KEIRIN EXPRESS

全国の競輪開催案内のポータルサイト

ひろしま競輪

HIROSHIMA KEIRIN

62#

検車場レポート

  • 12/23 Wed.  (前検日)
  • 12/24 Thu.  (1日目)
  • 12/25 Fri.  (2日目)
  • 12/26 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
山口拳矢選手
 中部期待の大物ルーキー・山口拳矢(写真)は、前回の伊東FIでS級初Vを無傷で達成。記念シリーズ初参戦の今回も注目が集まる。
 「FIの勝ちの積み重ねがビッグレースの出場につながると思うので、目の前の一戦を集中して走っています。9車立てのレースは今回が初めてです。兄(聖矢)には流れの中で走りやすいよって言われました」
 その山口をマークするのは北野武史だ。
 「(山口の)3番手に付いたことはあるけど、番手は初めてです。ちょっと強すぎますね。(前回の和歌山FI2日目の落車は)奇跡的にケガは何もなかったので、最終日も走りました。その後の練習も普通にやってきたので問題ないと思います」

2R

 雨谷一樹は、前回の京王閣FIから中8日で今シリーズを迎える。
 「京王閣の後は、しっかり休んで、しっかり練習もしてきました。感じは悪くなかったので戦える状態だと思います。広島は今回が初めてです」
 合志正臣は状態面に多少の不安を感じている。
 「(前回の)高松が悪かったので、ここまで間もあったし練習しようと思っていたんですけど、ウエイトをしている時に膝を痛めてしまいました。それを見ながらだったので、思ったような練習はできなかったですね。少し不安はあります」

3R

 10月佐世保FIで優勝した坂本健太郎は、その後のFI戦でも手堅くV争いを演じている。
 「最近は可もなく不可もなくって感じですけど、あんまり外さずには走れていますね。(中5日は)肩の付け根をちょっと痛めたので治療をしながらですけど、いつも通り練習はできました」
 前回の川崎FIは失格で途中欠場となった田中晴基だが、気持ちを切り替えて今シリーズに挑む。
 「行くところで行けているので、調子自体は悪くはないと思います。最近はバンクが開催続きで使えなかったので、昨日(前検日前日)だけバンクに入って後は街道で練習しました。広島は(18年に)ブロックセブンで優勝もあるし、イメージは良いです」

4R

選手の写真です。
竹内翼選手
 地元の竹内翼(写真)は前回の松山FIで約5カ月ぶりに決勝進出を果たした。
 「練習中の落車とかもあったけど、やっと戻ってきたかなって思います。松山でハンドルを変えたのも良い感じで、3日間タイムも良かったですし、バックも取れました。地元なのでしっかり自力を出して頑張ります」
 11月四日市記念で落車に見舞われた吉本哲郎は、今回が復帰戦。弟子の竹内を目標にして白星スタートを目指す。
 「肋骨、肩甲骨を骨折して入院していたんですけど、(同じ時期に入院していた)佐古(雅俊)さんが我慢できる痛みは大丈夫って言って退院していったので、広島のレジェンドがそういうならと思って自分も退院して練習を始めました。練習ではしっかり踏み込める感じがあるし、タイムも出ているので、現状のベストにはもってこれたかなと思います」

5R

 前回の奈良FIでオール確定板入りの皿屋豊は、グレードレースの出場が多かった今期をこう振り返る。
 「今期はFIを走ったのが3回だけでした。競輪祭では勝ち上がり戦で1勝させてもらったし、GIを走って勉強させてもらった一年でしたね。(前回からは)3日間あったんで、休んで調整もできました。奈良の状態が続いていると思います」
 藤根俊貴は、練習環境を変えて今回が初めての開催となる。
 「(前回の)小倉が終わってから冬季移動して、(佐藤)友和さんと友和さんの弟子の5人で成田の方で街道中心の練習をしています。苦手分野の練習ばかりしているし、バンクに入らずにレースを走るのが初めてなので、ちょっとどんな感じか分からないですね」

6R

 共同通信社杯から3場所連続で落車に見舞われた吉田敏洋だが、前回の伊東FIではなんとか決勝までコマを進めた。
 「ここ最近はひどい状態ですけど、我慢の時期ですね。それでも練習はしっかりやっています。前回からは体調不良にならないように練習してきました。(初日に連係する谷口遼平は)いつも頑張ってくれるので信頼しています」
 その谷口遼平は、前回の佐世保記念から中2日での参戦だ。
 「一日、休んで、一日、練習してきました。前回同様、悪くない状態だと思います。(吉田との連係は)初めてではないけど、やっぱり緊張しますね」

