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わかやま競輪

WAKAYAMA KEIRIN

55#

検車場レポート

  • 1/9 Thu.  (前検日)
  • 1/10 Fri.  (1日目)
  • 1/11 Sat.  (2日目)
  • 1/12 Sun.  (3日目)

1R

 オープニングレースで1番車を務める野田源一は、12月玉野FIでVを達成。近況はFI戦で堅実に決勝進出を果たしている。
 「なぜか分からないけど、まさかの1レース1番車ですよ(笑)。朝早いので、しっかり体を動かして頑張ります。6場所前に自転車を変えてから、そこまで変わった感じはしないですけど、成績は安定してきたかなと思います」
 近況、FI戦の準決勝は突破している*渡邉晴智だが、なかなか1着が取れていない。
 「迷走中ですね…。体は悪くないんですけど、原因が分からないです。(前回の12月伊東記念からは)正月以外は、普通に仲間うちと練習してきました」

2R

 12月伊東記念の一次予選は番手戦で1着の杉森輝大だが、今回は自力で白星スタートを目指す。
 「調子は少しずつ良くなっていると思います。風邪とかも引いてないし、体調も問題ないです。(中15日は)普通に練習と調整をしてきたので、良いコンディションで来ていると思います」
 今期からS級の今岡徹二は、1月松阪FIの予選で2着に逃げ粘る好走を見せた。
 「松阪で2着に残れたのは大きかったですね。(S級は)巻き返しが早いイメージはあったんで、出てからのスピードだったりをもう少し上手く走りたいですね。戦えるように練習はしているので、ダメだったらまた練習するっていう気持ちで頑張りたいです」

3R

選手の写真です。
南潤選手
 ヤンググランプリは8着に敗れた南潤(写真)だが、徐々に復調ムード。今年初戦の地元記念で結果を残せるか。
 「去年の競走の感じと比べると、最近の練習の感じはそこまで悪くないと思います。初日も(同県の)中野(彰人)さんが付いてくれるし、決勝に和歌山の選手が多く乗れるように走っていきたいです」
 その中野彰人は、12月奈良FIの最終日に約3カ月ぶりの白星をゲット。前回の佐世保FIでも白星スタートを決めた。
 「徐々に良くなってきているかなって感じですけど波が激しいので、悪くても(競走得点が)105点くらいは欲しいですね。(地元記念に向けては)いつも通り練習してきました。初日はちょっと目標が良過ぎますけど頑張ります」

4R

選手の写真です。
松川高大選手
 松川高大(写真)は、10月久留米と11月富山でFI戦を連覇。その後も成績は安定しているが、本人の手ごたえは今ひとつのようだ。
 「優勝もしましたけど、去年の前半に比べたら…って感じはありますね。走り過ぎて疲れているっていうのもありそうですけど。でも冬場は好きだし、和歌山は優勝もしているので相性は良いと思います」
 12月伊東記念は体調不良で途中欠場となった大坪功一だが、新年初戦の前橋FIでは決勝にコマを進めた。
 「前橋(の決勝進出)は、流れが良かったって感じでしたね。今のレース形態で33バンクで突っ込むのは結構、難しいですから。最近は33バンクが多かったんですけど、やっぱり自分の持ち味は直線が長い400バンクの方が出るし、今回は楽しみです」

5R

選手の写真です。
堀内俊介選手
 今年初戦の前橋FIの準決勝を1着で突破した堀内俊介(写真)は、決勝でも最終ホームから仕掛けて2着に入った。
 「前橋は、結果的には良かったですけど、感触は良いってほどではなかったです。最近は中5日くらいでレースが詰まっていて、思うように練習ができてないですね。もう少しガッツリ練習したいですけど、今月はここで終わりなのでしっかり走ります」
 1月小松島でS級デビューを迎えた曽我圭佑は、今シリーズが記念初参戦だ。
 「(小松島は)予選から黒沢(征治)さんと当たってやられましたけど、力勝負はできました。でも、風が強すぎて感覚はよく分からなかったです。(S級は)A級みたいに流れが変に止まらないから、そこはやりやすいのかなって思います」

6R

 12月別府記念で優出した大槻寛徳は、続く川崎FIでV。さらに、同月奈良FIでも準Vと好調を維持している。
 「展開さえ向けば1着が取れているので、悪くないですね。今回の追加は、前回(伊東FI)が終わって2日くらい休んでたら電話が来たので、3日くらい練習して来ました。疲れもありません」
 地元の藤田勝也は、前回の小松島FIで無念の落車。状態面はどうか。
 「小松島は追加だったんですけど、転んでしまって…。ケガは擦過傷だけで、中4日はケアをしてきました。(地元記念で)気持ちはその気だったんで、走ろうと思ってきました。与えられた位置でしっかり頑張ります」

