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おおがき競輪

OGAKI KEIRIN

44#

検車場レポート

  • 6/7 Wed.  (前検日)
  • 6/8 Thu.  (1日目)
  • 6/9 Fri.  (2日目)
  • 6/10 Sat.  (3日目)

1R

 島川将貴は今回が2度目のGIII参戦。勝ちあがれば外国勢との初対戦もありそうで、初日からその走りに注目が集まる。


 「前回、富山のあとに体調を崩した。疲れからくる熱発だと思うけど、今はもう全然いけます。S級に上がってから先行はできてるけど、決まり手がない。そこがね。来月は地元(小松島)記念もあるし、今回もしっかり頑張りたいですね」


 番手を回る三ツ石康洋は補充出走の5月小松島から2場所連続で白星を挙げている。


 「奇跡の2連チャンですね。こうやって流れが向いて行くんかなと思ったけど、前回、川崎を補充で連勝した福田(知也)が取手記念でも補充で連勝してるのを見て心が折れました(笑)。疲れがちょっと心配だけど、勝ちあがって夢見たいね」


 4月高知記念、復帰戦の5月岸和田と2場所連続で落車している中野彰人は怪我の影響が気がかりだ。


 「気持ちも体も両方ヤバいです。高知のほうが怪我は痛かったけど、岸和田のも変な感じ。痛みよりバランスが崩れたみたいで。まずは走ってみてですね」

2R

 不破将登は前回の伊東でシリーズ2勝。地元GIIIを前にきっちりと調子を上げてきた。


 「(前々回の)岸和田は悪かったけど、前回はよかった。その調子で今回も来れてると思う。ただバンクに入れないときがあったんで、そこだけが気がかり。練習はやってきたんで、あとは地元の力を借りて。一緒に練習してる松尾(淳)さんと仕上げていくぞって感じでやってたし、仕上げてきたつもりではいます」


 真船圭一郎はいきなりの同期、同部屋、同級生対決に困惑気味だ。


 「前回(前橋)の決勝進出はたまたまです。調子はいつもどおりですね。ここまでは全プロに競技だけ出たりしたんで。不破にはいつもボコボコにやられてるんですよね…」

3R

 長尾拳太はここ4場所連続で予選を突破するなど調子を上げている。今回は予備からの繰り上がりだが、地元戦なら気持ちでカバーするか。


 「(補充は)準備してたけど、(前検日の)前の日に入るとは思わなかった。しっかり頑張りたいですね。最近は一応勝ちあがれているけど、脚の感じがいいというよりは流れに乗って動けてるって感じ。それが初日もしっかりできればいいですね」


 ただ相手も強力。久米康平はここ5場所で4勝、2度の優出と乗れている。


 「追加は2日前に入りました。どこか走りたいなとは思ってたので。普通に練習してたので、疲れはちょっとずつ抜いていければ。最近はしっかり動けてるし、結果もまとまってきてる。前回(高知)は新車だったし、終わってからもセッティングをちょっといじった。疲れさえ抜けてくれればいいと思います」

4R

選手の写真です。
川口聖二選手

 川口聖二(写真)は前回の富山で決勝2着。惜しくも優勝は逃したが、調子は上向きだ。


 「調子はよかったんで、優勝して共同通信社杯の権利が欲しかったですね。今回も調子は変わらずって感じですかね。競輪祭のチャンスがあるんで、できるなら権利を取りたいです」


 松尾淳は補充出走した函館記念の落車はあったが、大きな影響もなく地元戦を迎えられたようだ。


 「早めにケアをしたら前回(平)は思った以上に走れた。いつもは戻るのに時間がかかるんですけどね。もっとよくなってると思って明日から頑張りたい。ここを目標にやってたところでの落車は痛いけど、頑張りたいですね」

5R

 グレードはFIIだが、堀内俊介は前回の全プロ記念競輪で初めてのビッグレースを経験した。


 「前回は主導権を取ることが目標というか課題だった。そこはしっかりできたけど、まだ末が甘いですね。ダッシュとかパワーとか課題も見えてきたし、前回の反省を修正していきたい。今回も初日から一戦、一戦集中して。(競輪祭の権利は)チャンスがあれば。まずは初日突破できるように頑張りたい」


 腰痛も癒えて調子上向く上原龍は前回の函館記念から十分な間隔をもって今シリーズを迎える。


 「練習をしっかりやってるところで追加をもらった。ちょっと早めに、余裕を持てるぐらいで連絡をもらったので調整はできました。まだちょっと疲れはあるけど大丈夫。今期は1班の点数を取るのが目標なんで。まずはそこですね。今開催でもしっかりと点数を上げられるように頑張りたい」

6R

 5月広島でS級初優勝を飾った取鳥雄吾だが、その後は大宮を7欠着、全プロで99着と目を疑うような成績。取鳥自身も現状をこう説明する。


 「大宮の前に熱と軽いギックリ腰とビッグウェーブで全部来た。全プロも力が入らなかったですね。考えて走ろうとしたら、後手後手で無駄足を使ってたし…。終わってからは完全休養にしました。ここからしっかりと勝負したら、また戻るかな。今回は新車で走ります。収穫さえあれば(月末の)久留米記念に間に合う。そこまでには戻したいし、焦らずにやっていければ」


 谷口遼平も前回の高知で889着ともどかしい状態が続いている。


 「前回はなかなか思ったように走れなかった。脚自体は悪くないけど、詰めが甘かったですね。もう少しのところでよくならないです。今は積極的に走って、やることをやるだけ。落車の影響も少なくなってると思うので、あとはきっかけさえつかめれば」

