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NARA KEIRIN

53#

検車場レポート

  • 2/15 Fri.  (前検日)
  • 2/16 Sat.  (1日目)
  • 2/17 Sun.  (2日目)
  • 2/18 Mon.  (3日目)

1R

選手の写真です。
川口聖二選手

 川口聖二(写真)は、11月玉野のVから調子良好。今回は急きょ追加を受けてやってきた。


 「追加の連絡は前検日の前日に受けました。まさかですよ。練習をキツめにやっていたところだったので、まだ張りがあります。前検日にマッサージして、それが取れたら。初日は2車だけど、自力でしっかりと」


 吉田昌司は前回の高松記念が一息だっただけに、今回こそはと気合を入れる。


 「(高松記念の初日と同様に)また1レースですか(笑)。高松が終わってからは、しっかり練習をしてきました。かなりキツくやって、辛い思いをしてきましたよ。今回は良い着を取りたいですね」


 

2R

 1月松阪記念で8121着と結果を出した坂本貴史だったが、続く全日本選抜では8396着と振るわなかった。


 「全日本は調子が良かったけど、ちょっとしたところですね。行くべきところで仕掛けるとか、そういうところができなかったです。ここまでは、(冬季移動先の)競輪学校に帰って、やることをやってきました。疲れも大丈夫だし、脚は悪くないので頑張りたい」


 近藤龍徳は1月松阪記念で準決勝に進出。前回の岸和田も優出と良い流れを保っている。


 「(今シリーズは)いけそうな気がします。何も変えていないし、練習の感じも(16年静岡)ダービーを優出した時と変わらないんですけどね。(岡本)総さんは強いので、あとはしっかり付いていくだけ」


 

3R

 田中晴基は12月防府の失格から成績が急降下。ここで流れを変えたいところ。


 「前から感触はよくなかったですね。(原因は)セッティングを試して、それが裏目に出ていました。でも、セッティングを良い時のに戻していったら、全日本選抜で良くなりそうなきっかけをつかめましたね」


 得点最上位の田中が一息だけに、前回の2月松山122着の栗山俊介にもチャンス十分だ。


 「前回は(S級初Vの)夢をみましたけど、初日もしっかり走れたし、決勝もワンツーが決まった。調子も良くなってきているので、地元記念で頑張りたい。ここまでは中3日。疲れがあるかわからないけど、前検日の前日も練習をしてきました。しっかり仕掛けたいです」


 

4R

選手の写真です。
中井太祐選手

 今年は波に乗れていない長島大介。それでも、調子には問題ないと話す。


 「脚は良いけど、レースが作れていないですね。練習の感触も良いんですけど、結果が付いてこない。33は久しぶりですね。去年の奈良記念も呼んでもらえたけど、インフルエンザで欠場してしまいました。後手を踏むとキツいので、行けるところで仕掛けたい」


 競走得点こそ劣る中井太祐(写真)だが、地の利を生かした走りで対抗する。


 「奈良なので、組み立てはしっかりとしたい。状態は良いと思うし、やることはやってきました。今はGIで勝てるように、長い距離を駆けるようにしています。今回は結果を出したい」


 

5R

 池田勇人は1月平でVを飾るなど、今年は良い流れ。3日目から補充で参戦した全日本選抜でも、最終日にまくって2着に入った。


 「補充で行った全日本は体調があまりよくなかったけど、最終日はタテを出せました。全日本を帰ってきてからも、練習をして。今回、体調は大丈夫です」


 牛山貴広は全日本選抜で約2カ月の長欠から復帰。まだ本調子とは言えないが、復活に向けて歩みを進めている。


 「全日本は1カ月練習ができて、脚は問題なかったけどレース勘が。要所、要所で体が動かなかったです。あとは展開もあってリカバリーできなかった。でも、脚の感じは悪くないし、前回より良いと思います」


 藤井昭吾は持ち味の積極策で勝ち上がりを狙う。


 「(ブロックセブンで出場した)高松記念が終わってから練習して感じが良かったです。初日も駆けやすそうなメンバーですね。ペースで駆けられたら勝ち上がれるかも」


 

6R

選手の写真です。
桑原大志選手

 桑原大志(写真)が得点最上位の存在。月森亮輔を目標に一次予選突破を狙う。


 「(状態は)厳しいには厳しいけど、復帰戦(競輪祭)ほどじゃないです。去年のS班のときから自分の中でのスイッチも変わっていない。あとは展開と自分の中での課題をクリアできたら。うちのS班(清水裕友)が苦しんでいるので、僕がもうちょっと踏ん張ります」


