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小倉競輪

KOKURA KEIRIN

81#

検車場レポート

  • 2/13 Thu.  (前検日)
  • 2/14 Fri.  (1日目)
  • 2/15 Sat.  (2日目)

1R

選手の写真です。
佐伯辰哉選手
 オープニングレースの1番車で登場するのは、徐々に調子を上げている佐伯辰哉(写真)だ。
 「寒いのが苦手だけど、前回の平記念は最終日に特秀戦を走れたし、だんだん良くなっていると思います。(1月)前橋の時に1着が取れたんで、今回もドームだし大丈夫だと思います」
 昨年後期は一度も決勝に上がれなかった武井大介だが、今年は一場所目の小松島FIで優出に成功。続く、平記念と奈良FIでも決勝にコマを進めた。
 「やっと1着が取れるようになってきました。練習は腐らずにずっとやっていたんですけど、成績が全然出なくて、ちょっと練習方法を変えたら一気に変わった感じです」

2R

 石塚輪太郎は前回の高松FIで、優勝した11月伊東以来の決勝進出を果たした。
 「決勝には上がりましたけど、ギリギリ上がれたって感じでしたね。練習の感じは悪くないので、噛み合ってくれれば…と思うんですけど。同期の清水(裕友)がタイトルを獲ったし、渡邉雄太も頑張っているんで、105期はその2人だけじゃないっていうところを見せたいですね」
 1月防府FIで落車した金ヶ江勇気は、今回が復帰戦となる。
 「今回は12月くらいに作っていた新しい自転車を持ってきました。まだあまり乗ってないんですけど、落車の影響もあるのか、ちょっと重たく感じましたね。(体の状態は)走ってみないと分からないので、できることをしっかりやりたいです」

3R

選手の写真です。
吉武信太朗選手
 12月松山FIを無傷で優出した吉武信太朗(写真)は、1月宇都宮でも122着と健闘した。
 「同県の若い選手が頑張っているので、自分も頑張らないとなって思っています。前回(大宮FI)からは、8日間空いたんでしっかり練習してきました」
 瀬戸栄作は、前回の高松記念3日目に今年初勝利をゲットした。
 「だんだん良くはなってきていると思います。去年の(12月)小倉から新車を使っていて、乗っている感じは悪くないんですけど、成績が良くないんで今回は前回の自転車に戻してきました。状態は問題ないと思います」

4R

 鷲田佳史は10月平塚FIの落車から徐々に復調している。
 「落車してから調子が良くなかったんですけど、12月の中旬くらいから少しずつ上がってきましたね。前回の奈良が終わってからは、沖縄に合宿に行って長い距離を乗ってきました。今は結構脚にきてる感じなので、今日(前検日)で調整します」
 今期からS級の舞台に立った久保田泰弘は、前回の奈良FIで初めて決勝にコマを進めた。
 「(決勝進出は)たまたまですね。S級では実質7走しかしてないんで、まだ全然つかめてないです。今回は昨日(前検日前日)入った追加なので、ギリギリまで練習していました。でも、前回もそんな感じだったんで大丈夫だと思います」

5R

選手の写真です。
尾崎睦選手
 1月佐世保MNで完全Vを飾った尾崎睦(写真)は、今後の課題をこう口にした。
 「最近は決勝で力を出し切れずに終わってしまうレースが多いので、そこをなくしていきたいですね。調子は変わらずです。今回の追加はちょっと前にきたので、問題ないです」
 奥井迪は今年に入って3場所中2Vを達成。好調時の力強さを取り戻している。
 「気持ちが楽になりました。去年はグランプリが地元開催だったから、出場が決まるまでプレッシャーがあったんですけど、今は自転車が楽しいです。結果を求めるっていうより、レベルを上げたいっていう気持ちでやっています。それが勝ちにつながると思うので」

