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HOFU KEIRIN

63#

検車場レポート

  • 10/31 Thu.  (前検日)
  • 11/1 Fri.  (1日目)
  • 11/2 Sat.  (2日目)
  • 11/3 Sun.  (3日目)

1R

 植原琢也は7月小松島記念以来となる1R、1番車。前回の取手は準決勝の車体故障で消化不良のままシリーズを終えただけに、気持ちを切り替えて3度目の記念開催に臨む。
 「前回の取手は車体故障で終わってしまってピリッとしなかった。今回は記念開催でいいメンバーなので、初日を乗り越えれば格上の人と戦えるし、いつも以上に気合は入っている。最近はレース内容が悪いので、いいレースができるように心がけたい」
 渡邉晴智は7月高松でのろっ骨骨折から復帰2場所目。復帰戦の川崎では決勝に勝ち上がっている。
 「復帰戦の川崎は何とか戦えましたけど、まだ本調子ではないですね。練習はしていますけどレースで脚を戻していくしかない。(植原とは)初連係ですね。ダッシュに離れないようにしっかり追走したい」

2R

 今期ここまで11勝を挙げている伊藤信は2日前に開催された近畿地区プロのスプリントでも優勝するなど、競輪も競技も好調だ。
 「地区プロのスプリントで優勝してすぐの開催なので疲れはありますけど気分はいいですね。防府は1着もあるしイメージも悪くない。まずは初日を突破できるように集中していきたい」
 対する島川将貴は今回から新車を投入する。
 「今回は新車を持ってきました。練習で乗った感じは少し重かったですけど、車の進みは悪くなかったし、慣れれば戦えると思う。メンバー的に自分が先行できそうだし、落ち着いて仕掛けたいですね」

3R

 守澤太志は安定の近況成績。競走得点も110点に手が届きそうなところまで上げてきた。
 「最近は落車もなくなってやっといいリズムで走れるようになってきた。前回(10月福井)が終わってからは少しバタバタしてしまって練習はあんまりできない。上積みはないですけど脚は悪くないと思います」
 櫻井正孝は前回の福井の初日に失格しているが、逃げて2着に粘っているのだから状態は悪くなさそう。
 「福井の失格は先行して止めにいった結果ですから、自分の中では納得している。いつも後ろが止めれない時は自分で止めるつもりでいるので。初日は細切れ戦になるので最低限位置は取って仕掛けたいですね」

4R

 松川高大は前回の10月久留米を太田竜馬の番手回りから優勝。寛仁親王牌でも1勝を挙げるなど近況は乗れている。
 「変わらずいいと思う。だいぶ上がってきてますね。10月からフレームを換えて、ハンドル幅を狭くしたら一気に良くなった感じがある」
 松川の番手を得たのは加倉正義だ。
 「(状態は)わかんないですね。ここに来て間隔がけっこう空いてるので。先月、ここを走ってから10何日空いて、向日町の一発レース(ブロック7)。函館の打ち切りもあっての前回(四日市)だから今イチわかんない。フレームも前回のここで初日使って降りたやつを持ってきた。ギアを落としたり、改良を加えてきたけど走ってみてですね」

5R

 鈴木竜士は熊本記念in久留米から中3日での追加参戦だ。
 「(追加が来て)走らない理由はないんで。前回から少しずつ良くなってます。大負けしないレースができてる。点数は気にしてないけど、今はとにかく大負けしたくないので」
 皿屋豊は地区プロの1kmTTで優勝するなど、調子の良さは競技にも表れている。
 「(優勝で注目される)重圧がかかってる(苦笑)。みんなに言われるんで。自分でもビックリしました。あのバンク(豊橋競輪場)で雨も降っててだったから。最近練習を変えて、持ってるスピードが上がってるのかな。前の期から練習を変えたけど、スピードが上がってる実感がある」

6R

選手の写真です。
松岡健介選手
 松岡健介(写真)は地区プロのケイリンで優勝して、ここに乗り込んで来た。
 「オールスターの落車でガクッときたんですけど、前回(10月福井)の前ぐらいからしっかり練習できるようになった。福井から(復調の)メドが立ってきたので、いいのかなと思う。今回は新車が来たんで試してみようと思う。けっこうガラッと変えて、今回は特徴のない自転車にしました」
 大石剣士は9月函館、10月平塚で優出するなど調子もいいが、防府との相性もいい。
 「地元が(伊東の)33っていうのもあるけど、ここは特に相性がいい。2回来て、2回とも決勝に乗れて、走りやすいし、なんか流れがいい。ただ記念だとあんまり流れが向かなくて、勝ち上がれなかったりが多いので頑張りたいですね」

