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とよはし競輪

TOYOHASHI KEIRIN

45#

検車場レポート

  • 1/19 Wed.  (前検日)
  • 1/20 Thu.  (1日目)
  • 1/21 Fri.  (2日目)
  • 1/22 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
中本匠栄選手
 中本匠栄(写真)は、今場所が今年3戦目。今年は未だに勝ち星がなく、らしさが見られないがそろそろ調子を上げていきたいところだ。
 「今はフレームやセッティングをいろいろと試しているところです。調子自体は悪くないと思うんですけど、まだセッティングがハマっていないというか、ピリッとしてないです。今節もセッティングは変えながら、試しながらになると思う。でも、そろそろ結果を出していかないと駄目ですね」
 福永大智は、後ろに畑段嵐士、真田晃を連れての自力戦。より一層気持ちを入れてレースに臨む。
 「畑段さんとの連係は2回目ですね。1回目の時は決められなかったのでその分も頑張りたい。前回の地元戦は積極的には走れていたけど、やっぱり決勝に乗りたかった。積極的に走る中でも結果も残さないとダメなので。すぐには結果は出ないですけど、積極的なレースをして、その中での反省点をしっかり次に生かしていきたい」

2R

 嵯峨昇喜郎は持病の腰痛の影響もあり、なかなか成績が上がらない日々が続いたが、昨年は徐々に調子を取り戻していた。本来のポテンシャルを考えれば、まだまだ良化の余地がありそうだ。
 「自分の中ではまだ本来の状態には戻っていないです。腰は治療に行ってよくはなっています。勝ち上がりの権利は考えずに自分の競走をしたい。簗田(一輝)さんには前回勝ってますけど、そう簡単にはいかないですよ。豊橋は夏場に来たことがあってあまり風のイメージがない。冬場でコンディションがかなり違うらしいので1走して確かめたい」
 対する佐藤龍二は、嵯峨との前回の対戦を踏まえてこう語る。
 「相手は嵯峨君ですか。前回の静岡で簗田君が頑張ってくれたのに自分が嵯峨君のまくりを止められずにやられてしまった。リベンジしたいですね。今回は調整方法を変えてきました。あまり外では乗り込まずに室内練習がメイン。以前その調整をしてから競走を走ったら、意外と感触が良かったんですよね」

3R

選手の写真です。
松坂洋平選手
 松坂洋平(写真)は昨年12月の伊東記念で決勝3着。今年初戦の1月静岡は2、1、2着と、得意の冬場で調子を上げている。
 「(伊東記念で)深谷(知広)君に付いて、あのスピードに付いていけて、最後も迫れたので自信にはなりました。そこから脚の調子もいいですね。自分は重かったり、風が強かったりっていうのは苦にしないタイプ。バンクのコンディションが悪ければ悪いほど、自分にとってはいいですね」
 藤井栄二は1月松山で、昨年6月青森以来の優出。3日間バックを取る持ち味全開の競走で存在感を放った。
 「今回は中4日なのでケアを多めにしてきました。前回は3日間バックを取れたし、次につながる競走ができました。去年の10月くらいからフレームを変えて、ずっとセッティングを試している感じだった。それが最近になってセッティングが出て、そのセッティングに合った乗り方をするようにしたんです。そうしたら力がしっかり自転車に伝わるようになりました」

4R

選手の写真です。
金子貴志選手
 ホームバンクの金子貴志(写真)は、当大会を57周年、64周年、68周年と3度制している。地元の重鎮が初日は藤井侑吾に前を任せて、まずは初戦突破を狙う。
 「状態はそんなに良くはないのかな。でも地元なのでしっかり頑張りたい。藤井君とは初連係だけど、直前に一緒に豊橋バンクに入ってモガきました。強かったですよ。まずは離れないように、集中して付いていきます」
 今期から初のS級1班に在籍する久木原洋が地元勢に牙をむく。ここも十八番のまくりが炸裂するか。
 「大宮記念を走りたかったけど、地元はいっぱいいたし仕方ないですね。みんな頑張ってる姿を見て刺激になりましたよ。初日からキツいメンバーですね。地元も先行したいだろうけど、菅田(和宏)さんがいるからそう簡単にはいかないでしょう。もつれれば面白いと思いますよ」

5R

 予選の1着が目立つ伊原克彦。経験値の差を見せて、若手に実力を示すか。
 「山根(将太)君や、加賀山(淳)君は積極的だけど、そこの踏み合いをあてにして立ち遅れないようにしたい。しっかり自力自在に動いて自分でレースを作れるように。調子自体は上向いているけど、油断せず頑張ります」
 山根将太はA級1、2班戦を9連勝で卒業し、戦いの場をS級に移した。初の記念でどんな競走を見せるのか注目だ。
 「S級はやっぱりスピードが違うしかなり難しいです。1着はあるけど、まだ決勝にいけていないので。今の脚力だと、今の成績が精いっぱいなのかなって思う。そこはもう練習していくしかない。9車のS級戦は初めて。走ってみないと分からないけど、4日間、次につながる開催にしたいです」