7R

選手の写真です。
椎木尾拓哉選手
 椎木尾拓哉(写真)は寛仁親王牌で落車し、今回が復帰戦。地元記念で好発進を決めたい。
 「右足首を骨折してしまって、ボルトが2本入っています。1カ月半から2カ月くらい自転車に乗れず、練習は1カ月半くらいやってきました。本当はここの前に1本走りたかったんですけど、そこは間に合わなかったです。地元記念で復帰できて良かったですし、今の状態でできることをやります」
 その椎木尾が前を任せるのは、11月別府FIで完全優勝を飾っている中井太祐だ。前回の小倉FIでも決勝にコマを進めた。
 「前回からは誘導とかもあったんですけど、普通に練習はできました。感覚は走ってみないとって感じですね」

8R

選手の写真です。
簗田一輝選手
 10月四日市FIで優勝した簗田一輝(写真)は、12月別府記念で優出に成功。しかし、直近の同月伊東記念は惜しくも準決勝で敗れた。
 「今の調子ではやってる方かなって思います。着より内容が良くないですね。(初日の相手の)中釜(章成)君はダッシュが良いって聞いているんで、その辺も考えて走ります」
 中釜章成は今シリーズがS級デビュー戦だ。
 「(S級は)普通に力を出せれば問題ないかなって思っています。和歌山は4回走ったことがあって、好きなバンクです。風が強いのも得意ですね」

9R

 林慶次郎は10月取手FIでS級初Vをゲット。その後も持ち前の先行策で、随所に別線を完封している。
 「勝てるときに勝てるやつが強いって周りには言われますけど、(取手の決勝は落車があったから)力勝負して勝ちたいですね。人のレースを見ていると、はたして僕はS級で通用しているのかって思いますけど、先手は取れているし、最近は周りが僕の先行を意識してくれるようになってきた感じがします。(初日も)ラインで決まるように走ります」
 12月伊東記念で決勝進出を果たした吉村和之だが、前回の佐世保FIでは準決勝で敗退した。
 「年末にレースを走り過ぎて、前回は疲れが出てしまいましたね。(中6日は)普段と変わらずいつの通り練習してきました。(初日に前を任せる)永井(清史)さんが勝てる競走をしてくれれば、僕にもチャンスがあると思います」

10R

 12月大宮FIでS級3V目を飾った森田優弥は、続くヤンググランプリで準V。9月福井FIの落車からは完全に復調し、積極的なレースで白星を重ねている。
 「(ヤンググランプリは)滅多にないお客さんの人数の前で、良い経験ができました。今年はGIで活躍したいですね。(初日に連係する神山雄一郎とは)西武園記念の初日に連係したことがあるので、2回目です。その時はワンツーでした」
 今期、S級に返り咲いた池野健太は、前回の小松島FIを863着で終えた。
 「(A級とS級では)やっぱり流れが全然違いましたね。全体のペースも速いなって感じましたけど、感覚は思い出せました。大晦日の練習中に転んで、フレームを潰してしまって、前回から今までとは違うフレームなんですけど、ちょっと感覚が違い過ぎますね…。(初日の)相手は強いですけど、前々に攻めて何でもありで頑張ります」

11R

選手の写真です。
東口善朋選手
 一昨年の大会覇者である地元の東口善朋(写真)は、近況優出こそないが随所に白星を挙げている。
 「去年の9月くらいから地元記念を意識してやってきたので、気持ちも体も上昇していると思います。(今年は)一戦一戦しっかり走って、去年より成績が良くなるように頑張ります」
 野原雅也は前回の奈良FIの決勝で、稲垣裕之のVに貢献。しかし、自身はゴール手前で失速して4着に敗れた。
 「仕掛けとかレース内容は悪くないと思うんですけど、脚力の低下を感じますね。最後が結構、タレているので…。前回が終わってからは、次の日から練習してきました」

12R

選手の写真です。
佐藤慎太郎選手
 13年ぶりの大舞台でグランプリ王者に輝いた佐藤慎太郎(写真)は、1年間着ることになる白のユニホームに袖を通して、気持ちを引き締め直した。
 「去年は良い形で締めくくれたので、今年もまたやろうって気持ちが湧いています。もう1回あの舞台に戻りたいですね。今年の目標は、強いて言うならGIで優勝したい。GIで勝ちたいですね。追い込み選手は自分の力だけでは勝てないですから、ラインの選手に対する信頼だったり、感謝の気持ちを忘れないように走りたいです」
 松浦悠士はS班として、初めて記念シリーズを迎える。
 「グランプリは悔しいしかなかったですね。去年はグランプリ以外は良かったと思います。(S班になっても)やることは変わらないし、自分がどう考えてやっていくかだけですね。今年一発目だし自力で動いておきたいので、ラインの先頭で頑張ります」
 地元勢で唯一、初日特選を走る稲毛健太は、グランプリシリーズで921着のV。地元記念に弾みを付けた。
 「(グランプリシリーズの準決勝は)立川バンクであそこから行って2着に残れたので、自信になりますね。決勝では(別線が)モガき合いになるのかなって思っていたら、ならなかったんで、ちょっとヤバいって思いましたけど優勝できて良かったです。(今回の初日特選は)細切れ戦なので、順番が来たらしっかり仕掛けます」

