KEIRIN EXPRESS

全国の競輪開催案内のポータルサイト

ふくい競輪

FUKUI KEIRIN

51#

検車場レポート

  • 3/25 Wed.  (前検日)
  • 3/26 Thu.  (1日目)
  • 3/27 Fri.  (2日目)
  • 3/28 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
高橋晋也選手
 すでに1月の地元、平記念では決勝に進出。115期の出世頭、高橋晋也(写真)が、初めてのビッグでオープニングを務める。
 「いい緊張感がありますね、ここを楽しみにしてきた。師匠(飯野祐太)と一緒に決勝に、そんなつもりです。(最近は)小さいレースをしないで、魅せるレースを心がけています。練習は普通にやってたし、マッサージとかも取り入れてやってきて問題はないと思います」
 島川将貴は、前回の平塚FIを113着。決勝は先行策で同県の小川真太郎の優勝に貢献した。
 「(前回の)平塚は体が軽かったです。知らないうちに疲れが溜まっているところもあるし、たまに休んだら良くなる。(休みとトレーニングの)メリハリをつけた方がいいですね。そこから練習は普段通りで、体の方は問題ない」

2R

選手の写真です。
古性優作選手
 向日町、佐世保と直近はFI戦ながらオール連対で連続準Vの古性優作(写真)が、徐々に復調してきている。
 「少しずつ良くなってきた。セッティングとかよりも、体的なことの方が大きいですね。強い人は根本的になにを乗っても強いですから。そこに自分もしっかりと対応していかないと。(前回の決勝は)仕方ないじゃダメなんだけど、(番手での判断が)難しかった」
 松川高大は小倉FI、小田原FIと番手回りでの連続優勝。自力でのビッグの一次予選に気を引き締める。
 「自分ではそんなにいいっていう感じではないんですよ。番手回りも多いし、優勝は番手戦ですから。自分でやった時にどうかっていうのもある。あとはグレード(戦)で結果を出さないことには」

3R

選手の写真です。
小林泰正選手
 近況、FI戦線で成績をまとめている小林泰正(写真)は、昨年10月の寬仁親王牌以来、2度目のビッグ。
 「細切れだし、自分もしっかり前々に動いていきたい。(河合)佑弥とか森田(優弥)とか同期10人くらいで、京王閣で18日から3日間やってきた。感じ的には仕上がっているし、あとは自分の力を出し切れれば。京王閣の合宿もそうですけど、前回から日にちが空いたんでしっかり練習ができた」
 若手の機動型がひしめくメンバーに吉田敏洋は、油断することなくイメージを膨らませる。
 「朝から激しいレースになりそうですね。早い展開になると思うんで、出遅れないように。1周くらいは駆けるつもりでいかないと。それくらいの気持ちがないと。自分たち(のライン)は、2人合わせて87歳(笑)。年季だけはあるんでね」

4R

選手の写真です。
渡部哲男選手
 渡部哲男(写真)は前回の地元、松山記念の5271着から中9日で状態はどうか。
 「(地元記念のあとで)燃え尽き症候群みたいな感じもあります。だから、練習は軽めにやってきた。疲れもあったんで。ただ、松山の前には乗り込んでたんで大丈夫だと思います」
 3場所前の川崎FI、続く西武園FIと大敗が目立った松岡健介だが、前回の大垣FIでは433着で復調の手応えをつかんでいる。
 「川崎から力が入らなくて…。それでも気のせいだと思って、追加の西武園に行ったらそこもでした。花粉症が原因だったのか、大垣はダルさもなかったし、良くなってくれればと思います」

5R

選手の写真です。
宮本隼輔選手
 3場所前の松山FIでは昨年7月の大垣以来の優勝。前々回の奈良記念は3連勝で優出、前回の高松FIを準Vの宮本隼輔(写真)の調子が戻ってきている。
 「(良くなっている理由は)気持ちですね。成績がいいからって脚がいいわけではない。ただ、一時期より脚も良くなっている。あとは開き直って(仕掛ける)タイミングで行っているだけ。いいころと比べるとまだまだですけどね」
 諸橋愛は前回の松山記念で逃げた平原康多をとらえ切れずの準V。
 「(松山記念の決勝は)バックが追い風で流れている感覚を見極められなかった。松浦(悠士)が後ろにいたんで、引き出したくなかったっていうのもあったけど。結果的には(平原)康多が強くて、自分の力がなかった。そのあとちょっと右の足をひねった感じがあって、違和感がある。それがこのクラスで、どれだけ影響するかですね」

6R

選手の写真です。
野原雅也選手
 前回の別府FIで落車に見舞われた野原雅也(写真)は、中20日以上での復帰場所が地元ビッグ。地元からはただひとりの出場だ。
 「(落車の怪我は)骨折とかじゃなくて良かった。左肩の擦過傷くらいですね。すぐに練習を始めて、一生懸命ここに向けてやってきた。感触的には問題ないです。(ここに出られなかった脇本雄太の)その分もというわけではないですけど、やれることはやってきた」
 ラインの先頭を任されればまくりも繰り出す稲川翔が、野原の番手で息を合わせる。
 「やっぱり自力で前に踏める人が一番強いですから。練習では自力の練習しかしてないです。あとは与えられたところの走りをしっかりと。どこでもできることは、なんでもやろうっていう気持ちです」