7R

選手の写真です。
町田太我選手
 地元の新星・町田太我(写真)は、今回がS級3場所目。初めての記念シリーズで強さをアピールしたい。
 「(S級では)準決勝が壁になってますね。A級とはスピードもレース展開も違うし、来るべきところでS級は来るので、焦って踏んでしまって自分のペースにならないです。(地元記念は)デビューした時から目標にしていたので追加の連絡がきてうれしかったんですけど、プレッシャーも感じています。でも自分の力を出し切れたら結果も出てくれると思うので頑張りたいです」
 西岡拓朗が町田をアシストして、地元ワンツーで期待に応える。
 「(町田とは)一緒に練習しているけど、一回も差したことはないので、とりあえずしっかり付いていくことを考えます。あわよくば抜くって感じです(笑)。体調もすごい良いのでそれが一番ですね」

8R

 前年度覇者の岡村潤は、今年も相性の良いバンクで鋭脚を披露する。
 「広島はイメージが良いですね。この後は中2日で静岡で、その後も中3日で小田原なんですけど、僕は走っている方が好きなので。最近はフレームは変えてないけど、セッティングを探しているところです」
 蒔田英彦は前回の川崎FIを連勝で優出した。
 「川崎の後はいつも通りの練習をしてきました。感触も変わらなかったです。最近はバック数が増えているけど、そこはあまり意識はしていません。広島は10年ぶりくらい(11年の記念開催以来)なので、イメージは残ってないですね」

9R

選手の写真です。
山中貴雄選手
 11月松山FIで112着の山中貴雄(写真)は、前回の松山FIでもまた無傷で決勝に進んだ。
 「最近は自分が思っているよりも体が動いている感じです。練習ではそんなに良いっていうわけでもなく、悪くもなく。7車立てが合っているってのもあると思うから、9車立てでも余裕をもって走れたら良いですね」
 飯田憲司は前々回の伊東FIで今期初優出に成功。近況は1着も増えている。
 「一緒に練習している後輩の渡邉直弥にセッティングを見てもらって、京王閣記念くらいからガラッと成績が変わりました。乗りやすいし、駆け出しも脚を使わずにいけています。最近、変えたことはそれくらいなので、良くなった原因はセッティングだと思います」

10R

選手の写真です。
取鳥雄吾選手
 7月高松FI以降は優勝がない取鳥雄吾(写真)だが、その後も良い状態をキープしている。
 「GIとかが続いていたってのもあるし、状態は悪くないです。タイミングだけですね。前々回の高松も落車(の接触)さえなければ優勝まであった感じだったので。(中5日は)松浦(悠士)さんが玉野に練習に来ていたので一緒に練習させてもらいました」
 地元の池田良(写真)は11月高松で落車して、今回が復帰戦となる。
 「肋骨を折ったので、走ってみないとって感じです。でも、地元ですし走れる状態なので来ました。勝手に気合も入りますし。(取鳥は)いつも強いので、任せてしっかり付いていくだけです」

11R

選手の写真です。
太田竜馬選手
 8月玉野FIで優勝して以降は、らしくない成績が並んでいた太田竜馬(写真)だが、前回の松山FIで今年3度目のVをゲットした。
 「(不調の原因は)分かっているようで分かってないんですけど、前回の優勝はメンタル的に良い薬になったというか、うれしかったですね。調子が悪い時は何をしてもダメなんで、2周逃げ切れるかって言われると、そんな脚はないですけど、感覚としては悪くないです」
 桐山敬太郎は11月前橋FIで長期欠場から復帰後、初優出を果たした。
 「自分の中では戻っている感覚があるし、結果は伴ってないけど納得はしています。(中2日は)ケア中心です。佐世保記念でも動けてはいたので、良い練習になっていると思います。今回の追加の電話が佐世保記念の初日に来ました」

12R

選手の写真です。
鈴木竜士選手
 前々回の取手FIで完全優勝を飾った鈴木竜士(写真)だが、続く久留米では741着。中11日は集中して練習に取り組んできた。
 「久留米は久々に準決勝で飛んで悔しい気持ちがあったので、練習してきました。練習の感じは抜群に良かったです。(佐世保記念で吉田拓矢が優勝したのは)一緒に頑張ってきた仲なんで、僕もうれしかったですね。広島は優勝もあるし、(初日特選のような)コマ切れ戦も好きです」
 FI戦を3連続で優勝している北津留翼も絶好調だ。
 「今までと感触は変わってないけど、最近は着が良いですね。前回(川崎FI)からはいつも通り練習してきました。広島は前回(8月)優勝しているので走りやすいイメージはあります」
 前々回の和歌山FIで落車した坂口晃輔は、前回の奈良FIを失格で途中欠場。流れこそ悪いが、状態面は悪くないようだ。
 「前回は失格してしまったけど感じ自体は良くて、落車の影響は感じなかったです。最近はレースが詰まっていたので、中4日は体調を整えることを重点的にやってきました。ケガの影響は全くないです」