 その月森亮輔は1月宇都宮で落車の憂き目。しかし、怪我は軽傷で前回の大宮も2勝をマークした。


 「練習を街道メインにして、自転車に乗る時間を増やしたら成績が上がりました。落車の怪我は擦過傷とむち打ち。それも、もう良くなりました。ここが大事ですね。奈良は直線が短いし、後手を踏まないようにしたい。苦手意識もないです」


 

7R

選手の写真です。
伊藤勝太選手

 伊藤勝太(写真)は昨年の11月頃から成績が上昇。今年も1月静岡、2月伊東でそれぞれ決勝3着に入った。


 「腰痛がなくなってきてから、練習が人並みに出来るようになって良くなりました。でも、最近の成績はハコがあったりとか恵まれただけですよ。初日も相手の格は関係なく、前々に踏めるように。奈良だから脚を使ってでも中団にいたい」


 今シリーズが記念初参戦となる今野大輔。変わらぬ積極的な走りで存在をアピールするか。


 「S級に上がってから、いまいち調子が出ないですね。自分の展開を作れていない。スピードをもらって仕掛ける競走が得意なんですけど、まずはその展開にもっていけるように。積極的に動かないと、良い位置も取れない。初めての記念だけど、いつも通りの走りをしたいです」


 

8R

選手の写真です。
堀内俊介選手

 堀内俊介(写真)は前回の高知を無傷で優出など、復調してきた。


 「500バンクは得意じゃないイメージがあったけど、思ったより走れましたね。セッティングを換えていたのが合わなくて、昨年末くらいから元に戻しました。今はレースを作れているし、少しずつ上向いてきています。奈良を走るのは2回目。33なので後方に置かれないように」


 昨年の秋からキメ脚冴える内藤秀久が、堀内を後位からサポートする。


 「全日本選抜は調子は悪くなかったけど、紙一重の中で走っているし、しょうがない。それは課題として受け入れて。今回は気持ちを新たに走りたいです。流れが落ちてしまったので、払拭するためにもね」


 

9R

 中井俊亮は直前の2月松山を制覇。追加参戦ながら、ムード良好で地元記念を迎えた。


 「松山が終わって追加の連絡をもらいました。今年は2月のあっ旋が出る前から、ここを目標にやっていて。呼ばれなくて寂しい気持ちでしたけど、走りたいと思っていたし嬉しいです。状態も結果的に良いですね。地元記念は準決で負けているので、決勝に乗って貢献できるように」


 三谷政史は奈良に移籍して迎える初の地元記念。負傷欠場した弟・竜生の分まで奮闘を誓った。


 「奈良記念自体を正規配分で走るのが初めてです。状態は仕上がっていると思います。竜生の分までと言うと、多すぎる。竜生が出ていたら獲るか獲らないかだろうし、竜生の半分くらいは頑張りたい(笑)。いつか、3兄弟で奈良記念を走りたいですね」


 

10R

 不調が続く原田研太朗だったが、今年初戦の1月小松島を制覇。全日本選抜も優出こそ逃したが、初日に逃げて別線を完封するなど22着で準決勝に進出した。


 「本調子とは言えないけど、ちょっと乗ってきました。全日本選抜でも体が動いたし、前々にいこうと思って。展開もありますけど、今の状態なら積極的に走った方が良い。今回はセッティングを気にせず、体の調子を上げる事だけに専念します。今は太田(竜馬)君が良いレースをしているし、小倉(竜二)さんも全日本選抜で決勝に乗って徳島が盛り上がっている。でも、自分はそのメンバーに入れていない。ちょっとずつ上向いてきたので、(今後)GIの決勝に乗りたいですね」


 矢野昌彦は1月大宮で3228着と、今年最初に走った記念を優出した。


 「状態は良くなっています。兆しは11月の高松(336着)からありました。シューズのサンの位置に違和感があったんですけど、それが解決して戻りだしました。何で力が入らないんだろうと思っていたんですけど、ようやくこれだなと思えましたね。奈良の33は特殊で巻き返しもきかないし、その辺も考慮して組み立てたい」


 

11R

選手の写真です。
南潤選手

 南潤(写真)は全日本選抜の初日を先行で突破。さらに、3日目には近藤隆司らから逃げ切りと存在をアピールした。


 「全日本を走って手応えがありました。セッティングもある程度いじって、自転車に乗って感触が良かったです。さらに脚を付けます。脚があれば、どんな展開でも勝てる。後手を踏んでも、なんとかなるくらいの脚力が欲しいです。初日もラインで決まるように」


 競走得点を110点オーバーと、高いレベルで安定している村田雅一。前回の全日本選抜でも連係した南に信頼を寄せてこう続ける。


 「前回、南君と連係して引きずり回されました。付いてみて、調子が上がっていると思ったし、今までとは違う感じがありましたね。信頼して任せます。ここまでは中3日だったので、休んで練習して休んでですね」


 

