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よっかいち競輪

YOKKAICHI KEIRIN

48#

検車場レポート

  • 6/5 Wed.  (前検日)
  • 6/6 Thu.  (1日目)
  • 6/7 Fri.  (2日目)
  • 6/8 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
梅川風子選手

 2日目までは前半3個レースがガールズケイリン。梅川風子(写真)は4月高知のフレッシュクイーンを制したあとも4場所で優勝1回、着外ゼロと抜群の安定感を誇っている。


 「自分の力を信じて走りたいですね。前回の高知から日にちがそうなかったけど、疲れを取るというよりは計画的に練習してきた。調整という感じではないですね。4日制を走るのは2回目。決勝を見すえて、そこまでの3走をどう走るかですね」


 対するはフレッシュクイーンでも梅川と優勝を争った同期の大久保花梨だ。


 「悪くないし、状態的には問題ない。四日市はめっちゃ昔に走った気がします。前回の4日制(昨年8月の川崎GIII)は優勝できてるし、自力主体に頑張りたい」

2R

選手の写真です。
尾崎睦選手

 2レースでは石井寛子と尾崎睦が激突。尾崎睦(写真)は昨年4月の函館GIIIの4日制開催で完全優勝している。


 「4日制はいいと思います。と、信じてます(笑)。四日市は2回ぐらい。1回は優勝してるし、400だから走りやすいバンクだと思う。ここまでもしっかり練習できました。最近の感じだと直前が一番良かった」


 石井寛子は前回の函館をふくめ、今年優勝9回の実績は光る。


 「前回の初日は2着だったけど、落車を避けて追いつけただけでも。奇跡の生還でしたね。4日制はあんまり走ったことがないから、準決、決勝を見すえながらうまく戦っていきたい。行けるところからいい着取りたいです」

3R

選手の写真です。
児玉碧衣選手

 ガールズの優勝候補筆頭は児玉碧衣(写真)。小林優香に敗れた3月大垣のガールズコレクションからは16連勝と圧倒的な強さを見せている。


 「いいメンバーだけど、サマーナイトの前にこういういいメンバーでやれるのはいいですね。サマーナイトに向けていい流れを作れれば。前回の高知は焦ってましたね。体調が悪いとかはなかったけど、連日出が悪くてスピードも出なかった。決勝も良くて2着かなと思ってたら、決勝は意外にかかってた。スピード的にも最終日が一番良かったです」


 児玉に自力で抵抗するなら田中まいだ。


 「自分のなかではいい意味で変わりなくだと思うんですけどね。最近は2日目の着が大きくてギリギリで決勝に上がってるので。4月は松戸(のガールズコレクション)に向けて走ってたのもあったけど、その後はレースが詰まって思うような練習ができなかった。前回(5月別府)も強い選手が相手だったし、位置も狙いつつ頑張ります」

4R

選手の写真です。
廣田敦士選手

 男子の地元勢トップバッターは廣田敦士(写真)だ。年頭は成績を落としていたが、ここへ来て復調を実感。5月川崎からは6走連続で最終バックを取っている。


 「状態はいいと思う。レースは続いてるけど、体はいい感じですね。今年に入ってから(成績が)下りはじめて、積極性もなくなってたけど、前々場所からバックも取れるようになった。負けるときは先行できてないし、いい形で地元戦を迎えられたと思う。初日は2車だし、作戦を考えてしっかりと戦いたい」


 佐藤友和は久々に決勝進出した前回の5月川崎で惜しくも優勝を逃したが調子は良好。初日は安部貴之の前回りを選んだ。


 「5分、5分だったけど、(安部が)『どうしますか?』って感じだったから、じゃあ俺が前回ると。僕は良くなってるのは良くなってる。(逃げて2着に粘った)ダービー初日から何か変わったのかも。暑い時期になってきたからね。セッティングもダービーまでは1日で1センチとか動かしてたのが、最近は数ミリとか、落ち着いてきました」

5R

 谷口遼平は前回の5月岸和田で2度目のS級優勝。月末に全プロの競技に出場したが、中18日と配分間隔十分で地元戦を迎えた。


 「前回は恵まれたんで。展開ですね、競輪は。展開も向いたけど、余裕もあったし仕掛けられたんで良かった。決勝に乗ったのも数カ月ぶりだったんですけどね。全プロ(競技)は全然仕上がってなくてやってしまったけど、今回はマシやと思うんで。年末のここの記念で失格して来期からA級なんで今回は頑張ります」


 松坂洋平は4月武雄記念で優出するなど格上の機動型としての意地を見せる。


 「脚とかは悪くないけど、(誘導員のペースなど)ルールが変わってこれが一発目。これに関しては正直走ってみないと分からないところはあるかな。外枠だからレースを動かしてからになるのかなと思う。今は弟(侑亮・115期)と一緒に練習してる。弟のデビュー戦も決まったし、師匠としても兄としてもいいところを見せたい」

6R

 北津留翼は前がやり合ってチャンスがあった前回、高知の決勝をこう振り返る。


 「コースをしくじりました。(2コーナーで)前に付いていけばよかったけど、外に行ったのが失敗。落ち着いていけばチャンスはありましたね。(状態は)変わってないと思います。前回の初日に(ハンドルの)ステムを1センチ伸ばした。いいところも悪いところもあったので、元に戻した。今回も換える部品は持ってきてないし、そのまま走ります」