6R

選手の写真です。
荒牧聖未選手
 ガールズグランプリ連覇を達成した児玉碧衣だが、前回の岐阜FIIでは117着。決勝2着が条件のガールズコレクショントライアルレースで敗れてしまった。
 「去年と違ってプレッシャーが強すぎて負けてしまいました。でも収穫だったし、これで一皮むけてレースができるんじゃないかなって思います。今年の競輪祭も良いイメージで行くためにも、メンバーは強いですけど完全優勝を目指して頑張りたいです」
 荒牧聖未(写真)は、前回の高松FIで113着。普通開催では抜群の安定感を誇っている。
 「(前々回の岐阜FIIの)トライアルレースでは何やってんだっていうようなレースをしてしまったんですけど、前回の高松は修正して走れたと思います。そのあとも、休みを取って練習も方もしっかりできました。(初日は)しっかり集中して仕掛けたいと思います」

7R

 10月取手FIで右の肩鎖関節を脱臼した芦澤大輔は、今回が約4カ月ぶりの実戦となる。
 「手術をしたので、力が入るようになるまでに時間がかかりました。久々の長期欠場だったので緊張はしますけど、元々緊張しいなので。でも、弟と一緒に練習して、お墨付きをもらったので大丈夫かなと思います」
 11月久留米FIでS級初優出を果たして以降は、決勝進出がない蕗澤鴻太郎だが、随所に白星は挙げている。
 「自分のやりたいレースはできたり、できなかったりですね。(小林)泰正さんとか、佐々木悠葵とか、三好(恵一郎)さんとかと練習していて、みんな強いので刺激になっています。前回の高松からは、すごくやってきたってわけでもないんですけど、練習はしてきました。疲れもないですね」

8R

 これまにGIII優勝が3度ある山岸佳太は、前回の伊東でFI戦2V目をゲットした。今回もこの流れのままV争いを演じたい。
 「伊東はサラ脚で中団を回れたんで、優勝できました。1着も増えてきているんで、今回も頑張りたいですね。疲れは若干あるんですけど、状態はそんなに悪くないです」
 近況ほとんどの開催で白星がある中西大は、徐々に復調に向かっている。
 「まだしっくりはきてないですけど、一番悪かった時と比べたら脱した感じはしますね。最近は、優勝してたころのセッティングとは違うんですけど、少しずつ戻ってきているのかなとは思います」

9R

選手の写真です。
林慶次郎選手
 前々回の宇都宮FIは準決勝で敗れた林慶次郎(写真)だが、続く伊東FIではきっちり優出を決めた。
 「今回はとりあえず準決勝に上がりたいです。1、2着しか勝ち上がれないのは厳しいですよね。今回は地元ですけど意識し過ぎると悪くなるんで、いつも通り走りたいです」
 同じく地元の松尾信太郎が、林を援護してワンツーを目指す。
 「前回(高松FI)は、流れが向かなかったですね。でも、自転車に乗っている感じはすごく良かったので。直前もバンクに入って、今回いるメンバーとも練習してきました」

10R

 ヤンググランプリ2019に出場した河合佑弥は、立川記念で1442着。その後も和歌山FIと岐阜FIで連続優出を果たした。
 「ヤンググランプリであの雰囲気を味わえて、自分の力を知れたので、もっと頑張ろうって思いました。立川記念でも自分の走りはできたし、そのあとも決勝に上がれているんで、今年はここまで良い感じですね。小倉を走るのはS級に特進した以来です」
 渡邉晴智は1月和歌山記念の初日に、昨年7月大垣記念以来の白星を挙げた。その後も好調を維持している。
 「(好調の原因は08年に)ダービーと高松宮記念杯を獲った時のフレームのメーカーが、今年いっぱいで使えなくなるので、その時のフレームを思い出作りにって思って乗り始めたからですね。前回(伊東FI)は、地元戦でオーバーワーク気味だったんですけど、今回はしっかり抜いてきました」

11R

選手の写真です。
濱田浩司選手
 取鳥雄吾は前回の高松記念で3連対。二次予選Aでは、番手の松浦悠士とワンツーを決めた。
 「高松は自分でも動きは良かったと思います。レースが見えているから焦りもなかったですね。松浦さんに付けてもらって変なレースはできないし、アピールするチャンスだと思ったので、それが良い方に向いたと思います。前回からは普通に練習したんですけど、一人で練習することが多かったので、その辺がどうかですね」
 前回の伊東FIでは優出を逃した濱田浩司(写真)だが、感覚自体は良かったと振り返る。
 「すごく感じは良かったんですけど、前々回の防府と伊東で333バンクが続いたので難しかったですね。今回はドームで400なので走りやすくなると思うし、気合いを入れて走ります」

