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京王閣競輪

KEIOKAKU KEIRIN

27#

検車場レポート

  • 10/18 Fri.  (前検日)
  • 10/19 Sat.  (1日目)
  • 10/20 Sun.  (2日目)
  • 10/21 Mon.  (3日目)

1R

選手の写真です。
大石剣士選手
 大石剣士(写真)は9月函館、10月平塚とFIシリーズで連続優出。ここに来て本格化の兆しを見せている。
 「2、3カ月くらい前からマッサージに行くようになって、それから成績が上がってます。最近は感触がいいです。調子が悪い時がなくなりました。朝早いレースは嫌だけど、先行でしっかり力を出し切ればやれると思います」
 伊原克彦は前回の地元福井FIで2勝を挙げるなど、好調時のスピードを取り戻しつつある。
 「状態はちょっとずつ良くなっていると思います。前回の感触も悪くなかったです。終わってから台風の影響もあって、そこまで練習はできなかったけど、大丈夫だと思います。初日は1レースなんで、早く寝てしっかり準備します」

2R

 山賀雅仁が実績上位の存在だ。怪我からの復帰戦だった前回の寛仁親王牌は未勝利に終わったが、手応えは感じている
 「復帰戦にしては上出来だったと思います。3日間は自分でしっかり動いて、位置を取って仕掛けることができた。最終日の感触が一番、良かったですね。中2日ですけど、今回のほうが状態はいいと思います」
 寛仁親王牌の最終日に落車した佐々木豪は不安を抱えながらの参戦だ。
 「ケガは右半身の打撲と擦過傷ですね。痛みはあるけど骨は折れてなかったんで。2日間は休んでました。落車する前からセッティングを大幅に換えて、しっくりきていなかった。今回は悪いなりに、しっかり走りたいと思います」

3R

選手の写真です。
皿屋豊選手
 皿屋豊(写真)は初日予選を3連勝中。ここ2場所は決勝に進出するなど、勢いに乗っている。
 「今までずっとトレーニングチャンピオンと言われ続けてきたんですけど、最近はレースでやっと力を出せるようになってきました。戦法も慌てて先行するんじゃなくて、自分のタイミングで仕掛けるようになった。それで成績も上がりました。今回は準決勝、決勝を目指して頑張りたいですね。でも、初日にまさか竹内(翼)君と当たるとは思わなかったです。楽な展開にはならないだろうけど、しっかり初日を突破したいです」
 竹内翼は直前の別府FIで久しぶりの優出。調子は上向いている。
 「セッティングを換えたりして、いい方向に向かっていると思います。京王閣は走りやすくて好きなバンクです。最近の皿屋さんのレースを観ていて、調子がいいなって思ってるので、自分も負けないように頑張ります」

4R

選手の写真です。
鈴木謙太郎選手
 鈴木謙太郎(写真)はいまひとつ流れに乗れていない。寛仁親王牌も結果を残せなかった。
 「GIはやっぱりみんな強いんで、前々にいないと厳しいですね。(5月高松FIの)落車から体の自転車のバランスが悪くなってます。気持ちの部分も大きいと思いますけど、親王牌が終わってから練習も見直して、2日間やってきました。無理やり主導権という気持ちはないんですが、先行の気持ちは強めに持って走ります」
 飯野祐太は対戦メンバー、流れに応じた立ち回りで成績をまとめている。
 「前回(向日町記念)はそんなに自力を出せなかったし、あんまり良くなかったですね。終わってから前半はしっかり練習できたんですけど、後半は台風の影響もあって、そんなにできなかったです。状態的には変わらずですね。(鈴木謙太郎とは)ちょっとやりにくいですけど、しっかり自力を出して頑張ります」

5R

 河村雅章は初日予選の成績が安定している。地元記念で好スタートを決めるか。
 「状態的にはいいですね。成績は1着か大敗かっていう感じなんですけど。前回の取手から1週間、空いたので、しっかり練習して調整しました。初日は(別線が)やり合ってくれればまくれそうですね。そうじゃなくても中団、中団を回って先まくりで勝てるように走ります」
 蒔田英彦は直近5場所で6勝と調子を上げている。
 「ようやく良くなってきました。練習もしっかりできて、充実してます。3月、4月くらいから練習内容を長めのもがき中心に変えて、その成果が出てきたと思います。今回は久しぶりの記念なんで楽しみです」