7R

選手の写真です。
鈴木竜士選手
 吉田拓矢とのタッグに鈴木竜士(写真)は、気持ちを入れる。
 「(自分が番手だけど並びに関しては)僕はどっちでもいいんです。(体調は)まったく問題ない。やっぱり前のおかげで、後ろが生かされる。だから、(前の人には)好きに走ってもらうのが一番。自分はそのなかでやれることはなんでもやります」
 イメージもしてきた山田庸平の一次予選は、上田尭弥の番手が回ってきた。
 「今回は若手が多いんでいつもと違うから、こういうこともあるかと。練習はいつも通りですけど、練習での調子は上向きです。最近は練習でも良かったけど、さらに手応えを感じてきた」

8R

選手の写真です。
新山響平選手
 新山響平(写真)は、前回の玉野記念で郡司浩平と同着ながらも4度目の記念制覇を逃げ切りで遂げた。
 「(前回優勝で)流れはいいと思う。それから(競輪用の自転車は)乗ってないので、(指定練習で)乗って感覚を取り戻したい。ナショナルチームでは体幹系のトレーニングをして、それでフォームが固まってきて走りやすくなった。自転車に(力が)伝わりやすくなった。そこが大きいですね」
 前回の前橋FIで通算3度目のS級優勝を遂げた河合佑弥も勢いはある。
 「小林泰正、森田(優弥)とか同期と合宿をしてきました。この4日間も積極的に仕掛けるっていうことはやっていきたい。あとは武藤(龍生)さんと頑張りたい」

9R

選手の写真です。
坂井洋選手
 坂井洋(写真)は、前回の佐世保FIを3連勝の完全V。昨年11月の平塚でのS級初優勝以来のV奪取に笑みがこぼれる。
 「やっと優勝したっていう感じですね。なかなかうまくいかないってのがあった。(今回初めてのグレードレースで)早く走りたいっていうのがあった。でも、いまの自分じゃGレースを走ってもっていうのはある。脚力だけでは勝てないし、経験値を上げていきたい」
 同県の松井宏佑の番手に「せっかくもらえたチャンスなんで」と、小原太樹がピリッとする。
 「(前回から2週間以上)空くってわかってたんで、練習はしてきました。自分の感じも戻ってきますけど、(松井は)踏み出しがいいんでそこは集中していきたい」

10R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 1月立川記念の落車で鎖骨骨折に見舞われた郡司浩平(写真)だが、2月の全日本選抜で復帰すると静岡記念、玉野記念と3場所すべて決勝に進出。前回の玉野では、優勝を飾った。
 「(復帰してからは反動もなく)変わらずいい状態ですよ。ここまでも問題なくこられました。久々に(日にちが)空いたから、しっかりと練習ができたし。もう少し暖かくなってきたら、また感覚が変わってくると思う。でも、現状は(自転車とか)このままでいいのかと」
 安定した成績を残している村上博幸は、状態的には上向きの様子で例によって平常心で静かに口を開く。
 「1月は状態があんまり良くなかったんで苦しかった。ただ、そういうなかでリカバリーができた。(直近の)奈良、松山は状態が良かったけど、なかなか展開が向かなかった。でも、ようやく練習がガツンとできるようになってきた」

11R

選手の写真です。
太田竜馬選手
 全日本選抜を欠場した太田竜馬(写真)は、今シリーズが今年初のビッグ。
 「(GIに出られなかったんで)走りたいっていう気持ちがあった。落車の影響がまだあるけど、良くはなっている。でも、まだ完ぺきじゃない。手応えはあります」
 小松崎大地は、前回の京王閣FIの準決で落車のアクシデント。中2週間近く空いての復帰戦は、同県の佐藤慎太郎と連係する。
 「走ってみてですけど、(体の方は)大丈夫だと思います。平で飯野(祐太)とかとやってきた。飯野には何回かちぎられましたけど(笑)。(1番車が決まっている佐藤)慎太郎さんと走る時は、いろんなパターンができるので、そこをしっかりと出せたらと思っています」

12R

選手の写真です。
平原康多選手
 今年に入って1着ラッシュの平原康多(写真)は、前回の松山で大宮に次いで今年2度目の記念制覇。ここは同県の後輩、森田優弥に委ねる。
 「(森田は)せこい走りをしてきた選手じゃないんで、堂々と走ってもらえれば。なにか注文をつけるレースをしてきてはないですからね。(若手が多い)こういう大会なので、人の後ろを走り機会が増えると思っていた。難しいところもありますけど」
 全日本選抜で待望のGI制覇を遂げて、すでに年末の「KEIRINグランプリ2020(GP)」の出場権を獲得している清水裕友だが、今シリーズも目が離せない。
 「沖縄で4泊の合宿をしてきた。暖かくて体が動いたので、いい練習ができた。順調にこられたと思います」