12R

選手の写真です。
中本匠栄選手
 初日特選は九州勢が3車で結束。先頭を務める中本匠栄(写真)は、高いレベルで安定感が出てきた。
 「状態の上積みはそんなにないんですけど、調整はせずに練習をしてきました。去年は初日に接触して、3日間走り切れなかったので、今年はしっかり走り切りたいです」
 昨年の最終戦の奈良FIと今年初戦の伊東FIを連覇した佐藤友和は、コンディションを整えて今シリーズに挑む。
 「ベストの体重が75キロなんですけど、知らず知らずのうちに71キロまで落ちていたので、74キロくらいには戻してきました。そういう意味では上積みがありますね。前回(岐阜FI)は車の進みが良くなくて、3日間パッとしなかったので、そこも修正してきました」
 佐々木豪は、前回の高松FIでS級2V目をつかんだ。
 「優勝できたのは、運が良かったからですね。でも、今、松山競輪場が使えなくてワットバイクを久々にやったら、前より数値がすごく良くなっていました。競輪祭の時は良くなかったんですけど、その時より良い状態だと思うので頑張りたいですね」

1R

選手の写真です。
黒田淳選手
 赤板の1センター過ぎでハナに立った吉田茂生を、本多哲也が打鐘手前で叩いて主導権。本多の上を叩こうとした佐伯辰哉は合わされて後退し、3番手を確保した吉田は最終バックからまくるも、前で車間を空けていた武井大介に合わされて車が出ない。武井が絶好の展開で4コーナーを回ったが、佐伯から中部コンビの後ろに切り替えていた黒田淳(写真)が直線で大外を伸びてオープニングレースを制した。
 「(佐伯が)叩けずに4コーナーで戻ってきてくれていれば、入れてあげてと思ったけど、ずっと外でへばりついていました。バックで動きたかったけど、コースがなくて。でも、そのあとにコースができて、外を踏んで伸びたので良かったです」
 武井大介は吉田を止めて抜け出すも、2着でゴールした。
 「(吉田を)止めて前へ踏んで、もうひと踏みってところで(鈴木幸紀と)接触してしまいました。もうワンテンポ早く前へ踏めば良かったかもしれないですね」

2R

 赤板過ぎに切った石塚輪太郎を藤岡隆治が内からすくって出たところを木村弘が叩いて打鐘前から駆ける。後方8番手となった金ヶ江勇気が打鐘の3コーナーから反撃。1コーナーで出切るが、九州コンビを追いかけた石塚が2コーナーからまくる。これに俊敏にスイッチした近藤保が粘る石塚を鋭く差し切った。
 「木村君が前々に踏んでくれたおかげですね。余裕はそこまでなかったですけど、最後は外を踏めたので。まだ立川記念の落車で体は100パーセントではないけど、修正に出していたフレームが戻ってきたのを今回から使っていて前回より乗りやすさはありますね」
 まくった石塚輪太郎が2着に入り、初日をクリアした。
 「先行したラインの中団中団を回って攻めようと思っていました。ただジャン前に藤岡さんにすくわれてしまって自分の組み立てが下手だった。ただまくっていくスピードはアタマを取れそうな感じだったし、それを交わされたので近藤さんが強かったです」

3R

選手の写真です。
瀬戸栄作選手
 赤板で瀬戸栄作(写真)を押さえた伊東翔貴を、吉武信太朗が打鐘の3コーナーで叩いて先制。中四国ライン3番手の岩本純は離れてしまい、3番手に伊東がはまる。しかし、最終ホームからスパートした瀬戸がバックで吉武を一気に抜き去り、そのまま力強く押し切った。
 「(今回から以前使っていた自転車に戻して)踏み出しが良かったので、行きたいところでスッと自転車が出ました。早い段階でまくり切れたんで、感じは良いですね。前回まで使っていたフレームも感触自体は良かったんですけど、1着が取れたし替えて良かったのかなと思います」
 吉武から切り替えていた大川龍二は、ゴール寸前で瀬戸マークの好永を交わして2着に突っ込んだ。
 「(瀬戸が)あんなに早く来ると思わなかったですね。2コーナーくらいで横に来る感じかと思ったらもう来てました。(前回の京王閣FIから中2日で)疲れてるけど、走る以上は頑張ります」