6R

 坂本周作は前回の9月取手FIの決勝で豪快にまくって圧勝。通算2度目のS級優勝を飾った。
 「(2月高松の)ブロックセブンを優勝とすれば2回目になりますけど、FIシリーズの優勝は初めてでした。単騎なのが逆に良かったですね。(10月)函館が開催中止になって、26日も空いたんですが、けっこう忙しくて、そんなに空いてる感じがしないですね。優勝してやる気も出てきたし、競輪はやっぱり気持ちが大事だと感じてます。初日はしっかり自力で頑張ります」
 岡崎智哉は近況、目立った活躍こそないが、8月の落車から徐々に復調している。
 「落車のケガは肋骨骨折と肺気胸だったんですけど、思ったほどキツくなくて、早く復帰できました。もう全然、影響はないです。練習はちゃんとできているけど、レースでそこまで出せていないですね。かみ合えば結果も出せると思います」

7R

選手の写真です。
河合佑弥選手
 河合佑弥(写真)は10月広島FIの決勝で逃げ切って2度目のS級優勝。最高のムードで初の地元記念を迎えた。
 「(6月四日市記念で)落車してから決勝に乗れなくなってました。自分では分からなかったんですけど、周りからは今までと乗り方が違うって言われてました。それが広島でようやくしっくり来た感じですね。広島の時の感覚でメニューを変えずに、しっかり練習できました。記念は準決勝までしか乗ったことがないので、今回は決勝を目指して頑張ります」
 酒井拳蔵は大きい着も目立つ近況だが、積極的に攻めている。
 「(10月)函館が開催中止になったんで、レースの間隔はだいぶ空きましたね。でも、しっかり練習はできたし、感じも良かったです。今期は初戦(7月西武園FI)で失格しているので、S級点を取るにはもう少し点数を上げておきたいですね」

8R

 山本伸一は9月松阪共同通信社杯の落車からやや精彩を欠いている。
 「落車のダメージも少しあるし、かみ合ってない感じですね。寛仁親王牌は満足のいく結果を残せなかったです。いろいろセッティングとか試しながらやってます。今回はしっかり結果を出せるように頑張ります」
 池田勇人は近況の成績がパッとしない。悪い流れをそろそろ断ち切りたい。
 「前回の岐阜はあんまり良くなかったですね。できる限り修正してきたつもりです。最近は人の後ろを回る機会も増えてきているので、仕方ないところもある。初日は自力でやれるだけやってみます」

9R

選手の写真です。
堀内俊介選手
 堀内俊介(写真)は10月寛仁親王牌の一次予選で鮮やかなまくりを決めてGI初勝利を挙げた。最終日も絶好の番手回りを生かして1着で締めた。
 「初日は展開が向いたけど、しっかり仕掛けられたと思います。最終日は(佐々木龍が)前で頑張ってくれて、もうちょっと何かできたんじゃないかと反省点があります。でも色んなことが経験できて、いい開催になりました。終わって中2日なんで休みながらケアをしてきました」
 勝瀬卓也は前回岐阜FIの初日に落車したが、大きなダメージはなかった。
 「怪我は打撲と擦過傷です。最終日まで走れたので大丈夫です。終わってから誘導も入っていたんですが、しっかりケアもしてきました。堀内君は強いので、しっかり決めたいですね」

10R

選手の写真です。
黒沢征治選手
 黒沢征治(写真)の先行力が光る。8月の落車から徐々に復調している。
 「前回の平塚はあんまり良くなかったですね。ジャン、ホームで流しすぎました。今回はその辺を気をつけて、出し惜しみしないように。ワットバイクの数値とかはもう戻っている。あとはレースでしっかり結果を出したいと思います」
 鈴木誠は前回の向日町で記念初優出を果たした。
 「何も変えたことはないし、今までコツコツと積み上げてきたものが結果として出たんだと思います。記念決勝に乗ったからといって特に何も変わらないですね。初日は同県の宇佐見(裕輝)君に任せて頑張ります」

11R

 根田空史が一次予選のトリを務める。このクラスでは脚力断然。力の違いをしっかり見せる。
 「前橋は33で厳しかったですね。感じは悪くなかったんですけど。中2日でも練習はしてきました。室内だったんで、感じは分からないですね。初日はいつも通り積極的に仕掛けます」
 萩原孝之は寛仁親王牌で勝ち上がりに失敗したが、敗者戦で2連対を果たした。
 「ちょっと配分が詰まっているんですけど、状態は悪くないです。GIで2連対できてますからね。疲れは少し残っているけど、中1日の前回よりはいいと思います。根田君の番手で頑張ります」

