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うつのみや競輪

UTSUNOMIYA KEIRIN

24#

検車場レポート

  • 6/27 Wed.  (前検日)
  • 6/28 Thu.  (1日目)
  • 6/29 Fri.  (2日目)
  • 6/30 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
南潤選手

 オープニングレースには、南潤(写真)がいきなり登場。デビュー後、最速となるGIII優勝記録を4月函館で更新するなど、ファンの注目を一気に集めている。


 「記念の1レース、1番車は初めてですね。1レース目から頑張ります。(6月奈良で落車したが)体は大丈夫でしたけど、フレームがダメになりました。やっぱり33バンクは苦手ですね。宇都宮は初めて走ります。でも、33バンクに比べると、500バンクは仕掛けるところがわかりやすいので走りやすい。函館(GIII)とはメンバーが違うし、しっかり勝ち上がることを考えて」


 渡邉豪大は、落車の怪我から復帰2場所目。メンバー表を見つめ、一次予選の作戦を練る。


 「今泉(薫)さんや南君がいるけど、無理に踏み合ってもよくないと思う。考えて仕掛けたいですね。落車の怪我は鎖骨だったんですけど。折れていなかったから、逆に時間がかかってしまいました。怪我をしている間に腰痛も出てしまって。でも、前回(6月松戸571着)は、2日目に先行ができたし、最終日も勝つことができたので走れてはいましたね。怪我はもう大丈夫なので、しっかり動いて脚力を戻していきたい」


 

2R

 3月玉野記念の落車から一息の成績が続く野田源一。しかし、近況は5月小倉で113着や、続く取手GIIIを3711着と再びリズムを取り戻してきた。


 「(落車の)怪我はそこまで悪くなかったんですけど、リズムが崩れてしまいましたね。でも、最近は確定板に乗れているので、いつ復調の兆しがきてもおかしくない。(ここまで)中3日なので、どうこうっていう練習はできていないですけど、ある程度の疲れは取れていると思います。初日は良い位置から仕掛けたいってのはありますね」


 牧剛央は5月小倉、続く弥彦を連続優出。初日は連係実績もある野田に全幅の信頼を寄せる。


 「野田君とは、前々回の(5月)小倉でワンツーを決めています。後ろに付いていても、野田君の気迫がすごかった。GIのファイナリストは違うなってくらいの気合いでしたね。後手を踏むことはないだろうし、信頼して付いていきます。状態は悪くないですけど、(連続優出は)前の頑張りのおかげですよ」


 

3R

 筒井裕哉は、5月小倉で坂本亮馬らを撃破。約1年半ぶりのS級Vをゲットした。さらに、前回の松戸でも218着と良い流れをキープしている。


 「状態は変わらないんですけど、流れが良くなっていますね。今回は1班への勝負駆けなんですよ。今くらいの点数(103.22)がボーダーだから、ちょっと心配。うまくまとめたいですね」


 4月函館ナイターGIIIで好走した真船圭一郎は、続く5月松戸を制覇。2場所後の川崎で落車したが、大事には至らず。


 「怪我は擦過傷だけだったので大丈夫だと思います。(6月取手GIIIを)一本休んで、ゆっくりしました。しっかり練習をしたんですけど、やり過ぎて膝が痛い(笑)。状態はわからない。まずは走ってみてですね」


 

4R

 「怪我はもう大丈夫」とは5月名古屋記念、続く川崎で連続落車した岡光良


 「怪我で自転車に乗れなかったけど、ゆっくりして良くなってきています。良い休みになりましたね。落車してフレームがダメになったので、前回(最終日に補充参戦となった高松宮記念杯)から前に乗っていたフレームを使っています。ここまでの中9日のうち、5日間はずっと練習をしてきました。良い結果が出るように頑張ります」


 岸澤賢太は、6月佐世保で119着。準決はタイミング良くまくって中井俊亮ら強豪を撃破した。


 「佐世保は、うまく展開がハマりましたね。連勝は記憶にない。1着が取れていなかったから、良かったです。ここまでも普通に練習ができたので、状態は変わらないと思います。初日もいつも通り、しっかり走りたい」


 

5R

選手の写真です。
吉本哲郎選手

 積極的な動きが目立つ吉本哲郎(写真)は、今年すでに10勝をマーク。当所でも、強気に攻めて白星を狙う。


 「状態は良いです。ただ、仕掛けるタイミングが狂う時があるので、そこだけ気をつけて。仕掛けさえすれば、何とかなると思います。ダメでも後ろが(確定板に)入ってくれたら。宇都宮はタイムが出るイメージですね。自分はスピードバンクの方が好き」


 佐々木雄一は4月福井での落車こそあったが、着実に復調への歩みを進めている。


 「前回(6月富山954着)は下げたけど、点数が戻ってきています。状態も悪くないですね。でも、やっぱり33バンクは難しい。中田(雄喜)君との連係は何回かあると思いますよ。初日は細切れ戦だし、頑張ってもらいます」


 

6R

 今年からS級レーサーの仲間入りを果たした佐々木豪は、5月名古屋記念を優出。FI戦でもコンスタントに決勝へ勝ち上がっているが、本人は慎重なコメント。


 「名古屋はたまたま。FI戦も優勝できていないから、まだまだですね。予選は1着を取っても点数が下がるので、早く1班になりたいです。(目標にしている)同県の松本(貴治)さんより点数が低くなるのが嫌なので。優勝も松本さんより先にしたいです。まずは二次予選に勝ち上がれるように」


 近況は、なかなか波に乗り切れない伊早坂駿一。それでも、佐々木を相手にスタイルを崩さず戦う。


 「佐々木君とは初めて戦います。宇都宮は得意なバンクだと思っているし、しっかり勝負ができるように。最近は先行をさせてもらえなくなってきている。でも、それを乗り越えないと点数が上がってこない。そこが課題ですね。練習もしっかりできたし、状態は問題ないです」