 伊早坂駿一は前回の豊橋から中4日だが、その4日間は地元記念の誘導員を務めていた。


 「昨日まで誘導だったけど、ケアはしてきました。四日市は2年ぐらい前の記念を走ったことがあるけど、風が強いイメージですね。調子は変わらずだし、1班の点数もかかってるので、しっかり頑張りたい」


 

7R

 伊勢崎彰大はダービー一次予選の1着をふくめ、ここ5場所は初日の連対を外していない。暖かくなり、伊勢崎の季節になってきた。


 「もうとっくにシーズンインしてる。でも準決勝が壁になってるので、その辺しっかりやりたい。脚は悪くないし、タイムも出てる。あとは成績がともなってくれると、気持ちも上がってくると思う。山岸君は見てると強いし、積極的に仕掛けてくれるからね。ここでしっかりやりたいなと思う」


 前回、5月函館で優出した山岸佳太だが決勝が残念だった。


 「菅田(壱道)さんの巻き返しが早かった。油断はなかったけど、2車だし距離も長いなと思ったら…。色々勉強になった開催でした。平塚記念の前に胃腸炎になったり、岸和田の前に風邪ひいたり、最近は体調不良が多かったけど、函館は少し良くなってきて決勝にも乗れた。配分が詰まってるけど、脚を落とさないようにレースでも積極的にいきたい。今回は関東の若手も多くて、勝ち上がればチャンスがあると思うし、しっかり自分もいいレースがしたい」

8R

 小森貴大は4月伊東に続いてのGIII参戦だ。伊東は二次予選で敗れているだけに、今回はそれ以上の成績が期待される。


 「S級に上がったのが遅かったので、113期と間違われがちだけど、松本(貴治)、金ヶ江(勇気)と同期(111期)なんで。今回はそういう強いやつと一緒だし、自分も頑張りたい。今は自分の弱い部分を克服してもっと強くなりたいと思ってる。一走一走しっかり自分の走りをするだけです」


 5月玉野で212着とヒットを連発した原口昌平だが、その後が続いていない。


 「あれからまたボロボロですね。(玉野の前の4月)伊東(GIII)のときから乗る感覚が良かったけど、それがどっかに行っちゃった。そういうのが3カ月に一度ぐらい来るんですよ。今回は追加で中2日なんでケアに充ててきました」

9R

選手の写真です。
伊藤裕貴選手

 地元のエース伊藤裕貴(写真)は9Rに登場する。


 「全プロのチームスプリントは自分たちのタイムも良かったのに相手(青森チーム)が強かった。特に新山(響平)の2走目がすごすぎる。全プロ(競技)は気持ちを持って走れたし、自分が成長できたと思う。普段は泗水杯で浅井(康太)さんや(柴崎)淳さんが頑張ってる。主役の浅井さんがいてそれをサポートする立場だけど、今回は地元のみんなで一丸となって頑張りたい。昨日(前検日前日)までしっかり追い込んだので絶好調です。それ以上に谷口(遼平)が仕上がってる」


 12月防府の落車から復帰後は順調な回復をみせていた山本紳貴だが、ここ2場所の成績には納得がいかないようだ。


 「防府の落車は鎖骨、ろっ骨、肩甲骨骨折に肺気胸とか。復帰したときは絶対ダメだと思ったけど、それなりにレースになった。練習の感覚もその頃より良くなってるのに、なぜかここ2場所良くない。(望月)永悟さんとは相性がいい気がするし、来期に向けてここからやっていきたい」

10R

 河合佑弥は前回の宇都宮に続いて、2場所連続でのGIII参戦。同期の宮本隼輔に負けない存在感を出せるかに注目だ。


 「ここまでは普通に練習。時間があって練習もできたんで、いい感じです。四日市はデビュー戦以来ですね。(4月和歌山の)落車でろっ骨にヒビが入ったけど、怪我してからもいい感じで乗れてる。同期もいるんで、今回は決勝に乗れるように頑張りたいですね。」


 東龍之介は5月小倉、高知と3連対率100%。2場所ともに外国勢を相手に健闘した。


 「練習もできてるし、一時は波もあったけど、それも落ち着いてきた。(いい意味で)維持できてるのかな。今回もしっかり結果を出したいですね。状態は悪くないし、いい番組を組んでもらった。しっかり付いていっていい展開になればモノにしたい」

11R

選手の写真です。
宮本隼輔選手

 前走の5月富山でS級初優勝をかざった宮本隼輔(写真)が予選のメーン。3月防府の3日制GIIIでは連勝で決勝に勝ち上がっているだけに、今シリーズも活躍が期待される。


 「(GIII優勝とか)そんな器じゃないし、S級では優勝するつもりで来てない。結果が出ればラッキーってぐらいで、まずはしっかり走れれば。前々に攻められてないときが負けてる時なので、気持ちの波をなくしたい。まずはしっかりバックを取りたい」


