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松山競輪

MATSUYAMA KEIRIN

75#

検車場レポート

  • 1/20 Wed.  (前検日)
  • 1/21 Thu.  (1日目)
  • 1/22 Fri.  (2日目)
  • 1/23 Sat.  (3日目)

1R

 オープニングレースの1番車は嘉永泰斗。昨年11月にS級初優勝を飾った舞台で2度目の記念開催に挑戦する。
 「練習はしっかりできました。記念は2回目。今回は準決勝には上がりたい。(同県、同期の)上田(尭弥)は決勝に乗ってるんで、そこは意識しますね。僕も早く追いついて、上で一緒に戦いたい。松山は優勝してるんでいいと思う。1Rは久々なんで、早起きかあって感じです」
 前回の1月別府では2日間、山崎賢人の仕掛けに離れてしまった大塚健一郎だが、最終日は松岡辰の逃げに乗って今年初勝利を挙げた。
 「前回の前にむちゃくちゃ駆け出しの練習をしたけど、それが偏ったトレーニングになってアダになってしまった。3日間を通してなら悪くなかったけど、賢人対策でナーバスになってましたね。あれだけ離れたらいいとは言えない。ちょっとずつ戻していくしかないけど、最終日はいい薬になった。また徐々にですね」

2R

 地元勢のトップバッターは外田心斗だ。S級初戦の1月久留米で746着とほろ苦いスタートとなったが悲観する様子はない。
 「(S級は)行くタイミングだけだと思う。スピードに対応できないとか、どうにもならないとかはなかった。あとは経験を積んでいけば戦えると思います。今回は地元勢が多いんで役に立ちたい。初めての記念を地元で呼んでもらえたんで、しっかり頑張ります。ここまでけっこう空いてたんで練習もできたし、調子は悪くないと思う。まずは初日勝ち上がれるように、S級初勝利を地元でしたいですね」
 徹底先行の原口昌平が外田の前に立ちはだかる。
 「(10月別府から60日の欠場があったが)腰痛が出たので大事を取って休んだけど、練習はしてました。前回(1月奈良)の初日は行くだけになってしまった。(先行しても)着に残らないといけないですね。初日も自力で頑張ります」

3R

選手の写真です。
吉田智哉選手
 吉田智哉(写真)も地元記念初参戦となるが、今回は10月別府の落車から3カ月欠場からの復帰戦となる。
 「左鎖骨の粉砕骨折にろっ骨6本と肺挫傷。左ひざもえぐれてて、50日ぐらいは何もできなかった。それから2週間リハビリして、本格的に練習したのは3週間前ぐらいから。状態は走ってみないと本当にわからないですね。できることは全部やってきたけど、めちゃくちゃ緊張してます。コロナの中止とかもあって去年、地元は3回全部走れなくて、松山を走るの自体が1年半ぶり。まあまあ緊張してます」
 山中秀将は松山でF1戦優勝の実績もあるし、3年前のウィナーズカップで2勝を挙げるなど当所との相性がいい。
 「練習も普段通りできたので大丈夫。ケアが不足してるかなって不安はあるけど、あとは走ってみてですね。相手どうこうというより、自分がしっかり仕掛けられたらチャンスはあると思う。松山のイメージは悪くないけど、風がなければと思います」

4R

選手の写真です。
門田凌選手
 地元記念初参戦だった昨年大会は初日の落車で途中欠場。門田凌(写真)のなかでは今年こその思いは強い。
 「前回(1月四日市)はすごく良かった。練習も最近のなかではしっかりできたし、準備は問題ないです。去年の後半はウィナーズの特選を狙ってレースが小さかったし、成績も安定しなかった。今期こそは1班を狙いたいし、点数が高い記念はチャンス。特にここは地元なんで頑張りたいですね」
 12月別府記念の落車から復帰後はピリッとしない林慶次郎だが、今回は変わり身が期待できそうだ。
 「まだ落車の影響がちょっとありますね。今回は新しいのが来たので、自転車を換えた。今までのは2年使ってたので、ちょっとへたってたところもあったので。それがもしかしたら(復帰後2場所の成績だったのかも)。今回は新車に期待したいと思う」

5R

選手の写真です。
山岸佳太選手
 山岸佳太(写真)は12月京王閣、高松と連続優出と成績が上向いている。
 「最近は吹っ切れてレースができてる。脚が上がったというよりは、気持ちの部分がだいぶ大きいですね。深く考えては無いけど、相手のレースを自分に当てはめて、それでおのずと良くなってる。欲を言えばもう少し成績を残したい部分はある。(今年初戦の静岡を欠場して)ちょっとレースが空いたので、レース勘が不安。(心配なのは)そこだけですね」
 地元の薦田将伍は前回1月奈良の最終日にS級初勝利を挙げた。
 「(初の地元記念で)気負いはないけど、力を出し切れればいいなと思う。(10月松山決勝での)落車もデカい。なかなか痛みがひかなくて大変だったので。まだダメだけど、状態はあんまり考えずに(練習は)やってる。とにかく力を出し切るだけです」

