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かわさき競輪

KAWASAKI KEIRIN

34#

検車場レポート

  • 8/8 Wed.  (前検日)
  • 8/9 Thu.  (1日目)
  • 8/10 Fri.  (2日目)
  • 8/11 Sat.  (3日目)

1R

 佐々木龍は今期から初のS級レーサーに仲間入り。「自然と気持ちが入る」と、気合い十分で地元のGIIIに臨む。


 「厳しさを感じながら、一走一走大事にいきたいです。しっかり練習もしてきたし、あとは落ち着いてレースができれば。後方にはならないようにと考えています。良い雰囲気を作って、地元勢を盛り上げられるように」


 谷口遼平はムラのある成績だが、6月福井を113着など随所で好走。ここまでは2週間以上空いたゆとりのローテで練習を重ねてきた。 


 「最近は良かったり、悪かったりですね。ここまでは乗り込みをしたり、詰めて練習をしてきました。先を見据えて真面目にウエートもやっています。今シリーズはチャンスがあると思う。初日は前々にしか考えていないので、あとは佐々木さんのやる気次第ですね」

2R

選手の写真です。
志佐明選手

 初の記念参戦となった7月福井では、準決まで駒を進めた地元の志佐明(写真)。戦える手応えをつかんで、S級4場所目を迎える。


 「(前回の防府483着は)甘かったですね。でも、ここまで大敗も少ないので、(S級の)イメージが悪くないまま来れています。防府が終わったあとは、セッティングをいじったりしました。新車も持ってきたし、そっちも試したいですね」


 箱田優樹はメンバー表に志佐の名前を見つけて、静かに闘志を燃やした。


 「(6月函館の落車は)大丈夫です。志佐さんとは前回の最終日に走りました。地脚もあるし、強いですね。(前回は先着されただけに)今回は潰せるように。ここまでは雨もあったけど、やりたいことができたし、準備をしてきました」

3R

 6月武雄で地元Vを飾った山田庸平は、続く宇都宮記念でも1332着と奮闘。その後は優出こそないが、調子は変わらず良いと話す。


 「調子とか感覚は良いですよ。前回(7月弥彦記念)は、レースが上手くいかなかったです。ここ2、3カ月はあっせんが詰まっていて、疲れはないけど練習不足が気になっていますね。川崎のバンクは外が伸びたり、中バンクが伸びたり、ちょっとクセのあるイメージがあります」


 その山田に前を任せるのが田中誠。近況は優出を量産するなど、好調を維持している。


 「最近はバッチリ。気合を入れて走っています。前回(7月青森)からは、暑かったので山に合宿に行ったり、涼しいところで練習をしてきました。スピード練習を多めにして。(中22日で)レース勘が鈍るような気がするからちょっと間が空くのはイヤですね。(山田との)相性は良いですよ。勝負権のある位置まで連れて行ってくれると思う」

4R

 工藤文彦は今年の春から成績が急上昇。前回の岐阜でも、南潤と竹内雄作の踏み合いをまくってVを手にした。


 「良い流れには乗れていると思います。優勝したあとに師匠の筒井(敦史)さんとご飯に行って。自分のことのように喜んでくれました。早くGIに出てこいと、これからの訓示も頂きました。自分が頑張ったことで、師匠が喜んでくれるのは良いですね。初日も油断せずに」


 6月宇都宮記念を2781着など、近況は連対が増えている伊早坂駿一。当所でも信念を貫いて、全力投球を誓う。


 「脚の状態は良いし、練習でも踏めています。何も変えていないので、力が付いてきているのかな。川崎を走るのは久しぶりです。いつも通り、メンバーは気にせずに自分のレースをします」

5R

 好調時のキレを取り戻した鈴木謙太郎は、6月立川で今年2V目をゲット。前回の7月小倉でも113着とオール確定板入りを果たした。今回は弟子の小酒大勇とは別線で、関東勢の先頭を務める。


 「弟子と一緒なのはやりにくいですけど、勝ち上がれるように。しっかり練習もしてきたし、調子は変わらずだと思います。最近は(成績の)波がなくなってきたので、これからコツコツ積み上げて行く感じですね。初日は、しっかり主導権を握りたい」


 志村龍己は、6月福井で内のコースを鋭く伸びて、一昨年8月岐阜以来の優勝を飾った。今回も持ち前の鋭脚を発揮できるか。


 「(福井は)たまたまコースが空いてくれました。前の人も良い位置を取ってくれたので。調子は良くないけど、直前の練習の感じはすごい良かった。(鈴木との連係は)3回目ですね。今回は(ワンツーが)決められるように」


 師匠に挑む小酒大勇が、どこまでやれるかにも注目したい。


 「師匠とは連係もあるし、対戦もあります。(今回は別線で)やりにくさはありますけど、なんとか頑張りたいですね」

6R

選手の写真です。
簗田一輝選手

 5月名古屋記念を優出した簗田一輝(写真)は、続く奈良、当所で6連勝。さらに、前回の弥彦記念も無傷で優出と快進撃を続けている。


 「動いて位置を取れているし、悪くないですね。弥彦の決勝は(最終バックで)9番手だったけど、もっと脚があれば行けていました。いつも優勝を狙っていますけど、今シリーズはいつもよりチャンスがある。でも、決勝に乗らないと意味がないので、まずは初日ですね」


 5月当所での準V以降は、目立った活躍のない土屋壮登。それでも、強気に攻めて本線撃破を目論む。


 「(対戦相手の簗田は)強力ですね。でも、成績はボロボロですけど、調子は悪くないんですよ。腐らずに練習もしています。前回(5月)川崎を走ったときにフレームを換えたんですけど、今回から元に戻します。初日は先行できるように」

7R

 ここからはガールズ戦が行われる。坂口楓華は、7月佐世保ミッドナイトで悲願の初優勝を飾った。その勢いのまま、今回も強敵相手に好勝負を演じる。


 「うれしかったですね。やっとかってホッとしました。4日間のレースは2回目ですね。1回目(4月函館)は、すごいメンバーが濃くて何もできなかった。決勝に乗れて安心しちゃった部分もありました。4日目の疲れとかはなかったです」


