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KAWASAKI KEIRIN
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決勝戦レポート
郡司浩平(神奈川・99期)
松浦悠士(広島・98期)
S班2人の同着優勝
「内容もそうですけど、一番に求められるのは結果。優勝だけを目指してきたし、(地元で)応援してくれる人たちもたくさんいる。今年は平塚もあったし、桜花賞は毎年この時期なんで、自然と気持ちも上がってくる。恩返しができたんじゃないかと。そのことがうれしいですね」
郡司浩平にとっては、平塚から中2日での地元記念の連続開催。平塚記念では優出も決勝はシンガリに沈んでいただけに、ホームバンクの今シリーズは並々ならぬ思いだっただろう。19年の2度目の桜花賞優勝から、21年ここでの全日本選抜制覇を挟んで川崎記念3連覇を遂げた。
周回中は6番手にポジションを取ったが、思惑通りではなかった。そこから赤板過ぎに先に切って出て、中団が併走にはなったが結果的には後方に置かれた。
「スタートも思ってるのと違って、出遅れました。そこは想定してなかった。道中で考えて、どうしよかなと。1回動いて、もう1回動ければと思ったけど、反応ができなかった」
小森貴大が逃げて、3番手が吉田拓矢(イン)と松浦悠士で併走。松浦ラインに続いていた単騎の守澤太志にかぶった郡司は、落ち着いて最終ホーム過ぎに下げた。
「併走になった時点で普通は内側のラインに付いていくんですけど、外が松浦だったんで簡単には飛ばないだろうって。早めに立て直していこうと思った。ただ、守澤さんが気になって、引き切るのが遅くなった。そのタイミングのズレが、(ゴールで)届くか届かないかになってしまった」
郡司が最終2コーナーから仕掛けると、松浦、それに呼応するように東口善朋が番手発進。まくり合戦になった。直線半ばで東口、松浦、郡司の3車が重なり、東口はわずかに失速。松浦と郡司が同時にハンドルを投げたところがゴールだった。
「最後はなんとか届いたけど、スッキリした終わり方ではなかった。松谷(秀幸)さんにもチャンスある仕掛けができれば。そこはしっかりと反省したい」
前回の平塚で通算300勝のメモリアルを遂げた郡司の303勝目と、今シリーズに区切りの300勝を飾った松浦の302勝目。地区は違えど同じ90年生まれで輪界をけん引するS班による同着優勝は、桜花賞の語り草になりそうだ。
「負けているところからの勝ちだったんで、めちゃくちゃうれしいです」とは、郡司と優勝を分け合った松浦悠士。吉田との3番手併走から番手まくりの東口をとらえて、同着に持ち込んだ。
「(同着優勝は)僕はないけど、郡司君は2回目みたいですね。小森さんがすごくヤル気だったんで、付いていって3番手に入れればラッキーかなと。そうじゃなくても、外併走からでもまくろろうと。脚がたまらなかったし、あんまりうまく併走している感じもなかった。(自分が仕掛けて)東口さんの番手まくりで戻り切れなっかったけど、回している感じだった。今日(最終日)セッティングをいじったのが、かなり良くて、それがなかったら優勝できてなかったかなと」
今年2度目のG3優勝で勢いを加速させた松浦。次回の武雄記念で連覇がかかるダービーに弾みをつけたい。
レース経過
号砲で東口善朋、小川勇介が勢いよく飛び出すが東口が誘導員の後ろを占めた。前を固めた小森貴大-東口の近畿勢に松浦悠士-小川の西日本勢が続き、単騎の守澤太志がその後ろに入る。以下は郡司浩平-松谷秀幸の地元勢に吉田拓矢-恩田淳平の関東勢で初手の並びが決まる。
赤板前の2センターで郡司-松谷がゆっくり踏み上げると吉田-恩田の関東勢も続く。赤板過ぎに郡司-松谷が前に出ると、さらに吉田-恩田が押さえて出た。するとすかさず小森が反撃開始、松浦も続く。ジャンで小森-東口が主導権を握ると、吉田はこの後ろに飛びつく。郡司も近畿勢を追おうとしたが、外から続いてきた松浦とアンコになって後退。近畿勢の後ろはイン吉田、アウト松浦で並走となる。この態勢で最終ホームを通過。相変わらず3番手の取り合いは続く。2コーナーを立ち直ったところから郡司がスパート。最終バックで東口が小森の番手から自力に転じると、吉田に踏み勝った松浦がスイッチ、吉田は松浦に続く。東口、松浦、吉田の順で4コーナーを回ると、外からまくり上げてきた郡司が迫る。ゴール寸前で松浦が東口を交わしたところに郡司が肉薄。1着は両者の写真判定となったが、同着となり郡司はこの大会3連覇を達成。松浦は初優勝を飾った。
着 | 車番 | 選手名 | 府県 | 期別 | 級班 | 着差 | 上り | 決まり手 | H/B |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 郡司 浩平 | 神奈川 | 99期 | SS | 11.2 | まくり | ||
1 | 7 | 松浦 悠士 | 広島 | 98期 | SS | 11.4 | まくり | ||
3 | 5 | 東口 善朋 | 和歌山 | 85期 | S1 | 1W | 11.5 | ||
4 | 2 | 吉田 拓矢 | 茨城 | 107期 | SS | 1/2W | 11.4 | ||
5 | 3 | 守沢 太志 | 秋田 | 96期 | SS | 1/2B | 11.3 | ||
6 | 4 | 小川 勇介 | 福岡 | 90期 | S1 | 1/2W | 11.4 | ||
7 | 8 | 恩田 淳平 | 群馬 | 100期 | S2 | 3/4B | 11.4 | ||
8 | 9 | 松谷 秀幸 | 神奈川 | 96期 | S1 | 1/4W | 11.3 | ||
9 | 6 | 小森 貴大 | 福井 | 111期 | S2 | 4B | 12.2 | H B |