12R

選手の写真です。
平原康多選手
 平原康多(写真)は寛仁親王牌で準決勝敗退。その悔しさを今シリーズにぶつける。
 「前回は常識外の新しいフレームを使ったんですけど、踏み上がらない感じでした。練習の時は良かったんですけどね。ダメだったので今回は元のフレームに戻します。中2日で多少、疲れはありますけど、みんな条件は一緒ですからね」
 郡司浩平も寛仁親王牌は決勝に乗れなかったが、集中力は切らしていない。
 「前回はあんまり良くなかったですね。反応が良くなかったんで、共同(通信社杯)の時のセッティングに戻します。競輪祭まで悔いのないように一戦一戦、しっかり走るだけです。今回は南関勢が多いので、うまくまとまれれば。初日はしっかり行けるところで仕掛けたいと思います」
 村上博幸は寛仁親王牌で5年ぶり通算3度目のGI制覇を遂げた。
 「決勝もですけど、準決勝も焦るところなんですけど、冷静に走れました。グランプリ(出場)争いをするなかで、いい意味での緊張感、プレッシャーもあったんですが、最高の形でグランプリを勝ち取ることができました。中2日でしんどいですけど、しっかり走ります」

1R

選手の写真です。
伊原克彦選手
 オープニングレースは単騎の古城英之がスタートを取り、2番手以下はけん制状態で大きく車間が空いてしまう。赤板前にようやく隊列が落ち着く。大石剣士が打鐘から主導権。この後位に飛び付いて番手を奪った伊原克彦(写真)が直線で鋭く追い込んだ。
 「隊列が整う前に踏んでいく感じだったのでキツかったですね。2周ハイピッチのような感じでしたけど、こういう削られて削られて泥仕合いのようなレースのほうが自分の持ち味を出せますね。脚は悪くなかったです」
 大石の踏み出しに遅れた加藤圭一は近畿コンビの後位で態勢を立て直してから追い込んで2着。
 「追いついて赤板からそのままレースが始まったので脚はまったくたまらなかった。ペースも上がっていたので、追い上げもできなかったですね。キツかったです。大石君に申しわけないことをしました」

2R

選手の写真です。
金澤竜二選手
 打鐘で前に出た金澤竜二(写真)は一戸康宏を受けて最終ホームで絶好の3番手を確保。佐々木豪の巻き返しでかぶってしまったが、2センターから内に切り込むと最後は逃げる一戸も内から交わした。
 「一戸君のラインが2車だし、出させようと。2コーナーからまくりに行ければ良かったけど、気持ちに余裕がなかったですね。内は空いたのを確認しながら入りました。直線でも進んでいるので、脚には余裕がありますね。でも自力のレースはできていない」
 最終4コーナーを8番手で通過した山賀雅仁だったが、大外を強襲して2着に食い込んだ。
 「大事にいき過ぎました。後ろの佐藤(清之)君にはヒヤヒヤさせちゃった。1コーナーか1センターで行ければベストだけど、行けてないってことはその程度ってこと。前回(寬仁親王牌)の3日間のほうが動けていました」

3R

 赤板過ぎから皿屋豊と竹内翼で踏み合う。打鐘前に出た竹内の後位に皿屋が収まるが、三宅達也が内をすくって奪い返しにいく。これで外併走となった皿屋は無理やり踏み上げる。再度、空いた竹内の後位に入った皿屋が番手から追い込んだ。
 「竹内君がやる気でしたね。僕のほうが気持ちが弱かった。(竹内の番手が)空いてなかったら飛んでたレースでした。あそこで叩けなかったのが自分の弱さですね。そういうレースを周りにも見せてしまった。タマタマ勝てただけです」
 後方8番手からジワジワとまくり上げた上原龍は2着まで。
 「ああいう展開になって、こっちのもんだと思ったんですけどね。楽だったんですが、出だしがモコモコしました。そこから伸びていく感じはあったんですけど。もっとスコーンとまくりたかったです」