1R

選手の写真です。
山口拳矢選手
 打鐘手前から山口拳矢(写真)にフタをした鈴木謙太郎が、最終ホームで奥村諭志を叩いて先制。後方の山口は2コーナーからまくり出すと、河野通孝のけん制を乗り越えてオープニングレースを制した。
 「オッズも人気になっていたので、しっかり責任をもって走らないとなと思いました。めちゃくちゃ緊張しましたけど、レースが始まってからは落ち着いていました。(河野のけん制を)食らったら絶対に転ぶと思って、外を踏みすぎてしまって前が遠かったです。朝が苦手でちょっと体が重たかったけど、明日(2日目)は遅めのレースになるので、もうちょっと体が動くかなと思います」
 山口マークの北野武史が2着で中部ワンツーが決まった。
 「なんとか食らいついていけました。しんどかった。踏み出しは行くぞと思っているからタイミングを合わせて行けたけど、ぐんぐん伸びていくし、内の人もこっちを見ていると思ったら気が気じゃなかったです(笑)。なんとか期待に応えられて良かった」

2R

選手の写真です。
木村幸希選手
 地元の木村幸希(写真)は赤板の2コーナーで東矢昇太を切って、打鐘で雨谷一樹を受けて3番手を確保する。ペースで駆ける雨谷に対して別線は動けないまま最終バックを通過。絶好の位置で脚を溜めた木村は2センターから踏み込んで、直線鋭く突き抜けた。
 「コマ切れだったので良い位置を取れたら行けるかなと思っていました。緩んでいたけど、雨谷さんが踏み上げていった。早めに仕掛けられればラインで決まったけど、力不足でした。(地元記念で)準決にはいってみたいですね。力を出し切るレースをして結果が付いてくれば」
 雨谷一樹は木村の鋭い伸びに屈するも、ペース駆けで2着に粘った。
 「作戦通りでした。前に出てからは自力選手だけを見ていた。誰も仕掛けてこなければ先行しようと思っていました。寒くて重かったけど、何とか頑張れました」

3R

 打鐘の2センターで嶋田誠也を切った田中晴基を、最終ホームで今野大輔が叩いて主導権。中団を確保した田中はバックからまくり出すと、前団を一気に飲み込んだ。
 「(スタートで別線が)出ないこともあるなと想定はしていたので、出ないなら前から行こうと思いました。ジャン前に後手を踏みそうだったので追い上げたら、思っていたよりも(嶋田が)流していたので前を切りました。でも、そこからどうする?って自分で思っていたとこで(今野が)来てくれましたね。踏み出した瞬間は重たかったんですけど、そこからは伸びていきました」
 鈴木誠が2着に続いてラインでワンツーが決まった。
 「(田中は)ジャンで切るあたりもタイミングが取れていたし、自分も安心して付いていけました。今回、セッティングの新しいのを試そうと思ってやっているので、もうちょっと噛み合ってくれたらいいですね」

4R

選手の写真です。
竹内翼選手
 地元師弟コンビのワンツーが決まった。泉谷元樹、新納大輝の順で切った上を竹内翼(写真・左)が打鐘3コーナーで叩いて主導権奪取。そのまま3番手以下を大きく突き放すと、力強く踏み直して逃げ切った。
 「師匠(吉本哲郎)とは広島で何度も連係していてやっとワンツーが決まった。出てからペースが乗れば先行って感じで、臨機応変に対応できた。出たときのスピードが上がっていたからそまま緩めることなく踏めた。2レースで木村(幸希)君が勝ち上がったから刺激を受けましたね。師匠と決まったのが一番嬉しい。残り3日間、気持ちで走って駆け上がります」
 吉本哲郎(写真・右)は弟子の竹内に懸命に追いかけて2着をキープした。
 「離れたというよりも(竹内が)出られなかったときのことを考えて内も見たりとかイメージをしていた。追いついたところで一杯でしたね。付いていけてホッとした。抜く余裕もなかった。練習なら(町田)太我の方が強いが、それよりも今日(初日)の(竹内)翼が強かった。久々に強い翼でしたね。ワンツーが決まって嬉しい。ワンツーなので満足ですね」