 高いレベルで安定している荒牧聖未にも注目だ。


 「動ける選手もいるので、ここだっていうタイミングで仕掛けたいですね。練習はしっかりやってきました。4日間は未知ですけど、ひとつひとつ勝ち上がっていけるように」


 7月名古屋、高知を連続で優出した佐藤亜貴子。調子は徐々に上向いている。


 「調子は良いし、練習もしっかりできているけど。レースになるとなかなか…。でも、決勝に乗れてきているし、上がってはいると思います」

8R

選手の写真です。
細田愛未選手

 細田愛未(写真)は、前回の高松で梶田舞らを破り今年5V目を無傷で奪取。しかし、気を緩めることなく、さらなる高みを目指す。


 「前回(高松)からギアを上げて、行けるところはしっかり行けています。(決勝は梶田と踏み合いになって)ダッシュが良い人なら突っ張られていますね。でも、しっかり前で出し切るレースをすれば今後につながるのかな。逃げ切れる力を付けたい。ここまでは、立川で(小林)莉子さんとかとしっかり練習をやってきました」


 比嘉真梨代は、沖縄から初めてのガールズレーサーとして今年デビュー。ここまで白星こそないが、出走した2場所を優出とまずまずの滑り出しを見せている。


 「ダッシュとパワーには自信があります。でも、せっかくパワーがあるのに、自転車に伝えられていないと言われました。まだセッティングもそんなにいじっていなくて。細かいところを修正していければ。前々に行って、できれば先行もしたい」


 競走得点こそ劣る戸田みよ子だが、優出を量産と安定感は抜群だ。


 「最低限やることはやっています。あんまり結果にはこだわっていないですけど、結果がすべてですよね。前回の富山でドアに挟まって、脚を縫いました。でも、ここまでに抜糸もしたし、普段通りにはやれました」

9R

選手の写真です。
大久保花梨選手

 昨年のデビューから、ここまで6Vを達成している大久保花梨(写真)。ここも、得意のまくりで白星スタート決める。


 「サマーナイトは、すごい力の差を感じました。そこからめっちゃ空いたので、しっかり練習はできました。セッティングが少し変わったので、そこは走ってみてですね。川崎は今回が3回目で、2回目は完全優勝したので悪いイメージはないです。優勝を目指して頑張ります」


 6月大宮で落車した奈良岡彩子だが、その後も決勝進出が続いている。レース巧者ぶりを発揮できるか。


 「落車は、擦過傷と打撲だったので軽傷でした。(近況は)決勝には乗れているけど、確定板に乗らなきゃ意味がないので。調子はいいと思うから、4日間確定板に乗れるように」


 競輪学校では、ゴールデンキャップを獲得した日野未来。ここまでの2場所は予選を突破できてないが、前回7月岸和田の一般戦では、初勝利を挙げた。


 「デビュー戦が終わって、中3日ですぐに岸和田を走って。あっという間に7月が終わってしまいました。緊張が多かったですね。でも、こうやって走りたいっていうのがわかってきたので、仕掛けどころでしっかり仕掛けられるようにしたいです」

10R

選手の写真です。
鈴木裕選手

 ここからはシリーズをリードする特選組によるレース。鈴木裕(写真)は6月取手GIIIで決勝に進出。7月小松島記念でも2度の確定板入りを果たすなど、良い状態を保っている。


 「調子は良いと思う。ちょっとだけ自信もあります。中西(大)君も真船(圭一郎)君も落車明けだし、そこには負けたくないですね。特選スタートで、気持ちも楽です。去年は初日に飛んでいるので。なるべく欲しがらないでレースをします。後ろが地元なので、積極的に」


 7月高松で落車した中西大は、ここが約1カ月ぶりの実戦。調子を確かめる上でも、積極策を示唆した。


 「落車の怪我は右肩の打撲です。骨折もしていなくて大丈夫と思ったらダメでした。高松は新車だったんですけど、自転車も一発で壊れたので前のに戻します。先行してどこまで戻っているか見たいですね」


 真船圭一郎は5月当所、さらに7月京王閣で2度の落車。当所が復帰戦も、表情は険しい。


 「怪我は右鎖骨のヒビですね。スタンディングでモガいてはいない。状態は走ってみないとわからないです。でも、3本も欠場したし、稼がないと」

11R

選手の写真です。
荒井崇博選手

 6月四日市の決勝でブフリに迫って2着の佐藤幸治は、続く函館で完全Vを果たした。近況も好調ムードで期待ができそう。


 「佐世保のバンクが使えないっていうのもあって、実家(秋田県)に帰って練習をしてきました。調子は悪くないけど、街道ばかりだったので感覚がちょっと心配ですね。松岡(篤哉)さんも行きっぷりが良いし、池田(勇人)君はヨコもできるので、考えて走りたいですね」


 キメ脚確かな荒井崇博(写真)が、佐藤を目標に勝機をつかむ。


 「サトコウ(佐藤)に任せます。九州も普通に30度を超えとったから、ロードは無理やったけど、バンクでは普通に練習してきた。前次第で、4つ(白星が)欲しいね」


 6月富山で213着の池田勇人だが、その後はリズムに乗れず。ここで結果を残して流れを取り戻したい。


 「自転車のイメージと進み具合は、合ってきているかな。あとは、組み立てと展開が向けばいいんですけど。みんな力は変わらないと思うので。若手も出てきているし、自力だけではなくて、何でもやっていかないと」


 松岡篤哉は、前回の7月福井記念で2279着。ここは、持ち前の先行策で上位を目指す。


 「前回から2週間空いたので、室内を中心にしっかり練習をしてきました。状態は良いと思います。川崎の相性もいいし、しっかり先行して力を出し切りたいです」

12R

選手の写真です。
東龍之介選手

 春から成績を安定させている東龍之介(写真)が、今シリーズの競走得点最上位。地元勢の中心として、周囲の期待に結果で応える。


 「(堀内)俊介とかと千葉で合宿をしてきました。ここに向けてやってきたし、結果を出したい。同県の先輩達とも走るので、しっかり気も引き締めて。点数を上げられて、ここにこれたのは良かった。優勝にこだわらないで、一戦一戦のレースに集中します。そうしたら、おのずと(優勝が)見えてくると思う」