7R

選手の写真です。
竹内雄作選手
 竹内雄作(写真)は1kmTT、チームスプリントの2種目に出場した地区プロから中1日での参戦だ。
 「疲れました。ダブルエントリーはいつもだけど、今まではその前後に競走が続くことがなかったので。その影響がどれだけ出るか。昨日(30日)はケアだけ行って終わり。調子もなかなか上がらないんで、全部練習だと思って。ただ青森の(準決勝)1着も自信になったし、練習中の鎖骨骨折からちょっとずつ戻ってきてる」
 佐藤友和は中田雄喜とは連係せず単騎を選択した。
 「前回(10月松山512着)、フレームを換えたら良くなった。何場所か違うのを使ってたけど、前回から元に戻した。踏み応えもあったし、反応も良かったです」

8R

選手の写真です。
稲川翔選手
 稲川翔(写真)は10月のあっせんしない処置から今回が復帰戦となる。
 「練習しかすることがなかったんで。もっと時間があってもいいかなって感じでした。僕は(間隔が)空いても空かなくても新しいことをやるけど、長いスパンで試せたのは良かったですね。成果が出るか楽しみ? レースはいつも楽しみです。今回は近畿勢が多いので、取り残されないように頑張りたい」
 取鳥雄吾は変わり身に期待だ。
 「練習はしてたし、手を抜いてて悪かったわけじゃないので戻るでしょう。直前は岩津(裕介)さんに練習とセッティングをみてもらった。防府は久々だけど、後手だけ踏まないように。しっかり流れに乗って勝てればいいですね」

9R

選手の写真です。
根田空史選手
 根田空史(写真)は地区プロのケイリンを連覇した。
 「それまではスプリントに出てたし、地区プロの優勝自体9年連続です。防府はけっこういいと思う。印象的にも走りやすいし、走路がきれいになって余計感じますね。地区プロの疲れは全然大丈夫。練習のほうがキツいですから」
 内藤秀久は補充で走った共同通信社杯で2勝すると、9月小倉からは3連続優出。10月平塚の優勝も含め、決勝戦でも確定板を外していない。
 「調子はずっといいし、全然いい。今は力が付いてきてるのがわかるので、あとは運をモノにしたい。(記念で)結果を残したいですね」

10R

選手の写真です。
宮本隼輔選手
 地元勢のトップバッターは宮本隼輔(写真)。前回の寛仁親王牌が悪かっただけに強気なコメントは聞けなかったが、地元戦ならしっかりと結果を残したいところだ。
 「清水(裕友)さんが獲ってくれるんで、僕の出番はないですよ。2人では1日一緒にやったぐらいで、仕上がりを確認できるほどじゃない。普段(の練習)はバンクとロードと半々なんだけど、直前はワット(バイク)系ばっかやってました。最近ずっと良くないんで、何か変えないとと思って」
 筒井敦史は前回の10月福井で約3年ぶりの優勝を飾った。
 「福井の前検前日の夕方にふと、こうしたらいいんじゃないかなと思ってセッティングを変えた。ちょっと不安だったけど、失うものはねえなと思って。初日から乗ってる感じが気持ち良かったし、もう(セッティングを)イジらんでいいくらい。宮本君はたぶん初めてですね」

11R

選手の写真です。
原田研太朗選手
 記念や共同通信社杯でも優出するなど防府との相性がいい原田研太朗(写真)は今回、新車を投入する。
 「今回はちょっと新車で。練習でも使ったし、とりあえず使いたかったので。防府はけっこう相性がいいと思う。配分が詰まってるけど、疲れはそんなにない。練習のほうが疲れますね。初日はプレッシャーだけど、桑原さんに任されたからにはしっかり自分の走りをしたい」
 桑原大志は2年ぶりの地元記念。怪我で出られなかった昨年の分も今回は頑張りたい。
 「去年は親王牌の落車で入院してたけど、開催前にヒロト(清水)が来て『絶対獲ります』って言ってた。病室で(決勝の)レースを見ててすごくうれしかったし、来年はこの子と一緒に走りたいなと思った。(宮本も入れて)3人で上で走れるように。チャンスはあると思うんで、3人で決勝に乗ってワンツースリーを決められるようにしたい。練習はそれなりに。ちょっとやり過ぎたかなってところもあるかな」