1R

選手の写真です。
渡邉晴智選手
 後ろ攻めから動いて隅田洋介にフタをした望月一成は、赤板の2コーナーで野田源一を叩いて主導権を握る。隅田はすぐさま反撃に出るが、望月に合わされて最終ホームから後退。その後も望月が快調に逃げて、絶好の展開で4コーナーを回った*渡邉晴智(写真)が、バックから仕掛けてきた野田を張りながら抜け出して、オープニングレースを制した。
 「フレームですね。全然、違う。ダービーで優勝した時と同じメーカーのフレームが残っていて、それを引っ張り出してきたらかなり余裕があるし全然良い。(望月)一成はフカし過ぎましたよね。もうちょっと緩急を付けて走ってくれれば良かったけど、それでも同期(江守昇)とワンツーだからね。年始からこんなうれしいことはない。1着も7月の大垣記念以来、約半年ぶりだしね」
 中村圭志は野田のまくりの出が悪かったが、外を鋭く伸びて3着に入った。
 「(逃げた南関勢は)番手と3番手がしっかりとしているから、野田さんも厳しいですよね。野田さんが渡邉さんの横まで行ってくれていれば面白かったけど、あの位置からは3着が精一杯。でも、自転車は伸びている感覚はあるし、S級の流れにもスムーズに対応できていると思います」

2R

 今岡徹二が赤板の2コーナー手前で杉森輝大を叩いて先行態勢に入る。すぐさま巻き返した中川勝貴は、打鐘の4コーナーで室井健一に弾かれて失速。中団をキープした杉森は最終バックからまくり出すと、後続を突き放して快勝した。
 「展開が向きました。車の出も良かったし、落ち着いて踏めましたね。脚見せの段階からバンクも重たく感じなかったので、調子は良いと思います。ラインで決められて良かったです」
 杉森マークの佐藤真一は室井のけん制で杉森と離れてしまい、関東ライン3番手の山信田学が直線で伸びて2着に食い込んだ。
 「キツかったです。杉森もすごかった。佐藤さんもブロックをもらっていたし、キツかったと思います。(2着は)一生懸命追いかけた結果。交わせたのは諦めない気持ちで走れたからですね。しっかり頑張って点数を上げて、(弟子の)森田(優弥)と連係してサポートできるように頑張ります」

3R

選手の写真です。
小川圭二選手
 赤板手前から上昇してきた藤岡隆治を前受けの小林申太が突っ張って、3番手に藤岡、5番手に庄子信弘、地元の南潤は7番手に置かれて打鐘を迎える。先頭の小林は一旦ペースを落として、2センターから加速。最終2コーナー過ぎから藤岡がまくり出すと、同時に仕掛けた南は苦しい展開に。最後は藤岡マークの小川圭二(写真)が鋭く伸びて白星を挙げた。
 「珍しく余裕がありました。(藤岡が)すんなり3番手を取れて、まくりに行ってくれたお陰ですね。毎年1着を取るまでに半年くらいかかるのに、一発目から1着はまずないことやね(笑)」
 徳島コンビに続いた庄子信弘が2着に入った。
 「南君のことを意識し過ぎましたね。ジャン辺りで来るなら、間か内を行かないとって思っていたんですけど。(南が)後ろから来た時に、(自分は)ちょうど上りになったから伸びなかったです。踏んだ感じは悪くないけど、アタマまで来なかったんで…」

4R

 スタートけん制から前受けした久島尚樹が赤板で押さえにきた月森亮輔を突っ張ると、打鐘前に叩きに来た加賀山淳をも出させない。松川高大が付いて行けず、はまった加賀山がバック前から番手まくりに出たが、5番手で立て直した松川が2センターから外を回して突き抜けた。
 「スタートけん制がめちゃくちゃキツくて。突っ張りは作戦のなかにはあったけど、月森君がカンナ(削り)気味に下がってきてバックを踏まされて離れてしまった。強引についていけば良かったけど、番手回りが少ないので、その辺の経験不足が出た。まくりに行ったけど、風も強くて、最後はいっぱいいっぱいでした。人気になっていたので勝てて良かったです」
 加賀山が久島の番手にはまったことで、新田康仁は4コーナーで絶好の展開を迎えたが伸びを欠いて3着に。
 「久島君が前受けした時点で、嫌な感じはしていて、突っ張ったときにやっぱりなって感じでした。ハンドルとシューズを試してアップの時は感じが良かったのにレースになるとフワフワして全然、車が進まなかった。ダメですね。元に戻します」