5R

 赤板の1センターでハナに立った藤根俊貴がスピードを上げて逃げると、中団の宗崎世連は最終ホームから反撃に出る。前受けから下げた皿屋豊は隊列が短くなった2コーナーから一気にスパートして、段違いのスピードで前団をとらえた。
 「(初手は)中団から行きたかったんですけど、けん制しても仕方ないので、受けて立つ形で前を取りました。藤根君のカカリが良かったので宗崎君は構えるのかと思ったけど、そこは予想外でしたね。展開が向いたっていうのもありますけど、踏み出した瞬間に行けるなって感じはありました」
 皿屋マークの原真司が2着に続いた。
 「(皿屋に)任せていました。今日(初日)は感じが良かったので付いていけました。スピードが上がっていたぶん、付きやすかったのかもしれないですね」

6R

 前受けした谷口遼平は6番手まで車を下げると打鐘4コーナーから一気に反撃を開始。先行態勢に入っていた小林史也を1センターでとららえる。最終バックで別線の巻き返しはなく絶好展開を迎えた吉田敏洋が差し切った。
 「久々の1着ですね。3番手を回ってくれた山下(一輝)も勝ち上がって最高ですね。谷口君はいいですね。1年半前ぐらい前に連係して以来で、その時よりも脚力が上がっていて、ピリッとしましたね。余裕はあった。フレームと体が前回より合ってきている」
 中部コンビの後位を選択した山下一輝が吉田に続いて2着に入り笑顔。
 「中部勢を選んでよかったです。スタートを取れてホッとしましたね。谷口君が強引に仕掛けてくれてありがたい。最後も伸びるコースを踏めたし、引き続き感触は良かった」

7R

選手の写真です。
町田太我選手
 赤板手前で森川康輔が町田太我(写真)を押さえて主導権を握る。庄子信弘が中団に続き、7番手まで下げた町田は打鐘の4コーナーからスパート。鋭いダッシュで後続を突き放すと、そのままゴール線を駆け抜けて、初めての地元記念で好スタートを切った。
 「(1レースで同期の山口)拳矢さんが1着を取った瞬間から緊張しかなかったです。本当は前を取ったら突っ張って先行しようと思っていたけど、森川さんに上手く出られてしまって、しかも誘導も残してしまったので、最悪ホームからは行こうと思って行きました。広島は雨が降った方が僕の中では軽く感じるので、今日(初日)も軽かったです。この流れで二次予選も準決勝も1着を取って、決勝に行けるように頑張ります」
 西岡拓朗は町田の踏み出しで離れてしまい、森川の後ろから伸びた山内卓也が2着に入った。
 「スタートで前を取るつもりだったので、ジャンまでの展開は想定外でした。あのカカリで来れるのは、一人か二人だと思っていたし、(町田の)ものすごい音も聞こえたけど、(森川)康輔が頑張ってくれました。自分は道中も余裕があったし、康輔を(3着に)残すこともできたので悪くないです」

8R

 打鐘手前でハナに立った水谷好宏を、3コーナーで蒔田英彦が押さえて先行態勢に入る。4番手は追い上げた山本直と水谷で併走になり、最終バックも両者は併走状態で通過。絶好の展開となった岡村潤は直線鋭く抜け出して白星をつかんだ。
 「みんなが動いてくれて、(蒔田は)打鐘ですかさず行ってくれましたね。前回、蒔田君に付いて、こういう走りっていうのが分かっていました。後ろ(山本と水谷)が併走していたのも見えていました」
 蒔田英彦は別線を封じて3着に粘った。
 「積極的な人がそろった4分戦だったから、一回転してくれると思って前を取りたかった。でも想定より早く順番が来てしまって、長かったですね。感じはめちゃくちゃ悪い。寒くて重たいからですかね。今日は後ろに残してもらった感じです。修正します」

9R

 打鐘手前で先頭に立った飯田憲司を、4コーナーで池野健太が叩いて先制。久米康平は最終ホームで中団に追い上げると、2コーナーから仕掛けて池野をとらえる。最後は番手の山中貴雄がきっちり久米を交わした。
 「(久米が)すかさず行ってくれて、バックを踏むことなく、外を踏んでいってくれました。久米は行き切るやろなって感じでしたね。(自分は)ここ最近と変わらず余裕はありました。調子は良いと思います」
 別線を一蹴した久米康平が2着で四国ワンツーが決まった。
 「作戦は取れたところからしっかり仕掛けて勝負しようと思っていました。(中近ラインに)付いて行って、飯田さんがすんなり4番手に入るなら、すぐ行こうと思っていたけど、ちょっと遅れている感じだったので、一回、入ってから行きました。まくり切ってからはちょっとスカスカする感じがあるけど、自転車は変えずに、こういうものだと思って回す方のイメージに変えて走ろうと思います」