6R

選手の写真です。
雨谷一樹選手
 雨谷一樹(写真)は1月平で115着。優勝こそならなかったが、今年初戦でまずまずのスタートを切った。
 「期の初めなんで、追加とかも来たけど平に合わせてやってた。練習した成果がレースでも出たし、感じは良かったですね。ここまではしっかり休んで調整してきた。松山もイメージは悪くないし、もちろん1着を取るために何でもやります」
 小森貴大は1月奈良、別府と予選で敗れているが調子自体は悪くない。
 「徐々に上がってきてるし、そろそろ大当たりしたいですね。状態は問題ないんですけど。(11月)防府記念からバックが取れるようになったし、力を出し切れてる感覚はある。松山もチャレンジから5、6回走ってるし、相性のいいバンクだと思う」

7R

 1月別府は準決勝で7着大敗を喫した中井俊亮だが、シリーズ2連対の結果を見るかぎり調子に問題なさそう。
 「前回は準決勝で大敗したけど、調子自体は悪くない。練習もしたし、ここに向けて調整もできた。松山は優勝もあるし、個人的には走りやすいところですね」
 中井の番手を回る川村晃司は前回、1月奈良を途中欠場している点が気がかりだ。
 「前回は疲れもあったので、ここまでは軽めにやってきました。でも調子はイマイチかもしれないですね。中井君とは連係もあるし、前回の分もとり返せるように頑張りたい」

8R

 11月松山の優出から上向いている佐々木豪は年末の千葉記念in松戸のようなヒットを飛ばしたい。
 「(昨年の地元記念はブロックセブンに出場したが)今年は本当に呼んでもらえたんで頑張りたい。年末はボチボチいい感じだったし、松戸のあとに落ちかけたけど、そこから戻せたかな。(11月)松山のちょっと前からセッティングを変えて、それがすごくいいと思います。動きは良くなってると思う」
 番手を回る久米良は直近4カ月で9勝と差し脚好調だ。
 「前回(1月奈良)の最終日とかも周りに言われたけど、詰まって外伸びてるだけなので展開かな。運がいいだけですよ。去年(2月伊東の落車で)鎖骨折ってから練習を増やしたりしたのも成績が伸びてる要因かな。いい意味で欲も出てきました」

9R

選手の写真です。
取鳥雄吾選手
 取鳥雄吾(写真)はやや体が大きくなった印象。それが昨年の成績にも表れている。
 「ずっとやってきたことがちょっとずつ効果が出てきた。体脂肪は変わらないので、やってることが体に付いてきてるのかな。優勝した去年(3月)の松戸ぐらいから自転車が進みだした。年末と1月は動きが良くなかったけど、そこからずっと自転車が出てくれてる。今回は新車で来てるんで、レースを走ってみて。セッティングは岩津(裕介)さんから合格点をもらってるし、練習で乗った感じも良かったです」
 山本紳貴も昨年後半から1着が増えてきている。
 「最近はあまり逃げるレースがなかったけど、前回(大宮記念3日目)は逃げて(3着に)残れたし、着はここ最近良くなってる。(11月平から)和田健太郎さんのフレームを借りて、その自転車が大きいですね。自分が苦手な部分を補えてる感覚がある」

10R

 島川将貴は12月高松から3場所連続で優出するなど調子を戻している印象だ。
 「高松からフレームを昔のやつに戻した。でも調子自体はあまり良くないです。今は我慢の時期ですね。セッティングで気になるのはハンドル回りぐらい。まだちょっと違う感じがあるので、そこがかみ合ってくれればいいけど。練習はできてます」
 福島武士は今期は予選を連勝するなど1着が増えてきている。
 「前回は新車で不安があったけどね。まだセッティングが出てないけど、意外と進んだなって感じです。終わってから練習しててもう少しこうしたいなとかが出てきたので、そこを修正したい。島川君とは最近けっこう連係してる。高松で一緒に練習することもあるし、強いのは知ってるので離れないように」

11R

選手の写真です。
山田久徳選手
 前回、奈良決勝での落車が気がかりな山田久徳(写真)だが、そこから中3日でも休むことなく参戦。今度こそ稲毛健太の仕掛けに続きたい。
 「走れる感じだったので来たし、普通に3日間乗ってきました。(怪我は)擦過傷はあるけど、別に。前回は離れて迷惑をかけてるんで、気合いを入れ直して。初日はリベンジマッチなんでね。練習の感じもそんなに悪くなかったけど、走ってみないとですね」
 稲毛健太は前回の奈良から中3日でも追加参戦を決めた。
 「追加の連絡は一昨日もらったし、中3日でも奈良よりは練習できたし、昨日(前検日前日)もけっこうやった。バンクを乗ったけど、めちゃくちゃ寒かったです。松山も(相性が)悪いとは思ってないです」