6R

 岡本総はマーク堅実なタイプだが、前回は前との連結を外すなど一息入った印象だ。地元記念でどこまで立て直してきているかがカギになる。
 「前回は寒すぎたのもあるし、体が動いていなかったです。ちょっと久々に前にちぎれました。アップの感じは悪くなかったし、調子自体は問題ないとは思うんですけどね。しっかり調整はしてきたつもり。初日から(竹内)雄作なので、しっかり集中して付いていきます」
 竹内雄作は前回の地元戦で昨年8月松坂以来の優出。今節は地元地区の先導役として大きな期待がかかる。
 「前回は地元で番組に恵まれた部分もあるけど、感触的にもよくなっていますよ。去年の豊橋記念は散々な結果で終わってしまった。その分も今年は頑張りたいです」

7R

選手の写真です。
高橋晋也選手
 高橋晋也(写真)は昨年のヤンググランプリで小原佑太とワンツーを決めて21年を締めくくった。気持ちも新たに、今年の初戦に挑む。
 「体調を崩して1本休んだんですけど、そこまで影響はなく練習できました。しっかり追い込めました。豊橋は初めてだけど、自分は初めてのバンクとかはあまり気にならないタイプ。今年は一戦、一戦しっかり戦って、GIで先輩方と一緒に上のレースに勝ち上がることが目標です」
 その高橋と同期対決となるのが宮下一歩だ。S級デビュー戦だった前回の立川記念では、とにかく先手を狙う積極的な競走が光っていた。
 「S級でどこまで自分の力が通用するかまったくわからなかったし、立川は自分の競走ができたので、気持ち的にはプラスでした。高橋君とは今まで走ってきたレースが違うので自分と比較はできないけど、対戦できるのは単純に楽しみです。風が強いって聞くし、みんなが仕掛けを躊躇してくれたら自分はやりやすいですね」

8R

 小林泰正は昨年12月伊東記念を2日目途中欠場。復帰した1月向日町は4、1、6着とまずまずの成績だった。
 「伊東記念を潰瘍性大腸炎で途中欠場してしまって、去年はそれで煮え切らないまま走り納めになってしまった。そこから体調が戻って、調子もかなり戻ってきましたね。芦澤(大輔)さんとはかなり相性が良くて、連係した時はほとんどどちらかは確定板に乗っていると思う。すごくやりやすいので出し切れるように頑張りたい」
 藤根俊貴が一昨年の全日本選抜競輪以来、2度目の豊橋バンクに登場する。
 「前回(1月名古屋)は初日にやらかしてしまったんですけど、2日目と最終日に立て直すことができた。調子は上向きですよ。豊橋は風が強いイメージ。強風と言ったら立川か、豊橋ですよね。でも、全日本選抜の時に爆風の中で逃げ切ったことを覚えているのでいいイメージです」

9R

 成績にムラがある宮本隼輔だが、ここではスピード上位の存在。今年初戦で好スタートを決めたいところだ。
 「前回の欠場は家事都合なので、体調とかは問題ないです。練習もボチボチやれました。去年は地元記念だけがいい成績でしたね。年間を通してずっと気を張っていくことは難しいので、締めるところは締めて、緩めるところは緩めて。豊橋が風がすごいのは知っていますよ」
 115期の原田亮太はA級1、2班戦で先行基本に立ち回り、しっかりと力を付けてS級に上がってきた。初の記念でもスタイルは崩さない。
 「9車立ては初めてですけど、初日は3分戦だし、そこまで難しく考え過ぎずにやってみたい。2車多くなるってだけですしね。今はレースで出し切ることが大事。結果が出なくてもしょうがないし、自分のレースをするだけです」

10R

選手の写真です。
取鳥雄吾選手
 取鳥雄吾(写真)は1月小倉で準V。決勝は地元の園田匠とワンツーを決めて状態の良さが際立っていたが、そこから中2日。追加での参戦で状態面が気になる。
 「追加の連絡を受けたのは小倉に行く前でした。走ってみないと分からないけど、ゆっくりしつつ練習もしたので大丈夫かなとは思います。サマーナイトの権利がかかっていたので、小倉は優勝したかったけど、園田さんとワンツーが決まって最高の形になった。きっちり勝負できていたし、小倉の調子はよかったですよ」
 今年初戦の1月四日市から中12日空いた坂本周輝は、充実した期間を過ごせた様子だ。
 「去年のクリスマスくらいから冬期移動して、いい練習ができたと思います。練習も息抜きもできたし、今回は仕上げてきましたよ。フレームも、練習で感触がよかったやつを持ってきたので今回はちょっと楽しみ」

11R

選手の写真です。
吉田敏洋選手
 昨年の当大会の覇者である吉田敏洋(写真)が予選のメインに登場する。リラックスしたムードの中にも程よい緊張感を漂わせながらこう話した。
 「2、3年前くらいから豊橋でもちょくちょく練習するようになって、今回も直前は豊橋で練習してきた。いつも通り苦しい戦いになると思うし、連覇は全く意識していない。去年は去年、今年は今年。どこかで自力を出さないといけないと思っているし、その準備はしてきました」
 その吉田の前を回るのは皿屋豊だ。プレッシャーを力に変えて一走入魂の走りを披露する。
 「めちゃくちゃ緊張しています。吉田さんの地元ですし、気持ちが入りますね。自分は去年腰をおかしくしてから調子が悪かったんですけど、かなり練習量も戻ってきて調子も上向いてきた。初日はもちろん先行も辞さないつもりです」

