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NAGOYA KEIRIN

42#

検車場レポート

  • 2/28 Wed.  (前検日)
  • 3/1 Thu.  (1日目)
  • 3/2 Fri.  (2日目)
  • 3/3 Sat.  (3日目)

1R

 高久保雄介は近況、実力を発揮できないレースが多い。特に初日の予選は大きな数字が並んでいる。


 「最近はレースの内容が悪いですね。それがそのまま結果に出てしまっている感じです。いろいろ試していたりしていたけど、いい方向に向かっていない。そこを修正して、いいレースができればもう少しマシになると思ってます。脚は悪くないので、今回は積極的に行きたいです。初日はクリアしたいですけど、まずは内容を重視して走ります」


 今期の競走得点を一番持っている掛水泰範だが、ここ数場所の成績はパッとしない。


 「正直、状態はあんまりよくないですね。前回の松山が終わってから追い込んだ練習はできなかったんですけど、ふつうにやってきました。直前はローラーばかりでバンクに乗れてないので、走ってみないと分からないですね。朝早いレースは大丈夫です。3分戦なので、自分の順番が来たらしっかり仕掛けたいですね」

2R

選手の写真です。
鈴木謙太郎選手

 鈴木謙太郎(写真)は予選クラスでは安定した戦いぶりだ。今年初の記念参戦で気持ちも入っている。


 「2場所前の小田原の最終日にシューズとかセッティングを換えて、車の出が急によくなりました。やっと頭と体が一致した感じになってます。結果が出てくると練習にも身が入る。今回は調子がいい。仕上がっていると思います。初日は中部がちょっと気になります。猪俣(康一)さんが番手ですからね。でも、相手が仮に二段駆けになっても、その上を行ける自信はありますよ」


 中川貴徳が踏み出しに集中して鈴木にしっかり食い下がる。


 「ここ2場所はちょっと悪かったですね。疲れが残っている感じだったので、しっかり取ってきました。鈴木君とはけっこう決まっている。強いんで、離れないようにまずはしっかり付いていきます」

3R

 吉本卓仁が機動力上位の存在だが、なかなか成績が上がってこない。


 「(2場所前の)小倉が悪くて、前回の岐阜もダメかと思ったんですけど、思ったよりも踏めました。着は悪かったんですけどね。今回は大丈夫だと思います。今は相手のことよりも、自分がしっかり力を出し切ることを考えてます。自信を持って仕掛けます」


 伊藤勝太は鋭いまくりを主武器に各地で善戦している。


 「最近はちょっとバタバタしていたんですけど、練習はしっかりしてました。名古屋に冬季移動してるんですよ。前回の松戸が終わってからも名古屋のバンクで練習しました。ちょっと腰痛が出たので、ケアしながらですね。走り慣れているバンクなんで頑張ります。後手を踏まないようにして自力でしっかり仕掛けます」

4R

選手の写真です。
小林則之選手

 小林則之(写真)は2月に入って気配が一変。6走連続で確定板に上がっている。


 「この成績は本当にタマタマですよ。変わらない練習をして、変わらない毎日を過ごしている。先行して、それなりのことはできているけど、ここまで成績がいいのは流れが向いているだけです。初日は車番が悪いですね。細切れなんで、どっかで自力を出すだけです」


 八谷誠賢は今シリーズから新シューズで挑む。それが吉と出るか凶と出るか。


 「練習はやりまくったわけじゃないけど、しっかりやってきました。疲れが残ってなければいいんですけどね。今回から新しいシューズでいきます。練習でアタリは出てないんですけど、本番でいいほうに出てくれると願ってます。名古屋は最近、かなり呼ばれている。ありがたいですね。自力でしっかり頑張ります」

5R

 1月高松から3場所連続で優出し、2月伊東ではS級初優勝を飾るなど調子を上げていた山本健也だが直前の松戸で落車。状態が気がかりだ。


 「12月は練習しかしてなかったんで、その成果ですかね。松戸の落車は自転車が壊れて走れなかっただけで怪我は大丈夫。練習で乗ったら問題なかったので、今回は新車を持ってきました。練習も落車明けにしてはまずまずできたと思います」


 鈴木裕は12月岐阜の落車から成績を落としている。


 「落車でヘルニアが出たんで、そこから練習できてなかった。でも、今回は15日空いたんで練習できました。腰も最近はいいんで、普通に練習できるようになってきた。今回はいいかもしれないですね」

6R

 年末から調子を戻している根本哲吏。前回の2月岐阜でも準決勝1着で決勝に勝ち上がった。


 「年末あたりから若干よくなってきた。去年、ちょうど1年前ぐらいに鎖骨骨折してからバランスが崩れてた。今は冬季移動で東京にいるんだけど、ケアのほうが時間が長いくらいでやったらバランスが戻ってきた。練習自体はあれですけど、レースでも余裕が出るときがある。バランスが戻って、体が連動してくれてるのかな」


 石丸寛之は前回の2月玉野でまくって2連対。ここでも一発あるか。


 「高松記念の二次予選で4着して、これじゃダメだと。あれで3着に入れんのじゃ先がないなと思ってセッティングを見直した。今のセッティングだと自力じゃキツいけど、踏み方を覚えれば距離は伸びると思う。初日も出番はあると思うんで頑張りたい」