12R

選手の写真です。
橋本強選手
 松浦悠士は岸和田記念in和歌山で優勝。昨年に続いて和歌山で新年初戦のV発進を決めた。
 「副鼻腔炎になって状態に不安はあった。100%ではなかったけど、(才迫)開の頑張りのおかげで優勝できた感じ。終わってからは普通に練習して来ました。でも上積みはあまりないと思う。和歌山の決勝と変わらないぐらいですね」
 初戦の立川記念から2週間近い間隔があった郡司浩平は着実に状態を上げてきているようだ。
 「やっと落ち着いて、練習がしっかりできるようになってきた。(地元の全日本選抜に向けて)試したいところもあるけど、そこは体の具合を見て決めたい。東口(善朋)さんには初めて付いてもらえるんで、いいレースができるように」
 初日特選には地元勢から3名が出場。これが今年初戦となる番手の橋本強(写真)は新年、そしてシリーズの好スタートを切りたい。
 「競輪祭の落車で良くなかったけど、日にちが空いてたので上がってきたと思う。(12月広島記念は新車だったが)フレームは前のでいく。前のやつの方が出ますね。競輪祭の落車でサドルがズレてて、それを戻したらめちゃくちゃ良くなった。寛仁親王牌ぐらいの感覚には戻りました。去年呼ばれなかったんで、その分も頑張りたいと思います」

1R

選手の写真です。
大塚健一郎選手
 オープニングレースを制したのは注目の気鋭・嘉永泰斗の番手を回った大塚健一郎(写真)だった。レースは青板過ぎに6番手から石塚輪太郎が上がるが、3番手に位置した嘉永は車を外に外して突っ張る構え。嘉永はそのまま踏み込んで赤板過ぎから主導権。一度6番手に戻った石塚は打鐘3コーナーから猛然と巻き返すが、最終2コーナーでの大塚の好ブロックで失速してしまう。好アシストもあって先頭で直線に帰って来た嘉永だったが、ゴール前で失速。後位を固めた大塚、松尾信太郎が抜け出した。
 「泰斗が先行って言ってくれたし、9車なので中団から行った。自分の最近のデキが良くないので、いいブロックではない。苦しまぎれで、ギリギリの形だった。前回がナイターで、今日(初日)は朝で思うように体が動かなかった」
 九州ライン3番手を固めて2着の松尾信太郎は嘉永が4着に沈んだことを悔しがる。
 「あんだけ行ってもらったのに、最後踏むのが早かった。将太に割られて、僕のせいで嘉永君が(3着までに)残れなかったので。四日市が全然ダメだったけど、その悔しさをバネに練習して感じは悪くなかった」

2R

 中団を取り切った柿澤大貴が最終2センターからのまくり追い込みで一気。赤板過ぎから地元の外田心斗が逃げまくる展開。前受けから下げた原口昌平は中団にこだわったのが失敗で終始内に詰まったまま後退。懸命に押し切りを図った外田に柿澤が襲いかかった。
 「1番車でしたし、スタート中団取って、どっちが出ても中団中団と思ってた。原口君が粘ってくれて逆にラッキーと思った。仕掛けは3コーナーのぼってからと思った。伸びてたし、感じはいいと思う。調子自体も悪くない」
 柿澤マークの中田健太も続いて関東でワンツー決着。
 「柿澤さんとは相性いいんで。僕が好きなレースをやってくれるというか、思ったレースをしてくれる。付きやすくて信頼感がありますね。一緒の時はお互い着がいい。僕は正月ボケで2場所迷惑かけたけど、ここに向けて気持ちを高められた。もう少し欲しいけど、明日もうちょっと良くなれば」

3R

選手の写真です。
山中秀将選手
 山中秀将(写真)が貫禄を示した。赤板過ぎから坂本周輝が先制し、山中は前受けから7番手まで下がったが、最終ホーム入り口から反撃を開始。2コーナーで力強く前団を飲み込むと、そのまま先頭でゴールした。
 1番車だったので前か中団か。(坂本)周輝にしても吉田(智哉)にしてもジャンから駆けて残れるタイプじゃないので、仕掛けるタイミングは来ると思ってたから慌ててなかった。体調がいいのかバンクが軽いのか感じは良かった。行けるかなと思った」
 成清貴之が食い下がって、千葉コンビで決まった。
 「山中がいいところで行ってくれた。すごい踏み出しでしたね。締めた時に脚を使って抜けなかった。踏み出しも良かったしね。徐々に良くなってるし、ここで前を抜いてれば100点だけど、僕は2着でも100点と思ってる」

4R

 地元コンビで連を独占した。赤板入り口から動いた林慶次郎がそのまま前団を押さえて主導権を握る。中団がイン門田凌、アウト梁田一輝で取り合いとなるが、門田が打鐘2センターで梁田をドカして確保。門田は2コーナーから仕掛けると、あっと言う間に九州勢を飲み込み、最後は後続を大きく引き離して圧勝した。
 「思い通りのレースになったけど、もっとバーッと(まくって)行きたかった。ちょっとモコモコになった。もうちょっといいまくりを打ちたかったけど、スピードはイメージほど出なかったので。でも1着なんでいいです。とりあえず初日クリアできたので良かった」
 門田に離されながらも上田学(写真)が懸命に2着をキープ。ベテランが地元で意地を見せた。
 「門田がうまく走るタイプなんで安心してたけど、ホームでバック踏んでからだったから踏み出しがキツかった。加倉(正義)さえ越えれば行けると思った。最後は何人後ろから食われるかドキドキしたけど、残れて良かった」