4R

 打鐘手前から踏み出した森山智徳が、久保田泰弘を叩いて主導権。番手で中村圭志と久保田がもつれていると、打鐘過ぎから巻き返していた眞杉匠が森山に迫る。しかし、森山はさらに加速して眞杉を出させず、そのまま力強く逃げ切った。
 「あの距離なら先行でいいやと思って飛び出しました。でも、出切った時に残れるのかなとは思いましたね。得意なスタンディングじゃなくて、苦手なシッティングの練習をやっていたのが結果に出てきています。この勢いで準決も突破したいです」
 眞杉匠は3コーナー過ぎで森山の番手にはまり2着でゴールした。
 「全体的に(仕掛けの)タイミングが遅れてしまいました。ずっと踏んでいたから、番手に入れた感じです。勝ち上がれたのはたまたまです。脚は徐々に良くなってきていて、今開催は暖かいのも良いですね。でも組み立てが甘々なので、もっと競輪を勉強しないとダメですね」

5R

選手の写真です。
尾崎睦選手
 赤板前からゆっくり動いた出口倫子が4番手の位置に収まる。1車下げた奥井迪は5番手に。打鐘を過ぎてもこの状態で前受けの加藤恵がペースを上げて逃げる。ホーム過ぎから奥井が襲いかかるが、2番手の尾崎睦(写真)がこれに合わせるように2コーナーからまくって快勝した。
 「奥井さんの仕掛けを見て冷静に仕掛けられた。3コーナーで自分が前に出ていたので余裕もありましたね。力を出し切らないと練習している意味がないし、しっかりと出し切れた」
 尾崎を乗り越えられなかった奥井迪は2着で悔しさをにじませる。
 「勝ちたかったですけど力負けしました。まくりの出も悪かったし、自分にはスピードがないですね。自分にがっかりです。明日(2日目)は修正できるように頑張りたい」

6R

選手の写真です。
児玉碧衣選手
 最後方から動いた田中真彩が5番手の児玉碧衣(写真)の外で併走すると、児玉は打鐘の3コーナーで車を下げる。その後は隊列に変化はなく、前受けの伊藤のぞみが最終ホームから踏み上げる。番手の戸田みよ子は遅れて、3番手の荒牧聖未が伊藤を追いかける。そこへ、2コーナーから児玉が一気のスパート。段違いのスピードで前団を抜き去って白星スタートを切った。
 「久留米で風がある重たいバンクで練習してきたので、今回はドームだし(車輪が)ディスクだったから、軽すぎて体重をサドルに預けられなかったです。仕上がっていたぶん、ふわふわしてしまいました。その辺を修正して明日(2日目)は走りたいです」
 荒牧の後ろから伸びた當銘直美が2着に入った。
 「(児玉の)勢いが違いましたね。荒牧さんのダッシュも良くて、スピードに乗せてもらったので伸びました。(荒牧と)逆の位置だったら、そこまで踏めてないと思います」

7R

 後ろ攻めの藤井昭吾は中団の蕗澤鴻太郎にフタをしてから、打鐘で市橋司優人を叩いて先行態勢に入る。蕗澤はすかさず巻き返したが、筒井裕哉のけん制もあって車は出ない。一方、最終ホームで芦澤大輔に押し込まれた市橋は、藤井ライン3番手の手高木隆弘をすくい、けん制した筒井もすくって、そのままバックからまくり出す。追いかけてくる筒井を最後までなんとか振り切って1着でゴールした。
 「地元で、しかも記念で1着スタートなんてかなりうれしいですね。緊張した甲斐がありました(笑)。ホームで芦澤さんに締め込まれた時点で腹をくくれました。あれで内に行くしかないなと。あれがなかったら、外を踏んで車間を空けていた筒井さんに合わされていたと思う。後ろには申し訳ないことをしたけど、内が空いた瞬間に入れているし、反応はできていますね」
 筒井裕哉は市橋にすくわれるも、自力に転じてまくりを出しタイヤ差まで迫って2着に入った。
 「(市橋を)絶対抜いたと思ったんですけどね。あそこで内にこられていなかったら、藤井君を残せていたと思う。それにしてもフレームが良い感じ。今開催から10年前に使っていたフレームを引っ張り出してきて使ったけど、軽くて乗りやすいし良いですね。良い感じで進んでいます。市橋君を捕えたと思っただけに、悔しい2着ですね」

