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決勝戦レポート

三谷竜生(奈良・101期)

地元記念を初制覇

 最後は近畿3車でゴール前勝負。三谷竜生にとって、まさに最高の形での地元記念制覇だったに違いない。ファンも、大歓声と鳴りやまぬ拍手で地元エースを称えた。
 「本当に良かったです。永井(清史)さんは調子が良いし、早坂(秀悟)さんもダッシュがある。武田(豊樹)さんも強い。緊張はしましたけど、その中で冷静に走れました。初手の並びはああなると思って。一回自分で動かしてからと思っていたので、それができました。後方になったけど、しっかり仕掛けられましたね」
 タイトルホルダーとして地元に凱旋。前検日には「地元記念をしっかり勝つという気持ちで来ました」と並々ならぬ覚悟で今シリーズに臨んだ。日々、重圧と戦いながらも、着実に目標へ前進して栄光をつかんだ。
 「(ここまでに)石垣島にいって、乗り込み中心にやってきました。今の時代に反しているかもしれないですけどね。ここに向けてやってきたし、シリーズを通しても、目標に向かって走れていたと思います。優勝できて嬉しいです」
今月は高松、当所を制して2度の記念制覇。歯車がかみ合ってきた。「今後もGIやグランプリに向けて頑張っていきたい」と、さらに高みを目指す。

 三谷将太は、三谷竜を交わせず準V。それでも、地元記念での兄弟ワンツーに笑みがこぼれた。
 「本当に竜生と稲垣さんのおかげで2着に入る事ができました。ゴールしてからも、(近畿3人での)ウイニングランができて本当に嬉しかった。これが今後できるかわからないので。この後も気持ちを切らさずに頑張ります」

 稲垣裕之が3着。近畿ラインの3番手で、精神的支柱を担ったことだろう。
 「三谷兄弟が凄く気合が入っていて。特に将太が普段と違ったし、そういうのも見ながらレースをする事ができました。最後は全力で抜きにいったんですけどね。(3番手を回るか)いろいろ葛藤があったけど、竜生が結果を残してくれて間違ってなかったですね。今後は脚力を付けて、存在感を出していきたい」

 武田豊樹は打鐘の4コーナーから仕掛けるも、近畿勢に上をいかれてしまった。
 「いけなかったね。自分にまくり脚があれば、(近畿勢を)引き出すことにはならないので。ただ脚がなかった。練習します」

 早坂秀悟は持ち味の先行勝負に出たが、結果はシンガリ負け。
 「一回前に出て考えようと思いました。武田さんと三谷(竜)が合わせてきてくれる展開なら面白かったけど、武田さんが早く来たので。結局、近畿のまくり頃になってしまいました。他の人も見てるので、中途半端なレースは見せられないです」

 永井清史は3番手を確保するも、内に包まれて見せ場をメイクできず。
 「(前に出てから流してしまい)あれでは(早坂が)飛んできてしまいますよね。(早坂を)突っ張るか、どうするか難しかったです。33なので、なかなか早い仕掛けになってキツいですね」

  • 優勝者の写真です
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レース経過

号砲で早坂秀悟が飛び出し、周回は早坂-竹内智彦-三谷竜生-三谷将太-稲垣裕之-武田豊樹-河野通孝-永井清史-香川雄介の並び。
青板ホームから武田が動き始めると、合わせて三谷竜もアクションを起こす。早坂はサッと車を下げ、正攻法に三谷竜が入ると、永井がバックから誘導員を下ろして先頭に。三谷竜を制して武田が3番手を確保する。下げた早坂は4コーナーから一気にカマして打鐘で永井を叩く。すかさず武田も巻き返したが、1センターで竹内にけん制されて不発に。武田の仕掛けに続いた三谷竜はあおりを受けながらも2コーナーの下りで再加速すると鮮やかに前団を飲み込んで地元記念初優勝。この動きにきっちりと続いた三谷将だったが逆転はならず。3着には稲垣が流れ込んで近畿勢で上位を独占した。

車番 選手名 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B
1 1 三谷 竜生 奈良 101期 SS 9.6 まくり
2 5 三谷 将太 奈良 92期 S1 1/2B 9.5 マーク
3 9 稲垣 裕之 京都 86期 S1 1W 9.5 マーク
4 4 河野 通孝 茨城 88期 S1 5B 10
5 3 武田 豊樹 茨城 88期 SS 3/4B 10.2
6 7 香川 雄介 香川 76期 S1 1/4W 10.1
7 6 竹内 智彦 宮城 84期 S1 2B 10.5
8 8 永井 清史 岐阜 88期 S1 3/4W 10.4
9 2 早坂 秀悟 宮城 90期 S1 3/4W 10.7 H B