12R

選手の写真です。
清水裕友選手
 大会連覇がかかるのは清水裕友(写真)。優勝ならグランプリ出場に大きく前進するだけに、色んな意味で大きな開催だ。
 「(体がしぼれているように見えるが)調子がいいとやせるんで大丈夫です。ここに向けて仕上げたつもり。状態は問題ない。もちろん連覇を狙ってですね。ここは地元なんで勝たないといけないって気持ちです。とりあえず一生懸命頑張ります」
 賞金ランク7位につける郡司浩平も注目選手のひとりだ。
 「地区プロの疲れが少しあるけど大丈夫です。ここ最近でいうと自分のイメージの感覚じゃないけど、今回入る前が一番良かった。体調的にいいって感じですけど、今は競輪祭に向けてやってるんで。本当は競輪祭の前に新車を試したかったけど、バタバタして間に合わなかった。だからいつものフレームでやります」
 三谷竜生は10月千葉記念in松戸で優勝し、寛仁親王牌では決勝2着と復調一途だ。
 「地区プロで急きょ団抜きを走ったり、予定外のこともあったので。状態はそんなに変わらないと思うけど、疲れました。自分のなかの調子はそこまで変わらないんだけど、結果が出てるし、いい流れで来れたのは大きい。今は競輪祭を獲ってグランプリっていうイメージでいます」

1R

選手の写真です。
植原琢也選手
 打鐘で小林史也に叩かれてしまった植原琢也(写真)だったが、冷静に3番手で立て直すと最終ホームからまくる。市橋司優人の飛びつきをしのいで続いた渡邉晴智の追撃を振り切った。
 「(初手は)前から2番目だったけど、出が悪くて。(残り)2周で出れたら突っ張ってだったけど、体が追いついてなかった。流してはないけど、踏めてなくて。(ウォーミングアップの)時間配分とかが合ってなかったですね。そこも2日目は考えて。防府はすごく気持ち良く走れる。あとは自分の問題なんで頑張ります」
 市橋にしゃくられた渡邉晴智だったが、しのいで続くとゴール前でも植原に詰め寄った。
 「キツいっす。いっぱいですね。しゃくられてヤバいと思ったし、2番(市橋)を気にしてたので良く付いて行けた。植原君はあそこで踏めるのが強いっすね」

2R

選手の写真です。
伊藤信選手
 後ろ攻めから動いた竹山陵太が青板2センターで切ると、そこを島川将貴が叩いてペースに持ち込む。服部克久のカマシは合わせ切ったが、最終ホームからは伊藤信(写真)が一気のまくり。バックで島川をとらえると、東口善朋の追撃を振り切った。
 「良かったです。服部さんがやってくれて、島川君も踏んでたし、いいとこでタイミングがあったんで。最後は抜かれたかと思った。(先日、地区プロで走った)スプリントの感覚で行ったので、最後は思いのほかタレました。疲れてるけど、行けてるんで良かったです」
 まくられながらも3着に粘った島川将貴は伊藤の強さに脱帽だった。
 「強かったです、相手が。まあ先行出来たし、悪くはないんで、2日目もアレ(先行)で。服部さんを8割ぐらいで突っ張れたらと思ったけど、駆け切ったほうが良かったかも。でも久々に先行できたし、(新車の)感じも悪くない」

3R

選手の写真です。
櫻井正孝選手
 藤岡隆治、松岡孔明の順で動いたところを櫻井正孝が赤板ホームで叩きに行くと、前受けの藤井昭吾が櫻井に合わせて先頭に。藤木裕が遅れ、番手に入った櫻井正孝(写真)は藤井、藤岡の踏み合いをバックまくりで制した。
 「番手にはまって逆に動けなかった。そのあとは(増田鉄男を飛ばしたり)対応できて良かったけど、守澤(太志)さんを上に上げられないのは僕の仕掛けが遅いから。疲れが意外とすごい。パリッとしなくて…。でも初日より2日目は良くなると思うので」
 逃げた藤井昭吾が2着に粘った。
 「モツれてるのを尻目に(苦笑)。ちょっと焦ってました。櫻井を出させてから切りに行っても良かったかな。櫻井がちょっと遅れてると思って、隙ありと思って。後ろは分かりました。オレンジ色(7番車の櫻井)やったし。見て見て踏んでって、踏み直せて良かったです。踏み直せての2着だし、まくられてるけどいいんじゃないですか」

4R

 青板のバック過ぎで先頭に立った水谷将司を藤井栄二が赤板過ぎに叩いて主導権を握る。近畿ラインを松川高大が追いかける。前受けの長島大介は8番手まで下げさせられるが、打鐘の2センターから反撃。抜群のスピードで前団を飲み込んだ。
 「スタートけん制もあって前受けで8番手。展開は最悪でしたね。ジャンくらいから踏み出して行って、まくり切れているので調子はいいと思います。33が続いているので、仕掛けるところでは行けている」
 長島マークの芦澤辰弘は神田紘輔にからまれながらもしのいで、長島と1着同着となった。
 「理想の展開ではなかったけど、長島のレースセンスと脚力が上回っていましたね。いい選手ですよ。これだけ頑張ってくれると安心して任せられる。(自分は)必死でしたよ。踏み出しに付いていって神田さんをしのいで、最後も突っ込まれて。抜いた感じはしなかったけど、頑張って良かった」