7R

選手の写真です。
ボス選手

 ここからは外国勢が出場する。先陣を切るのはボス(写真)だ。今年初戦の平では逃げて決勝3着。外国勢での上位独占に大きく貢献した。


 「(終わってから)日本代表選手といいトレーニングができました。練習もやりながら休みも取れて調子はいい。こないだ(平)は完全に調子がよかった訳じゃないが、練習も含めて少しずつよくなってるので今回は期待してください。いい選手ばかりなので、敬意をはらいながらいいレースがしたい」


 4月函館の失格でS級点確保にあとがなくなった橋本智昭はいきなり外国勢との対戦となってしまった。


 「初日からとは予想してなかった。でも、いつもどおりやるだけですね。失格はしょうがない。調子もいつもどおりだと思います」

8R

選手の写真です。
ドミトリエフ選手

 ドミトリエフ(写真)は平で決勝2着。今年の世界選手権スプリント覇者として再来日した初戦でまずまずのスタートを切った。


 「シーズン初戦で決勝に残れて、しかも2着に入れたので調子はいいと思います。(来日も)4年目なので前よりも感覚としてはやりやすくなってますね。(感覚を)戻すのも楽になってる。(世界選手権までの)3カ月、トレーニングと食事制限をして、プロとして準備して初めてゴールドメダルを取れて嬉しかった。チャンピオンとして自信を持って参加できると思うし、いいレースを見せたい」


 武藤龍生は中村良二との競りをしのいでドミトリエフに続きたい。


 「最近は点数が上がったけど、それは自力選手のおかげ。つくずく思いますね。3月玉野記念の走りは自信になったけど、まだ未熟な部分も多々ある。状態は変わらずですね」

9R

選手の写真です。
パーキンス選手

 予選のトリを飾るのはパーキンス(写真)だ。平で無傷の完全優勝を飾るなど、今年も初戦から圧巻のパフォーマンス。昨年9月の玉野に続く大会連覇へ、白星発進を決めるか。


 「調子はいい。マイアミ、ブリスベンとワールドカップに行って調子を上げてきてます。(初戦から)いいスタートが切れたし、ドリームシーカーのチームメイトも(競技で)いい成績が取れて嬉しい。(この大会を)去年優勝できて、今年も呼んでもらえたので優勝してみなさんに喜んでもらいたい。(賞金は高いが)それだけプレッシャーもあるので、ベスト尽くしたい」


 対する小川祐司は「そのつもりで来た」と外国人との対戦にも動じることはない。


 「追加の時点で覚悟はしてた。そのための準備をしようと思って練習してたけど、一昨日の支部の記録会で若手にボロボロにやられてヘロヘロになってしまった。とりあえず今日ゆっくりします。感じはいいのに着が悪くてモヤモヤしてるので、そろそろ何とかしたい」


 小川がパーキンスに敵意をむき出しにすれば中団は取れそうな岸澤賢太にもチャンスがありそう。


 「間隔が空いたんで普通に練習はしたけど走ってみてですね。前回(宇都宮記念)も着ほどは悪くなかったんで。仕掛けどころ、行くべきところで行くしかないですね」

10R

選手の写真です。
高橋和也選手

 高橋和也(写真)は前回の大宮で今年2度目の優勝。今シリーズも中部地区の主力として活躍が期待される。


 「(前回の)初日は4着だったけど先行で踏み切れてるので調子はいいかなと思います。特に何か変えたとかはないんですけどね。初日は3着までに入れれば大きいので頑張りたい。大垣は久々です」


 4月は宇都宮、青森、5月福井と落車が続いている岡崎智哉だが、その影響を全く感じさせないコメントに期待が高まる。


 「(福井で)落車の怪我は大したことなかったけど、戻ってる感じだったので無理したくなかったので途中欠場しました。福井の前に練習を変えて、急にバチッと感覚が来た。それが初日(まくって1着)のレースに出た。感じも福井の前ぐらいにはあると思います」


 前回、岸和田で2勝の坂本健太郎も侮れない。


 「何とも言えないけど、よくはなってる。前回(最終日)は久々に逃げ切れたしね。前回からけっこう空いたけど、24日に子供も生まれて忙しかったのでちょうどよかったです」


 坂本に前を任せる菅原晃も調子は上向き。


 「前回(豊橋)、先行できたんで悪くない。1周ぐらいならって気持ちはあったし、やっと逃げの決まり手がつきました。そういう気持ちがあれば大丈夫じゃないですか。セッティングも函館記念である程度出てる」

11R

選手の写真です。
松岡孔明選手

 松岡孔明(写真)も今シリーズの優勝候補のひとり。5月玉野の準優勝、前回久留米でも優出と好調を維持してシリーズに乗り込んできた。


 「変わらず、いい状態はキープできてる。タイムもけっこう出てるし、踏めてるなって感じはあります。外国勢とはあまり当たりたくないですね(苦笑)。(外国勢の)強い3人がいるから、勝ちあがれるように頑張ります」


 4月前橋の落車で鎖骨を骨折した鈴木竜士は復帰戦の5月ダービーこそ983着だったが、前回の福井では362着と徐々に調子を戻している。


 「前回は動けたと思います。最近は練習もできてきてるし、それも大きいですね。せっかく権利を取ったので、ダービーは無理やり出た感じだけど、今はだいぶいいです。地元記念を走りたかったけど、僕は次の地元FI(今月28日から)にぶつけます」