4R

 藤井昭吾が打鐘で先頭に立つと、飯野祐太は中団へ追い上げて鈴木謙太郎と併走に。鈴木はホームで岩本和也をすくって3番手をキープすると、2コーナーからすかさずまくる。逃げる藤井をとらえると、最後は番手の杉本正隆がきっちりと追い込んだ。
 「ただ付いていっただけ。全部前がやってくれました。最近は流れもいいし、しっかり差せている。本当に今日(初日)は前のおかげです。また2日目頑張ります」
 鈴木謙太郎は中団併走から1車内をすくう頭脳プレー。杉本に差されはしたが、ラインで上位独占を決めた。
 「内へ行くのは狙っていた。併走して勝負しても祐太は重いし、ムダに脚を使うよりは行けるところまで内へと。まくるタイミングはもう少し待っても良かったかな。もうちょっと車の出がいいといいんだけど。ライン3人で決まったし、それは良かった」

5R

 後ろ攻めから動いて堀兼壽を受けた河村雅章だったが、堀が打鐘過ぎに蒔田英彦に叩かれたことで7番手に。それでも1センターから巻き返すと、大塚玲のけん制を乗り越えて鮮やかにまくり切った。
 「(地元で)プレッシャーがヤバかったですね。考えていた展開になったので、早めには仕掛けようと。大塚さんのけん制はバックで直線だったので外を踏んでいれば大丈夫だろうと。仕掛けたところが良かったですね。初日だけはちゃんとクリアしないとダメだと思ったし、絶対に二次予選Aにいこうと思って執念で仕掛けました」
 大塚玲は逃げた蒔田を車間を空けて援護するも、河村のまくりを止めることはできなかった。
 「調子は良かっただけに悔しいですね。見過ぎてしまった。(河村君が)一人で来たならもっとやりようがあったし、ライン3人で決められる方法があったはず。もったいないレースでした。ただ調子はいいので、反省は二次予選に生かしたい」

6R

選手の写真です。
坂本周作選手
 後ろ攻めから上昇した坂本周作(写真)が赤板の2コーナーで先頭に立つが、前受けの田中孝彦が番手イン粘りを敢行。もつれたところを岡崎智哉がすかさず叩いてペースで駆ける。4番手で態勢を整えた坂本が3コーナーから好回転でまくり切った。
 「スタートの位置取りも失敗して、そこで焦ってしまいました。(田中に)粘られるのも想定外でした。3コーナーをめがけて行きたかったけど、岡崎さんに上手く駆けられてしまって…。ちょっとガチガチでした。結果だけですね」
 番手を死守した伏見俊昭が2着に流れ込んだが、通算500勝はお預けとなった。
 「粘られるかなって思いました。あれで引いても南関は出番がないですからね。外併走で1周くらい。長かったです。とりあえずしのげた。それしか言いようがないですね。あれは抜けない。抜ければ格好いいんでしょうけど詰めたほうでしょう」

7R

 金ヶ江勇気が赤板の2コーナーで押さえて出る。前受けから7番手まで下げた河合佑弥は打鐘前からスパート。ホームで金ヶ江を叩き切るが、マークの高橋大作は離れて、酒井拳蔵が俊敏な動きで河合を追いかける。番手でしっかりためた酒井が早めの追い込み勝負で抜け出した。
 「展開ですね。かぶったら仕掛けていかないと切替えてからまくる脚が僕にはないので。かぶったら無理やりでも仕掛けて、合ったところでさばこうと。あの形で付け切ったら番手になるので、あとは前を抜いてラインで決めようと思いました。反応はできていたし、車の出も良かったです」
 酒井マークの笠松信幸がしっかり続いて中近ワンツーが決まった。
 「酒井君が上手かった。作戦にはなかったのでびっくりしたけど。あとは(高橋)大作さんの締め込みで少し脚を使ったけど、最後はゴール前勝負と。酒井君が思った以上に伸びていきましたね」

8R

選手の写真です。
渡辺十夢選手
 後ろ攻めから動いて赤板過ぎに切った徳永哲人を池田勇人がすかさず押さえて先頭に立つ。これで7番手となった山本伸一は打鐘から一気の反撃。最終1コーナーで池田を叩き切った山本の番手で絶好となった渡辺十夢(写真)がゴール前で逆転した。
 「やっと1着を取れました。展開的に恵まれましたね。4角で降りようかと思ったんですけど(山本)伸一だと思って付いていって。叩いてからはペースペースで踏んでいたので強かったです。ウィナーズカップに乗るために1着を量産しなければいけないので良かった」
 渡辺に交わされた山本伸一だが、ロングスパートで力を出し切って二次予選Aに進出した。
 「親王牌は新しいシューズを使っていたんですけど今回は戻していて、車の伸びはやっぱりこっちの方がいいですね。疲れがあるので体はイマイチですけど、しっかりダウンして疲れを抜いて、明日(2日目)以降に臨みたい」