5R

選手の写真です。
鈴木竜士選手
 青板バックで野口正則が皿屋豊にフタをすると、その外を押さえた鈴木竜士(写真)はペースを緩める。そこを皿屋豊が赤板めがけて一気に踏み込んで主導権奪取。3番手をしっかり確保した鈴木がハイペースで駆ける皿屋を最終2コーナーからまくり返して人気に応えた。
 「(10月西武園FIの準決勝で)皿屋(豊)さんをまくれていなかったので、同じパターンでまくってやろうと。結果的に勝てましたけど(皿屋が)強かった。流したら必ず来ると思ったし、レースは作れたと思う。車番が良かったですね」
 2着の林巨人は皿屋の強さを称える。
 「赤板からの先行だったのでまくられてしまったけど、ジャンくらいからの仕掛けだったらワンツーだったと思う。(鈴木竜士の)タイミングをズラせたんですけど、真後ろからですからね。もう少し上手い選手だったら止められたと思うので。ただ皿屋さんが強かったです」

6R

選手の写真です。
山本伸一選手
 青板3コーナーで掛水泰範が先頭に立つと、大石剣士は中団外併走に出る。内の山本伸一は赤板1センターであっさりと決着をつけると1センターからのまくり。合わせて番手から出る篠原龍馬を飲み込むと、続いた松岡健介がゴール前でとらえた。
 「余計な力を使わずに済んだんで、(山本は)楽に仕掛けられたと思う。叩いて力勝負するって言ってたけど、勝負せずに済んだんで。篠原君が番手から出てたし、3コーナーでからまれんように。(今回は新車)色々いじってみようと思います」
 山本伸一(写真)は大石を相手にしっかりと中団を確保。格の違いを見せた。
 「(大石が)こだわってきたんで、そこは僕もこだわらんとアカンとこ。大石が行って僕とモガき合いだろうなと思ってたし、キツい勝負せないかんなと思ってたけど冷静に対処できた。ジャン過ぎから詰まってたけど、新しい自転車なんでアタリ方を見たかった。あっさり行けたんで、悪くないと思います」

7R

 前受けの吉田智哉が市川健太を突っ張り上昇を阻んだところを竹内雄作が赤板で叩いて逃げる。単騎の2人が中近勢を追って、竹内が徐々にペースを上げると、後続の4車は大きく離される。最後まで力強く踏み切った竹内が他を圧倒。ラインを上位独占に導いた。
 「いつもは見ちゃうところでラインで楽に出切れたのが大きい。あとはペースを徐々に上げていった。いつも迷惑をかけている師匠と久々に決まったのが良かった。(記念での)勝ち上がり1着は久々の気がする。あとはタイムですね。これでタイムが出ていれば、体は仕上がっていると思う」
 山口富生はワンツーを決めて弟子の強さを称えた。
 「疲れた。しんどかった。2コーナーまではいいけど、3コーナーから足がピリピリしてきた。先行したやつの方が楽な顔をしている。(竹内とは)最近決まってなかったし、親王牌ではお互いに気を使ったりしていたので、付いていくことだけを考えていた。ワンツーは決まったけど、抜ける感じはしない」

8R

 後ろ攻めから早めに上昇した染谷幸喜に合わせて中団の山田久徳も動く。染谷が青板の3コーナーで押さえて先行態勢を取り、山田久徳はすんなり中団を確保、前受けから下げた取鳥雄吾が7番手の態勢で赤板、打鐘を通過。徐々にペースを上げる染谷に対し、山田が打鐘の4コーナーからまくり上げる。あっさり前団を飲み込んだ山田がそのまま後続の追撃を振り切った。
 「ジャンから仕掛けられる感じはありましたけど、ホームから行きました。踏んだ感じは問題なかったですね。ラインで決められて良かったです」
 稲川翔が山田をしっかりアシストして2着に入り、近畿ワンツーを決めた。
 「ホームから仕掛けてくれたけど(山田)久徳にしては遅いぐらい。ただ強かったですね。自分は後輪がハウスしてしまったんですけど、それがなくても抜けていなかったと思う」