10R

選手の写真です。
佐藤友和選手
 後ろ攻めの坂本周作が先頭に立つと、酒井拳蔵はこのラインに続いて中団に収まる。前受けから7番手まで下げた取鳥雄吾は打鐘の3コーナーから反撃開始。最終2コーナー過ぎに坂本をまくり切るが、マークの池田良は離れてしまう。バックで取鳥の後位にスイッチした佐藤友和(写真)が直線で鋭く差し切った。
 「イメージ通りにレースを運べたけど、坂本君が取鳥君を引き付け過ぎたのもあり、残念なレースになってしまった。スピードの違いもあり、取鳥君に出られてしまった。池田君が遅れていたから切り替えさせてもらった。脚の状態はいい」
 ロングまくりの取鳥雄吾は佐藤に交わされて2着に。
 「中団が良かったけど、前受けになって、酒井君と併走も考えたけど、ラインで共倒れになると思って引いて行けるところからと。佐藤さんが持ってくると思ったし、坂本さんのかかりもよくて。池田さんが少し離れていることも考えて少し外を踏んだけど、途中からは自分のことで精いっぱいでした。今回は尻上がりに良くなるような状態だと思う。体が軽くなっていくと思う」

11R

選手の写真です。
佐藤壮選手
 吉川起也が打鐘の3コーナーで鶴良生を叩いて先行勝負に出る。後方の太田竜馬は2センターから反撃に出るが、最終3コーナーで谷田泰平の横でいっぱいに。好展開となった谷田は直線で抜け出しを図るも、桐山敬太郎マークの佐藤壮(写真)が2センターから内に進路を取り、逃げる吉川をもすくって白星を挙げた。
 「桐山(敬太郎)さんを信頼して付いていけば着があると思っていたので、僕はくっついているだけでした。最後は桐山さんと逆を行くって決めていたので内に行きました。まさか、あそこまで空くとは思ってなかったです」
 佐藤に先着を許した谷田泰平だが、吉川の番手から伸びて2着でゴールした。
 「(吉川が)先行してくれて、太田君を合わせてくれて、僕は付いていただけでした。順番的に太田君が来るだろうと思って、僕も何かしないとって思っていたんですけど、僕の隣で止まったので、あとは交わしにいくだけと思ったんですけど…。(佐藤が)僕のところに来るかと思ったら、もう一つ内に行ったのでしまったと思いました。寒くてちょっと重たかったんですけど、感じ的には悪くないです」

12R

選手の写真です。
野原雅也選手
 赤板の1センターで鈴木竜士が先頭に立つと、中団に下げた野原雅也(写真)は後方の北津留翼をけん制する。バンクの上の方に上がった北津留は、打鐘の2センターから強引に仕掛けて最終2コーナー手前で鈴木を叩く。そこへ野原が抜群のスピードで迫って北津留を抜き去り、後続を突き放して初日特選を制した。
 「(初手は)車番が悪かったので、前か後ろか選んだ時に、前の方がチャンスがあるかなと思って前から行きました。(鈴木)竜士と北津留さんがモガき合ってくれたので、自分は仕掛けやすいタイミングになりました。ラッキーパンチですけど、仕掛けた感じは悪くなかったです」
 坂口晃輔は野原の踏み出しに離れるも、なんとか2着に食い下がった。
 「久々にあんなに踏み出しから車間が空いてしまったので、自分でもびっくりしました。そこからは慌てるとモガけなくなると思って、ごまかす感じで踏んでいきました。野原が強かったのと、いつ行くかで自分が踏み待ちしてしまって、それが結果的に消耗してしまいましたね。苦し紛れでも2着に来れたのは良かったです」
 北津留の後ろから踏んだ阿竹智史が3着に入った。
 「(北津留は)かなり外を走らされたけど、その後は力で行ってくれました。内の鈴木君を気にしていたのもあるけど、野原君が見えんくらいのスピードでまくって行きましたね。(自分の)感触は悪くないと思います」