1R

選手の写真です。
大槻寛徳選手
 打鐘手前で出た島川将貴に、すかさず高橋晋也が襲い掛かり両者の踏み合い。突っ張る島川を高橋が最終ホームすぎにねじ伏せて、大槻寛徳(写真)が続く。不破将登が8番手まくりで迫るも、大槻が追い込んで1着。
 「(高橋は)出切って8割くらい使っていると思う。(島川に)合わされたって思いましたよ。レースとしては面白かった。もっと自分に技術があれば(高橋を)2着に残せたかな。諸橋(愛)さんくらい車間を空けたり、技術があれば良かった。(高橋は)つぶしにきている島川を力でねじ伏せるのはすごい」
 好スピードでまくった不破将登は、わずかに届かず。
 「(高橋と島川が)やり合ってくれたら最高だなって思っていました。でも、蒔田(英彦)さんの位置が欲しかったですね。とりあえず先に切ってって考えていたけど、突っ張られてしまった。調子自体はいいけど、組み立てはもう少ししっかりしないと」

2R

選手の写真です。
山本伸一選手
 松川高大を押さえて打鐘で先頭に立った古性優作は、巻き返す金子哲大のスピードを見極めて番手に飛び付く。最終1コーナーで藤原憲征をさばいて古性が番手を奪う。逃げる金子後位から追い込む古性を山本伸一(写真)が楽に交わした。
 「古性君はすごいですね。逃げても構わないって感じで踏んでいるし、叩かれればああやってさばくこともできる。後ろに付いてホントに参考になります。僕は落車明けで好調とは言い難いけど、やれることをしっかりと」
 対応力が光った古性優作は、2着もラインでの上位独占をメイクした。
 「打鐘である程度流れたので、そのまま先行かなと思ったけど、(金子が)それ以上の勢いできた。(番手に飛び付いて)粘ったのは、最初からの作戦ではなくて、瞬時の判断です」

3R

選手の写真です。
小林泰正選手
 赤板過ぎに押さえて出た小林泰正(写真)が藤根俊貴を待つが、吉田敏洋にすくわれる。打鐘で主導権を握った藤根ラインが出切り、吉田が4番手を確保する。小林は6番手で立て直して隊列は一本棒。最終2コーナー手前からまくった吉田が前団をとらえると、小林がその上を踏み込んで突き抜けた。
 「ちょっと(吉田に)しゃくられちゃって焦りました。でも、吉田さんだったら早めに行ってくれるかなっていうのがあった。焦ってもしょうがないんで1着(取ること)を意識した。(ビッグでも)強い人が多すぎて、あんまり緊張はしなかったですね」
 好位確保からまくり切った吉田敏洋だったが、僅差ながらも4着に沈んでこう振り返る。
 「悪くても2、3着におさめないといけない展開。調子は悪くないけど、バンクの特性がつかみきれなかった。予想以上にバンクが荒れてて、スピードに乗っていかなかった」

4R

選手の写真です。
渡部哲男選手
 赤板の2コーナーで切った石塚輪太郎を、松本貴治が打鐘の3コーナーで叩いて出る。外を追い上げた植原琢也と石塚で3番手の位置が取り合いに。両者がからんで最終1コーナーで植原が落車。長島大介、杉本正隆がこれに乗り上げてしまう。懸命に逃げた松本の番手で絶好となった渡部哲男(写真)が直線で差し切った。
 「あれだけ長い距離を(松本が)よく行ってくれた。要所で踏んだりやめたりしてペース良く踏んでいた。後ろでガチャガチャやっているのはわかって、石塚君が取り切ったのも見えたけど、気づいたら松岡(健介)さんが来ていた。最後はあんまり締めたら自分もからんでしまうなって思ったから、締めながらタテに踏みました。風も出ていたのでそこまで軽い感じはしなかった」
 逃げた松本貴治が、懸命に踏み直して2着に粘り込んだ。
 「めちゃキツかったです。最後は脚が止まっていました。もうちょっとスピードがほしいですね。後ろ(3番手以降)がもつれているのは知らなかった。周回中から脚が軽かったので、もっと楽にゴールできたと思ったけど長い距離を踏んだぶん、最後は脚にきていました」

5R

選手の写真です。
宮本隼輔選手
 打鐘前に切った渡邉一成を黒沢征治が押さえて主導権を取る。黒沢ラインを追った宮本隼輔(写真)と渡邉で3番手は併走に。外併走で態勢を整えた宮本が、最終2コーナーから好回転でまくって快勝した。
 「前のラインを追った勢いのまま仕掛けるべきだったかもしれないけど、黒沢さんとの踏み合いが頭に浮かんで。でも、行っていたら僕が1着じゃなかったかもしれないから。外併走でも脚はキツくなかったので、調子は悪くないんだと思います」
 黒沢マークからタテに踏んで2着同着の諸橋愛は、順当に二次予選にコマ進めたが、表情は冴えない。
 「う~ん、感じとしては前回と比べて上積みがないかな。もしかすると悪い部類かも」
 後方からのまくりで2着に届いた嶋津拓弥が、3連単の高配当を演出したと言っていいだろう。
 「相手が強いので、とにかく踏めるときに前にいくってイメージだったけど。ビッグレースで勝ち上がりの権利を取れたのはデカイね。人任せって感じの組み立てだけど、このメンバーでは仕方がないでしょう」