 戸田洋平は前回の奈良記念で7818着。3日目は逃げる野口正の番手から1勝を挙げたが、課題の多いシリーズだった。


 「状態は悪くない。今は追い込みとしてやってて、チャンスが来たときにはそれなりに動けてるけど、厳しい展開になったときが…。もっとそういうところを詰めていければ。前回で課題が見えたと思ってるし、展開が悪いときでもしっかりやっていけるようにしたい」

7R

選手の写真です。
桜井雄太選手

 桜井雄太(写真)はS級としては初めて名古屋を走る。今期からS級に復帰して、1月小倉からは3場所連続で予選を1、2着で突破するなど状態も悪くなさそうだ。


 「名古屋記念は初めてです。(この成績は)特に変わったことはない。何ですかねえ? 自分なりにはやってるつもりだし、今までのS級にいたときとは違うと思う。足りなかったところを自分なりに少しずつ分析してるつもりです。今回もしっかり走って、初日は(田中)雅史さんと勝ち上がれるように」


 池田勇人は後輩の頑張りもあるが、2月は川崎で優勝、立川で準優勝と好成績を残した。


 「後輩が頑張ってくれてるんで、そのおかげですね。自分の状態も悪くないと思います。名古屋はS級初優勝もしたし、イメージはいい。でも明日からは気温も上がって高速バンクになりそう。相手の仕掛けも早くなると思うので、その辺にしっかり対応したい」


 田中誠は静岡記念で3度の確定板。「3日目は(坂本)健太郎さんのまくりを差せるとは思わなかった。あの日、全レースで僕のが一番時計でしたからね。1月からやってる練習がいい方向に出てる」と好調を口にしているだけに、ここも侮れない。

8R

選手の写真です。
久米康平選手

 ここまでの久米康平(写真)は2月小田原の追加も含めてタイトなスケジュールだった。ただ今回は中12日と日程が空いた。しっかり準備をしてシリーズを迎えられた。


 「最近の調子は僕のなかでは普通です。感じ的にいいなと思うことはあまりないですね。でも今回は間が空いたんで、新しい練習をしたりケアもしたり、久々にいい感じで乗れてるかな。あとは最近受けるレースも多いので、そこでちゃんと上手いことできたらなと思います」


 前反祐一郎が久米の番手回り。強気なコメントは出てこないが、しっかりと食い下がる。


 「調子? どうなんですかね。竹内(翼)とか佐伯(辰哉)とか周りが強くて練習の感じがいいのか悪いのか分からない。とにかく強いんで練習のイメージが悪いんで。それだけやったらレースで余裕が出るかといえば、そうでもないんですよねえ…」

9R

 1月があっせんしない処置だった野原雅也は2月全日本選抜から今年をスタートさせたが、全日本選抜は7479着、前回の静岡記念も68着で途中欠場と乗り切れない成績が続いている。


 「うーん…。最近よくないけど、しっかり頑張ります。練習の感じも何とも言えないですね。結果が出てないんで、それだけです。今回はしっかり頑張ります」


 前田拓也は前回、松戸の最終日に半年ぶりの勝ち星を挙げるなど調子良好だ。


 「全日本選抜の失格は仕方ないですね。前回は調子よかった。脚が軽くて、余裕もあった。今回もそれを維持してると思います。野原君は強いんで、しっかり付いて行って頑張りたいですね」

10R

選手の写真です。
吉田敏洋選手

 2月全日本選抜で落車している吉田敏洋(写真)は「もう少し時間が欲しかった」というのが本音だ。それでも地元記念に出場するからには4日間全力で戦い抜く。


 「気持ちだけ。それしか言いようがない。(落車で)腰を打って自転車に乗るまでに1週間かかった。骨が折れないかぎり走る僕が欠場(静岡記念)するぐらいだから。でも、治療も含めてやれることはやって、だんだんよくなってきたんで。あとは目の前のレースをひとつひとつクリアできれば」


 グランプリまで続いた落車禍からようやく抜け出したかに見えた諸橋愛も全日本選抜で落車してしまった。


 「影響がないわけじゃないけど、ないようには練習してきた。次の玉野記念まで持つようにしっかりやったんで、正直疲れてるかな。でも、その疲れが取れてれば、今開催から出ると思う。上積みはできてるかなと思うので、あとは疲れがなければですね」


 追加参戦の川村晃司は1月松阪でV発進を決めるなど、安定した成績を残している。


 「よくなってきてると思います。去年の7月から新しいフレームを試行錯誤しながら使ってたけど、前回から使ってなかった今までどおりのサイズのものに戻した。いい感じだったので、今回も使おうと思ってます。体も問題ないです。1月後半に鎖骨のプレートをのけたら体も楽になりました」

11R

選手の写真です。
平原康多選手

 ここは平原康多(写真)の自力戦。ここ3場所の決勝戦では番手回りがうまくいかず優勝を逃しているが、状態の不安はない。


 「最近は決勝で前を任せて上手くいかないことが続いている。リカバリーできてないので、そこは力不足かな。そこも含めて競輪の力なんで。自力なら自分の好きなタイミングで行けるけど、そこが難しいですね。まあ、相手もいることだから、しょうがないです。状態は悪いわけじゃないし、今回も一戦一戦頑張って。今回もメンバーがいいので、簡単に決勝に乗れるとは思ってない」


