阿部力也は前々回の高松宮記念杯から1着が遠い。なかなか煮え切らない現状に本人も首をひねる。
「ちょっと良くないですね。いいところが見つからないっていうのが正直なところです。脚が良くても展開が悪かったり、脚と流れがかみ合っていない感じ。前回の四日市のあとに熱中症っぽくなって、休みを入れてきた。直前に練習して、なんとか間に合ったって感じですかね」
河合佑弥は一時期の不振から脱却し、成績が良化。前回青森は欠場したが、状態面の不安なしを強調する。
「ずっとレース間隔が詰まっていて、疲れが出てしまったので前回の青森は欠場しました。けど、練習もケアもやってこれたので不安はないです。5月の京王閣からセッティングを変えて、感触自体は良くなってきましたね。今までは力が逃げてしまっている感じだったんですけど、うまく伝わるようになってきた。スピード自体も上がってきて、練習での感触も上がってきている。初日が大事なので、しっかりと勝ち上がれるように」
谷口遼平(写真)は前回、前々回と連続落車。状態面が気になるところだが、大きな影響があるわけではなさそうだ。
「怪我自体はひどくなかったですよ。でも、少し休んだので、練習量の不安はあります。(高松宮記念杯では)これまでGIで戦える感じはなかったけど、戦える気がした。より一層頑張らんとって気になりましたね。今年の前半が良くなかったし、ここからしっかり良くしたい。(初日は)同期同級生の長尾(拳太)としっかり決めたいですね」
高松宮記念杯で落車した松本貴治は、復帰戦だった前回の久留米記念で1勝を含む2連対と成績をまとめた。上々の手応えをつかんで今節に臨む。
「前回の久留米は久々にいい感じで走れました。帰ってから練習もできましたし、自転車のセッティングを煮詰めながらさらにいい感じになってきたと思います。期の初めなので、いい流れを作れるように頑張りたいですね」
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柴崎淳(写真)は昨年、当所で行われた大阪・関西万博協賛競輪GIIIを制している。だが、その後の落車もあって、常に体調と相談しながらレースに挑んでいる。
「手応えは普通ですね。前回が終わってから、雨続きで思ったような練習はできなかった。走ってみないとなんとも言えないですね。去年の(大阪・関西万博協賛競輪)GIIIを勝ったあとは良かったんですけど、そこから怪我の後遺症が出て。それとうまく付き合ってやっていくしかない」
岡崎景介は春先から成績が急上昇。FI戦の予選はコンスタントに突破できているうえに、優出も果たしている。強力な相手はいるが、奮闘したいところだ。
「3月の松山から重たいフレームに換えていきなり予選を突破できて、4月四日市の最終日に靴のインソールを変えたらすごく力が伝わるようになりましたね。体とか脚は変わっていないので、良くなってきたのはそれが理由だと思います。でも、やっぱり110点近い自力選手が相手となると、そう簡単にはいかないと思うので、どうにかしたい」
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菅田壱道は、今年の全日本選抜で誘導員早期追い抜きの失格を喫して、約130日間のあっ旋保留。少したくましくなった姿で、検車場に現れた。
「(欠場中は)競輪というよりも、自分の体と向き合って筋トレをしてきた。こんなに空くこともないですし、2カ月くらいは自転車に乗らず、普段できないようなウエートトレーニングを積み上げてきました。久しぶりに自転車に乗ったら自分でわかるくらい、ダッシュと持久力が上がっていた。1カ月前にここのあっ旋が入ってから、競輪を見だして、モチベーションも高めてきました」
島川将貴は、高松宮記念杯で1勝。次の立川FIも1勝で優出したが、その反面大敗も多い。今節からは新車を投入するようで、心機一転の心持ちだ。
「GIでは脚力差を感じたし、乗っていた感じも悪くて良くなかった。地元で記念をやっていた関係でバンクではあまり練習はできなかったんですけど、新車でモガいてみた感じは立川よりは良かったですね。(フレームの)寸法とかは変えずに、セッティングを少し変えました。また今期からしっかり頑張っていきたいですね」
伊藤旭(写真)は前回の久留米記念で、通算2度目のGIII決勝進出。自力でも、人の後ろでも奮戦した。九州期待の若手は、着実に経験を積んでスケールアップを果たしている。