6R

選手の写真です。
野原雅也選手
 野原雅也(写真)は北日本ラインを受けて、打鐘の2センターで冷静に3番手をキープ。空けた車間を詰める勢いで最終2コーナーから踏んだ野原が、逃げる坂本周作をとらえる。ピタリと続いた稲川翔とのゴール勝負を制した野原が、地元でうれしい白星発進。
 「緊張しすぎてあんまり(レースを)覚えてない。(地元のビッグと)欠場明けで久々のレースっていうのもあって、2日前の夜くらいからドキドキした。ちょっと(仕掛けるタイミングを)見ちゃった感じもあるけど、なんとか出切れた。僕がバタバタしたんで、稲川さんは付きづらかったかもしれない。僕の緊張が稲川さんに伝わっってしまったでしょうし…。気持ち的にはこれ(初日の1着)で楽になると思う」
 ゴール前でハンドルを投げた稲川翔だったが、半車輪及ばず。
 「(野原を)抜けると思ったんですけど…。(佐藤)友和さんに飛ばされないようにと。最低限、(野原と)ワンツーだったんで、あれで僕が1着なら良かった」

7R

選手の写真です。
鈴木竜士選手
 後ろ攻めの上田尭弥から動いて高久保雄介、鈴木裕の順で先頭に立つ。前受けから後方まで下げた吉田拓矢がすかさず巻き返して最終主導権。これで絶好の展開となった鈴木竜士(写真)が、最後は余裕を持って差し切った。
 「(吉田)拓矢のおかげ。抜群でしたね。拓矢のレースは良く見るし、行くべきところで仕掛けてくれたから決まるかなって思った。うまくワンツーできて良かった。抜けているし、感じは悪くないですよ」
 逃げた吉田拓矢が2着に粘り、人気の茨城コンビで上位を独占した。
 「あそこのタイミングでしっかり踏めて行けたので良かった。すぐ仕掛けて行ったのでキツかったけど、流れているところで仕掛けられているのでいい」

8R

選手の写真です。
新山響平選手
 後ろ攻めから切ろうとした才迫開を前受けの河合佑弥は突っ張って出させない。南潤が打鐘で叩いて出ると、河合は3番手に入り、5番手に新山響平(写真)、才迫は8番手に。最終2コーナーから河合がまくって出るが、その外を新山が豪快にまくって前団を飲み込んだ。
 「河合君が1回、突っ張ったことで自分に展開は向いたかなと。あの動きで前は脚を使うし、僕は脚を使わないで後ろ中団(5番手)が取れたので。あそこからはどのタイミングで仕掛けるかだけど、前が先に動いてくれましたしね。直前に腰に違和感が出たけど、しっかりとケアをしたので大丈夫です」
 新山マークの*守澤太志が、ピタリと続いて2着をキープした。
 「新山はあの位置になってもまったく問題ないですね。アイツは楽をして思い切り踏まずペースまくりでしたよ(笑)。最後までスピードが落ちないから抜くのは無理。あれを差せたら相当なレベルだと思いますよ」

9R

選手の写真です。
松岡貴久選手
 木暮安由を連れて坂井洋が先行策に出る。松井宏佑が3番手に入ると、単騎の松岡貴久(写真)は松井ライン3番手の萩原孝之をさばいて5番手を奪う。松井が最終2コーナーからまくりを打ち、小原太樹、松岡貴久の追走。外を踏んだ松岡が、小原との踏み合いに勝ち1着で一次予選をクリアした。
 「とくになにも考えてなかった。(萩原をさばいたところも)自然と体が動いた感じですね。踏んでたら(萩原を)しゃくれそうだったんで。練習では強い人たちとモガいてるんで、それがいいんじゃないかと」
 「(真後ろに松岡いるのは)気づかなかった、3番手とは」と、小原太樹。外に張りながら追い込むも2着。
 「(松井が)うまくやってくれたけど、(3番手に入るまでに)脚を使ってましたね。いいスピードで行ったくれたし、自分は前のおかげ。ゴール前は誰が来たのかわからなかった」

10R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 打鐘で切った稲毛健太を嵯峨昇喜郎が、すかさず叩いて逃げる。4番手以降は車間が空いて、一列棒状で最終ホームを通過。4番手を確保した稲毛は車間を詰める勢いで2コーナーから一気にまくる。近畿勢の流れかと思われたが、その動きを追った郡司浩平(写真)が4コーナーから外を鋭く伸び切った。
 「和田(健太郎)さんにはキツいレースになってしまった。自分が番手だったら仕掛けてほしいなってタイミングで行けなかった。北津留(翼)さんが後方だったので、どこかで一発あるかなってちょっといろいろ考えてた。スタートで中団の後ろは仕方ない。変化球というか通常の流れと違ったレース展開を作れれば、もう一段階レベルアップすると思う。稲毛さんが行ってからは落ち着いて自分の行けるところから踏み込んでいけた。あとは村上(博幸)さんのブロックを警戒して行きました」
 村上博幸が直線で稲毛を交わして2着に入った。
 「バンクがガタガタで、タイミングが取りにくかった。ゴール前は無我夢中でしたけど。満身創痍ではあるけど、一生懸命走れた」