 4月静岡で今年初Vを手にした堀内俊介だが、その後は一息。それでも、十分な調整期間を経て臨む大事な地元GIII。


 「合宿に行って、いつもと違う練習ができました。感触も悪くなかったです。あとは実戦でどれだけ出せるか。練習の内容的には、今後につながると思います。ダービーが終わってからいまいちですけど、ここまでに準備はできました。こういうところ(オールスターメンバーが不在の開催)で勝てるように」


 6月松山を完全V、直前の防府を237着の久米康平が、勢いに乗って初のGIII制覇を狙う。


 「前回(防府)は疲れたままいったけど。しんどいなりに、良い感じで3日間走れました。ここまではマッサージも受けてきて疲れもないです。川崎は4月の記念も走ったし、2回目ですね。目標は優勝です」


 「怪我はない」とは、前回の弥彦記念で落車した阿部大樹。5月開催を制するなど、好相性のバンクで暴れ回るか。


 「落車でフレームから車輪まで全部だめになりました。今回は全部新品です。(新しい自転車の感触は)ボチボチですね。川崎は相性が良すぎ。良いイメージのままでいたいです(笑)」

1R

選手の写真です。
佐々木龍選手

 オープニングレースは、地元地区の南関勢がワンツーを決めた。中団の佐々木龍は、谷口遼平の上昇に合わせて踏んで出させない。これを見た単騎の鈴木謙二は3番手に追い上げると、打鐘の4コーナーから踏み上げて主導権を奪った。佐々木は落ち着いて番手にハマる。最終3コーナーからまくり上げると、最後は続いた大木雅也が差し切った。


 「佐々木君とは前回の弥彦記念でも連係しているし、強いのは知っている。(佐々木は)中団狙いかなと思っていたけど、(谷口を)突っ張ったのが大きかったですね。絶好の展開でした。付いていて余裕ってほどではなかったけど、一時期に比べたら(状態は)良くなりました」


 「絶対に良い流れを作るって気持ちでした」とは、地元の佐々木龍(写真)。積極的な組み立てで好スタートを切った。


 「ジャンでは腹を括っていました。鈴木さんが1人で来たのが見えたし、そこは落ち着いて。小川(賢人)さんが強いのはわかっていたので、警戒していました。期待して1レースにしてもらったし、地元の意地で何とか勝ち上がろうと。感触も前回(弥彦記念)より踏めている感じがあります」


 佐々木に突っ張られて後方に引いた谷口遼平は、2センターから大外を踏み込んで3着。レース後は反省に終始した。


 「佐々木さんは中団を取りたいのかなと思ったら突っ張られてしまって。中途半端でした。ジャンでも行けたのに行けなかった。申し訳ないです。同じことをしないようにします」

2R

 先に動いた山本巨樹は、志佐明ら南関勢を受けて中団をキープする。ペースで駆ける志佐に対し、最終2コーナーからまくり出る。2センターで先頭に立つと、そのまま力強く押し切った。


 「(鷲田佳史が)自信をもって走れって言ってくれたので、気持ちだけですね。前回(松戸記念)は、何もできなかったので、今回は力を出し切って9着でも良いくらいの気持ちで走りました。1回踏んでしんどかったけど、まくれたので良かったです」


 山本マークの鷲田佳史は、最終4コーナーで石井毅にからまれるも、しのいで2着に入った。


 「山本もやる気だったし、志佐を突っ張るくらいの気持ちで踏めば中団になるのかなと。(石井に)体では勝っていたけど、ちょっと締め気味に踏まないとと思って。なによりワンツースリーで、良い緊張感で走れました」

3R

 巴直也が動いて誘導員後位が入れ替わる。その上を末木浩二が出て打鐘手前で主導権を握った。後方から大谷靖茂が巻き返すが関東勢を叩けない。矢口啓一郎は大谷をけん制すると、最終バック手前から番手まくりを敢行。後ろから迫る巴の追撃も振り切って白星を手にした。


 「(大谷が)止まったと思ったけど。その後ろから来ていたし、あのままだと被って終わってしまうので(番手からまくった)。結局、出て行ってやっと接戦だったしね。ギリギリの判断です。前回(弥彦記念)が仕上がり過ぎていたのか、初日は重かった」


 巴直也は思惑通りにレースを運ぶも、矢口に微差及ばず2着。


 「末木君の駆ける気配を感じたので、別線と勝負してでも位置取りにこだわろうと。そこ(関東勢の後ろ)から行けるところで行こうと思っていました。矢口さんが行ってくれたし、最後に差せたら良かったですけどね。ちょっとハンドルを投げるのが早かったです。(久しぶりのレースだったが)流れは読めていたし、あとは脚の張りとかを意識して」

4R

選手の写真です。
北村信明選手

 打鐘で押さえて出た伊早坂駿一が先行態勢を取るが、前受けから下げた工藤文彦の巻き返しが早い。2センターから山降ろしでスピードに乗せると伊早坂を楽にとらえる。舛井幹雄は離れて、工藤、北村信明(写真)で3番手以下をちぎる。しかしながら、さすがに工藤も直線半ばでいっぱい。番手から北村が抜け出し1着も、工藤の3着を反省する。


 「工藤さんのまくりに集中しようと思ってた矢先に(仕掛けて)行ってくれた。伊早坂君が上がり切る前に行ってくれて、強かったです。やっぱりダッシュとか違いますね。僕の仕事がヘタクソで工藤さんは3着になってしまった…」


 最終2コーナーからのまくりで中四国コンビに迫った佐々木孝司が、直線も伸びて2着。


 「(工藤は仕掛けて)来ないかなって安心していたら、すごいスピードだった。あとは自分が行けるか、行けないか。後半は伸びたけど、出足に違和感があった。ハンドルとか換えたんで、そのせいですかね」