12R

選手の写真です。
新山響平選手

 1月松阪記念の決勝では、自ら動いて完全Vを達成した村上博幸。今シリーズの初日も目標不在だが、再び動いて白星スタートを目論む。


 「松阪は決勝を良かったと言ってもらえるんですけど、そこにウエイトを置いていない。自分は追い込みで勝負しているので、その動きが良くて決勝に行けて、結果的に優勝ができました。いろんな動きに対してやってきたし、タテ脚の練習もしている。この年でできることは限られるけど、練習でやってきたことをレースで出したいです」


 新山響平(写真)は全日本選抜を9733着と一息。初日の組み立てを反省しながら、今シリーズでの立て直しを誓った。


 「全日本選抜は、初日で流れが変わってしまいました。(仕掛けが遅くなってしまって)もう、ああいうレースはしないようにします。今回は4日間、先行して頑張りたい。ここまでも競輪学校で練習して、うまく回せたりできました。今回はチャンスだと思うので、久しぶりに記念を獲りにいきたいです」


 佐藤慎太郎は全日本選抜であわやの準V。賞金を上乗せし、年末のグランプリ出場に向けて好発進を決めた。


 「(全日本選抜の決勝は中川)誠一郎がタレなくて、吉澤(純平)君が抜きに行くタイミングが狂った。落ち着いて抜きに行ってくれていたら、自分のコースができたと思う。みんな俺の優勝は期待してなかったでしょ。でも、これでグランプリにいけそうです(笑)。(中3日で)疲れはないけど、練習はできなかったです」


 

1R

 オープニングレースは川口聖二が逃げ切った。打鐘の2センターで吉田昌司を叩いた川口は、3番手以下を突き放してゴールを目指す。最後は北野武史の追撃も振り切った。


 「緩んだところを叩こうと思っていたら、吉田君が流していたのでいいのかなと。1レースでめちゃくちゃ緊張しました。追加を前検日の前日の午前10時半に受けて、48時間後に走ってますからね(笑)。セッティングを換えたんですけど、もうちょっと欲しい。ダッシュは悪くないけど、北野さんに迫られたし。ただ、疲れはないです」


 北野武史がきっちり続き、中部でワンツー決着。


 「あとは差すだけと思ったけど。強いし、直線は短いし。川口君は流石だね。元のフレームに戻したんですけど、疲れ、遠征、朝一のレース、この3つが原因なのか重かった。お客さんにも差せよと言われたけど、俺も差したかったですよ」


 

2R

選手の写真です。
竹内智彦選手

 上昇した桑原亮を阻んで、赤板手前から坂本貴史が突っ張ってレースを支配。中団のもつれをしり目に風を切った坂本を、番手の竹内智彦(写真)がわずかに交わした。


 「(坂本の)突っ張った時のスピードが良くて少し焦りました。展開が展開だったので楽ですよね。岡本(総)君が内にいるのも見えていたし、近藤(龍徳)君が突っ込んでくるのだけを注意していた。二次予選Aに上がれたのは大きいです」


 坂本貴史は内容の濃い走りで、別線を完封した。


 「(別線が来るのが)遅かったら、突っ張るのもありだなと思っていた。1番(岡本)を出させると厳しいので、突っ張れば中団より前の位置は取れると。出てからは落ち着いて走れた。ただ、あの展開なら逃げ切らないとダメ。そこですね。調子は良いので修正したい」


 

3R

選手の写真です。
篠原龍馬選手

 赤板前に出た篠原龍馬(写真)だったが、山口貴弘に押さえられてしまう。それでも、3番手からすぐに巻き返し、打鐘から先行策。力強く風を切ると、そのまま押し切った。


 「緩めたら叩かれてしまって。でも、三ツ石(康洋)さんの(けん制の)おかげで巻き返そうと思いました。山口さんに突っ張られかけたので、叩く勢いでもつところまでと。押さえて引いて仕掛けたし、最後は脚が残っていなかったです。でも、前々に攻められて久しぶりに初日で良いレースができました」


 山口後位に降りた三ツ石康洋は、篠原と呼吸が合わずに連結を外してしまう。しかし、1センターから田中晴基の仕掛けを合わせるように追い上げて2着に入った。


 「山口さんのダッシュが良かったし、(篠原)龍馬を入れようと思っていたんですけどね。入れて、まくり勝負と。(田中を合わせたのは)偶然の産物です。龍馬もヘコヘコだったけど、僕も一緒くらいヘコヘコでした」


 

4R

 赤板で山本直の抵抗もあったが、中井太祐が出る。しかしながら、長島大介が絶好のタイミングで踏み込んで、打鐘で主導権を奪う。地元の中井は、最終ホームでも後方の内に包まれて万事休す。軽快に駆ける長島の番手の河野通孝は、別線との間合いをとって盤石の態勢。長島とのワンツーで白星を挙げた。