11R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 後ろ攻めから上昇した野口裕史に合わせて、小松崎大地が中団から踏み上げる。赤板の2コーナーで先頭に立った小松崎を野口が打鐘で叩いて、そのままハイピッチで駆ける。6番手となった太田竜馬が最終2コーナーからまくり上げるが、ほぼ同じタイミングで岩本俊介(写真)が番手まくりを放って、車単1番人気に応えた。 
 「野口さんがあれだけやってくれた。小松崎さんが動いたから、ジャンではハイペースになったけど。あそこで怯んで外へ浮いてしまうのが、(野口の)負けパターンなので。ほかのレースを見ていて、まくった人もゴール前はキツそうだったので、番手から出る形でもペースでしっかりゴールまで踏むことを意識しました」
 松坂洋平は長年に渡りパワー系の自力型として南関をけん引しているが、ここは南関の3番手回り。番手まくりの岩本にしっかりと食い下がってワンツー。
 「前の2人が全部やってくれました。ジャンからすごいペースでしたね。最後は抜きにいったけど、まぁ、あそこまででしょう」
 グランプリユニフォームを身にまとう佐藤慎太郎は、小松崎大地の後ろからコースを見極めてしぶとく3着に突っ込み、「毘沙門天賞」へ進出を決めた。
 「俺は(小松崎)大地に任せていたからね。ホントは大地が仕掛けてからコースを踏もうと思っていたけど、最後はその素振りがなかったから。岩本と(松坂)洋平の間を中を割る脚はなかったけど、それを言っているだけでは意味がないので、次に同じ形になったら、できるように練習しないとね」

12R

選手の写真です。
清水裕友選手
 押さえて出た柴崎淳が伊藤信の上昇を阻むと、突っ張られた伊藤後位の藤木裕が内に降りて森田優弥と接触。打鐘手前で森田、平原康多が落車に見舞われる。落車を避けた清水裕友(写真)は、3コーナーから踏み上げて主導権。原田研太朗まで出切り、3番手に柴崎が飛び付く。最終ホーム手前から反撃に出た伊藤だが、原田の横まで。直線で追い込む原田を振り切って、清水が逃げ切りの1着。
 「(森田の)前受けがちょっと予想外だった。自分も(落車に)巻き込まれると思った。(そこから主導権を握って)原田さんも(最終)ホームで大丈夫だって(確認した)。(1着だけど)着ほど良くない感じです。ちょっと重たいし、反応も悪い。1走して良くなると思うんで、(2日目に向けて)修正します」
 「強かったです、踏み直しがすごかった」とは、清水と中四国ワンツーの原田研太朗。汗をぬぐいこう続ける。
 「(清水が)踏み上がって自分のタイミングも狂った。もっとタレてくるって予想していたんですけど…。僕から買ってくれてた人には申し訳なかったです」
 浮いた伊藤が外にいてタイミングが取れなかった柴崎淳は、3番手から流れ込みの3着。
 「(原田が)車間を切ってるし、あれじゃ行けないと思った。バック線から(バンクが)ガタガタすぎて脚がいっぱいだった」

6R

選手の写真です。
庄子信弘選手
 赤板過ぎに小林泰正、鈴木竜士が落車して、野口裕史も乗り上げる。勝負どころを迎える前に6車になり、先頭に立った古性優作がペースを握る。古性に稲川翔、単騎の庄子信弘となり、その後ろに中村浩士。打鐘の4コーナーから北津留翼が巻き返す。北津留に合わせて古性もペースを上げて突っ張る。北津留は不発。逃げる古性の番手で車間を空けた稲川が、きっちり追い込んだ。
 「(落車があって)一番ビックリしたのは(古性)優作だと思うけど、そのなかで冷静に走ってくれた。自分も最大限にやったつもりですけど、相手もいることですし、力のある選手ばかりなんでちょっと甘かった」
 周回中から大阪コンビ後位にいた庄子信弘(写真)は、直線で伸びて2着に入った。
 「取れたらそこ(大阪勢の後ろ)から行きたかったし、位置が取れたんで。単騎だから気持ちは楽だったです。(3番手で)無理して(仕掛けて)行っても稲川君にもってこられるだろうしっていうのはありました」
 逃げて3着の古性優作は、状態上向きながらも慎重にこう振り返る。
 「初日もそうですけど、ハナを切ってる時、そのまま駆けてもいいやって思っている。ハナを切るのが苦じゃない。先頭に立ってヤバいなっていうのが(2月の)静岡記念の前くらいはあったんでね。ただ、自分が勝負できるっていう感覚はまだまだ。今年の末くらいまでには、タイトル争いをできる脚力をつけたい。現状ではかなり厳しい」

7R

選手の写真です。
吉田敏洋選手
 赤板過ぎに飛び出した新山響平を不破将登が打鐘で叩いて出る。前受けから5番手まで下げた中井太祐は、すかさず巻き返して最終ホームで主導権を取る。これで絶好となった山本伸一は、まくってきた伊藤信をけん制してから早めに追い込んだ。
 「(中井)太祐が気持ちの入ったいいレースをしてくれた。気持ちに応えるためにも踏みました。体調は完ぺきではないが、ここに来る前にやれることはやってきていたので。近畿の大会なので、近畿を盛り上げたいです」
 3番手を取った不破は仕掛けられず、最終3コーナーから外を踏み込んだ吉田敏洋(写真)が2着に食い込んだ。
 「(不破が)しっかり新山を叩いて行ってくれた。最低限の動きをしてくれたし、頑張ってくれたおかげ。自力選手としてしっかりレースを組み立ててくれた。今日(2日目)はこういう(雨の)コンディションでひとつ前のレースも落車があった。だから、いいイメージはなかったけど、すべて不破が前々に組み立ててくれたおかげです」