12R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 郡司浩平(写真)は和歌山記念を完全優勝と最高のスタートを切った。抜群の仕上がりを見せていただけに、今節も目が離せない。
 「(和歌山が)終わってからしっかりバンクで練習してきました。今はみんなで一緒にモガくっていうよりも、自分の力を付ける練習をしています。前回、サドル周りのセッティングをいじって、最終的によかったので今回も変えずに来ました。豊橋は一昨年の全日本選抜競輪で走った時も嫌な重さは感じなかったですね」
 一昨年に当所で行われた全日本選抜競輪を制した清水裕友が、思い出のバンクに凱旋する。
 「今は取手での全日本選抜競輪に向けて、フレームやセッティングをいろいろと試している最中です。調子自体は変わらず悪くないですよ。豊橋は2年前のGIで優勝しているしもちろんいいイメージです」
 白星ラッシュの原田研太朗が不気味な存在。FI戦を3連続V、しかも12月防府の準決勝から目下8連勝中とあって勢いはとてつもない。
 「特に変えたことはないんですけどね。強いて言うなら地元で練習できるようになったことが大きい。バンク改修が終わって半年前くらいから地元で練習できるようになって、その成果が今出てきたんだと思う。風が強いのは小松島も一緒だし、あまり気にならない。(清水)裕友はいつも自信を持って仕掛けてくれるので、信頼して付いていきます」

1R

選手の写真です。
佐藤一伸選手
 切った佐藤幸治を叩いて福永大智が前に出る。小笠原光は打鐘過ぎからカマシを敢行。福永は北日本勢を受けて最終バックからまくりを狙うが車は進まない。小笠原をマークした佐藤一伸(写真)が、畑段嵐士の内突きをしのいで抜け出した。
 「小笠原君が強かったですね。カカリもよかった。(福永が)出させてくれると思わなかったので、それだけ小笠原君のスピードが良かったんだと思います。小笠原君も残りそうだったので何とかしたかったですけど下手でした。ワンツーを決められたと思うので。自分は思ったよりも悪くなかったけど全体的に重たかったですね」
 福永が不発になると、畑段嵐士は最終2センターで内から切り替えて、佐藤と小笠原の中をこじ開けるようにして2着に入った。
 「(福永がまくりに)いけるかなって思ったんですけどね。ジャンから先頭に立って脚力を消耗したのもあると思いますけど、相手のピッチにハマってしまった感じですね。脚を使って位置を取ってくれて仕掛けてくれたおかげです。最後は先行選手に当たらないようにいったんですけど、悪くはないと思います」

2R

選手の写真です。
嵯峨昇喜郎選手
 切った嵯峨昇喜郎(写真)を簗田一輝が押さえにいくが、上がっていく際に梁田が野村典嗣を押圧して、野村と岡崎景介が落車。南関勢を受けた嵯峨がすんなりと3番手を回り、最終2コーナーからまくって後続を千切った。
 「前回、梁田さんと(佐藤)龍二さんにまくって勝っているので、龍二さんがかなり仕事をしてくると思った。(最終)ホームで仕掛けた方が見栄えはいいのかもしれないけど、バックがかなり重かったし、掛からないと思った。練習みたいな感じで、踏み出しはよかったですね。今年から前橋に冬期移動するようになったのがいいのかも。環境もいいですし充実している」
 嵯峨の踏み出しに、マークの大森慶一は離れてしまう。簗田の先行に乗った佐藤龍二が2着。
 「前回も簗田君は先行してくれているし、仕事をしたかった。嵯峨君のスピードがよくて、これは止められないと思った。あとは大森さんをさばいてと思ったら離れていましたね。大森さんが内に来るかと思って、内をギリギリまで締めて外を踏んだのが見えてから外を踏んだ。余裕はあるし、調子もいいけど、最近は展開がかなりいい」

3R

 赤板で九州勢を受けた藤井栄二は、松坂洋平を出させずに松坂に合わせるように踏んで瀬戸栄作を叩く。松坂は俊敏に藤木裕をキメて、藤井後位を奪う。藤木の追い上げをしのいだ松坂は、瀬戸の巻き返しに合わせて最終バックから番手まくり。松坂マークの田中晴基が鋭く差し切った。
 「全部、松坂さんにお任せしていたので。松坂さんも相当、脚を使っていたので抜けたと思います。全部やってもらいましたけど状態はいいと思います。要所、要所で松坂さんが出ていくのかどうかっていうとことろにも対応はできたと思うので。追い込みになって確実に脚は落ちていると思うので、練習は増やしています」
 俊敏な動きを見せた松坂洋平が2着。
 「スタートは前か後ろになると思っていたんですけど。前なら2車のラインを突っ張って近畿勢を出させて中団って考えていました。でも臨機応変に動けましたね。(瀬戸がまくってきたのが)見えたのでいっぱいでしたけど被るのが嫌だったのでいきました。重たかったですけど大丈夫だと思います」