9R

選手の写真です。
勝瀬卓也選手
 中団から先に動いて切ろうとした篠原龍馬を前受けの堀内俊介は赤板過ぎに突っ張って出させない。中団までいったん下げた篠原は外併走の態勢から打鐘前に再度、踏み込んで先頭に出るが、中西大がホーム過ぎに叩いて最終主導権。マークの山内卓也は離れ、中西を追いかけた篠原も車間が空いてしまう。4番手となった堀内が2コーナーから力強くまくり切ると、続いた勝瀬卓也(写真)が鋭く差し切った。
 「(堀内)俊介がしっかり位置を取って、やってくれました。強かったです。中西君が行った時に山内さんが付いてきたら、そこは自分の仕事だなって思っていたんですけど、すんなりでしたね。京王閣はいつも流れがいいです。前回の(落車の)怪我も問題ないです」
 堀内俊介はしっかり動いて位置を取ってからまくった。
 「1回、突っ張ってからっていう作戦でした。そこから落ち着いていけたんですけど、巻き返していくのが重かったですね。前半に踏んだぶん、末が甘くなりました。前回からセッティングを換えたんですが、修正が必要ですね」

10R

 宇佐見裕輝が切ったうえを黒沢征治が打鐘で叩いてペース駆けの態勢に持ち込む。中団の位置を巡って取り合いになるが、追い上げた月森亮輔が最終ホームで3番手を取る。黒沢は緩急付けた走りで別線を翻弄。絶好展開を迎えた尾崎剛が差し切った。
 「あんなすんなりの展開なんて年に何回かあるかどうか。気持ち良く駆けてくれましたね。練習での強さは聞いていたけど、一緒にやっていたら発走前にもっとビビッていたと思う。ツキと流れがいいですね」
 黒沢征治は別線を完封する逃げで2着も反省を口にする。
 「体が鈍い感じがしますね。あそこから駆けたならもう少しかかっていても良かったかなと。きっかけが欲しいがもうちょっと。流してはいないけど、ホームでのスピードなら本来ならこられていると思う。もう少し楽に回したかったですね」
 柳谷崇は弟子の月森を目標に3着に食い込んだ。
 「(月森君は)いけないという見切りが早いよね。ポテンシャルがあるのにもったいない。自分は3着に入れたので悪くはないかなと思う」

11R

選手の写真です。
萩原孝之選手
 打鐘で切った市橋司優人を根田空史がすかさず叩いて逃げる。3番手の望月永悟は離れてしまい、九州勢が3、4番手に入って最終ホームを通過。根田がハイピッチで飛ばして、5番手以降は大きく引き離される。絶好の番手回りとなった萩原孝之(写真)が最後はきっちり差し切った。
 「根田がすべてやってくれた。自分の調子どうこうじゃないですよ。根田は疲れているなかで良く普段通りの仕掛けをしてくれた。根田も疲れているだろうから、多少ゴール前でタレてくる感じはありました」
 2着の根田空史はレース後に終始、疲れた表情をのぞかせた。
 「さすがに疲れが出てきました。状態も下がってきているし、いっぱいいっぱい。疲れを抜くしかない。感じはいまいちです」

12R

選手の写真です。
井上昌己選手
 後ろ攻めから赤板前に上昇して切ろうとした山崎芳仁を前受けの山田久徳は突っ張る。それでも打鐘で強引に押さえた山崎に対し、郡司浩平が7番手から襲いかかる。あっさり山崎を叩いた郡司が主導権を握り、南関ライン3車できっちり出切る。最終2コーナー、6番手からジワジワと踏み上げた山田を追いかけるような形になった平原康多がまくり追い込みで突き抜けた。
 「(山田)久徳が浮いてたら厳しかったと思います。粘り強く行ってくれたので、あれで行きやすくなりました。外に回して届く感じはありました。井上(昌己)さんには差されると思いましたけどね。自転車を戻して、もとの感触に戻りました」
 平原と即席タッグを組んだ井上昌己(写真)は好マークから詰め寄って2着。
 「あれでも平原は行っちゃうんだろうなと思って付いてました。最後、差せれば良かったけど、惜しかったですね。でも、あれだけ詰められているんで悪くないでしょう」
 タイミングを逃さずに主導権を奪った郡司浩平はゴール前で末を欠いて4着に敗れた。
 「山崎さんの動きにスイッチできなかったんですけど、絶対に緩むところはあると思ってました。しっかり仕掛けることはできました。2コーナーからバックにかけて、ちょっと踏みすぎましたね。1コーナーでスピードに乗せて、2コーナーで回せたら最後、もっと踏み直せたと思います」