8R

 6番手から先に動いて切った佐藤幸治を松澤敬輔が打鐘前に押さえる。すかさず中西大が踏み込んで主導権奪取。佐藤、山岸佳太もまくり上げるが、車は思うように出ない。軽快に駆けた中西が後続を4車身突き放して圧勝した。
 「6番(松澤)が出させてくれたのが大きかったですね。出切ってからもしっかり踏めたので悪くなかった。最近は行くだけにならず結果も出始めたし、少しずつ調子を上げていきたいですね」
 3コーナーで内にもぐった川崎健次が直線で中を割って2着。
 「厳しい展開だったけど、なんとか伸びてくれました。悪い時は6着とかになる展開だったのでしのげたと思う。レース間隔も空いていたので不安があったけど、感じは悪くなかった。昨年は落車でリズムを崩したけど、やっと上向いてきていると思う」

9R

選手の写真です。
松尾信太郎選手
 赤板の1コーナーでハナに立った嶋津拓弥を打鐘で岸澤賢太が切って、さらにその上を中川勝貴が叩いて主導権を握る。打鐘手前7番手から仕掛けていた林慶次郎は、外々を回されて厳しい展開になったが、それでも最終2コーナーで中川を力でねじ伏せて先頭に立つ。バックから脚を溜めていた嶋津拓弥が迫ってくると、松尾信太郎(写真)は嶋津を一発で止めて、最後は直線で鋭く抜け出した。
 「(嶋津を)持っていった時に、体が流れてしまいました。(林)慶次郎も、かなりキツかったと思うけど、あれで先頭に出切れているし、ゴール前まで残っていたんだから強いですよ。こっちは離れないように集中していました。(林と)ワンツーが決まらなかったのは残念です」
 林は直線で末を欠き、ライン3番手の石田洋秀が2着に入った。
 「うれしいですね。内を締めていたけど、2番(武田憲祐)が入ってきていたし、合わせて踏む感じで踏みました。(林は厳しい展開になったから)絶対出切れんなと思ったけど、出切ったのでびっくりしました。強かったですね」

10R

選手の写真です。
舘泰守選手
 後ろ攻めの佐川翔吾が赤板前から上昇。フタされるのを嫌って7番手まで下げた河合佑弥が2コーナーから反撃に出るが、3番手から合わせて踏み込んだ佐川が主導権を渡さない。そのまま佐川がグングンとスピードを上げる。3番手外併走から強引にまくってきた河合に合わせて舘泰守(写真)が番手からまくりを敢行。先頭でゴールを駆け抜けた。
 「佐川君が頑張ってくれてかかりも良かったからバシッと河合君を止めたかったけど、2車で張ったところですくわれるのも怖くて消極的になってしまった。頑張ってくれたのに悪いことをしました。ただ体が重たかったわりには自転車は進んでくれました」
 4コーナーで内に入った渡邉晴智は河合と直線でからみながら2着に入った。
 「河合君はすごい強い。最後も踏み勝とうとしていてすごいわ。望月(永悟)君が付いてくれたのも心強かった。脚はいいですね。河合君は望月君が付いて唯一3車なのをもう少し理解して走ってほしかったですね」

11R

 前受けの取鳥雄吾を押さえた一戸康宏を、泉谷元樹が打鐘で叩いて先制。7番手まで下げた取鳥は3コーナー過ぎから反撃に出ると、最終2コーナーで泉谷を一気にとらえて先頭に躍り出る。その後もスピードは落ちることなく、ピタリと続いた濱田浩司を振り切って白星を挙げた。
 「今日(初日)は、ここまで本命が決まってなかったので勝てて良かったです。バンクが軽すぎたんで、カマしとかまくりはキツくて、押さえ先行がカカっていく感じですね。それでも泉谷さんを(まくりで)乗り越えられたんで。明日(準決勝)は組み立てを考えていきたいです」
 取鳥を巧追した濱田浩司が2着に続き、中四国ワンツーが決まった。
 「ジャンで口が空きかけたけど問題なかったです。バックではホッとしました(笑)。付いていくぶんには良いけど、脚が溜まらなかったですね。何とか戦える状態です」