4R

選手の写真です。
久木原洋選手
 切った久木原洋(写真)を、菅田和宏が叩く。打鐘手前ですかさず藤井侑吾が巻き返しにいくと、菅田は合わせて一気にペースを上げて藤井は中団外で久木原と併走に。藤井はそれでも力ずくで菅田をまくり切るが、金子貴志の後位に切替えていた久木原が、直線で外を鋭く強襲した。
 「自分にしては珍しく、8割方後ろ攻めから始めようと思っていた。前の並びは思っていたのと逆だったんですけど、どうあれ一回自分が動けばやりあう形になると思った。藤井君の仕掛けに切り替えてすかさず仕掛けられればよかったけど、自分もいっぱいでしたね。風の強い中で後ろから動いて、普段やらないレースでアタマまでいっているので、状態はいいですね」
 藤井に乗った金子貴志が、前を交わして2着。
 「苦しかったです。(藤井は)よくいってくれましたね。気迫がすごくて、嬉しかった。バックで風が向かっているところを2回も受けてくれた。後ろに切り替えられたのは分からなかったけど、内に気配を感じたのでずっと締めながら走っていました。風と寒さで全く流れるところがないし、車が進まないですね」

5R

 前受けの山根将太は別線の上昇を受けて7番手まで下げて、打鐘手前で一気に巻き返す。加賀山淳の抵抗をあっさりと叩き切った山根が強風の中でレースを支配し、そのまま末良く押し切った。
 「バックの向かい風に耐えられたらなって感じでいきました。S級なので凄いスピードでまくられるかもって思っていたんですけど、せめてバックは取れたらなって感じでした。とりあえず(一次予選を)通過できて良かったです。目標は一次予選を通過することだったので。風は強かったですけど、そこまで重くなかったです」
 山根マークの木村隆弘は、ゴール前で詰め寄るも差し切るには至らず。
 「(山根は)最近の若い子なのでリスクはありますけど前が取れたら前からでって。しっかりとジャン(打鐘)で仕掛けてくれたし出切ってからもいいペースでした。抜ければ良かったですけど強かった。三ツ石(康洋)さんに前を任されていたのでラインで決まってよかったです。正直、右手は痛いですけどハンドルは握れているので」

6R

選手の写真です。
竹内雄作選手
 矢口啓一郎が押さえると、金ヶ江勇気は中団で内の竹内雄作(写真)にフタをする。金ヶ江は打鐘めがけて踏んで前に出るが、外が開けた竹内はすかさず叩いて先行態勢に。竹内がペースを上げて別線を釘付けにし、そのまま力強く逃げ切った。
 「(初手が)もともと中団の予定だったので、フタをされるのも想定していた。(金ヶ江が)あのまま駆けるなら落ち着いてと思ったけど、流していたのでいきました。自分に余裕がないので、全部自分のタイミングでいっているんですけど、後ろのおかげでラインで決まった。久々の1着なのでプラスに考えて。風は特に気にならなかったですね」
 番手絶好かと思われた岡本総だが、竹内を差し切れず。
 「(竹内は)めちゃめちゃ強い。あの風の中でグングン上がっていきましたからね。付いているときは差せそうだなと思ったんですけど、外した瞬間に無理だと思った。いつもよりも風が強い。付いている感じはよくなかったんですけど、(竹内)雄作のおかげで2着に入れた」

7R

 中団から切った三登誉哲を宮下一歩が押さえる。すかさず高橋晋也が巻き返すが、宮下も引かずに115期同期の両者で激しい踏み合いになる。脚をためた三登が最終2角から豪快にまくって白星スタートを決めた。
 「とりあえず中団を取ってって感じで。相手は徹底先行なんで、確実に中団を取りにいきました。高橋君が構えてくれれば中団で車間を切って、カマシにいってくれればモガき合いになるので。決着がついてからいこうと思っていました。バックは向かっていましたけど、自分は気にならなかったですね。もっと吹いてくれても大丈夫ですよ」
 三登マークの黒田淳が続いた。
 「(三登は)いいタイミングでいってくれましたね。自分はスプリンターなのできつかったです。踏み出しもよくていっぱいでしたけど、なんとかって感じです。重くて回せなくて。三登君の次は(けん制が)こっちに来るとわかっていたので構えて、ギリギリでしたけど下りでなんとかって感じでした」

8R

選手の写真です。
小林泰正選手
 誘導を残して車を下げた小林泰正(写真)に、藤根俊貴がフタをしてから打鐘で叩いて先制。小林は7番手で最周回へ。中団から宗崎世連が先まくりを打つが、その上を小林が豪快にまくり切った。
 「前を取れるなら前からがよかったし、作戦通りでした。藤根君がすかさずいくようならそこを叩こうと思っていたけど、フタをされたので自分のことを出させる気がないんだと思って構えました。久しぶりに構えたんですけど、やっぱり怖いですね。リスクはあったんですけど、感触はよかった。伊東記念から新車で、まだ一走しかしていなかったんですけど、だんだん体が合ってきた」
 落車から復帰2場所目の芦澤大輔が小林に続いた。
 「後方になったし、自分はキツかったですね。仕掛けた瞬間に他は置いてかれる感じだったし、向かい風の中なのに強かったですね。最後は苦し紛れで追い込んだ感じ。正直車は流れていないし、今の状態はこれですね」