 「恵まれましたよ。自分は何もしていないですからね。長島が良いペースで行ってくれて、内田(英介)さんも内を締めてくれていてありがたかった。山本君がへばりついていたんで、いつ来てもと思って準備はしていた。この制度(新概定)で初の記念で緊張したけど、ホッとしました。練習で感じが良くて、自信を持ってこられたのが良かった」


 ラインの3車を上位独占に導いた長島大介は、自らも2着に踏ん張って汗をぬぐう。


 「河野さんは相性が良くて、行けば何とかしてくれると思った。末脚は若干キツかったけど、流れの中で行けたし、ラインで決まる仕掛けができて良かったです。これで脚の感じが悪いわけではないとわかりました」


 

5R

 赤塚悠人を叩いた藤井昭吾が、打鐘の2センターで主導権を奪う。5番手にいた池田勇人も、最終ホーム手前から早めのロングまくり。だが、逃げる藤井との車間を空けた島野浩司が池田を止める。藤井が二の足で後続を振り切った。


 「たまに奈良バンクに入って練習をさせてもらうこともあるので、その成果が出たんですかね。初手も池田さんの後ろからが1番組み立てやすいし、別線に脚を使わせてから仕掛けたかった。落ち着いて駆けられたけど、青板周回からペースが上がってキツかったですね」


 池田の余力を見極めた牛山貴広は、中近両者の中を割って2着に突っ込んだ。


 「(最終)ホームで池田君が仕掛けてくれたけど、藤井君も距離が短かったし、脚を溜めてからこられた。何度も泳がされましたしね。脚よりもレース勘が大きい。ヨコにも動けている」


 

6R

選手の写真です。
月森亮輔選手

 赤板過ぎから、重倉高史と高橋築が主導権を争って脚力を消耗。この様子を見ていた月森亮輔は、打鐘手前から踏み込んで主導権を奪う。最後は番手の桑原大志がチャンスをモノにした。


 「嬉しい。本当に嬉しい。月森が頑張ってくれたし、自分は抜いただけで何もしていないです。もし不発なら、思い切って外を踏もうと思っていました。それでダメならしかたないって。でも、ジャン前で仕掛けてくれたので、大丈夫だなと思いました。(1月)防府の初日に松浦(悠士)君を抜いたことが、今となっては自信になった。松浦君は、そのあと特別競輪(全日本選抜)の決勝に乗ったからね」


 月森亮輔(写真)が2着。勝負どころを逃さずに、二次予選Aへ勝ち上がりを決めた。


 「(前半のレースで逃げが決まっていて)先行もありだなと。状況を見て、詰まったので仕掛けました。めっちゃキツかったですね。でも、最後まで踏み切れた感じがあったし、道中は楽でした」


 

7R

 赤板過ぎに先頭に立った吉川誠が緩めたところで、今野大輔が襲い掛かる。吉川もペースを上げるが、今野が叩き切って最終ホームで筒井敦史まで出切る。伊藤勝太は中団で絡んで、3番手に入った吉川もいっぱい。中四国コンビのゴール勝負は、逃げ切りで今野に軍配が上がった。


 「S級初勝利は嬉しいですね。この1着で調子が戻れば。精神的には良いと思う。でも、まだまだ悩んでいる。脚が足りていないし、仕掛けるタイミングもうまくないので勉強中です。奈良はナンジュン(南潤)に一泡吹かせたことがあるので、相性は良いと思います」


 絶好の展開も筒井敦史は、1輪差の2着。


 「今回からセッティングを換えてきて、余裕はあるけど伸びがないですね。ちょっとダメです。今野が強いのか、自分がダメなのかわからないけど、修正が必要」


 

8R

選手の写真です。
小笹隼人選手

 堀内俊介が赤板過ぎで先頭に立つ。合わせて踏んだ小笹隼人(写真)は堀内に上を行かれるも、中団併走から仕掛けて打鐘の3コーナーで主導権を奪取。白上翔の援護を受けて、力強く逃げ切り。


 「ほぼ作戦通りですけど、組み立ては失敗ですね。堀内さんにフタをして山崎(将幸)さんが切ったところを叩いて主導権と思ったら先に切られてしまった。叩いてからは、軽く回していたら堀内さんと合っていましたね。(村上)博幸さんにも良い感じで乗れていると言われたし、この1着は自信になる」


 最終ホームからスパートした堀内俊介は白上翔のブロックを受けながも、外併走を耐えて2着。レース後は反省に終始した。


 「ブロックで止まってしまいました。でも、その前に出させちゃダメですね。小笹君が、もっと後ろにいると思っていたら、良い勢いで来られて。出られちゃったので、ホームで無理矢理に行ったけど、良い感じでブロックをもらってしまいました。いつも以上に頑張ろうと思って走ったのに、こういうレース内容になってしまって、内藤(秀久)さんに申し訳ないです。2日目以降は、反省を生かしたい」