 

7R

 山田庸平は、前回の武雄でウェブスターらを破ってV。練習の成果が、成績に表れてきた。


 「練習では調子が良かったので、結果を出したいなと思っていました。力では(外国勢に)勝てなかったけど、地元で結果を残せてよかったです。(今シリーズの)追加は2、3日前に受けました。(中4日なので)疲れを溜めないようにしてきました」


 土屋壮登は来期に向けて、初日からの全力投球を誓う。


 「最近は良くもなく、悪くもなくですね。ここまでは中6日だったんですけど、しっかり練習をやってきました。その疲れが抜けてくれたら。ここが前半戦のラストだし、先を見据えて2車でも積極的に走りたいです」


 

8R

選手の写真です。
真崎新太郎選手

 真崎新太郎(写真)は4月函館ナイターGIII、続く広島を優出するなど好走。大事な地元記念に向けても気合いが入っている。


 「冬場から練習をやってきて、それが函館でかみ合ってくれました。結果が出て、すごく嬉しかったですね。栃木はS級が多いので、地元記念を走らせてもらうことが、今後ないかもしれない。走れることに感謝しながら、一戦一戦悔いが残らないように頑張りたいです」


 阿部大樹は春から再び成績が上昇。5月川崎では、外国勢からVも奪取してみせた。


 「状態はちょっと上がってきましたね。でも、前回(大宮598着)がボロボロだったので、優勝のことは忘れました(笑)。(ここまでの)中20日間は、ずっと練習をしていました。ただ、今回はセッティングをいじったので、それがどう出るか」


 

9R

選手の写真です。
岩本俊介選手

  一次予選のトリを務めるのは岩本俊介(写真)。前回の高松宮記念杯は一次予選で敗退したが、敗者戦はキレのある走りで3連対。戦い方を変えた一年前を振り返りながら、前期最後の開催に気持ちを入れた。


 「腰を壊して、中村浩士さんのところにいったのが去年の5月くらい。そこから山中(秀将)のレース見て、(昨年6月)京王閣の最終日に今の戦法を試してみたら手応えがありました。最初はまぐれかと思ったけど、やっていくうちに決まっていきました。500バンクは仕掛けるポイントをつかめていないので、ここでつかみたい。(来期が1班なので)最後の予選だし、初日から頑張りたいですね」


 「俺の前には、予選で最強の男がいる」と話すのは、江守昇。岩本にきっちり付け切って、今シリーズの流れをつかみたい。


 「バイク誘導のつもりで、千切れないようにします。調子は良くなっているけど、岩本君は踏み出しも加速もすごいからね。でも、付け切れたら、今シリーズはいけるって気持ちになれると思う」


 神田龍は岩本相手にどこまで抵抗できるか。


 「最近は良くなかったけど、ここまでは追い込めて練習ができました。岩本さんは強敵ですね。今回から新車で、(セッティングを)大幅に変えました。とりあえず、仕掛けられるように」


 

10R

選手の写真です。
武田豊樹選手

 ここからがシリーズをリードする特選組によるレース。武田豊樹(写真)は優出した前回の高松宮記念杯を振り返りながら、当所での奮闘を誓った。


 「骨盤骨折もあったし、宮杯(高松宮記念杯)で1年ぶりにGIの決勝に乗ったので、嬉しい部分がありました。やってきたことが結果に出ましたね。(決勝は木暮安由と競りになったが)彼も思うところがあったと思うし、僕も思うところがありました。(高松宮記念杯が終わって)ちょっと疲れましたね。(5月はあっ旋をしない処置で)1ケ月休んだし、オーバーペースでした。でも、これで前半戦が終わるし、今回は地元勢と一緒に頑張りたい」


 地元で行われた高松宮記念杯では、決勝進出を逃した古性優作。課題と収穫を得て、さらなるレベルアップの糧にする。


 「(準決で)ワッキー(脇本雄太)の後ろに付いて。踏み出しもわかったし、追走も100点だったけど離れてしまいました。現時点で、あれ以上ないですね。完敗です。でも、ああいうのを感じられたのは良い経験になりました。これを今後につなげていきたいです。去年よりは(高松宮記念杯の)成績がましだったので、来年は決勝に乗りたい。ここが今期最後なので、今回はちょっとセッティングをいじってみようかなと思っています」


 松浦悠士は別地区の自力型に任せず、自ら動いて一発を狙う。 


 「基本的には同地区の後輩以外は付かないので。あとは、2日前に追い込んだので、その疲れが残っているかどうかですね。今のフレームは4月の平塚から使っているんですけど、500バンクに合うと思う。しっかり特性を生かして勝ち上がりたい」


 

11R

選手の写真です。
中川誠一郎選手

 中川誠一郎(写真)は5月名古屋記念を準V。さらに、前回の高松宮記念杯でも2勝と、持ち前のスピードに陰りはない。


 「ここまでは練習ができました。状態は悪くないので、あとはかみ合うか、かみ合わないかだけですね。このメンバーなら、やることは限定されますね。無理に良い位置を取りにいくと、詰まって終わってしまうこともあるので考えて。宇都宮は意外と成績が良いですよ」


 高松宮記念杯の初日を逃げ切った根田空史。2走目以降は結果が伴わなかったが、着以上に手応えを感じたようだ。


 「宮杯は動けていましたよ。調子も良かったけど、展開に恵まれなかったですね。ここまでは休んで、練習をしてきました。良い状態は維持できているかな。去年からウエイトを初めたら、すぐ奈良記念を獲って。そこから調子が安定していますね」


