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34#

決勝戦レポート

小原太樹(神奈川・95期)

ホームバンクで記念初制覇

 「抜けたかどうか。ゴールした時はイマイチどうかなって…」
 浅井康太のまくりは、白戸淳太郎と絡んで届かない。直線は山中秀将と小原太樹の勝負。最後のハンドル投げで、わずかに山中をとらえた小原に軍配が上がった。
 「今回は(地元を)応援しますって言ってた。練習しようとしたら(追加が)来た。なにも調整しないで来た。とにかく(欠場した)五十嵐(力)さんのぶんまで頑張ろうと思った」
 先輩、五十嵐の欠場で急きょ回ってきた地元記念。中1日でもホームバンクでの舞台に弱気になることはなかった。
 「地元だし気合を入れ直した。それでも、まさか中1日でここまでの成績を収められるとは。自分は連日、なにもしてないけど、みんなが頑張ってくれた」
 シリーズを2221着。初日を郡司浩平の番手でワンツーを飾ると、山中の3番手に付けた2日目からは、山中とのタッグが続いた。
 「踏み出しで離れたけど、なんとか追いついた。山中さんが強かったです。追いついたんで、そこからは余裕はあった。気合でなんとか(山中を抜いた)」
 昨年の当所記念決勝は、郡司との地元ワンツーの2着。郡司の名前が決勝になかった今年は、小原がカクテル光線を浴びて優勝賞金500万円(副賞含む)のボードを大きく掲げた。
 「FIを獲ってたんで、記念を獲りたいと思ってはいた。でも、そこまでの実力はないと思っていた。本当に夢みたいです」
 桜の花はとうに散った川崎の夜に、ピンクの勝負服が鮮やかに咲いた。

 

 赤板の1センターで浅井のインからの進出を阻んだ山中秀将は、落ち着いて中団をキープ。松本貴治の番手を競り負けた大塚健一郎が最終ホームで4番手に入ると、ひと呼吸置いてからまくり一気。浅井を退けての南関ワンツーは、優勝こそならずもデキの良さが光った。
 「(ラインが)機能して良かった。(浅井が)内に来るのが見えたし、あそこをしゃくられなかったのが大きい。あとは(松本ラインの)番手がどうこうっていうか、松本君のペース次第。(最終)ホーム前後の詰まったところでは、行こうと思っていた。うまく行けて良かったです。あれで浅井さんにその上を行かれたらしょうがないし、行かせない自信もあった」
 
 8番手から最終2コーナーで踏み込んだ浅井康太だったが、バックから白戸と絡んでスピードが鈍る。直線で白戸には踏み勝ったところでゴールを迎えた。
 「ジャンで(内が)空いたらラッキーだと思ったんですけどね。あとはあんまり考えてなかった。4番(白戸)に絡まれなければ…」
 
 「全部含めて踏み出しなんですよ」とは、白戸淳太郎。南関3番手で前に遅れながらも、懸命に追走して浅井をブロック。ラインに貢献した。
 「離れてしまったのが…。あとは(浅井のまくりと)合ったから、役に立たないと申し訳ないと思った」
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レース経過

 正攻法の浅井康太に北野武史が付けて前受け、山中秀将-小原太樹-白戸淳太郎で中団、後方は松本貴治-香川雄介-桑原大志で大塚健一郎は初手から香川に競りかける。
 赤板前の4コーナーから松本が上昇。これに合わせて山中も中団から動く。赤板の2コーナーで先頭に出った松本の後位は内に香川、外に大塚で競り合いのまま。山中がすんなり中団に収まり、下げた浅井は8番手に置かれる。松本が打鐘の3コーナーからペースを上げると、番手は内の香川が死守してホームを通過。5番手の山中は2コーナーから鮮やかなスピードで松本をまくり切る。続いた小原が直線で鋭く差し切り、地元で記念初優勝を飾った。後方からまくり追い込んだ人気の浅井は3着まで。

車番 選手名 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B
1 8 小原 太樹 神奈川 95期 S1 11.2 追込み
2 2 山中 秀将 千葉 95期 S1 1/4W 11.4 捲残
3 1 浅井 康太 三重 90期 SS 1B1/2 11.1 まくり
4 4 白戸 淳太郎 神奈川 74期 S1 1W 11.3
5 9 香川 雄介 香川 76期 S1 3/4W 11.6
6 7 北野 武史 石川 78期 S1 1/2W 11.1
7 3 桑原 大志 山口 80期 SS 1B1/2 11.7
8 6 松本 貴治 愛媛 111期 S2 1/2W 11.9 H B
9 5 大塚 健一郎 大分 82期 S1 1B 11.6