5R

選手の写真です。
堀内俊介選手
 赤板の2コーナーでハナに立った小堺浩二を、打鐘の2センターで曽我圭佑が叩いて先制。隊列を一本棒にして逃げる曽我に、7番手の堀内俊介(写真)は、最終2コーナーから反撃に出る。段違いのスピードで前団を飲み込むと、2着と3車身差を付けて押し切った。
 「バックは追い風だったので、踏み出しで思いっきりスピードを上げて、一気に先頭に出ないとやばいなって思いました。もう少し早めの仕掛けをしたかったけど、押さえるので脚を使っていたので。ホーム手前くらいで仕掛けられれば良かったですね」
 最終2センターから勝瀬卓也を張りながら踏み込んだ小堺浩二が2着に入った。
 「脚がなかったです。曽我君もすごい踏み直しだったので、まくれないって思いました。まくり追い込みで堀内君が早めにくれば、飛び付こうと思っていました。もうツーテンポくらい早く踏めば、(堀内から)口が空かずにずんだと思うんですけど…」

6R

選手の写真です。
藤田勝也選手
 真船圭一郎が打鐘手前で川村晃司を叩いて主導権。先頭でなかなかスピードを上げない真船に、中団の川村は最終ホームから反撃に出る。地元の藤田勝也(写真)がピタリと続いて前に出切ると、バックから再び仕掛けてきた真船を藤田が飛ばし、直線で川村をきっちり交わして地元記念で白星スタートを切った。
 「(川村は)中団やし、仕掛けんやろうなと思ったら、ホームは向い風なのに行ってくれました。もう一回、真船さんが来た時も、川村さんが踏み直してくれたので、あとは真船さんが外でへばりついとってくれたら、邪魔になってくれるやろうと思いました。川村さんのお陰ですね」
 最終的に主導権を握った川村晃司が2着に粘り、近畿ワンツーを果たした。
 「(真船から)上手いこと見えへんように行けました。ホームの風が強かったんで、カマスならホームかなと思ったんで。上手いこと(ワンツーが)決まって良かったです」

7R

 打鐘で中井太祐が叩いて先行態勢に入るが、中団外併走から中田雄喜がカマして最終ホーム過ぎから主導権を奪う。中井マークの椎木尾拓哉がバック前からまくると、これを張りながら内藤宣彦が抜け出した。
 「中田君の頑張りに尽きますよ。中田君が叩けないと思って、下りる準備をしていたら叩いてくれた。余裕があったので仕事ができましたね。残せなかったね。勝てて良かったですよ」
 椎木尾拓哉は中井が中田に叩かれると切り替えてまくりに転じる。内藤のけん制を受けたが、外を粘り強く踏んで3着に入った。
 「復帰戦で緊張した。疲れた。何とかですね。3コーナーがキツくて。でも反応はできている。中井君が重そうだったので、切り替えさせてもらった。切り替えたからには申し訳ないので、仕掛けようと。脚の感じはどうかなって感じです」

8R

 打鐘の3コーナーで小川祐司が簗田一輝を叩く。小川が先頭のまま最終ホームを通過すると、中団は内に簗田、外に中釜章成で併走になる。簗田が中釜をドカしながらバックから仕掛けるが、車の進みは今ひとつ。逃げた小川の番手から、最後は大瀬戸潤一郎が抜け出して1着を手にした。
 「僕らのラインは警戒されていないのもあるし、小川君が指示通り走ってくれた。ジャンで切ったら僕らがレースを作れるって言っていたし、簗田君も僕らなら出してくれる。心理戦というか、レースを読み切った。今日(初日)はラインのおかげ。小川君も強かったし、郡(英治)さんも仕事をしてくれた」
 小川ライン3番手の郡英治が簗田をブロック。そのまま大瀬戸に続いて2着に食い込んだ。
 「ブロックしてスッと戻ったけど、白戸(淳太郎)君や、渡邊(秀明)君が入ってくるかなと。上デキですね。前2人のおかげです。小川は強かった」