 悲願の地元記念初制覇を狙う神山拓弥。まずは、後輩の長島大介を目標に勝ち上がりを目論む。


 「バンクが使えない日があったりしたので、普段は行かない街道にも行って、刺激が入りました。直前はバンクにも入りました。(地元記念は)獲ろうと思っても取れないし、こればかりは勝負なんでね。でも、チャンスがきたら、取れるように仕上げてきたつもりです」


 

12R

選手の写真です。
平原康多選手

 5月京王閣記念を完全V、全プロ競輪を21着と良いムードで高松宮記念杯に臨んだ平原康多(写真)。しかし、厳しい勝ち上がり規定をクリアできず準決勝で涙を飲んだ。


 「2日目以降は自力で戦って、自分のレースができた上での敗戦。(準決が)2着権利での3着は実力不足と納得しています。でも、動けてはいたと思います。自分の中で、今の競輪界はワッキー(脇本雄太)の一強だと思っている。今まで通りでは勝てないので、そのワッキーからいろいろ聞いて今後につながるようにしたいです。ここまでいろいろやってきたし、宇都宮は良い成績を残したことがないのでイメージを変えられるように」


 近況は結果の出ない苦しい日々が続いている神山雄一郎。それでも、幾多の逆境を乗り越えてきた輪界のレジェンドが、60周年以来の地元記念制覇へ集中を高める。


 「まだ、(練習の成果が)成績に出てこないですね。いろいろ見直して、出直してきました。その中で、この時間(中9日)は僕にとって短い。どこまで修正できているか。さすがに、時間がかかるし、先を見据えていかないと。すべてを追いかけると厳しいので、ある程度チャンスが来た時に戦えるようにしています。頑張らなければ、辞めるしかない。それが嫌なら、やるしかない」


 早坂秀悟は前回の高松宮記念杯を8785着。結果こそ残せなかったが、3度のバックを取るなど力は出し切った。


 「(高松宮記念杯は)若い子に嫌がらせをしただけで終わってしまったかも。でも、調子が悪くて何もやらないよりかは。それができただけでも、悪いなりに走れたと思います。でも、それが目標ではないので。もっと上のステージで戦うことが目標ですからね」


 

1R

選手の写真です。
渡邉豪大選手

 渡邉豪大(写真)が打鐘前で出ると、3番手の南潤が2センターで押さえて先行策。すると、渡邉はインで粘って岸川哲也から番手を奪取。最後は直線で追い込んだ。


 「ジャン過ぎでハナに立って、(南が)来たところを粘ろうと。南君が中団に入っていたけど、来てくれて良かったです。もうちょっと早めに仕掛けられたら良かったけど、南君が回しているのか、踏んでいるのかわからなくて。4コーナーからになってしまいました。本当は力勝負をしたかったですけど、今の状態では厳しいので」


 ファンの圧倒的支持を集めた南潤だったが、結果は3着。レース後はがっくりと肩を落とした。


 「(スタートで)あそこまでけん制をしたら、前を取りたいとは思っていなかったです。どこで脚を使ったのかわからない。(500バンクは)長かったです」

2R

 打鐘の3コーナー過ぎに押さえて出た藤田大輔が、先行態勢を取る。後方から畑段嵐士が踏み込むと、藤田がペースを上げて畑段は3番手まで追い上げる。柿沼信也と併走の畑段は、最終2コーナー手前から強引にまくりを打つ。肥後尚己は絡まれて、出切った畑段と角令央奈の直線勝負は、角が楽に交わして1着。


 「(畑段は最終ホームで)行ってしまうのかと思ったら、一度休んでから行ってましたね。それでも彼が前々に踏んでくれたおかげです。付いていて余裕はあったし、(脚は)いい感じです」


 抜かりなく好位に追い上げた畑段嵐士は、3番手外併走からのまくりで前団を仕留めた。


 「4番(柿沼)と併走になったところで、休んでしまいました。ただ、あの位置は譲れないし、直線は長いので問題ないと思ってました。(角と)ワンツーが決まってよかったです」

3R

 戸田康平が合わせて動いた筒井裕哉を押さえる。その上を真船圭一郎が最終ホームで叩いて主導権。7番手となった筒井だったが、1コーナーから踏み込んで車間が空いた4番手に追い上げる。2センターから仕掛けて勝利した。


 「戸田君は何もできないと思って(追い上げた)。でも、結果は良かったけど、良い時ならあのまま行っていますね。自信がない。最後も真船君がタレてくれたので。でも、ホームで流してからだと、ここはカカりにくいんですよね。そこは冷静に見れました。(S級1班の競走得点確保へ)第1歩です。これはデカい」


 島野浩司は5番手で戸田と併走になったが、筒井に続いて2着に入る。


 「筒井君が、あのまま行くと思ったけど。でも、ホームで仕掛けてくれているのでね。(併走になったが)何とか凌げました。(好調の要因は)今(豊橋)バンクが使えなくて、街道練習が増えたのが良いのかも。あとは、ギアを3.85から3.92に上げたのもあると思う。前より違和感がないです」

4R

 じわりと先頭に立った坂本周作ラインに濱口高彰が切り替えて、岸澤賢太は5番手で最終ホームを通過する。8番手に置かれた岡崎景介は動けず、岸澤が3コーナーからまくり追い込む。逃げる坂本の番手の竹内智彦に外に振られた岸澤だったが、外を突き抜けた。


 「(ラインの)3人で勝ち上がれてよかったです。もうちょっと早く仕掛けられればよかったけど、そこまでの脚力はないので…。(最終)2センターで我慢して、4コーナーまでいってしまえばスピードも殺さずにいけるかなって。車の進みは思った以上に良かった」