9R

 赤板で宮本隼介が中団から先に切って、原田亮太が押さえる。一戸康宏は打鐘でカマして前団に迫るが、それに反応して原田もペースを上げる。一戸が原田を叩き切るが、脚をためた宮本があっさりとまくりで一蹴する。宮本マークの筒井敦史がゴール前で差し切った。
 「(宮本)隼輔は昨日(前検日)から気合が入っていましたね。(宮本は)今回から新車みたいで、大丈夫かって思ったけど。自分のセッティングがよくなくて、いじり倒したらよくなりました。赤板のところが巧かったですね。あれで一戸君も行かざるを得ない感じになりましたし。結果的に余裕はありましたけど、町田(太我)君に離れた記憶がよみがえってきたんで。でも良かったです」
 レースを動かし、自分に有利な展開を作り出した宮本隼輔が、持ち味のスピードを発揮してラインワンツーを決めた。
 「(初手は)中団が取れれば中団でって感じで。一戸さんが来た時に一回張れば、原田君の視界に入るからモガき合いになるかなって。一周近く踏んだ感じでしたけどちょっとイマイチですね。体じゃなくて自転車ですね。風が強いのは好きじゃないですけど、(2年前の)全日本選抜の時も悪くなかったので(豊橋は)いいのかなって。気温とかは大丈夫ですね」

10R

選手の写真です。
渡部哲男選手
 打鐘前に叩いた樋口開土がオーバーペース気味に駆ける。坂本周輝が中団で、人気の取鳥雄吾は7番手で最周回。坂本が最終2コーナーから先まくりに出ると、上原龍も合わせて番手まくりに出る。が、さらにその上を取鳥が一気にまくる。取鳥がスピードの違いで先頭に出切ると、最後は渡部哲男(写真)が差し切り、昨年11月防府記念初日以来の1着を手にした。
 「久々の1着ですね。3カ月ぶりですか。この風ですし、(取鳥)雄吾はタイミングが取りづらかったと思う。後ろに付いている自分とのズレはあるけど、それは先行選手のタイミングなので。かなり外をいきましたね。まくり切るだろうとは思っていたけど、雄吾は踏み直しもすごいですし油断はしないようにと思っていた。調子は悪くはないし、修正点も特にはないですね。あとは風に慣れるしかない」
 取鳥雄吾は前回小倉準Vの勢いそのままに別線を一蹴した。
 「(坂本)周輝さんが中団で車間を空けて、上がったり下がったりしていたので仕掛けのタイミングが分からなかった。前のレースで7番手まくりでも決まっていたので大丈夫とは思っていたけど、飛ぶかと思いましたね。踏み出しはよかった。自転車は出ているし、余裕はありました」

11R

 森山智徳が切って片折亮太が押さえる。皿屋豊はすかさず叩いて出て中部勢が先制。吉田敏洋-島野浩司の地元勢が続き、4番手以下は大きく車間が空いてしまう。空いた車間はそのまま一切詰まらず、絶好態勢の吉田が差し切った。
 「(皿屋が)もう一個構えると思ったんですけどね。島野さんもしっかり付いて来てくれた。飛び付きもなかったので。皿屋の気持ちが優っていたと思います。いやー、でも(風が)凄かったですね。(豊橋は)これが普通と言えば普通ですけど(笑)。こんなもんだろうっていうのが頭にあるのとないのとじゃ違うので。しっかり決まって良かったです」
 地元勢の前でケレン味なく風を切った皿屋豊が、別線を寄せ付けずにラインで上位独占を果たした。
 「久々に先行屋らしいことができました。(ラインで)決まって嬉しいですね。風も強いし相手も無茶はしてこないだろうと思っていた。ペースで駆けられればまだまだやれますね。自信になります。ここ最近はフラストレーションがたまるレースが多かったので良かったです」

12R

選手の写真です。
原田研太朗選手
 赤板で山田英明が切ってレースを動かすと、初手で中団だった郡司浩平が打鐘前に押さえて先頭へ。清水裕友は郡司ラインに乗った稲川翔を追い、一旦中団外で山田と併走してから2センターでスパート。郡司を叩き切って清水が主導権を握る。清水マークの原田研太朗(写真)は、後ろをけん制しながらも抜け出して好展開をモノにした。
 「恵まれました。清水のスピードがよくて、バックで上に上がったりしながら駆けていたから風を受けてキツかった。後ろに郡司君が入っているのは全然分からなくて、後ろを確認したら自分達は2人だけだった。高原(仁志)さんがいればあのタイミングで踏んでもいいけど、2人だったのでもう少し我慢してもよかった。庇い切れなかったのが反省点ですね」
 佐藤慎太郎は高原仁志をさばいて郡司を迎え入れ、好位を確保。直線で中を踏んで2着に食い込んだ。
 「郡司君が前々に攻めてくれた結果の着ですね。清水君達に3車で出切られてしまったら厳しいと思って張ったけど、たまたまタイミングが合ったのが高原君のところだった。バンクコンディションがよくないなかで自分は余裕もあるしいいですね。もうちょい直線が長ければ突き抜けていたと思うよ」
 抜群のタイミングでカマシを決めた清水裕友が3着に粘った。
 「ちょっと車間が空いている感じがしたので、山田さんの外で休んでから2センターで詰まったところを逃さずに仕掛けられました。休んだ分、高原さんのところが(佐藤)慎太郎さんとタイミングが合ってしまってさばかれたんだと思うし、高原さんには申し訳ない。みんな脚を使ったところをバーンといっただけですけど、このメンバーで逃げ残れたのは嬉しいっすね」