9R

選手の写真です。
荒井崇博選手
 山本健也を押さえた永井清史に対し、林慶次郎は打鐘の2センターからスパート。最終1コーナー手前で永井を叩き、番手の荒井崇博(写真)がきっちり続く。その後も別線は仕掛けることができず、荒井が絶好の展開をモノにして1着でゴールした。
 「前(林)が強かっただけ。(林の出脚に車間が空いたのは、林との連係が)初めてだったし、永井がすんなり先頭に出たから、もしかしたら…と思って様子見でした。(林は)良いダッシュだったね。早めに詰めていかんと、危ない雰囲気でした(笑)。仕掛けるタイミングもバッチリだったと思う」
 九州ライン3番手の小野俊之は踏み出しで離れてしまい、3番手に飛び付いた永井の後ろから吉村和之が伸びて2着に入った。
 「永井の頑張りのお陰です。先行した子(林)も結構、キツかったと思います。圧倒的に九州勢(が人気)だったので、気持ち的に余裕はなくてドキドキしていましたけど、永井があの位置を取ってくれたので、ありがたいです」

10R

 打鐘前から前に出た佐藤幸治を叩きに行こうとした森田優弥が一度ちゅうちょすると、内に差し込んだ神山雄一郎が池野健太と接触して車体故障。ホームから叩いた森田は単騎での仕掛けになってしまう。佐藤幸が森田との車間を詰め切れずにいると、池野は4番手、2コーナーまくり。追いつきざまに直線で森田をとらえた。
 「(神山さんと)接触したところはびっくりしましたね。そんなに動いてなかったので。そこからは落ち着いて立て直して、まくりに行ったところが追い風で、和歌山の特性を生かせた感じでした。踏んだ感じでとりあえず、佐藤(幸治)さんはとらえられると思ったけど、森田君まで届かないと思った。届いてうれしかった。セッティングをフィーリングで少し変えたのがいい感じですね。99%の運と1%の実力で勝てました。二次予選Aは初めてなので、120%の力で戦いたいですね」
 2着に粘った森田優弥だが、中途半端になった組み立てを反省する。
 「打鐘過ぎのところは行けないと判断して、後ろに迷惑をかける形になった。(仕掛けた感じも)悪くなかったけど、休むところがなくて、末脚がキツかった。組み立てを修正したい」

11R

選手の写真です。
東口善朋選手
 後ろ攻めから動いてハナに立った古屋琢晶を、打鐘の2センターで大西貴晃が叩いて主導権。すかさず反撃に出た野原雅也は、最終1コーナーで大西を飲み込む。番手の東口善朋(写真)を連れて3番手以降を大きく突き放すと、最後は東口が野原をゴール寸前で差し切った。
 「地元記念はいつも緊張して脚がパンパンになるけど、今回は良い感じで(レースに)入れました。余裕もありますね。野原君が行ってからは、後ろは気にせずに追走しました。抜けているので状態は悪くないと思います」
 野原雅也が2着で近畿ワンツーが決まった。
 「ちょっとキツかったです。直線が長く感じました。組み立てとかレースの流れは考えていて、良い展開になりました。少し迷ったところもあったけど、上手く仕掛けられたと思います」

12R

選手の写真です。
原田研太朗選手
 赤板の2コーナーでハナに立った武田豊樹の上を、菅田壱道が押さえて打鐘を迎える。先頭の菅田がスピードを緩めると、3番手になった武田は再び菅田を押さえに行く。そこへ、中団の松浦が一気にスパート。ライン3車で前に出切ると、まくってくる稲毛健太を張りながら踏んだ原田研太朗(写真)が鋭く抜け出して初日特選を制した。
 「(稲毛に)気付いた時には、横まで来ていたくらい良いスピードでした。僕は張ったけど、甘かったですね。(渡部)哲男さんが内を締めて、一番仕事をしてくれた感じです。前回は地元(小松島FI)で優勝できて、ここでも1着なんで、今年は良いスタートが切れました」
 目標の稲毛は最終2センターで力尽きたが、村上博幸が直線で伸びて2着に入った。
 「稲毛は何回かムダ脚を使っていましたからね。でも、動き自体は良かったと思います。自分は余裕はあったけど、少しふわふわしてる感じもありました」
 中四国ライン3番手の渡部哲男が3着でゴールした。
 「内がガラ空きだったんで、締めてたら風が強くてキツかったです。(最後も内に)入られそうだったんで、意識して最後の最後に踏んだ感じです。今日(初日)は全体的にタイムが出てなかったから、重いだろうとは思っていたけど、想像より重かったですね」