 位置取りが注目された伊勢崎彰大は単騎戦を選択した。


 「前回(久留米決勝も単騎)のフラストレーションもあるし、はまればひと泡吹かせられる。練習でも500mもがけてるし、今の感じならいけそうな感じもするんですよね。からまれずに、いいところで仕掛けられたら」

12R

選手の写真です。
阿竹智史選手

 ここは徳島コンビが点数上位。阿竹智史(写真)は昨年11月競輪祭の落車から、2月全日本選抜で復帰すると走るごとに動きがよくなっている印象だ。


 「全プロはあまりよくなかったけど、終わってから腰は治してきた。この時期はいつも腰痛が出るんで。全プロが終わってからしんどかったんで、練習はそこそこで。細切れ戦だし、行くところで行けたら」


 堤洋は4月小松島で落車した影響もなく、引き続き好調を維持している。


 「調子はいい状態で変わらずですね。前回から空いてたのでいつもどおり練習して来ました。急に全プロ(競技)に出ることになったけど、1000m走ってアタリが出たんじゃないですか(笑)」


 調子は悪くない鈴木裕は攻めの気持ちを出せるかどうかだ。


 「けっこう練習できて、いい感じ。今回はいけると思う。(前回の函館記念は弱気なレースで8951着)気持ちなのはわかってるんで。今回は練習で不安材料は消せた。それを全部取っ払って今回から頑張ります」

1R

選手の写真です。
島川将貴選手

 オープニングレースで白星を飾ったのは新進気鋭の島川将貴(写真)。中団の志村太賀が先に上昇して誘導の後ろに入ると、島川が打鐘で押さえて主導権を握る。島川は上手くペースで駆けていくと、中団からまくった志村、さらに後方からきた藤田勝也を退け、堂々と逃げ切った。


  「ゴール前は抜かれたかと思った。(打鐘で)志村さんが番手に粘ってくるかと思って踏んだから、(踏む距離が)長すぎました。ペースに入れてから、もっと踏み上げられればよかった。ラインで決めたかったですね。(バンクは)重くなかったです」


 藤田のまくりに乗り、中野彰人が直線で外を伸びて2着に入る。


 「やばい、やばすぎる。感じが悪すぎますね。2センターくらいで後輪が滑って危なかった。伸びたように見えた? 全然ダメですよ。ちょっと太ったせいかも(笑)」 


 

2R

選手の写真です。
八谷誠賢選手

 後ろ攻めの不破将登が中団の八谷誠賢にフタをしたのち、打鐘前に押さえて主導権を握る。すると、7番手に置かれた八谷が、2センターからロングスパート。八谷誠賢(写真)はジリジリと番手を上げていくと、小林信晴のブロックを乗り越え、さらに、懸命に逃げる不破を力でねじ伏せ1着を手にした。


 「苦しかったです。中団で一回休もうと思ったけど、休まずに踏んでいって、前に踏んでいくだけでした。脚は軽いんだけど、伸びていかないですね。最後はいっぱいでした」


 小林信晴は真船圭一郎に内をすくわれたが、これを跳ね返して番手を守り切ると、直線で追い込んで2着に入る。


 「八谷さん(の後ろ)に切り替えることはできたけど、不破があれだけ頑張ってくれたので、何とか残そうと思った。内から真船君が来ていたので、締めていった。前のおかげです」


 不破将登はまくられたものの、諦めずに踏んで4着。二次予選進出を決めた。


 「八谷さんが(外に)浮いたのはわかったので、2コーナーから合わせて踏んでいけば大丈夫かなと思ったけど、自分がいっぱいになってしまいました。ただ、何が何でも残りたいと思ったので、自分で外に振っていった。何とか勝ち上がれてよかったです」


 

3R

 打鐘から長尾拳太が先行態勢に入ったが、そこをすかさず久米康平が叩いて主導権を握る。これで番手絶好になった北村信明がゴール寸前で久米をとらえた。


 「バックで後ろが離れてたので、後ろを見るのをやめてチョイ差しでいいやと余裕こいてたら(長尾に来られた)。もう少し気を張ってたら、車間を切ってもっとやれたのに…。申し訳ない。そこは反省点です」


 車間を詰めた勢いで外を伸びた長尾拳太が2着に届いた。


 「切るときに森田(康嗣)さんが意外と踏んできたんで、出たときにペースが上がってた。もう流せないし、ジワジワ上げてたら(久米が)けっこう早めに来ましたね。脚もめちゃめちゃ感じがいいわけじゃないし、バックも重かった。明日以降頑張ります」


 逃げた久米康平は3着の結果にも笑顔でレースを振り返る。


 「森田さんが抵抗してくれてるし、長尾もそこまで駆けんだろうなと思ったので、すかさず行けば出れる。(出切ってから)下りるときに(後ろが)空いてたので、流してあとは持つところまでと思ってた。疲れはこれからもう少し楽になると思う。(新車のセッティングも)前よりはもがきやすくなってるしい、とりあえずこのままで。明日は外国人と対戦? 喜んで(笑)」


 

4R

 後ろ攻めから早めに動いた田中孝彦が赤板過ぎに誘導員の後位に収まる。このラインを追った川口聖二が打鐘前に踏み込むと、田中が後位に飛び付く。あっさり松尾淳に競り勝って番手を奪った田中が、粘る川口を鋭く差し切った。


 「打鐘のところで引いたらダメだと。相手は地元だったけど飛び付いた。取り切ってからは後ろ付いているだけでキツかったので、(前回の)落車のダメージがあるかも。川口君が強かったし、絶対まくれなかったと思う。引いたらダメでしたね。勝てたのでよかった」