 鈴木裕は5月宇都宮記念で敗者戦を3連勝、続く豊橋では外国勢を相手に健闘した。


 「感じはずっと良くて、4月松山ぐらいから変わらず良かった。結果待ちだったけど、ちょっと出てきたかな。調子はいいんで、あとは誘導(のルール変更)にどれだけ対応できるか。宮本君は強いけど外国人が相手よりは1着のチャンスはあるんで」

12R

選手の写真です。
阿竹智史選手

 阿竹智史(写真)は地元戦の誘導でスリップして落車。好調を維持していただけに状態が気がかりだ。


 「怪我は腰の打撲とヒジの擦過傷です。コケたのが金曜日で、その後は休む予定だったので月曜日から乗りました。コケた日にちょっと乗ったら重かったけど、2日置いたらだいぶ戻ってた。松本君とは初めてだけど、まずはしっかり付いていくこと、連結を外さんことを考えていきたい」


 松本貴治は新車で臨んだ5月高松でS級初優勝を飾るなど着実にステップアップしている。


 「調子は普通。いい感じはします。あのフレームは1回練習で乗ったときにあまり良くなかった。それ以来乗ってなかったのを試しに乗ってみたら、そのとき良かったので(高松に持っていった)。そこからセッティングも煮詰めたんで、今回はもうちょいいいかなと思う」


 全プロの動きは悪くなかった石塚輪太郎だけに簡単に松本に負けられない。


 「地区プロの予選会で一番いいタイムが出た。(スプリントでハロン)10秒5です。デビューしてから、今が一番脚がある。(レースの)駆け引きを覚えたくて、スプリントに出た。自分は漢字の競輪で強くなりたいので」

1R

選手の写真です。
梅川風子選手

 上昇してきた中嶋里美にフタをされ続けた梅川風子(写真)だったが、中嶋が最終ホームから踏み込んでようやくコースが空くと2コーナーから一気のまくり。前団を豪快に飲み込んだ。


 「先行しようと思ったけど(大久保)花梨が前を取ったんで考えながら走ってました。結果的に良かったけど、(外で浮いていた増茂)るるちゃんがどうタレるか見てからだったし迷っちゃいました。これじゃ普通間に合わないだろうと思ったけど、風が強かったわりに軽かった。決勝には無事にたどり着きたいんで2日目も自力で」


 前受けから中嶋の後ろに入る好展開となった大久保花梨だったが梅川にまくられ2着に敗れた。


 「中嶋さんも風子さんも動くと思ったし、2人よりは前にいようと思ってた。展開としては良かったけど、風子さん次元が違う…。脚が違うと感じました。強いですね。あれで勝てなかったら、何で勝てるんだ。外国人並みに強い。(自分は)まだまだですね」

2R

選手の写真です。
石井寛子選手

 打鐘前2コーナーから先に切った石井寛子(写真)は尾崎睦のホームガマシを受けて3番手を確保。2センターから仕掛けると、ゴール寸前で尾崎をとらえた。


 「(初手は)2番手が良かったけど、3番手だったから1回前に出ました。脚使ってでも前々勝負と思ってた。むっちゃん(尾崎)のダッシュが良くて飛びつけなかったけど、そこは落ち着いて。最近は追い込めてなかったので、ゴールしてからも1着かどうかわからなかった。いつもより苦しかったけど、今日(初日)は自分の持ってる全ての技術を使いました」


 1周逃げた尾崎睦は惜しくも2着に敗れた。


 「風は吹いてましたけど、乗ってる感じは重くなかった。最後、逃げ切れるかと思ったけど(石井が)強かった。もうゴールかなと思って顔を上げたら、(ゴールは)まだ先だったので、2日目はそれを頭に入れて走ります(笑)。内容的にはいいレースが自分のなかではできた。逃げ切れるように勝ち切れるように、もう少し修正するところがある」

3R

選手の写真です。
児玉碧衣選手

 5番手の児玉碧衣(写真)は打鐘前から車間を切っていたが動かず。前受けの豊岡英子が誘導員が退避すると徐々にピッチを上げる。4コーナーから矢野光世がカマして行くが、これに合わせて田中まいが豊岡後位からまくって出るが、その外を児玉が鮮やかにまくり切った。


 「めっちゃ誘導が早くてキツかった。ホームガマシする予定だったけど、予想以上に(誘導員が)上がってできず、まくりでいこうと。1回もお尻を上げてなかったので、逆にそれがキツかった。風も思った以上にあったけど、何とか1着取れたんで良かったです」


 田中後位から2センターで児玉にスイッチした小林莉子が2着に食い込んだ。


 「遅れちゃいましたね。豊岡さんも田中さんもいいペースだったし、児玉も苦しむだろうと思ってた。(児玉が)来る前に行かないといけなかったけど、遅れちゃって。児玉は踏み出しからトップスピードまでが速いですね。(2センターで)遅れて入っていった感じで那須(萌美)さんには申し訳ないことしましたね」

4R

 廣田敦士が打鐘で先行態勢に入ると、地元勢を追った佐藤友和と飯田憲司で3番手が取り合いになる。併走は最終4コーナーまで続いて、廣田を利した若松孝之が抜け出すが、佐藤が併走状態から外を鋭く伸びた。


 「僕は1着なので問題ないけど、後ろのためにも一旦切った方が良かったですかね。この前、人生で初めて誘導をしたけど、こんな感じのレースになると思っていた。ペースが速い中で先行した廣田君はきつかったと思いますよ」