6R

選手の写真です。
山中貴雄選手
 赤板の2コーナーでハナに立った酒井拳蔵を、打鐘の4コーナーで久米康平が叩いて先行態勢に入る。最終ホームから追い上げた田中晴基は2コーナーからまくり出すが、橋本強のブロックで一息。しかし、田中を止めた橋本も車体故障で後退し、2センターから橋本の内のコースを踏んだ山中貴雄(写真)が直線鋭く追い込んだ。
 「橋本君が車体故障して転んだと思いました。乗り上げないように内へ行って、そこからは目一杯踏みました。伸びてくれたし、調子は良いと思います」
 南関ライン3番手の武田憲祐は、最終2センターからコースを縫うように伸びて2着に入った。
 「田中君がチャンスを作ってくれました。岡村(潤)さんのコースを見てから、自分が3着までに入るコース取りをその場で判断しました。脚の調子も良いし、反応も良いです」

7R

選手の写真です。
東矢昇太選手
 後ろ攻めから動いた嶋田誠也が取鳥雄吾を押さえて主導権を握る。7番手に下げた取鳥は最終1コーナーから反撃に出るが、阿部力也のけん制でなかなか車は出ない。中団の大槻寛徳が2コーナーからまくって前団に迫ると、嶋田後位の東矢昇太(写真)が大槻に合わせて踏み込んで直線鋭く抜け出した。
 「嶋田君のお陰です。僕は後ろの動きを見ながらでした。昨日(初日)が最悪だったので、今日(2日目)の方が状態は良いですね。合志(正臣)さんにいろいろアドバイスをもらって良くなりました」
 まくった大槻の後ろから伸びた庄子信弘が2着に入った。
 「(阿部が)後ろで全部やってくれたので、僕は大槻に付いていっただけです。大槻も早めに行ってくれたし、ライン3人で勝ち上がれて良かったですね。今日はサドルをちょっといじっていたんですけど、悪くなかったのでそのままいきたいと思います」

8R

選手の写真です。
畑段嵐士選手
 吉川起也が切った上を竹内翼が押さえて打鐘で一本棒になる。5番手に収まった野原雅也が打鐘の2センターから一気にスパート。ホームで竹内を叩いて主導権を取る。別線の巻き返しはなく、畑段嵐士(写真)が番手絶好の展開をきっちりモノにした。
 「後ろか前なら前からのスタートって感じでした。北日本勢が後ろにいたことで野原君は行きやすかったのかなって思う。最後は中途半端になってしまったので、その辺を修正しないと。微調整します」
 近畿コンビを追った佐藤友和の後位から佐々木雄一が直線で外をシャープに伸びた。
 「近畿が一番強いラインだからその前でレースをするっていう作戦だったんですけどね。来年に向けて色々と試していて、初日にサドルの高さを変えてしっくりこなくて、今日(2日目)は戻してたら伸びは良かった」

9R

選手の写真です。
北津留翼選手
 三好恵一郎、木村幸希の順で切った上を、打鐘で皿屋豊が押さえて主導権。最終ホームから踏み上げた皿屋に別線はなかなか反撃できず、バック線からようやく8番手の北津留翼(写真)が仕掛ける。猛スピードで前団に迫ると、ゴール手前で逃げる皿屋をとらえた。
 「中団のラインから仕掛けてくれるかと思ったけど、前もカカっていたし仕掛けられなくて、バックでは僕も立ち遅れてしまっていたので難しいなと思いました。自分の脚はいつも通りなので、今日(2日目)は風もあるし、前が失速してくれたっていうのもあるかもしれないですね。広島は走りやすいので、仕掛けが遅れているのを修正したいです」
 逃げた皿屋豊が2着に粘った。
 「吉田(敏洋)さんに付いてもらったので、ずごい気持ちも入っていました。先行って決めていたわけではないんですけど、あの展開で順番が来たので駆けました。2車なので慌てて踏んでも厳しいなと思って、流して最終ホームからペースで踏んだ感じです。自分でも仕上がりは良いと思うので、自分でも期待したいです」

10R

選手の写真です。
原真司選手
 後ろ攻めの森川康輔は中団の宗崎世連にしばらくフタをしてから打鐘の2センターで一気に踏み込んで主導権を握る。中団は鈴木竜士と切り替えた阿竹智史でもつれる。鈴木は空いた内をもぐり、松村友和をさばいて2センターから外を踏み込むが、原真司(写真)がこれをけん制しながら追い込んだ。
 「四国勢に先行されると後方になる中で、森川君が作戦を立てて上手く走ってくれた。鈴木君が自分のところにくるかなと思ったが、来なかったから自分の仕事をしようと。脚の感じはいい」
 鈴木竜士はタテヨコ機敏な動きから原に迫るも微差で2着。
 「スタートは中団か前で考えていて、あの形になった。森川君が切ったところを宗崎さんが叩いてと思ったが、森川君に上手く走られた。内にいって3番手のところでいったのが自分の持ち味でもありますから。脚と体調は万全ですね」