 

9R

選手の写真です。
三谷政史選手

 前受けの片寄雄己が、赤板で押さえに来た小玉拓真を突っ張って踏み合いに。これで絶好の展開となった中井俊亮は、赤板の1センターから踏み上げて勝負あり。別線を突き放して駆けると、最後は三谷政史(写真)が差し切った。


 「後ろを見たら(4番手以下が)離れていたけど、八谷(誠賢)さんは自力があって強いから、どのタイミングで来るかなと。中井君が強いのはわかっているし、抜けたらラッキーくらいの気持ちでした。奈良に移籍して、今回が(地元で)2戦目。ここが地元になって初の1着です。(負傷欠場した三谷)竜生の代わりにはなれないけど、近づけるように。竜生の分まで走れたらSS班なのでね(笑)。でも、盛り上げたい気持ちはあります」


 「緊張しました」と話すのは、ラインを上位独占に導いた中井俊亮


 「八谷さんが中団から突っ張ってきたら、自分たちに嫌な展開になるなと。小玉さんも(切るのが)遅くて、どうするのかなと思っていました。出切ってからは自分のペースで、結果2着。状態は(良い意味で)変わらずです」


 

10R

選手の写真です。
原田研太朗選手

 赤板から駆けた矢野昌彦に対し、5番手の日当泰之が最終ホームの手前から反撃。7番手で様子を見ていた原田研太朗(写真)は、北日本勢を追いかけるように1センターからまくり上げる。抜群のスピードで前団をとらえると、後続を5車身千切って圧勝した。


 「ラインで決めたかったですけど…。状態は一時期に比べて自分らしさが出てきたと思う。スピードの乗りも悪くなかった。前半のレースは逃げが決まっていたけど、気温が下がってきたし、まくりも決まると思った。奈良はS級初優勝のバンクで、調子が悪かった時にも優勝したりしている。その頃とは戦法が違うけど、違う自分でまた結果を出せて嬉しい」


 日当が矢野をとらえると、渡部幸訓は切り替えてきた大澤雄大と併走に。それでも、3コーナーから前に踏んで2着。


 「ハラケン(原田研太朗)にいかれたのはわかったけど、1車だったから(日当に)追っかけてもらっても良かったかも。日当に申し訳ないことをしたし、そういう判断がダメ。前に踏める余裕はありました」


 

11R

 蒔田英彦、堀内昇の順で出る。その上を押さえた南潤は、巻き返してきた蒔田を赤板から突っ張って気迫の先行策。そのまま軽快に風を切って逃走劇を完遂した。


 「長かったですね。初日はいつも長い距離を踏んでしまうことが多い。蒔田さんが中団になると面倒になるので、態勢が整う前に仕掛けようと。蒔田さんが1人で来たのはわかっていたけど、出させるとそれはそれでキツくなるので合わせました。少しずつ良くなっているけど、これが例えば原田(研太朗)さん相手ならまくられていると思う。その辺は修正しないと」


 村田雅一は突っ張った南と車間が空くも、蒔田に降りられることなく再度ドッキング。最後はゴール前で迫ったが、交わせずの2着。


 「油断ではなかったけど、あそこでいくのかと思って車間が空いてしまった。前は取らされるだろうし、力勝負すればいいんじゃないのって思っていました。4番(堀内)が切ってくれたのも大きかったね。あれで行きやすくなりました」


 

12R

選手の写真です。
村上博幸選手

 新山響平が先に出た高橋和也を赤板で叩くも、山崎芳仁が連係を外して裸逃げに。番手にハマった高橋は追い上げてきた山崎を阻んで好位をキープ。初手から中部勢を追走した単騎の村上博幸(写真)は、最終2コーナーからアタックする。番手まくりを放った高橋を直線入り口でとらえて1着。


 「33ですから、後手を踏むとキツいかなと。とりあえず、前々に踏むことを考えていました。1人だし試したいこともあったので。初手の並びが想定外で、そこからまくりも考えましたね。混戦になってくれたら、GIでもそこそこ戦えるけど、今の競輪では、その混戦にあまりならない。初日から脚を使いました。二次予選は、そこ(本来の番手戦)でどういう風にやってきたことが感覚として出すかが大事になる」


 井上昌己が村上の仕掛けを追う形で2着に入る。


 「呼吸がキツかったですね。ホームで行けなくて、結局、(村上)博幸任せになってしまった。二次予選もすごいメンバーですね」


 井上マークの小倉竜二が3着に流れ込んだ。


 「重たかったですね。呼吸も苦しかった。付いては行けたけど、前の井上君もしんどそうでしたね。1着を狙うなら内でした。疲れなのか33が自分のイメージと違うのか、コンディションは全日本(選抜)の方がいいかも」