 村上義弘は全日本選抜を含めて今年は決勝2着が3回。あと一歩のところで優勝に手は届いていないが、さすがの安定感を見せている。


 「(状態が)治って落ちて、治って落ちての繰り返し。完ぺきではないけど、やることはやってます。四日市(全日本選抜の決勝)では(古性)優作の気持ちに応えられず悔しい思いがあったけど、静岡記念でワンツーが決められてよかった。今回勝って、次からの特別競輪につなげたい」


 年頭の松阪の落車から調子ひと息だった近藤龍徳は地元記念に向けて立ち直ったと胸を張る。


 「今回はいくよ。やるよ! 立て直したんで、ここでいくよ。高松記念でフレームを換えて、前回のGIも感覚は悪くなかった。しっかりやってきたし、それぐらい地元にかけて来ました」

12R

選手の写真です。
浅井康太選手

 浅井康太(写真)は静岡記念で2勝を挙げたが準決勝で敗退。地元のGIも含めて、ここ3場所結果を残せていない。


 「無理がたたって座骨(神経)痛が出たけど、静岡記念に行く前に治療したら一気によくなった。ここ2カ月は練習が不足していたので、その2カ月分を取り戻そうと思ってウィナーズカップ、ダービーに向けてしっかり練習はやってます。そのなかで見えてきた部分もあるので、これから練習量を増やしていきたい」


 地元記念で初日から好目標を得た山内卓也が浅井の仕掛けにきっちりと食い下がる。


 「調子は悪くない。しっかり練習はできたんで、あとは結果を出すだけって感じ。明日は風が強くて天気が悪そうですね。でも、どんな風でもいいようにはしてきました。やれるだけやります。頑張ります」


 桑原大志は前回の静岡記念二次予選で今年初勝利を挙げるなど、コツコツと立て直しを図っている。


 「ボチボチやっていくしかないですね。前回でちょっとだけ兆しが見えた気がする。ちょっとだけですよ。ずっと前を抜けてなかったんでね。後輩に1着取らせてもらって、気持ちがスッとしました」

1R

 赤板前で上昇した高久保雄介が掛水泰範にフタをして警戒しながら、打鐘前で先頭に躍り出る。そのままグングンペースを上げると、中団に中四国勢、後方の7番手が関東勢で最終バックは一本棒に。3コーナーから仕掛けた掛水は車が進まず、車間を空けて高久保を援護した鷲田佳史が抜け出した。


 「今日は高久保君が強風の中でも行ってくれたおかげ。前回の初日も元砂勇雪君が地元(奈良)記念にもかかわらず行ってくれている。近畿の機動型は強いし、本当に頼もしいですね。(競走が続いているが)気持ちで走っていますよ」


 國村洋は前を任せた掛水が不発の展開でも、直線で中のコースを伸びて2着に突っ込んだ。


 「掛水君には注文はなかったし、勝負どころで行ってもらえれば、ワンツーはあると思っていた。落ち着いたレース運びをしてくれた。失格が続いているけど、動けているからこそなので気にはしていません」


 打鐘から1周半を駆けた高久保雄介が3着に逃げ粘る。


 「内容を重視していきたかったのでよかったです。押さえ先行で長い距離を踏んだのは久しぶりですね。こっちの方がいいのかもしれません。朝イチのレースで勝ち上がれてホッとした。明日からも強い気持ちを持っていきたい」

2R

選手の写真です。
猪俣康一選手

 後ろ攻めの篠原龍馬は中団の谷口遼平にしばらくフタをして打鐘前から踏み上げる。すかさず反撃に出た谷口は篠原に合わされてしまうが、猪俣康一(写真)のアシストで中団に収まる。4番手で態勢を立て直した谷口は最終2コーナーからひとまくり。続いた猪俣が直線で鋭く差し切った。


 「篠原君に押さえられてマズイパターンかと思ったけど、それでも(谷口が)行ってくれたんで。それで中団が取れました。内容はどうかと思うけど、攻めの姿勢があっての結果ですね」


 中団からまくった谷口遼平は2着。猪俣と中部ワンツーの結果にも反省ばかり。


 「地元の2人に任されていたので、しっかり駆けて先行したかったんですけどね。叩けなかった。そこだけですね。中団に入れてもらってから余裕はそんなになかったんですけど、入れてもらったからには行かないとっていう気持ちでした」


 7番手となった人気の鈴木謙太郎は3着まで。


 「(谷口が)行くと思ってました。(中団に)入られてはダメですね。また前回(立川)の決勝と同じことをやってしまった。一番、最悪のパターンでした」


 

3R

選手の写真です。
吉本卓仁選手

 赤板ホームで前に出た吉本卓仁(写真)は伊藤勝太を受けて3番手。そこを打鐘過ぎ4コーナーから下岡優季が叩くが光岡義洋は離れてしまう。伊藤勝は車間を詰めて3コーナーから外に持ち出したが、その外を吉本が突き抜けた。


 「脚がパンパン。練習の疲れが取れてないですね。選手紹介でヤバいなと思いました。(離れた)光岡さんは見えてた。僕もそんなに技術がないんで、もらわないように避けて戻ったら、あんな感じで(中団を取り切れた)。もう少し早く行くこともできたけど、今日は展開に甘えた感じですね」


 2着の伊藤勝太は前々に動いたことが奏効した。


 「腰痛が出てダッシュがよくなかったんで、脚を使ってでも前々にと思ったのがよかった。吉本さんに行かれる前に行かないと思って行ったけど、完全に脚負けしましたね」


 伊藤勝マークの伊藤大志が3着に。


 「力が入っちゃいました。(前回の落車もあり)状態はよくないですね。まだ動きがぎこちないし、余裕もない。でも今日でアタリがついたので、また明日は違うと思う。勝ち上がれてよかったです」