 3着に沈んだ工藤文彦だが、内容の濃い走りは評価できる。


 「北村君があんなにアシストしてくれたのに、2着までに入らないとダメですね。ただ、行くところで行けている。(伊早坂に)ペースに入れられたら厳しいし、あそこしかないと思って行った」

5R

 鈴木謙太郎に蓋をしていた小酒大勇が、先に出た山下一輝を打鐘の2センターで押さえてハナに立つ。しかし、視界が開けた鈴木が、すぐさま反撃を開始。あっという間に小酒を叩くと、3番手以下を引き離して駆けて行く。そのまま後続の追撃も許さず逃げ切り。


 「一番良いタイミングで行けました。バックが流れていたけど、3着までに残れればいいぐらいの気持ちで踏んでいきました。風があった割には走路は軽かったし、ずっと回せていました」


 志村龍己は踏み出しで鈴木と車間が空くも、最終1センターでドッキングに成功。そのまま鈴木に続いて2着に入った。


 「離れて悔しいですね。行くのはわかっていたのに半信半疑でした。(2車単で鈴木-志村の)オッズが1.7倍だったのでひっくり返してやろうと思ったけど、バックで諦めました。余裕そうに見えて脚はいっぱいでしたよ」


 鈴木の仕掛けを追いかけた中本匠栄が辛くも3着。


 「前がどれだけ踏んでくれるか期待していたけど、鈴木さんが強かったです。ちょうどバックを踏んだ時に(鈴木が)行ってしまって。(山口)幸太郎さんには迷惑をかけました」

6R

 動きなく赤板を過ぎると、後ろ攻めの土屋壮登が一気に踏み込み打鐘で先行策に出る。簗田一輝は土屋に合わせて踏んで、抜かりなく中団を確保。2コーナーからまくり上げてファンの圧倒的な人気に応えた。


 「土屋さんがなかなか上がって来なくて。思っていた展開ではなかったですね。しっかり位置が取れて良かったです。後ろが来る前にと思って(2コーナーから仕掛けた)。車の進みも、前回(1115着の弥彦記念)と変わらないです」


 村上直久が続いて2着を確保。引き揚げてくると、前を任せた簗田を称賛した。


 「仕事をしたわけでもないし、付いて行っただけ。抜きに行ったけど全然抜けなかったです。レベルが違いますね。強いし、安心できます」

7R

選手の写真です。
荒牧聖未選手

 打鐘で誘導員が退避すると、前受けした坂口楓華がそのまま先行態勢へ。最終ホームで5番手の荒牧聖未(写真)は、矢野光世をすくって1車押し上げる。2コーナーから外を踏み上げると、2センターで坂口をとらえて圧勝した。


 「自分の力を出し切っていこうと思っていました。踏み出しは自分でも良いと感じたし、バックではまくれると思いました。納得した走りをすることができたし、一戦一戦気持ちを入れて走りたい」


 佐藤亜貴子は打鐘前に動き、2番手にポジショニング。荒牧に上をいかれたが、2センターから追い込んで2着に入った。


 「追い上げた時に誰か続いてきてくれて、荒牧さんを後方に置ければ理想でしたね。あとは、荒牧さんより先に仕掛けるべきでした。まくって来ているのに坂口さんもカカりが良くて反応できなかった。それでも2着スタートは大きい」


 先行で勝負した坂口楓華だったが、末を欠いて4着。


 「前になったら誰も来ないと思っていた。消極的な競走をするくらいならホームから行こうと決めていたけど。あとで先輩に聞いたら、少し仕掛けが早かったみたいですね。苦手な展開だったので、次はこうならないようにしていきたい」

8R

選手の写真です。
中西叶美選手

 隊列に変化がなく打鐘を通過。2番手の細田愛未は、松尾智佳の動きに合わせて踏んで最終1センターで先頭に立つ。そのままペースで駆けて、力強く逃げ切った。


 「誰かが来たら行こうと思っていました。バンクはちょっと重たかったですね。(3.79のギアは)最後が踏み切れてない感じがあります。最初の踏み出しも、もうちょっと上げていきたいですね。まだ無理くり行っている感じなので」


 前受けの中西叶美(写真)は、細田後位に飛び付いて2着でゴール。


 「しっかり見て行けたと思います。最後に差す脚はまだないかな…。でも、動きは悪くないと思います」


 初手から細田を追った戸田みよ子だったが、踏み出しで付け切れず3番手に降りる。そのまま流れ込んで3着。


 「前を取りたかったけど。(細田に)思い通りにされましたね。あれなら、自分で切ってっていうレースでもよかった。出し切れなくて悔しいですけど、まだあと3日間あるので温存できたと思って」

9R

 赤板手前から動いた日野未来が、打鐘過ぎに齊藤由紀を押さえてハナに立つ。大久保花梨は車間を詰める勢いで2センターから仕掛けると、日野を最終ホームで叩く。そのまま後続を引き離して圧勝した。


 「(スタートには)こだわっていないので(初手は)中団からになりましたね。自分の距離からと思って仕掛けたけど、踏み出してからがキツかったです。ただ、最後まで踏み込めているし、換えたセッティングの感じも悪くないですね」


 大久保に合わせて踏み上げた奈良岡彩子は、大久保を懸命に追いかけて2着。


 「(大久保が)踏んでくると思いました。追い付ける感じはあったけど、ギアが足りないのかな。反応はできているので、あとはどれだけ詰め寄れるかですね」


 5番手の齊藤由紀が、バックからまくって3着に食い込んだ。


 「前が離れているのはわかったし、自分は脚を使っていなかったので。外にも(選手が)いたので踏むのが遅れてしまいました。でも、外を踏んで流れていたし、落ち着いて走れました」

10R

選手の写真です。
真船圭一郎選手

 中西大の上昇に前受けを強いられた真船圭一郎(写真)は、誘導を残したまま中団まで下げる。4番手が真船と鈴木裕の併走で、労せずに主導権を手に入れた中西が逃げる。中西のマイペースも、鈴木との中団争いに勝った真船が、最終2コーナー手前からまくりを打つ。林巨人のブロックを乗り越えた真船は、直線で先頭に立って後続の追い込みをわずかにしのいで1着。