6R

選手の写真です。
蒔田英彦選手
 ここからが2着権利の二次予選B。先行一車の蒔田英彦(写真)の後位を巡って、レースは激しくもつれる。早めに先頭に立ってペース駆けに持ち込んだ蒔田が最終ホームから踏み上げた坂本亮馬をしっかり合わせて逃げ切った。
 「(後位が競りで)やりにくかったですね。落車もありましたし。後ろの競りは全然、見えてなかったです。(坂本)亮馬さんにあそこまで来られているので反省点はあります。でも109点(の坂本)を合わせ切ることができたので自信にはなりますね。京王閣は相性がいいです」
 ホームから反撃に出た坂本亮馬は3コーナーで空いている番手に入って2着をキープした。
 「どうするかちょっと迷いました。先行選手ならあそこで思いっきり踏めるけど、降りれると思ってるから踏み出しが軽くなってしまった。自在選手のサガですね」

7R

選手の写真です。
三宅達也選手
 赤板過ぎに前受けの西村光太を押さえた月森亮輔が先行態勢に入り、2コーナーから反撃に出た池田勇人を突っ張り切る。ハイピッチで飛ばす月森の番手を無風で回った三宅達也(写真)がまくり上げる西村に合わせて鋭く追い込んだ。
 「つきちゃん(月森亮輔)がよう行ってくれましたね。(西村)光太が来たんでもう一発持っていければ良かったんですけど、勢いが良くて。光太だけ脚を使っていなかったし、しょうがない。展開的に恵まれました」
 中団からまくり追い込んだ西村光太が厳しい2着権利を突破した。
 「一車でも前にいこうと思って前々に踏んで、合ったところで勝負しようと。それで中団に入れました。いつもは外に浮いてしまう展開なんですけど、最近はスピードを上げる練習をしているし、それが生きました」

8R

選手の写真です。
吉村和之選手
 赤板過ぎに切った飯野祐太を市橋司優人が打鐘前に押さえて出る。前受けから7番手まで下げた岡崎智哉はすかさず巻き返して主導権奪取。4番手で態勢を立て直した市橋はバック前からまくるが、これをけん制しながら吉村和之(写真)が抜け出した。
 「岡崎君が強いですね。市橋君も中団に車を下げてすかさずきたので、強さを感じましたね。岡崎君を残せなかったのは反省です。2日間の状態はこんなものかな。一生懸命やって出し切っての結果ですね」
 中近コンビの後位を選択した白岩大助が吉村に続いて2着に入った。
 「いいラインに付くことができました。萱島(大介)君が降りてくるのは気を付けてました。本当にラインのおかげです。自分は展開が向かなかったらダメなので、向いてくれて良かったです」

9R

選手の写真です。
河合佑弥選手
 山賀雅仁、酒井拳蔵の順で切ったうえを河合佑弥(写真)が踏み込んで打鐘前から逃げる。3番手に酒井、5番手に山賀、前受けから下げた山崎芳仁は後方に置かれる。2コーナーから踏み上げた酒井は河村雅章と激しくからむ。軽快に駆けた河合がそのまま後続を振り切った。
 「逃げての1着は本当にうれしいです。自分の行けるタイミングで行って、あとはどこまで粘れるか。最後まで持ったんで良かったです。脚の状態は昨日(初日)も今日(2日目)も悪くなかったです。ステップアップするには(記念の)決勝にのらないといけないと思ってます。それが京王閣でできればいいですね」
 酒井にからまれながらも河合の番手をしっかり守った河村雅章は直線で詰め寄ったが、交わせなかった。
 「(河合が)本当に強かったです。6番(酒井)を持っていって飛んだと思ったんですが、くっつかれたので押し返しました。あれがなければ抜けてましたね。でも、このメンバーでワンツーなんで良かったです。やったほうでしょう」
 最終ホームで1車すくって7番手となった山崎芳仁は2センターから外を踏み込んだが、3着に入るのが精いっぱいだった。
 「(河合は)すんなりのジャン先行ですからね。しょうがないです。山賀が切りに来るのは分かっていたけど、そこを突っ張って踏み合っても厳しいですからね。(1車すくったのは)詰まって内に差し込んでしまったので」