8R

選手の写真です。
松岡健介選手
 赤板の2コーナーで先頭に立った野原雅也は、後続の動きを確認しながらペースで駆ける。4番手を取っていた鈴木裕が最終ホーム手前で落車。突然、目標を失った内藤秀久は、間髪を入れずに3番手の志智俊夫の位置まで追い上げ、最終バック過ぎに競り勝った。野原は理想的な先行に見えたが、4コーナーを回るとややスピードが鈍り、番手を回った松岡健介(写真)が、一気に抜け出した。
 「地元の野原君を残せなかった僕の技術不足もあったけど、このクラスで上を目指すなら、もう少し早く一本棒にしてしっかり駆けた方が良かったと思う。後ろでガシャンって音がしたので、誰かになにかあったと思うけど、そのタイミングで小松崎(大地)君あたりがきている可能性もあるので、見た目ほど絶好の展開って感じではなく難しかったです」
 内藤秀久は落車にも動じず迷わず追い上げて志智をさばき、ゴール前では外を飛んできた宿口陽一を張りながら松岡に詰め寄った。
 「目の前で(鈴木が)落車して、マジかよってビックリしたけど、行けるところまで追い上げた位置があそこ。外からキメるのが僕の真骨頂ですから。(落車した)鈴木君は残念だったけど。競輪をしたって感じで面白かった」

9R

選手の写真です。
高橋晋也選手
 素早い反応で関東ラインを追った高橋晋也が、打鐘の4コーナーで主導権を奪って逃げる。吉田拓矢は4番手に下げて、北日本の3車が出切る。吉田は仕掛けられず、最終2センターでようやく踏み込むが伸びない。番手絶好の佐々木雄一が、諸橋愛の強襲をしのいで1着。
 「(高橋は)ペースで踏んでたしうまかった。踏み出しがすごかったけど、あと付いてしまえばっていうのはある。(佐藤)友和が外を踏んだから、諸橋さんが(中のコースを)入ってくんのはわかった。(高橋は)1周半行ってるし、1周だったら抜けないかも」
 4番手の吉田マークの諸橋愛は、中のコースを踏んで2着。
 「自分はわりと余裕がなかった。(コースが)見えてるっていうより、空いてた感じですね。(吉田は最終)2コーナーで行ってれば問題なかった。そうすれば2人で(準決に)上がれてたんじゃないですか」
 初のビッグ出場にも肝の据わった走りで準決進出を決めた高橋晋也(写真)は、汗をぬぐいこう言う。
 「先行したかったんで、(関東勢に)乗っていけばと。(吉田と)踏み合いになるかと思ったけど、すんなり出させてくれたし。あとはペースで行けた。(落ち着いて走れるのは)完全に先輩のおかげ。今日(2日目)も(佐々木)雄一さんが落ち着いて走って、あとは任せろって言ってくれた。調子はすごく良かった」

10R

選手の写真です。
松井宏佑選手
 赤板過ぎに切った太田竜馬を松井宏佑(写真)が、打鐘で押さえる。前受けから下げた河合佑弥が踏み上げてくると、松井もペースを上げて最終ホームを通過。河合は和田健太郎の横で苦しくなり、太田は内でかぶる厳しい展開に。完全に南関勢のペースとなり、軽快に逃げた松井が、そのまま力強く押し切った。
 「組み立ては順番が来たら積極的に仕掛けるっていう感じでした。思い通りのレースができた。昨日(初日)はいい位置を取れて3着、今日(2日目)は逃げて勝ち切れて良かった。脚は昨日(初日)より全然いいです」
 車間を空けて援護した和田健太郎は、最後詰め寄るが1/2車輪差の2着。
 「松井君が強かった。河合君が止まったのはわかったけど、太田君もいるし、しっかり援護しようと。南関のワンツースリーなので良かった。だいぶ余裕をもって走れたし、アップの時の感じも思い出してきて昨日(初日)の反省を踏まえていけました」

11R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 後ろ攻めから押さえた和田真久留を嵯峨昇喜郎が押さえると、すかさず踏み上げた宮本隼輔が打鐘過ぎに主導権を奪う。ハイピッチで駆ける宮本の番手を回った松浦悠士(写真)は最終2コーナー過ぎから車間を切り、別線の動きに対応する準備を整え、ゴール前は空いた車間を詰めた勢いで計ったように差し切った。
 「(宮本は最終)ホームでしっかり踏んだので、バックではややキツそうだった。その上でゴール前がどの程度のスピードになるかは、連係があるからこそわかりますね。今日(2日目の援護から差し切るまでの過程は)完璧だったんじゃないですかね」
 ほぼ1周半を駆けた宮本隼輔のデキも上々とみていいだろう。
 「あまり抵抗されないで、前に出られました。でも、後ろは松浦さんですからね」