 「(伊藤)大志さんが付いてくれてるんで、自分が動かないとしゃあないですから。(まくりが)思ったより出たんでよかった。前回(986着)は飛び散らかしていたんでね。(林のブロックは)来るのはわかっていたんで、そこはハンドルを切るだけだった」


 「失敗した。あそこを止めたら(ラインで)ワンツースリーだった」と、真船のまくりを阻めずに、林巨人は悔やむことしきり。


 「(真船が)来たのもわかってたし、横に並んでドンピシャでと思ってた。けん制入れて、けん制入れて、余計なことをしないでと…。そしたら(真船に)キュッと踏まれて前に出られてしまった。まだまだですね」


 中近ラインに付けた大坪功一は、林の外を踏んで伸びるも結果3着。


 「ラッキーでした。おいしい展開だった。反応は鈍かったけど、最後は伸びましたね。(感じも)悪くはないし、この3着は大きい」


 別線の抵抗もなく楽に先行したものの、4着に沈んだ中西大は二次予選に気持ちを切り替える。


 「誘導も残したままだったし、すんなり出させてもらった。あれで3着までに入れないんじゃ…。(前回)落車したっていうのは言い訳なんで。(2日目以降は)落ち着くこととやることはしっかりっていうメリハリをつけていきたい」

11R

選手の写真です。
伊藤正樹選手

 松岡篤哉に蓋をした佐藤幸治は、池田勇人を打鐘過ぎに押さえて主導権を握る。しかし、番手の荒井崇博が踏み出しで離れ、番手に池田がはまる。一方で、脚を溜めた松岡は最終ホームから一気にスパート。佐藤幸をバック手前でとらえて先頭に躍り出る。最後は続いた伊藤正樹(写真)が、松岡を交わして白星を挙げた。


 「(松岡が)全部やってくれたので、何もしていないですよ。後ろを気にするより、離れないようにと思って。最後は抜けたし、そういう余裕はありましたね。粘られるっていうのもあるかと思ったけど、松岡がしっかり行ってくれました」


 前団をスピードよく飲み込んだ松岡篤哉が、2着でゴール。3着にも佐々木雄一が入り、ラインを上位独占に導いた。


 「しっかり仕掛けられたので悪くはないですけど、もう少しですね。末が甘い。いつもと比べて、4コーナーからの踏んだ感じが…。踏み直し以外は問題ないです」


 中部勢に付けた佐々木雄一は、佐藤悦夫との3着争いを制して優秀に勝ち上がり。


 「楽に着いていけました。前(松岡)も、良いところで仕掛けてくれましたね。力強くて、どんどん伸びて行ってました。自分の感じもいいし、調子も悪くないです」

12R

選手の写真です。
堀内俊介選手

 阿部大樹を強引に押さえた高久保雄介は、叩きに来た堀内俊介(写真)を突っ張って出させない。この動きを見た久米康平が一気にカマし、最終1コーナーで主導権。中団の外で併走していた堀内だったが、バック手前で単独の4番手を確保。すかさず踏み込むと、ゴール前で前団をまくり切った。


 「(高久保が)切ったところを叩いて、先行態勢に入りたかったんですけど。細切れだったし、あそこ(打鐘過ぎ)から突っ張られると思っていなかったです。出切らないといけないですね。ラインで決めたいという思いが強かったので、残念です。最近の中では良い状態だと思うけど、踏み出しとかに課題はありますね。優秀はしっかり出し切って、準決勝につながるレースをしたい」


 阿部が堀内にキメられて後退すると、岡光良は東龍之介をさばいて堀内にスイッチ。最後は交わせず2着も、俊敏な走りを見せた。


 「阿部君が粘ってくれたし、良い位置にいてくれたおかげ。堀内が行って、それに乗って行けました。今回から新車なんですけど。フレームにアタリがある分、伸びました。踏み応えもありますね」


 主導権を握った久米だったが、三宅伸が離れて裸逃げに。番手にハマった高久保雄介は、堀内をけん制しながら追い込んで3着に入った。


 「とりあえず、前々にいこうと思っていました。堀内君があんなに早く踏み止めてくれて。そこで久米君が飛んで来たので我慢しました。すぐにまくりに行きたかったけど、追いかけるのに必死で行けなかったですね。僕にしては良い位置が取れたと思う」

5R

選手の写真です。
奈良岡彩子選手

 動きなく打鐘で誘導が退避すると、7番手の日野未来が一気にカマして先行策に出る。2番手以下の車間が大きく開くも、4番手の荒牧聖未は慌てずに最終1センターからまくり上げる。2番手から追いつきざまに仕掛けた矢野光世の上を行き、危なげなく勝利した。


 「どのタイミングで行こうかと思ったけど。自分で踏み出したところがあそこ(最終1コーナー)でした。前の選手(矢野)も追いかけている感じでしたね。踏んだ感触が良かったので(勝てて)良かったです。自分の力さえ出し切れば大丈夫と思っているので、一走一走を大切に走りたい」


 奈良岡彩子(写真)は、打鐘の2センターでインを突いて荒牧の後位を奪取。そのまま荒牧の仕掛けを追って2着に入った。


 「3番(戸田)の後ろでもよかったんですけど。ギアを下げた分、内からでも反応できると思って内を突いていきました。何回も前(荒牧)が踏み直していたけど、付いていけたし悪くはないですね。普段から使っているギア(3.64)なのでこっちの方が走りやすいです」


 2番手以下を突き放して駆けた日野未来だったが、最後は失速してシンガリ負け。


 「(初手の)位置取りが7番手になってしまったので。勢いをつけてカマすしかないなと。最後までもたなかったのは脚の問題です。やりたい事はできているけど、勝てないとただの自己満足になってしまう。カマシ先行でしっかりレースで勝てるような選手になりたいです」


 

6R

選手の写真です。
松尾智佳選手

 打鐘の2センターから仕掛けた梅田夕貴が、最終ホームで主導権。しかし、梅田を追った細田愛未が、すぐにまくって先頭に踊り出る。そのまま力強い走りでゴール線を駆け抜けた。