11R

選手の写真です。
山口拳矢選手
 前受けから7番手まで下げた山口拳矢(写真)は反撃のタイミングを窺うも、中団の関東勢のけん制で仕掛けられない。懸命に逃げる山本直を先頭にバックを通過すると、4番手の雨谷一樹が車間を詰める勢いでタテに踏み込む。後方に置かれて絶体絶命の展開かと思われた山口だったが、2センターから一気に加速して直線で余裕を持って抜け出した。
 「アップの感触が昨日(初日)より良かったので、何をしても準決勝に行ける着は取れるなっていう感じでした。引いてカマシの展開かなと思ったんですけど、ちょっと気持ちが弱かったです。2コーナーでも行けるタイミングはあったんですけど、3コーナーで止まる感じが昨日(初日)あったし、その後は伸びるって聞いていたので。まずは決勝に行けるように頑張ります」
 坂口晃輔がなんとか2着に続いて中部ワンツーが決まった。
 「思ったよりも山本直君が早く切りに行ったので、早く態勢が整ってしまって、(山口は)タイミングが取りづらくなったんでしょうね。スプリンター特有というか、こんなところから行けるんかって思いましたけど、すんなり行ってしまった。僕も諦めずに踏んだら、まだ流れが残っていた感じです。状態は悪くないけど、そろそろ前を抜く感覚が欲しいですね」

12R

選手の写真です。
町田太我選手
 赤板過ぎでハナに立った蒔田英彦を、打鐘手前で町田太我(写真)が叩いて逃げる。後方になった谷口遼平は4番手の蒔田の外まで追い上げるが、徐々に遅れて最終バックを通過。その後は蒔田も仕掛けられず、ハイペースで逃げた町田はそのまま力強く押し切って、地元記念で連勝を果たした。
 「前のレースで(山口)拳矢さんが1着を取った瞬間から、またプレッシャーがすごかったです。でも、自分のレーススタイルでどこまで戦えるかって思っていたので1着で良かったですね。自信にもなりました。まずは決勝を目指して自分のレースをして、内容と結果が付いて来ればと思います」
 池田良が2着に続き、地元ワンツーが決まった。
 「フタをされるっていう展開も想定していたんですけど、意外とすんなりでしたね。(町田は)5、6回踏み直していたし、強すぎです。今日(2日目)はなんとか連れて行ってもらった感じ。付いていくには対応できたかなと思います」

10R

選手の写真です。
阿部力也選手
選手の写真です。
野原雅也選手
 打鐘でハナに立った佐藤友和が2センター過ぎから踏み上げると、後方の野原雅也は4コーナーから反撃開始。中団から合わせ踏んだ松谷秀幸を乗り越えて、最終2コーナーで先頭に躍り出る。しかし、番手の畑段嵐士は岡村潤のけん制で離れてしまい、阿部力也(写真)がバックで野原の番手に切り替える。最後は、俊敏な動きを見せた阿部が野原を交わして決勝一番乗りを決めた。
 「(佐藤友が)野原君を待つかなと思ったけど、すんなり前に出てペースに入れてくれました。松谷さんが(野原と)一緒に来たのは見えていて、シビアになってしまったけど、前にスイッチする形になった。体が反応してくれています」
 ロングまくりの野原雅也(写真)は、援軍を失うも2着に粘った。
 「打鐘の4コーナーぐらいから仕掛けました。あおりがあったことで仕掛けのタイミングが少しずれてしまって、後ろがごちゃついているのかもとは思っていた。みんな脚を使ってからのレースだったので、何とか2着に残れました。今回からフレームとシューズを新しくして悪くはないのかなと思います」 
 松谷秀幸は阿部の後ろに入り直して3着でゴールした。
 「野原君が行ったところをすかさず行こうと思っていたけど、そういう展開ではなかったですね。4コーナーぐらいで野原君が仕掛けたので、出るか、出ないか分からないけど、合わせて踏もうと思いました。結果的に出なかったですけど。阿部君が前に踏んだところはキツかったですね。ホームで自転車は出ていないけど、仕掛けられているし、気持ちの入ったレースはできている」