6R

選手の写真です。
室井健一選手
 古屋琢晶、藤岡隆治の順で前を押さえた上を、打鐘で曽我圭佑が叩いて主導権。3番手は藤岡と五日市誠で併走になったが、五日市が藤岡を押し込み、さらに加倉正義の内をすくって番手まで上昇する。それでも加倉が番手を死守して最終バックを通過。加倉の絶好の展開かと思われたが、3番手に切り替えていた室井健一(写真)が2センターでまくってきた古屋を止めて、直線で鋭く突き抜けた。
 「(最終2センターは)自分が被らんように仕事をしました。前に踏みたかったけど、まだ早いなと思ったので。道中も余裕はありました。昨日(一次予選で)、5着に残ったのがデカいですね」
 番手を守って、最終2センターから踏んだ加倉正義が2着でゴールした。
 「3番手を取り合っているなと思ったら、いきなり(五日市が)横まで来たので、アドレナリンが出て脚が軽くなりました。(勝ち上がりが)2着権利で、曽我君がカカっていたから残したかったんですけどね。まだ、藤岡さんだったら良かったんですけど、後ろが室井さんだったいうのがね…」

7R

選手の写真です。
渡部幸訓選手
 川口公太朗が無理やり小川祐司を押さえた上を、打鐘の2センターで加賀山淳が叩いて先行態勢に。その後も加賀山は別線に反撃を許さず、快調に逃げる。最後は無風で4コーナーを回った渡部幸訓(写真)が、絶好の展開をモノにして白星を挙げた。
 「初手の位置取りは少し違いましたけど、自分たちに良い並びになりましたね。展開も向いたし、ラインで決まるなと思いました。加賀山さんも強いので、少し早めに差しに行った。抜けているので悪くないし、番手回りも慣れてきましたね」
 加賀山淳は別線完封の逃げで2着に粘った。
 「出切ってからはペースで駆けられました。抜かれるのは仕方のない部分がありますね。渡部君は脚があるので。初日より全然楽ですね。展開も自分たちに向いてくれました」

8R

選手の写真です。
野田源一選手
 7番手から動いた永井清史に合わせて中団から山田義彦が上昇し、先に野田源一(写真)を押さえて先頭に立つ。そこを打鐘の2センターで永井が叩くと、山田は永井の番手に飛び付いて松山桂輔と併走状態で最終回へ入る。後方で脚を溜める野田は、1センター手前から一気にスパート。豪快に前団を飲み込んで、そのまま力強く押し切った。
 「もうちょっとスーッと伸びていく感じがあれば良かったんですけどね。うまくバンクを利用できてない感じでした。前は併走していたし、もうワンテンポ早く仕掛けて行けたかもしれないですね。明日(準決勝)は、その辺りを修正して頑張りたい」
 野田マークの桑原亮が2着に続いた。
 「野田さんのお陰です。野田さんがホームで仕掛けても良いように、常に脚をニュートラルに入れて準備していました。初速のあとの加速が他の人と違いましたね。最後の踏み直しもすごかったです。(記念の準決勝は)今までで一度しか乗ったことなかったんで、うれしいです」

9R

選手の写真です。
菅田壱道選手
 赤板の1センターでハナに立った菅田壱道(写真)を、打鐘手前から仕掛けた野原雅也が一気に叩いて先制。7番手になった松川高大は最終1センターから仕掛けるが、中団の菅田が3コーナー手前から合わせてまくり出す。好スピードで前団に迫った菅田は、野原の後ろから踏んだ村上博幸との直線勝負を制して、1着で準決勝進出を決めた。
 「中団に入れたけどしっかり仕掛けてワンツーを決めようと思ったので良かったです。野原君も前に出てから、なかなか踏まなかったので難しかったですね。でも、松川に合わせて出て行けて、村上さんも乗り越えられているので良いと思います」
 菅田マークの大槻寛徳が2着で、宮城ワンツーが決まった。
 「(菅田が)もう少し早めに行ってくれたら良かったんですけどね。昨日(一次予選)より、疲れが抜けて、余裕もありました。戦える状態だと思います」

10R

選手の写真です。
東口善朋選手
 前受けから7番手まで下げた稲毛健太は、最終ホーム手前から一気に仕掛ける。逃げる庄子信弘をバックで捕らえると、ゴール手前で東口善朋(写真)がきっちり稲毛を交わして、連勝で地元記念の準決勝へコマを進めた。
 「(最終)1センターで出切れたと思ったので、もう大丈夫だと思いました。杉森君は切って中団だと思っていたけど、切らなくて少し驚きましたね。(稲毛は)抜群のタイミングで仕掛けてくれました。申し分のない仕掛けですね。脚向けて寝れませんね(笑)。連日、前のお陰。差せているので、状態は悪くないと思います」
 豪快にまくりを決めた稲毛健太が2着。中近ラインを上位独占に導いた。
 「カマせば6着までは残れると思っていたし、あそこで仕掛けないと(南)潤みたいに不発になると思って仕掛けました。本当は今日(二次予選A)の(野原)雅也みたいな、ワンテンポ早いタイミングで仕掛ければ一番良かったと思うんですけど。初日よりは良い感じで踏めたし、状態も上がってきていると思います」