 打鐘先行の川口聖二は2着。後ろは敵になってしまったが、最後まで力強く踏み切った。


 「粘らせてしまった。もっとガーンといけばよかったかな。田中さんが入ったのはわかったので、ペースに入れてそこからは誰も出さないで踏み込むつもりだった。抜かれたのはいかんですね」


 競り負けた松尾淳は最終ホームで荻野哲を内に押し込んで3番手を確保。懸命のリカバリーで3着に入った。


 「負けました。焦ってしまい田中君を放り込むタイミングを間違えた。勝たないとあかんかったけど、聖二がゆっくりいったから(粘られる)気配はあった。最近は狙われてばっか。なめられてますね(苦笑)」


 

5R

 赤板で渡辺大剛が後ろ攻めから押さえると、単騎の城戸崎隆史がすぐに車を下げて誘導の後ろが入れ替わった。その城戸崎は中団4番手に収まり、上原龍が5番手、人気を集めた堀内俊介は7番手に置かれた。打鐘で誘導が退避し、渡辺がペースを上げていくと、堀内は2センターから一気の反撃に出た。堀内が勢い良く迫ってくると、佐野梅一が番手まくりを敢行。堀内と佐野で直線力比べとなったが、その間を吉田勇人が鮮やかに突き抜け1着をさらった。


 「厳しい展開でしたね。堀内君の3番手が離れていたので、自分が外に振って上原にスイッチしてもらえればと思ったけど、自分が張られてしまいうまくいかなかったです。もう内しかないと思って、たまたま内が空いてくれました。流れがよかったです」


 佐野梅一は後輩の気持ちに応えて番手発進も、吉田に行かれて2着。


 「後ろ攻めから押さえていって、早めに(別線に)来られたら飛び付きもありの作戦だった。タイミング的に(堀内を)止められる感じではなかったので踏ませてもらいました」


 堀内俊介はゴール前で力尽き5着に沈む。


 「何回か斬れるタイミングはあったけど、動けずにあの位置になってしまいました。近畿の番手まくりもある程度考えていたので、標識線めがけて思いっきり踏んでいったけど、突っ張られてしまい力不足でした」


 

6R

選手の写真です。
取鳥雄吾選手

 前受けから下げた取鳥雄吾(写真)は最終ホームからの巻き返し。合わせて中団から踏んだ泉文人の上を力で飲み込んだ。


 「あそこで(下げてすぐに)行くと後ろが離れるかもしれないと思ったので。でも踏み出しが重いですね。新車がくそ重たい。フロントフォークの換えがあるけど、今回は持ってないのでこのままで。今までとは感じが違うけど、踏めてる感はあります」


 2着には國村洋がきっちりと続いた。


 「僕は取鳥任せで何もしてない。前も踏んでたから(取鳥の出が)モコモコになってたけど、モコモコじゃなかったら離れてますね」


 前回の失格でS級点確保が厳しくなった吉永和生だが3着に食い下がって望みをつなげた。


 「恵まれました。雄吾は出られそうだったけど、内から島野(浩司)さんとかがからんでくるかなと思った。抜けそうな感じもないので3着確保でしたね。これで首の皮一枚つながりました」


 

7R

 後ろ攻めの坂本修一が打鐘で前に出ると、そこを一気に橋本智昭が叩いて主導権を握る。番手の房州輝也が離れると、橋本を目がけてホームから仕掛けたボスが後続をぶっ千切って力の違いを見せた。


 「普段は待つけど、相手がなかなかこなかったので。(打鐘の)3コーナー目がけてペースアップした。そのあとちょっと横の動きをして相手を動かしてから仕掛けていきました。失格にならないくらいまでに抑えつつ、肩を入れないくらいの横の動きはできるくらい器用なので」


 ボスの踏み出しに離れた石川裕二が内々を盛り返して直線で橋本をとらえると、続いた関貴之が中割り鋭く2着に伸びた。


 「セッティングと練習を変えていい感じ。体と自転車がマッチしてきた。石川君が頑張ってくれたおかげですね」


 内から何とか立て直した石川裕二だったが、惜しくもボスとワンツーを決められず。


 「見失いました。まさか(ボスが)引かないとは。一瞬付いて行けると思ったけど…。何とか2着に入って人気に応えたかった」


 

8R

 6番手から上昇した山口智弘に対し、ドミトリエフは誘導員を残して車を下げる。誘導員をギリギリまで使った山口は打鐘過ぎ4コーナーから主導権を握るが、そこをすかさずドミトリエフがまくると前団を鮮やかに飲み込んだ。


 「ちょっと競りは気になったけど、1周前から仕掛けることができているしイメージどおりのレースはできました。最後差し込まれてはいたけど、抜かれないようなレースは心がけました。ウォーミングアップから良い調子だったし、自信を持って臨むことができました」


 ドミトリエフ後位で競った武藤龍生、中村良二はともに離れ、逃げた山口智弘が2着に粘った。


 「作戦どおりの走りはできました。あんなの合わせられないでしょ。(ドミトリエフが)すごかったし、めちゃめちゃ強かったです。バイクよりも強かった(笑)」


 山口の駆け出しに合わせて内をすくった小原将通は八日市屋浩之をさばいて番手を奪取。伊原弘幸の追い込みもしのいで3着に入線した。


 「ぐっさん(山口)が駆けていたし、ドミトリエフも仕掛けていたのでひとつでも前と思って内を突きました。2センターでぐっさんが緩めたぶん、バック踏んで少しもったいなかったけど、勝ち上がれてよかったです」


 