11R

選手の写真です。
山口拳矢選手
選手の写真です。
吉田敏洋選手
 6番手から動いた木村幸希は、山口拳矢(写真)にフタをしてから鈴木竜士を叩いて先行勝負に出る。中団は単騎の武田憲祐と鈴木でからんだが、鈴木が単独の4番手を確保。そこへ最終1センター過ぎからスパートした山口が一気に襲い掛かり、段違いのスピードで前団を飲み込んで1着。初めての記念シリーズで無傷の優出を果たした。
 「本当はホーム線で仕掛けようと思ったんですけど、前がやり合っていたので、そこの決着が付いてから行きました。踏み出した瞬間に行けると思いましたね。自分では準決でどうかって思っていたし、周りからも準決からレベルが違うと言われていた。もうちょっと内容が良かったらいいんですけど。ここまで来たら優勝を狙いたいです」
 中団を確保した鈴木竜士は、最終バックから山口を追いかけて2着に入った。
 「山口君の強さが想定外でした。まくりに来るとは思っていたので、(吉田)敏洋さんが付いてきたとしても、張りながら出て行って最後に抜くっていうイメージだったんですけど、強すぎました。自分は昨日(2日目)に引き続き、臨機応変には走れたし、状態は抜群に良いと思います」
 山口の踏み出しで車間が空いた吉田敏洋(写真)だったが、鈴木の後ろで立て直して、激戦の3着争いを制した。
 「(山口は)踏み出しよりも、その後にぐんぐんスピードが上がっていくのがヤバい。なんせ強い。(直線では)バンクの特性で踏み勝ったけど、調子は良くも悪くもないです。でも、日に日に良くはなっていると思います」

12R

選手の写真です。
皿屋豊選手
選手の写真です。
町田太我選手
 打鐘で飛び出した町田太我が主導権を握るが、番手の池田良は踏み出しで離れてしまい、皿屋豊(写真)が番手にはまる。池田は3番手に入って、4番手に坂口晃輔、6番手に庄子信弘、8番手に北津留翼の一本棒で最終回へ。庄子は2コーナーからスパートするが、2センターでいっぱいになり、その外を仕掛けた北津留も不発。絶好の展開で4コーナーを回った皿屋が直線鋭く抜け出して記念初優出を決めた。
 「作戦を入念に考えて、前々に攻めた結果でうれしいです。感触も良いですし、状態も良いと思います。明日(12月27日)は38歳の誕生日。年齢的にカウントダウンも始まっているし、残りの時間も少ないと思うので考えて走りたいです」
 地元の町田太我(写真)は援軍を失うも、先行策で2着に粘り、初めての記念で決勝へコマを進めた。
 「想定していた展開になって、どこまで残れるかの勝負と思っていたけど、まさか2着に残れるとは。最終バックでは脚は残ってなかったんですけど、無我夢中で踏みました。(同期の山口拳矢と)やっと対決できるので、しっかり自分のレースをして拳矢さんに勝ちたいです」
 佐々木雄一は目標の庄子が最終2センターで力尽きたが、直線一気に伸びて3着に突っ込んだ。
 「だいたい展開は予想していましたけど、庄子さんが仕掛けてくれたお陰です。庄子さんも行けるかと思ったけど、前が強かったですね。脚の状態は変わらず良いです。決勝は(阿部)力也もいるので町田君の後ろを主張します」


【レインボーカップチャレンジファイナル】
 最終日の9レースでは、117期のルーキー7人と115期2人による「レインボーカップチャレンジファイナル」が争われる。
 1番車の兼本将太は本格デビューの7月武雄MNから11場所連続でオール連対。抜群の安定感を見せている。
 「前回の小倉からちょっと期間が空いたので練習はできました。(現在6連勝中だが、特班は)早めに決めたいですね。広島は3回目でちょっと重たいイメージがあります。初めての9車なので前々にいないと勝てないと思うので、流れを見て自分のレースができればなと思います」
 ここまで7Vの渡邉雅也(写真)は、同県の仁藤秀を付けて2人で特班を目指す。
 「結構、仕上げてこれたと思うので調子は良いです。広島はまくり追い込みが行けるとか、いろいろ聞いてきたので、考えて走りたいですね。(11月川崎MNで)特班は逃したけど、今回は決めたいです」
 115期の関東コンビは、攻め幅広い佐藤礼文が前で戦うことになった。
 「練習はしっかりやってきました。みんなに3着以内に入ればいいって言われるけど、しっかり優勝を狙って走ります。7車の二分戦でずっと睨まれるレース展開より、9車の方が紛れるのでやりやすい。別線は寺沼(伊織)が前より自分が前の方が嫌だと思うので、しっかり位置を取って走ります」