9R

 青板前から動いた竹澤浩司は中団の根田空史にフタをして赤板ホームから先頭に立つ。前に出た竹澤がピッチを上げるが、すかさず仕掛けた根田が最終ホームで竹澤を叩き切るとライン3車で後続を引き離す。これで内藤秀久には絶好展開。ゴール前できっちり根田をとらえた。
 「根田さまさまです。佐藤(康紀)さんも後ろを回ってくれて心強かった。負けられない戦いだったんで、ちょっとホッとしてますけど、もっと気合いを入れていきたい。(二次予選)Aに行かないと郡司(浩平)や松谷(秀幸)と鉢合えないんで。根田が思った以上に早めに仕掛けてくれたし、レベルが違うんだなって感じがあった。僕は絶好調だと思う」
 差された根田空史だったが、強く、そして冷静にレースを運んだ。
 「コーナーで(竹澤の)番手に並びたくなかったので、(打鐘過ぎ)4コーナーの下りっで踏んだ。そこまで全開ではなかったし、休みながらでしたね。踏み合いになるタイミングで行ってもしょうがないんで、33の特性を生かしながら。さすがに(連戦で)脚の貯金がなくなってるから、バックからの伸びが良くなかった。それでもあそこから行ってるから刺激は入ったんで。2日目はすごいいいメンバーだし、そこでどういいレースができるかですね」

10R

 前受けの宮本隼輔は7番手に下げると、赤板1センターからの巻き返し。逃げる清水剛志を1コーナーでとらえると、力強く押し切った。
 「(新車は)軽すぎてアタリがない。よくわからないですね。セッティングをいじって伸びしろがあるようにしたい。踏む距離を短くして、赤板から行けていたところをジャンまで我慢してあれくらいから。とりあえず結果が出たのは良かった。2日目(二次予選A)どうなるかですね」
 筒井敦史は宮本と初連係だったが完璧な追走を決めて一番人気に応えた。
 「キツかった。向こう(先行するライン)も踏んでいたなかで、無理やり行ったからね。俺のところが狙われている感じがしたので、集中して追走した。(宮本は)出足よりも加速させるのが持ち味ですね。どんどん加速するから絶好のようで、絶好じゃない」

11R

選手の写真です。
桑原大志選手
 前受けから7番手に下げた原田研太朗はライン重視の走りで打鐘前2コーナーから早めの仕掛け。最終ホームでライン3人がきれいに出切ると、押し切って上位独占を決めた。
 「少し距離が長かったですね。1回中団に入りかけたけど、あそこで休まずに行けたのが良かった。新車は伸びは悪くないんですけど、出だしが重たいかなと思う。セッティングは体調と相談して修正したい」
 地元の桑原大志(写真)が原田にしっかりと続いてワンツーを決めた。
 「(原田が)気持ちが入ったレースをしてくれた。後ろで行けよオーラを出していたら早めにいってくれましたね(笑)。さすがの仕掛けでした。今日(初日)の結果は素直にうれしいですね」

12R

選手の写真です。
松谷秀幸選手
 青板バックで前に出た郡司浩平を清水裕友、三谷竜生の順で叩いたが、立て直して打鐘前から踏み込んだ郡司が最終主導権を握る。郡司のかかりの前に別線は巻き返せず。番手の松谷秀幸(写真)が好展開をモノにした。
 「郡司はあそこ(打鐘前)行かないと思った。前回(熊本記念in久留米)もそうですけど、展開はいいっすね。僕は相性一本なんで、いいスタートが切れました。踏み込んだ感じも悪くない」
 レースの主導権を握ったのは要所でしっかりと反応した郡司浩平。差されはしたが、別線の反撃を許さず2着に粘った。
 「(清水、三谷に切られたが)また態勢が整って、詰まったので反応できた。それが一番いいですね。反応できたので。調子がいい分、最後まで踏めてたと思う。車番が悪くて後ろからになったけど、そのなかで先手を取れてるし、余裕を持ってレースが見られてるなって感じ」
 9番手から巻き返した新山響平に最終ホームでスイッチした吉澤純平は3コーナーから山田英明の内をすくって3着に突っ込んだ。
 「反応は新山に切り替えたまでは良かった。(新山が)止まっちゃったので内行って、また外。そんなに悪くないけど、風切ったわけじゃないんでね。楽しかったですし、(別線の機動型が)ここで行くんだって勉強になりました」

6R

選手の写真です。
佐藤友和選手
 準決勝一番乗りを決めたのは佐藤友和(写真)。2車で動いた坂本修一ラインの後ろが長尾拳太、佐々木龍で併走になると、2コーナーまくりで前団を飲み込んだ。
 「(佐々木)龍が切ったところを叩きたかったけど、切らなかったのでタイミングがなくなった。それで2コーナーまで行くタイミングが取れなかったんで。行かないと思った瞬間に叩いて、ペース先行したほうが楽だったかな。初日は一人も抜けなくて悔しかったけど、今日(2日目)は前まで行けたんで良かったかな」
 逃げた坂本修一の番手を回った友定祐己が2着に入った。
 「あれは無理です。止められない。ワンツー決められるかなと思ったけどね。僕は絶好だった。あれで友和を止めて1着なら良かったけど、スピードも違ったし、見えないところで来られて対応できなかった。修一は良く頑張ってくれました」