9R

 打鐘で前に出た小川祐司がペースを上げないと見るや、そこを岸澤賢太が切って前に出る。前検日には「ノー先行」と話していたパーキンスだったが、順番が回ってきたことで1周先行。それでも上がり10秒9の好ラップで押し切った。


 「まくりの予定が先行になった。でも、あんまり考えず、その場その場で対応してるので。先行でもイケるかな。とてもよかったと思う。今開催もいい選手いるんで、これからもいいレースを見せたい」


 武田憲祐にとっては願ってもない形に。レース後はホッとした表情を浮かべた。


 「たぶん5割ぐらい(の力)でやってるんだろうなって感じ。(パーキンスは)もっとどっかりで先まくりに上を行くかなと思ったけど、日本の競輪をやってくれて自分と大西さんは助かった。緊張しましたね」


 3番手の大西健士もきっちりと流れ込んでラインワンツースリーを決めた。


 「あんなの言ってなかった。ありがたかったですね。3コーナーはすごいかかりでしたね。上手くやってくれてよかったです」


 

10R

選手の写真です。
高橋和也選手

 後ろ攻めから押さえに来た鈴木庸之を前受けの岡崎智哉が突っ張る。戦況を見ていた高橋和也(写真)が打鐘の3コーナーからスパートして一気に叩いて出ると、番手の山口泰生は離れて、叩かれた岡崎も口が空いてしまう。そのまま後続を大きく突き放した高橋が押し切って圧勝した。


 「(仕掛けるタイミングが)悪かったです。後ろに申し訳ないです。岡崎さんが突っ張って脚を使っていたぶん、自分は脚を使っていなかったのもある。流れの中で仕掛けられなかったのは反省です。後ろをみてだいぶ離れているのは分かったので大丈夫だと思いました。バンクは少し重かったけど、逃げ切れているし状態は良いと思います」


 岡崎に突っ張られた鈴木庸之だったが5番手で立て直すと2コーナーまくりで2着に食い込んだ。


 「少し遠かったけど、中団に入れたのが大きかったです。落ち着いてはいたけど、(前に)詰めていった時に外々へ行って少しキツかった。今日はスピード感のないレースをしてしまいましたね(苦笑)」


 鈴木マークの杉本正隆が3着に入り優秀戦の切符を手にした。


 「作戦は流れのなかで動くという感じで、全て鈴木君に任せていましいた。前から離れていたけど、鈴木君が仕掛けてくれたし勝ち上がれてよかったです」


 高橋を懸命に追った岡崎智哉だったが追いつけず。


 「突っ張るのに脚を使ったのもあって溜めたいと思ってた。結果論、もう少し踏んでれば(高橋を追えて)ワンツーのチャンスでしたね。せっかく自分でレースを作ったのにもったいない」


 

11R

選手の写真です。
伊勢崎彰大選手

 箱田優樹にフタをした鈴木竜士が打鐘から主導権。単騎の伊勢崎彰大(写真)はこのライン3番手に続くとホームから車間を切ってバック手前からまくると後続を千切って快勝した。


 「とにかく3番手、3番手。併走になったら仕方ないかなと思ってた。緩んだらホームから行ってもと思ったし、練習の成果が出てますね。『練習は嘘をつかない』って滝澤(正光)さんの言ってたことが分かりました。今日だけは調子に乗らせてください」


 車間を詰めて2センター、4番手から森川大輔がまくると、続いた坂上樹大がゴール寸前で森川をとらえた。


 「思ったとおりの位置にはいられた。(鈴木と箱田の)どっちが来ても1回前に出んと一番後ろになるんで。あとは来たのに合わせるかだったけど、伊勢崎を見てたら行けんかったみたい。あれでなかなか2着にいけないし、届いて嬉しかった」


 森川大輔は3着で2日目の優秀競走に勝ち上がった。


 「慌てたらパコパコでした。組み立てがよかっただけで、全然あかんかった。伊勢崎さんが前に踏むと思ってなかったですね。明日(2日目)はもう(高橋和也に)任せます。今日の和也さんを見てたら前で頑張りますとは言えないです」


 人気の松岡孔明は8番手に置かれてしまったのが痛かった。


 「行けるかなと思ったけど行けなかった。前を見すぎましたね」


 

12R

選手の写真です。
佐藤友和選手

 後ろ攻めから動いた阿竹智史が赤板ホームで誘導後位に入る。3番手に下げた鈴木裕は後続が続いてないと見るや打鐘前に切って坂本周輝を受ける。そこをすかさず川村晃司がまくり上げると、坂本マークの佐藤友和(写真)が筒井裕哉を飛ばして川村にスイッチ。直線で鋭く抜け出した。


 「前が頑張ってくれたんで。あっさり行かれたらあれだけど、ペースを合わせてくれたから(筒井を飛ばす)タイミングが取れた。今日は前のおかげですね。状態もいいと思う」


 8番手に置かれた阿竹智史だったが、3コーナーから内に切り込むと2着に突っ込んだ。


 「脚が一杯だった。ホームで気持ちは8番(筒井)にスイッチだったけどしんどくて…。2コーナーから先に外に行くのもしんどいと思ったし、今日は(堤洋に)ごめんしかない。後ろが強くてよかったです」


 内に切り込んだ阿竹を追わなかった堤洋だが、空いたコースを鋭く伸びて3着に強襲した。


 「アタ(阿竹)について行こうかと思ったけど、東もおるし、締まってバック踏むのもなと思った。待ってから空いたコースをと思ったら空いたので。顔見せで重たかったからヤバいと思ったけど伸びましたね」