 

4R

 青板過ぎから隊列の前後が入れ替わりレースは早くから動くが、最終的に八谷誠賢が打鐘で勢い良く出て主導権を握る。小林則之はこのラインを追う形から最終ホームでは4番手を確保するが、仕掛けられない。小野俊之が後続の動きを確認しながら、粘る八谷をゴール前で捕らえた。


 「恵まれましたね。はっちゃん(八谷)は前検日から調子がよさそうだったし、完璧なレースをしてくれた。最高ですね。後方の動きが4分の1周くらい早かったが、そこにも対応してくれた。僕は後ろの小林さんの動きを警戒しながら踏みました」


 長い距離を踏んだ八谷誠賢は自身も納得のレースで2着に粘る。


 「デビューしたばかりの新人みたいな競走だった。すごいキツかった。バックが追い風でしたね。われながらいい競走だったと思うし、動きがよかったですね」

5R

選手の写真です。
鈴木裕選手

 中団から先に動いて打鐘前に切った鈴木裕(写真)を大石崇晴が叩いて主導権を握る。4番手を確保した鈴木は最終2センターから外を踏み込み、先頭でゴールを駆け抜けた。


 「後ろが頼りになる先輩方だったので、信頼して走れました。(大石が)来るのが遅かったのがちょっと予想外でした。それで(大石の)踏む距離も短かったので、点数以上に強く感じました。2コーナーで仕掛けても止まっちゃうと思って行かなかった。でも、踏んでからの出はよかったです。今回は練習してきたので、かなりいいと思います」


 鈴木に懸命に続いた山本健也が2着に流れ込み、千葉ワンツー決着となった。


 「周回中から風がすごくて、みんなキツいだろうなって思ってました。人の後ろでも重く感じますね。落車後だったので緊張したけどよかったです。鈴木君が強かったし、あれは差せないです。今回は新車なんですが、感じはいいです。だんだんよくなりそうです」


 

6R

 山崎翼、酒井拳蔵が動いたうえを打鐘から根本哲吏が叩いて主導権を握る。これで番手絶好になった鈴木誠は酒井のまくりをブロックすると、ゴール寸前で根本をとらえた。


 「根本君がいいタイミングで行ってくれたし、かかっていたので僕はラインの仕事するだけでした。でもブロックが空振り気味だったので、焦りましたね。もうちょっとバシッと決められればよかったけど。今回は(配分が)詰まってて調整程度だけどいいと思う。1着取れてよかったです」


 2着には逃げた根本哲吏が粘った。


 「もうちょっと粘れればね。でも風がちょっとキツかったです。メンバー的にも駆けてナンボだったし、差されたけど悪くはない。あとはもうちょっと踏み切れればですね」


 鈴木のけん制を受けながらも外で耐えた酒井拳蔵は4着で二次予選進出を決めた。


 「前に出たときは突っ張って先行するつもりだったけど、根本さんの巻き返しが早くて4番手を取るような競走になってしまった。バックの詰まったところから出て行ったけど、鈴木さんのところを乗り越えられれば。脚に余裕がなかった」

7R

 打鐘で先頭に立った成松春樹を桜井雄太がすかさず叩いて主導権。桜井の仕掛けに口が空いた田中雅史は田中誠に弾かれ成松が番手にはまり込む。後方の7番手に置かれた池田勇人だったが、前団が踏み合う動きを見極めると、最終ホーム過ぎから仕掛けて抜群のスピードで一気にまくり切った。


 「昨日から体調が悪かったので、心配だった。ここまでに(脚の)貯金が残っていたので何とかなった。前が踏み合ってくれたし、タイミングだけは逃さないようにしていました。明日からは気合でやるだけ」


 兵藤一也がピタリと続いてワンツー決着。「池田君に付いていくことだけに集中していた。そこだけですよ。彼は大きいし付いていきやすいね。仕掛けどころもさすがに抜け目がないね」と池田を称えた。


 

8R

 後ろ攻めの長尾拳太が早めに動いて5番手の久米康平にフタをすると、3番手の佐藤一伸が打鐘前に切る。すかさず押さえて前に出た長尾を今度は久米が叩いて最終主導権。ラインの3番手で脚をためていた西岡拓朗が直線で外を鋭く伸び切った。


 「(久米が)いいペースで緩むところはなかったですね。余裕はあったし、後ろを何回か確認して、来てなかったので。今回は練習しすぎて疲れが心配だったんですけど、脚は問題ないです」


 番手絶好の前反祐一郎は2着の結果にも気落ちはない。


 「スピードがよかったので、誰も来れないだろうと思ってました。3番(長尾)が来れないのも分かりました。あとは(ライン)3人でどう決めるか。自分のやることはやった結果なので納得です」


 直線で粘りを欠いた久米康平は藤原誠と3着同着となった。


 「周回中から感じはよかったです。(長尾が)出させてくれる感じだったので、回しながら踏んでました。ギアを上げてる分、楽でした。バックを抜けていく感じもよかったです。あとはゴール前ですね。ちょっと力まずに上手いこと力を伝えられればよかったです」


 

9R

選手の写真です。
野原雅也選手

 前受けから下げた野原雅也(写真)は打鐘過ぎ4コーナーから一気にカマして後続を千切る。離れながら追いかける山本紳貴だったが、追いつくことはできず。野原がそのままリードを守って押し切った。


