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まつさか競輪
MATSUSAKA KEIRIN
47#
決勝戦レポート
稲川翔(大阪・90期)
通算2度目の記念V
南関勢がつくり出したすさまじいハイペースに、絶好位の4番手を確保したはずの村上義弘も苦戦。空いた車間がなかな詰まらなかったが、稲川翔の信頼が揺らぐことはなかった。
「村上さんに付かせてもらう時は、毎回勉強の気持ちで走っています。村上さんが(自分にも)絶対にチャンスのある走りをしてくれると思っていたので、ゴールまであきらめずに踏みました」
前団を射程圏に入れた村上を突き放すように、根田空史が最終2コーナーから番手まくり。それでも執念で根田、岡村潤に取りついた村上のチャンスメイクで、稲川にVロードが開けた。
「自分は万全ではないなかで決勝に乗れたし、もう失うものがない。ちょっとでも怯んだら勝負にならないと思って無我夢中だった。ゴールするまで力を残さないように。それだけでした」
昨年12月の向日町FIの準決で落車に見舞われ、途中欠場を余儀なくされ昨シーズンを終えた。18年の初場所の地元、岸和田FIでも決勝で落車。アクシデント続きのなか、村上とのタッグで優勝をつかんだ。
「(記念優勝)1回目は本当に獲りたくて、やっとっていう感じでした。(今回は)まずは自分のやれることをしっかりとやろうと。年末、年始で落車をして、まさか自分が優勝できるとは思ってなかった。結果がついてきてくれてホッとしてますし、村上さんとの連係で優勝できたのはうれしい」
一昨年の川崎以来、通算2度目の記念制覇。14年、高松宮記念杯で初戴冠を成し遂げた時と同じように、優勝を重ねても稲川の慎ましやかなスタイルは変わらない。
「まずは近畿ラインでしっかり自分のできることをですね。そこから」
近畿にとって欠かせない存在。稲川の優勝をみんなが祝福する。
「村上さんに付かせてもらう時は、毎回勉強の気持ちで走っています。村上さんが(自分にも)絶対にチャンスのある走りをしてくれると思っていたので、ゴールまであきらめずに踏みました」
前団を射程圏に入れた村上を突き放すように、根田空史が最終2コーナーから番手まくり。それでも執念で根田、岡村潤に取りついた村上のチャンスメイクで、稲川にVロードが開けた。
「自分は万全ではないなかで決勝に乗れたし、もう失うものがない。ちょっとでも怯んだら勝負にならないと思って無我夢中だった。ゴールするまで力を残さないように。それだけでした」
昨年12月の向日町FIの準決で落車に見舞われ、途中欠場を余儀なくされ昨シーズンを終えた。18年の初場所の地元、岸和田FIでも決勝で落車。アクシデント続きのなか、村上とのタッグで優勝をつかんだ。
「(記念優勝)1回目は本当に獲りたくて、やっとっていう感じでした。(今回は)まずは自分のやれることをしっかりとやろうと。年末、年始で落車をして、まさか自分が優勝できるとは思ってなかった。結果がついてきてくれてホッとしてますし、村上さんとの連係で優勝できたのはうれしい」
一昨年の川崎以来、通算2度目の記念制覇。14年、高松宮記念杯で初戴冠を成し遂げた時と同じように、優勝を重ねても稲川の慎ましやかなスタイルは変わらない。
「まずは近畿ラインでしっかり自分のできることをですね。そこから」
近畿にとって欠かせない存在。稲川の優勝をみんなが祝福する。
山中秀将は赤板の1センターから持ち前のスピードを生かして、一気に主導権を奪取。続いた根田が番手まくりを放ち、岡村潤が抜かりなく追走。稲川の差し脚に屈した岡村は、準Vに唇をかむ。
「(自分の後ろで)車間が切れていたし、ギュンって一気には来られないと思っていたんですけど…。山中君もあんだけ行ってくれたのに申し訳ないですね」
