それだけ俊介が強かったってことです」

11R

 打鐘の2センターで猪俣康一との併走になった黒沢征治は、タイミングを取って4コーナーで踏み込む。木村幸希からあっさり主導権を奪うと、二の足で後続を完封した。
 「木村君が行ったところで1回休めたのが大きかった。そのおかげで最後も踏み直す余裕がありました。緊張はありましたけど、結果を出せたのでそれがなによりです。ラインでも決まったのでうれしいです」
 黒沢マークの神山拓弥は、半車輪まで詰めたところがゴール。
 「(最終)2コーナーから踏み上がっていくし、付けやすくて援護しやすいタイプ。外併走になっても落ち着いていたんで頼もしい。普通なら差せたはずだけど、初連係は難しいですね」

12R

選手の写真です。
守澤太志選手
 三谷竜生を打鐘の4コーナー押さえて出た小川真太郎が、ペースを落として最終ホームを迎える。緩んだところを8番手の山中秀将が、1センター過ぎから一気。4番手の三谷竜生、6番手の平原康多は動けない。山中がバック手前で出切ると、付けた*守澤太志(写真)と直線勝負。守澤が追い込んで通算200勝のメモリアルを飾った。
 「やりました(笑)。200勝をとくに意識してなかったけど、このメンバーで1着取れたのはうれしい。山中が強かった。(出切ってから)誰か来るかと思ったけど、誰も来なかった」
 「50メートルくらいイメージと違う」と、仕掛けた時の感覚のズレがあった山中秀将だが、ロングまくりで抜群のスピードを披露した。
 「自分では(最終)ホーム過ぎに行ってるつもりだったんですけど、(VTRを見たら)それよりかなり遅いですね。そのズレを修正しないと。自分が思っているのと、映像が一致した方がいい。最後まで踏めたし状態は悪くないんですけど」
 まさかの8番手から周回を進めた平原康多は、最終バックでは前が遠い8番手に置かれた。
 「(周回中8番手からの組み立てで)あれで終わりました。そのあともあれだけ流されて、(山中に)カマされたら…。バックを踏まされてスイッチしようがなかった」

6R

選手の写真です。
杉山悠也選手
 一度は長尾拳太ラインの番手で粘った中島将尊だったが、最終ホーム手前で4番手に下げる。単騎の3人が7、8、9番手に置かれ万事休すかに思われた。が、中島がまくり追い込むと、8番手にいた杉山悠也(写真)は、コースを縫って直線で突き抜けた。
 「たまたまです。(最終)ホームで誰も動かなかったので、自分は前の動きを見ながらいこうと。直線でコースを探しながらいって伸びてくれた。良かったとしか言いようがないですね」
 中島将尊は、4番手確保からのまくり追い込みで2着。
 「(長尾ラインに)粘るつもりはなかったし、流れのなかでああいう動きになった。でも、あの動きがなければ、単騎の人が切り替えていて後方になっていたと思う。(準決進出に)2着権利だったので、溜めて溜めての仕掛けになった」

7R

選手の写真です。
林大悟選手
 打鐘過ぎにじわりと押さえて出た林大悟(写真)は、4コーナーで仕掛けた坂田章に合わせてペースを上げて逃げる。坂田を不発にした林が軽快に駆けて、直線は小川勇介との勝負。番手の小川を振り切った林が1着。
 「小川さんが(最終)バック過ぎから空けてくれたおかげです。あとは落ち着いて踏むことができたのも大きい。(最終)ホームで坂田さんが来たけど、自分にとっても踏み上げやすいところだったので冷静に踏めた。持ち味を出せた」
 空けた車間を詰め切れなかった小川勇介は、林と1車身半差の2着。
 「林が強かった。いつも頑張ってくれるし、小倉の後輩だから2着権利でなんとか2人で勝ち上がりたいと思っていたけど…。お客さんには迷惑を掛けてしまった」

8R

選手の写真です。
鈴木裕選手
 打鐘過ぎに勢いよく飛び出した志佐明に鈴木裕(写真)、石毛克幸が続いて、単騎の表原周まで出切る。猪俣康一は5番手に入り、最終ホームを迎える。先行態勢の志佐がペースを上げずにいると、1センター過ぎに猪俣が仕掛ける。志佐もペースを上げるが、猪俣のスピードがいい。猪俣を張りながら、鈴木が番手まくりで勝ち切った。
 「(猪俣を)止めにいってるんですけど、止まらないですよね。申し訳ない。あれだったら(志佐は)一発、カーンって行ってくれた方が良かった。初日は余裕がなかったけど、今日(2日目)は余裕があっていい感じだった」
 5番手から迷うことなく仕掛けた猪俣康一は、鈴木に合わされたものの踏ん張って2着で準決に進んだ。
 「普通に駆けてももたないし。それは志佐君も一緒だと思う。あとは自分は緩んだところで(仕掛けて)行こうと。僕がダメでも、あとは谷田(泰平)、松崎(貴久)さんの着があるようにと思っていた。前々に踏んだ結果だし、石毛君にも抜かれなかったんで、状態もいいのかなと」