 「展開はよくなったかなと思った。山本さんも切ってくれたし。そこを付いて行くかどうか判断が微妙でしたね。もう少し仕掛けどころとかを考えながら2日目からは走りたい。久しぶりに1着が取れて安心した。(なかなか勝てず)ちょっとしんどかったんでね。でも予選を通過しただけなんで、2日目からもしっかり走りたい」


 山本マークの成田健児が2着に食い込んだ。


 「僕は運だけです。野原君のスピードがよかったし、見たら一人だったんで。山本君が追えれば、もう来れないなと思った。上手く決まってよかった」


 野原に追いつくことはできなかった山本紳貴だが、3着に踏みとどまって二次予選に勝ち上がった。


 「(打鐘前で野原が)引くならそこにいようかなと思ったけど、こだわってきたので。馬場も突っ張る感じじゃなかったから切って考えようと思った。でも(野原と)脚が違い過ぎましたね。車間が空いて、なかなか詰まっていかなくてキツかった」

10R

選手の写真です。
菅田壱道選手

 赤板過ぎに先頭に立った横山尚則を竹内雄作が打鐘で叩いて主導権。そこを最後方に置かれた単騎の川村晃司が出脚よく巻き返す。そのまま一気に前団を飲み込んだが、最終ホームから川村の仕掛けにスイッチした菅田壱道(写真)がその外をまくり切って激戦を制した。


 「前回落車の影響は間違いなくないですね。1本欠場して土台からつくり上げてきたので、脚は仕上がっている。川村さんはどこかでは仕掛けると思っていました。新シューズの感触もいいですね。大宮記念の決勝みたいなイメージで踏んでいけた。今は外を踏むことしか考えていないし優秀戦もしっかり仕掛ける」


 吉田敏洋は竹内がまくられる厳しい展開も最終バック過ぎに切り替えて直線で伸びて2着で優秀戦へ。


 「今日は(竹内)雄作が頑張ってくれたおかげ。自分はスイッチ、スイッチしていって脚は一杯一杯だった。競走の恐怖感は競走でしか払拭できない。2日目は優秀戦だし、準決勝も見すえたうえでしっかりと調整していきたい」


 菅田のまくりに続いた成清貴之だが直線で吉田に踏み負け3着に。


 「壱道が強かった。付いていて正解だったし、今はすごく魅力的な選手ですね。僕はいい時だったら(この展開でも)差してワンツーだったけど…」


 

11R

選手の写真です。
平原康多選手

 後ろ攻めから早めに動いた高橋和也が赤板過ぎに誘導員の後位に入る。打鐘前に仕掛けた平原康多(写真)を高橋が突っ張って出させない。近藤龍徳が踏み遅れて、平原が高橋の後位に収まると、山本伸一が後方7番手から一気に巻き返す。京都コンビの3番手は単騎の武田憲祐と高橋で併走状態になり、その後ろで態勢を整えた平原がバック前から豪快にまくって完勝した。


 「かなり踏まされて、その後に京都勢にいい勢いで行かれて、ピンチかなって。後ろを確認してから自分のタイミングで、とにかく力を出し切ろうと。最近は何度となく番手まくりに合わされていたけど、村上さんが出づらいタイミングで結果的に行けたのが勝因ですね。すごい苦しかった。タイミング1本です」


 平原を止められなかった村上義弘だが、芦澤大輔を外に振ってから追い込んで2着に入った。


 「(平原に)直線で来られたので。僕の判断ミスでちょっと踏み込むのが早かったけど、(山本)伸一が(3着に)残ってくれたのはよかった」


 タイミングよく主導権を奪った山本伸一が3着に踏ん張った。


 「前を取らされたけど、冷静に対処して行けました。後ろの状況は分からなかったんですが、平原に行かれた後も最後まで諦めずに踏めました。いい流れになってきているし、攻める姿勢を忘れずにいきたいですね」


 

12R

選手の写真です。
浅井康太選手

 新山響平が最終ホームから主導権。8番手からまくり上げた浅井康太(写真)は松浦悠士に合わされるが、冷静に3番手に付き直すと直線で鋭く突き抜けた。


 「前を見て見てになったんで、まくり追い込みになってしまった。優秀は僕が前で自力で。やっぱり自力で戻していかないとね」


 逃げた北日本ラインの3番手から鋭く伸びた小林大介が2着に突っ込んだ。


 「巻き返しが早くて、みんなさすがだなと思った。僕も上手くレースに乗れて、(松浦に)行かれてからも余裕はあった。本当は準決勝で平原の番手がよかったけど、1日早いのが僕らしいでしょ(笑)」


 山内卓也は惜しくも浅井とワンツーならず。それでも3着で2日目の優秀行きを決めた。


 「ちょうど松浦も仕掛けたところだったし、僕は1コーナーで康太を入れてからだったんでキツかった。久しぶりの地元記念で気合いが入りましたね。とりあえずよかった」

6R

選手の写真です。
武田憲祐選手

 初手で後ろから2番目に位置した小林則之は松川高大の上昇には続かず、松浦悠士が切ったうえを打鐘から叩いて主導権を握る。4番手を取った松浦は2センターからまくり追い込み、合わせて小林の番手から踏んだ武田憲祐(写真)が好展開を生かした。