5R

 赤板で薦田将伍が切った上を中田雄喜が叩いて打鐘前から先行。中団から先にまくった薦田は不発に終わるが、最終ホーム6番手から踏み出した山岸佳太はグングン加速していく。抵抗する中田をバックでまくり切った山岸は、芦澤大輔の追撃も振り切って押し切った。
 「ちょっと中途半端な仕掛けだったので、反省はそこですね。前になったのでいつも通り行けるところから。薦田が行っちゃったので苦しい展開になった。(薦田が)行かないでいてくれたほうが楽だったけど。余裕はあるけど、ちょっとフワフワしてる感じ。自転車も体もちょっと修正したい」
 関東3車できれいに出切って、2着も芦澤大輔
 「山岸が無理くり行ってくれた。初手の位置は山岸に任せてたし、しっかりタイミングで行ければいいんじゃない?って話してたけど、ちょっと力ずくでしたね。僕自身はあんまり良くない。ハンドル遠くしたらイメージ通りの伸びじゃなかったので、良かった時のに戻します」

6R

 前受けの雨谷一樹と押さえにきた月森亮輔がけん制し合う上を、小森貴大が率いる中近ラインが叩いて先制。6番手となった月森がジワジワまくり返していくが、小森の番手の北野武史に最終3コーナーでブロックされて売り切れ。しかし、4番手外に車を持ち出して成り行きを注視していた雨谷がこの直後に踏み込んで強襲。押し切り態勢だった中近勢をゴール前できっちり捕らえた。
 「脚を1回使ってでも中団が欲しかった。最後の出は悪かったけど、いい位置が取れて1着で良かったです。ゴチャゴチャしたけど全部見えてたので冷静に走れた。作戦も考えて毎回走ってるし、1着取れてるので」
 しぶとく逃げ粘った小森貴大が2着で一次予選を突破した。
 「しっかり前のモガき合いの決着が着いてから行けるタイミングで行こうと。タイミングとしては良かったです。もっと駆け切って後ろ(のライン)を千切るぐらいで良かったかな。改善点はある。徐々に上向きになってるけど、最近は初日良くないし力を出し切れてなかった。その点では良かったです」

7R

 赤板で小林泰正が切った上を、打鐘で金ヶ江勇気が叩いて先制する。引いた小林泰が中団を確保し、7番手となった中井俊亮だったが、すぐさま巻き返す。塚本大樹のブロックをしのいだ中井は最終バックでまくり切って先頭に。小林泰に反撃は遅く、粘る中井をゴール前で交わして川村晃司が1着。
 「何回も千切れそうになりましたけど何とか。1回、中井君もブロックされて、あれは効いたと思う。でも長い距離踏んでくれましたね。僕は何とか付いて行けた感じ。(前回、途中欠場で)今回は仕切り直しで頑張ろうと。体調も問題なさそうです」
 近畿ワンツーに導いた中井俊亮はこう振り返る。
 「小林君がペースを上げたので自分のタイミングがホームで来た感じ。小林君、金ヶ江君の動きは見えてたんでラインで決まるようにどこから仕掛けるかだった。レース自体は見えてたんで、脚的には状態は悪くない」

8R

選手の写真です。
久米良選手
 前受けから7番手まで引いた佐々木豪は打鐘3コーナーからスパート。最終1コーナーで逃げる高木翔をあっさり捕らえる。四国3人で出切り、4番手以下は瞬時に置いていかれる。3人の1着争いはゴール前で佐々木を捕らえて久米良(写真)が制する。
 「佐々木君の脚が抜けてる感じだったし、ゴチャゴチャするより一発行けば決まるかなと思ってた。踏み出しがすごくてキツかったけど、バックでビジョンを見たら(ラインで)決まる感じだったので気持ち的には楽だった。最後は思ったより詰まらずキツかったけど、差せて良かったです」
 地元で圧倒的な人気を集めたのが佐々木豪だった。力を出し切ってレース後は疲労困憊の様子でへたり込む。
 「緊張した…。もうそれだけ。力を出し切れるようにだけ考えてました。バンクも軽かったので、出切れると思った時に緩めずに飛ばしました。バックの追い風を使ったほうが有利なんで。疲れましたね。頑張ったけど、最後にもう1回向かい風でキツかったです」