「(自分の後ろで)車間が切れていたし、ギュンって一気には来られないと思っていたんですけど…。山中君もあんだけ行ってくれたのに申し訳ないですね」
根田空史は山中のスピードが鈍ると、車間を詰める勢いで最終2コーナーから発進。そのまま押し切るかに思われたが、直線半ばで失速して3着に沈んだ。
「山中さんがタレて来ちゃったんで、車間が詰まったから(自分で)行こうと。タイミング的には良かったけど、まだまだ自分の脚が足りなかった…」
「山中さんがタレて来ちゃったんで、車間が詰まったから(自分で)行こうと。タイミング的には良かったけど、まだまだ自分の脚が足りなかった…」
地元の坂口晃輔は高橋和也に乗って、直線で中を猛襲するも4着が精いっぱい。
「山中さんと根田君の2段駆けで、スピードが完全に上がりきっていた。もう前が掛かりすぎていた。ただ、自分もいい時の感触を思い出した感じもあるんで、(この悔しさを四日市の)全日本選抜にぶつけます」
「山中さんと根田君の2段駆けで、スピードが完全に上がりきっていた。もう前が掛かりすぎていた。ただ、自分もいい時の感触を思い出した感じもあるんで、(この悔しさを四日市の)全日本選抜にぶつけます」
南関勢のハイペースにてこずった村上義弘は、稲川の優勝をたたえてこう振り返る。
「前が掛かっていたし、もういっぱいでした。先輩らしいことはなにもできなかったけど、(稲川が)力で獲ってくれた」
「前が掛かっていたし、もういっぱいでした。先輩らしいことはなにもできなかったけど、(稲川が)力で獲ってくれた」
「後ろが追い込み選手だったら違うけど、根田が付いているんで粘らせるわけにはいかなかった。やるだけのことはやった」と、緩めることなく敢然と風を切った山中秀将は完全燃焼。
レース経過
号砲で小倉竜二が飛び出して、最内枠を生かした坂口晃輔がその後ろをキープ。早坂秀悟―小倉―高橋和也―坂口―村上義弘―稲川翔―山中秀将―根田空史―岡村潤の並びで周回を重ねる。
赤板前からしきりに後ろを警戒した村上がホームから先に動くと、その上を打鐘前2コーナーから山中が一気に叩く。村上は狙いどおりの4番手を確保したが、ハイペースで駆ける山中の前に6番手の高橋や8番手の早坂は口が空いてしまう。車間を切って後続の巻き返しに備えた根田は2コーナーから番手まくり。車間を詰めた村上は2センターから外に持ち出すが伸び切れない。4角番手で回ってきた岡村が展開有利に根田をとらえたが、村上のスピードをもらった稲川がその外を強襲。2016年4月川崎以来、通算2度目の記念優勝を飾った。
着 | 車番 | 選手名 | 府県 | 期別 | 級班 | 着差 | 上り | 決まり手 | H/B |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | 稲川 翔 | 大阪 | 90期 | S1 | 11.5 | 追込み | ||
2 | 9 | 岡村 潤 | 静岡 | 86期 | S1 | 1/4W | 11.8 | 追込み | |
3 | 4 | 根田 空史 | 千葉 | 94期 | S1 | 3/4W | 11.9 | 捲残 | B |
4 | 1 | 坂口 晃輔 | 三重 | 95期 | S1 | 3/4W | 11.4 | ||
5 | 3 | 村上 義弘 | 京都 | 73期 | S1 | 2B | 11.9 | ||
6 | 7 | 小倉 竜二 | 徳島 | 77期 | S1 | 3/4B | 11.4 | ||
7 | 6 | 高橋 和也 | 愛知 | 91期 | S1 | 1B | 11.9 | ||
8 | 8 | 早坂 秀悟 | 宮城 | 90期 | S1 | 3B | 11.9 | ||
9 | 2 | 山中 秀将 | 千葉 | 95期 | S1 | D | 0 | H |