 地元の若松孝之は2着突破で二次予選Aへの勝ち上がりを決める。


 「(廣田は)何が何でも先行っていう感じではなかった。切った感じの所からけっこう流れていた。ペースで駆けていたけど、3着までに残せなかったのが反省。男子の一発目で緊張したけど、2人で二次予選に上がれるのは良かった」

5R

 後攻めの松坂洋平が赤板で上昇して打鐘前で正攻法の位置に入る、その上をすかさず金ヶ江勇気が叩いて主導権。最終ホームから金ヶ江はスピードを上げるが、合わせて踏んで中団を確保した松坂が2コーナーからまくって快勝した。


 「レース前から想像していた通りの展開になった。後ろの状況は分からなかったけど、自分のタイミングで仕掛けた。佐藤(真一)さんとも決まったし、まくり出たスピードも悪くなかった」


 谷口遼平は前受けから7番手まで車を下げる。松坂に中団から先まくりを打たれるも外々を踏み上げて3着に入った。


 「前受けだけはしたくなかったが取らされたし、一番最悪な展開になった。松坂さんが仕掛けてからまくっても届かないと思ったので、無理矢理、仕掛けたけど、結果的に合わされる形になってキツかった。それでも何とか3着まで届いたので、これを次に繋げたい」

6R

選手の写真です。
伊早坂駿一選手

 重倉高史、坂本周作の順で切った上を打鐘から伊早坂駿一(写真)が叩いて主導権を握る。人気の北津留翼は8番手でまくり不発。逃げた伊早坂が力強く押し切った。


 「うまく駆けられました。誘導が早くて切りに行くのに脚をひとつ使う感じですね。(取手で誘導員をしてペースは把握しているが)自分が引くのと走るのとは違う。後ろから押さえに行くのはかなり脚を使うでしょうね。僕は出てからペースに入ったし、600駆けてゴールまで持つ仕掛けはできた。最近、1着が減ってたんで逃げ切って1着取れたんで良かったです」


 高橋大作は伊早坂の強さに舌を巻く。


 「初手(の位置)から作戦どおり。切って、切ってその上って感じで考えてた。(伊早坂は)ペース先行じゃない。ジャンからゴリゴリ行ってるから差せない。あのペースじゃ(まくって)来れるわけないと思ってました」

7R

 赤板の2コーナーで誘導を切った佐川翔吾を叩いた山岸佳太が、すかさず巻き返してきた神田龍も出させず主導権。山岸のかかりが良く、別線はなかなか仕掛けられない。絶好の展開を生かした伊勢崎彰大が4開催連続で初日の1着を決めた。


 「山岸さまさまですよ。気持ちが強かったね。バックの向かい風でグイグイ踏んだ時に後ろの方はもう来れないなって思った。あれで後ろに食われるのも申し訳ないですからね。状態は引き続き良いし、展開さえ向いてくれればね」


 山岸佳太はライン2車ながら、神田を出させることなく力強い先行策で粘る。


 「(初手で)良い位置を取れたし、駆けた方が堅いメンバー。(神田を)もっと早かったら出させるけど、流れていたので、もう出させない方が良いなと。前のレースで伊早坂が良いレースをしていたのもありますね。流す所がない中で後ろが1着で自分も3着なら最低限ですね」

8R

 原口昌平が赤板で前受けの小森貴大にフタをした後、打鐘からペース上げて主導権。車を下げた小森が反撃に出るも、原口が合わせて最終ホームを通過。それでも小森は再度踏み上げるが、3コーナーで小野俊之が強烈なブロックを見舞う。九州勢で決着かに、中団を確保していた阿部拓真が、福井勢追走の戸田洋平を2センターで張ってコースを作り直線で突き抜けた。


 「内に被りそうになったので、外に持ち出した。2センターはコースを作ろうと思って戸田さんを張りました。結果的には中団中団を走っていただけで、展開が恵まれただけ。でも最近は成績が落ち込んでいたので、1着を取れてホッとした」


 戸田洋平は2センターで阿部に張られるも直線で外を伸びて2着に入った。


 「こんな展開になるとは思っていなかったけど、前が頑張って踏んでくれたおかげ。(2センターで)阿部君は自分の所にきますよね。そこでしっかりと耐えられる脚を付けないと。新ルールになって自力型は難しくなりましたね。自分の脚は悪くないですよ」

9R

選手の写真です。
柴崎俊光選手

 打鐘から市橋司優人と山本紳貴で踏み合いに。これで好展開となった伊藤裕貴がホームからまくると、続いた柴崎俊光(写真)がゴール前で逆転した。


 「前が先行争いする形になってたんでね。いいところで行ってくれた。今年初の1着。地元のGIIIでこの1着はめちゃくちゃうれしい。今回に向けて仕上げてきたし、1着取れてうれしかった。2着、3着より1着というのがいいですね。また2日目から頑張ります」


 まくった伊藤裕貴が2着で地元ワンツーが決まった。


 「落ち着いても良かったけど初日やし、感覚(を確かめるの)もあるし仕掛けたけどキツかった。1センターで(網谷竜次に)仕事されたらヤバかった。前がモガき合ってかかってる、その上をカマすのはスピードがいる。それで最後タレましたね。久しぶりに緊張しました」