9R

選手の写真です。
守澤太志選手
 先頭に立った新山将史もそれほどペースを上げず、5番手の松岡健介は7番手の植原琢也の仕掛けに合わせて全開で踏み上げる。最終2コーナー手前で松岡が出切り、村上義弘。*守澤太志(写真)は、近畿ラインの後ろに切り替える。しぶとく外でへばりついた植原だったが、村上のけん制で力尽きる。守澤は空いた中のコースを踏んで突き抜けた。
 「苦しかったけど、植原君が止まってくれた。自分は待って待って、踏みました。この制度になってから初日特選に乗ったのも初めてだったし、連勝できたので状態も流れもいいです」
 松岡とのタッグから村上義弘が2着に入った。
 「一番ベテランの機動型(松岡)が全部組み立ててくれたし、頑張ってくれました。キツかったと思いますよ。植原君は外々を踏んできて強かった。自分は守澤君がすぐ後ろにいたのがわかっていたので、あまり大きくはけん制できなかった。付いていく分には余裕はあった」

10R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 打鐘の4コーナーで飛び出した宮本隼輔が主導権。三谷竜生は4番手で立て直し、6番手の金子哲大が最終2コーナー手前からまくる。金子、合わせてまくった三谷は不発。小川真太郎に絶好かと思われたが、8番手からのまくり追い込みで岩本俊介(写真)が勝ち切った。
 「展開が向いてくれましたね。落ち着いて踏んだら絶対届くと思っていたし、冷静に走れた。まあ内容は一番ダメでしたけど、結果的に伊勢崎(彰大)さんとワンツーが決まったので良かった。脚は問題ないですね」
 岩本にスピード負けすることなく、伊勢崎彰大が流れ込んだ。
 「後方になった時点でもう岩本と心中しようと。最近の成績がダメだったんで決まって良かったです。これで流れが変わるといいですね」

11R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
 中部コンビを受けた中本匠栄が、3番手をキープして最終ホームを迎える。8番手まくりの山中秀将に合わせて、中本が空けた車間を詰めながらまくり追い込む。中川誠一郎(写真)の後輪に接触した山中が落車。1位入線の中川は審議対象もセーフで1着で勝ち上がった。
 「中本君が頑張ってくれた。前とあんなに車間を空けて大丈夫かなと思ったけど、誰も来てないってわかっていたね。付いていて余裕があったんで1着が取れるなっていう感じはあった。でも(山中の)落車があって失格かもとドキドキした。S班初勝利だけど(落車で)後味はよくないですね」
 紙一重でアクシデントを避けた岡村潤が2着に伸びた。
 「山中君を信頼していたから、ずっと後輪しか見ていなかった。だから前とどれだけ車間が空いていたかはわからなかったです。山中君なら行くと思っていて信じて追っていたけど、落車は運よく避けれただけ。前に中川さんがいてコースがなかったけど、(中川が)踏んでくれたおかげで届きました」

12R

選手の写真です。
黒沢征治選手
 門田凌にフタをされた黒沢征治は、下げることなく中団で勝負。打鐘の4コーナーで飯野祐太が門田を突っ張り、両者の踏み合いになる。連結を外した三宅達也が追い上げると、乗った黒沢征治がその上を仕掛ける。黒沢のスピードの乗りがいい。最終バック手前で黒沢が前団を仕留めて、平原康多、岡光良の地元3車が出切る。番手の平原が楽に黒沢を交わした。
 「(黒沢は)力があるのもわかってるんでね。前まで出切れれば、あとは自分がなんとかしようと思ってた。一緒に練習をしたこともあるし、どうしようもなく強い。だから、それを競輪で出せるようにアドバイスをしていければ。地元記念の準決を走れるってなかなかないし、いい経験だと思う。自分は初日も悪い感じはなかったし大丈夫」
 「途中までは勝てるんじゃないかって思ったけど全然…」とは、平原との脚色の違いが明らかだった黒沢征治(写真)。2着もラインでの上位独占にホッとする。
 「(併走になって)踏み遅れて門田君に入られないようにと思ってたら、差し込んでしまった。それで抜くのにバックを踏んで脚を使った。(地元記念の二次予選で平原とワンツーで)良かったし、終わってみればいい経験です」

