8名が110点オーバーという超ハイレベルなシリーズ。どこから狙っても十分楽しめそうな顔ぶれがそろったが、中心に推すなら村上博幸か。村上は11月大垣、12月広島と記念を連覇。8月の向日町記念から脚の感じが戻ってると話していたが、ここへ来て勝負強さも出てきた。今シリーズは川村晃司に吉田敏洋と中近の機動型が豊富で、村上にとって好条件がそろっている。吉田は昨年6月高松宮記念杯での鎖骨骨折から順調な回復を見せている。復帰戦の7月当所こそ振るわなかったが、その後はF1戦3場所で2V。完全復活と言っていいだろう。
とはいえ別線も強力。小松崎大地、成田和也の福島コンビも負けてはいない。昨年前半は苦しんだ小松崎だが、後半戦から調子上向き。成田も昨年、2度のG1ファイナルを経験するなど鋭い差し脚が戻ってきた。連係実績も豊富で近況も充実。近況の気配なら中近勢にも引けを取らない。
根田空史、中村浩士の師弟コンビも息の合った連係から優勝を狙う。根田はカーボンフレームを使った練習で9月、10月と好調だったが、11月大垣記念で体調を崩してからひと息の印象。それでも年末の広島記念を欠場して、しっかり新年に向けて備えているはずだ。中村は抜群の安定感。根田の仕掛けに乗って、ここも鋭いキメ脚を発揮する。
九州勢も松岡貴久、園田匠となかなかの好メンバー。昨年は落車続きだった松岡だが、9月共同通信社杯の最終日から落車なし。ダメージもなく、練習だけに集中できるようになった成果か、12月和歌山では2月松山以来となる久々の優勝を飾っている。園田にとっては負けられない地元戦。昨年後半は落車続きだったが、随所に鋭い伸びを見せていた。自慢の末脚を爆発させて3年ぶりの地元優勝を狙う。