10R

選手の写真です。
河合佑弥選手

 引地正人が切った上を元砂勇雪が叩いて先頭に立つと、そこを4コーナーから八谷誠賢が仕掛けるが出切れない。これで前団の隊列が短くなると、河合佑弥(写真)が1センターまくり。上がり10秒9の好ラップで豪快にまくり切った。


 「結果的には良かったですね。ラスト1周からペースが上がって前が行ってくれたので隊列がまとまったのも良かった。(自分も)かかってからのスピードは良かった。レース間隔が空いて(レースに)入る前はフワフワしていたが、1走したので大丈夫」


 河合と初連係の東龍之介がぴったり続いてラインでワンツーを決めた。


 「河合君は落ち着いていて強かった。自分も最近のなかでは余裕があったし、脚は悪くない。ここで行くだろうなってところで行ってくれたし、本当にいいタイミングだった」

11R

 前受けの宮本隼輔は打鐘で7番手まで車を下げると、4コーナーから巻き返す。好スピードで逃げる鈴木裕をとらえると、別線を突き放して圧勝した。


 「打鐘で行けば言うことないけど、ちゅうちょしてしまった。バンクは軽かったし、軽すぎるぐらいですね。(初のナイターは)発走時間が遅すぎですね。もう少し早く走りたかった。今は着とかよりもバックを取ることを意識して走っている。二次予選でもそこを意識して走りたい」


 きっちり付け切った北村信明だが宮本の強さに脱帽する。


 「(宮本君の強さは)想像どおりというか、どうせまくり切れるんだろうなと思ったけど、2コーナーからの加速がすごくてまさにバイク誘導。抜く抜けないとかそういう次元じゃないですね。まだまだ余力がありそうだし、末恐ろしいですね」

12R

選手の写真です。
阿竹智史選手

 初手中団になった松本貴治は上昇してきた石塚輪太郎を出させずに赤板過ぎに先頭に立つ。そこからハイピッチで飛ばすと、番手の阿竹智史(写真)が黒田淳の強襲をわずかにしのいで特選を制した。


 「最後は焦った。石塚も止まってたのに僕の踏み込むのが早かった。待とうとしたら(黒田は)来るわね。並ばれて力が入った。(地元戦の誘導で落車しているが)1走して体は良かったですね」


 3番手から強襲した黒田淳は惜しくも逆転ならず。


 「抜いたかと思った。今まで青板まで休めてたのが、(誘導のペースが速くて)スプリンターには周回がキツい。でも最後の伸びは(1着まで)行ったかなと思うくらい良かった。抜けなかったのは残念ですね」


 3着に敗れたが松本貴治はラストの1周を22秒8の好ラップで駆け抜けた。


 「前を取って突っ張る感じに考えてたけど、スタート取れなくて。中部が前で中団になったし、(石塚に)フタされたらキツいなと思ったので、来ても一緒に出て行こうと。バックまでいい感じだったけど、そこから力み過ぎたのか、最後はめっちゃタレた。でもラインで決まったし良かったです」

1R

選手の写真です。
梅川風子選手
 最後方から動いた豊岡英子が打鐘過ぎから先行態勢に入ると、3番手の中嶋里美が2コーナーからまくる。しかし、その上を豪快にまくった梅川風子(写真)が後続を千切って準決勝一番乗りを決めた。

 「ホームでもうちょっと行こうかなってとこでしたけど、前のペースが上がってた。(中嶋が先まくりを打ったが)ああやって仕掛けてくれたほうが、そのさらに上って感じで力が出るので。力がうまく出せればいいけど、未熟なところもあるんで自分でいいとは言えない。ここからが勝負だし、決勝に向けていいアピールができるように頑張ります」

 中嶋のまくりに乗った小林莉子だが2着に入るのが精いっぱいだった。

 「(梅川の)速度が違います。出番なしって感じでしたね。展開的には思った展開でしたけど、自分がスローに見えました。児玉碧衣とは違う加速のし方。ゴール線でトップスピードって感じで強いですね。とりあえず準決勝に乗ったので、どう戦うかを考えたい」

2R

選手の写真です。
石井寛子選手
 打鐘過ぎ4コーナーからカマした矢野光世と太田美穂で踏み合いになると、人気の石井寛子(写真)は2コーナー、5番手からのまくりで鮮やかに連勝を決めた。

 「(梅川)風子が1Rであの場所から行ったので、同じ場所から行って勝てなければあの子に勝てないと思ってた。2日目のほうが体調も良くて、調子も良くて、アップから違った。雨だったけど、イケるなって感覚はありました」

 2位入線の大久保花梨は3コーナーで那須萌美を押し上げたことで失格に。立て直して3着に繰り上がった那須は連日、誰かとからんでいるレース展開に苦笑いする。

 「メンバーも濃いんで仕方がないかな。どうしてもコーナーで膨らんじゃうんで併走になるとああなる。そうなっても立て直せてるので脚は問題ないかなと思う。準決勝は安全に走りたいです」

