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決勝戦レポート

新山響平(青森・107期)

2度目の記念制覇も函館

 4日制の記念では、デビュー最速となる1年20日での優勝を飾った同じ函館のバンクで、新山響平が2度目の記念Vを遂げた。
 「まくりですけど、本当にうれしい。獲れて良かった」
 単騎の南修二、目標のない諸橋愛がいたが、実質的には南関勢との2分戦。渡邉雄太の上昇に、新山はちゅうちょせずに7番手まで下げ、反撃の機をうかがった。
 「(別線が来るのが)遅かったら突っ張るし、早かったら引いてカマシと思ってた。結構、緩むところがなかったんで、すぐに引けるかなっていうのがあった。ジャンで1回カマそうとしたけど、ペースが上がってた」
 赤板の2角で車間を切った新山だったが、渡邉がペースを上げて逃げると腹をくくってまくりに構えた。
 「自分が行こうと思ったら、南さんが(仕掛けて)行くモーションだった。だから、そこを目がけて行った」
 最終ホームで目の前の南が踏み込む。小埜正義も番手から出るが、抜群の加速を見せた新山のスピードが鈍ることはなかった。
 「連日、あれで抜かれているので、緩めないようにした。ダービー明けからBですけど、(ナショナルチームの練習を)一緒にやらせてもらっている。それで明らかに踏み出しが良くなっている」
 初めての記念制覇から3年。その間も北日本をけん引し、多くの優勝者をラインから輩出した。
 「まずは(競技と競輪の)両立ですね。(競輪は)自分は先行でやっていかないきゃと思っている。自分が勝てない時は、後ろの人がっていうのはある。後ろの人が助けてくれて、持ちつ持たれつですよ。北日本の自力でやっている先輩方をお手本にしてやってきます」
 5月からトレーニング環境を変えて、世界に羽ばたこうとしている新山には2度目の記念Vが励みになろう。
 
 新山マークの守澤太志が、意地で後位をキープ。最終3角では諸橋に絡まれながらも、激しい2着争いに勝った。
 「自分はあの展開で2着を死守できたんで良かった。新山が一番、楽そうでしたからね。もう(新山の踏み出しに)絶対、遅れないようにしようと。それに地元地区っていうので、自分も気持ちが入っていた」
 
 近畿でただひとり優出した南修二は、6番手から最終ホームで踏み込む。新山には屈したが、番手まくりの小埜をねじ伏せ、諸橋との直線でのつばぜり合いにも踏み勝った。
 「なにも考えてないって言ったら語弊があるけど、緩んでても緩んでなくても行くとこで行かないとって思ってた。それが自分のなかであそこでした。あれで勝ってたらいいんですけど、勝ててないので力不足です」
  • 優勝者の写真です
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レース経過

 号砲で新山響平がゆっくり出て、正攻法に構える。新山に守澤太志-齋藤登志信が続いて前団、中団に単騎の南修二、諸橋愛-稲村好将が収まり、渡邉雄太-小埜正義-内藤秀久が後攻めの並びで周回を重ねる。
 赤板前の4コーナーから渡邉が一気に踏み込んで先行態勢を取る。諸橋、南の順で乗り換え、新山は7番手まで下げる。後続の動きを確認した渡邉は打鐘から徐々にペースを上げる。一列棒状のまま最終ホームを迎えると、単騎の南が6番手からスパート。これを追いかける形から新山はさらに外をまくり上げる。小埜も番手まくりで応戦するが、3コーナーで豪快に前団を飲み込んだ新山がそのまま後続を突き放して圧勝。3年前の当地以来となる2度目の記念制覇を果たした。3コーナーで諸橋にからまれながらも懸命に新山を追った守澤が2着をキープした。ロングまくりの南が3着に入った。

車番 選手名 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B
1 1 新山 響平 青森 107期 S1 11 まくり
2 5 守沢 太志 秋田 96期 S1 5B 11.5 マーク
3 2  修二 大阪 88期 S1 3/4B 11.6 捲残 B
4 7 内藤 秀久 神奈川 89期 S1 S 11.5
5 6 稲村 好将 群馬 81期 S2 1/8W 11.4
6 4 小埜 正義 千葉 88期 S1 1/4W 11.6
7 9 諸橋  新潟 79期 S1 1/4W 11.5
8 8 斎藤 登志信 宮城 80期 S1 1/4W 11.3
9 3 渡辺 雄太 静岡 105期 S1 D 13.4 H