10R

選手の写真です。
井上昌己選手
 赤板過ぎに切った井上昌己を鈴木謙太郎が押さえて出る。後方となった皿屋豊が2コーナーから一気に踏み込んで主導権。合わせて動いた井上が3番手を取る。4番手を確保していた鈴木が最終2コーナーからまくり上げる。尾崎剛を内に押し込んで鈴木を追いかけた郡司浩平が4コーナーで外に持ち出して追い込むが、その内のコースを井上昌己(写真)が突き抜けた。
 「後ろに(鈴木)謙太郎がいるのは分かっていたので、仕掛けると引き出すだけだし、冷静に組み立てた。みんな外を踏んでいたのでそのぶん中が空いてくれた。車は伸びているし、アタリはついている」
 俊敏な立ち回りで鈴木を追いかけた郡司浩平だが、勝ち切れなかった。
 「無理矢理、行こうと思ったんですけど、前もペースを上げていたので。合わされるような感じだったので、尾崎さんをキメながらになってしまった。ラインで勝ち上がれたのは良かったです」
 南関ライン3番手の萩原孝之が直線で伸びて3着に。
 「中村(浩士)君を交わせているし、思った以上に伸びてくれた。疲れはあると思うんですけど状態は分からないですね」

11R

選手の写真です。
和田健太郎選手
 後ろ攻めから動いて切った上原龍を山本伸一が赤板の2コーナーで押さえて出る。前受けから後方まで下げた根田空史がすかさず反撃。山本を打鐘の3コーナーで叩いて逃げる。3番手の加藤圭一は離れ、山本が3番手に入って最終ホームを通過。軽快に駆ける根田がバックも先頭で通過すると、4コーナーを絶好の番手で迎えた和田健太郎(写真)が最後はきっちり差し切った。
 「根田のおかげ。あんなに早く仕掛けてくれるとは思っていなかった。ジャンからホームにかけてのスピードはすさまじい。かなりのハイスピード。俺はただ差しただけ。状態も変わらずかな」
 連日、主導権を握っている根田空史が2着に粘り込んで千葉ワンツー。
 「疲れはないけど、練習不足かな。初日よりもペース配分ができて、修正できたけど、上がりタイムは一緒ですね。でも、踏み直せているし、上手く脚も回せている」

12R

選手の写真です。
大塚玲選手
 後ろ攻めの伊原克彦、坂本周作の順で出たところを黒沢征治が打鐘で叩いて主導権を握る。果敢に風を切った黒沢に対し、前受けから8番手まで下げた堀内俊介が最終ホームから抜群のスピードでまくり上げる。これを平原康多が3コーナーで強烈にブロック。空いたコースにすかさず入った大塚玲(写真)が鋭く伸び切って波乱を演出した。
 「(堀内)俊介がすごい強かったです。いいスピードで少し離れ気味でした。平原は仕事をするだろうし、動きがでかいので、もしかしたら内が空くかなって。体が反応しましたね。スピードを落とさずに、そのまま入って行けました。1着なんでうれしいです」
 大槻寛徳は目標の坂本周作が不発の展開から俊敏に内を突いて2着に食い込んだ。
 「(坂本)周作が前で全部、やることをやってくれました。位置を取って、仕掛けてくれたので。そこからは上手く突っ込めました。初日よりも感じは良かったです」
 平原康多は堀内のまくりを止めたが、3着で人気に応えることができなかった。
 「黒沢はしっかり力を出し切ってくれました。堀内君が強かったですね。一発で飛ばなくて、もう1回持っていった時に来られて、対処できなかった。状態は悪くないです」

10R

選手の写真です。
郡司浩平選手
選手の写真です。
和田健太郎選手
 赤板過ぎに切った郡司浩平(写真)を河合佑弥が押さえて逃げる。後方8番手になった井上昌己は打鐘の2センターから早めの反撃。マークの坂本亮馬は離れる。最終2コーナーで出切った井上を俊敏に追いかけた郡司が早めの追い込み勝負で抜け出し、決勝一番乗りを決めた。
 「井上さんの動きを見ながら踏んでいきました。最後はしのいだ感じですけど、ライン3人で決まったのが良かったですね。萩原(孝之)さんまで固めてくれていたので。南関で少しでも多く勝ち上がったほうがやりやすい形になりますからね。また準備して決勝戦に臨みます」
 郡司にしっかり続いた和田健太郎(写真)が2着をキープした。
 「郡司君がさすがというか、すかさず仕掛けて上手くやってくれました。とにかく郡司君はグランプリがかかっているので、自分は内を締め込みながらラインで決まることを優先して。しっかり続けて良かったです」
 ラインの3番手を固めた萩原孝之が前の2人に続いて3着。南関勢で確定板を独占した。
 「内が怖くて締め込みながらだったんで、キツかった。連戦にしては戦えていると思うし、感じは悪くないと思います」