3R

選手の写真です。
児玉碧衣選手
 初手6番手の児玉碧衣(写真)は打鐘過ぎ4コーナーから一気のカマシ。前受けから3番手で立て直した尾崎睦の追撃を振り切った。

 「むっちゃん(尾崎)が一番前にいたから早く行って楽に番手に入られるのは嫌だった。長めに外を踏んだんですけど、いっぱいいっぱいでしたね。(尾崎に)突っ張られたらキツかったけど、出切ってからはうまく回せた感じ。初日よりは良かったし、あと2日徐々に良くなっていくと思う」

 立て直して直線伸びた尾崎睦だったが児玉をとらえることはできず。

 「突っ張れる脚はなかったかな。もう少し早く踏めば踏み合いっこはできたと思う。でも自分のやりたいこともできました。前(比嘉真梨代)は抜けたけど1着になるにはもう少し力が必要。今回は優勝狙ってきてるんで、しっかり決勝に乗れるように頑張ります」

7R

 長尾拳太が先行策。金ヶ江勇気が4番手を確保するが、打鐘の4コーナーで五日市誠がすくってインを進出。長尾ライン3番手の吉田健市をさばいた五日市は、最終3コーナー過ぎに元砂勇雪のまくりをけん制した重倉高史の内を突いて抜け出した。

 「最後のはマグレです。本当はさばいて、まくる競走をしたかった。吉田さんがちょっと空いたので、そこをしゃくっていけた。流れには乗れましたね。重倉は前に踏むと思ったら、ヨコに振って戻ってこなかった。ちゃんとした追い込み屋だったら、ああはならないからね。1着を取れて良かった。GIIIの準決はかなり久々ですよ」

 金ヶ江のまくりに乗った小野俊之は、金ヶ江のスピードが鈍った最終3コーナーでコースを探して五日市を追うように伸びた。

 「中団に入れたけど、外の元砂しか見てなかったし、内に気付くのが遅れた。金ヶ江はバックで出が悪かったから、そこから内に切り込んだ。重かったけど、しのげて良かった。今の自分のなかでは精いっぱい走れた」

8R

 先行態勢を取った廣田敦士が、打鐘でペースを上げて駆ける。それでも中団の外併走から、坂本周作は仕掛ける。坂本が強引に廣田を叩くが、山田幸司が連結を外す。番手に入った廣田が抵抗する坂本をとらえて、付けた笠松信幸がゴール前で追い込んだ。

 「廣田君と坂上(忠克)さんのおかげですよ。久しぶりに勝てましたね。ずっと感じは良くて、やっと結果に出てくれた感じです。ラインで決まったんで良かった」

 坂本に合わされながらも、なんとかとらえた廣田敦士が2着で準決に進出した。

 「後ろに2車も付いてくれたので、番手にはまったけど早めに踏まないといけないと思った。でも、余裕はあるけど体が重いのか、車の進みが良くなかった。体の状態があまり良くなさそうなので、しっかりと(クール)ダウンして準決に備えたい」

9R

選手の写真です。
北野良栄選手
 早めに動いた鈴木裕が正攻法に入ると、打鐘前2コーナーから谷口遼平が叩いて先行に立つ。すかさず原口昌平が叩きに行くが、友定祐己が離れて裸逃げに。懸命に追いかけた谷口が2センターで原口をとらえると、番手の北野良栄(写真)が直線鋭く抜け出した。

 「谷口のおかげ。あとは(打鐘過ぎ2センターで)内を締めた自分のおかげ。キック(鈴木裕)もうまいからしゃくって来ると思ったし、がら空きだったら来るっすよね。入って来られてボーンは素人以下なんで。それなら脚使っても締めてと。結果オーライですね。(谷口が)ため過ぎて行けんの?と思ったけど、あんないいとこ回ったことなかったんでヨダレが出ちゃった(笑)」

 3コーナー、7番手からまくり追い込んだ鈴木裕が2着。3着には谷口遼平が粘って準決勝進出を決めた。

 「めっちゃキツかった。原口さん強えーと思った。3(着)まで残れて良かった。ジャンからいっぱいいっぱいで全開なら(原口を)合わせられたけど、それじゃ鈴木さんにまくられるんで。結果良かったですね。何とか勝ち上がれて良かった。誘導が上がって(3.)85じゃ足りない。先輩と相談してギアを上げようかな」

10R

選手の写真です。
阿竹智史選手
 赤板の2コーナーで先頭に立った伊早坂駿一が、伊藤裕貴を突っ張り主導権を渡さない。外に浮いた伊藤が後退して、3番手は阿竹智史(写真)が確保する。伊早坂が掛かり良く逃げる。直線勝負の阿竹が、東龍之介とのゴール勝負を制した。

 「(初手が)いい並びになりましたね。動いてからは関東(伊早坂)が来るだろうし、あとは中部とモガき合うのかどうかってところでした。内はしっかり締めて(叩けなかった中部勢が)僕のところに降りてこないか気をつけていた。(別線が)来たら行こうと思って準備はしていたけど、後ろは誰もこなかったから4コーナー勝負しようと。連勝なので状態はそこそこいい」

 直線半ばで失速した伊早坂駿一だが、内容の濃い走りで4着に踏ん張って勝ち上がった。

 「ポイントは伊藤さんを出させるか、どうかでした。スピードに乗っていたし、ちょっと長かったけど2車でも先行勝負しようと。確定板に乗れなかったけど、(ラインが)3車ならまた違ったと思う。GIIIでは準決が壁になっているので、なんとか決勝に行きたい」