6R

選手の写真です。
藤井侑吾選手
 後ろ攻めの山田英明が切り、初手で中団の藤井侑吾(写真)が叩いて中部勢が先制する。出切ってから一旦流した藤井は、他の巻き返しがないことを確認して最終ホームからペースアップ。中団の山田は前と大きく車間が空いてしまう。別線は不発に終わり、強風の中で藤井が力強く逃げ切った。
 「キツかった。風がすごいので、切ってからいつもよりも緩めたんですけど、誰も来なかったので覚悟を決めた。(最終)ホームでスタンディングでスピードを上げた。3コーナーまでは頑張ろうと思っていたけど、2センター、4コーナーと来て、まだいけるなって感覚だった。2日間持ち味は出せている。目標にしていた準決勝にいけるので、あと一個頑張りたい」
 藤井マークの岡本総は、山田を外に張りつつ直線で追い込むも藤井を差し切れずに2着。
 「悔しいですね。途中まで余裕はあって、藤井君が3コーナーでタレてきた感じがあったので何とかしないとヤバいと思ったら騙された。4コーナーでめちゃくちゃ踏み直されてしまった。体の調子はあまりよくないけど、地元の気持ちだけでカバーしている」

7R

選手の写真です。
皿屋豊選手
 前受けの皿屋豊(写真)は別線の上昇を受けて7番手で態勢を整える。取鳥雄吾が駆けて、皿屋は最終ホームから一気にスパート。強風をモノともせずに加速していくと、上り11秒8のまくりで白星をつかんだ。
 「ちょっとジャン(打鐘)の所で余計な動きをしてしまいましたね。あそこは自分のミスです。でもホームで詰まったところで行けているので脚的には悪くないですね。あの取鳥君をまくれているので。前回から新車に変えてセッティングもいい感じになって、いい頃の乗り方に少しづつ近づいていると思います」
 皿屋マークの坂口晃輔は高原仁志のブロックを受けて後退。取鳥雄吾が2着に逃げ粘った。
 「(初手は)前がよかったけど坂口さんが早かったですね。中団なら中団でもよかったんですけど、風が強くて久々に先行したくない感じでした。皿屋さんがめちゃくちゃ強かったです。この風で11秒8でまくられましたし。高原さんのおかげで助けられました」

8R

選手の写真です。
原田研太朗選手
 後ろ攻めから赤板で押さえた福永大智がそのまま駆ける。中団には久木原洋。人気の原田研太朗(写真)は7番手で最終回へ。原田は2コーナーからまくると、別線が止まって見えるほどのスピードで一気に先頭へ。中本匠栄がマークし、車間が空いたその後ろでは稲川翔が斜行して関東勢の3車が落車。中本の追撃も振り切った原田が破竹の10連勝を決めた。
 「(10連勝は)出来過ぎです。踏み出した感じはそんなによくなくて、前が強風でタレてスピード差が出た感じですね。福永君が同郷の稲川さんを付けて絶対にいくだろうと思ったけど、自分の中では福永君にはそこまで先行のイメージがなかったので、流したら駆けるつもりでした。でも、結構踏んでいたので溜めて。強風や寒さの影響もあるけど、体の入り方が悪いですね。あとは体の使い方だと思うので、意識を変えてみます」
 原田の踏み出しをしのいで2着の中本匠栄は、原田の強さをこう振り返った。
 「(原田は)バイク誘導みたいでした。追走でいっぱいでしたね。稲川さんのところを通過するところだけは警戒して、あとはスピードが違っていたので大丈夫だとは思っていました。付いていけているので問題はないです。セッティングを変えたらよくなりました」

9R

選手の写真です。
吉田敏洋選手
 竹内雄作が、赤板で切った三登誉哲を叩いて早々に先行態勢に入る。隊列を一本棒にして逃げる竹内に対して、7番手に置かれた嵯峨昇喜郎が最終2コーナーからまくって迫る。竹内をマークした吉田敏洋(写真)は、嵯峨を外に張ってけん制すると、返す刀で2センターからタテに踏み込んで抜け出した。
 「正直、(竹内)雄作には申し訳なかったけど、今日の風ではもう一個待ったら(嵯峨に)並ばれてしまっていたと思うし、難しい判断でしたけど踏ませてもらいました。金子(貴志)さんもいたんでね。昨日(初日)よりも風が強くて先行屋泣かせな風ですね。番手は番手で車間も空けづらいし難しさもあったけど、とりあえずこれで愛知5人で準決に上がれたのでほっとしています」
 嵯峨が吉田のけん制で外に浮くと、その内から吉田に切り替えるようにして踏んだ和田圭が2着に入った。
 「(初手は)前を取れたら前からでって感じで。昨日(初日)の竹内君を見ていたら厳しいかなって思いましたけど、嵯峨君も頑張ってくれましたね。初日特選を走って、全然戦えないなって感じでもなかったので。でも、あのコースを踏んで1着を取れると思ったけど伸び切れていないのが今の現状ですね」