 

6R

選手の写真です。
田中晴基選手

 山本直が赤板過ぎに田中晴基(写真)を押さえる。その上を柴田祐也が叩いて打鐘から先行策に出た。すぐさま巻き返した田中は山本に阻まれると、後位にスイッチ。ホームで仕掛けた山本を追ってから、最終2コーナーでま くり上げて勝利した。


 「赤板でやりあってくれたらと思っていたんですけどね。(山本に切り替えたのは)たまたまです。山本君に付けられそうな雰囲気があったので。その後は余裕がありました。初日の状態ならいけてないですね。セッティングもいじって、体を使うイメージも変えました。良くなっています」


 石毛克幸が、田中に続いて2着を確保した。


 「6番(柴田祐也)のやる気が伝わってきて、行く気だなと思いましたね。田中君がうまく山本君の後ろに入ってくれました。ただ、休めるところもなかったし、ずっと併走みたいな感じでキツかったです」


 

7R

選手の写真です。
國村洋選手

 赤板の前に出た八谷誠賢が、吉田昌司の反撃を突っ張って気迫の先行策を見せる。それぞれ単騎の白上翔、冨岡健一がインを進出すると、3番手で外併走となった國村洋(写真)は2センターからまくり追い込んで白星を奪取した。


 「西田(大志)が1センターで上ばかり気にしていたので、僕は内を締めていた。3コーナーくらいで緩みが出たので、ここで行かせて貰わないと。どうしても勝ち上がりが2着っていうのがあるので。とにかく勝ち上がりたいなと思って。(1月)防府の落車で指を9針縫ったけど、練習はできていたし、調子は維持している」


 2着は國村に続いた野本翔太と、逃げた八谷誠賢で同着。初日の着順で勝った野本が準決に勝ち上がった。


 「九州勢と前の國村さんのおかげです。正直、バックはアンコになってサンドイッチ状態でどうなっているか、わからなかった。とにかく追っただけなので前のおかげです」


 

8R

選手の写真です。
大澤雄大選手

 赤板で踏み込んだ吉田茂生が、先に出た吉川誠を打鐘で叩いて主導権。別線を突き放してゴールを目指す。が、6番手の池田勇人が最終ホームから仕掛けて襲い掛かる。これを近藤龍徳が2センターでブロックすると、池田が落車。大澤雄大(写真)は、すぐさま内に斬り込んで逃げる吉田を交わした。


 「全部(池田)勇人のおかげ。それだけに(池田が落車して)残念。一緒の練習グループなので、2人で準決に行きたかったですね。初日が凄く重たかったので、ペダリングを少し変えたらかなり感触が良くなった。準決は勇人の分まで頑張りたいです」


 逃げた吉田茂生が2着に粘った。


 「どういう展開でも仕掛けようと。出切れると思ってからはペースで踏みました。後はタツ(近藤龍徳)が援護してくれるのを信じて。中途半端なことはせず、しっかりと力を出し切れたし、最後まで踏めている。記念の準決は初めてです」


 

9R

選手の写真です。
原田研太朗選手

 原田研太朗(写真)が別線を力でねじ伏せた。正攻法に構えた原田は高橋和也に赤板前で押さえられて打鐘で8番手。それでも、態勢を整えて3コーナーから巻き返すと、主導権を握った藤井昭吾ら前団を一気に飲み込んだ。


 「本当は(藤井ラインに)付いていかないとダメですね。藤井君は初日も逃げているし、どこまで掛かるかわからない。詰まったので行きました。ちょっと後輪がハネてしまって、もっと滑らかに踏んでいけたら楽でしたね。(本調子までは)全然まだですよ。ただ、前回、前々回と逃げも見せているし、自分の仕掛けはワンテンポ早くなっています」


 小倉竜二が、きっちりと続いて徳島ワンツー決着。


 「原田君が(藤井に)並んだ時に流したので。牛山(貴広)の横になって、ちょっとでも空けたら飛ばされるし、バックを入れたりしてキツかった。良く付いていったよ」


 

10R

選手の写真です。
井上昌己選手

 赤板前に長島大介が切ると、すかさず南潤が巻き返す。しかし、三谷政史が離れて長島が番手にハマる展開に。後方に置かれた今野大輔だったが、最終ホームから反撃を開始。中団のもつれを横目に、2センターで南に並ぶ。その後ろから井上昌己(写真)が差し脚を伸ばした。


 「今野君は仕上がっているね。良いスピードだったよ。でも、早くに動いて、8番手になるっていうのは最悪の展開。その後も脚は溜まっていそうなのに、なかなか行く素振りもなかったからね。自分は楽に付いていけているし、余裕があります」


