SS班が3名参戦するが、中でも動きがいいのは松浦悠士だ。サマーナイトでは昨年に続き連覇を達成すると、オールスターは脇本雄とデッドヒートを演じて準V。その後も8月富山記念2111着、9月岐阜記念5121着とG3を連覇し、今年の優勝回数を5まで伸ばしている。躍動感に溢れる素晴らしい走りを披露していて、調子は申し分ない。今シリーズの上位陣は中四国の自力型が少なく、前で戦うことが多くなりそうだが、今の勢いならまったく不安はない。優勝に最も近い存在とみて中心視した。
対峙する郡司浩平も調子に問題はない。オールスターでは最終日に落車したものの、8月小田原記念1112着、9月青森記念2223着など調子の波が少ないのは相変わらずだ。4月川崎記念から優勝に見離されているし、現在の賞金獲得ランキングは第9位。そろそろ優勝が欲しいところだろう。郡司にとって深谷知広の存在は頼もしい。両者は連係実績が豊富だし、8月小田原記念2111着、9月川崎はオール2着の準Vと最近の深谷は出来もいい。深谷が好スパートを決めての南関ワンツーは考えておく必要があろう。
火の国杯争奪戦in久留米はこれまで6回開催されているが、中川誠一郎が3V、昨年は嘉永泰斗が制覇。圧倒的な実績を残している。更に中本匠栄、松岡辰泰もいるので、地元勢はこれ以上は望めぬラインナップだ。北津留翼、荒井崇博らも地元勢を盛り立てることが予想されるだけに、地元勢から優勝者が出る可能性は大いにありそう。昨年の決勝は北津留翼-嘉永泰斗-瓜生崇智の九州勢が前受け。正攻法から別線の上昇を突っ張って駆けた北津留の番手から自力に転じた嘉永が優勝、きっちり続いた瓜生が2着で地元ワンツーを決めている。共同通信社杯での落車は不安な中川だが、ここに向けて仕上げてくるはずだし、嘉永はG1で準決進出が多いようにビッグレースでも存在感を示している。
もう一人のSS班である守澤太志も近況はいい。今年はまだGレースでの優勝こそないものの、ダービー、オールスターはいずれも準決1着、決勝3着、7月佐世保記念は準Vなど成績を高いレベルでまとめている。現在の獲得賞金ランキングは第6位で、3年連続のグランプリ出場に向けて視界は良好だ。ここは小松崎大地を目標に勝機を見い出す。その小松崎はオールスターで31126着と決勝に乗ると、9月大垣では今年2V目をゲットしていて、最近は力強い走りを披露している。好機に仕掛けられれば守澤が鋭い差し脚を発揮して連浮上も。
躍動感が際立つ松浦悠士
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松浦悠士
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郡司浩平
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守沢太志