10R

選手の写真です。
佐藤慎太郎選手
 前受けから誘導を残して7番手に引いた山根将太が、打鐘から巻き返す。中団の小林泰正は山根に合わせるように踏んで出る。山根は小林の上を力ずくで叩き切るが、番手の筒井敦史が離れてしまい、山根の番手には小林がハマる。小林が最終3コーナーから番手まくりを放つと、最後は佐藤慎太郎(写真)が差し切った。
 「小林君の頑張りに尽きると思います。バンクコンディションがよくないので、追走してても脚が溜まらないですね。前の選手と一緒に風を受けちゃう感じで、力のあるタテに踏める選手じゃないと厳しいんじゃないですかね。自分も余裕のある感じではないです」
 東日本ラインの3番手を固めた武田憲祐が、佐藤の外を追い込んで2着に続いた。
 「バックの向かい風で、やっぱりすごい脚を削られますね。前々にいないと厳しい。あそこ(打鐘過ぎ3コーナー)で踏み出したことが全てだと思います。この風の中で勇気を持った戦法だったと思う。いいところにいられる運もあるし、その中で伸びている感覚もあります。展開も脚もいいですね」

11R

選手の写真です。
清水裕友選手
 後ろ攻めから切った清水裕友(写真)が南関勢を受ける。片折亮太は打鐘過ぎ3コーナーから巻き返して先頭に立つが、関東ライン3番手の中川貴徳が離れてしまう。清水は最終ホームを5番手で通過。バックから松坂洋平が先まくりに出ると、片折の番手から池田勇人も合わせて出るが、さらにその上をまくった清水が1着でゴールした。
 「スタートは前に出てみてって感じでしたけど(片折が)早かったですね。出たとこ勝負になりましたけど、関東が前なら後ろになると思っていたので。突っ張りが怖かったんでしっかり踏んで。南関勢を出させてって感じでした。あとは松坂さんの動きを見ながらでしたけど、仕掛けなければ自分からいこうと思っていました。のみ込めているので悪くないですね」
 渡部哲男が清水に食い下がって中四国ワンツーが決まった。
 「(片折の)スタートが早かったですね。今日の風で後ろになるとやれることは限られてしまいますけど、清水君が強かったですね。誘導も速く感じて、道中から風であおられてきつかったです。感触を判断するのは難しいコンディションでしたけど、悪くないと思います」

12R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 正攻法に構えた郡司浩平(写真)を、中団から畑段嵐士が押さえて、その上を宮本隼輔が叩く。宮本が流し気味に踏んでいると、郡司は打鐘過ぎ3コーナーからカマシを敢行。あっという間に宮本を叩き切る。郡司ライン3番手の河野通孝は離れてしまい、田中晴基以下は大きく車間が空く。郡司は力強い踏み直しで田中をも寄せ付けずに押し切った。
 「前のレースを見て、前受けでもやりやすいと思ってました。流れを見ながら、態勢を整えてからいきました。風はキツかったですけど、ホームでスピードに乗せられたのがよかったと思う。出切ってすぐにペースにいれようかと思ったけど、ホームでスピードに乗せきってどこまで持つかって感じにしたかった。スピードに乗せられたのでバックではそこまで踏み込まず、余力を残しながら4コーナーで踏み込めました。昨日(初日)とはレースが違うので何とも言えないですけど、昨日も悪い感じではなかった。今日(2日目)もしっかり自力を出せたので悪くないですね」
 食らい付いた田中晴基は、郡司の強さに舌を巻く。
 「スタートで前を取って、後は流れでって感じでした。どこから仕掛けるのかそわそわしていて、詰まってから踏んだので、自分は番手だから付いていけたけど、3番手は無理だと思う。郡司君のところだけ風が吹いていないのかと思うくらいすごかった。2コーナーから伸びていったので、さすがSSですね。あいつの中ではペースなんですかね。4コーナーからも伸びていた。あれはどこまでいっても差せない。離れるイメージしかなかったし、付いていけたので絶好調です。準決はもう少し自信を持って走ります」

