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決勝戦レポート

鈴木庸之(新潟・92期)

鈴木庸が約5年ぶりのG3制覇

 昨年5月にヘルニアの手術を受けていた鈴木庸之が、G3の舞台で復活の優勝を飾った。
 「去年の今頃はベットにいて、動ける状態ではなかった。もっと時間がかかると思っていたけど、与えられた位置で結果が出て良かったです。自分が前々に踏んでいるから、番手の時に前の人が頑張ってくれるんだと思う。今は残すための仕事の楽しさがありますね」
 目標の山岸佳太が赤板から山中秀将を突っ張って逃げると、鈴木は絶好の展開を逃さなかった。
 「山岸の3日間のレースを見ていると、今回はちょっと弱気なのかなとも思ったけど、(決勝は)作戦の段階から突っ張るって言ってくれたので、その気持ちがあれば決まるなと思いました。山岸は気付いてないと思うけど、実は11月11日で誕生日が一緒なんです(笑)。同じ関東だし、いつか連係したいと思っていました。本当は2着に残したかったですけどね」
 優勝自体も、一昨年1月前橋F1以来。結果がでない期間もあったが、同県の先輩・諸橋愛から言われた「頑張っている人は大ケガをするし、頑張っている人に良いことがある」の言葉を胸に練習に励んできた。
 「次は(地元の)弥彦です。その後は、またここ(函館)を走るんで頑張りたいですね」
 この優勝をきっかけにして、さらに上の舞台でも結果を残していく。

 地元の北日本地区からただ一人、決勝に勝ち上がった阿部力也は、最終バックを最後方で通過。それでも2センターから内のコースを踏み、最後は山岸と鈴木の中を割って2着に入った。
 「発走するまでノープランでした。しいて言うなら、椎木尾(拓哉)さんのところにはいたかったですね。道中で山岸君の3番手にはいたいかなと思っていたけど、山中(秀将)さんのやる気も分からなかったので。山岸君が突っ張った時に内に潜って椎木尾さんのところで勝負しようかとも思ったけど、勝負しに行った時に山中さんのカマシもあるのかなと思って…。人任せのレースになってしまいましたね。最後は行けたかなと思ったけど、鈴木さんを押す形になってしまった。こういうところで優勝を獲れないとですよね」

 別線を完封した山岸佳太は、3着に粘って競輪祭の権利を手に入れた。
 「連日、しょうもないレースをしていたので、決勝は内容のあるレースをしようと思っていました。山中さんを突っ張って、ギリギリまで引っ張って駆けようと。鈴木さんが1番車だからできたことですね。今回のデキから考えると上出来です。ここに入るまで感触が悪くて、連日、(中村)淳さんにセッティングを見てもらっていました。今は平原(康多)さんのフレームを使っているんですけど、オールスターが終わったら平原さんにもう一回、相談します。最低限、競輪祭の権利は取れたけど、(鈴木と)ワンツーを決めたかったですね。新山(響平)なら逃げ切っていたと思う。まだまだ力不足です」

  • 優勝者の写真です
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レース経過

 正攻法の山岸佳太に鈴木庸之が付けて、以下は椎木尾拓哉-笠松信幸、山中秀将-松谷秀幸、阿部力也の順で隊列は落ち着く。
 赤板で押さえようとした山中を山岸は突っ張って出させない。山中は車を下げ、単騎の阿部は5番手に切り替える。後続の動きを確認しながら緩めていた山岸は最終ホーム前から一気にペースアップ。同時に山中も反撃に出るが、3番手の椎木尾の外で勢いは止まる。これで絶好となった鈴木が番手から鋭く追い込んだ。最終3コーナーで内を突いた阿部が直線で中を割って2着に。逃げた山岸が3着に粘った。

 

車番 選手名 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B
1 1 鈴木 庸之 新潟 92期 S2 11.2 追込み
2 4 阿部 力也 宮城 100期 S1 3/4B 10.9 追込み
3 6 山岸 佳太 茨城 107期 S1 1/2B 11.4 逃残 H B
4 3 笠松 信幸 愛知 84期 S1 1/2B 11.1
5 5 椎木尾 拓哉 和歌山 93期 S1 3/4B 11.3
6 7 松谷 秀幸 神奈川 96期 S1 1B 11.3
7 2 山中 秀将 千葉 95期 S1 D 13