 阿竹に内のコースを先取りされてしまった東龍之介は悔しそうにレースを振り返る。


 「そこですね。チャンスはあったのに。鈴木さん(外で)どうかな?と思ったけど、シビアな判断も必要だった。ダメですね。脚は余裕があったし、スカスカするぐらい軽かった。今日でアタリがついてくれれば」


 

6R

選手の写真です。
松尾淳選手

 打鐘で橋本智昭が先行態勢に入るが、出てから流したところを一気に不破将登がカマして主導権を握る。これで番手絶好になった松尾淳(写真)が直線鋭く抜け出した。


 「中を割られんければ前で決まると思った。(自分も不破も)もうちょい2次予選を走り慣れてればペースで行けたのに。(不破の)気持ちを感じたな」


 2センター、5番手から仕掛けた岡崎智哉が2着に食い込んだ。


 「動けるスピードじゃなかった。それでも行かなあかんけど見てしまった。申し訳ないし、反省しかない。あのペースでキツいんじゃ(状態は)よくないのかな?」


 橋本の仕掛けに乗った佐藤康紀が直線中を割って3着に。


 「橋本が積極的に行ってくれた。不破も気合いが入ってたので、けっこう思ったとおりの展開になりましたね。僕はいつもどおり。今日は前のおかげです」

7R

選手の写真です。
鈴木竜士選手

 長尾拳太の上昇に合わせて動いた鈴木竜士(写真)は中団を確保。打鐘から内をすくってきた川村晃司の動きにも動じることなく、2コーナー、外併走からまくって、2月小田原GIII以来となる勝ち星を挙げた。


 「川村さんがすくってきたのは気づいたがその位置で勝負するしかなかったので。本当はバック取る動きがしたかったし、後ろに付いてくれた人のためにもと2コーナーから仕掛けた。先行して3着でもいいくらいのつもりだったが、久々の1着なのでそれもいいですね」


 番手の石川裕二が鈴木のまくりにきっちりと続いた。


 「竜士に好きに走ってもらいました。川村さんが内にきたのでしのがないとと思い締め込んだ。(鈴木に)離れる気はしなかったけど抜ける気もしなかった」


 長尾の逃げに乗った小林信晴は鈴木ライン3番手で離れ気味だった吉田勇人をさばいて3着に食い込んだ。


 「長尾君が頑張ってくれた。作戦は中団の予定だったけど頑張りすぎちゃいましたね。何とか残そうと思ったけど、(鈴木に)外を踏まれて僕の技量では止められなかった。番手だったから3着入れた感じだし、前と後ろに感謝です」

8R

選手の写真です。
北村信明選手

 坂本周輝の動きに続いた取鳥雄吾が打鐘から飛び出して主導権を握る。4番手が坂本、松岡孔明で併走になり、巻き返してきた山口智弘も不発に。これで番手絶好になった北村信明(写真)が粘る取鳥をゴール寸前でとらえた。


 「取鳥君が走る前から主導権を取ると言ってくれていたけど、自分が勝てるように走ってくれればいいと言っておきました。それでもしっかりと逃げてくれて恵まれましたね。志村さんが3番手に付いてくれたのも大きかったです。ギリギリまで僕も前をかばって、ワンツーを決められて最高の結果です」


 取鳥雄吾は果敢に主導権を握ってレースを支配した。


 「仕掛けを待っていたら誰か飛んでいって自分に不利になると思ったし、打鐘で出切れればチャンスはあると思いました。3番手に志村さんが付いてくれたのも大きかったです。逃げてギリギリ差されてはいるけど、感触はよかったです」


 単騎の志村太賀は終始中四国ラインを追って3着に流れ込んだ。


 「位置取りは少し迷ったけど、一番強いラインはそこ(中四国勢)だと思ったので付いていきました。思ったような展開になったし、勝ち上がれたのは大きいです」

9R

選手の写真です。
ボス選手

 久米康平の上昇に藤田勝也は続いたが坂本健太郎は続かず。これで5番手になったボス(写真)は打鐘から一気にスパート。番手の東龍之介は何とか食い下がったが、3番手以降は大きく離れたまま追いつかず。そのままボスが押し切った。


 「最後の(1周)22秒間をしっかり踏み切ろう。向かい風もあったから、そこを計算しながら。5番(久米)がフルで駆けないと思ったから行けました。打鐘から4コーナーを一番重要視してて、そこがうまくいかないとレースでも結果が出てこない。後ろに一人しかいないのもわかってました」


 踏み出しに口が空いた東龍之介だったがホームで追いつくと、ゴール前では鋭くボスに詰め寄った。


 「前回の川崎でブフリについて、その免疫があるのか。打鐘から4コーナーでは行くと言ってたし。(ボスは出てから)流すと思ったら踏んで行ったので焦りました。追いついてからは回せたし、最後も差し込めた。自信になりますね」


 第2先行の形で前の2車を追った久米康平が3着に粘った。


 「思ったより早くに巻き返して来たんで。僕も(追いかけながら)かかり切ってたので今日のほうが昨日よりキツかった。バックで追いつくかなと思ったけど気のせいでした(苦笑)」

10R

選手の写真です。
ドミトリエフ選手

 八谷誠賢が動いたうえを箱田優樹が打鐘で切ると、そこを一気に川口聖二が叩いて主導権を握る。7番手になったドミトリエフ(写真)はホーム過ぎからの巻き返し。一気に前団を飲み込んだ。