9R

 松岡篤哉が切った上を山本紳貴が押さえる。そこを打鐘3コーナーで叩いた取鳥雄吾がホーム入り口から山下ろしをかけて駆けていく。後続からの反撃は全くなく、車間を切っての筒井敦史の援護も受けて取鳥がシリーズ最初の逃げ切り勝ちを収めた。
 「緩んだら行くって作戦だったし、今回は新車で仕掛けたいっていうのが強かった。新車は重いけど感じはいいです。感触もいいし、前のと同じぐらいは動けてるので。上がりタイムが悪ければ考えますけどね。出切ってからは山本さんの動きを見ながら2センターの下りを使ってペースに入ったので。余裕を持って走れてるし、状態はいいと思う」
 取鳥との車間を懸命に詰めていった筒井敦史だったが2着まで。
 「(大瀬戸潤一郎の当日欠場で)2車だったし、できる限り援護しようと思ってレースに挑んだけど、早めに行ってくれたし思った以上に雄吾が仕上がってた。抜けると思ったけど抜けなかったです。雄吾が全然タレなかった。俺も感じ良かったけど、全然詰められなかった。抜けなかったけど、ワンツーできたんで」

10R

選手の写真です。
島川将貴選手
 島川将貴(写真)が脚の差を存分に見せ付けた。主導権を握って、島川と吉田茂生での中団取り合いを誘った菅原裕太がスローに流すところを、外併走から踏み出した吉田茂生が最終ホームで叩き切る。しかし、追って仕掛けた島川のスピードが違った。柴崎俊光のブロックを問題にせず、バックで豪快にまくり切る。福島武士、野本翔太が続いて四国3人の争いとなるが、隊形は変わることなく島川が期待に応えた。
 「フタされるのは予想通り。前を取ったら引かずに、吉田さんが切りに行かなかったら覚悟を決めるつもりだった。引いたらラインも自分もしんどいんで。(中部3番手の)伊藤正樹さんの口が空いててリズムが狂ったけど、すかさず付いて行こうと思った。状態は大丈夫そうな感じがします」
 2着に続いた福島武士はお手上げの表情。
 「上がり11秒1? そりゃ抜けんわ。出れるんかなと思ったけど、バック過ぎからグーッとかかっていく感じだった。感触は悪くないけど、最後はもうちょっといきたかった。感触が悪いとかはないです」

11R

選手の写真です。
稲毛健太選手
 赤板から佐伯亮輔を突っ張った稲毛健太が打鐘で佐伯を出させた時には厳しい展開になったかと思われたが、7番手まで下げて2コーナーからまくると前団をひと飲み。続いた山田久徳がゴール前で逆転した。
 「作戦は前を取って前々と言ってたので信頼して付いてた。(最終)ホーム線ぐらいで(切り換えるべきか)だいぶ迷ったけど、前が踏み合ってるので行けるやろと思った。本当に強いですね。前回僕は口が空いてるけど、踏んだり止めたりにしっかり付いて行けてるし特に不安はないです」
 佐伯を突っ張るのに脚を使ったはずの稲毛健太(写真)だったが、2コーナーから再度仕掛けた脚は良かった。
 「佐伯君がどういうタイプかわからなかったので、とりあえず突っ張ってやめたらそのまま先行しようと思ってた。それでもまだ来る感じだったので、付き合ったら無理だなと。まだあそこだったら引いても届くと思った。踏んだ時に出れると思ったし、前回の奈良よりは練習できたんでいいかなと思う」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 後ろ攻めになった郡司浩平は赤板過ぎに切って松本貴治を受けると、中団4番手を確保。2コーナーまくりで地元愛媛トリオを飲み込んだが、この仕掛けに乗った松浦悠士(写真)が直線外を突き抜けた。
 「スタートは後ろかなと思ったら橋本(強)さんが中団が良さそうだったので、後ろより前の方がいいかなと思って(前を取った)。郡司君が後ろ攻めだったので1回踏ませてから切らせようと。ホームから仕掛けたかったけど、松本君も踏んでたので見ちゃいました。でも(郡司を)赤板で踏ませたのが最後効いたかな。和歌山(GIII)よりはいいと思う。最後までしっかり踏み切れたのが良かったかな。乗り方も色々考えながら走ってるけど、今日(初日)のほうがパシッと合ってる気がする」
 2コーナーから先まくりの郡司浩平だったが、ゴール寸前で松浦に1着をさらわれた。
 「スタートで真ん中ぐらいと思ってたら松浦君が前に行ったので。でも後ろからでも切れれば中団取れるかなと思ってた。そこからあとは松浦君がどこから来るか。合わせて出る準備はできてました。ホーム手前では松本君がギュンと踏んで先行態勢に入ったので、ここからは自分のタイミングだなと。セッティングを試してみてあんまり力が伝わりにくいというか、反応が悪い。修正するというより戻す感じですね。体は悪くないです」
 8番手、2センターから外を踏んだ北津留翼が3着に食い込んだ。
 「(8番手になったので)松浦君のラインに付いて行って、連れて行ってもらおうと。バックで千切れたけど、強かったですね。何とかギリギリでした。調子はいつも通りと思います」