 「ノリ(小林)さんすごいですね。打鐘から1回も緩まなかった。(松浦に)遅めに来られたんで自分も詰まっちゃって踏ませてもらった。それでもワンツースリーを決めるのが理想だし、自分の力不足です。そこは反省点ですね」


 2着の松浦悠士もバックで詰まったときに仕掛けられなかったことを反省する。


 「打鐘でバリ踏んだんでキツかったです。初日と違って自分で飛びついた分、脚も溜まってなかった。(詰まったけど)行けないぞと思って…。結果、詰まったので思い切り行けばよかった。レースは作ってるけど、あそこで行けば100点でしたね」


 南関3番手を回った成田健児が3着で準決勝進出を決めた。


 「南関の後輩はすごい。(小林は)3車だし先行するみたいに言ってたけど、1個目(松川の動き)を待った時点で先行だなと思った。連日、展開が向いてる? 俺はそうですよ。じゃなきゃいないですから、こんなところに」

7R

選手の写真です。
桑原大志選手

 伊藤勝太の上昇に合わせて踏んで中団を取った野原雅也は打鐘から伊藤勝を叩いて主導権を握る。最終ホームで4番手に入った阿竹智史が2センターから仕掛けて野原を飲み込むと、続いた桑原大志(写真)がゴール寸前でわずかに阿竹をとらえた。


 「阿竹君が頑張ってくれた。差せたのはたまたまですよ。S班のプレッシャーやファンの期待もあるけど、僕はどこのクラスでも責任を持って走ってきた気持ちは変わらない。大宮記念のときはひどかったけど、前回の静岡記念で古性優作君にセッティングをみてもらったら道中が楽だし、レースも見え始めていますね。周りの人に助けてもらいながらやっています」。


 4番手から鋭くまくった阿竹智史だったが桑原に差されてしまった。


 「位置取りだけはしっかりしようと思っていた。あの仕掛けで抜かれていたらダメですよね。半周も持たない。準決勝は2日目みたいなレースでは通用しないのでしっかり位置は取りたい」。


 野原の逃げを利した川村晃司が3着で準決勝進出を決めた。


 「野原君を残したい気持ちがあったけど、阿竹君がすごい勢いで、見えたときは合わせられなかった。今日は番手で難しいところもあったけど、状態は悪くないですよ」


 

8R

選手の写真です。
横山尚則選手

 打鐘で前に出た横山尚則(写真)を八谷誠賢が最終ホームで叩いて主導権を握る。3番手を確保した横山がバック前から力強くまくった。


 「すっきりしないですね。初日は打鐘でかなり踏み込んでいたのに行かれて3番手で何もできなかった。一歩目が悪くて、(二次予選も)出られてしまっている。(3番手で)脚はたまらなかったけど、後ろに付いてもらっているんで、詰まったところで踏んでいきました。苦しかったです。なんとか勝ち上がれたのはよかったです。サドル回りのセッティングをいじります」


 芦澤大輔が懸命に続いて2着に入り、茨城ワンツーが決まった。


 「横山のおかげです。横山が思っていたような展開になったと思うし、落ち着いて仕掛けてくれました。キツかったですね。今回から新車なんですが、付いてていっぱいになるようじゃ上では厳しい。(3日目から)元のものに戻します」


 和田健太郎が最終バック9番手から3着に突っ込んだ。


 「(鈴木裕が)無理やり行ってくれましたからね。余裕はあったんですが、スピードに乗せてもらって、山下(一輝)君も浮いてて、真空状態のところを行けました。自分1人の力では3(着)までに入れなかったです」

9R

選手の写真です。
和田真久留選手

 赤板ホームから動いた池田勇人は久米康平の上昇を受けて中団を確保するかに見えたが、叩いた久米が流したことで引けないと判断して番手に飛びつく。これで前団がゴチャつくと、そこを逃さず和田真久留(写真)が一気のカマシで押し切った。


 「仕掛けようと思ったタイミングで詰まったんで。初日が不完全燃焼だった分、何とかって気持ちで走りました。ラインで決まったかと思ったけど、諸橋さんが強かった。山本さんとは去年の奈良記念の準決勝で連係して決められなかった。今回はお互い決めたいって思いが強かったのでよかったです」


 山本健也は和田の踏み出しにきっちり続いて2着に流れ込んだ。


 「真久留君が強かった。僕は付いて行っただけ。やっぱ踏み出しはすごいですね。不意打ちじゃなかったので付いて行けた。後ろ(田中孝彦)もいるんで離れられないと思って必死でした。嬉しいけど、ワンツースリーまで決まらなかったのが…」


 最終ホームで池田とドッキングを図った諸橋愛だったが、そこを和田にカマされるとやむなく南関ラインにスイッチ。2センターから外を踏んで3着に突っ込んだ。


 「中団取りの作戦ですもん。(池田が粘って)えー!そこ?と思った。久米がペースを落として流れないから引くに引けなくなったんだろうね。切り替えるつもりはなかったけど、真久留が来ちゃったしバック踏めないと思った。バックからまくろうかと思ったけど、(前で田中と久米がからんでる)あれを見ちゃいましたね」

10R

選手の写真です。
高橋和也選手

 高久保雄介を山本紳貴が打鐘で強引に叩くと、そこを3コーナーから谷口遼平が一気にカマす。この動きに乗った新山響平が1コーナーから外に持ち出すと、合わせて高橋和也(写真)が番手まくり。谷口の頑張りに応えて見事に準決勝へと勝ち上がった。