 「最初に(川口に)行かれたし、後ろから早めに追いかけていこうと思いました。彼(川口)が前にいるのが分かったので、できるだけ早めに行こうと思ったが、ここまで早く前に出れるとは思わなかったです。今日ぐらいの風なら問題ないし、状態も初日よりよくなっています」


 ドミトリエフの踏み出しに齊藤竜也が離れ、2着には逃げた川口聖二が粘った。


 「日本人同士なら前に出させてくれると思いました。バックで(ドミトリエフが)来てないと思ったんだけど、気が付いたら一瞬で横にいました。4コーナーで出られてからもずっと踏んでいました」


 3番手から外を踏んだ箱田優樹が山口泰生をとらえて3着に入線した。


 「3番手を取れたし、そこは作戦どおりです。ただ聖二もカカっていて、その上を(ドミトリエフが)行ってるからすごかったです。自分は行く余裕がなかったし、1車抜くので精いっぱいでした」

11R

選手の写真です。
パーキンス選手

 先行態勢に入った島川将貴を打鐘過ぎ2センターから堀内俊介が強引に叩く。7番手のパーキンス(写真)は堀内が出切った上を鮮やかにまくって連勝。今日も10秒台のラップを叩き出した。


 「他の2つのラインがアタックしてきたけど今日の僕には敵わない。いい調子です。明日も楽しみにしています。気温も湿度も気にならない。ブリスベンも40度ぐらいいくこともあるから。(気温が高いと)練習やローラーしてるうちに体が温まって来るので気にならないです」


 番手の浦川尊明は離れ、堀内の逃げに乗った鈴木裕が2着に入った。


 「2センターで行かないと外国人に来られるし、(堀内は)一番いいタイミングで正解だった。パーキンスは止まらないし、振って迎え入れて2、3着で勝ち上がるのも作戦どおり。堀内はかかってたし、ありがたかった」


 一次予選5着から繰り上がりで勝ち上がった堀内俊介は攻めのレースでツキを生かした。


 「(あそこで叩くのは)鈴木さんともそういう話があったし、行っちゃおうと思った。パーキンスはすごい勢いで飛んでくるから、4コーナーから全力で。それで3着に残れたんでよかった。初日も気を引き締めて走ったつもりだけど、準決勝もまた集中して走りたい」

12R

選手の写真です。
高橋和也選手

 後ろ攻めから動いた高橋和也が中団の鈴木庸之にフタをすると、2番手の阿竹智史が打鐘で一度前に出る。そのまま阿竹が主導権を握ると、3番手に入って立て直した高橋和也(写真)が1センターまくりでシリーズ連勝を飾った。


 「打鐘で叩ければよかったけど、阿竹さんもペースを上げたのであの位置になった。駆けだしてからも踏み切れてるし、引き続き好調ですね」


 ホームから巻き返した伊勢崎彰大は高橋に合わせて出られると森川大輔をキメて番手にスイッチ。2着に流れ込んだ。


 「先手、先手で行こうと思ったけど、(佐藤)友和も同じだろうから、カマすラインについて行こうと思ってた。ノブ(鈴木)が行かなかったんで自分で。高橋と踏みあったら負けちゃうなと思ったので番手に。抜きたかったけど、前もペースまくりだったから無理でした」


 伊勢崎の仕掛けを追った鈴木庸之が3着に。


 「打鐘過ぎでしゃくるにしゃくれないし、伊勢崎さんが行ったんで付いて行ってまくろうと思ったけど、やめちゃったんで。(3番手に)入って4コーナー勝負と思った。(道中)バック踏んだりで脚使ってたかもしれないけど軽かった。でも、1着が遠いですね」


 阿竹智史は「前に友和もいたし、あれ以上待ったらと思ってとりあえず先に出た。先行するつもりはなかったけど、誰も来なかったんで腹をくくりました」と予定外の先行策に出たが、高橋のまくりに屈して7着に敗れた。

10R

選手の写真です。
佐藤友和選手
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ボス選手

 後ろ攻めの取鳥雄吾の動きを制して5番手から箱田優樹が動くと、森川大輔にもけん制された取鳥は5番手に。8番手から打鐘で仕掛けたボスに対し、箱田は全開に踏んで抵抗。一度5番手に入ったボスがホームから巻き返すと、箱田マークの佐藤友和(写真)がこれをブロック。そのまま番手から踏み込んで、後続を振り切った。


 「箱田が強かったです。落ち着いていましたね。タレていたらあの対応はできなかったです。昨日はセッティングを失敗したので、今日は戻しながらアレンジした感じです」


 佐藤にけん制されたボス(写真)だったが、佐藤に続く形で2着に入線した。


 「佐藤さんが待っていて、彼のアクションが分からなかった。佐藤さんに行かれてしまったので、追い抜くことしか考えてなかったです。1、2コーナーのことはあまり覚えてないけど、脚を消耗しているときに(佐藤に)行かれてしまったのでキツかったです。今日はスピードアップのタイミングがズレてましたね」


 2センターで森川大輔が落車。これを避けて前に踏んだ小林信晴がGIII初優出を決めた。


 「森川君を何とかアシストできればと思った。(GIIIで)初めての決勝に乗れて嬉しいです。昨日、島野(浩司)さんにアドバイスを聞いてセッティングを変えた。練習の仕方を変えたのもよかったのかも」


 鈴木裕はボスを追走できずに決勝進出を逃した。


 「(打鐘の)3コーナーで(ボスが)行っててくれれば(ラインで)決まったと思うけど、時間差のある踏み方をされてめっちゃキツかったです。道中バックも踏んでいたしキツかったです。競輪は難しいですね」