6R

選手の写真です。
佐々木豪選手
 佐々木豪(写真)がまくり圧勝劇で地元記念の二次予選を突破した。赤板で中井俊亮が切った上を、2コーナーで山本紳貴が押さえて主導権。中団に入った中井は車間を切って、佐々木の動きをけん制した後、最終ホーム入り口からスパート。中井は最終1コーナーで山本をねじ伏せて先頭に立つが、追って仕掛けてきた佐々木のスピードが違った。坂口晃輔のブロックも問題にせず、3コーナーで中井を捕らえた佐々木は後続を突き離してゴール。
 「落ち着いて行っただけ。(中団から先に中井が仕掛けて)ちょっとホームでビックリしたけど、結果的に1着だったんで良かった。2コーナーのところで坂口さんと目が合って振られるなと思ったので避けながら。ゴール前で気配もなかったので落ち着いて最後まで回せました。最終日に向けて良くなってくると思うのでいいかな。明日(準決勝)のほうが重要なんで」
 佐々木マークの福島武士は坂口に捌かれ、中井俊亮、坂口が前残りの形で2、3着に入る。
 「佐々木君を一番に考えてレースを組み立てようと思ってた。後ろから切ったところを山本さんに叩かれた。そこを(佐々木に)行かれてはマズいと思ったけど、見てくれたので仕掛けるチャンスがあった。後ろに坂口さんと坂本(晃輝)さんが付いてくれてたので、行ったら何とかなるかなと考えてた。脚の状態は引き続きいい状態を保ててるかな。体をしっかり整えて、また明日(準決勝)頑張りたい」

7R

選手の写真です。
東口善朋選手
 7番手から青板2センターでアクションを起こした島川将貴は中団の稲毛健太に併せ込んでけん制。稲毛を引かして中団に入った島川は2コーナーから仕掛ける。打鐘で先手を奪った島川は2センターあたりからフルダッシュ。しかし、山中秀将をキメて中団を取り切った稲毛が最終2コーナーまくりで反撃に出る。3コーナーで久米良が止めに行くと、東口善朋(写真)がその内に切り込む。稲毛と東口のアンコになった久米は下がり、逃げ粘る島川を襲った和歌山コンビでワンツー決着となった。
 「ベストは島川を後方に置くことだった。難しい組み立て、展開だったけど、健太がしっかり仕掛けるところで仕掛けてくれた。久米が戻ってくるのに時間がかかったので、コースだけ確保して。もうちょっと冷静というか判断をしっかり下さないと。ミスが多いんでね。もうちょっと待って健太と4コーナー、ゴール勝負できれば良かったけどね。納得いかないレースになった。脚的には問題ない」
 島川、山中の強力同型を相手にしっかりした立ち回りで2着を確保。稲毛健太の強さが目立った一戦だ。
 「(初手は)後ろじゃなければどこでも。(島川にフタされたが)行くのはわかってたし、すんなり駆けさせたら強いので取れたら中団、取れなけれが併走と思ってた。もう少し楽に(中団を)取れたら良かったけど、すかさず行った感じ。感じは悪くない。奈良よりはいいと思う」

8R

選手の写真です。
取鳥雄吾選手
 取鳥雄吾(写真)が連勝で二次予選を突破。号砲で迷わず前受けした取鳥は、赤板で押さえてきた小森貴大ら近畿勢を出させて中団位置に収まる。北勢が掬って中団を狙ってくるが、取鳥がきっちり内を締めたため、諦めて後方に下がる。一本棒から取鳥は2コーナーで仕掛ける。山田久徳のブロックをしのいでまくり切った取鳥を追って渡邉一成もまくろうとしたが、あおりを受けて外に膨れて前が遠くなる。これで岡山コンビの一騎打ちとなるが、取鳥が押し切った。
 「(初手)後ろは苦しいのでわがまま言って前から行かせてもらった。悪くないなって脚の状態は。自転車もしっかりしてるので悪くないと思う。脚の感じもいいし、いつもと比べてしっかり見えてる。(渡邉)一成さんが内にいるのも見えたし、そのあとも落ち着いていけた。いい感じでは来てる。大丈夫と思います」
 岡山ワンツーに三宅達也は笑顔。
 「全部、雄吾がやってくれた。付いて行っただけだし、雄吾がうまく走ったと思う。僕は付いて行けてるんでヨシです。千切れかけて迷惑かけてるんでうれしい。脚はいいと思います。今日でさらにアタリが出た」

9R

選手の写真です。
山岸佳太選手
 後攻めとなった北津留翼は青板3コーナーから上昇。合わせて中団から先に切った門田凌を打鐘で叩いてそのまま先行策に出る。7番手となった山岸佳太(写真)だったが、最終ホーム入り口から仕掛けると一気に加速。合わせて踏み上げる北津留をバックでねじ伏せ、マークの岡田征陽とワンツーを決めた。
 「大塚(健一郎)さんが付いてるんで北津留さんの先行が堅い。できれば中団か先行争いになればと思ったけど、着るところで門田に負けたので頭を切り換えて行きました。昨日(初日)より踏み出した感じは良かったし、最近北津留さんが強いので自信になります」
 大塚のけん制をしのいで2着に続いた岡田征陽は山岸に感謝しきり。
 「山岸さまさまです。はじめちょっとコーナーの入り口で止まったけど、休んでた感じで2コーナーでは行っちゃうなと思った。あとは(大塚)健一郎さんが来ると思ったので、そこを警戒して。昨日(初日)より今日の方が少しずつ体とセッティングがアジャストしている」