 「前が踏み合っていた中で谷口君は落ち着いて行ってくれましたね。(最終)2コーナーでは新山君が来ていたので、早かったかもしれないと思いながら踏ませてもらった。何が何だかわからなかったが、最後まで踏み切れた。勝負は準決勝ですね」


 高橋和也の番手まくりにしっかりと続いた藤原誠が久々の記念準決勝に進出した。


 「谷口君も強かったし和也もよく出て行ってくれた。二人さまさまですね。僕は付いて行っただけだし上出来です。新山君が来ていたけど、自分が振ったらすぐ終わるだろうと思っていた」


 新山が合わされたと見るや冷静に藤原後位に入った菊地圭尚が3着に入線した。


 「周回中から花粉症の影響があった。新山君にはいつもお世話になっているし頑張ってくれてありがたい。ここ2日間は微妙だけど何とか勝ち上がれているのでしっかりとクールダウンをして準決勝に臨みたい」

11R

選手の写真です。
鷲田佳史選手

 3連単の配当が10万円オーバーという波乱の決着となった。レースは赤板で切った鈴木謙太郎を竹内雄作が押さえて先制。後続は1本棒で完全に中部勢のペースかと思われたが、6番手からまくった酒井拳蔵のスピードをもらった鷲田佳史(写真)が直線で中のコースを鮮やかに突き抜けた。


 「(酒井に)すべて任せてました。伸び伸び走ると強いですね。今まで付いた中では一番、強く感じました。4番手の(鈴木)謙太郎君のところを乗り越えられたので、僕もスピードをもらって内に入らせてもらいました。二次予選1着は初めてですね。ここ最近は二次予選が壁になっていたので、よかったです」


 4番手を確保した鈴木謙太郎は内に詰まって仕掛けられなかった。最終2センターで外に持ち出した兵藤一也が2着に強襲した。


 「ずっと内を見てたんですけどね。(鈴木)謙太郎がかぶってしまったんで。もう苦し紛れです。全然、必死でよく分からなかった。6(着)ぐらいには入ったかなって。いっぱいいっぱいでした」


 後方8番手から大外をまくり追い込んだ吉本卓仁が3着に入った。


 「チーンっていう音が聞こえました。全部、展開が早かったですね。もう1回叩けるチャンスはあったけど、迷っているうちに立ち遅れてしまった。自分だけ届く形で後ろには申しわけなかったです。弱かったです」


 

12R

選手の写真です。
村上義弘選手

 浅井康太も主導権を狙うが、山本伸一も打鐘から踏み上げて出させない。後ろのアシストで浅井は3番手に入ると、最終ホームからは平原康多が巻き返し。これに浅井が切り替えを狙ったが、浅井をさばいて平原にスイッチした村上義弘(写真)が直線で鋭く伸びた。


 「伸一は(下げるか突っ張るか)両面策だったんじゃないですか。車も出てましたね。今日は伸一が頑張ってくれたので。上手く流れを作ってくれました」


 2着には敗れたが平原康多も豪快なまくりでレースの見せ場を作った。


 「レースの展開がキツいのと、風がキツかった。最後はバタバタだったです。無理やり、前が落ち着く前に行こうと思ったけど、自分が落ち着いてなかったですね。いい練習になりました(苦笑)。これが松山(ウィナーズカップ)につながればいいと思う」


 3着の吉田敏洋は浅井の頑張りを称えた。


 「浅井が頑張って行く気持ちを見せてくれた。それは十分伝わりました。準決勝もまた浅井の背中を追いかけます。状態? うーん…というのが正直なところ。でも細かいこと言ってる場合じゃないんで気持ちで走ります」


 小林大介は外の菅田壱道が邪魔になり平原との連係を外してしまったが、外に内にと俊敏に立て直して4着に。


 「自分の経験値の問題ですね。でも感じは悪くない。前だったらもっと悪い着だったと思うので」


 

10R

選手の写真です。
村上義弘選手
選手の写真です。
高橋和也選手

 前受けの村上義弘(写真)は阿竹智史の上昇に対し、赤板ホームで車を下げる。打鐘で山本健也が前に出ると、すかさずそこを叩いて4コーナーから主導権。ホームからカマしてきた高橋和也との踏み合いを制してそのまま押し切り、決勝進出一番乗りを決めた。


 「良いレースができたと思う。展開も味方してくれた。(決勝は)どんなメンバーになるのかわからないけど、一生懸命に頑張るだけです」


 近畿ラインを追った菊地圭尚は最終2センターで武田憲祐、阿竹智史にはさまれアンコになりながらも、耐えてコースを突くと2着に突っ込んだ。


 「村上さんが先行しそうな気配がしていたので追っていった。内にも外にも(人が)いてタテよりもヨコでした。準決は一番(体の)状態がいい。タイミング次第ではタテへ踏むレースがしたかった。名古屋はいつも詰めが甘い場所なので、決勝は気を付けたい」


 最終ホームから村上と壮絶にモガき合った高橋和也(写真)は最後まで踏み切って3着で地元記念初優出を決めた。


 「自分だけのレースになってしまった。打鐘で前を見たら村上さんが先頭に立っていて。本当なら村上さんの走りを自分がしないといけなかった。ずっと踏みっぱなしでキツかった。山内さんに申し訳ないレースをしてしまった」