11R

選手の写真です。
佐藤康紀選手
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ドミトリエフ選手

 逃げる川口聖二を打鐘過ぎ2センターからドミトリエフが一気に叩く。打鐘前にはドミトリエフに口が空いた佐藤康紀(写真)だったが、追いつき続くとゴール前で逆転した。


 「今日は前を取って引いての単純なレースと思ったんで落車がなさそう。プロテクターも全部外した。あれでも気をつかって行ってくれてるんでしょう。出切るまでもペースみたいな感じだったし、出てからは流してコーナーで踏んで、上手いですね。あれなら後ろも見なくて大丈夫なんで」


 連勝は止まったドミトリエフ(写真)だが力強い走りできっちりと決勝に駒を進めた。


 「明日を見すえての走り。悪くはないと思う。勝ちたかったけど、今日は(距離が)長かったからパワーが落ちた。今日の結果を元に修正します」


 4コーナーから空いた内を突いた東龍之介が3着に突っ込んだ。


 「今日は前を取る作戦はなかったんで。(堀内俊介が)ホームですかさず行ってくれたけどビリビリして、あそこ反省ですね。しっかり付いて行ってフォローできれば。でも、とりあえず決勝に上がれたんでよかった。昨日、ボスの後ろに付けたのは自信になった。脚的にはいいのかなと思ったので」


 8番手からまくり上げた鈴木竜士だったが惜しくも届かず4着まで。


 「組み立てミス。まさかあんな風になるとは思わなかった。あの並びじゃドミトリエフの先行になる。早めに動いてみたけど、あれなら前受けでもよかったですね」

12R

選手の写真です。
パーキンス選手
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高橋和也選手

 先行態勢に入った久米康平を打鐘過ぎ4コーナーから仕掛けた鈴木庸之が一気に叩く。そこを1コーナーからパーキンスがまくって行くが合わせて高橋和也も仕掛けて2コーナーから雁行状態に。併走のまま4コーナーで鈴木を飲み込むと、直線でパーキンス(写真)が力勝負を制した。


 「今回来てる日本人の選手はすごいいいレースをしている。それを証明する1日だったね。(高橋とタイミングが)一緒になったけど、最後まで諦めることはしない。そこで迷ってしまったら負けだから。高橋が最後は流してたって言ってる? 勝ったとは思ったけど、流したつもりはない」


 敗れたとはいえ高橋和也(写真)は最後までパーキンスを苦しめた。


 「いいタイミングで行けたし、展開が向いたなと思ったけど。(鈴木が)行かなくても2コーナー目がけて、イチかバチか行ってた。勝ったかなと思ったんですけどね。感じはいいけど決勝は外国人3人なんで、どうなるかわからないですね」


 パーキンスの仕掛けに続いた伊勢崎彰大が3着で決勝戦最後の切符をゲットした。


 「相手は俺が離れるのを期待してるだろうし、離れるのは悔しい。そこだけでしたね。調子はいいと思う。(まくりの決着は)どっちかな?と思いながら、車券的には2着のほうがよかったけど。ゴール後にパーキンスに聞いたら、『100%(のダッシュ)』って言ってた。100%について行ければ問題ないね」


 打鐘過ぎ4コーナーから思い切った仕掛けに出た鈴木庸之。上がり11秒1なら十分なはずだが、「僕のキャパを超えてる」とレース後は呆然とするばかり。


 「パーキンスが引き切る前に無理やり出ればパーキンスは1車で来ると思ってた。だからあそこでフルスロットルで行きますんでと(後ろの2人に)言ってあった。3コーナーで後ろを見たらパーキンスの内にオレンジ(7番車の高橋)も見えて、これでも来るのかと思った。ダメだったっすね」


 


<最終日・9R KEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)>


 最終日、9Rには「KEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)」が行われる。今回が初来日となるバベクの初出走がここ。慣れない9車の競輪と違い、勝手知った国際ルールでの戦いなら他を圧倒しそうだ。


 「競輪学校で十分なトレーニングを積んできた。ベストを尽くせばいいレースができると思う。調子はいいほうだと思ってるし、(今後)1カ月、2カ月を経て望んでるものになっていけば。今回は世界選で銅メダルを取ったときのフレーム。(来日して)4週間たって初めてのレースでエキサイティングしてます」


 永井清史は今回が3度目のエボリューション参戦。昨年7月の小松島記念最終日に開催されたエボリューションでは根田空史らを破っている。


 「しっかり練習はしてきました。普段からカーボンフレームで練習してるし、セッティングどうこうもないですね。感じもいいと思います。外国人はいるけど、前回の根田と入れ替わった感じ。(1番車で)位置も取りやすいので、やっつけたいですね」


 点数最上位の存在は岡部芳幸だ。


 「前回(6月高知)終わって、(平FIIの)誘導に行って、その後3日間バンクで乗ってきた。高知が終わってからそんなに日程はなかったし、最近は数字がよくないですけど、状態は悪くないんで気にしてない。カーボンフレームは何回も乗ってるので問題ない。あまりこっちの感覚に慣れてもと思って、(セッティングの)調整程度で乗ってきました」


 普段は追い込みの林雄一は上手い位置取りで上位を狙いたい。


 「雨谷(一樹)から買ったカーボンフレームもあるけど、サイズが大きくてセッティングも出ないので福田(知也)君に借りて来ました。一昨年の地区プロでもこのフレームでケイリン3位に入ってる。直前もこれに乗ってきたけど、僕は普通のフレームに乗るのとタイムが変わらないですね。位置取りは長けてると思うけど、ヨコができないのが厳しいな」