12R

選手の写真です。
中本匠栄選手
 後ろ攻めから動いた金子哲大に合わせて、中本匠栄(写真)と松坂洋平も上昇し、松坂、中本の順で前を切る。そこを1センターで金子が押さえて主導権。隊列を一本棒にして逃げる金子に別線はなかなか動かず、しびれを切らした単騎の佐々木豪が打鐘の2センター9番手から一気に仕掛ける。徐々に佐々木が前団に迫ると、3番手の中本が最終2コーナーから合わせてまくり出し、武田豊樹の強烈なけん制を乗り越えて初日特選を制した。
 「あの位置(3番手)を取れるとは思わなかったですね。展開次第では早めに行こうと思っていたけど、だれも来なかったので。武田さんのブロックを乗り越えられたし、仕掛けた感じも良かったと思います」
 最終バックでけん制した武田の内に北津留翼が入って隊列が短くなり、大外をまくった松坂洋平が2着に入った。
 「中本君がもうちょっと動いて行くのかと思っていたので、(別線が)やり合った時の作戦しか考えてなかったです。単調になり過ぎましたね。でも、最後は伸びていたし、脚自体は良いと思います」
 中本の後ろに切り替えて3着でゴールした武田豊樹は「(中本)止められる感じはあったんですけどね。もうちょっとです」と振り返った。

5R

選手の写真です。
荒牧聖未選手
 赤板2コーナーから最後方の當銘直美が上昇し、前受けの橋本佳耶を押さえて先頭に立つ。橋本の後ろにいた尾崎睦は、打鐘の2センター過ぎからスパート。最終ホームで當銘を叩くと、その後も快調に逃げて押し切った。
 「踏み出した感じは良かったですね。最後もタレなかったし、しっかり踏み切れました。今回はいわき平から中3日だったんですけど、師匠(渡邊秀明)が付きっきりで練習を見てくれたんで、その成果が出せています。決勝も力を出し切った競走で結果を出して、師匠にいい報告ができるように」
 尾崎の仕掛けに乗って最終バックからまくった荒牧聖未(写真)が2着に入った。
 「勝ちたかったですね。昨日(初日)はスピードに乗せ切れなかったんですけど、今日(2日目)は修正して良い感じで踏めました。感覚は日毎に上がっているし、決勝も頑張りたい」

6R

選手の写真です。
奥井迪選手
 3番手の加藤恵が前との車間を空けて後方を警戒していると、6番手の児玉碧衣は打鐘の2センターから反撃開始。合わせて踏み込んだ前受けの向井円と加藤、さらに奥井迪の上を豪快に飲み込んで先頭に立つ。後続を突き放して逃げる児玉を奥井が追いかけたが、なかなか車間は縮まらず、児玉がそのまま押し切って連勝で優出を果たした。
 「4車併走の上を行けたのは自信になりますね。1コーナーくらいまで並走だったから、踏み出しの感じはちょっと分からないんですけど、座ってからは手応えがありました。しっかり練習してきたぶん、走れていますね」
 加藤の後ろから児玉に合わせて仕掛けた奥井迪(写真)が2着でゴールした。
 「(児玉)碧衣ちゃんが踏んでから踏んでるから遅れちゃいますよね。踏む前に踏まないといけなかったです。(初手の位置も)私の後ろに一車いて、すぐ碧衣ちゃんだったから、もうちょっと前にいたかったですね」