 「2走目は、どこから行くかを決めていなくて。その場、その場で臨機応変にいこうと思っていました。梅田さんが行くのか行かないのかわからなかったけど、落ち着いて仕掛けられました。準決勝は力を出し切りたい。誰とあたっても、バックを取るつもりで」


 初手から細田に付けた松尾智佳(写真)が、最後まで追いかけて2着。


 「スタートで,細田さんの後ろに入れてよかった。途中で梅田さんと(細田の後ろで)競りになるかなと思ったけど、行ってくれて。その後は、細田さんがホームくらいで仕掛けると思っていたので、構えていました。初日が7着だったので、倍疲れましたね(笑)」


 初手で2番手の齊藤由紀は梅田の後ろに飛び付くも、細田に上を行かれてしまう。それでも、2コーナーからまくって3着に入った。


 「変なところで仕掛けてしまいましたね。詰まった時に迷ってしまって。すぐに行けば良かったです。中途半端になってしまった。でも、感じは悪くないです」


 

7R

選手の写真です。
大久保花梨選手

 誘導が退避すると、ペースはスローに。車間を空けてタイミングを図っていた5番手の大久保花梨(写真)は、2センターで反撃を開始。最終ホームで主導権を握ると、力強く駆けて押し切り。


 「ホームが向かい風だったけど、2日目も先行したかったので行くところで行こうと。行けているので悪くはないですね。キツかったですけど、セッティングも悪くない。あとは2日あるので、体のケアをしっかりとしたい」


 2番手にいた中西叶美は、大久保の仕掛けに合わせて踏んで後位に飛び付く。そのまま追いかけて2着を確保した。


 「向かい風の中飛び付く、厳しいレースでした。それでも2日間持ち味を出せたと思う。大久保さんの仕掛けを待っていけた。準決もメンバー次第で、流れを見ていきたい」


 4番手から大久保の仕掛けを追走した坂口楓華だったが、追い切れずに3番手に降りる。流れ込んでの3着に、悔しさをかみ締める。


 「(大久保の仕掛けに)タイミングが合わなくて…。反応が悪いですね。もっと先に仕掛けることができていれば、絶好の位置を回れていたのに。先に仕掛けることができていないのは、気持ちが弱い。準決こそは強気にいきたい」


 

8R

選手の写真です。
佐藤幸治選手

 打鐘で村上直久が工藤文彦を押さえてハナに立つ。そこを阿部大樹が最終ホームで叩いて主導権を奪取。車間が空きながらも関東コンビを追うように仕掛けた中本匠栄は、そのまま逃げる阿部をとらえる。最後は番手の佐藤幸治(写真)が、中本を交わして白星を挙げた。


 「(中本が)行けるところからしっかり行ってくれました。結構、脚を使っていたと思うんですけど、よく行ってくれましたね。なかなか行けないところだったと思う。自分もキツかったです。内だけしっかり締めてしゃくられないようにと思って。(中本)匠栄が頑張ってくれました。キツかったけど、最後は差せたので」


 後方に置かれてもおかしくない流れを俊敏に立ち回った中本匠栄が、まくりで2着。九州コンビでワンツーを決めた。


 「ジャン前に突っ張られてキツかったですけど、立て直せたので。仕掛けた時は、あのタイミングを逃すともうないなと思って。工藤さんが前にいたので、そこより先にと思って行きました。(佐藤)幸治さんとワンツーで良かったです」


 阿部がまくられるも、直線で鋭く伸びた江連和洋が3着に入った。


 「後ろを見なくても良いかなっていうくらいの(阿部の)スピードだったんですけどね。気づいたらすぐそこに(中本が)いました。まくってくるのに、時差があると思ったけどね…。(3着に入ったのは)阿部の頑張りに尽きます」


 

9R

選手の写真です。
志村龍己選手

 佐々木孝司が打鐘で前に出ると、前受けから中団まで下げた志村龍己は青森勢をすかさず追って3番手を確保。5番手に鈴木裕で、久米康平は8番手。最終ホームを一本棒で通過する。志村は2コーナーから仕掛けて前団をひとまくり。志村にしっかりと続いた矢口啓一郎が、ゴール前で交わして連勝を果たした。


 「(志村)龍己が3番手を取ってくれたのに尽きる。龍己の走り方は分かっていたので追走に集中していました。ピンピンで勝ち上がったのは記憶にないけど集中して走れているし良い」


 志村龍己(写真)は「セッティングをいじって良かった」と修正に成功。持ち味を存分に発揮して準決勝に進出した。


 「初日は(鈴木謙太郎に)離れるし、(付け直した最後は)いっぱいだし。ここに来る前の体の感じは良かったので、これはセッティングだなと。大幅に換えました。2日目は周回中から良かったです。位置取りは3番手、最悪でも5番手は絶対と思っていました。早めに行ける感触もありましたね。ワンツーが決まって最高です」


 佐々木の先行に乗った伊藤大志が、3着を確保した。


 「(佐々木が)あそこまで頑張ってくれたから、着を取らないと怒られちゃいますよ。ただ、2車で難しい部分もありました。疲れが取れて、初日よりは良くなっています」


 

10R

選手の写真です。
西岡正一選手

 佐々木龍が出た上を中西大が押さえて、打鐘手前で先行態勢を取る。人気の鈴木謙太郎は8番手に置かれて後続は一本棒。まくった鈴木は落車に見舞われ、掛かりよく逃げた中西の番手から西岡正一(写真)が追い込んだ。


 「(中西は)すごく掛かってたし、(最終)4コーナーからもタレてない。自分は全然心配することなく、安心して付いてました。あれで差せてなかったら(調子がどうかと思うけど)差せてるんでいい。(ラインの)3人で決まったことが一番良かった」


 中西大は初日特選に続いての先行策。別線に反撃の隙を与えず、ラインを上位独占に導いての2着に汗をぬぐう。


 「4番手から(佐々木に)まくられてないんで、いいかなっていうのはある。ただ、あそこが鈴木さんだったらどうでしたかね。(それまでのレースの)結果を見てたら、初日より先行が残ってた。だから、前に出たらなんとかなるかと。(落車明けで)久しぶりなんで余裕がないのか重いですね」