 岸澤マークの岡光良が、中のコースを伸びて2着キープの埼玉ワンツー。


 「キツかったですね。ジメジメしていて自転車が流れる感じではなかった。呼吸も苦しかったです。結果的にワンツーでよかったです」

5R

 中田雄喜、巴直也の順で出たところを吉本哲郎が、打鐘の4コーナーで主導権を握ってそのまま先行策。4番手まくりの巴ラインを追った中田が、最終3コーナーからさらにまくり上げて1着。


 「吉本さんが逃げると思ったので、(周回中は)その後ろが良かった。でも、後ろになってしまいましたね。ただ、緩んだら行こうと思った。佐々木(雄一)さんまで連れ込めずに申し訳ないです。落ち着いてまくりの上をまくれているし、練習の成果が出ています」


 内田英介は最終バック9番手の最後方。目標の小林申太から切り替えて、2センターで佐々木を弾いて外を強襲した。


 「9番手になって終わったと思った。でも、そこから内に行こうとしたら、内が空いてなかった。それでも必死に踏んでいったら届いてくれましたね」

6R

選手の写真です。
小坂敏之選手

 後ろ攻めの松澤敬輔が打鐘過ぎに誘導を降ろすと、すかさず伊早坂駿一が押さえて主導権。前受けから7番手に引いた佐々木豪は4コーナーから巻き返すが、前団を捕らえられない。小坂敏之(写真)は佐々木をけん制すると、最後は絶好の展開をモノにした。


 「伊早坂君が頑張ってくれたので、何とかしないといけないと思って。(ゴール後のガッツポーズは)地元だからね(笑)。岩本(俊介)君にアドバイスをもらって、乗り方を変えたんですよ。同級生の志智(俊夫)にも話を聞いて。彼(志智)は上位で頑張っていますからね」


 逃げた伊早坂駿一が2着。3着にも台和紀が入って、関東勢が上位を独占。伊早坂は持ち味を存分に発揮して、別線を完封して見せた。


 「すんなり先行できたのが、一番大きいですね。うまく駆けられたし、軽かったのでカカりました。(地元の小坂が番手で)緊張はしたけど、良かったです。この調子なら、(二次予選も)いけそうな気がしますね。宇都宮は好きなバンクだし、走りやすい」

7R

選手の写真です。
山田庸平選手

 打鐘の4コーナーで主導権を奪った齋藤宗徳をすかさず土屋壮登が叩いて逃げる。6番手の山田庸平(写真)は、3番手に入った齋藤のまくり見極めて冷静に追い込んで人気に応えた。


 「仕掛けは遅くなったけど、500バンクなんでチャンスはあると思って焦らずにいこうと。しっかり1着を狙わないといけないなって思っていた。(最終)4コーナーのところのコース取りの判断は良かった。でも、ホームで別線のカマシに付いていく脚をつけたり、無理やり仕掛けてまくるくらいの脚をつけないと、上のレベルでは勝てないなって思いました」


 託した谷田泰平は動けず、9番手から内を進出した愛敬博之がシャープな伸びで2着。


 「コースが空いてなくても、突っ込もうと思っていました。体は疲れているかなって感じでしたけど、前検日にマッサージを受けて疲れも取れたし、思い通り動きました」

8R

選手の写真です。
上野真吾選手

 藤井栄二が切った上を、大関祐也が押さえて果敢に攻める。大関マークの上野真吾(写真)は、中団からまくってきた藤井を最終2センターで張りながら前に踏んでアタマ。しかし、引き揚げてきた上野の表情は浮かない。


 「(前に踏むことより)ある程度仕事をしないと、番手の技術を覚えられないので。でも、僕が下手くそでした。車間を切って合わせられたらよかったのに、それができなかったです。失敗ですね」


 最終バックを後方で通過した阿部大樹だったが、2センターから大外を伸びて2着に食い込んだ。


 「後方になってしまったけど、力勝負だと思っていました。ただ、3.79のギアが合っていませんね。脚が三角に回っていました。練習はできているし、体は良いけど。ギアが合っていないので、2日目以降はギアを戻していきます」


 阿部に乗った真崎新太郎が、3着で地元記念を勝ち上がった。


 「(阿部とは)何回も失敗しているけど、想定内の展開だったので焦らずに走れました。部品やセッティングを変えて力が入るようになっているし、何とか戦える感じですね。小坂(敏之)さんが(6レースで)1着を取っていたので、良い激励になったし、良いプレッシャーの中で走れました」

9R

 岩本俊介が力の違いを見せ付けた。レースは神田龍が、合わせて動いた月森亮輔を打鐘の2センターで押さえて先行策。6番手の岩本は最終1センターから仕掛けると、合わせるように踏んだ月森の上を行って逃げる神田を最終3コーナーで捕らえる。そのまま後続を5車身千切って圧勝した。


 「脚は問題がないんですけど、500バンクの(仕掛ける)タイミングがいまいちつかめていないですね。2角までに月森君と並んで、下りでビュッと出るイメージなんですけど。江守(昇)さんには悪いことをしてしまいました。(江守がゴール前で落車して)強力な味方を失ってしまいました。ただ、苦手としている500バンクですけど、以前に走った千葉よりかはつかめそう。自分自身は(1着で)ホッとしているけど、(江守とワンツーが決められなくて)残念です」


 岩本にまくられた神田龍だったが、月森を出させず2着に粘る。


 「イメージ通りの展開でした。でも、岩本さんの力が違い過ぎましたね。岩本さんは上がり13秒5だったらしいですよ。僕も(上がり)14秒フラットだったのに、全然追いつかなかった。(新車の感触は)悪くない感じがします。もうちょっと良くなりそうなので、もう少しセッティングをいじります」