11R

選手の写真です。
黒田淳選手
 赤板ホーム過ぎに山岸佳太が誘導員を下ろし、その上を石塚輪太郎が2コーナーで叩いて前に出るが、そこをすかさず打鐘から踏み上げた宮本隼輔が最終ホームから主導権を握る。中団で口が空いた石塚は追いつくのがやっと。番手絶好となった黒田淳(写真)がゴール寸前で宮本をとらえた。

 「抜けないかと思った。車間を空けられなかったので、抜くタイミングを少し遅らせたので、そのせいで届かないかと。タレなかったですしね。3人で決まって良かったし、最高の形でしたね」

 2着の宮本隼輔は敗れて強しのレース内容だった。

 「久しぶりに脚がパンパンですね。今や!って行くところが見えました。良かったです。出てからは全開です。差されたけどいいんじゃないですかね。(黒田は)特選の選手なんで。ジャンで仕掛けられたのが良かった。状態は普通ですね。問題なしです」

12R

選手の写真です。
神田龍選手
 松坂洋平、神田龍の順で切ったうえを松本貴治が打鐘から飛び出して主導権を握る。河合佑弥の7番手まくりは不発。前の2人で決まったかに見えたが、3番手で脚をためた神田龍(写真)が直線鋭く突き抜けた。

 「(松本が)めっちゃかかってて行きたくないなと思ったし、誰も来なかったんで。あそこ(赤板ホーム過ぎ)で動かなかったら(3番手は)なかった。(松本が)ちょっとタレてきたのもあったし、脚はたまってた。決勝に乗りたいですね。三重のなかで優勝者を出したいし、そのために決勝に乗らないと」

 岡本総がきっちり続いて中部ワンツーが決まった。

 「神田がいつもみたいに先行するつもりで行けば、いい位置に入れる。うまく作戦どおりにいったし、3着までに入れて良かった。松本君がむちゃくちゃかかってたし、こりゃ(まくってくるのは)無理だろと思った。あとは内だけ来られんようにしっかり締めてました」

 逃げた松本貴治は4着に敗れた。

 「タレたのもあるけど、いつもなら踏み上がるところで踏み上がらなかった。もっとジャンでしっかり踏んで出るべきでしたね。修正します」

5R

選手の写真です。
小林莉子選手
 隊列に変化のないまま誘導員が退避すると、徐々にペースを上げる太田美穂を3番手から尾崎睦が叩いて主導権を握る。5番手の梅川風子は1センターから巻き返すが、合わせて尾崎後位から踏み上げた小林莉子(写真)が決勝進出一番乗りを決めた。

 「キツかったですね。連日、尾崎さんは積極策でタイムも良くてこのメンバーで乗り越えていくのは尾崎さんと思って後ろがほしかった。梅川さんはまくりだと思ったので。ホームでカマしにいく尾崎さんはすごい。梅川さんが来たのが見えて、乗り越えられると思ってダメ元で踏んだのがいい方向に出ましたね」

 最終ホームから果敢に逃げた尾崎睦が2着に粘った。

 「しっかりと自分のレースができているけど、抜かれましたね。最近では一番良く自分のペースで駆けられている。末の粘りがもう少し出てくれれば。自分のやってきたことが出せている。決勝はしっかりと1着が取れるようにリカバリーして体調を整えて自分の思ったとおりの走りができればと思う」

 1センターから好回転でまくった梅川風子だったが小林に合わされ3着まで。

 「タイミングを取らずに行ってしまってダメでしたね。いいタイミングで尾崎さんが駆けてペースになっちゃって、うまく自分のペースを作れなかった。自分のやりたいレースを尾崎さんにされた。反省が残る。今までの反省も含めて決勝は走りたい」

6R

選手の写真です。
児玉碧衣選手
選手の写真です。
石井寛子選手
 5番手の児玉碧衣が仕掛けのタイミングを待つと、2番手の中嶋里美が最終ホームから飛び出して主導権を握る。児玉碧衣(写真)は1コーナーから車を持ち出すとグングン加速。バックで前団をとらえ、後続をぶっ千切った。

 「ギリギリです。キツかった。バックが向かい風でキツかった。カマシに行こうと思ったけど、ナカジ(中嶋里美)が駆けたので、こうなるとまくりになるかなと。寛子さんに車間を切って見られてたので、これで行くと合わされるのかなと思った。寛子さんが出る前に前輪は出しておきたいと思ってた。決勝はいいメンバーがそろいましたね。サマーナイトに向けてしっかりと流れを作れるように。3日間走って徐々に良くなってきて、今日(3日目)もお腹に力を入れられて走れた。決勝はさらに良くなると思う。梅川風子は連日タイムを出していて、強いなと。でも前回勝っているので、明日(決勝)も負けません。自信を持って走れるように」

 中嶋後位からバックで合わせて踏み込んだ石井寛子(写真)だったが、児玉のスピードが違った。

 「脚は完敗です。強い。四日市バンクはすんなりと車が出ないですね。児玉はちょっと飛び抜けてます。今回、風子と一緒に走ってないけど、おそらく風子と同じぐらいの強さなのかな。サマーナイトに向けても児玉の強さがわかって良かった。男子より強いと思うので練習して対策を立てたい。対戦できて良かった」