 「(中西)大の持ち味を西岡さんがしっかり引き出してた」と、和歌山勢の息の合ったコンビプレーを称える鷲田佳史


 4番手キープの佐々木龍は、最終2コーナーからまくりを打つも1車しか出ず力の差を痛感する。


 「(勝瀬卓也に)申し訳ない、まだまだ力不足です。中西君がそのまま踏んでくれたから、たまたまあの位置が取れた。準決にいけたのはうれしいけど、内容はないし力負けです」


 

11R

選手の写真です。
山田庸平選手

 青板2センターから動いた簗田一輝は、谷口遼平にフタをしてから踏み上げる。しかし、番手の東龍之介と谷口が接触し、東が赤板1センターで落車。それでも簗田は、巴直也を連れて打鐘の2センターで山田庸平を押さえて先行態勢に入る。3番手を確保した山田は、最終2コーナーからまくりで簗田に迫ったが、簗田が末良く逃げ切って連勝で準決進出を決めた。


 「東さんが落車したのが見えたので、とりあえず巴さんを探しました。出切ってからは、自分のペースで行けましたね。7番(山田)と9番(池田勇人)のまくりは見えてなかったです。でも、(最終)ホームで来られなくて良かった。来られていたら慌てていたと思います。最後は一生懸命踏み直しました。体調もいいし、1着で良かったです」


 東の落車で南関ラインは2車。3番手を手に入れた山田庸平(写真)は、簗田に微差まで迫るも2着まで。


 「打鐘でたまたま後ろがカマして来なくて良かった。あとは力で行けたけど、組み立てがまだまだですね。昔なら3着には来てないと思うので、昔より力は着いていると思います」


 池田のまくりにかぶった荒井崇博だったが、直線でコースが空くと鋭く伸びて3着。


 「(山田は最終)1コーナーくらいで行けるところがあったから、(山田)庸平が上を目指すなら行かないといけない。自分のデキはボチボチかな。自分は3歩くらいしか踏んでないけど、伸びてはいたと思う」


 

12R

選手の写真です。
佐々木雄一選手

 優秀「アーバンナイトレース」は、佐々木雄一が制した。後ろ攻めの高久保雄介から順番に動くと、前受けから引いた真船圭一郎が打鐘の2センターで堀内俊介を叩く。隊列が一巡して最終ホームは一本棒。車間を空けていた佐々木雄一(写真)はまくってきた堀内をブロックすると、真船をゴール寸前で差し切った。


 「真船君が良い掛かりでした。堀内君は脚があるし、少し出られてしまったけど真船君が合わせてくれました。真船君には(踏んだ距離が)長かったと思いますよ。(怪我明けの真船の状態は)いつも通りな感じがしますね。(自分の状態は)良いんじゃないですか。準決も自分のできることをやります」


 怪我明けの真船圭一郎だが、初日に続いて優秀戦も力強い走りを披露した。


 「(堀内ラインに)付いて行って仕掛けました。出切ってからはペースで駆けて。要所、要所で来そうなところを踏んでいました。初日に先行したかったですね。でも、2車であそこまで行けて良かった。(怪我明けだが)思った以上に悪くない」


 堀内マークの岡光良は戦況を見極めると、福島コンビを追いかけて3着に入る。


 「堀内君が、(3番手に入って)すぐ行ってくれましたね。踏み出しが良い。その後は、堀内君がまくれるのか、まくれないのか見ながら。佐々木さんが内を空けたけど、危なくて行けなかった。あとは踏むところがなかったですね」


 3番手を確保した堀内俊介は2コーナーから仕掛けるも、前団をまくれず8着に終わった。


 「シューズとかを換えたんですけど、重くて。(打鐘で先頭に出て)駆けられると思ったけど、雰囲気的に良くなくて出させてしまいました。駆けた方が良かったですね。シューズは元に戻します」


 

8R

選手の写真です。
荒牧聖未選手

 ガールズの準決勝は2個レース。打鐘の2センターからカマした矢野光世が、後続を突き放して逃げる。4番手の荒牧聖未(写真)が最終2コーナーから踏み込むと、矢野を追いかけた2番手の細田愛未も、追いつきざまに仕掛ける。2センターではサイドバイサイドの展開となったが、荒牧が直線半ばでまくり切って無傷の優出を決めた。


 「3コーナーで(細田と)合ってしまったけど、自分の感触が良いので乗り換えられると思いました。本当はもう少し早く行きたかったけど、外に6番(齊藤由紀)がいたので。そこは冷静に待って、浮いた瞬間に行った感じでした」


 細田の後位にいた坂口楓華が、直線で追い込んで2着。


 「予想通りの展開になりました。ただ、荒牧さんより先にまくれれば良かった。自分の壁を越えようと思ったら、あそこは先に行かないと。結果が出る時は、自分の組み立てが上手くいっている時なので。あとは仕掛けるだけ。早く自信をつけたいです」


 佐藤亜貴子は、終始荒牧を追って3着に入った。


 「(荒牧と)車間が空かないようにと思って。そこだけでした。最後は、全力でハンドルを投げましたね。(準決勝が)身体的には1番良いのかな。疲れが取れてきた感じです」

9R

選手の写真です。
大久保花梨選手

 隊列に変化なく打鐘で誘導が退避。5番手の大久保花梨(写真)は仕掛けどころを見極めると、2センターから一気に踏み込んで先頭に躍り出た。そのまま3番手以下を突き離して駆けると、2番手に付けた中西叶美の追撃も許さず逃げ切り。


 「自分から動けて良かったです。誰もいかなかったら、自分で動こうと思っていたので。ただ、最後は粘り脚がなくてキツかったです。中西さんがピッタリ付いてきたし、焦りもあったと思います。決勝は絶対優勝しようと思っています。オールスターに出られなかった分も晴らせるように」