 月森亮輔は中団確保から仕掛けたが、前団をまくれず5着。


 「良い感じかなと思ったけど、(後ろが離れた岩本を)追いかけられなかったです。外国人みたいでしたね。神田さんの横までいけたら、締めて回れたんですけど。でも、(フレームを元に戻して)前回よりは確実に良いです」

10R

選手の写真です。
小松崎大地選手

 金子幸央が合わせて動いた古性優作を押さえるが、佐藤博紀に最終ホームで叩かれて4番手。さらに、小松崎大地に大きく車間を空けられ万事休す。しかし、金子マークの武田豊樹が、直線で空いた中のコースを一気。鋭く伸びて白星をさらった。


 「金子君の地元ですし、悔いのないように走れと言っていました。コース取りと伸びはたまたまですけどね。切り替えるつもりはなかったし、任せていたので。ある程度組み立てはアドバイスしました。この年齢になると、今まで感じたことのないキツさがありますね。一戦、一戦頑張ります」


 2着は、北日本3番手から伸びた守澤太志


 「1車くらい交わされるのは仕方ないかな。金子君に抜かれてしまうと、皆に抜かれてしまうので。脚は凄く余裕があったし、しっかり伸びたと思います」


 小松崎大地(写真)は3着。優秀戦の切符を手にするも反省しきり。


 「ポイントでは対処できたかと思ったけど、最後が甘かったです。絶好の展開だったのに、買ってくれたお客さんに申し訳なかったです」

11R

選手の写真です。
中川誠一郎選手

 中川誠一郎(写真)が圧巻のスピードを見せて勝利。宇都宮のバンクレコードを更新した。長島大介、竹内雄作の順で出ると、根田空史がカマして竹内を最終1センターで叩く。長島が2コーナーから仕掛けるが、3番手でいっぱいに。8番手でジッと脚を溜めていた中川は、2センターでようやく踏み上げる。大外を一気に進んで前団を抜き去った。


 「(打鐘の2センターで単騎の)池田(憲昭)さんに追い上げてこられたのがキツかったです。あの1車分は大きいですよ。岸和田の時よりも、(自分が)カカっている感じはなかったです。前が仕掛けてくれたおかげですね。今は前橋のバンクレコードも持っています。あとは、(節目の300勝を)今シリーズで絶対に達成できるように」


 根田マークの東龍之介が、直線で追い込んで2着に入る。


 「根田さんがカカっていて、後ろも来なかったので(援護の)やりようがあったけど…。勝ち上がれたのは嬉しいけど、ラインでやっていることなので(根田を残したかった)。これを反省して次に生かしたいです」


 桑原大志は中川を懸命に追走して3着。レース後は中川の強さに舌を巻いた。


 「ホームで(竹内が)カカっていて。そこを根田が行って、その上を(中川)誠一郎が行くのだからね。(周りも)わかってはいると思うけど、凄いですよ。もの凄い加速だったけど、何とか(3着に入れた)。車券に貢献できてよかったです」

12R

選手の写真です。
平原康多選手

 早坂秀悟にフタをした川村晃司が打鐘の2センターで出る。しかし、視界が開けた早坂秀悟がすぐさま巻き返し、最終ホームで主導権を握った。7番手となった平原康多(写真)は北日本勢を追うように踏み込むと、川村のけん制を乗り越えて車間が空いた4番手に追い上げる。2センターから前に踏んで白星スタートを切った。


 「川村さんの蛇行があって。行き切ったと思ったら、今度は(早坂)秀悟が蛇行していて、(仕掛けて)行けなかったです。最後は2センターくらいで仕掛けて、神山(雄一郎)さんも引き込めたかなと思ったんですけどね。(ワンツーが決まらなくて)悔しいです。セッティングは換えた部分と、元に戻した部分がある。元に戻した部分で良かったところもあったけど、まだかみ合ったわけではないですね。でも、今開催はこのセッティングでいきます」


 単騎の小原太樹は初手から関東勢を追走。最終3コーナーで神山を掬うと、直線で中のコースを伸びて2着に入った。


 「平原さんは中団を取るだろうから、そこから組み立てようと思っていました。6番手なので(まくりは)厳しいし、内が空いたのでいきました。地元(神山)には申し訳ないですけど、自分も勝負したかったので。優秀は何か得られるように頑張ります」


 早坂の番手から、大槻寛徳が追い込んで3着。


 「踏み出しと蛇行がキツかった。(早坂が)強かったですね。(直線で伸びてきた)椎木尾(拓哉)に踏み勝てているので、状態は徐々に良くなっていると思います。2日目は、初日よりも良くなると思いますよ」

6R

選手の写真です。
古性優作選手

 後ろ攻めの小林申太が、前受けの早坂秀悟を打鐘の2センターで強引に押さえて先行態勢に入る。この様子を見ていた古性優作(写真)は、すかさず踏み上げて3番手を奪取。最終2コーナーからまくると、ラインを引き連れて勝利した。


 「中団の取り方が良くなかったです。(早坂が)突っ張るか、一瞬見てしまいました。先に、自分で切るべきでしたね。疲れは大丈夫なんですけど、レースの流れがかみ合っていないです。前検日から、初日にかけて(セッティングを)換えて。初日から2日目にかけても換えました。2日目の感触が良かったので、あとはVTRを見て確認します」


 中近ライン3番手の笠松信幸は打鐘過ぎで踏み遅れたが、4コーナーで付け直す。最後は直線で愛敬博之を交わして2着。


 「自分の中では踏んでいるのに、踏み出しで遅れてしまいました。疲れなのかわからないけど、体が重いですね。(付け直した)そのあとは楽でした。修正します」


 愛敬博之は3着も、勝ち上がりを決めて安堵の表情を浮かべる。


 「古性の後ろで緊張したし、知らず知らずのうちに脚を使っていましたね。笠松さんが中を割ってくるのもわかっていたんですけど、いっぱいでした。それでも、3着に入れて良かったです。古性の後ろで勉強になりました。今回は追加なんですけど、流れが良いですね」