11R

選手の写真です。
原田研太朗選手
 原田研太朗(写真)は赤板過ぎに前受けの森田優弥を押さえて、打鐘手前で近畿コンビと単騎の小堺浩二を受ける。後方になり、すぐさま巻き返した森田は、最終ホームで川村を叩いて主導権を奪取する。ライン4車で出切って快調に逃げる森田に、原田は1センターから反撃に出る。一気に前団に迫って佐藤慎太郎のけん制を乗り越えると、直線でまくり切って連勝を果たした。
 「もっと川村さんと森田君がモガき合うかと思っていました。一回動いてからのパターンで自分の得意な形じゃなかったけど、今日(二次予選A)の結果はできすぎですね。(前回の)小松島の時と状態は変わらないです」
 逃げた森田優弥が2着に粘り、準決勝進出を決めた。
 「キツかったです。突っ張ることも考えていたけど、原田さんが押さえに来た時に締め込み気味だったので、バランスを崩してしまいました。でも、その後にジャンで仕掛けられて良かったですね。出切ってからはしっかり踏んで行けたし、(佐藤)慎太郎さんを信じて全力で行っただけです」
 佐藤慎太郎は懸命な援護を見せて3着に入った。
 「森田が強かった。踏み直しもしっかりしていました。スピードの乗りも抜群。最後は踏み直されました。敵になると厄介な存在になりそうですね」

12R

選手の写真です。
渡部哲男選手
 8番手から動いた林慶次郎が、打鐘手前で池野健太を叩いて先行態勢に入る。7番手に置かれた堀内俊介はすかさず仕掛けるが、中団の松浦悠士も最終ホームから反撃に出て、2コーナーで林をとらえて先頭に立つ。渡部哲男(写真)はホームで堀内とからんで遅れてしまい、切り替えた池野が松浦を追いかけて、その後ろに渡部が続く。好展開となった池野が2センターで車を外に持ち出すと、渡部は池野をすくって直線へ入り、松浦を交わしてゴールした。
 「(堀内に)良いタイミングで放り込まれたんで、さばくのに時間がかかりました。昨日(初日特選)が重たかった分、今日(二次予選A)はまだ軽かったけど、感触は着ほど良くないですね。(ライン3番手の)小川(圭二)さんには迷惑をかけてしまいました」
 最終ホームから仕掛けた松浦悠士が2着で、中四国ワンツーを果たした。
 「あそこで行かないと堀内さんと被ってしまうので行きました。2コーナーとかバックくらいではペースに入れられてる感じはあったけど、2センターくらいはいつもの感じで踏み直せてなかったですね。そこはバンクコンディションもありますけどね。デキは悪くないんですけど、このバンクの重さなら、いつもの仕掛けではキツい感じはありますね」

10R

選手の写真です。
渡部哲男選手
選手の写真です。
松浦悠士選手
 赤板の1コーナーで加賀山淳が先頭に立つと、3番手は前受けから下げた池野健太と松浦悠士で併走になる。内の池野は2コーナーで中村浩士をすくい、続いた東口善朋が松浦を飛ばして近畿勢が中団を確保。それでも池野はすかさず打鐘の4コーナーから仕掛けて、加賀山から主導権を奪ったが、最終ホームから松浦が一気にスパート。番手まくりの東口の上を豪快にまくり切ると、最後は渡部哲男(写真)が鋭く交わして連勝で優出を決めた。
 「(松浦が)強かった。踏み出しも踏み直しもすごくて。抜く抜かないではなくて、しっかりと付いていくことを一番に考えていました。みんながどう感じているか分からないけど、重かったです。(松浦を)抜けているけど、状態は初日からずっと変わりない。流れに助けられています」
 最終ホームから反撃に出た松浦悠士(写真)が2着で、中四国ワンツーが決まった。
 「最後タレたのは自分の脚のなさですね。弱いだけです。自分の距離っていうよりも、ポイントが来たらしっかり出切ろうと思っていました。もう少し末が欲しいですね。初日は重くてしょうがないと思ったけど、今日(準決勝)は軽かったです。(ラインで)ワンツースリーだけど、あの距離からなら押し切りたかった。体の状態も良くて、自転車ともマッチしているんですけどね…。ペダリングとかアップとかを少し考えます」
 松浦ライン3番手の桑原亮は、松浦の踏み出しで車間が空きながらも、なんとか追い付いて3着に続いた。
 「連日、運が良いですね。こんなラインの3番手に付けることなんてないし、(加倉)正義さんも3番手に行っていいよって言ってくれたお陰です。(松浦の)ホームの加速で口が空いたけど、あおりとかがあって追い付けたんで良かった。記念の準決勝は2回目だったんで、決勝なんて初めてです」