10R

選手の写真です。
松坂洋平選手
選手の写真です。
渡邉晴智選手
 赤板過ぎに前受けの松坂洋平(写真)を中西大が叩いて主導権。初手が中団の瀬戸栄作も近畿コンビに続いて上昇するが、松坂のけん制で仕掛けるタイミングが狂い、なかなか中西を叩けない。最終1センターで近畿コンビの後ろに切り替えた中本匠栄はバックから自力に転じてまくり出たが、中本に続いた松坂がさらにその上をまくり切って決勝一番乗りを決めた。
 「小川君がすんなりと車を下げてくれて、すんなりと中本君の後ろを取れたのが大きかったです。状況判断も上手くできているし、仕掛けどころを逃がさずに踏めています。2日間、悪くないですね」
 松坂マークの渡邉晴智(写真)が2着に続いた。
 「(松坂)洋平が瀬戸君を絶対に行かせない強い気持ちがレースに出ていましたね。(南関ライン3番手の)近藤(保)君も脚があるから安心していました。前と後ろのお陰ですね」
 南関ライン3番手の近藤保が3着。ラインで上位独占を果たした。
 「松坂君が柔軟に対処してくれました。前のお陰ですね。3番手の自分までちゃんと連れ込んでくれたんですから。2センターで余裕があって連日、伸びている感じはあるけど、さすがに渡邉さんは抜けないですね。決勝に向けてもうひと伸び欲しい。体の状態も徐々に良くなっています」

11R

選手の写真です。
取鳥雄吾選手
選手の写真です。
金子哲大選手
 赤板の2コーナーでハナに立った石塚輪太郎を、打鐘で金子哲大が叩いて先制。関東コンビに単騎の海老根恵太が続いたが、石塚は3番手の内で粘って隊列が短くなる。そこへ、最終ホームから取鳥雄吾(写真)がスパート。前団を一飲みすると、後続を突き放して連勝で決勝にコマを進めた。
 「前受けは考えていなかったけど、誰も出なかったので。石塚さんが粘っているのが見えたので、仕掛けやすくなりましたね。加速なら金子さんに負けないと思ったし、武田さんのブロックを気を付けていきました。連勝できているし、状態は良いですね。3日制ですけど、初めてのGIII優勝できるように頑張ります」
 取鳥マークの黒田淳は離れてしまい、金子哲大(写真)が2着に逃げ粘った。
 「あれ以上フカすと残れないし、自分のペースを保ちながら踏みました。ただ、連日(別線の)カマシが見えてないですね。(取鳥が)気づいたら横まで来ていたし、余裕がなかったです。後ろがゴチャついているのは分かったんですけど最後はいっぱいでした」
 石塚とからんだ海老根恵太だったが、最終2コーナーで武田豊樹をすくい3着に入った。
 「からまれたんですけど、上手く対応できました。なんとか勝ち上がれたし、連日の感じは悪くないと思います」

12R

選手の写真です。
佐々木豪選手
選手の写真です。
濱田浩司選手
 8番手から動いた眞杉匠に合わせて、5番手の佐々木豪(写真)が上昇。先に佐藤友和を押さえて先頭に立ち、そこを眞杉が赤板の1センターで叩いて先行態勢に入る。3番手に佐々木、6番手に佐藤、北津留翼は8番手で打鐘を迎えて最終回へ入る。グングンと加速していく眞杉に別線はなかなか反撃できず、最終1センター過ぎからようやく佐々木が仕掛ける。バックで眞杉を一気に抜き去ると、番手の濱田浩司を振り切って決勝進出を決めた。
 「結構、前(眞杉)がカカっていたんで、(最終ホームでは)車間を切ったっていうより、落ち着いて踏んでいたら勝手に車間が空いたって感じでした。僕も一回前を切ってからだったんでキツかったですね。(前回)高松で優勝したあとも、すぐに練習を始めたから疲れもあったんですけど、徐々に良くなっています」
 佐々木を巧追した濱田浩司(写真)が2着に続いた。
 「佐々木が脚を使って3番手を取ってくれたお陰ですね。眞杉もカカっていたし、あの形になったら別線も来れないだろうと思いました。僕は付いて行くぶんには問題ないですけど、差し脚はちょっと…」
 中四国ライン3番手の大川龍二まで続いて、ラインで上位独占を果たした。
 「遂にですね。3日制ですけど、GIIIの決勝は初めてです。(レースでは)とにかく追走して、離れないことを意識しました。チャンスを生かせて良かったです。(決勝は取鳥雄吾に)抱きつくくらい付いて行きます(笑)」