 

7R

選手の写真です。
竹内雄作選手

 前受けの岩本俊介に並びかけていた阿部大樹が、打鐘の3コーナーで誘導を降ろす。その上を竹内雄作(写真)がすかさず踏み上げて主導権。8番手となった岩本俊介は最終2コーナーから仕掛けて前団に迫るが、坂口晃輔のブロックを受けて勢いが止まる。しかし、その坂口も竹内と空いた車間が縮まらない。結局、軽快に風を切った竹内が力強く押し切った。


 「自分は先行してどこまで残るかだと思っていました。踏んだ距離が短いので不安はあるけど、逃げ切れているので大丈夫かなと。2日目は(坂口と)同級生ラインで、ラインの力があってのことなので感謝したい」


 中団を確保した阿部の後ろから、岡光良が直線で伸びて2着に食い込む。


 「岩本君が凄い勢いで来たけど、凄い勢いで止まったので、よっしゃと思った。そこから落ち着いてコース取りもできました。順調に勝ち上がれているので良いと思う」


 紺野哲也は位置取りに失敗した佐藤博紀を迎え入れて、最終バックを8番手で通過する大ピンチ。それでも、3コーナーからコースを縫って3着に突っ込んだ。


 「外に逃げていただけですよ。危ないなって思ったので。3着でびっくりしました。余裕はなかったです」


 

8R

選手の写真です。
椎木尾拓哉選手

 打鐘手前で出た南潤は、巻き返してきた真船圭一郎を出させて3番手を確保。最終2コーナーからまくって先頭に躍り出た。3番手以下は大きく車間が開き、最後は続いた椎木尾拓哉の追撃も許さず押し切り。


 「ジャンで前に出て、いつもならそこから駆けているんですけどね。初日に(500バンクが)長く感じたし、このメンバーで早く行ってもと思って。周りを見ていきました。3番(真船圭一郎)が来たのは分かったので、その動きを見て合わせられるようだったら合わせて。合わせられなかったら出させるぐらいの気持ちで走っていました。ホームで椎木尾さんと接触してしまって少し危ないと思ったけど、ワンツー決めることができてよかったです」


 椎木尾拓哉(写真)が南をきっちりと追走して2着を確保。


 「南君は3番(真船)が来た時も落ち着いて対処していましたね。全く抜ける感じはしなかったし、南君が強かったです」


 山田庸平は最終1センターでアンコになりかけて車を引いての8番手。態勢を立て直し、2コーナーからまくり上げて3着に入った。


 「流れの中では飛び付きも考えてはいました。レースの流れが早くて、一度引いて何とか立て直せたけど。バックの風が強くて、変なまくりになってしまいましたね。でも、乗り越えられれば何とかなると思いました」


 

9R

選手の写真です。
長島大介選手

 中団に降りた神田龍が、伊早坂駿一を警戒しながら打鐘の4コーナーで前に出る。しかし、伊早坂もすかさず巻き返し、最終1コーナーで主導権を奪取。番手の長島大介(写真)は車間を切って別線の反撃に備えると、直線で追い込んだ。


 「最後は(伊早坂が)残ると思ったんですけどね。仕事をする間もなく4コーナーになってしまって。もっと遅めの仕掛けなら、伊早坂君は残っていたと思う。できれば、伊早坂君も準決勝に乗って欲しかったし、真崎(新太郎)さんも連れ込みたかったです。(地元記念は)良い緊張感ですね。準決勝は相手も強烈だと思うし、一番大事」


 前受けの松浦悠士は、最終ホームを7番手で通過。2コーナーから仕掛けて中団の神田に並ぶと、4コーナーから再び加速して2着に入った。


 「スタートは様子を見ていたんですけど、誰も出そうになかったので前を取りました。(7番手は)多少、予想通りというか。緩んだら仕掛けようと考えていましたね。(仕掛けてから)神田さんが出てきそうで焦ったけど、出させないようにして。脚だけではなくて、技術で乗り越えられました。スピード的にも飲み込めると思ったけど、長島さんが強かったです」


 池田憲昭が、松浦の仕掛けを追って3着。


 「(7番手で)焦りましたけど、前を取ったらああなるのもあるかなって。松浦君が、よく2角から行ってくれましたね。少しずつセッティングを微調整して、良くなっています。方向性はあっているのかな」


 

10R

選手の写真です。
神山拓弥選手

 打鐘過ぎに金子幸央がハナに立つと、後方から川村晃司が巻き返して主導権を奪う。しかし、金子は番手に飛び付いて筒井裕哉と競り合いに。後続のもつれを尻目に、力強く駆けた川村が逃げ切った。


 「ラインで決まれば良かったんですけど。金子君に突っ張り気味に踏まれたのでヤバいなって思っていました。バック過ぎまでは後ろの状況がわかっていたんですけど、その後はわからなかったです。風がキツくて4コーナーでいっぱいでした。でも、1着を取れているので問題はないと思います」


 番手の競り合いは長引いたが、2センターで金子に軍配。その金子の後ろから、神山拓弥(写真)が差し脚を伸ばして2着に入った。


 「金子君が上手くやってくれました。気持ちを入れて走ってくれたし、それが一番良かったですね。少し重たかったけど、息は上がっていないし、呼吸に問題ないです」


 金子幸央は3着。地元記念の準決勝に初進出した。


 「S級で飛び付いたのは初めてです。地元で気持ちが入っていたので。3コーナーではヤバいと思ったが、そこからは気合ですね。地元記念で初めて準決勝に勝ち上がったので、(決勝まで)あともう1つ」