11R

選手の写真です。
松浦悠士選手
選手の写真です。
成清貴之選手

 人気を集めた関東SSコンビは平原康多が最後の直線で落車。諸橋愛が失格して、3連単の配当が70万円を超える大波乱の決着となった。レースは赤板で切った平原を山本伸一が打鐘前に押さえて先行策。早めの反撃に出た和田真久留を川村晃司が最終1センターで振ると、単騎の松浦悠士(写真)が空いたインコースを1車すくって山本の後位に入る。3コーナーからまくった松浦が後続の追撃を振り切った。


 「だいたいあんな感じで作戦どおりいけました。近畿に付いて行って、両にらみで(川村が)番手から出ていくならそのまま付いて、外に持っていくようなら内と思ってました。平原さんが後ろなら4コーナー勝負と思っていたんですが、後ろを確認したら成清(貴之)さんだったので、まくりに行きました。もつれたとはいえ、1着が取れているのでいいと思います」


 2位入線の諸橋は押上げにより失格。最終2コーナーで松浦の後位に切り替えた成清貴之(写真)が2着に繰り上がった。


 「(和田)真久留が頑張ってくれたおかげです。ただの恵まれですね。切り替えて誰の後ろかよく分からなかった。平原が来るなって思っていたら松浦が行ってくれたんで。最後は諸橋に割られてしまった。でも、自転車とシューズを元のものに戻して、いつもの110点ぐらいの脚には戻りました」


 果敢に逃げた山本伸一が繰り上がりの3着で決勝進出を決めた。


 「打鐘で出て、あとはもう全部、出させないつもりでした。ペースで駆けられたと思います。もうちょっと踏み上がってくれればよかったんですけどね。ちゃんと(川村)晃司さんと2人で3着までに入りたかったです」


 松浦にすくわれた川村晃司は立て直せなかった。


 「和田君がカマシに来たので、しっかり止めようと。松浦君が後ろにいるのは分かっていたけど、すくわれてしまった。僕がもっと俊敏にけん制できればいいんですけどね。松浦のところに追い上げようとしたんですが、出られてしまって厳しかったです」

12R

選手の写真です。
吉田敏洋選手
選手の写真です。
浅井康太選手

 中団の菅田壱道が先に切ったところを打鐘前から横山尚則が叩いて主導権。すかさず巻き返しに行った浅井康太は成田健児と接触して出足が鈍りヒヤリとさせられたが、上手く中団を確保すると2コーナーまくり。続いた吉田敏洋(写真)が直線で浅井をとらえた。


 「浅井が誰かと接触して、それですげえ減速したから内に差し込んで対処できなくて天を仰ぐ用意をしてた。(浅井が中団に入った)そのあとも『壱道、俺だよ』って心のなかでつぶやいてた。壱道も気をつかってくれたね、推測だけど。(高橋)和也が先に乗ってたんで一気に緊張しました」


 打鐘過ぎの接触でプランが狂った浅井康太(写真)だったが、冷静な判断で中団に追い上げると吉田とワンツーを決めた。


 「車体故障したかなと思った。でも、もう1回踏み直して追い上げて。判断自体はいいのかなと思います。吉田さんとも息ピッタリでしたね。打鐘から脚を使いながらゴールまで踏み切れてるかな。まだまだもっととは思うけど。『決勝は吉田さんに抜かれないように(笑)』と書いといてください」


 2センターから内に切り込んだ和田健太郎は3位入線も内側追い抜きで失格。和田後位から直線で中バンクを伸びた成田健児が繰り上がりで決勝進出を決めた。


 「後方になったけど和田君の調子がいいし、踏んでくれればチャンスはあるかなと。前はみんな脚を使って、僕は無風のとこを回れたので伸びた感じ。僕だけ脚を使ってなかったからね」


 


<最終日・9R S級ブロックセブン>


 最終日9RにはS級ブロックセブンが行われる。実力拮抗してどのラインにもチャンスがありそうなメンバー。鈴木庸之は気温の上昇にともない夏用のギアに戻して1着を狙う。


 「7車だし、タテ勝負がいいかなと思う。3日目の決まり手を見て(組み立ては)考えます。調子は普通。変わんない感じですね。気温も上がったんで夏用のギアに戻したりとか考えたい。ギア倍数は変わらないけど、前のギアを夏場は47枚とかにしてるんで、それでいければ」


 今年初戦の2月川崎、続く佐世保と振るわない小嶋敬二だが、ここまでは中9日空いた。上積みができているかが注目される。


 「1月休んで2月から走ったけど、こんなに走れないんだと思った。川崎のあとは雪がひどかったけど、最近はしっかり乗れてる。どこまで戻ってるかは分からないけどね。伊原(弘幸)君と雪かきラインで頑張ります」


 点数最上位の三宅伸は前回の2月伊東から中18日と十分な時間が空いた。


 「追加ぐらい欲しかったけどね。することもないから、しっかり練習はやれました。状態もいいです。12月、1月と落車が続いたけど、怪我がなくてよかった。(自力で動いていた)若い頃だったら7車立てはごっつあんだったけどね。津村君の番手で頑張ります」


 相手は強力だが津村洸次郎にとっては駆けやすいメンバー構成だ。


 「前回(2月奈良記念)は悪くなかった。でも、初めてのブロックセブン。久しぶりの7車だし、積極的に行けたら。僕が一番最近まで7車を走ってたとは言っても、だいぶ経っているので。隙とか甘いところを見せたらすぐ行かれるし、ツボどころを踏んで頑張りたいと思います」