「久留米は4日間、徐々に調子が上がっていい感じでした。ラインから優勝が出てうれしかったし、いい経験を4日間できたと思う。決まり手は特に意識していなくて、自分のスタイルで勝ちにいけるように走っている。今回も決勝に乗ることを目標に頑張りたい」
地元の脇本勇希が登場。初出場だった昨年の地元記念は、準決に進出して3度の確定板入り。最終日には1着もマークした。それから1年。さらに大きくなった姿を地元ファンの前で披露する。
「去年は記念と関西万博協賛競輪(GIII)を走らせてもらったので、地元のGIIIは今回で3回目ですね。去年の記念は準決まで勝ち上がれましたけど、甘くはないと思っている。欲を言えば決勝まで勝ち上がりたいですけど、まずはしっかり一戦、一戦頑張っていきたい。今回は車輪も交換したり、サドルとハンドル以外はほぼ新品に変えて走ります」
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森田優弥は高松宮記念杯の初日に痛恨の失格。しかしながら、前回の立川FIではきっちりと優出し、決勝も果敢な先行策で魅せた。昨年優出を果たした今大会で、さらに上昇気流に乗っていきたい。
「立川の最終日にセッティングを変えて、いい方向につながったし、練習もできた。練習はバンクと街道を組み合わせて、良い状態だと思います。福井は去年まで相性が悪かったんですけど、去年の記念で決勝に乗れたので、イメージが変わりました」
その森田の番手は連係実績ある恩田淳平が務める。まだまだ自力のイメージがあるが、直前の奈良FIは3日間番手回りで準Vの成績を収めた。
「自力をやめたわけじゃないですけど、ここ最近は番手戦がメインになってきてから安定していますね。もともと体も小さいので長い距離を踏むのは厳しいし、どちらかというとこっちの方が合っていると思うし嫌いじゃない。森田君とは去年の久留米記念以来で2回目。その時は2人で共倒れだったので、今度は決めたいですね」
中本匠栄は、同地区の若手の台頭と共に戦法を追い込みにシフトチェンジ。一次予選敗退となった高松宮記念杯を省みて、今節からの復活を期す。
「高松宮記念杯は状態的には悪くなくて、判断だったりっていう面で良くなかった。若手が育ってきて、追い込みでやるって決めたので、若手のレベルアップと共に自分も力をつけていきたい。高松宮記念杯でフォームがズレていたので、練習で修正して良くなっていると思う」
松岡辰泰は、補充出走だった高松宮記念杯で3日目にGI初勝利。勢いづく九州の若手を代表する一人だ。
「前回から中4日で軽めですけど、休んで練習してっていう感じで調整はできたので大丈夫ですね。今年はダービーと高松宮記念杯って2つGIを経験できて、そういう舞台にも徐々に慣れてきましたね。前回の高松宮記念杯はGIで初めて1着を取れましたし、状態も上がってきていると思います。9月までがヤンググランプリの選考期間なので、今回と来月の岸和田GIIIで結果を出して、もっと点数を上げたい」
地元の小森貴大(写真)は、前回の久留米記念を途中欠場。体調の回復に努めて、大事な今大会に備えてきたようだ。
「久留米は腰が痛くて力が入りづらくなってしまったので途中欠場してしまいました。ここまではケアと練習を五分五分でやってきました。久留米よりは良くなっていると思います。地元記念はなかなか呼ばれることが少ないですし、いい結果が出ないことの方が多かった。気持ちが空回りしないように、心と体をコントロールできれば結果は出ると思います」
鈴木竜士は、2月の全日本選抜3日目に誘導妨害の失格を喫し、4月からの3カ月間があっせん停止。106日間の欠場から、今節が復帰戦となる。
「ゆっくり過ごしつつ、トレーニングはやっていました。欠場するまでは調子良く動けていましたけど、3カ月空いたので。レースを走っていないので感覚的なところはわからない。でも、フィジカル的なところは変わっていないと思います」
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伊原克彦(写真)は一昨年の当所70周年大会で決勝に進出。準決で敗れた昨年の雪辱を晴らすべく、地元記念に気合十分で挑む。
「前回(弥彦)よりはいい状態だと思う。1走、1走、力を出し切るだけだけど、決勝に乗れるように頑張りたい」
久米康平は、2勝を挙げた5月ダービーのあとは白星がなく、一息入った感じは否めない。だが、本人の顔色は明るく、一変の余地はありそうだ。