 石井に続いた那須萌美が3着で決勝進出を決めた。

 「風が強くて、いっぱいいっぱいになってしまった。それもあったし、石井さんの後ろで何とか付いていった感じ。脚はいいと思う。(決勝は)グランプリみたいないいメンバーで走れるのは信じられないし、私は挑戦者なんで気楽に走ります」

10R

選手の写真です。
山岸佳太選手
 山岸佳太(写真)が3番手の谷口遼平にフタをすると、阿部拓真が動いて打鐘前から先に先頭に立つ。そこを叩いた山岸をすかさず谷口が叩くが、坂上忠克をさばいて山岸は3番手に。直線抜け出す柴崎俊光の外を突き抜けた。

 「先行しようと思ったけど、ホームの追い風で(谷口が)来ると思って、番手に飛び付くくらいの気持ちで踏んだ。信頼してる(武藤)龍生と決勝に乗れたのが良かった。脚は悪くはないが、(3日間で)1回しか風を切れていないのでね。いろいろ試せる開催でもあるし決勝も総力戦でやりたい」

 武藤龍生は山岸を好アシストから追走して関東ワンツーを決めた。

 「(最近は)乗り方とかセッティングのアドバイスをもらってタテに出るようになった。今開催はメンバー的にもチャンスだと思っていた。前回の弥彦でダメだったから、今回でまた負けたら流れがなくなるから緊張した。山岸さんと一緒に勝ち上がれたし決勝もチャンスですね」

 地元のGIIIで決勝に進出した柴崎俊光は安どの表情を見せる。

 「ギリギリで勝ち上がれて良かった。誘導のペースも上がるし、フタをされるとも思っていなかった。後ろに山岸が入っていたのはわかったから、バックで遼平がタレてきたけど、早めに踏み上げていかないとと思って。FIの決勝も乗れてなかったのに、決勝に乗れて良かった。初日の1着が大きかった」

11R

選手の写真です。
松本貴治選手
選手の写真です。
北村信明選手
 前受けから7番手まで車を下げた松本貴治(写真)は打鐘前に一度仕掛けをためらったが、思い直してすかさず仕掛ける。1コーナーで廣田敦士をとらえると、北村信明の追撃を振り切った。

 「2日目よりも踏み込みはしっかりとできて車が進んでいた。でも、流れるところがなかったですね。行けたから良かったけど、もっときれいに出れれば良かった。そこまで余裕がないと決勝ではどうかなって感じ。風が強いのをモロに受けましたね。最後も自分の中ではタレている」

 北村信明(写真)は松本にピタリと付け切ってワンツーを決めた。

 「余裕はあったけど、最後は踏み直された。付いていくことだけを意識していた。連日、強い自力型を付けてもらって感謝ですね。松本君が強かったです」

 鈴木裕を捨てて四国コンビを追いかけようとした伊勢崎彰大を岡本総がさばいて廣田を3番手に迎え入れると、ゴール前で廣田を交わして3着に。

 「キツかった。廣田君がいいレースをしてくれた。考えた中で一番いい展開になった。2番(伊勢崎)がきたのが見えて止まったのもわかったので、もう誰もこないだろうと。最後は判断が難しかったけど、踏ませてもらった。仕上がりは悪くないですね」

12R

選手の写真です。
阿竹智史選手
 青板2コーナーから上昇した宮本隼輔を前受けの神田龍は誘導退避と同時に突っ張ろうとするが、これを力ずくで宮本が叩いて打鐘前から主導権を握る。宮本のペースは最後までおとろえず、別線の巻き返しをけん制しながら番手の阿竹智史(写真)が抜け出した。

 「突っ張られたら僕も一緒にと思ってた。(打鐘前1センターで中団にスペースが空き)入れる手もあったけど、宮本は入るような選手じゃないし、そこから伸びていった。たぶん2コーナーまで待ったんでしょうね。出てからどうかなと思ったけど、持ちましたね。すごいずっと踏んでたんで。僕は前のおかげです。状態も悪くないんで」

 神田の抵抗を力でねじ伏せた宮本隼輔は末良く2着に粘った。

 「神田さんは自分が踏んだとこに飛び付いてはまりたかったんだろうけど、そこには付き合わずにペースで踏んでた。それが中途半端でしたね。風も気になったし、後ろが阿竹さんじゃなかったら心が折れてたかもしれない。松本(貴治)さんは乗ってたんで、点数上位の阿竹さんだけでも(決勝に)乗せないとと思ってた。残ってるので踏めてたとは思うけど、タレすぎだなと思ったんでしっくり来てないです。自転車も流れないし、トルクだけで走ってる。自分の距離じゃなかったんでキツかったけど、3人で上がれて良かったです」

 神田マークの笠松信幸も直線迫って来たが、宮本ライン3番手の小岩大介が何とか3着を死守した。

 「ギリギリでしたね。後ろ見たら笠松さんがいたので、慌ててハンドルを2回投げた(苦笑)。恵まれたっす。今回はセッティングを変えてたけど、2日目でダメだなと思ったので、3日目は今までのハンドル、サドルに換えました」