12R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 3車の南関ラインが赤板2コーナーで出て主導権。すんなり4番手に収まった清水裕友だったが、岩本俊介のペースを確かめて打鐘の4コーナーで仕掛ける。最終1コーナー過ぎに清水が合わせる岩本をのみ込んで、原田研太朗が続く。3番手に切り替えた郡司浩平(写真)は、そのまままくりを打って中四国勢に迫る。清水をとらえた郡司が、松坂洋平を連れ込んで神奈川ワンツー。
 「清水君もうまく位置を取ってたんで、(最終)バックで来たところを自分がどう対処しようかっていうのが頭にあった。それでホームでは反応できなかったですね。清水君も自分の番手まくりっていうのが考えにあったんで早めに仕掛けたんだと思う。(中四国勢に)行かれた時点で、(岩本を)迎え入れる余裕がなくて、柴崎(淳)さんのところが空いてたんで。あとはスイッチして2コーナーからバックでそのまま出て行った。岩本さんは力を出し切る前に終わっちゃったんで申し訳なかった」
 連日南関ラインの3番手を固めた松坂洋平は、ここもソツなく続いた。
 「僕は付いていっただけですけどね。それでも(感触的に)悪くないと思う。(岩本は)気持ちが入ってたし、(郡司)浩平もそれに応えた。自分は抜きにいったけど、抜けなかった」
 結果的には神奈川ワンツーで車単は1番人気も、果敢に攻めた清水裕友の走りは光るものがあった。
 「(南関勢に)2段駆けされたらおもしろくない。その前に(仕掛けて)と思ったけど、郡司さんの力が全然違いました。自分は誘導を切るのにも脚を使ったりもしたし、郡司さんはさら脚だったんで抵抗できなかった。ただ、あのまま(岩本に)駆けられたら、チャンスもあんまりないし、(追い込みで)ゴール勝負になると思う。それは自分のスタイルじゃないですから」

1R

選手の写真です。
渡邉一成選手
 3番手に収まっていた林慶次郎が、金子哲大の仕掛けに合わせて踏んで打鐘3コーナーで主導権。突っ張られた金子と連結を外した長島大介は、7番手で前団の様子をうかがう。後方で脚を溜めていた渡邉一成が、最終ホーム手前からまくりを打つと伊藤大志は付け切れない。渡邉を追うようにまくった長島が、渡邉をとらえた。
 「林君の上を叩けないだろうと思って、(金子との)連係を外しちゃった…。そこで見ちゃいました。ラインとしては判断ミス。自分は(初日に)落車があったんでいいとは言えないけど、脚自体は問題ない」
 8番手の渡邉一成(写真)は最終ホーム手前からさすがのスピードでまくったものの、本調子にはなさそうだ。
 「コンディションが合わなかった。それだけですね。脚力で勝負できるほどまだ戻ってない。マッサージとかの揉み返しがあって、初日も良くなかった。それがあるってことは、体があんまり良くないってことだと思う。コンディションが上がっている時は、次の日に動くんで。あと1日しっかり走って手応えをつかんで帰りたい」

4R

選手の写真です。
坂井洋選手
 坂井洋(写真)がビッグ初勝利を飾った。レースは後ろ攻めから上昇した石塚輪太郎を、前受けの野口裕史が赤板過ぎに突っ張って逃げる。石塚は8番手に下がって、1列棒状の態勢で最終ホームを通過。初手から終始、南関コンビの後ろで絶好の3番手となった坂井は、車間を詰める勢いで2コーナーから豪快にまくって圧勝した。
 「車番が悪かったので一番前か後ろかと思っていたけど、展開にも初手の位置にも恵まれたし、運が良かった。まくりに回りやすくなりました。この2日間、力を出し切れていなかったので、詰まったら行こうと。バックの向かい風は強かったです。このレベルだとみんなもっと長い距離をモガけているし、自分ももっと練習してイチから作り直したい」
 五十嵐力にからまれた和田圭は、離されながらも懸命に坂井を追いかけて2着をキープした。
 「壊れているのは俺の脚。離れかけたし、具合が悪いですよ。野口さんのペースもキツかった。あれだけ千切れているのに、誰にも交わされなかったのはビックリです」

