いわき平競輪場開設73周年記念「いわき金杯争奪戦」は、1月25日~28日の日程で開催される。今シリーズは古性優作、脇本雄太、佐藤慎太郎、新山響平、山口拳矢のSS班5名が参戦する素晴らしいメンバー。迎え撃つ地元勢も佐藤慎をはじめ新田祐大、渡部幸訓、山崎芳仁、小松崎大地と充実のラインナップ。「空中バンク」で4日間に渡って繰り広げられるスピードバトルは目が離せない。
昨年は全日本選抜、高松宮記念杯、そして寬仁親王牌とG1で3V、G3では前橋記念、福井記念の2Vを飾るなど、素晴らしい成績を残した古性優作。勝率も47・8%で5割に迫る勢いだった。格の高い競走しか走っていないだけに高く評価できる数字で、輪界を代表するオールラウンダーとしての地位を不動のものにした感がある。当所は21年にオールスターを制覇し、タイトルホルダーの仲間入りを果たした思い出のバンク。連係実績の豊富な脇本雄太とのタッグで優勝を睨む。対照的に昨年の脇本は、持病の腰痛や、オールスターの落車負傷で2カ月半の戦線離脱を余儀なくされるなど、厳しい年だった。それでも底力でグランプリ出場を果たすと、結果は8着だったが、正攻法から突っ張って駆けた新山響平を豪快な仕掛けでねじ伏せ、輪界トップの先行選手の意地を見せた。ただ、今年初戦の1月大宮記念は、二次予選2着も体調不良で3日目から欠場していて、状態には一抹の不安が残る。
圧倒的な戦力を誇る地元勢が近畿コンビの前に立ちはだかる。大将格のSS班・佐藤慎太郎、グランドスラマー・新田祐大、当所記念4Vの実績がある山崎芳仁、差し脚冴え渡る渡部幸訓、機動力非凡な小松崎大地と多士済々。スケールの大きな先行で、今年もSS班を張っている新山の存在も頼もしい。佐藤は47歳の大ベテランながら昨年の獲得賞金ランキングは第5位。優勝には手が届かなかったものの、鋭い差し脚、的確なコース取りには定評があり、成績を高いレベルでまとめた。今年はSS班を明け渡した新田だが、昨年は記念開催で3Vを達成している。グランプリでの新山は、脇本に対し突っ張り先行で猛抵抗するも先手を奪われているだけに、ここはリベンジに燃えているはず。好連係を決めてレースを支配できれば、このラインから優勝者が出ても不思議ではない。