10R

選手の写真です。
渡部哲男選手
 岡山勢の加勢でライン4車の厚みも生かして地元コンビが危なげなく人気に応えた。正攻法の位置に構えた松本貴治は、赤板で吉田茂生が押さえてくると出させて6番手まで下がっていく。しかし、松本の反撃は早かった。2コーナーからスパートし、まだかかり切らない吉田を打鐘4コーナーで叩いて主導権を奪取。ライン4人で出切って5番手がモツれる。そのまま直線に入って、中四国勢で上位を独占。粘る松本を交わして、渡部哲男(写真)が人気に応える勝ち星をマークした。
 「貴治はいつも通りのかかりをしてた。ただ距離が長かったので柿澤(大貴)の遅めのまくりを警戒して。貴治が4車を生かしてみんなにチャンスがあるように仕掛けてくれた。流れも違ってましたし、昨日(初日)は何もできず不安はあったけど、今日1レースで一掃できたと思う。明日以降もうちょっといい勝負ができればなと。準決勝もチャンスがあればどうにかなるかなと思う」
 別線を寄せ付けない先行を見せた松本貴治は納得の表情。
 「前を取ったらズル引きして仕掛ける。距離が長くなるかなと思ったけど、1個のタイミングをズラしたらと思ったし、後ろも長いのでタイミングを大事にした。昨日(初日)より軽い感じがあったけど、ゴール前はどうしてもタレましたね。(ラインでワンツースリーが)一番良かったです。来る前は正直あんまりいい状態ではなかったけど、走ってみたら思ったより走れてる」

11R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 中団の雨谷一樹ラインにけん制され、打鐘過ぎ2センターでの仕掛けをためらった郡司浩平(写真)だったが、落ち着いて2コーナーから仕掛けると粘る嘉永泰斗を直線で飲み込んだ。
 「何とか僕は届くと思ったんですけど、3番手まではどうかな?って感じだった。(ラインワンツースリーで)良かったです。ジャン過ぎ2センターでカマシに行くぐらいの感じだったけど、あおりで失速したので立て直して見る感じになった。1コーナー過ぎも行こうかなと思ったけど雨谷君を見てからだったし、タイミングは全然合ってなかったです。セッティングをいつも通りに戻して反応とかは乗り慣れてるほうがいいなと。今回はこのままいこうかな。セッティングを変えるのは練習で煮詰めてからにします」
 郡司が何度も仕掛けを迷うシーンもあったが、結果は3番手の渡部幸訓まで続いてラインで上位独占。この結果に番手を回った萩原孝之もホッと胸をなでおろす。
 「ジャンのところであおりがあって行きかけて行かなかったんで、そのあといつ行くのかビクビクしてた。付き切れて良かったです。強烈でしたね。僕も付け切っているのでいいと思う」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 小林泰正が先行態勢に入ると、松浦悠士(写真)は中団の川村晃司に大きく車間を空けられた7番手になってしまう。打鐘過ぎ4コーナーからの仕掛けは川村に合わされそうになるが、一度休んでバックから仕掛けると鮮やかに前団をとらえた。
 「自分のなかでは3コーナーから2センターで詰まると思うから、そこで行く。バック取るようには行きたいと思ってた。踏み込んだ時に川村さんが出る態勢だったし、合わされるなと思って待った感じ。昨日(初日)もそうですけど、自分が踏み込んでこのぐらい進むって感じにいってないので、1から5、6歩目までの加速が甘いかな。スピードに乗ってからはいいと思う。乗り方を変えてるからだと思うし、慣れていくしかないのかな」
 地元の橋本強が松浦の仕掛けにしっかりと続いた。
 「川村さんと松浦がドンピシャで合ってたので。ここはカントがキツいので、その分松浦も待ったと思う。僕は大丈夫です。(松浦の)力が全然違うので、松浦の動きだけ見てました。来る前の練習の感じより悪い。でも初日よりはマシになったので、もうちょっと煮詰めたい」
 

10R

選手の写真です。
松本貴治選手
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渡部哲男選手
 決勝進出一番乗りを決めたのは松本貴治(写真)。後ろ攻めの取鳥雄吾を制して赤板過ぎから先頭に立った門田凌の仕掛けに乗ると、2コーナーから番手まくりを決めた。
 「中団からだったけど、後ろに切ってもらってとか相手任せにはせずに確実に仕掛けるようにって作戦だった。タイミングは少し迷いがあったけど、ここってところでしっかり踏むことができた。門田君、哲男さんのおかげでいけました。地元記念は今まで準決勝にも行けてなかったので、初めて地元記念の決勝に乗れたので明日(決勝戦)も頑張りたいです。3日間、変わりないけど、そんなに悪くはないです」
 渡部哲男(写真)がしっかりと続いて愛媛ワンツー。レース後は前を任せた若手2人の頑張りをねぎらった。
 「門田君の頑張りが全て。レースを作ってくれたので。ペースは(門田に)任せてたし、すかさず貴治君がいいところで行ってくれた。ペースが変わらず最後まで行ってる感じだから後ろもなかなか仕掛けられなかったと思う。昨日(二次予選)、今日(準決勝)は展開に助けられた部分もあるけど、ゴール勝負できてるんで悪くはないかな」
 最終2センターまで続いた中団の併走は内の渡邉一成に軍配が上がったが、そこから仕掛ける距離は残っていなかった。
 「並びはああかなと思ったけど、取鳥君が押さえて門田君が行くのかなと。門田君が中団から突っ張り気味に来て、僕には楽な流れになったけど、取鳥君がなかなか飛ばなくて。前輪の感覚がなくて滑りそうで、早く決着をつけられなかった。ただ哲男さんの後ろを回って、松本君のまくりに付いて行っただけ。さばけずに、勝手に外が遅れての3着は恥ずかしい」