「(前々回)6月の高松からフレームを換えて、色々と試していたんですけど、前回の最終日にようやくセッティングが見つかった感じですね。フレームの特性を考えて、よりタテへ進むようなセッティングに変えました。練習で乗った感じも良かったですし楽しみですね」
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5月の函館記念でGIII初優勝を飾った瓜生崇智だが、その後のFI戦ではやや物足りない成績。自虐的に語りながらも、冷静に自分を見つめ直した。
「函館はラインのおかげで優勝できたけど、FI戦を見てもらったらわかる通り、あんなもんっす。ダービーで自力が通用しないってわかったし、戦法をそろそろ見極めていかないといけない。自力は捨てたくないけど、今の力でトップと戦うには現状の戦法しかない。ここまでは、普段通り練習もケアもしてきた」
鈴木涼介は、ここでS級デビュー戦を迎える。A級1、2班戦ではダッシュを武器に、積極果敢な競走で白星を積み重ねてきたが、S級ではどんな走りを見せるのか。
「今期から初めてのS級で、記念はもちろんですけど9車立ても初めてです。相手はみんな強いですけど、今まで自分がやってきた先行のスタイルで、自分の脚力がどこまで通用するのかやってみたい」
一次予選のメインは地元の野原雅也(写真)が務める。ここまではダービー、全プロ記念、高松宮記念杯と、大きな着こそ続いているが、地元の大一番となれば話は別だろう。自身も状態の向上に励んできたようだ。
「ダービーぐらいから良くないんですよね。焦りとかもあって、一生懸命トレーニングはしています。師匠(野原哲也)とか、市田(佳寿浩)さんとも話して、回復するように、良くなるように務めている。直前の練習の感じは良かったし、しっかりやれること、できることはすべてやってきました」
稲垣裕之は、高松宮記念杯の最終日に失格し、次の久留米記念も3日目に途中欠場。失った流れを、ここで取り戻したい。
「岸和田は状態自体は良く走れたんですけど、失格でファンの方々に迷惑を掛けてしまった。久留米は疲れが出て、アップ中にギックリ腰になってしまった。ここまではケアと、追い込んだ練習をできました。流れが悪いけど、後半戦は気合を入れて」
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今節の主役は何と言っても脇本雄太(写真)だ。5月に2度目のダービー制覇を含め、4月豊橋FIから5場所連続優勝中で圧巻のパフォーマンスを披露している。これまで5度制している地元記念で、今年もファンを魅了する。
「腰痛が出たので大事を取って1週間休んで(練習を)再開しました。ここに向けて仕上げたというよりは、最終的にはGIが勝負になるので、あくまでも途中段階。それでも十分戦える状態ではあります。プレッシャーもかかるし、メンバーもキツいけど、そこも含めて優勝を狙いたい。気合を入れて。古性(優作)と南(修二)さんは頼もしいラインだと思うので、ラインで決められるように」
昨年の覇者である古性優作は、いまや脇本の最強のパートナーと言っていい存在。ただ、直前の久留米記念を欠場しているだけに、仕上がり具合が気になるところだ。
「高松宮記念杯前に痛めた股関節があまり良くなくて、できることを探してやっている状態。やりたい練習はできていないですね。ウエートトレーニングに関してもできることは限られているので。できる範囲で追い込んでやってきた。グランプリ(チャンピオン)ユニフォームを着て、大きい大会では結果が残せている。記念で優勝はできていないけど、責任は果たせていると思う。体を整えて100%の力を常に出せるように。まずは(脇本に)しっかり付いていくこと。去年は優勝したけど、自力もいっぱいいるし、僕は僕で頑張る」
松浦悠士が小松島記念から中2日で追加参戦。過密な日程のなかで、追加を引き受けた経緯をこう説明する。
「走りたかった気持ちがあったので、追加が入ったらいいなと思っていました。(小松島での)感触はだいぶ良くて、気付くこともあった。それを練習で試したいと思っていたけど、レースでやるのが一番いいと思った。調子が良くても、基本的な脚力不足もあるし、自力が強い人と戦う時に自分は足りていないって感じている。今回は脇本さん相手にどうやって戦えるか。小松島のダメージが少なかったので、疲れは特に感じていない」
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