 坂本貴史は三谷に掬われて外に浮いてしまう。山崎芳仁は坂本の余力を冷静に見極めると、2センターから大外を回して2着に食い込んだ。


 「三谷が離れて俺のところにカンナ削りできた。それで入られてしまいましたね。俺のせいで入られているし、(坂本)貴史が踏んでいるうちはサラ脚で我慢していた。冷静に見れていたし、脚に余裕はありました」


 

11R

選手の写真です。
桑原大志選手

 切った月森亮輔を小笹隼人が青板バックで押さえて出る。別線に警戒されていた新山響平だったが、赤板から一気に巻き返すと、打鐘で主導権を握った。叩かれて3番手の小笹は最終3コーナーから仕掛けるが、車は伸びない。北日本ワンツーが決まるかに思われたが、1センターで近畿勢に切り替えた桑原大志(写真)が、直線で外のコースを強襲して白星を手にした。


 「自分でもびっくりです。月森君が仕掛けるのをやめて、一瞬どうするか悩んだけど、待っていると川口(聖二)君が来てしまうし。後ろに三ツ石(康洋)君もいるので、タテへ踏ませてもらった。駆けている人が駆けている人なので。小笹君のところまでいって、倒れ込む勢いでいこうかなと思ったら伸びた。自分でもやったって感じですね」


 軽快に風を切った新山響平は桑原にこそ屈したが、2着に粘った。


 「競走自体は良かったと思う。前に出てからは自分のペースで駆けていった感じ。良いところでいけたかなと思う。でも、最後はスカスカしている感じがしますね」


 

12R

選手の写真です。
伊藤勝太選手

 赤板前に押さえて出た中井俊亮に対し、すぐさま篠原龍馬が8番手から巻き返す。激しい踏み合いは最終ホーム過ぎで中井に軍配が上がるが、今度は伊藤勝太(写真)が反撃を開始。村上博幸のけん制も凌ぐと、中井を3コーナーでとらえて金星を挙げた。


 「中井君が先行すると思っていたので、中団を取るか。それか篠原さんを使って、ジャンガマシか中井君に被る前にホームで行こうと思っていました。中井君が初手で中団だったし、すんなり持つ距離で駆けられたら厳しいので早く踏むような展開にしたくて。でも、(赤板で)踏み遅れたのは誤算でしたね。2センターで仕掛けたかったけど、ワンテンポ待ってホームから。村上さんにビビりながら行きました。(白星は)自分でもびっくりですよ。腰痛が出てから、練習内容も自転車も換えて。そこから、腰を中心に良くなってきました」


 2着を確保した竹内智彦も驚きを隠せない。


 「いつ切り替えようかなって考えていたくらい半信半疑でした(笑)。それで、少し口が空いちゃいましたね。(村上)博幸の横を通過するときに構えていて。3着までに入れたらと思っていたんですけど、グインと伸びて行った。準決でもう一丁頑張りたい」


 伊藤を止められなかった村上博幸は返す刀で前に踏むが、後続に飲み込まれて6着。今年から変更されたGIIIの新概定により、辛くも準決勝に進出した。


 「(中井)俊亮君が、どこまで掛かるのかが把握できなかったです。あのスピードで来られてしまうとね。あの展開で脚を余らせて使えないまま終わってしまった。脚負けとかではないです」

10R

選手の写真です。
原田研太朗選手
選手の写真です。
小倉竜二選手

 和田健太郎が出た上を、吉田茂生が赤板で押さえる。中部勢を追ってから5番手に降りた伊藤勝太だったが、打鐘から踏み込んで吉田を強引に叩いた。しかし、原田研太朗(写真)が福島勢を目掛けて打鐘の2センターからスパート。伊藤をバックで捕らえて無傷優出を果たした。


 「久島(尚樹)君まで付いてくれてありがたかったですね。自分の走りをしようと思っていました。早めに仕掛けないと3人で決まらないと思ったので、あのタイミングで。流れじゃなかったので、踏み出しがしんどかったです。(記念で)3連勝の勝ち上がりは初めて」


 小倉竜二(写真)が続いて、二次予選と同様に徳島ワンツー決着となった。


 「(原田が)ジャンで行くと思ったけど、1回落ち着いてから行ったね。でも、二次予選の方が強かった感じかな。1回スピードを殺していたから。自分は行くか行かないかのタイミングに付いていけているし、自分の状態も良いと思います」


 伊藤がまくられると、佐藤慎太郎は徳島の3番手に切り替えて3着に流れ込み。


 「(伊藤)勝太は強かったね。私生活で何か良いことでもあったんじゃないかっていうくらいの感じの良さ。カマす勇気は、なかなかないからね。状態は日に日に(上向き)ですよ」