 初手から大久保を追走した中西叶美が2着を確保した。


 「(初手で)大久保が出てきて、自分の前に入ったので。最初だけ集中して付いていけばと思っていました。(追走は)得意なほう。疲れも思ったよりないです」


 スタートを取った比嘉真梨代だったが、最終ホームで踏み遅れて4番手。さらに、奈良岡彩子と併走になって外を踏めない苦しい状況。それでも、2センターで3番手の戸田みよ子が空けたインを突いて3着に入った。


 「(最終ホームの)踏み出しで遅れてしまって。前に入られてしまいました。ガチャガチャしていたけど、負けたら終わりという気持ちがあったので最後まで我慢しました。決勝に乗れて、本当に嬉しいです」

10R

選手の写真です。
佐々木雄一選手
選手の写真です。
佐々木龍選手

 後ろ攻めから上昇した佐々木龍は4番手の高久保雄介の外で止まってから赤板の2コーナーで踏み上げる。前受けの真船圭一郎はこれを突っ張って先行策を取る。絶好の展開となった佐々木雄一(写真)が後方からまくってきた中本匠栄をけん制しながら抜け出した。


 「(真船と)決めたかったんですけどね。申しわけないです。この展開で勝たないといけないですからね。脚はいいんですけど、2日目に腰をひねって少し違和感はありました」


 突っ張られた佐々木龍(写真)は高久保雄介との中団争いに勝って4番手を確保。態勢を立て直してからの追い込み勝負で2着に入った。


 「中途半端に行ったら突っ張られてしまった。巴(直也)さんに入れてもらえたのがすべてです。今回は地元でチャンスだし、何が何でも巴さんと2人で決勝にって思ってました。僕が勢いよく行ければ巴さんまで連れ込めたはず。あそこの位置に入ってからは落ち着いて脚を回して溜めて、突っ込むしかないと思ってました。決勝はしっかり力を出せるように」


 中本のまくりに乗って外を追い込んだ荒井崇博がきわどい3着争いを制した。


 「(中本が)踏んだ瞬間はちょっと中途半端かなって。途中からググって伸びていって、ヤバイ、付いていかないとって思った。外を抜けてるから良かった。よく出たほうでしょう」


 突っ張り先行の真船圭一郎は8着まで沈んだ。


 「(佐々木龍が)前まで来なかったので、ここで引いてもと思って突っ張りました。引いて3番手でもよかったけど、なめられたくなかったし、先行が持ち味なので。キツかったです」

11R

選手の写真です。
鷲田佳史選手
選手の写真です。
大坪功一選手

 打鐘で松岡篤哉が先頭に立つも、佐藤幸治がすかさず仕掛けて最終ホームで主導権を奪取。3番手となった松岡は、まくってきた簗田一輝に合わせて2センターから踏み込むも、車が進まない。中近ライン3番手の鷲田佳史(写真)は内に進路を取ると、佐藤と大坪功一の間を鋭く伸びて白星を挙げた。


 「こんなことがあるんやね。松岡さんが3番手に入ったので、まくったらワンツースリーが決めるかなと。良い位置を取ってくれたので、自分も3番手でしっかり内を締めておいて、チャンスがあればと思っていました。最後は、林(巨人)が行かないコースをと思って。そこまでしっかり見えていました。前の2人(松岡、林)がレースを作ってくれたお陰です」


 2着は、先行した佐藤幸治と大坪の九州コンビで同着。佐藤はラインが2車ながら、果敢に逃げて決勝進出を果たした。


 「自分の順番が来たら、すかさずと思って行きました。出切れて良かったですね。最後も踏み直せたし、自分の競走ができて良かったです。(状態も)良い方向にきていると思います」


 大坪功一(写真)は、「内は見えていなかった」とレース振り返った。


 「今回は先行が有利だし、(佐藤を)どこまで残そうとかと思って外を見ていました。あれはしょうがないですね。このレースは、そんなに積極的に行くやつもおらんやろうけん、(初手の位置は)前から2番目で絶対大丈夫やと思いました。サトコウ(佐藤)が勇気を持って行ってくれたお陰です」


 8番手に置かれた簗田一輝は最終1センターから反撃に出るも、林のけん制で失速して8着に終わった。


 「警戒されるのはわかっていたのに、あれで行けなかったのは脚力不足です。焦って自分のタイミングで行けなかった」

12R

選手の写真です。
池田勇人選手
選手の写真です。
岡光良選手

 後ろ攻めの堀内俊介が動くと、合わせて踏んだ中西大は堀内を突っ張って出させない。前受けの池田勇人(写真)が3番手を確保し、堀内は車を後方に下げて最終ホームを一本棒で通過。池田は落ち着いて2コーナーからまくると、抵抗する中西を直線入り口でとらえた。


 「中団は譲れなかったです。(単騎の山田)庸平が来たらペース次第で考えましたけど、自分たちの後ろにいたので。(1着が取れて)ホッとしましたね。今回から新車にして良くなかったので、(準決勝は)乗り方を変えようと。セッティングも微調整しました。これで、しっくりきましたね。車が出ていたので、自分に原因がありました。これで不安のない状態で決勝を走れます」


 池田の仕掛けに続いた岡光良(写真)は、2センターで大外をまくってきた堀内をブロック。最後は交わせず2着も、池田を援護して優出を果たした。


 「池田君が思い切り行ってくれて良かった。出切れる感じだったので、あとは外から飲まれないようにと思って。(今回からの)新車は初日から(セッティングを)いじっていないです。状態は決勝に乗れているので悪いことはない」


 中西の番手から、伊藤正樹が追い込んで3着に入った。


 「中西君が強くて。何もできずに申し訳ないです。2車だからなかなか。G3の決勝は、去年のここ(8月川崎)で乗って以来。1年ぶりです」


 元の7番手から立て直しとなった堀内俊介。最終1センターから踏み込んだが、前団をまくれずシンガリ負けに終わった。


 「早めに動いたけど、中西に出て来られてしまって。ちゃんと切れば良かったですね。まくりのスピードは悪くなかったけど、岡さんにもらってしまいました。力不足ですね。地元ってことで結果も求められていたし、(連日)消極的になってしまいました。もう少し先行を増やしていきたい」