11R

選手の写真です。
郡司浩平選手
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島川将貴選手
 打鐘前2コーナーから先行態勢に入った佐々木豪を2センターから叩きに行った郡司浩平(写真)だったが、大塚健一郎の口が空いたところを見逃さずに3番手に降りる。巻き返してきた小林泰正を2コーナーで島川将貴がけん制すると、郡司はその内をすくってバックまくり。そのまま後続をぶっ千切った。
 「動く人がいっぱいいたので、どっかで1回動いて。1回カマシに行くぐらいの感じで踏み込んで、(3番手の口が空いてる)内を見たのは自分の欲が出た。そのまま行っても良かったけど、ちょっと見ちゃいました。3番手(自分の後ろ)でからんでるのが見えて誰も来ないかなと思ったし、島川が上がったところをうまく内を行けたかな。そこは展開が向いただけ。要所、要所で動けてますし、(S班で)受ける立場、組み立てになってる感じですけど、しっかり反応できてるんでいいと思う。感じ自体はいいです」
 逃げる佐々木の番手で懸命の援護を見せた島川将貴(写真)だったが、2センターからは前に踏むしかなかった。
 「(佐々木が)先行してくれたんでうれしかったですね。でも僕の技量不足で…。小林君が見えたので振ったら、後ろは大塚さんだと思ってたので(すくわれた)。もう1回、小林君が来たけど、前を見たら佐々木君と詰まってたので出たほうがいいかなと思った。残したかったけど、小林君の体が勝ってたので無理やり行った感じ。正直、脚の感じは良くないけど、それ以上に着が良かった。今日(準決勝)はラインのおかげです」
 前を任せた中井俊亮がバックで内に切り込むと、自ら外を踏んだ東口善朋が3着に強襲した。
 「(中井が)初手で四国の後ろにこだわった感じだったので、その後ろから組み立てた。郡司に真ん中に入られて、どうするのかなって感じだったし、シュン(中井)も内に行ったので。ゴールで合流できたらと思って、外から行った。自分の脚も悪くないし、(レースが)見えてる。状況判断はできてると思う。でも前のおかげで乗れてるし、自分ひとりの力じゃないです」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
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橋本強選手
 前受けの稲毛健太が松浦悠士(写真)を突っ張って先行態勢に。口が空いたところを打鐘過ぎに山岸佳太に降りられ、内に詰まりかけた松浦だったが、ホーム過ぎに内をすくって3番手を取り返すと、直線鋭く突き抜けた。
 「中団から切りに行って突っ張られたら戻ろうかなと。中団、中団回ってからカマシにスイッチするつもりがジャンで踏み遅れて入られたんで。そこから一瞬、内が空いたところをすくって好位が取れたけど、フォームを崩して2コーナーからバックで仕掛けられなかった。ダッシュに不安があるところを露呈してしまったし、思ったよりもダッシュが悪かった。初日、2日目はまあまあだけど、今日(準決勝)があまりにもレースの感覚が良くなかった。結果は良いけど、内容が良くない。なんで3連勝できてるんだろうって思う」
 突っ張り先行に出た稲毛をマークした坂口晃輔が2着に食い込んだ。
 「突っ張ったときに稲毛が引いて巻き返すのはないやろうな。番手で腹をくくってました。後ろが混雑してて、ホームで見たら山岸だったので、次見たら松浦になっててどこから来たんだろう?と思った。でも整ってないみたいだったので、追い込み勝負やなと。稲毛を残せなかったし、かばう形になって飲み込まれてもと思った。最後は松浦のプレッシャーで踏んでしまいましたね。僕の感触はいいと思ってます」
 2コーナーで松浦の内に差し込んでしまった橋本強(写真)だったが、何とか付き直すと3着で決勝戦に駒を進めた。
 「山岸君がうまいこと追い上げてきた感じで僕らは苦しい展開になった。(1センターで山岸を飛ばして、その)勢いでまくるかな?と思ったら、整ってなかったみたい。僕はいつでも踏み込める準備はできてたけど。セッティングを修正して、ここに入る前の練習の感覚が出てきた。今日は感触がめっちゃ良かったです」