11R

選手の写真です。
村上博幸選手
選手の写真です。
稲毛健太選手
 赤板過ぎで稲毛健太を押さえた九州ラインに、杉森輝大が続いて中団をキープ。7番手まで下げた稲毛健太を警戒すると、打鐘の3コーナー手前から先に仕掛けて野田を叩く。稲毛は杉森の仕掛けに乗るように最終ホームから反撃に出ると、バックで杉森をまくり切って先頭に。最後は絶好の展開となった村上博幸(写真)が直線できっちり差し切った。
 「ちょっと緊張感もあったし、良いプレッシャーの中で走れました。大槻(寛徳)も上手いし、大槻との併走が長引いたので、そこが勝負でした。稲毛は踏んでいって一回休んだし、思った感じの仕掛けではなかったです。でも、僕はそれに合わせて付いていって、我慢して残すつもりで踏んだので、ワンツーが決まって最高ですね。伸びは悪くないけど、セッティングを煮詰めても良いかな。グランプリから使ってるフレームだけど、フワっとした感じがあります」
 稲毛健太(写真)が2着に粘り、地元記念で決勝進出を決めた。
 「いろんなことを考えたけど、先行一車でやりにくかったです。野田さんの先行もあるかなって考えていたし、昨日(2日目)よりは早く仕掛けて行こうと思っていました。長い距離をきれいに脚を回すことを意識して走りました。感じ自体はまあ踏めていると思う。(ライン3番手の吉村和之まで)3人で決まったら良かったんですけどね…」

12R

選手の写真です。
菅田壱道選手
選手の写真です。
佐藤慎太郎選手
 赤板の2コーナーでハナに立った菅田壱道(写真)を、打鐘の3コーナーで森田優弥が叩いて先制。新田康仁が森田に続いたが、単騎の渡邉晴智も森田の後ろを狙って踏み上げる。結局、内の渡邉が番手を奪取し、新田が3番手で最終回へ。逃げる森田に、7番手になった原田研太朗は最終ホームからまくり出すが、中団から菅田も仕掛ける。合わされた原田は後退し、直線で森田をとらえた菅田がそのまま力強く押し切った。
 「このレースは森田君が駆けて、僕が中団で、ハラケン(原田)が後ろからっていうセオリー通りの展開になりました。森田君もカカっていたけど、無理やりにでも持ち出さないと、ハラケンのまくりに被ったら出ていけなくなるので行きました。1、2、3月は毎年(成績が)良くないけど、今回は決勝に乗れたし、勢いある若手の森田君をまくれたので良かったです。気持ちの面でも攻めれていますね」
 菅田マークの佐藤慎太郎(写真)が2着に続いた。
 「グランプリに向けてやってきたから、ホッとしてしまっているのか、疲れているのか…。もう少し進んで欲しい気持ちはありますね。(菅田は森田が)一番カカってるところから行ったんで、キツかったと思いますよ」
 北日本ライン3番手の内藤宣彦が3着に入り、ラインで上位独占を果たした。
 「恵まれました。付いて行っただけだけど、滅多に記念の決勝は乗れないからうれしいですね。初日と2日目からセッティングを変えて、もう少し伸びるセッティングにしたので付いて行けました」


ブロックセブン前検日
 先行主体に戦っている山田諒は、前回の奈良FIで初めてS級決勝にコマを進めた。
 「前回の奈良は初日と2日目は自分の競走ができたけど、決勝は先行態勢にすら入れなかったです。行くべきところで無理やりにでも行かんとダメでした。(今回は)7車立てで別線の機動型はスピードがあるので、踏み直すタイミングとかをミスしないように走ります」
 地元の西岡正一は、前回の松阪FIで147着。予選では9月函館FI以来の白星を挙げた。
 「セッティングも出てきたし、松阪の時も伸びは悪くなかったですね。調子は点数以上に上がってきていると思います。(連係する)山田君のレースは多く見ているので、どんな感じかは分かっています」
 年末はハードなスケジュールでレースを走っていた久米康平だが、今回は中9日空いて一発勝負を迎えた。
 「中2日で4場所連続走っていたので、やっと練習ができました。かなり練習したので、ちょっと疲れはありますけど。競走を走っている時に、いろいろ練習でやりたいことを思いついていたので、その練習をしました。一発勝負は得意だし、このあとに高松記念もあるので頑張りたいですね」