7R

選手の写真です。
大屋健司選手
 逃げる小林史也に打鐘から大石剣士が襲いかかると、中団の藤岡隆治も大石を張りながら合わせて踏み込む。ホームで神田紘輔が大石をけん制すると、あおりで守澤太志、藤岡が車体故障してしまう。神田の内をすくった福島武士が2コーナーからまくると、続いた神田が逆転したが、審議の結果失格に。福島との連結が外れたが、立て直して神田に続いた大屋健司(写真)が繰り上がりで1着となった。
 「記念の準決は初めてですね。初日(原田研太朗の3番手で)付いていけたので、自信はあった。周りは見えていたので、冷静でしたね。福島が行ったから追いかけただけで、自分でしゃくっていいと思っていたし、余裕はだいぶありました」
 3位入線の福島武士だったが、同じく繰り上がりで準決勝進出を決めた。
 「記念の準決は何回かあるけど、決勝はないです。藤岡さんは初日も強かったし、(打鐘の)バックで仕掛けてくれたおかげ。周りは良く見えているけど、(自分でまくって)今日(2日目)で出し切りましたよ。最後に影が見えて抜かれたのはすごいガックリした」

8R

選手の写真です。
松川高大選手
 松川高大(写真)のうまさと強さが際立ったレースだった。青板3コーナーで切った中田雄喜の動きに続いた松川は、前受けから下げた皿屋豊と3番手併走に。それでも打鐘過ぎ4コーナーで追い出しをかけて中田に駆けさせると、うまく3番手を確保。1センターからすかさずまくって押し切った。
 「初手は一番いい並びになってくれた。皿屋さんに引かれるのが怖かったけど、引かなかったのでシメシメと。まくって行くときに一度ふられたけど脚に余裕があった。調子は初日からいいですね」
 山口貴弘が松川に続いて九州ワンツーを決めた。
 「松川君は余裕がありそうだったし、強かったですね。自分は追走していて楽でした。今回はオーバーワーク気味に来ていて調子は悪かったんですけど恵まれました」

9R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 前受けの宮本隼輔に突っ張られて上昇を阻まれた郡司浩平(写真)だったが、宮本がペースを上げないと見るや打鐘前2コーナーから踏み込んで主導権を握る。3番手に入った宮本が1センターからまくってくるが、これも合わせ切った郡司が逃げ切った。
 「車番が悪い(苦笑)。突っ張られちゃいました。(宮本の車輪が)かかってるのは見えたけど、あそこでモガき合って…。難しいですね。堅く(下げて)早めに立て直してって感じ。みんなが詰まってバック踏んでたところだったんで、出切れて良かったです。自転車のセッティングもマッチしてるのかなって感覚だし、ここ最近じゃ一番いい」
 宮本のまくりに乗った渡部哲男がゴール前で中を割って2着に。
 「誘導を追わされたし、(突っ張ってペースを緩めた宮本に差し込んで)引き抜いたから千切れるかと思った。ヒヤヒヤでしたね。感じはあまり良くない。道中の脚の感じがあまり良くないので、イコール、ゴール前もあまり…。次(競輪祭)もあるし、修正できれば」
 まくった宮本隼輔も3着で準決勝に駒を進めた。
 「前受けの作戦はなかった。突っ張ったほうがキツいのかなと思って突っ張ったけど、展開一本です。(準決勝に)上がれたんで結果オーライです。調子いいときならまくれたと思うけど。(新車のセッティングを)今日もガラッと変えてみたけど、変えすぎたので。もうちょっとポジションをいじってみて頑張ります」

10R

選手の写真です。
原田研太朗選手
 島川将貴は3番手の根田空史にフタをしてから赤板前で先頭に立つ。すかさず仕掛けてきた山本伸一を出させず主導権を握ると、原田研太朗(写真)が番手まくりで1着となった。
 「気持ち良く行ってくれたので残したかったが、あれだけ行ってくれたので1着は取らないとと。番手は難しいし、未熟ですね。(自分は)レースが詰まっていて感覚はいい。防府は1着をいっぱい取っているし、優勝もしている。相性がいいし、走りやすいですね。33でも直線が長いし、400っぽい」
 好位を取った鈴木竜士だが、仕掛けられなかったことを反省する。
 「(島川が)山本さんを押さえていたし、、絶対先行すると思った。思いどおりのレースにはなっているし、3番手を取ってそこからと思ってたけど、難しいですね。脚には余裕があるけど、守りに入ってしまった。準決はそれではダメだし、思い切って攻めて隙のないレースをする」