 

11R

選手の写真です。
根田空史選手

 中田雄喜が打鐘過ぎに誘導を降ろしてスローペース。北勢に続いて3番手となった藤井栄二だったが、後方の根田空史(写真)を確認して最終ホームで先行策に出た。包囲網を敷かれた根田だったが、1コーナーから反撃を開始。マークの神山雄一郎が離れるほどのスピードで藤井を2センターでとらえると、そのまま後続を突き放して圧勝した。


 「展開的には想定していたけど、初日より風が強かったし、前を取ってから地味に脚を使っていましたね。それでも、しっかりまくれていたので。脚の感覚的にはすごく良いです」


 中団の松川高大が、2コーナー過ぎから根田を追いかけるように仕掛けて2着。


 「根田のスピードが違いましたね。(根田が)まくりにいった時に、すかさず反応して追っていけば良かったけど。その辺の判断が甘かったです。組み立ても、3番手を取って先にまくっていれば結果も違っていたかもしれない」


 根田に離れた神山雄一郎。それでも、仕掛けた九州勢に乗って3着に食い込む。薄氷を踏む思いで準決進出を決めた。


 「キツかった。根田に瞬殺されましたよ。離れてから松川(ライン)に切り替えていった。そこからもう一度踏めているので、デキとしてはまずまず。根田が強かったけど、必死に踏んでいった結果です」


 

12R

選手の写真です。
武田豊樹選手

 優秀「みやかめ賞」は、武田豊樹(写真)が制した。後ろ攻めの小原太樹、平原康多の順で前に出る。その上を小松崎大地が押さえて最終ホームは一本棒。絶好の4番手を確保した平原は2コーナーからまくると、大槻寛徳のブロックも乗り越えて前団をひと飲み。武田は平原にピタリと続き、ゴール前で差し切って連勝。


 「平原君は強いし、初速のスピードが良いので緊張感をもって走れました。ワンツーを目標に走っていたので良かったです。中川君も強いのでね。まだ課題はあるんですけど、だいぶ状態も良くなってきました。ただ、先頭で走っているような苦しさがありましたね」


 ワンツー決着を決めた平原康多は、息を整えながら口を開く。


 「風がキツかったです。でも、武田さんとワンツーを決めたいって気持ちで走っていました。(中川)誠一郎さんにつかまらなくて良かったですね。武田さんは余裕だったと思いますけど、自分は苦しくてどうしようもなかったです。でも、攻められています」


 最終ホームで8番手の中川誠一郎は、1センターで仕掛けるそぶりを見せたが元の位置へ。2センターから大外を進むも、3着までが精いっぱいだった。


 「平原の後ろが理想だったんですけど。(平原の上を)切りにいくか迷っていたら(8番手になってしまった)。平原が中団で自分が8番手は、考えていた中で一番悪い展開。(最終1センターで仕掛けるかも)迷いましたね。失敗です」


 唯一のライン3車となった小松崎大地は先行で勝負に出たが、平原に完敗した。


 「(平原が)すごかったですね。トラックが来たかと思いました。でも、もう少しやりようがあったかな。感触はつかめたけど、修正する部分もありますね」


 

10R

選手の写真です。
南潤選手
選手の写真です。
岡光良選手

 根田空史が打鐘過ぎで誘導を降ろす。前受けの南潤(写真)は3番手となったが、すぐさま踏み上げて4コーナーから先行策。南後位で競っていた守澤太志は川村晃司と共にはぐれるも、最終ホームで追い上げて番手にハマった松浦悠士と併走に。マイペースで駆けていた南は最終1センターからギアをトップに入れると、大外をまくってきた長島大介を出させず押し切った。


 「根田さんよりも前にいないといけないなと思って。車を下げて7番手からだとキツいし、すかさず叩きに行きました。根田さんを内に詰まらせていたので、展開が向きましたね。根田さんさえ押さえておけば、他の選手は自分よりも前にいるはずないと思ったので。準決が一番落ち着いて踏めました。相手が強い方がプレッシャーもなくなるので、焦りはなくなってきています」


 「まさか決勝に乗れるとは」と話すのは岡光良(写真)。長島の仕掛けに乗ると、南の番手を奪取した松浦を締め込みながら4コーナーを回って2着。


 「うまく南君の後ろに入れたので良かった。2着続きなので、動き自体は良いと思います。前期の終わりにこの結果は大きいですね」


 守澤太志は松浦に2コーナーで捌かれて後退。しかし、態勢を立て直すと、直線で中のコースを伸びて3着に食い込んだ。


 「競り負けたけど、脚力で負けた訳ではなくて、まだ余裕はありました。みんなが外を踏んでくれて、最後はコースが空きました。記念の決勝は1年以上ぶりです」


 松浦悠士は番手を取り切るも、最後の一手を誤った。


 「長島さんのスピードが良かったので、(南が)行かれると思って。それでスイッチする準備をして車間を空けていたら、南君が強烈に踏み直した。(南の)力を見誤りましたね。悔しいのもあるし、もったいない」


 

11R

選手の写真です。
武田豊樹選手
選手の写真です。
中川誠一郎選手

 松川高大にフタをしていた金子幸央が、打鐘過ぎに古性優作を押さえて主導権。7番手から巻き返してきた松川を出させず風を切る。松川が後退すると、戦況を見ていた古性が最終2コーナーから踏み上げる。武田豊樹(写真)は番手まくりで応戦すると、古性を合わせ切って3連勝。