 

11R

選手の写真です。
新山響平選手
選手の写真です。
長島大介選手

 今野大輔に押さえられて3番手の堀内俊介が、赤板の1センターから踏み込んで打鐘で主導権。前受けから8番手となった新山響平(写真)は最終ホームで長島大介に先まくりを打たれる苦しい展開に。それでも、2コーナーから大外を進むと、直線半ばで前団をまくり切った。


 「打鐘過ぎに詰まって仕掛けようと思ったら、長島さんが行ったので。それを見て詰まったところで仕掛けようと思った。何度かバックを踏んだり、前とタイミングが合ってしまったけど、仕掛けたところは前が止まっていたので長島さんを目掛けて行きました。2日目より状態は良いですね。軽くはなかったけど、良い感じの踏み応えでした」


 5番手の長島大介(写真)は、最終ホームでスパート。最後は新山に屈して2着も、強気な走りで優出を決めた。


 「しっかり仕掛けられました。新山君だけを見ていて、彼がきたら無理矢理仕掛けるしかなかった。練習の感じは良かったけど、脚があの程度なので、ラインを連れ込めなかった」


 新山と車間が空いた山崎芳仁だったが、ドッキングに成功して3着。


 「進んでいない感じがして、打鐘で内に差し込んでヤバかったですね。先踏みし過ぎましたね。2コーナーで追いついてバックを踏んで、4コーナーでもバックを踏んだ」


 

12R

選手の写真です。
村上博幸選手
選手の写真です。
村田雅一選手

 後ろ攻めの小笹隼人は別線に警戒されながらも、一気に踏み込んで赤板過ぎに主導権を握る。先に中団から動いた井上昌己を突っ張った前受けの坂本貴史は、近畿勢を受けて中団を確保。打鐘、最終ホームと一本棒で通過する。村上博幸(写真)はフカして駆ける小笹の番手から、2コーナーで番手まくりを敢行。力強く押し切ってファンの1番人気に応えた。


 「本当にラインの小笹と後ろの村田(雅一)のおかげ。二次予選のこともあったから、見てから踏んだら遅いかなと。ドキドキしました。(三谷)竜生がいないから、1人でも(近畿が)決勝に乗らないとかっこつかないと思って。小笹は練習仲間で成長を感じたし、村田も心強かったです」


 近畿3番手を固めた村田雅一(写真)が、村上の仕掛けにピタリと続いて2着。ワンツーが決まり、「ホッとしました」と胸をなで下ろした。


 「小笹の気持ちが嬉しかったです。内を差しているときもあって、そこで小笹君が仕掛けていたら千切れていました。(小笹の仕掛けで)坂本君が脚を使った状態になったので、そのあと(坂本)の仕掛けが遅くなってよかった。人気にもなっていたし、緊張しました」


 坂本マークの竹内智彦は、直線で村上と村田の間に進路をとって3着に入った。


 「坂本が脚を使って、あの位置を取ってくれた。(逃げた小笹は)まくりに行けそうな掛かりだったけど、(坂本は)大事に行き過ぎたのかな。あそこ(最終2センター)までいったら、外じゃなくて中を割るしかない。奈良は去年の記念でも決勝に乗っているし、相性が良いですね」


 


 


6R S級ブロックセブン


 


 山岸佳太は2月地元の取手で川村晃司ら相手に逃げ切りV。続く松山の準決でも、ロングまくりで別線を一蹴と気配良好だ。


 「取手は展開とバンクコンディションです。松山は決勝がちょっと。(終始、蓋をされて)ああいう風になったら取りきらないといけないですね。力勝負で勝てるのが1番良いですけど、勉強です。ただ、(成績が)安定しているし、少しずつ(状態は)良くなってきています。33バンクも好きです。仕掛けのポイントもわかっているし、自力選手に有利。自分のレースをして優勝できるように」


 三谷将太は全日本選抜では今一息。大事な地元戦で気合いを入れ直す。


 「(全日本選抜の前に支部で合宿に行った)石垣島で落車してしまって。それから首が回らなくて、よくなかったです。ここまでも調整しかしていない。ちょっと例年の気合いの入り方と違うので、ここを走って気持ちを入れ直したい。今開催は地元勢もピリッとしていないし、頑張りますよ」


 海老根恵太は全日本選抜の初日に山中秀将のまくりを差すなど準決勝に進出。三谷が山岸の番手を主張したことで、自ら動く事を選択した。


 「今回は自分でやります。(目標が)南関なら譲れないですけど、ブロックセブンだし、こだわる必要はないかなと。状態は徐々に良い感じになってきています。奈良のイメージも悪くないですね。ただ、こういう(7車立ての)戦いだから、どうなるかわからないですね」