11R

選手の写真です。
三谷竜生選手
 後ろ攻めから動いて青板3コーナーで切ろうとした取鳥雄吾を前受けの植原琢也が突っ張る。S班の三谷竜生(写真)に任された藤井昭吾はそこをすかさず叩いて赤板前から主導権。中団で立て直した植原が打鐘過ぎ4コーナーから巻き返すと、三谷がこれを張りながら2コーナーから番手まくり。松岡健介とワンツーを決めた。
 「(植原が)すぐ来たので、もうちょっと止めたいなと思ったけど、前と詰まったので行った。結果、松岡さんとワンツーで応えられた。藤井さんが頑張ってくれたし、調子は変わらずいいと思います」
 まくって来た植原との併走をしのいだ松岡健介が2着を死守した。
 「前の2人が頑張ってくれた。竜生が張りながら出て行ったので、下から付いていくのが苦しかったですね。以前使ってた自転車だったら厳しかったけど、今回から使ってる自転車は対応できた」
 三谷の番手まくりに合わされた植原琢也だったが、外を粘り強く踏んで3着に。
 「ジャンですかさず仕掛ける作戦だったけど、内藤(秀久)さんの1車が大きかった。あれでタイミングが遅れた。思い切り踏み切れば出切れたと思うし、そこは反省ですね」

12R

選手の写真です。
清水裕友選手
 後ろ攻めから動いた清水裕友(写真)は打鐘前2コーナーで新山響平の仕掛けを受けると、絶好の3番手を確保。竹内雄作の巻き返しに合わせて1センターから仕掛けると、粘る新山を力ずくで飲み込んだ。
 「3番手に入るまでに脚を使ったし、後ろから押さえて全部自分でやったんでキツかった。いっぱい、いっぱい。余裕はないですね。でも自転車を換えて、昨日(初日)よりはいい。前も強かったけど、出も悪いし、自分の状態もいいとは言いにくい。まあナショナル(チームの新山)をまくれたんでヨシとしときます。桑原さんとワンツーは初めてだと思う」
 桑原大志がきっちりと続いて地元コンビでワンツーが決まった。
 「あれができたら(清水は)もう怖いもんないですね。清水は(レースの)幅が広がった。さすがですね。あれで来なければ1周半ぐらいは駆けるつもりだっただろうし。一緒に走れた時点でうれしいのに、ワンツーはなおさらうれしい。僕は(初日が終わって山田)久徳にセッティングを出してもらった。そのおかげです」
 逃げた新山響平は3着に粘った。
 「駆けて勝負をしようと思ってたし、せっかく(赤板前に竹内)雄作さんも内に詰まってるし、チャンスだなと。ペース配分はきれいにできたと思うし、力負けですね。(ナショナルチームの活動で)疲れてるけど、そのなかでうまく、しっかり走れてる」

10R

選手の写真です。
郡司浩平選手
選手の写真です。
原田研太朗選手
 赤板ホームから原田研太朗が主導権を握ると、巻き返してきた植原琢也を番手の筒井敦史がけん制する。これで植原のスピードが鈍り、原田が植原を合わせ切ると植原目がけてまくった郡司浩平(写真)が鮮やかに前団を飲み込んだ。
 「せっかくいい車番をもらったのに、スタート出遅れてダメだな。自分で苦しい展開に持っていっちゃった。ペースが緩んだので引けばもう1回仕掛けられるなと思ったら、(山田)久徳さんが追い上げたのであれじゃ詰まっちゃうなと思った。植原君にすかさず切り替えられなかったけど、そこを目標に出は良かったですね。植原君も苦しそうだったし、そこを目標にうまく行けた感じ。体もここに来る前、問題なかったし、あとは乗ってみてと思ってた。マッチしてるんで感じ良くまくりが出ましたね」
 3コーナーで村上博幸にからまれた内藤秀久だったが、これを耐えて郡司を追いかけ2着に食い込んだ。
 「(郡司が後方になって)ヒヤリどころか終わったと思った。でも自分の脚力が上がった分、2着に届いたので自信になりました。でも明日(決勝戦)。明日を目標にしてたんで、また頑張ります」
 村上博幸の強襲をしのいだ原田研太朗(写真)が3着に逃げ粘った。
 「スタートですごくいい位置が取れたんで、それが良かった。ペースって感じで駆けたけど、最後はもうエラかったですね。7番(植原)が外にいて迷った。いいスピードなら出させて追いかけても良かったけど、(スピードが)合ったので合わせたほうがいいかなと。ラインのおかげでペースで駆けられたし、(ライン)2車ならキツかったんで3車で良かった。新車もだんだんマッチしてきた感じがするし、2日目(島川将貴の番手で)休めたんでフレッシュな状態で臨めました」