10R

選手の写真です。
村上義弘選手
選手の写真です。
岩津裕介選手
 最終ホームで中本匠栄が鈴木裕を突っ張りいったんペースが落ち着くと、そこを見逃さず松岡健介が踏み上げる。最終2コーナーで松岡は出切り、村上義弘(写真)は、飛び付いた中本と併走。併走をしのいだ村上が、直線で岩津裕介との踏み合いを制した。
 「連日、長走路だったり、(天候の)悪い条件のなかで松岡君が積極的に仕掛けてくれたおかげですね。(中本に)1回半車身出たけど、また踏んできたんで盛り返してきた。(そこをしのいで)外で勝てた」
 最終2センター過ぎに鈴木裕に当たられた岩津裕介(写真)だったが、直線で伸びて村上に迫る2着。
 「余裕とかはなくて必死でしたね。それでも中本君が前々に踏んでくれたんで、自分も勝負ができた。でも、ああいう展開になったら、ラインで決めるのは難しい」
 外併走からしぶとく追い込んだ佐藤友和が3着。
 「(松岡)健介さんのレースは知っているし、近畿の動きを見ながらレースを組み立てようと。ただ(最終)バックで失敗しましたね。内に差してしまって、そのまま行っていたら良かったと思うけど山を登るような感じになってしまった。体のバランスはいいと思います」

11R

選手の写真です。
岩本俊介選手
選手の写真です。
守澤太志選手
 林大悟は打鐘の3コーナーから中島将尊に合わせて動いて、そのまま主導権をキープする。外に浮いた中島をさばいた中川誠一郎に北日本コンビが続く。8番手の岩本俊介(写真)が最終2コーナーからまくると、番手発進で応戦する中川をのみ込んで無傷の3連勝。前回の平FIからの連勝を6に伸ばした。
 「積極的に行こうとして、行けてないんで内容は良くない。結果だけですね。それでも中川さんの番手まくりの上を行けているんで、自分の状態はいいと思う。記念で3連勝できたけど、たまたまですよ」
 中川後位から伸びた守澤太志(写真)が2着。
 「想定通りのレースだった。九州を追って中川さんの番手まくりにかけていました。岩本さんのスピードもいいし、あの展開もプランにはあった。なんとかしのげましたね。中川さんがもっと早く踏んでくれれば、和田君まで引き込めたけどそこは仕方ない」
 岩本マークの岡村潤は、僅差で和田圭を制して優出。
 「岩本君を信じて付いていったけど、中川さんに一瞬合わされたかなと。内を見て守澤君がいると認識した分、遅れてしまった。なんとか3着で良かったです。自分の調子はしり上がりだけど、岩本君がそれ以上に強い」

12R

選手の写真です。
木暮安由選手
選手の写真です。
小川真太郎選手
 打鐘の3コーナーで小川真太郎が押さえて出ると、黒沢征治は中団で伊藤裕貴と併走。インに閉じ込められた黒沢だったが、小川真が空けた内から抜け出して主導権を奪う。黒沢に平原康多、木暮安由まで出切り、小川真が4番手に入る。逃げる黒沢との車間を取った平原が、後続との間合いを計りぬかりなく追い込んだ。
 「あれ以上車間を切ったら、自分が離れる可能性もあるんでね。あれ以上は無理だった。黒沢も失速してたし、小川(真)が来たんで踏ませてもらった。(黒沢は)内から行ったあと焦って踏んでる感じがあった」
 地元勢を固めた木暮安由(写真)は、外の小川真をけん制しながら流れ込んだ。
 「(3番手なので)内からしゃくられないようにと思っていた。あとは平原さんが踏んでからと。小川(真)君が来てたんで、張ってから踏んだ感じです」
 黒沢ライン3車に内から行かれた小川真太郎(写真)だったが、想定内の展開だったようで落ち着いて4番手を確保。最終2センターからの追い込み勝負で決勝に進んだ。
 「自分が上がったら、(黒沢が)来るかなと。行ってくれた方が、自分は楽ですから。予想通り(の展開)だった。あとは(伊藤)裕貴が来てかぶるのがイヤだった。仕掛けどころとしては、2人(平原、木暮)がいるんでない感じだった。でも、(新車の)感じも悪くないし、調子も悪くない」


≪最終日6R「S級ブロックセブン」≫

 前々回の地元、久留米FIを321着で優勝を飾った坂本亮馬は、続く奈良FIの最終日に1位入線も失格の憂き目。
 「久留米は展開が良くて優勝ができた。次の奈良は展開が悪かったけど自転車は進んでた。調子が上がってきたんで、デキ自体も悪くない。それに大宮もわりと好きだから走りやすい」
 竹内智彦は、前回の立川記念最終日に落車に見舞われた。中10日で状態はどうか。
 「体の方は問題ない。修正に出していたフレームも戻ってきたんで自転車も大丈夫。練習は室内ですけど、いつも通りやることはやってきた」
 1年ぶりにS級に返り咲いた山本巨樹は、ブロックセブンで初戦を迎える。
 「トレーニング中にジムで怪我をしたんですけど、(昨年12月の)奈良でも無理をしていた感じがあった。まだまだですけど、良くはなっている。1回だけのレースで集中して、後手だけは踏まないように」