前受けの平原康多(写真)を後ろ攻めの古性優作が赤板ホームから蓋をする。打鐘で古性が誘導員を下ろすと、今度は松岡貴久が平原の外に追い上げる。別線の包囲網に苦しめられた平原だったが、1センターから古性がペースを上げると小川勇介を飛ばして仕掛けるスペースを作り、バックまくりでシリーズ3連勝を飾った。
「(松岡が)叩いてくれればよかったけど、ああなったらどこかこじ開けて行くしかなかった。(河野通孝を)連れて行けなかった、そこだけですね。(古性が)駆けずにすごい詰まってたんで、ああいうとこが難しいですね。内も考えたけど、内いってるところで外にいかれたら終わりなんで冷静に判断していけた。(上がり13秒8)この季節にしてはタイム的には納得です」
2着には逃げた古性優作(写真)が粘った。
「思ったようなレース展開ではなかったけど、今後につながるレースはできたかな。(松岡が動いて)もう1回転するかなと思ったけど、あれはあれで僕が全部レースを作ってるし。(最後は平原が)遠すぎて目標にもならなかった」
古性後位で澤田義和、松岡に河野と3車が絡むと、その後ろで冷静にコースが空くのを待った小野大介が、直線で鋭く伸びて決勝進出を決めた。
「バックからは自分の楽な位置で回しながらコースを見て。2センターでいけるなと思ったけど、誰かに当たると押しちゃうんで。当たんないようにだけして思い切り踏んだ。3着に入れたんでよかったです。決勝に乗らないとダービー(の賞金)がキツいんで集中してました」
うまく平原を内に封じ込んだかに見えた松岡貴久だったが、真後ろから平原にまくられ、2センターでは河野、澤田とアンコになって8着に敗れた。
「勇介が飛ばされるのはある程度計算には入れてたけど、僕の反応がちょっと遅れた。面白い形になったけどね。前で澤田さんがけっこう動いてたし、サッと(平原の)ハコに切り替えられなかったのがダメ」
<最終日・9R S級ブロックセブン>
最終日の9レースは、各地区から選ばれた7選手によるブロックセブンが行われる。競走得点トップは11月競輪祭で決勝進出など、持ち前の鋭脚を発揮し上位で活躍している渡邉晴智だ。
「(前回1月立川記念からは)普通に過ごしてきました。練習も普通にやってきましたね。立川を走って、着以上の調子でしたし、今回も頑張るだけです。(前を任せる)坂本(貴史)君には、好きにやってもらえれば」
渡邉の前を走る坂本貴史は、今回の追加あっせんも問題はない。
「今年に入って大きい着もありますけど、仕掛けないといけないところでしっかり仕掛けられているし、やることはやっているので気にはしてないですね。(練習は)いつも通りやってきました。渡邉さんとは、何度か連係しているので、今回も頑張ります」
11月競輪祭はギックリ腰で途中欠場となった坂本亮馬だが、徐々に本来の調子を取り戻しつつある。
「今年に入ってから、しっかり練習できるようになってきました。(腰は)良くはなっているので、負荷をかけてやっていますね。(大宮は)走りやすいし、嫌いなイメージはないです」
中近で結束し水谷好宏に前を任せる有賀高士は、前回1月和歌山記念で3646着。
「ここ4場所で(競走得点が)2、3点落ちていて。いろいろ迷いがあったんですけど、前回の和歌山は手ごたえというか、前向きな気持ちになれた開催でした。最近ペダリングを変えたのがダメだったのか、自分の長所を忘れていた感じだったので。今回は何度も連係している水谷君に任せて頑張ります」
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