11R

選手の写真です。
吉澤純平選手
選手の写真です。
佐藤友和選手
 宮本隼輔が赤板ホームから主導権を握ると、合わせて踏み込んだ鈴木竜士は宮本の番手に飛び付く。さばかれた桑原大志が打鐘で追い上げるが、番手を奪った鈴木が最終バックから番手まくり。続いた*吉澤純平(写真)が直線抜け出した。
 「何も作戦は決めてなかった。アイツ(鈴木)の感覚に任せてました。あれができるのが強みだと思うので。新山(響平)を止めて、バックを踏む感じだったので、俺も沈んじゃうと思って(踏んだ)。残せたかもっていうのはありますね。自分としては感触が上がってきてたし、あとはレースでどう出すかだった。でも、前のおかげなんでね」
 新山マークから吉澤後位にスイッチした佐藤友和(写真)が2着に入った。
 「(三谷)竜生はすごいっすね。(最終1センターで)俺が締め込んだのに、もう外にいるなんて。(切り替えた相手が)吉澤だし、3コーナーで先に踏むのは危険かなと思った。3着権利で2着まで行けて良かったです」
 佐藤に締め込まれるなど、要所で仕掛けるタイミングを邪魔された三谷竜生だったが、立て直して外を伸び3着に。
 「色々ちょっと難しい展開でした。仕掛けられるところを作れれば良かったけど、展開的に難しくなった。鈴木君もあのタイミングで来て、あの位置に行くとは予想外だったけど、しのげてるんで悪くないですね」

12R

選手の写真です。
山田英明選手
選手の写真です。
清水裕友選手
 前受けから下げた清水裕友は打鐘前2コーナーの下りを使って一気のカマシ先行に出る。3番手の福島武士や別線を大きく離し、番手の渡部哲男の追撃も振り切るかに見えたが、最終ホーム6番手から仕掛けた山田英明(写真)が車間を詰めながらグングン加速。ゴール寸前で清水をとらえた。
 「打鐘で詰まって内に差してしまったのが失敗。清水が行きそうな感じだったから、そのときに自分が態勢を整えられてるかどうかだったので。(伸びには)自分でもビックリしています。6番(福島)が離れてて目標になったのもあるし、哲男さんも締めてたからなおさら伸びた。(2日目からフレームを換えたが)こんなに進んだら換えられないです。決勝もこのままでいきます。2日目にペダリングやセッティングを修正しながらやって、(3日目の)朝乗ったら戻ってきたなって感じがあった」
 山田の強襲に屈した清水裕友(写真)だが、2着に粘ってしっかりと決勝戦には勝ち上がった。
 「前の桑原(大志)さんのレースを見て、感動して気合いが入りました。今日(準決勝)は腹くくりましたね。周回中から引っかかりがなかったんで、初速で上げないとと思ったけど、タレました、最後は。軽すぎて、スッカスカですね。伸びが今ひとつな感じがあるけど、残ってるんでヨシとします。まあ最低限決勝は。決勝に地元ゼロは寂しいんでね。決勝は前で力を出し切りたいです」
 大外を強襲した山田、松川高大に肝を冷やされた渡部哲男だったが、何とか3着で決勝進出を決めた。
 「駆けだしもキツかったし、そこからの1周がすごかった。後ろを見る余裕はなかったし、視界ゼロでしたね。乗ったと思ったら松川まで来たし、嘘やろ!と思った。今日(準決勝)は緊張しました」

<最終日・6R S級ブロックセブン>
 最終日6RにはS級ブロックセブンが行われる。吉田昌司、酒井拳蔵と自力タイプがそろったが、やはり北津留翼が格上の存在。昨年の当所記念で行われたブロックセブンでも逃げて勝っている。
 「7車なんでタイミングはあると思うので、いい位置取ってそこから。状態は変わってないし、いつもどおりだと思います。あまり33は好きじゃないけど、(防府は記念優勝もして)流れがいい。(地元から)近いし、いいですね」
 同期の*池田憲昭が北津留の仕掛けに続いて逆転を狙う。
 「前回(10月福井)から清水裕友のフレームを使ってる。角度が全部違うけど、サイズとかメーカーは一緒なんで試してみたかった。はじめは感覚がおかしかったけど、慣れればいける。体調も大丈夫です」
 吉田昌司はライン3車の利を生かしたい。
 「7車はチャレンジ以来だから久しぶり。防府は初めてだけど、33で後ろにいたら終わり。ゲームオーバーなんでうまく作戦を組んで3人で連係したいです。いい感じでは来れたし、(状態は)大丈夫でしょう」