11R

選手の写真です。
中村浩士選手
選手の写真です。
根田空史選手
 赤板過ぎに切って緩めた山田久徳を根田空史が打鐘で叩いて逃げる。南関ライン3車できっちり出切り、山田は4番手で態勢を立て直す。後続を1本棒にして軽快に駆ける根田を最終2コーナーから山田がまくりに行くが、車の進みはひと息。4コーナーを絶好の番手で迎えた中村浩士(写真)が最後は粘る根田をきっちりとらえた。
 「(根田が)あれだけ良く駆けてくれた。練習のたまものですね。逆に疲れが取れているんじゃないですかね(笑)。自分は付いているだけ。最後は(勝瀬卓也の)コースを作りながら。体も安定した状態が続いています。南関を盛り立てたいですね」
 連日、風を切っている根田空史(写真)がしぶとく2着に粘り、師弟ワンツー決着となった。
 「厳しい日程の中だけど、不思議と体調は良くなってきている。こういう日程の方が合っているのかも。展開的に行きやすくなったのもあるけど、先行して粘れているし、良いと思います」
 村上博幸が目標不発の展開から伸びて3着に入った。
 「根田が強かったですね。(山田)久徳はもうちょっと待っても良かったかもしれない。でも、仕掛けてくれたんで。僕の伸びは悪くなかったと思います。(山田と)2人のときにあんまり決まってないので、来年に向けての課題ですね」

12R

選手の写真です。
山崎芳仁選手
選手の写真です。
河村雅章選手
 山本伸一、平原康多の順で切ったところを蒔田英彦が一気に踏み込んで打鐘から主導権を取る。しっかり3番手をキープした平原は最終2コーナーからまくる。続いた河村雅章に絶好かと思われたが、2コーナーで山本の内をすくって関東コンビを猛追した山崎芳仁(写真)が鮮やかに外を駆け抜けた。
 「疲れてるから内に行っちゃうんでしょうね。あれだけ(山本が)空けたし、踏んで緩められなかったので、そのまま前を追っかけた感じでした。伸びましたね。1着なんで状態はいいと思います」
 平原のまくりに乗って追い込んだ河村雅章(写真)が2着に入った。
 「平原さんはだいぶ脚を使ってましたからね。離れないようにと思ってました。すごいスピードを体感できました。余裕はあったんで、車間を空けられれば良かったですね。とりあえず地元から決勝に乗れて良かったです」
 直線で末を欠いた平原康多は辛くも3着で優出。大会連覇へ、できる限りの準備をして決勝を迎える。
 「苦しい中で仕掛けて、最後はバタバタでした。いっぱいでしたね。ペース配分がちょっと甘かったです。なんとか最低限ですね。自転車とのマッチングもあんまり良くなかったので、セッティングを修正します」



<最終日・6R S級ブロックセブン>
 池田良が点数最上位の存在だ。落車明けの10月寛仁親王牌は満足のいく結果を残せなかったが、状態面に不安はない。
 「落車で右ひじを痛めたけど、ここまでダメージはなかったです。前回はいまいちでしたが、前橋は前からそんなに良くないので。終わってから練習を見つめ直して、やってきました。明日(最終日)のレースは自分でやります。結果が出ればいいですね」
 永井清史は今期に入って成績が下降線を辿っている。寛仁親王牌は4日間、大きな着が並んだ。
 「前橋は散々でした。バンクがやっぱり難しいですね。状態自体は問題ないです。終わってからも練習はしっかりやってきました。少しずつ上げていきたいですね。勝てるように走りたいと思います」
 1本欠場してこのレースを迎える松岡孝高は単騎で一発にかける。
 「昨年8月の落車で鎖骨を折って、ずっとプレートが入っていたんですけど、それを抜く手術を10月4日にしました。ずっと前から予約をしていたので、1本欠場する形になりました。すぐに練習はできて、まだ筋肉は少しかたまっているんですけど、感じは悪くないです。楽しみですね。ひとりのほうがやりやすいし、自力で頑張ります」