令和6年能登半島地震復興支援競輪・大阪・関西万博協賛「第78回日本選手権競輪」は、4月30日~5月5日の日程で開催される。今年の舞台となるのは「空中バンク」いわき平競輪場だ。G1で最も権威がある大会に相応しく、SS班9名をはじめとして、全国各地から強豪が集結し、「ダービー王」の称号をかけて覇を競う。6日間に渡る長丁場の戦いの頂点に立つのは果たして誰なのか?
上位陣の実力が拮抗していて狙いは絞りにくいが、G1大会の実績なら古性優作が一番だ。一昨年は2冠、昨年はそれを上回る3冠を達成している。今年の全日本選抜は3連覇こそ成らなかったが、準決は1着で危なげなく決勝に乗っている。G1では最高のパフォーマンスを発揮することが多いし、当所は21年のオールスターで、初タイトルを手中に修めたゲンのいいバンクでもある。優勝に最も近い存在とみた。落車負傷や持病である腰痛の影響で、順調さを欠いていた脇本雄太。ウィナーズカップは状態が注目されたが、結果は1511着。久しぶりにビッグレースで主役を演じた。脇本も当所は思い出のあるバンク。18年のオールスターでタイトルホルダーの仲間入りを果たすと、22年にはダービーで優勝している。ダービー3V目をゲットする可能性は大いにあろう。
SS班に復帰を果たした今年は、年頭から快調に飛ばしている清水裕友も有力な優勝候補だ。全日本選抜で準V、ウィナーズカップは決勝3着、記念では2V、準V2回と素晴らしい成績で、連対率は7割に迫る勢い。数的な不利を俊敏な立ち回りで逆転したレースもあり、躍動感は際立っている。ダービー初優勝が十分に期待できる状態だ。盟友の松浦悠士は、ウィナーズカップの準決で落車(担入7着)し、4月は川崎記念、高知記念を欠場した。万全な体調での参戦は難しいと思われるだけに、一走目の動きに注目したい。