平原康多を押さえた渡邉雄太が、先頭に立ってペースを握る。打鐘の4コーナーから巻き返した戸田康平を突っ張った渡邉は、伊藤信のまくりも不発に追いやり風を切る。最終3コーナーで平原に並ばれた渡邉だったが、それでもあきらめることなく踏み続けて直線で前に出る。かぶって踏み場のなくなった近藤隆司(写真)は、平原、神山拓弥の後ろから直線で外に持ち出して突き抜けた。
「割り込まれて、押し込まれた。それで(渡邉)雄太もダメかなっていうのがあって…。神山君の後ろに引くのにかなりスピードを落としたけど、かぶらなかったんで助かった。結果オーライですね。雄太は合わせちゃうとは思ってなくて、信じられない。本当に強いですね」
最終的には単騎も含めた別線をすべて合わせ切った渡邉雄太は、抜群のレース内容で神山と2着同着で勝ち上がった。
「(最終)バックはもう死ぬ気で合わせてと思いました。それもあってゴール前はいっぱいだった。フレームを(3日目から)戻して正解でした。こっちの方が合っている」
逃げる渡邉、まくる平原のサイドバイサイド。平原マークから落ち着いて両者の余力を確かめた神山拓弥(写真)が、追い込んだ。
「平原さん(のまくり)が止まったけど、このままなら平原さんと(決勝に)乗れると思った。そしたら外から近藤さんが来た。自分の感触は全然、悪くない。余裕もありました。ただ、平原さんと一緒に乗りたかった」
≪最終日6R「S級ブロックセブン」≫
あっ旋しない処置で4月を練習に充てた櫻井正孝は、およそ1カ月半ぶりの実戦だった前回の前橋FIを333着。
「(前橋の)最終日は単騎で内をしゃくったり、位置を取ったり最低限のことはできた。だけど、納得はいかない。四十何日間か空いて、距離を乗り込んだりしてやってきた。あとはそれを(実戦で)出すだけ。練習のための練習にならないように」
前回のダービーから2週間弱あった小林大介は、余裕のローテーションでコンディションは上向きのようだ。
「(ダービーの前は)体調を崩したりっていうのもあったし、その前がずっと(配分が)詰まってた。それでダービーが終わってからは久しぶり空いて、練習もしっかりできた。バッチリですね。不安はないし、(状態は)全然違う」
ここ2場所を久留米FIで551着、静岡FIを589着の高久保雄介は、慎重なコメントをする。
「練習は悪くないというより、むしろいいかもしれない。だけど、(3月の)防府で熱が出て、それからピリッとしない。7車立てもチャレンジ以来だと思うし、しかも500バンクでしょう。どうしたらいいかと」
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