 「何とか神山(雄一郎)さんを勝ち上がらせようと思っていました。残り1周で松川君が来て、古性君が姿を消して見失ってしまった。もう少し早く自分が出ていれば神山さんも連れ込めていたのに。自分の技術不足ですね。感触は少し良くなっていると思います」


 目標が不発と見た中川誠一郎(写真)は、後方に車を下げて立て直す。2センターから踏み上げると、直線で強襲して2着に食い込んだ。


 「結果的に2人(自分と山田庸平で決勝に)乗れて良かった。(松川の)仕掛けてくれた気持ちは嬉しかったけど、もう少し待ってもよかったかも。ちょっとヤバいかなと思ったし、届かないかなと思いました。よく(2着に)来た方ですよ」


 九州3番手の山田庸平は、2コーナーで中近ラインにスイッチする。2センターから踏み上げて3着。初の記念優出を決めた。


 「松川君が頑張ってくれたので脚を溜めることができました。少し早いかなと思ったけど、松川君もダメそうだったので、斬り込んで自分で仕掛けました。最近は調子が良いし、結果を出せて良かったです。その中でも、3日間の中で準決が1番感触が良かったのです」


 地元の金子幸央は8着で準決勝敗退。しかしながら、果敢に攻めて見せ場をメイクした。


 「主導権を握るつもりだったので、(別線を)出させるつもりはなかったです。松川さんが来たのは分かったし、(古性を)もう少し合わせられていれば…。後ろが武田さんなので、せめて3コーナーまで持っていれば何とかしてくれると思ったけど。自分の力不足ですね」


 

12R

選手の写真です。
竹内雄作選手
選手の写真です。
神山拓弥選手

 中団の平原康多が先に動くと、前受けの小原太樹は誘導を降ろして出せない竹内雄作(写真)は平原が3番手に降りようとしたところを見逃さず、一気に仕掛けて打鐘の4コーナーで主導権。3番手以下を突き放して軽快に風を切ると、後続の追撃も許さずに押し切った。


 「平原さんが中団すんなりなら怖かったけど、もつれてくれたので。でも、焦って踏んで脚力をロスしてしまっているので、そこを修正できれば。踏み切れてはいるんですけど、もうちょっと距離が長いと残れていたかわからないですね。2日目が重くて不安はあったんですけど、自転車は進んでくれました」


 小松崎大地は打鐘の4コーナーから巻き返すと、小原のブロックを乗り越えて車間の空いた3番手に降りる。平原は2コーナーから仕掛けたが、小松崎に合わせるように踏まれて苦しい展開に。しかし、この仕掛けに乗った神山拓弥(写真)が、直線で外のコースを伸びて2着に入る。地元記念の決勝に勝ち上がった。


 「平原さんが突っ張られたのに、あそこまで行ってくれたのはすごい。責任感が違いますね。やっぱり関東の柱の一人です。(自分は)地元だったので、外を踏んでしまいました。本当はワンツーを決めたかったけど、平原さんが苦しそうだったので。(地元記念までに)街道練習をメインでやってきたんですけど、日に日に状態が良くなっています」


 小松崎大地は中部勢との間合いと図ると、2センターから追いつきざまに仕掛けて3着。


 「道中で脚を使っていたけど、勝ち上がれたので。(今シリーズは)力を出せているって感じです。状態はいつも通りですね」


 平原康多は懸命に踏み続けたが、4分の1輪及ばず4着まで。


 「突っ張られて脚に来ている状態で、竹内に駆けられてしまいました。最悪の展開でしたね。(神山)拓弥が地元だし、無理矢理仕掛けたんですけど、あれでいけてたら神の領域です。受けて立って勝てる力がない。でも、実力なので受け止めないと先につながらないので」


 


 


 


最終日第6R


 


 最終日の第6レースにはKEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)が行われる。主役はマティエス・ブフリだ。昨年の岐阜記念で行われた当レースでは、脇本雄太、雨谷一樹のナショナル組を破って制覇。今回も世界レベルの脚力で日本勢を圧倒する。


 「500バンクは400バンクと違うし、自分の位置を気にします。宇都宮は過去に2回優勝しているんですけど、いろんなトラックを走っているから、印象は覚えていないですね。(競輪より)カーボンのレースの方が難しい。みんなスピードが出るからね。たぶん、ライバルになるのは2番(川口聖二)だけど、7番(小嶋敬二)もいるし注意しないと。もちろん、優勝を目指しますけど、予想はつきにくい」


 川口聖二は6月青森の準決勝でトマシュ・バベクを着外に沈めて優出。決勝もジョセフ・トルーマンに先行勝負を挑むなど、外国勢と渡り合った。


 「バベクは、ギリギリ差せた感じでした。青森は調子が良かったですね。前回(6月富山645着)は調子が悪いわけではなかったんですけど、33バンクとかみ合わなかったです。レースはどうなるかわからないですけど、フタを開けたら僕が先行しているんでしょうね。残れるところから駆けたい。ブフリをちょっとでも苦しめられるようにし」


 スピードある小嶋敬二も侮れない。メンバー表を見つめ、綿密に作戦を練る。


 「日本人が早くから駆けてもブフリは(最終)2センターから届いてしまうからね。ブフリの後ろにいるのか、(川口)聖二の後ろにいるのか迷うね。結局、ブフリの後ろに誰がいるのかが鍵になる。オールスターも出場が決まったし、頑張らないと」


 日本人の中での得点最上位は岡村潤。ここまで中12日空いて、きっちり準備してきた。


 「ここまでは結構期間があったので、それなりに練習をしてきました。乗り込んできたし、モガきもしてきました。状態が良ければ自転車は出る。感じも悪くなかったし、スピードも出ていたから大丈夫だと思います。エボリューションは3回目なんです。でも、今までの2回があまり良くないので、その反省を生かしたい」