10R

選手の写真です。
原田研太朗選手
 郡司浩平を警戒しながら、高橋晋也が打鐘手前で主導権を握る。単騎の原田研太朗(写真)はいったんは中団にいながらも、南関ラインにすくわれて最後方の9番手。一本棒の隊列で高橋が逃げる。しかしながら、郡司も最終ホーム手前から反撃に出る。佐藤慎太郎のブロックで郡司が不発になると、今度は和田健太郎がインを突く。もつれて前団の隊列が凝縮されたところを原田がまくって前の8人をのみ込んだ。
 「併走になるよりは引いて一発と思ってた。そしたら郡司君が行ってくれた。自分はそれに乗って(内で)結構ガチャガチャしてたんで、見ながら(まくって)回りしていた。いい感じだったんですけど、最後の2センターで高橋君がすごい踏み直してた。それでちょっと焦りました。1着を取ってるんで(調子は)悪くないかなっていうのはある。今日(準決)は展開一本ですね」
 後位のもつれもあって逃げた高橋晋也が2着に粘り込んで、初のビッグ出場でファイナルをつかんだ。
 「(佐藤)慎太郎さん(佐々木)雄一さんと(一緒に決勝に)上がれなかったのは悔しい。自分がもっと掛かってれば(2人が)最後まで仕事しないで、3人で決まったのかなっていうのはあります。(3日間すべて先行で)しっかり見せる競走で上がれたのかと。(決勝が目標とは言ってたけど)正直、本当に上がれるとは。でも、上がったからには優勝を目指して」
 仕掛けた郡司のスピードを見極めた和田健太郎は、最終1センターで切り込んで佐藤の内まで進出。いったんは下げるシーンもあったが、直線で中を割って佐藤との3着争いを制した。
 「郡司君はもうちょっと溜めて(仕掛けて)行くかと思ったら、早めに行ってくれた。ただ、高橋君も踏んでたんで、これは合わされてしまうかと。それで申し訳ないけど先に降りた。形としては良くないし、ああなった以上は自分が決勝に乗るところまでもっていかないとっていうのがありました」

11R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 赤板で松井宏佑を押さえた松浦悠士(写真)が、誘導の後位に収まって打鐘を迎える。後方8番まで下げた松井がダッシュ良く仕掛けると、合わせて踏み込んだ松浦は後位に飛び付く。外の松坂洋平を最終2コーナーで弾いて松井の番手を奪った松浦が、まくってきた稲毛健太に合わせて早めに追い込んだ。
 「あそこまで放置されるとは思っていなかった。3番手って選択肢はなかったので、番手に飛び付きました。雨が降っていたので、押し上げすぎないように気をつけて走りました。最後はしっかり外を踏みながら柏野(智典)さんのコースを作りながらって感じだったけど、本当にキツかったので柏野さんに押された感じでした」
 中団を確保していた守澤太志は、直線でコースを突いて2着に食い込んだ。
 「とりあえず松浦(ライン)に任せてと。松浦は後手を踏まないですからね。それにしても松浦は、強いですね。突っ込むところはあそこしかなかった。うまく突っ込めました。自分でやるのは厳しいですよ。一番いいポジションを取れて突っ込めました」
 松井と松浦の中を割った柏野智典が3着に入った。
 「(松浦は)粘れたら番手、粘れなかったら3番手って感じでしたね。1回(松浦が競り)負けそうだなって思ったけど、やっぱり勝ちました。最後は松浦が伸びると思ったし、先に稲川(翔)君のコースを消した。決勝に勝ち上がれて良かったです」

12R

選手の写真です。
清水裕友選手
 古性優作、岩本俊介、柴崎淳の順でインを切って打鐘を迎えると、前受けから後方まで下げた宮本隼輔が、すかさず巻き返して主導権を握る。7番手となった古性は最終2コーナーから好スピードでまくり上げるが、車間を空けて準備していた清水裕友(写真)が、けん制を入れてから鋭く追い込んだ。
 「最初に後ろを見たら、(古性の)まくりが見えて、次に確認したときは横近くまで来ていたのでマズいと思って踏んだ。(宮本)隼輔には悪かったけど、あれ以上待つと危なくなる」
 古性優作は雨バンクを苦にせずに、7番手まくりで2着まで届いた。
 「脚を使って位置を取りに動いたのに、後方になってしまって…。行くしかないって感じで仕掛けたけど、思った以上に車が進んでくれた。脚は日ごとに良くなっているので、具体的なイメージはいまの段階でないけど、(決勝も)戦えるんじゃないですかね」
 柴崎淳に前を任せた吉田敏洋が、最終2センターからコースを突いて3着に。
 「(柴崎に)前を任せたし、そこまで深くいろいろなことを考えなかった。決勝に乗れたのは、(柴崎)淳が動いて位置を取ってくれたから。突っ込むと言っても、ある程度の位置がないと無理だからね」


≪ 最終日9R「ガールズケイリンコレクション2020福井ステージ」 ≫

 1月岐阜FIIのトライアルで7着に敗れた児玉碧衣(写真)だが、その後は12連勝。4場所連続の完全Vを飾っている。
 「(直前の)練習はいいと思う。でも、日野未来さんが来て一緒に練習したんですけど、私も調子がいいのにタイムでは負けてしまいました。(レースでは)様子を見ながらというか、冷静に判断ができていると思います。5月のコレクションに出られない分、(年末のガールズグランプリに向けて)ちょっと賞金がキツいので、今回は優勝が絶対条件って自分のなかで思ってます」
 昨年グランプリ出場を逃した無念の思いを糧に、高木真備が近況白星を重ねている。
 「去年グランプリをテレビで見たのが、自分のなかでは結構悔しくて。今年こそはと。やりたいように走ろうと思ってるのが、結果につながっているのかと。(今回も)いつも通りバンクで練習をして、しっかり仕上げられたと思います」
 近況は脚力の底上げに余念がない石井貴子は、持ち前の勝負強さを見せたい。
 「どこかで脚をつくる時期が必要だし、(現状はその)序盤という感じです。(1年の)後半にピークをもっていくためにっていうのが頭にある。だけど、(今回みたいな)タイトル戦は総力戦で、自分のできることをやっていきたい」