10R

選手の写真です。
原田研太朗選手
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吉田敏洋選手
 スタートは中部勢が前受け。地元の吉田敏洋-金子貴志を連れた皿屋豊は、赤板から突っ張り先行に出る。初手で4番手を取っていた原田研太朗(写真)は一瞬反応が遅れるが、内から盛り返して好位をキープ。8番手の小林泰正は打鐘過ぎ3コーナーから巻き返す。吉田は小林に合わせて最終バック手前から番手まくり。吉田は小林を合わせ切ったが、さらにその上を原田がまくる。ゴール寸前で吉田を捕らえた原田が11連勝を決めた。
 「(皿屋が)突っ張るとは思っていなくて出遅れたんですけど、内が空いていたので自分のペースで内々に踏んだ。(小林が)後ろをしゃくって自分達の後ろにいるだろうと思っていて、ずっと内を締めていた。宮本(隼輔)君達が後ろなら締めなくてもよかったですね。自分が内を締めていた分、スピードが下がった。(佐藤)慎太郎さんに切り替えて中が空いたけど、そこは自分のコースじゃないし、(小林)泰正の外を回して乗り越えられれば(渡部)哲男さんと並べると思った。最後は無我夢中でした。(11連勝は)出来過ぎです。他の人より1着は多いけど、11連勝は初めてです」
 番手まくりを打った吉田敏洋(写真)だが、最後は原田に交わされて2着。ラインからただ一人の勝ち上がりになったことを悔やんだ。
 「(皿屋と)一緒に勝ち上がろうと思っているところで、ハラケン(原田研太朗)ならまだしも、3番(小林泰正)と皿屋との力関係では皿屋を捨てて出る気はなかった。皿屋が気を使ってくれて、無理に突っ張って駆けた時に自分の気持ちが整ってなかった。金子さんもこぼれたし、手放しでは喜べない。3日間前で頑張ってくれた後輩の想いも背負って走りたい」
 小林が吉田に合されると、佐藤慎太郎は金子を外からキメて吉田後位にスイッチ。3着で決勝進出を決めた。
 「(小林は)あの位置から普通は見ちゃうところなんですけど、よく仕掛けてくれました。(中部が)二段駆けじゃなければ決まっていたと思う。前を抜く余力はなかったです。風とバンクの重さで日に日に疲れは溜まっているし力を削られている感じがある。決勝に乗れてホッとはしている」

11R

選手の写真です。
清水裕友選手
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岡本総選手
 山田英明が赤板で清水裕友(写真)を突っ張り、藤井侑吾を受けて中団を確保。清水は一旦7番手で態勢を立て直す。山田が最終2コーナーから先まくりを打つと、合わせて岡本総も番手まくり。清水はさらにその外をまくり上げる。2センターでは接触があり、山田、高原仁志、武田憲祐の3名が落車。最終的には大外をまくった清水が1着だった。
 「誘導を切るところのタイミングもよかったと思うんですけど、ヒデさん(山田英明)に突っ張られてしまいましたね。あのまま無理にやっていてもって思ったので落ち着いて戻って整えようと。でも、脚を使っての7番手まくりだったのでキツかったですね。落車もあったのでなんとも言えないですけど、誰かは入ってくるだろうなって感じたので、危ないなって思って外々を踏んだんですけどね。セッティングは色々と調整中ですけど、もう少し微調整をします」
 山田マークの中本匠栄は、直線で山田の内から中を踏んで2着。
 「前が取れたらあの形かなって思っていました。突っ張って中団を取ってくれてヒデさん(山田英明)のタイミングでいってくれたんですけど。前も踏んでちょっとスピードがあってしまって。自分は内に行くしかなくて、それが良かったのか悪かったのかって。もうちょっと何かできたのかなって。セッティングを2日目から変えて感触自体はこっちのほうが良いと思います」
 最終バックから番手まくりを放った岡本総(写真)がホームバンクの豊橋勢から唯一の決勝進出。
 「(藤井は)もうバッチリなタイミングでいってくれました。みんな強いので地元だしバックからいきましたけど、めちゃめちゃ重かったですね。最後は気持ちだけでした。地元の豊橋勢が誰も乗れないのはちょっとなって思ったので。乗れて良かったです。みんな強いのでギアを3.92に上げて正解でしたね」

12R

選手の写真です。
郡司浩平選手
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取鳥雄吾選手
 郡司浩平(写真)が赤板で押さえると、佐藤一伸は車を下げ切らずに番手で粘る。郡司がペースを緩めると、藤木裕が単騎で切る。7番手で戦況を見極めた取鳥雄吾が打鐘過ぎからカマし、郡司もそれに反応して藤木を叩く。中四国勢後位を確保した郡司は、最終2コーナーからまくると、逃げ粘る取鳥をゴール前で捕らえた。
 「(佐藤)一伸さんが内にいたし、藤木さんが単騎で切りにきて、動きが難しかったです。(最終)ホームくらいではタイミング的には粘った方が楽だったんですけど立て直して。もう少し休みたかったけど、いかないとと思って仕掛けました。苦しくてなんとかギリギリだった。(取鳥)雄吾は先行選手ですし、先行のペースがうまかった。4番手からしっかり仕掛けられているし、状態的には悪くないです」
 豪快なカマシを披露した取鳥雄吾(写真)が2着に逃げ粘った。
 「展開がかなり向いた。ホームカマシの一回(の仕掛け)で決まるような展開になってくれた。(最終)2センターから必死でした。自分の着も分からなかったし、ふらふら走ってしまって筒井(敦史)さんには申し訳なかった。風が全然なくて救われました。踏み切れた感触もありました」
 佐藤は藤木にさばかれてしまうが、和田圭は藤木の内をすくって南関勢を追走する。直線で中のコースを踏むと、鋭く伸びて3着に食い込んだ。
 「いいコースに入っただけです。僕なりにはやれてますけど。バンクが重いのはあるし感覚的につかめていない。イマイチ状態も分かっていないし、手探りですね。ただ、本番でいい結果が出せたのはよかった。初日はキツくてヤバいと思ったけど、日ごとによくはなっている。風がなかったのが何よりです」